JP7168491B2 - 接合体 - Google Patents
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Description
また、金属皮膜20は、選択添加材をさらに含んでもよい。選択添加材は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一つである。
金属皮膜20は、後述するコールドスプレー法によって、少なくとも上記主成分を含む材料の粉末を吹き付けて形成される。
この基材10に、図6に示すコールドスプレー装置30により、金属皮膜20を形成するための材料の粉末をガスと共に加速し、基材10の表面に固相状態のままで吹き付けて堆積させて熱処理前皮膜200を形成する(ステップS101:図5参照)。
なお、レーザに代えて高周波を用いてもよい。
基材10は、50mm、板厚が10mmのアルミニウム合金(A6063-T6)を用いた。
金属皮膜形成用の粉末材料は、ベース粉末である、粒径が150μmのα鉄(αFe:ヘガネス社製のABC)を用いた。
この粉末材料を、上述したコールドスプレー装置を用いて、基材10に吹き付けて、前処理皮膜を形成し、切削加工後に前処理皮膜に炭素を塗布し、レーザによって焼入れ処理を施した。
コールドスプレー装置による皮膜形成処理において、作動ガスには窒素を使用し、ガス圧を5MPa、ガス温度を800℃とした。
その後、成膜した皮膜表面に炭素(必須添加材)を塗布し、焼入れ処理を行った。
焼入れ処理には、レーザ発振器として、照射範囲が6mm(矩形)、照射パスを1とした半導体レーザを用いた。また、レーザの出力は1250Wとし、焼入れ処理の温度を1600℃、レーザの移動速度である施工速度を200mm/分とした。ここで、焼入れの温度は、レーザ照射によって加熱される前処理皮膜の温度の目標温度(狙い温度)である。
焼入れ処理後の金属皮膜について、内部の各層を断面像によって確認した。
実施例1の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材(炭素)および選択添加材を加えたものを用いた以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
実施例2の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材(炭素)および選択添加材を加えたものを用いた以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が7%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
実施例3の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材および選択添加材を加えたものを用いた以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が12%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
実施例4の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
切削加工後の前処理皮膜に炭素を塗布せずにレーザによって焼入れ処理を施した以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。
比較例1の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材および選択添加材を加えたものを用いたこと、および、切削加工後の前処理皮膜に炭素を塗布せずにレーザによって焼入れ処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
比較例2の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材および選択添加材を加えたものを用いたこと、および、切削加工後の前処理皮膜に炭素を塗布せずにレーザによって焼入れ処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が7%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
比較例3の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
金属皮膜形成用の粉末材料として、上述したベース粉末に、必須添加材および選択添加材を加えたものを用いたこと、および、切削加工後の前処理皮膜に炭素を塗布せずにレーザによって焼入れ処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。必須添加材には、粒径が25μmの炭素(C:ヘガネス社製のUF4)を用いた。選択添加材には、粒径が25μmの銅(Cu:ヘガネス社製のDistaloyACu)を用いた。材料粉末において、炭素は、最終的な材料粉末の体積含有率が12%となるように調整されている。また、銅は、最終的な材料粉末の体積含有率が2%となるように調整されている。
比較例4の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
焼入れ処理時のレーザ出力を950W、温度を1200℃にした以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。
比較例5の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
焼入れ処理時の施工速度を40mm/分にした以外は、実施例1と同様にして金属皮膜を形成した。
比較例6の金属皮膜の組成、および形成された層を表1に示す。
また、図15は、比較例1の断面像を示す図である。図16は、比較例2の断面像を示す図である。図17は、比較例3の断面像を示す図である。図18は、比較例4の断面像を示す図である。図19は、比較例5の断面像を示す図である。図20は、比較例6の断面像を示す図である。
10 基材
20 金属皮膜
21 第1硬質層
22 第2硬質層
23 熱影響部
24 非熱影響部
30 コールドスプレー装置
31 ガス加熱器
32 粉末供給装置
33 スプレーガン
34 ガスノズル
35、36 バルブ
200 前処理皮膜
Claims (3)
- アルミニウム又はアルミニウム合金を主成分とする基材と、
鉄を主成分とし、必須添加材として炭素を含む金属皮膜であって、前記基材に積層され、該基材と接合している金属皮膜と、
を備え、
前記金属皮膜は、
前記基材側とは反対側の表面を形成し、セメンタイトおよびマルテンサイトからなる第1硬質層と、
前記第1硬質層の硬度よりも低い硬度を有し、フェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトからなる熱影響部と、
前記第1硬質層と前記熱影響部との間に設けられ、マルテンサイトおよび残留オーステナイトからなる第2硬質層と、
を有することを特徴とする接合体。 - 前記第1硬質層は、ビッカース硬さがHv600以上であり、
前記熱影響部は、ビッカース硬さがHv200以上Hv400以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の接合体。 - 前記金属皮膜は、銅、モリブデン、クロム、ニッケルおよびマンガンのうちの少なくとも一つを有する選択添加材をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
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JP2018188689A (ja) | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 株式会社神戸製鋼所 | 複合粒子、コールドスプレー用材料、被覆材料及びその製造方法 |
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