JP7167909B2 - 導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 - Google Patents
導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7167909B2 JP7167909B2 JP2019502893A JP2019502893A JP7167909B2 JP 7167909 B2 JP7167909 B2 JP 7167909B2 JP 2019502893 A JP2019502893 A JP 2019502893A JP 2019502893 A JP2019502893 A JP 2019502893A JP 7167909 B2 JP7167909 B2 JP 7167909B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive
- conductive filler
- additive
- binder resin
- filler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A41—WEARING APPAREL
- A41D—OUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
- A41D1/00—Garments
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A41—WEARING APPAREL
- A41D—OUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
- A41D13/00—Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A41—WEARING APPAREL
- A41D—OUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
- A41D31/00—Materials specially adapted for outerwear
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/24—Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
- A61B5/25—Bioelectric electrodes therefor
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/24—Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
- A61B5/25—Bioelectric electrodes therefor
- A61B5/279—Bioelectric electrodes therefor specially adapted for particular uses
- A61B5/291—Bioelectric electrodes therefor specially adapted for particular uses for electroencephalography [EEG]
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
- H01B1/20—Conductive material dispersed in non-conductive organic material
- H01B1/22—Conductive material dispersed in non-conductive organic material the conductive material comprising metals or alloys
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/09—Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Surgery (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Pathology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
Description
金属線の場合には、金属線を刺繍糸と見なして、衣服に縫い付けることにより配線形成が可能である。しかしながら、かかる手法が大量生産に向いていないことは自明である。
金属箔のエッチングにより配線を形成する手法は、プリント配線板の製法として一般的である。金属箔を伸縮性のある樹脂シートに貼り合わせ、プリント配線板と同様の手法で波形配線を形成して、擬似的に伸縮性配線とする手法が知られている。(非特許文献1参照)かかる手法は波形配線部の捻れ変形により擬似的に伸縮特性を持たせるものであるが、捻れ変形により金属箔が厚さ方向にも変形するため、衣服の一部として用いると、非常に違和感のある着用感となり好ましいものではなかった。また洗濯時のような過度な変形を受けた場合には金属箔に永久塑性変形が生じ、配線の耐久性にも問題があった。
導電粒子と伸縮性バインダー樹脂とからなる導電性組成物は、巨視的には伸縮可能な導体を実現することができる。かかるペーストから得られる導電性組成物は、微視的に見れば、外力を受けた際に樹脂バインダー部が変形し、導電性粒子の電気的連鎖が途切れない範囲で導電性が維持されるものである。巨視的に観察される比抵抗は、金属線や金属箔に比較すると高い値であるが、組成物自体が伸縮性を持つために波形配線などの形状を採る必要が無く、配線幅と厚さには自由度が高いため実用的には金属線に比較して低抵抗な配線を実現可能である。
こうした金属被覆粒子は、製造の過程で凝集を防ぐため、表面処理剤による高分散化処理を施されているが、高分散化処理粒子を導電性フィラーとして用いると、フィラー同士の凝集が阻害され、被膜伸長時に導電性ネットワークを維持しにくく、被膜中の導電性粒子の配合比を高くする必要がある。しかしながら被膜中の導電性粒子の配合比を高くすると、バインダー成分比率が低くなり、伸縮時の耐久性が悪化するという問題点があった。
本発明者等は、伸縮性導電性被膜形成するための導電性ペーストにおいて、銀被覆粒子の応用を検討してきた。伸縮導電皮膜用として銀被覆粒子が検討されたことは希である。
[1] 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
[2] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする[1]に記載の導電性ペースト。
[3] 表面自由エネルギーが30mJ/m2以下である添加剤を導電フィラーに対して0.1~3.0質量%、含有することを特長とする[1]または[2]に記載の導電性ペースト。
[4] 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[1]から[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[5] 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m2以下であることを特長とする[1]から[4]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[6] 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[1]から[5]のいずれかに記載の導電ペースト。
[7] 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
[8] 上記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする[7]に記載の導電性被膜。
[9] 表面自由エネルギーが30mJ/m2以下である処理剤を導電フィラーに対して0.1~3.0質量%、含有することを特長とする[7]または[8]に記載の導電性皮膜。
[10] 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[7]から[9]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[11] 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m2以下であることを特長とする[7]から[10]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[12] 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[7]から[11]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[13] 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の20倍以内であることを特長とする[7]から[12]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[14] 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする[7]から[12]に記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[15] 前記[7]から[14]に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
[16] 前記金属被覆粒子からなる導電フィラーが、少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25~60質量%である事を特長とする[1]に記載の導電性ペースト。
[17] 前記バインダー樹脂として用いられるエラストマーが非架橋のエラストマーである事を特長とする[16]に記載の導電性ペースト。
[18] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする[16]または[17]に記載の導電性ペースト。
[19] 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする[16]または[17]に記載の導電性ペースト。
[20] 導電フィラーと、バインダー樹脂を少なくとも構成成分とする導電性被膜において、導電フィラーとして少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5 μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが10μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25~60質量%であり、前記バインダー樹脂がエラストマーである事を特長とする伸縮性を有する導電性被膜。
[21] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする[20]に記載の導電性被膜。
[22] 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする[20]に記載の導電性被膜。
[23] 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の10倍以内であることを特長とする[20]から[22]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[24] 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする[20]から[23]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[25] 前記導電皮膜の、以下の捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した後のシートの比抵抗が、初期比抵抗の3.0倍以内であることを特徴とする[20]から[24]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[捻り試験:試料:幅10mm、長さ100mm(試料の長手方向の片端固定、他の片端の回転による捻り)
捻りサイクル:正方向10回転(3600°)捻り、初期状態への戻り、負方向10回転(-3600°)捻り、初期状態への戻り]
[26] 前記[20]から[25]のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する伸縮性電子部品。
[27] 前記[20]から[25]のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
[28] 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め、炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0~3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0~2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤で表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
[29] 炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0~3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0~2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤の含有量が3質量%以下である事を特長とする[1]から[6]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[30] 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め、炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0~3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0~2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤で表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
[31] 炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0~3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0~2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤の含有量が5質量%以下である事を特長とする[7]から[14]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[32] 前記[30]または[31]に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる[15]に記載の電気配線を有する衣服型電子機器。
ここに高分散化処理などの表面処理剤として、炭素数が3以上28以下であり、分子内の二重結合数が0~3個のモノまたは多価カルボン酸、およびまたは炭素数が3以上24以下であり、分子内の二重結合数が0~2個の脂肪属アミン、またはこれらの誘導体を例示することができる。これらの表面処理剤によるところの、金属被覆粒子に分散性を向上させる処理が、施されていないことで、塗膜作製時に粒子同士の凝集が起こりやすくなり、低い導電性粒子配合比でも導電性ネットワークが形成されやすくなるので、伸縮時の耐久性が保たれる。
さらに表面自由エネルギー30mJ/m2以下の添加剤を用いる事で、粒子同士の凝集がさらに起こり易くなり、伸縮時の耐久性がより高くなる。
また、粒子表面部を金属で被覆してなる導電性粒子は、金属粒子に比べて原料コストが低いというメリットを有するため、より低コストで伸縮性導導電ペーストを作製することができる。
本発明の導電フィラーは、予めモノまたは多価カルボン酸などによる高分散化処理が施されておらず、表面金属層の比抵抗が1×10-2Ω・cm以下の物質からなる金属被覆粒子であり、好ましくは中心粒子径が0.5μm以上15μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上3μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以上2μm以下の粒子である。比抵抗が1×10-2Ωcm以下の物質としては、銀、金、白金、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、鉛、錫などを例示することができる。
また、導電フィラーBは、表面金属層の比抵抗が1×10-2Ωcm以下の物質からなる、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、好ましくは4以上、より好ましくは20以上、さらに好ましくは30以上であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下の粒子である。
より詳しくは ペースト全体に対するこれら表面処理剤の含有量が5000ppm以下であり、2000ppm以下である事が好ましく、さらに1200ppm以下である事が好ましい。
これらの表面処理剤は、原料の金属フィラーにあらかじめ処理することが効果的であるが、ペースト混合、混練時に添加することでも、効果を得ることができるため、所謂後添加も表面書の範疇に含める。
低表面自由エネルギーを示す構造としてはポリジメチルシロキサン、含フッ素基などが挙げられる。また、官能基としては、アミノ基やカルボキシル基、グリシジル基などが挙げられるが、より好ましくはカルボキシル基である。
本発明における添加剤の表面自由エネルギーは30mJ/m2以下であることが好ましく、26mJ/m2以下であることがさらに好ましく、24mJ/m2以下であることがさらに好ましく、20mJ/m2以下であることがさらに好ましい。
また添加剤の配合量は導電フィラーに対して0.1~3.0質量%であることが好ましく、0.12~2.0質量%であることがさらに好ましい。
本発明で好ましく用いられる添加剤として分子量が100以上1000以下の範囲のフルオロモノカルボン酸を例示することができる。またフッ素系の添加剤としては完全フッ素かされていない部分フッ素かフルオロモノカルボン酸が好ましい。
(数1)
伸張回復率=((L1-L2)/(L1-L0))×100 [%]
(数2)
残留歪み率=((L2-L0)/L0)×100 [%]
L0 初期長さ
L3 伸び=L1-L0
L4 回復長さ=L1-L2
L5 残留歪み=L2-L0
と、定義する。類似の測定法がJIS L 1096 織物および編物の生地試験法に定めてられているが、一定荷重負荷による伸張後の回復率では無くでは、一定長さまで伸張させた場合の回復率である点が異なる。実使用において伸縮性導体層に加わる負荷は、荷重とは無関係に、所定の長さまで繰り返し伸張される場合が多いため、一定荷重負荷法による伸張回復率では実用性能を表現することができない。特に断らない限り伸張回復率は25℃±3℃の環境下にて評価される。
非架橋型エラストマーとは、好ましくは弾性率が3~600MPaであり、好ましくはガラス転移温度が-60℃から0℃の範囲内の熱可塑性エラストマー樹脂を用いることができ、熱可塑性の合成樹脂、剛性ゴム、天然ゴムなどが挙げられる。塗膜(シート)の伸縮性を発現させるためには、ゴム、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ゴムとしては、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴムや水素化ニトリルゴムなどのニトリル基含有ゴム、イソプレンゴム、硫化ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ化ビニリデンコポリマーなどが挙げられる。この中でも、ニトリル基含有ゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、スチレンブタジエンゴムが好ましく、ニトリル基含有ゴムが特に好ましい。
ガラス転移温度は常法に従い示差走査熱量分析(DSC)により求める事ができる。
本発明の導電性ペーストは、コーティング法によりシートに加工した後に、パンチング、打ち抜き、レーザーカッティング、切り抜き等の方法で所定の形状に加工して、基材にラミネートする方法で使用することもできる。
固体材料として、銀メッキ処理を行った鏡面金属板、ポリエチレンテレフタレートフィルム、フッ素樹脂板を用い、各固体材料と添加剤との接触角を求め、拡張Fowkes式に基づいて算出した。なお接触角は協和界面化学(株)のDM-501を用い、固体材料の表面粗さは、中心線平均粗さで0.10μ以上0.20μ以下となるようエメリー研磨紙で研磨し、プローブ液滴は約1μLとした。測定環境は25℃とした。
東洋紡績株式会社製ポリプロピレンフイルム(パイレンOT;50μm厚)上に300μmギャップ、幅130mmのアプリケーターを用いてポリウレタン樹脂組成物を塗布した(塗布面は130mm×200mm)。上記塗布物を厚紙に固定して熱風乾燥機(ヤマト科学株式会社製DH42)を用いて120℃30分乾燥後、冷却した。その後、ポリプロピレンフイルムから剥離して評価用サンプルを得た。
前記の還元粘度サンプル作成方法に基づき作成したものを0.1g精秤して25mlのメスフラスコに入れる。フェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶剤を20ml程度入れ加熱して樹脂を溶解する。完全に溶解した後、30℃で25mlの線までフェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶剤を追加する。均一に混合してウーベローデ粘度管を用いて30℃で測定した。
試料樹脂5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツル(株)製の示差走査熱量分析計(DSC)DSC-7020を用いて、100℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
力学物性測定用サンプル作成方法に基づいて作成したサンプルからサンプルサイズ10mm×50mmのものを切り出し、引張り試験機(オリエンテック製RTA-100)のサンプル固定チャックに上下20mmずつ挟み固定し、チャック間距離10mm、引張り速度20mm/分、温度25℃60RH%の条件で測定し、S-S曲線より、弾性率、伸度を5回測定して平均した。
ウレタン基濃度は以下の式により算出する
ウレタン基濃度(eq/t) = (W ÷ (X÷Y)) ÷ Z × 106
W:ポリウレタン樹脂を構成するイソシアネートの重量
X:イソシアネートの分子量
Y:イソシアネートの1分子当たりのイソシアネート数
Z:ポリウレタン樹脂を構成する原料のトータル重量
厚さ100μmの伸縮性のウレタンシート上にアプリケーターにて導電性ペーストを塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚約80μmの導電性被膜を有するシートを作製した。比抵抗および繰り返し伸縮性はウレタンシート上に形成された導電被膜をウレタンシートとともに評価した。
自然状態(伸長率0%)の導電塗膜のシート抵抗と膜厚を測定し、比抵抗を算出した。膜厚はシックネスゲージ SMD-565L(TECLOCK社製)を用い、シート抵抗はLoresta-GP MCP-T610(三菱化学アナリテック社製)を用いて試験片4枚について測定し、その平均値を用いた。
そして自然状態(伸長率0%)と同様にして、下記4.の方法にて伸長し、伸長率100%時の比抵抗を測定した。なお、伸長時の比抵抗は、所定の伸長度に達してから30秒後の値を読み取った。比抵抗は以下の式により算出した。
比抵抗(Ω・cm)=Rs(Ω/□)×t(cm)
ここで、Rsは各条件で測定されたシート抵抗、tは各条件で測定された膜厚を示す。
繰返し耐久試験機(レスカ社製、TIQ-100)を用い、試料膜を元の長さの20%伸長した状態及び元の長さに戻した状態とすることを繰り返す伸長率20%での繰返伸縮を1000回繰り返した後の元の長さに戻した状態(伸長率0%)での比抵抗を測定した。なお、伸長速度及び元の長さに戻す速度は、ともに10mm/秒とした。繰り返し伸縮性の指標として、1000回繰り返し伸張後の比抵抗を、初期比抵抗で除した値を用いた。
コア粒子の平均粒径、銀被覆粒子の平均粒径およびアスペクト比は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡(型番:S-4500)を用いて、ソフトウェア(品名:EMAX)により、倍率:2000倍で、300個のコア粒子を測定することで求めた。
初期状態の伸縮性導体シートの比抵抗と、捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した伸縮性導体シートの比抵抗とを算出し、以下の式により比抵抗の変化を算出した。比抵抗の変化(倍)=100回捻りサイクルを繰り返した伸縮性導体シートの比抵抗/初期状態の伸縮性導体シートの比抵抗
[捻り試験:
試料:幅10mm、試験長さ100mm(試料の長手方向の片端を固定し、片端を回転させることにより捻りを加える。)
捻りサイクル:正方向に10回転(3600°)捻り、初期状態に戻し、
負方向に10回転(-3600°)捻り、 初期状態に戻す]
ポリウレタン樹脂組成物(A)の合成
1Lの4つ口フラスコにODX-2044(DIC製ポリエステルジオール)100部、P-2010(クラレ製ポリエステルジオール)33部、鎖延長剤として1、6-ヘキサンジオール(宇部興産製)30重量%をジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート125部に入れ、マントルヒーターにセットした。攪拌シールをつけた攪拌棒、還流冷却器、温度検出器、玉栓をフラスコにセットして50℃で30分攪拌して溶解した。デスモジュールI(バイエル社製、イソシアネート)を70部、ビスマス金属系触媒1部を添加した。反応熱による温度上昇が落ち着いたところで90℃に昇温して4時間反応することによりポリウレタン樹脂組成物(A)を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
ポリウレタン樹脂組成物(B)の合成
1Lの4つ口フラスコにODX-2044(DIC製ポリエステルジオール)100部、鎖延長剤として1、6-ヘキサンジオール(宇部興産製)33部をジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート100部に入れ、マントルヒーターにセットした。攪拌シールをつけた攪拌棒、還流冷却器、温度検出器、玉栓をフラスコにセットして50℃で30分攪拌して溶解した。T-100(東ソー製、イソシアネート)を58部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1部を添加した。反応熱による温度上昇が落ち着いたところで90℃に昇温して4時間反応することによりポリウレタン樹脂組成物(B)を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
まず、所定の溶剤量の半分量の溶剤にバインダー樹脂を溶解し、得られた溶液に金属系粒子、処理剤、残りの溶剤を添加して予備混合の後、三本ロールミルにて分散することによりペースト化し、表2、表3、に示す実施例1~8、比較例1,2の導電ペーストを得た。得られた導電ペーストの評価結果を表2、表3に示す。
導電フィラー1:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径2μm)
導電フィラー2:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径1.2μm)
バインダー樹脂1:JSR株式会社 極高ニトリルタイプ N215SL
バインダー樹脂2:樹脂製造例1にて得られたポリウレタン樹脂組成物A
バインダー樹脂3:樹脂製造例2にて得られたポリウレタン樹脂組成物B
添加剤1:東京化成工業株式会社製 ペンタデカフルオロオクタン酸 (表面自由エネルギー:18mJ/m2)
添加剤2:信越化学工業株式会社製 反応性シリコーンオイル片末端型(平均的片末端カルボキシル変性)(表面自由エネルギー:22mJ/m2)
添加剤3:東京化成工業株式会社 ドデカン二酸(表面自由エネルギー:31mJ/m2)
溶剤1:イソホロン
溶剤2:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
である
実施例1にて得られた導電ペーストから得られる導電皮膜を伸縮性導体層として用い、伸縮性絶縁高分子層には、日清紡株式会社製ホットメルト層付きエラストマーシート「モビロン」を用い、電極表面層は省略して、それぞれシートを所定形状に切り抜いて積層ラミネートする方法により、電極・配線付きのスポーツシャツを得た。
得られた電極・配線付きのスポーツシャツは、左右の後腋窩線上と第7肋骨との交差点に直径50mmの円形電極があり、さらに円形電極から胸部中央までのストライプ状の伸縮性導体組成物による電気配線が内側に形成されている。なお左右の電極から頸部背面中央に伸びる配線の胸部中央側は一辺が20mmの矩形となっている。
ステンレススチール製ホックを介して、ユニオンツール社製の心拍センサWHS-2を接続し、同心拍センサWHS-2専用のアプリ「myBeat」を組み込んだアップル社製スマートホンで心拍データを受信し、画面表示できるように設定した。以上のようにして心拍計測機能を組み込んだスポーツシャツを作製した。
まず、表4に示した組成比に従い、導電ペーストを製造した。所定の溶剤量の半分量の溶剤にバインダー樹脂を溶解し、得られた溶液に金属系粒子を添加して予備混合の後、三本ロールミルにて分散することにより、表1に示す導電ペーストD11を得た。
導電フィラーA1:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ (平均粒径2μm)
導電フィラーA2:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径1.2μm)
導電フィラーB:横沢金属工業株式会社製 YCCテクノパウダーシルバーコートチタン酸カリウム繊維 YTA-1575
バインダー樹脂11:JSR株式会社製 極高ニトリルタイプ N215SL
伸張回復率99.9%以上
バインダー樹脂12:ポリウレタン樹脂組成物(B)
伸張回復率99.9%以上
溶剤1:イソホロン
溶剤3:エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
である。
厚さ1mmの伸縮性のウレタンシート上にアプリケーターにて得られた導電性ペーストD11を塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚約80μmの導電性被膜を有するシートを作製した。以下必要に応じてウレタンシート上に形成された導電被膜をウレタンシートととも幅10mmも短冊状にスリットした試験片を用いて評価した。評価結果を表4に示す。
以下、表4の組成比に従って実施例11と同様に操作し、導電ペーストD12~D19を得た。得られた導電ペーストを実施例11と同様に評価した。結果を表4.に示す。
図4に示す転写法による電気配線を有する心電図測定用の衣服型電子機器を製作した。
厚さ125μmの離型PETフィルムに、まず電極表面層となるカーボンペーストを所定のパターンにてスクリーン印刷し、乾燥硬化した。次いで絶縁カバー層となる絶縁ペーストを所定のパターンにスクリーン印刷し、乾燥硬化した。心電測定用の電極表面層は直径30mmの円形である。また絶縁カバー層は電極部において内径が30mm、外径が36mmのドーナツ状であり電極から伸びる配線部は幅14mmで、配線部の終端には、センサとの接続用ホックを取り付けるために直径10mmの円形電極が同様にカーボンペーストで印刷されている。カーボンペースト層の厚さは乾燥膜厚で25μmであり、絶縁カバー層は15μm、である
次いで、導体層となる導電ペーストD11を用いて電極部と配線部をスクリーン印刷し、所定の条件で乾燥硬化した。電極部は直径32mmの円形、配線部は幅10mmであり、絶縁カバー層上での乾燥厚さが30μmとなるように調整した。さらに下地層を絶縁カバー層と同じ絶縁ペーストを用いて乾燥厚さが20μmとなるように調整してスクリーン印刷し乾燥し、さらにもう一度同条件で下地層を印刷し、乾燥時間を調整して溶剤分が25質量%残存するようにして表面タック性を残し、転写性のある印刷電気配線を得た。
次いで、以上の工程により得られた転写性の印刷電気配線を裏返したニット生地から成るスポーツシャツの所定部分に重ね、室温でプレスして印刷電気配線をスポーツシャツの裏側に仮接着し、離型PETフィルムを剥離し、スポーツシャツをハンガーに掛けて、さらに115℃にて30分間乾燥し、電気配線付きスポーツシャツを得た。配線パターンを図5に、シャツに対する配線パターンの配置を図6に示す。
得られた電気配線付きスポーツシャツは、左右の後腋窩線上と第7肋骨との交差点に直径30mmの円形電極があり、さらに円形電極から後頸部中央までの幅10mmの伸縮性のある導体による電気配線が内側に形成されている。なお左右の電極から後頸部中央に伸びる配線は、頸部中央にて5mmのギャップを持ち、両者は短絡されていない。
ステンレススチール製ホックを介して、ユニオンツール社製の心拍センサWHS-2を接続し、同心拍センサWHS-2専用のアプリ「myBeat」を組み込んだアップル社製スマートホンで心拍データを受信し、画面表示できるように設定した。以上のようにして心拍計測機能を組み込んだスポーツシャツを作製した。
本発明の伸縮性導電被膜をウェアラブル・スマート・デバイスに用いることにより、人体の持つ情報、すなわち筋電位、心電位などの生体電位、体温、脈拍、血圧などの生体情報を衣服に設けたセンサなど検知するためのウェアラブル装置や、あるいは、電気的な温熱装置を組み込んだ衣服、衣服圧を測定するためのセンサを組み込んだウェアラブル装置、衣服圧を利用して身体サイズを計測するウェア、足裏の圧力を測定するための靴下型装置、フレキシブルな太陽電池モジュールをテキスタイルに集積した衣服、テント、バッグなどの配線部、関節部を有する低周波治療器、温熱療養機などの配線部、屈曲度のセンシング部などに応用可能である。かかるウェアラブル装置は、人体を対象にするのみならず、ペットや家畜などの動物、あるいは伸縮部、屈曲部などを有する機械装置にも応用可能であり、ロボット義手、ロボット義足など機械装置と人体と接続して用いるシステムの電気配線としても利用できる。また体内に埋設して仕様するインプラントデバイス、体表面や粘膜表面に貼り付けて利用するパッチャブルデバイス、あるいは消化管の中で生体情報計測を行うエディブルデバイス等の配線材料としても応用可能である。
2.絶縁下地層
3.伸縮性導体組成物層(伸縮性導体層)
4.伸縮性カバー層(絶縁カバー層)
5.伸縮性カーボン層(電極表面層)
6.接着層(絶縁下地層)
10.仮支持体(離型指示体)
Claims (25)
- 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤および添加剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されておらず、前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンまたはペンタデカフルオロオクタン酸である事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
- 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする請求項1に記載の導電性ペースト。
- 前記添加剤の表面自由エネルギーが30mJ/m2以下であり、前記添加剤を導電フィラーに対して0.1~3.0質量%、含有することを特長とする請求項1または請求項2に記載の導電性ペースト。
- 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m2以下であることを特長とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の導電ペースト。
- 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤および添加剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されておらず、前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンまたはペンタデカフルオロオクタン酸である事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
- 上記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする請求項6に記載の導電性被膜。
- 前記添加剤の表面自由エネルギーが30mJ/m2以下であり、前記添加剤を導電フィラーに対して0.1~3.0質量%、含有することを特長とする請求項6または請求項7に記載の導電性被膜。
- 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m2以下であることを特長とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の導電性被膜。
- 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の導電性被膜。
- 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の20倍以内であることを特長とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
- 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする請求項6から請求項10に記載の伸縮性を有する導電性被膜。
- 請求項6から12に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
- 前記金属被覆粒子からなる導電フィラーが、少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25~60質量%である事を特長とする請求項1に記載の導電性ペースト。
- 前記バインダー樹脂として用いられるエラストマーが非架橋のエラストマーである事を特長とする請求項14に記載の導電性ペースト
- 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする請求項14または請求項15に記載の導電性ペースト。
- 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする請求項14または請求項15に記載の導電性ペースト。
- 導電フィラーと、バインダー樹脂および添加剤を少なくとも構成成分とする導電性被膜において、導電フィラーとして少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5 μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが10μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25~60質量%であり、前記バインダー樹脂がエラストマーであり、前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンまたはペンタデカフルオロオクタン酸である事を特長とする伸縮性を有する導電性被膜。
- 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする請求項18に記載の導電性被膜。
- 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする請求項18に記載の導電性被膜。
- 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の10倍以内であることを特長とする請求項18から請求項20のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
- 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする請求項18から請求項21のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
- 前記導電性被膜の、以下の捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した後のシートの比抵抗が、初期比抵抗の3.0倍以内であることを特徴とする請求項18から請求項22のいずれかに記載の導電性被膜。
[捻り試験:
試料:幅10mm、長さ100mm(試料の長手方向の片端固定、他の片端の回転による捻り)
捻りサイクル:正方向10回転(3600°)捻り、初期状態への戻り、負方向10回転(-3600°)捻り、初期状態への戻り] - 請求項18から請求項23のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する伸縮性電子部品。
- 請求項18から請求項23のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017039323 | 2017-03-02 | ||
JP2017039323 | 2017-03-02 | ||
JP2017045883 | 2017-03-10 | ||
JP2017045883 | 2017-03-10 | ||
PCT/JP2018/005896 WO2018159374A1 (ja) | 2017-03-02 | 2018-02-20 | 導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2018159374A1 JPWO2018159374A1 (ja) | 2020-02-13 |
JP7167909B2 true JP7167909B2 (ja) | 2022-11-09 |
Family
ID=63371091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019502893A Active JP7167909B2 (ja) | 2017-03-02 | 2018-02-20 | 導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7167909B2 (ja) |
TW (1) | TWI758423B (ja) |
WO (1) | WO2018159374A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210108988A (ko) * | 2018-12-27 | 2021-09-03 | 도요보 가부시키가이샤 | 신축성 도체 형성용 도전 페이스트, 신축성 도체층, 신축성 도체층의 제조 방법, 신축성 전기 배선 구성체 및 생체 정보 계측 장치 |
JP2020071868A (ja) * | 2019-07-23 | 2020-05-07 | 合同会社Amphibia | 電子機器付製品 |
JPWO2021117775A1 (ja) * | 2019-12-10 | 2021-06-17 | ||
TW202222996A (zh) | 2020-09-18 | 2022-06-16 | 日商納美仕有限公司 | 可拉伸的導電性膏及膜 |
KR20230009680A (ko) * | 2021-07-09 | 2023-01-17 | 네오그라프 솔루션즈, 엘엘씨 | 플렉서블 흑연 구조체 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004285128A (ja) | 2003-03-19 | 2004-10-14 | Ricoh Co Ltd | 弾性導電樹脂及び配線構造体 |
JP2010153364A (ja) | 2008-11-18 | 2010-07-08 | Tokai Rubber Ind Ltd | 導電膜、およびそれを備えたトランスデューサ、フレキシブル配線板 |
WO2011001910A1 (ja) | 2009-06-30 | 2011-01-06 | 東海ゴム工業株式会社 | 柔軟導電材料およびトランスデューサ |
WO2015005204A1 (ja) | 2013-07-08 | 2015-01-15 | 東洋紡株式会社 | 導電性ペースト |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100243303A1 (en) * | 2006-08-22 | 2010-09-30 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Circuit connecting material, connection structure of circuit member, and method for manufacturing connection structure of circuit member |
JP2009135044A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-06-18 | Tdk Corp | 透明導電材料及び透明導電体 |
TW201340125A (zh) * | 2012-03-27 | 2013-10-01 | Ablestik Shanghai Ltd | 用於電容器的導電塗料及相關電容器 |
KR101459635B1 (ko) * | 2013-05-10 | 2014-11-27 | 이영태 | 전도성 복합재료 및 그의 제조방법 |
CN107075265A (zh) * | 2014-07-31 | 2017-08-18 | 拓自达电线株式会社 | 导电性组成物及含有该组成物的导电片 |
JP2017147163A (ja) * | 2016-02-19 | 2017-08-24 | 三菱マテリアル株式会社 | 導電性ペースト及びこれを用いて形成された導電性膜 |
-
2018
- 2018-02-20 JP JP2019502893A patent/JP7167909B2/ja active Active
- 2018-02-20 WO PCT/JP2018/005896 patent/WO2018159374A1/ja active Application Filing
- 2018-02-26 TW TW107106275A patent/TWI758423B/zh active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004285128A (ja) | 2003-03-19 | 2004-10-14 | Ricoh Co Ltd | 弾性導電樹脂及び配線構造体 |
JP2010153364A (ja) | 2008-11-18 | 2010-07-08 | Tokai Rubber Ind Ltd | 導電膜、およびそれを備えたトランスデューサ、フレキシブル配線板 |
WO2011001910A1 (ja) | 2009-06-30 | 2011-01-06 | 東海ゴム工業株式会社 | 柔軟導電材料およびトランスデューサ |
WO2015005204A1 (ja) | 2013-07-08 | 2015-01-15 | 東洋紡株式会社 | 導電性ペースト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW201839779A (zh) | 2018-11-01 |
JPWO2018159374A1 (ja) | 2020-02-13 |
TWI758423B (zh) | 2022-03-21 |
WO2018159374A1 (ja) | 2018-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7167909B2 (ja) | 導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 | |
JP6859760B2 (ja) | 伸縮性導体形成用ペースト、伸縮性導体シートおよび生体情報計測用プローブ | |
JP5570353B2 (ja) | 伸縮性配線を有する導電部材 | |
WO2020138477A2 (ja) | 伸縮性導体形成用導電ペースト、伸縮性導体層、伸縮性導体層の製造方法、伸縮性電気配線構成体および生体情報計測装置 | |
TWI712370B (zh) | 衣服型電子設備及衣服型電子設備之製造方法 | |
JP6973372B2 (ja) | 伸縮性導体シート及び伸縮性導体シート形成用ペースト | |
JP6766869B2 (ja) | ウェアラブル・スマート・デバイス | |
WO2016114298A1 (ja) | 伸縮性電極および配線シート、生体情報計測用インターフェス | |
JPWO2017122639A1 (ja) | 伸縮性導体組成物、伸縮性導体形成用ペースト、伸縮性導体組成物からなる配線を有する衣服、およびその製造方法 | |
JP7060847B2 (ja) | 伸縮性コンデンサ、変形センサ、変位センサ、呼吸状態のセンシング方法およびセンシングウェア | |
JP7147767B2 (ja) | 導電性ペースト、伸縮性導体およびそれを用いた電子部品、衣服型電子機器 | |
JP2017183207A (ja) | 伸縮性導電部材の製造方法 | |
Lee et al. | Stretchable strain sensors fabricated by screen printing of silver paste on the surface modified transparent elastomeric polyurethane films | |
JP6996214B2 (ja) | 着用型生体情報計測装置および生体情報計測方法 | |
EP3726595A1 (en) | Piezoelectric sensor and method for manufacturing same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220301 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220419 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220516 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220927 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221010 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7167909 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |