JP7180311B2 - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの製造方法に関する。
タイヤの製造では、未加硫ゴムからなる帯状のシートが準備される。このシートは、ワインダーロールに巻かれて保管され、使用時にワインダーロールから取り出される。シートは適切な大きさに切断されて、ドラム又は剛体コアの上に巻かれる。これにより、インナーライナー等のタイヤの構成部材が形成される。ビードやサイドウォール等の他の構成部材がさらに組み合わされて、ローカバーが形成される。
シートは、高温の未加硫ゴムを圧延器で圧延し、これを冷却器で冷却することで形成される。シートの巻き取りにおいては、コンベアで移動されているシートの上面に、ワインダーロールが接触される。ワインダーロールは、その自重によりシートと密着するとともに、シートの動きに合わせて回転する。これにより、シートはワインダーロールに巻き取られる。シートは、所定の長さごとに、一つのワインダーロールに巻き取られる。未加硫ゴムからなるシートの生産方法についての検討が、特開2013-107337公報に開示されている。
特開2013-107337公報
シートの巻き取り開始時には、シートの前端に、ワインダーロールの自重に相当する荷重が負荷される。巻き取りが進むと、シートの巻き取りがされている部分(シートのコンベアから離れる直前の部分)に、ワインダーロールの自重と、それまでにワインダーロールに巻き取られたシートの部分の自重との和に相当する荷重が、負荷される。この荷重は、巻き取りが進むにつれて大きくなる。シートは、巻き取りが進むにつれて、より「押しつぶされ」ながら、巻き取られる。このシートの使用に際し、シートをワインダーロールから取り出したとき、大きな荷重で押しつぶされたシートの部分のシュリンク量は、大きくなる。これは、シートの寸法のばらつきの要因となりうる。製造不良率の低減のため、このばらつきを低減したタイヤの製造方法が求められている。
本発明の目的は、シートの寸法のばらつきが低減された、タイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(A)未加硫ゴムからなるシートを準備する工程、
及び
(B)上記シートを移動させつつこのシートにワインダーロールを接触させて回転させることで、このワインダーロールにシートを巻き取る工程
を含む。
上記(B)の工程では、上記シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重FSを制御しつつ、上記シートの巻き取りが行われる。
好ましくは、上記(B)の工程では、上記荷重FSは、所定の値となるように制御される。
好ましくは、上記荷重FSは、200N以上400N以下である。
好ましくは、上記(B)の工程では、電空レギュレータによりワインダーロールに負荷する荷重を制御することで、上記荷重FSが制御されている。
好ましくは、上記(B)の工程では、ワインダーロールに巻かれたシートの長さから上記電空レギュレータの出力が制御される。
上記(B)の工程では、上記荷重FSが測定され、この測定結果とこの荷重の目標とする値から比例積分制御により、上記電空レギュレータの出力が制御されてもよい。
本発明に係るタイヤの製造装置は、未加硫ゴムからなるシートを移動させるコンベア、この移動しているシートに接触して回転することでこのシートを巻き取るワインダーロール、このシートの巻き取りがされている部分にかけられる力を測定する計測器、及びこのシートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重を制御する制御器を備える。
好ましくは、上記シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重は、100N以上1500N以下の範囲で調整可能である。
本発明に係るタイヤの製造方法では、ワインダーロールにシートを巻き取る工程において、シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重が制御される。これにより、荷重によりシートが押しつぶされる程度を、制御することができる。これは、シートの寸法のばらつきの低減に寄与する。この製造方法では、シートの寸法のばらつきが抑えられている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの製造方法のための装置が示された概略図である。 図2(a)は図1の装置によるシートの巻き取りの開始状態が示された概略図であり、図2(b)はこの装置によるシートの巻き取りの途中の状態が示された概略図であり、図2(c)はこの装置によるシートの巻き取りの終了状態が示された概略図である。 図3は、シートの巻き取り長さと、電空レギュレータによりかけられる荷重との関係が示されたグラフである。 図4は、本発明の他の実施形態に係るタイヤの製造方法のための装置が示された概略図である。 図5は、図4の装置の使用時における、シートの巻き取り長さと、シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重及び電空レギュレータによりかけられる荷重との関係が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で使用される、製造装置2の一例が示された概略図である。この装置2では、タイヤの構成部材を形成するためのシートの形成、及びこのシートのワインダーロールへの巻き取りが行われる。この装置2は、圧延器4、圧着器6、冷却器8及び巻き取り器10を備える。
圧延器4は、二組のカレンダーロール12を供える。圧延器4は、一対の第一カレンダーロール12a及び一対の第二カレンダーロール12bを備える。第一カレンダーロール12aには、未加硫の第一ゴム14が供給される。第一ゴム14は、高温である。それぞれの第一カレンダーロール12aが回転して、第一ゴム14がこれらの間を通される。第一ゴム14がシート状に圧延される。これにより、高温の第一ベースシート16が得られる。第二カレンダーロール12bには、未加硫の第二ゴム18が供給される。第二ゴム18は、高温である。それぞれの第二カレンダーロール12bが回転して、第二ゴム18がこれらの間を通される。第二ゴム18がシート状に圧延される。これにより、高温の第二ベースシート20が得られる。圧延器4が、一組のカレンダーロール12から構成れていてもよい。
圧着器6は、圧延器4の下流に位置する。圧着器6は、プルロール22を備える。第一ベースシート16と第二ベースシート20とが、プルロール22で圧着される。これにより、高温のシート24が得られる。
冷却器8は、圧着器6の下流に位置する。この実施形態では、冷却器8は、8本の冷却ドラム26を備えている。それぞれの冷却ドラム26の内部には、冷却液が流されている。冷却ドラム26が回転することで、シート24は、これらの冷却ドラム26の外周面に接触しながら移動する。これにより、シート24が冷却される。
巻き取り器10は、冷却器8の下流に位置する。巻き取り器10は、シート24の巻き取りを行う。巻き取り器10は、コンベア28、ワインダーロール30、ライナーロール32、電空レギュレータ34、揺動アーム36、制御器38及びカッター40を備える。
コンベア28は、一組の搬送ロール42とこれらの間に架け渡されたベルト44とを備える。シート24はベルト44上に載せられる。搬送ロール42が回転することで、ベルト44が動く。これにより、シート24が図1の矢印Aの方向に移動する。
ワインダーロール30は、コンベア28の上方に位置する。シート24が存在しない状態では、ワインダーロール30は、コンベア28に載せられている。後述する電空レギュレータ34からの荷重F2がワインダーロール30に負荷されないとき、ワインダーロール30の自重がコンベア28に負荷される。ワインダーロール30は、自由回転状態である。従って、ワインダーロール30がコンベア28上のシート24に接触した状態でシート24が動くと、ワインダーロール30も回転する。シート24が矢印Aの方向に動くと、ワインダーロール30は、矢印Bの方向に回転する。
ライナーロール32は、コンベア28の上方に位置する。ライナーロール32には、ライナー46が巻かれている。ライナーロール32から、このライナー46がワインダーロール30に供給される。ライナー46は、シート24と共に巻き取られる。ライナー46は、巻き取られたシート24の重なり部分が接着するのを防止する。
電空レギュレータ34は、制御器38からの信号に応じて、無段階に圧力を発する。電空レギュレータ34は、揺動アーム36の第一端48に荷重を負荷する。図1において、符号F1で示されているのが、この荷重である。
揺動アーム36の第一端48は電空レギュレータ34に接続し、この第二端50はワインダーロール30に接続している。揺動アーム36は、第一端48と第二端50との間に設けられた支点52の周りに、揺動することができる。電空レギュレータ34から揺動アーム36の第一端48に荷重F1が負荷されると、第二端50からワインダーロール30に荷重が負荷される。図1において、符号F2で表されるのが、この荷重である。電空レギュレータ34は、揺動アーム36を介して、ワインダーロール30に荷重F2を負荷することができる。
制御器38は、電空レギュレータ34に信号を送ることで、電空レギュレータ34が発する圧力を制御する。この実施形態では、制御器38は、ワインダーロール30に巻き取られたシート24の長さに応じた信号を、電空レギュレータ34に送り出す。
カッター40は、コンベア28の上方に位置する。カッター40は、ワインダーロール30より上流側に位置する。カッター40は、ワインダーロール30に送られたシート24の長さが所定の値に達すると、シート24を切断する。これにより、一つのワインダーロール30には、所定の長さのシート24が巻き取られる。例えば一つのワインダーロール30に、200mの長さのシート24が巻き取られる。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(A)未加硫ゴムからなるシート24を準備する工程、
(B)シート24をワインダーロール30に巻き取る工程、
(C)ローカバーを形成する工程
及び
(D)ローカバーを加硫する工程
を含む。
上記(A)の工程は、圧延工程、圧着工程及び冷却工程をさらに含む。圧延工程では、図示されない押出器から、第一カレンダーロール12aに高温の第一ゴム14が供給される。第一カレンダーロール12aが回転して、高温の第一ベースシート16が得られる。第一ベースシート16は、例えばインナーライナーの形成用である。図示されない押出器から、第二カレンダーロール12bに高温の第二ゴム18が供給される。第二カレンダーロール12bが回転して、高温の第二ベースシート20が得られる。第二ベースシート20は、例えばインナーライナーとカーカスとの間に位置するタイガム層の形成用である。
圧着工程では、プルロール22が回転し、圧延器4から送られてきた第一ベースシート16と第二ベースシート20とが圧着される。これにより、高温のシート24が得られる。冷却工程では、冷却ドラム26に冷却液が流され、併せて冷却ドラム26が回転する。シート24は冷却ドラム26の外周上を移動することで、冷却される。
シート24が、第一ベースシート16のみから構成されていてもよい。この場合、圧着工程は存在しない。シート24が、3枚以上のベースシートから構成されていてもよい。
上記(B)の工程では、ワインダーロール30がコンベア28上に置かれる。図2(a)に、この状態が示されている。コンベア28が動いて、シート24が移動される。併せて、ライナー46がライナーロール32から送り出される。図2(a)で示されるように、シート24とライナー46とが、併せてワインダーロール30とコンベア28との間に挟み込まれる。シート24の移動に併せて、ワインダーロール30が回転する。これにより、ライナー46とシート24とが一緒にワインダーロール30に巻かれる。シート24の巻き取りが開始される。
図2(a)の状態では、制御器38から電空レギュレータ34に信号が出され、電空レギュレータ34から揺動アーム36の第一端48に荷重F1が負荷される。これにより、揺動アーム36の第二端50からワインダーロール30に、荷重F2が負荷される。荷重F2は、上向きに負荷される。ワインダーロール30の自重からこの荷重F2を減じた荷重FSが、シート24の巻き取りがされている部分(下向きの荷重が負荷されている、シート24の、コンベア28から離れる直前の部分。この明細書では、この部分は「荷重作用部分」と称される)に負荷される。シート24の巻き取りの開始時では、荷重作用部分はシート24の前端である。荷重FSが所定の値となるように、制御器38により、荷重F1が制御されている。
図2(b)には、図2(a)から巻き取りが進んだ状態が示されている。この状態では、ワインダーロール30の自重に加えて、既にワインダーロール30に巻き取られたシート24の部分の自重が、下方向に加わる。このとき、制御器38は、電空レギュレータ34からの荷重F1を大きくすることで、荷重F2を大きくする。これにより、荷重作用部分に負荷される荷重FSは、図2(a)の荷重FSと同じとされる。すなわち、荷重FSが所定の値となるように、制御器38により、荷重F1が制御されている。
図2(c)には、図2(b)から巻き取りがさらに進んだ状態が示されている。これは、巻き取りが終了する直前の状態である。制御器38は、電空レギュレータ34からの荷重F1をさらに大きくすることで、荷重F2をさらに大きくする。これにより、この状態においても、荷重FSは、所定の値とされる。巻き取られたシート24が所定の長さに達すると、カッター40によりシート24が切断される。これにより、このワインダーロール30へのシート24の巻き取りが終了する。
図3は、シート24の巻き取りがされた部分の長さ(巻き取り長さ)と、電空レギュレータ34からの荷重F1の関係を表したグラフである。図3で示されるように、制御器38は、巻き取り長さに比例して、荷重F1を大きくする。このようにすることで、制御器38は、巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分に負荷される荷重FSを、所定の値となるように制御している。
この装置2では、荷重F1を負荷したときの荷重F2、ワインダーロール30の自重、シート24幅及び厚みは既知であることから、巻き取り長さが分かれば荷重FSが計算できる。すなわち、この装置2は、巻き取り長さを計測することで、荷重FSを間接的に計測している。巻き取り長さは、例えばシート24の移動速度(コンベア28の速度)と移動時間とから、制御器38が計算により求める。この巻き取り長さを求める部分は、荷重FSを間接的に計測する計測器を構成する。
上記(C)の工程では、シート24及びライナー46がワインダーロール30から取り出され、ライナー46がシート24から外される。シート24は適切な大きさに切断され、ドラム又は剛体コア上に積層される。これにより、インナーライナー等のタイヤの構成部材が形成される。さらに他の構成部材が組み合わされて、ローカバーが形成される。
上記(D)の工程では、ローカバーがモールドに入れられる。モールド内でローカバーが加熱及び加圧される。ローカバーのゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
以下、本発明の作用効果が説明される。
本発明に係るタイヤの製造方法では、シート24を巻き取る工程において、荷重作用部分に負荷される荷重FSを制御しつつ、シート24の巻き取りがされる。シート24の巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分へ負荷される荷重FSは、所定の値になるように制御されうる。これにより、シート24の巻き始めの部分から巻き終わりの部分まで、シート24が押しつぶされる程度を、制御することができる。このシート24では、ワインダーロール30から取り出された後に、シュリンク量のばらつきが少ない。この製造方法では、シート24の寸法のばらつきが抑えられている。
シート24を巻き取る際に、荷重作用部分へ負荷される荷重FSが大きいと、シート24とライナー46とは密着する。シート24の使用時にライナー46をシート24から取り外したとき、シート24に含まれる液状物質が、ライナー46に付着する。これは、シート24の粘着力の低下の要因となる。さらに、荷重FSが大きいと、ライナー46表面の網目がシート24に転写される。これにより、シート24とライナー46とが強く接着し、ライナー46をシート24から剥がし難くなる。これは、ライナー46のシート24からの引き剥がし不良の要因となりうる。
本発明に係るタイヤの製造方法では、シート24の巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分へ負荷される荷重FSは、所定の値になるように制御される。これにより、シート24に含まれる液状物質がライナー46に付着することが防止されうる。この方法では、シート24の粘着力の低下が防止される。さらに、これにより、ライナー46表面の網目のシート24への転写が防止されうる。この方法では、ライナー46の引き剥がし不良が防止される。この製造方法では、製造不良が防止されている。
荷重作用部分に負荷される荷重FSは、400N以下が好ましい。荷重FSを400N以下とすることで、シート24が押しつぶされることが抑えられている。このシート24は、使用される際のシュリンク量が小さい。これは、シート24の寸法のばらつきの低減に寄与する。このシート24は、寸法のばらつきが抑えられている。また、このようにすることで、シート24に含まれる液状物質がライナー46に付着することが防止される。このシート24は、粘着力の低下が抑えられている。さらに、このようにすることで、ライナー46表面の網目のシート24への転写が防止される。このシート24では、ライナー46の引き剥がしが容易である。このシート24では、ライナー46の引き剥がし不良が防止される。この製造方法では、製造不良が防止されている。これらの観点から、荷重FSは、350N以下がより好ましい。
荷重作用部分に負荷される荷重FSは、200N以上が好ましい。荷重FSを200N以上とすることで、シート24を安定してワインダーロール30に巻き取ることができる。この製造方法では、シート24の巻き取り時の不良が抑えられている。
荷重作用部分に負荷される荷重FSは、100N以上1500N以下の範囲で制御できるのが好ましい。このようにすることで、多種のタイヤで使用されるシート24に対して、荷重作用部分に適切な荷重FSを負荷することができる。この装置2は、多種のタイヤの製造に適用できる。
上記の実施形態では、上記(B)の工程において、荷重FSが所定の値となるように制御された。荷重作用部分における、シート24の単位幅あたりに負荷される荷重FUが所定の値となるように、荷重FSが制御されてもよい。荷重FUは、荷重FSをシート24の幅で割ることで求めることができる。荷重FUを所定の値とすることで、シート24が押しつぶされることが抑えられている。このシート24は、使用される際のシュリンク量が小さい。これは、シート24の寸法のばらつきの低減に寄与する。このシート24は、寸法のばらつきが抑えられている。また、このようにすることで、シート24に含まれる液状物質がライナー46に付着することが防止される。このシート24は、粘着力の低下が抑えられている。さらに、このようにすることで、ライナー46表面の網目のシート24への転写が防止される。
荷重作用部分おけるシート24の単位幅にあたりに負荷される荷重FUは、40N/cm以下が好ましい。荷重FUを40N/cm以下とすることで、シート24が押しつぶされることが抑えられている。このシート24は、使用される際のシュリンク量が小さい。これは、シート24の寸法のばらつきの低減に寄与する。このシート24は、寸法のばらつきが抑えられている。また、このようにすることで、シート24に含まれる液状物質がライナー46に付着することが防止される。このシート24は、粘着力の低下が抑えられている。さらに、このようにすることで、ライナー46表面の網目のシート24への転写が防止される。このシート24では、ライナー46の引き剥がしが容易である。このシート24では、ライナー46の引き剥がし不良が防止される。この製造方法では、製造不良が防止されている。これらの観点から、荷重FUは、35N/cm以下がより好ましい。
荷重FUは、4N/cm以上が好ましい。荷重FUを4N/cm以上とすることで、シート24を安定してワインダーロール30に巻き取ることができる。この製造方法では、シート24の巻き取り時の不良が抑えられている。
さらに、上記(B)の工程において、荷重作用部分における、シート24に負荷される圧力Pが所定の値となるように、荷重FSが制御されてもよい。圧力Pは、荷重FSを、シート24の荷重が負荷されている部分の面積で割ることで、求めることができる。
図4は、本発明の他の実施形態に係る製造方法で使用される、製造装置60の巻き取り器62が示された概略図である。図示されないが、この装置60は、この巻き取り器62に加えて、圧延器、圧着器及び冷却器をさらに備える。この装置60では、圧延器、圧着器及び冷却器は、図1の装置2と同じである。
巻き取り器62は、冷却器の下流に位置する。巻き取り器62は、シート64の巻き取りを行う。巻き取り器62は、コンベア66、ワインダーロール68、荷重測定器70、ライナーロール、電空レギュレータ72、揺動アーム74、制御器76及びカッターを備える。図4では、ライナーロール及びカッターは、省略されている。ライナーロール、カッター及びコンベア66は、図1の装置2と同じである。
ワインダーロール68は、コンベア66の上方に位置する。シート64が存在しない状態では、ワインダーロール68は、コンベア66に載せられている。電空レギュレータ72からの荷重がワインダーロール68に負荷されないとき、ワインダーロール68の自重がコンベア66に負荷される。ワインダーロール68は、自由回転状態である。従って、ワインダーロール68がコンベア66上のシート64に接触した状態でシート64が動くと、ワインダーロール68も回転する。シート64が矢印Aの方向に動くと、ワインダーロール68は、矢印Bの方向に回転する。
荷重測定器70は、シート64の荷重作用部分の下側に位置する。荷重測定器70は、荷重作用部分に負荷される荷重FSを測定する。測定された荷重は、制御器76に送られる。荷重測定器70は、例えばテンション測定器で実現される。
電空レギュレータ72は、制御器76からの信号に応じて、無段階に圧力を発する。電空レギュレータ72は、揺動アーム74の第一端78に荷重を負荷する。図4において、符号F1で示されているのが、この荷重である。
揺動アーム74の第一端78は電空レギュレータ72接続し、この第二端80はワインダーロール68に接続している。この揺動アーム74は、第一端78と第二端80との間に設けられた支点82において、折れ曲がっている。揺動アーム74は、支点82の周りに、揺動することができる。電空レギュレータ72から揺動アーム74の第一端78に荷重F1が負荷されると、第二端80からワインダーロール68に荷重が負荷される。図4において、符号F2で表されるのが、この荷重である。電空レギュレータ72は、揺動アーム74を介して、ワインダーロール68に荷重F2を負荷することができる。
制御器76は、電空レギュレータ72に信号を送ることで、電空レギュレータ72が発する圧力を制御する。この実施形態では、制御器76は、荷重測定器70が計測した荷重FSの値と、目標とする荷重の値とから、比例積分制御により、電空レギュレータ72が揺動アーム74にかけるべき荷重F1を決める。制御器76は、これに応じた信号を、電空レギュレータ72に送る。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(A1)未加硫ゴムからなるシート64を準備する工程、
(B1)シート64をワインダーロール68に巻き取る工程、
(C1)ローカバーを形成する工程
及び
(D1)ローカバーを加硫する工程
を含む。これらのうち、上記(A1)、(C1)及び(D1)の工程は、それぞれ前述の(A)、(C)及び(D)の工程と同じである。
上記(B1)の工程では、ワインダーロール68がコンベア66上に置かれる。図4の点線は、この状態での揺動アーム74及びワインダーロール68を示している。コンベア66が動いて、シート64が移動される。併せて、図示されないライナーがライナーロールから送り出される。シート64とライナーとが、併せてワインダーロール68とコンベア66の間に挟み込まれる。シート64の移動に併せて、ワインダーロール68が回転する。これにより、ライナーとシート64とが一緒にワインダーロール68に巻かれる。シート64の巻き取りが開始される。
図4の実線は、巻き取りが進んだ状態での揺動アーム74及びワインダーロール68を示している。この状態では、シート64の巻き取りが開始の状態と比べて、既にワインダーロール68に巻き取られたシート64の部分の自重が、下方向に加わる。巻き取りが進むにつれて、この巻き取られたシート64の部分の自重は、徐々に重くなる。
上記(B1)の工程では、荷重作用部分に負荷する荷重の目標値F0が、あらかじめ決められている。荷重測定器70が測定した荷重FSが、制御器76に送られる。制御器76は、目標値F0と計測した荷重FSとから、比例積分制御により、荷重FSを目標値F0とするための、荷重F1を決める。電空レギュレータ72から揺動アーム74の第一端78に、荷重F1が負荷され、これにより、揺動アーム74の第二端80からワインダーロール68に荷重F2が負荷される。荷重F2は、上向きに負荷される。このときの荷重作用部分に負荷された荷重FSが、荷重測定器70により計測される。この計測結果が制御器76に戻され、同様の制御が繰り返される。巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重FSは、目標値F0になるように制御器76により制御される。
図5は、上記の制御をしたときの、シート64の巻き取り長さと、電空レギュレータ72からの荷重F1及び荷重測定器70で計測された荷重FSの関係を表したグラフの一例である。このグラフには、荷重FSの目標値F0も点線で示されている。制御器76は、荷重FSの値が目標の値となるように、巻き取り長さが大きくなるにつれて、荷重F1を大きくしている。これにより、巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分に負荷される荷重FSは、所定の値となるように制御される。
本発明に係るタイヤの製造方法では、シート64を巻き取る工程において、荷重作用部分に負荷される荷重FSを制御しつつ、シート64の巻き取りがされる。シート64の巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分へ負荷される荷重FSは、所定の値になるように制御される。これにより、シート64の巻き始めの部分から、巻き終わりの部分まで、シート64が押しつぶされる程度を、制御することができる。このシート64では、ワインダーロール68から取り出された後に、シュリンク量のばらつきが少ない。この製造方法では、シート64の寸法のばらつきが抑えられている。
本発明に係るタイヤの製造方法では、シート64の巻き取り開始から巻き取り終了まで、荷重作用部分へ負荷される荷重FSは、所定の値になるように制御される。これにより、シート64に含まれる液状物質がライナーに付着することが防止されうる。この方法では、シート64の粘着力の低下が防止される。さらに、これにより、ライナー表面の網目のシート64への転写が防止されうる。この方法では、ライナーの引き剥がし不良が防止される。この製造方法では、製造不良が防止されている。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
前述の(A)及び(B)の工程で、シートを形成しワインダーロールに巻き取った。このシートは、インナーライナー用の第一ベースシートと、タイガム層用の第二ベースシートを圧着して形成された。ワインダーロールに巻き取ったシートの長さは、200mであった。シートの幅の規格値は、390mmであった。荷重作用部分へ負荷される荷重FSは、300Nになるように制御された。
[比較例1]
荷重作用部分に負荷される荷重を制御せずに、シートの巻き取りを行ったことの他は実施例1と同様にて、シートを形成しワインダーロールに巻き取った。
[実施例2]
荷重作用部分へ負荷される荷重FSが600Nになるように制御されたことの他は実施例1と同様にして、シートを形成しワインダーロールに巻き取った。
[シートの寸法のばらつき]
シートをワインダーロールから取り出し、ライナーを引き剥がした。これを2時間放置した後、シートの幅及び厚みが測定された。測定箇所は、シートの前端から後端までの間で、等間隔で10カ所設けられた。この10カ所での計測結果から、幅及び厚みのそれぞれについて、標準偏差が計算された。この結果が比較例1を100とした指数で、表1に示されている。幅及び厚みとも、値が小さいほどばらつきが小さい。値が小さいほど好ましい。
Figure 0007180311000001
表1に示されるように、実施例の製造方法は、比較例の製造方法に比べて総合的に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、種々のタイヤの製造にも適用されうる。
2、60・・・製造装置
4・・・圧延器
6・・・圧着器
8・・・冷却器
10、62・・・巻き取り器
12・・・カレンダーロール
14・・・第一ゴム
16・・・第一ベースシート
18・・・第二ゴム
20・・・第二ベースシート
22・・・プルロール
24、64・・・シート
26・・・冷却ロール
28、66・・・コンベア
30、68・・・ワインダーロール
32・・・ライナーロール
34、72・・・電空レギュレータ
36、74・・・揺動アーム
38、76・・・制御器
40・・・カッター
42・・・搬送ロール
44・・・ベルト
46・・・ライナー
48、78・・・第一端
50、80・・・第二端
52、82・・・支点
70・・・荷重測定器

Claims (4)

  1. (A)未加硫ゴムからなるシートを準備する工程、
    及び
    (B)上記シートを移動させつつこのシートにワインダーロールを接触させて回転させることで、このワインダーロールにシートを巻き取る工程
    を含み、
    上記(B)の工程では、電空レギュレータによりワインダーロールに負荷する荷重を制御することで、上記シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重FSを所定の値となるように制御しつつ、上記シートの巻き取りが行われ
    上記荷重FSの制御では、上記荷重FSが測定され、この測定結果とこの荷重の目標とする値から比例積分制御により上記電空レギュレータの出力が制御されるタイヤの製造方法。
  2. 上記荷重FSが、200N以上400N以下である請求項に記載のタイヤの製造方法。
  3. 未加硫ゴムからなるシートを移動させるコンベア、この移動しているシートに接触して回転することでこのシートを巻き取るワインダーロール、このワインダーロールに負荷する荷重を制御する電空レギュレータ、このシートの巻き取りがされている部分にかけられる荷重FSを測定する計測器、及びこの荷重FSが所定の値となるように制御する制御器を備え
    前記制御器が、上記荷重FSの測定結果とこの荷重の目標とする値から比例積分制御により上記電空レギュレータの出力を制御するタイヤの製造装置。
  4. 上記シートの巻き取りがされている部分に負荷される荷重が、100N以上1500N以下の範囲で調整可能である請求項に記載のタイヤの製造装置。
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