JP7172209B2 - 封着材料 - Google Patents

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Description

本発明は、厚みが小さい封着層を形成するための封着材料に関し、特に小型化・薄型化された圧電振動子パッケージ等に好適な封着材料に関する。
一般的に、半導体素子、水晶振動子、弾性表面波素子に代表される圧電振動子は、タングステンやモリブデン等の高融点金属で構成される複数個のメタライズ配線層を有し、且つ中央部に圧電振動子を収容するための凹部を有するアルミナ絶縁体からなる基体と、アルミナ絶縁体からなる蓋体で構成されるパッケージ内に収容されている(例えば、特許文献1参照)。
パッケージ内において、圧電振動子の一端は、導電性エポキシ樹脂等の導電性樹脂により基体に固定されるとともに、圧電振動子の各電極は、メタライズ配線層に電気的に接続されている。そして、基体と蓋体は、パッケージ内に圧電振動子を気密に収納するために、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含有する封着材料により封着されている。
特開2006-261684号公報
近年、携帯電子機器の普及に伴って、圧電振動子パッケージ等の小型化・薄型化の要求が高まっている。圧電振動子パッケージ等を小型化・薄型化するためには、基体と蓋体を小型化・薄型化する必要があり、封着材料で形成される封着層の厚みを小さくする必要がある。
従来の封着材料を用いて、厚みの小さい封着層を基体に形成すると、封着層の表面に耐火性フィラー粉末の一部が露出し、封着層に表面突起が形成される。封着層に表面突起が形成されると、封着層の表面突起の近傍に不当な応力が残留するとともに、表面突起に当接される蓋体に不当な応力が残留し、その結果、機械的衝撃により、封着層や蓋体にクラックが生じやすくなり、パッケージ内の気密性が損なわれるおそれがある。
また、耐火性フィラー粉末を含有せず、ガラス粉末のみで構成される封着材料を用いると、封着層に表面突起は生じにくい。しかし、ガラス粉末のみで構成される封着材料は、熱膨張係数が高くなるため、基体と蓋体の熱膨張係数に整合させることが困難になり、このような場合、基体、蓋体および封着層に不当な応力が残留し、機械的衝撃により、基体、蓋体および封着層にクラックが生じやすくなり、結局のところ、パッケージ内の気密性が損なわれるおそれがある。
そこで、本発明は、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含有する封着材料において、厚みが小さい封着層を形成しても、封着層や被封着物に不当な応力が残留し難い封着材料を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意努力の結果、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末の含有量を所定範囲に規制するとともに、耐火性フィラー粉末の粒子径を所定範囲に規制することにより、上記技術的課題を解決できることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の封着材料は、(1)厚みが50μm以下の封着層(50μm以下の封着厚み)を形成するための封着材料であって、(2)封着材料が、体積%で、ガラス粉末 50~99%、耐火性フィラー粉末 1~50%を含有し、(3)耐火性フィラー粉末が略球状であり、(4)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が1~20μmであることを特徴とする。ここで、「封着層の厚み」とは、焼成後、つまり封着工程後の厚みを指す。ここで、「90%粒子径D90」とは、レーザー回折法で測定した値を指し、積算粒子径が90%の粒子径(体積)を指す。
本発明の封着材料は、厚みが50μm以下の封着層を形成するための封着材料である。封着層の厚みを小さくすれば、圧電振動子パッケージの小型化・薄型化を達成しやすくなる。また、封着層の厚みを50μm以下にすれば、封着層や被封着物に残留する応力を緩和することができ、圧電振動子パッケージ等の信頼性を高めることもできる。
本発明の封着材料は、耐火性フィラー粉末の含有量を1~50体積%に規制している。このようにすれば、被封着物の熱膨張係数に整合するように、封着材料の熱膨張係数を低下させることが可能である。
本発明の封着材料は、耐火性フィラー粉末を略球状に規制している。このようにすれば、耐火性フィラーによる封着材料の流動性の低下を抑制しやすくなる。
本発明の封着材料は、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90を1~20μmに規制している。耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90を20μm以下に規制すれば、封着層に表面突起が生じる確率を低下させることができ、その結果、機械的衝撃により、パッケージ内の気密性が損なわれる事態を防止することができる。また、耐火性フィラー粉末の熱膨張係数が低い場合、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90を20μm以下に規制すれば、封着層の表面にマイクロクラックが発生し難くなり、機械的衝撃により、パッケージ内の気密性が損なわれる事態を更に防止することができる。一方、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90を1μm以上に規制すれば、耐火性フィラー粉末がもたらす効果、例えば、熱膨張係数を低下させる効果、封着層の機械的強度を向上させる効果等を享受しやすくなる。
本発明の封着材料は、ガラス粉末が、モル%で、TeO 10~60%、MoO 10~60%を含有し、実質的にPbOを含有しないことが好ましい。
本発明の封着材料は、ガラス粉末が、モル%で、AgO+CuO+WO 5~50%を含有することが好ましい。ここで、「AgO+CuO+WO」とは、AgO、CuO、及びWOの合量を意味する。
本発明の封着層は(1)厚みが50μm以下である封着層であって、(2)封着層が、体積%でガラス粉末を50~99%、耐火性フィラー粉末を1~50%含有し、(3)耐火性フィラー粉末が略球状であり、(4)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が1~20μmであり、(5)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が封着層の厚みより小さいことを特徴とする。
本発明によれば、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含有する封着材料において、厚みが小さい封着層を形成しても、封着層や被封着物に不当な応力が残留し難い封着材料を提供することができる。
マクロ型示差熱分析装置により得られる測定曲線を示す模式図である。
まず、本発明の封着材料について説明する。
本発明の封着材料は、厚みが50μm以下の封着層を形成するためのものであり、封着層の厚みは、40μm以下、30μm以下、25μm以下、24μm以下、特に23μm以下であることが好ましい。封着層の厚みが大きすぎると、圧電振動子パッケージの小型化・薄型化を達成しにくくなる。また、封着層や被封着物に残留する応力が大きくなり易く、圧電振動子パッケージ等の信頼性が低下しやすくなる。なお、封着層の厚みの下限は特に限定されないが、現実的には1μm超である。
本発明の封着材料において、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末の混合割合は、体積%で、ガラス粉末 50~99%、耐火性フィラー粉末 1~50%であり、ガラス粉末 50~85%、耐火性フィラー粉末 15~50%、特にガラス粉末 55~75%、耐火性フィラー粉末 25~45%であることが好ましい。耐火性フィラー粉末の含有量が少なすぎると、封着層や被封着物に不当な応力が残留しやすくなり、場合によっては、封着層や被封着物にクラックが発生し、圧電振動子パッケージ等に気密不良等が発生するおそれがある。一方、耐火性フィラー粉末の含有量が多すぎると、相対的にガラス粉末の含有量が少なくなるため、緻密な封着層を形成し難くなるとともに、封着材料の流動性が低下しやすく、その結果、部材同士の封着強度が低下しやすくなる。
本発明の封着材料において、熱膨張係数は20×10-7/℃~180×10-7/℃、30×10-7/℃~160×10-7/℃、特に40×10-7/℃~140×10-7/℃であることが好ましい。封着材料の熱膨張係数が低すぎても高すぎても、封着層や被封着物に不当な応力が残留し、機械的衝撃により気密不良が発生するおそれがあり、場合によっては、封着層や被封着物にクラックが発生し、圧電振動子パッケージ等に気密不良等が発生するおそれがある。ここで、「熱膨張係数」とは、押棒式熱膨張係数測定(TMA)装置で測定した値を指し、測定温度範囲は30~150℃である。
本発明の封着材料において、軟化点は400℃以下、390℃以下、380℃以下、特に370℃以下であることが好ましい。軟化点が高すぎると、ガラスの粘性が高くなるため、封着温度が上昇して、封着時に素子を劣化させるおそれがある。なお、軟化点の下限は特に限定されないが、現実的には180℃以上である。ここで、「軟化点」とは、平均粒子径D50が0.5~20μmのガラス組成物及び封着材料を測定試料として、マクロ型示差熱分析装置で測定した値を指す。測定条件としては、室温から測定を開始し、昇温速度は10℃/分とする。なお、マクロ型示差熱分析装置で測定した軟化点は、図1に示す測定曲線における第四屈曲点の温度(Ts)を指す。
本発明の封着材料において、抗折強度は40MPa以上、45MPa以上、特に50MPa以上であることが好ましい。ここで、「抗折強度」は、封着材料を緻密に焼結させた後、3×4×40mmの角柱に加工したものを測定試料として、JIS R1601に準拠した三点荷重測定法で求めた値を指し、測定は各20回行い、その平均値を算出する。抗折強度が小さすぎると、封着層がクラック等により破壊しやすく、圧電振動子パッケージ等の信頼性、特に気密性が悪化しやすくなる。なお、抗折強度の上限は特に限定されないが、現実的には200MPa以下である。
次に、本発明で使用される耐火性フィラーについて説明する。
耐火性フィラーは略球状である。このようにすれば、耐火性フィラーによる封着材料の流動性の低下が抑制されやすく、その結果、部材同士の封着強度が上昇しやすくなる。なお、真球に近いほど、上記効果が得られやすい。
耐火性フィラー粉末において、90%粒子径D90は1~20μmであり、1~15μm、1~13μm、2~12μm、特に3~11μmであることが好ましい。耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が小さすぎると、熱膨張係数を低下させる効果が乏しくなることに加えて、熱処理工程で耐火性フィラー粉末がガラスに溶け込みやすくなるため、封着材料の流動性や耐失透性が低下しやすくなる。一方、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が大きすぎると、封着層に表面突起が生じやすくなり、表面突起の近傍に不当な応力が残留しやすくなるとともに、表面突起に当接される被封着物にクラックが発生しやすくなる。
耐火性フィラー粉末において、90%粒子径D90は封着層の厚みより小さく、封着層の厚みより5μm以上小さく、特に封着層の厚みより7μm以上小さいことが好ましい。耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が封着層の厚み以上になると、封着層に表面突起が生じやすくなり、封着層の表面突起の近傍に不当な応力が残留しやすくなるとともに、表面突起に当接される被封着物にクラックが発生しやすくなる。

耐火性フィラー粉末は、特に限定されず、種々の材料を選択することができるが、上記のガラス粉末と反応し難いものが好ましい。
具体的には、耐火性フィラーとして、NbZr(PO、ZrWO(PO、ZrMoO(PO、HfWO(PO、HfMoO(PO、リン酸ジルコニウム、ジルコン、ジルコニア、酸化錫、チタン酸アルミニウム、石英、β-スポジュメン、ムライト、チタニア、石英ガラス、β-ユークリプタイト、β-石英、ウィレマイト、コーディエライト、Sr0.5Zr(PO等のNaZr(PO型固溶体等を、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
次に、本発明で使用されるガラス粉末について説明する。
ガラス粉末は、低軟化特性を有するものであれば特に限定されない。例えば、ガラス粉末は、モル%で、TeO 10~60%、MoO 10~60%を含有することが好ましい。以下に、このようにガラス組成範囲を限定した理由を説明する。
TeOは、ガラスネットワークを形成すると共に、耐候性を向上させる成分である。TeOの含有量は10~60%であり、15~57%、特に25~55%であることが好ましい。TeOの含有量が少なすぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、耐候性が低下し易くなる。一方、TeOの含有量が多すぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になると共に、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。また、ガラスの熱膨張係数が高くなりすぎる傾向にある。
MoOは、ガラスネットワークを形成すると共に、耐候性を向上させる成分である。MoOの含有量は10~60%であり、15~55%、特に20~50%であることが好ましい。MoOの含有量が少なすぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になる。一方、MoOの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、ガラスの熱膨張係数が高くなりすぎる傾向にある。
ガラス粉末は、上記成分以外にも、ガラス組成中に下記の成分を含有してもよい。
AgO、CuO、及びWOは、ガラスの粘性(軟化点等)を低下させる成分である。AgO+CuO+WO(AgO、CuO、及びWOの合量)は5~50%、6~48%、特に7~46%であることが好ましい。AgO、CuO、及びWOの合量が少なすぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になり易くなる。一方、AgO、CuO、及びWOの合量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。
なお、AgO、CuO、及びWOの含有量の好ましい範囲は以下の通りである。
AgOの含有量は0~40%、0~35%、特に0.1~30%であることが好ましい。
CuOの含有量は0~40%、0~35%、特に0.1~30%であることが好ましい。
WOの含有量は0~30%、0~25%、特に0~20%であることが好ましい。
Biは、ガラスの粘性(軟化点等)を低下させると共に、ガラスの熱膨張係数を低下させる成分である。Biの含有量は0~10%、0~6%、特に0~2%であることが好ましい。Biの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。
TiOは、ガラスを熱的に安定化させると共に、ガラスの熱膨張係数を低下させる成分である。TiOの含有量は0~10%、0~6%、特に0~2%であることが好ましい。TiOの含有量が多すぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になり易い。
AgIは、ガラスの粘性(軟化点等)を低下させる成分である。AgIの含有量は0~10%、0~5%、特に0~2%であることが好ましい。AgIの含有量が多すぎると、ガラスの熱膨張係数が高くなりすぎる傾向にある。
は、ガラスネットワークを形成すると共に、ガラスを熱的に安定化させる成分である。Pの含有量は0~5%、0~2%、特に0~1%であることが好ましい。Pの含有量が多すぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になると共に耐候性が低下し易くなる。
LiO、NaO、及びKOは、ガラスの粘性(軟化点等)を下げる効果があり、それらの含有量は合量で、0~10%、0~5%、特に0~2%であることが好ましい。LiO、NaO、及びKOの合量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、耐候性が低下し易くなる。なお、LiO、NaO、KOの含有量はそれぞれ、0~10%、特に0~5%であることが好ましい。
MgO、CaO、SrO、及びBaOは、ガラスを熱的に安定化させると共に、耐候性を向上させる効果があり、それらの含有量は合量で、0~20%、特に0~10%であることが好ましい。MgO、CaO、SrO、及びBaOの合量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり溶融時または焼成時にガラスが失透し易くなる。なお、MgO、CaO、SrO、BaOの含有量はそれぞれ、0~10%、特に0~5%であることが好ましい。
ZnOは、ガラスの粘性(軟化点等)を低下させると共に、耐候性を向上させる成分である。ZnOの含有量は0~10%、特に0~5%であることが好ましい。ZnOの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり溶融時または焼成時にガラスが失透し易くなる。
Nbは、ガラスを熱的に安定化させると共に、耐候性を向上させる成分である。Nbの含有量は0~10%、特に0~5%であることが好ましい。Nbの含有量が多すぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になり易い。
は、ガラスネットワークを形成すると共に、ガラスの粘性(軟化点等)を低下させる成分である。Vの含有量は0~10%、特に0~5%であることが好ましい。Vの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、耐候性が低下し易くなる。
Gaは、ガラスを熱的に安定化させると共に、耐候性を向上させる成分であるが、非常に高価であることから、その含有量は0.01%未満、特に含有しないことが好ましい。
SiO、Al、GeO、Fe、NiO、CeO、B、Sb、ZrOはガラスを熱的に安定化させて、失透を抑制する成分であり、各々2%未満まで添加可能である。これらの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。
ガラス粉末は、環境上の理由から、実質的にPbOを含有しないことが好ましい。ここで、本発明でいう「実質的にPbOを含有しない」とは、ガラス組成中のPbOの含有量が1000ppm以下の場合を指す。
次に本発明の封着材料の製造方法、及び本発明の封着材料の使用方法の一例について説明する。
まず、上記組成を有するように調合した原料粉末を800~1000℃で1~2時間、均質なガラスが得られるまで溶融する。次いで、溶融ガラスをフィルム状等に成形した後、粉砕し、分級することにより、ガラス粉末を作製する。なお、ガラス粉末の平均粒子径D50は2~20μm程度であることが好ましい。
次に、ガラス粉末に各種耐火性フィラー粉末を添加し、封着材料を得る。
次いで封着材料にビークルを添加して混練することにより封着材料ペーストを調製する。ビークルは、主に有機溶剤と樹脂とからなり、樹脂はペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。
有機溶剤は、沸点が低く(例えば、沸点が300℃以下)、且つ焼成後の残渣が少ないことに加えて、ガラスを変質させないものが好ましく、その含有量は10~40質量%であることが好ましい。有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、トルエン、N,N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、炭酸ジメチル、ブチルカルビトールアセテート(BCA)、酢酸イソアミル、ジメチルスルホキシド、アセトン、メチルエチルケトン等を使用することが好ましい。また、有機溶剤として、高級アルコールを使用することがさらに好ましい。高級アルコールは、それ自身が粘性を有しているために、ビークルに樹脂を添加しなくても、ペースト化することができる。また、ペンタンジオールとその誘導体、具体的にはジエチルペンタンジオール(C20)も粘性に優れるため、溶剤に使用することができる。
樹脂は、分解温度が低く、焼成後の残渣が少ないことに加えて、ガラスを変質させ難いものが好ましく、その含有量は0.1~20質量%であることが好ましい。樹脂として、ニトロセルロース、ポリエチレングリコール誘導体、ポリエチレンカーボネート、アクリル酸エステル(アクリル樹脂)等を使用することが好ましい。
次いで、ペーストを金属、セラミック、または、ガラスからなる第一の部材と、金属、セラミック、または、ガラスからなる第二の部材との封着箇所にディスペンサーやスクリーン印刷機等の塗布機を用いて塗布し、乾燥させ、300~400℃で熱処理する。この熱処理により、封着材料が軟化流動して第一と第二の部材を封着する。
こうして両部材の間に形成された封着層は、厚みが50μm以下であり、体積%でガラス粉末 50~99%、耐火性フィラー粉末 1~50%を含有し、耐火性フィラー粉末が略球状であり、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が1~20μmであり、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が封着層の厚みより小さいことを特徴とする。
実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。表1~3は、本発明の実施例(試料No.1~12)及び比較例(試料No.13~15)を示している。
Figure 0007172209000001
Figure 0007172209000002
Figure 0007172209000003
まず、表中に示したガラス組成となるように各種酸化物、炭酸塩等のガラス原料を調合し、ガラスバッチを準備した後、このガラスバッチを白金坩堝に入れ、800~1000℃で1~2時間溶融した。次に、水冷ローラーでフィルム状に成形した。最後に、フィルム状のガラスをボールミルで粉砕した後、目開き75μmの篩を通過させて、平均粒子径D50が約10μmのガラス粉末を得た。
耐火物フィラー粉末は、表中に示す耐火性フィラー粉末を用いた。各耐火性フィラー粉末は、表中の粒子径、形状になるように調製した。なお、ZWPはZrWO(PO、NZPはNbZr(POである。ちなみに、ガラス粉末および耐火性フィラー粉末の粒子径はレーザー回折法で測定した。
表中に示す通り、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を混合し、封着材料を得た。No.1~15の試料について、熱膨張係数、軟化点、抗折強度、流動性を評価した。
熱膨張係数は、TMA装置で求めた。測定温度範囲は30~150℃とした。
軟化点は、DTA装置で測定した。測定は、大気中において、昇温速度10℃/分で行い、室温から測定を開始した。
抗折強度は、各試料を緻密に焼結させた後、3×4×40mmの角柱に加工したものを測定試料として、JIS R1601に準拠した三点荷重測定法で求めた。なお、測定は各20回行い、その平均値を算出した。
流動性は次のようにして評価した。粉末試料5gを、直径20mmの金型に入れプレス成型した後に、ガラス基板上で450℃にて30分間焼成した。焼成体の流動径が19mm以上であるものを「○」、19mm未満のものを「×」として評価した。
続いて、封着層を次のようにして作製した。まず□25mm、厚み 5mmのアルミナ基板を用意し、各試料とビークル(アクリル樹脂含有α-ターピネオール)を混合し、ペースト化したものを基板の全面(一方の面のみ)に塗布した。なお、熱処理後に表中の厚みの封着層が得られるように、塗布条件、ビークル組成を調製した。次に、130℃で10分間の条件で塗布膜を乾燥して、ビークル中の溶剤を蒸発除去した後、450℃で30分間の条件で熱処理し、表中の封着層を得た。
封着層の表面突起は、上記の方法で得られた封着層の表面を表面粗さ計で測定し、10μm以上の突起物がないものを「○」、10μm以上の突起物があるものを「×」として評価した。
表から明らかなように本発明の実施例であるNo.1~12の試料は、熱処理後の厚みが25μm以下の封着層を形成することが可能であり、更には封着層に表面突起が認められなかった。
一方、比較例であるNo.13の試料は、耐火性フィラー粉末の含有量が多すぎるため、流動性に劣っていた。No.14の試料は、耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が大きいため、表面突起の評価が不良であった。No.15の試料は、耐火性フィラー粉末が破砕状であるため、流動性に劣っていた。
本発明の封着材料は、半導体集積回路、水晶振動子、平面表示装置やLD用ガラス端子の封着に好適である。

Claims (4)

  1. (1)厚みが50μm以下の封着層を形成するための封着材料であって、
    (2)封着材料が、体積%で、ガラス粉末 50~99%、耐火性フィラー粉末 1~50%を含有し、
    (3)耐火性フィラー粉末が略球状であり、
    (4)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が1~20μmであり、
    ガラス粉末が、モル%で、MoO 10~60%、V 0~5%を含有することを特徴とする封着材料。
  2. ガラス粉末が、モル%で、TeO 10~60%を含有し、実質的にPbOを含有しないことを特徴とする請求項1に記載の封着材料。
  3. ガラス粉末が、モル%で、AgO+CuO+WO 5~50%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の封着材料。
  4. (1)厚みが50μm以下である封着層であって、
    (2)封着層が、体積%でガラス粉末 50~99%、耐火性フィラー粉末 1~50%を含有し、
    (3)耐火性フィラー粉末が略球状であり、
    (4)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が1~20μmであり、
    (5)耐火性フィラー粉末の90%粒子径D90が封着層の厚みより小さく、
    ガラス粉末が、モル%で、MoO 10~60%、V 0~5%を含有することを特徴とする封着層。
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