JP7175354B2 - メタルマスク - Google Patents
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Description
85μmである。図2において、符号3は、マスク1による導電性ピラー2の搭載対象となるワークであり、このワーク3は、ガラスエポキシ基板のベース4に複数個の半導体チップ5を搭載したのちモールド封止して形成されている。ワーク3の上面には、半導体チップ5を囲むように入出力端子である電極6が所定のパターンで形成されている。なお、ワーク3は、電極ポストの形成後に図2に一点鎖線で示すダイシングラインに沿ってダイシングされ個々のLSIチップに分割される。
(一次パターンニング工程)
図4(a)に示すように、導電性を有する例えばステンレスや真ちゅう製の母型21の表面全体にフォトレジスト層22を形成してから、逃げ孔部17に対応する円状の透光孔を有するガラスマスクからなるパターンフィルム23を密着させる。この状態で、紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。ここでのフォトレジスト層22は、ネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにする。次いで、未露光部分のフォトレジスト層22を溶解除去することにより、図4(b)に示すように、逃げ孔部17に対応する円盤状の一次レジスト体24を有する一次パターンレジスト25を得る。
図4(c)に示すように、一次パターンレジスト25の形成部分を含む母型21の表面全体にフォトレジスト層26を形成し、その上面に保持孔部16に対応する円状の透光孔を有するガラスマスクからなるパターンフィルム27を密着させる。このとき、透光孔の中心と一次レジスト体24の中心軸Q1とが一致するように、パターンフィルム27を密着させる。この状態で、紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。ここでのフォトレジスト層26は、先に説明したフォトレジスト層22の形成手法と同様である。次いで、未露光部分のフォトレジスト層26を溶解除去することにより、図4(d)に示すように、導入孔部15および保持孔部16に対応する円柱状の二次レジスト体28を有する二次パターンレジスト29を得る。なお、パターンフィルム27の透光孔の中心と一次レジスト体24の中心軸Q1とを一致させたので、円柱状の二次レジスト体28の中心軸Q2は、円盤状の一次レジスト体24の中心軸Q1と同一軸状に位置している。
上記母型21を建浴された電鋳槽に入れ、図5(a)に示すように、一次レジスト体24の上端縁を乗り越え、しかも二次レジスト体28の上端縁を乗り越えない範囲で電着金属を電着して、電鋳層30、すなわちマスク本体10となる層を形成する。このとき、一次レジスト体24の上端縁を乗り越え成長する、電鋳金属の成長先端の縁部は四半円弧状に成長するので、母型21上に電着金属を電着するだけで、ベルマウス状の導入孔部15を形成することができる。以上より、導入孔部15をベルマウス状に形成するための工程を別途行う必要なく、ベルマウス状の導入孔部15を有する配列通孔12を備えた配列用マスクを製造できるので、配列用マスクの製造過程における作業工程を短縮して、配列用マスクの製造コストを低減できる。また、二次レジスト体28の中心軸Q2を、一次レジスト体24の中心軸Q1と同一軸状に位置する状態にしたので、導入孔部15の断面形状が周方向において同一な導入孔部15を形成できる。
図5(b)に示すように、母型21から電鋳層30と、一次および二次パターンレジスト25・29とを剥離したうえで、一次および二次パターンレジスト25・29を溶解除去することにより、図3に示すマスク本体10を得る。得られたマスク本体10の外周縁に枠体11を接着剤で接着して、両者10・11を不離一体的に接合することにより、配列用マスク1を得る。
図8(a)に示すように、一次パターンレジスト25の形成部分を含む母型21の表面全体にフォトレジスト層26を形成し、その上面に保持孔部16に対応する円状の透光孔を有するガラスマスクからなるパターンフィルム27を密着させる。このとき、透光孔の中心と一次レジスト体24の中心軸Q1とが異なる位置になるように、パターンフィルム27の全体を図8(a)に向かって右側にずらした状態で密着させる。この状態で、紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。ここでのフォトレジスト層26は、先に説明したフォトレジスト層22の形成手法と同様である。次いで、未露光部分のフォトレジスト層26を溶解除去することにより、図8(b)に示すように、導入孔部15および保持孔部16に対応する円柱状の二次レジスト体28を有する二次パターンレジスト29を得る。なお、パターンフィルム27の透光孔の中心と一次レジスト体24の中心軸Q1とが異なる位置になるようにしたので、二次レジスト体28の中心軸Q2は、一次レジスト体24の中心軸Q1に対して偏寄している。
上記母型21を建浴された電鋳槽に入れ、図8(c)に示すように、一次レジスト体24の上端縁を乗り越え、しかも二次レジスト体28の上端縁を乗り越えない範囲で電着金属を電着して、電鋳層30、すなわちマスク本体10となる層を形成する。このとき、一次レジスト体24の上端縁を乗り越えて成長する、電鋳金属の成長先端の縁部は四半円弧状に成長するので、母型21上に電着金属を電着するだけで、ベルマウス状の導入孔部15を形成することができる。また、母型21の表面から二次レジスト体28までの距離が長いほど、四半円弧の曲率は小さくなるため、図8(c)に向かって右側に成長する電鋳金属の成長先端の縁部の曲率が小さく、左側に成長する電鋳金属の成長先端の縁部の曲率が大きく形成される。これにより、導入孔部15の断面形状の曲率が周方向において大から小に漸次変化する配列通孔12を、電鋳工程を行うだけで容易に形成できる。また、二次レジスト体28の中心軸Q2を、一次レジスト体24の中心軸Q1に対して偏寄させたので、保持孔部16の中心軸P1を逃げ孔部17の中心軸P2に対して偏寄配置した状態で形成できる。
図8(d)に示すように、母型21から電鋳層30と、一次および二次パターンレジスト25・29とを剥離したうえで、一次および二次パターンレジスト25・29を溶解除去することにより、図6に示すマスク本体10を得る。得られたマスク本体10の外周縁に枠体11を接着剤で接着して、両者10・11を不離一体的に接合することにより、配列用マスク1を得る。
3 ワーク
10 マスク本体
12 通孔
15 導入孔部
16 保持孔部
17 逃げ孔部
21 母型
24 一次レジスト体
25 一次パターンレジスト
28 二次レジスト体
29 二次パターンレジスト
30 電鋳層
D1 開口径
D3 開口径
H1 導入孔部と保持孔部の合計高さ寸法
H2 逃げ孔部の高さ寸法
H3 導入孔部の高さ寸法
H4 保持孔部の高さ寸法
Q1 一次レジスト体の中心軸
Q2 二次レジスト体の中心軸
Claims (3)
- 所定のパターンに対応した通孔(12)が設けられたメタルマスクであって、
前記通孔(12)は、マスク本体(10)の表面で開口する導入孔部(15)と、前記導入孔部(15)の下側に設けられている保持孔部(16)とを備え、前記導入孔部(15)の下端と前記保持孔部(16)の上端とは滑らかに連続しており、
前記保持孔部(16)の高さ寸法は、一側縁と他側縁とで異なる高さに設定されており、
前記マスク本体(10)の厚み方向の断面視において、前記導入孔部(15)の一側縁の内面は、前記保持孔部(16)の他側縁の内面と対向していることを特徴とするメタルマスク。 - 前記マスク本体(10)の厚み方向の断面視において、前記導入孔部(15)の一側縁の内面は、前記保持孔部(16)の他側縁に向かうにつれて、マスク本体(10)の表面からの距離が増加する面を有することを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
- 前記マスク本体(10)の平面視において、前記導入孔部(15)の一側縁の前記面を有する側が同一方向に指向していることを特徴とする請求項2に記載のメタルマスク。
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