JP7149381B2 - モータ及びモータの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、モータ及びピニオン軸の組み付け方法に関する。
モータ軸には、その回転動力を減速機や被駆動装置に伝達可能にするため、ピニオン軸を組み付ける場合がある。この一例として、特許文献1には、モータ軸に凹部を設け、その凹部にピニオン軸を焼き嵌めにより押し込んだモータが開示されている。
特許文献1のモータのように、ピニオン軸の組み付けに焼き嵌めを用いる場合、モータ軸の凹部を加熱する作業が必要となる。これに伴い、ピニオン軸の組み付けに要する時間が余計に増大してしまうため、生産性の観点から改善の余地があった。
本発明のある態様は、こうした状況に鑑みてなされ、その目的の1つは、ピニオン軸がモータ軸に組み付けられたモータに関して、生産性の向上に役立つ技術を提供することにある。
本発明のある態様はモータに関する。このモータは、負荷側端部に凹部を有するモータ軸と、前記凹部内に押し込まれたピニオン軸と、前記モータ軸を支持する負荷側軸受及び反負荷側軸受と、を備えたモータであって、反負荷側に向けて前記モータ軸に作用するスラスト荷重を、前記負荷側軸受及び前記反負荷側軸受以外の荷重受け部材に伝達可能にするための荷重伝達用構造を備える。
本発明の他の態様はモータに関する。このモータは、負荷側端部に凹部を有するモータ軸と、前記凹部内に押し込まれたピニオン軸と、を備えたモータであって、前記ピニオン軸には、ボルトを負荷側から挿通するための挿通穴が形成され、前記凹部の底部には、前記ボルトをねじ込むためのタップ穴が形成される。
本発明の他の態様はピニオン軸の組み付け方法に関する。この方法は、モータのモータ軸にピニオン軸を組み付けるための方法であって、前記モータ軸は、負荷側端部に凹部を有し、前記モータは、前記モータ軸を支持する負荷側軸受及び反負荷側軸受と、反負荷側に向けて前記モータ軸に作用するスラスト荷重を、前記負荷側軸受及び前記反負荷側軸受以外の荷重受け部材に伝達可能にするための荷重伝達用構造と、を備え、前記荷重伝達用構造を用いて前記スラスト荷重を前記モータ軸から前記荷重受け部材に伝達可能にした状態で、前記凹部に前記ピニオン軸を圧入する。
本発明の他の態様はピニオン軸の組み付け方法に関する。この方法は、モータのモータ軸にピニオン軸を組み付けるための方法であって、前記モータ軸は、負荷側端部に凹部を有し、前記ピニオン軸には、ボルトを負荷側から挿通するための挿通穴が形成され、前記凹部の底部には、タップ穴が形成され、前記挿通穴に挿通されるボルトを前記タップ穴にねじ込むことにより、前記ボルトから前記ピニオン軸に圧入力を付与し、前記凹部内に前記ピニオン軸を圧入させる。
本発明によれば、ピニオン軸がモータ軸に組み付けられたモータに関して、生産性の向上に役立つ技術を提供できる。
以下、実施形態、変形例では、同一の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面では、説明の便宜のため、構成要素の一部を適宜省略したり、構成要素の寸法を適宜拡大、縮小して示す。
(第1の実施の形態)
まず、第1実施形態のモータを想到するに至った背景から説明する。ピニオン軸がモータ軸に組み付けられたモータに関して、生産性の向上を図るうえでは、ピニオン軸の組み付けに圧入を用いることが考えられる。ピニオン軸をモータ軸に圧入する場合、モータ軸には、ピニオン軸から反負荷側に向かうスラスト荷重が作用する。このスラスト荷重は、通常、モータ軸を支持する反負荷側軸受により受けられる。よって、モータ軸に作用するスラスト荷重が増大すると、反負荷側軸受への負担が懸念される。特に、ピニオン軸の組み付けに圧入を用いる場合、焼き嵌めを用いる場合と比べ、モータ軸に作用するスラスト荷重が増大するため、反負荷側軸受への負担がより懸念される。
まず、第1実施形態のモータを想到するに至った背景から説明する。ピニオン軸がモータ軸に組み付けられたモータに関して、生産性の向上を図るうえでは、ピニオン軸の組み付けに圧入を用いることが考えられる。ピニオン軸をモータ軸に圧入する場合、モータ軸には、ピニオン軸から反負荷側に向かうスラスト荷重が作用する。このスラスト荷重は、通常、モータ軸を支持する反負荷側軸受により受けられる。よって、モータ軸に作用するスラスト荷重が増大すると、反負荷側軸受への負担が懸念される。特に、ピニオン軸の組み付けに圧入を用いる場合、焼き嵌めを用いる場合と比べ、モータ軸に作用するスラスト荷重が増大するため、反負荷側軸受への負担がより懸念される。
この対策として、本実施形態のモータは、反負荷側に向けてモータ軸に作用するスラスト荷重を荷重受け部材に伝達可能にするための荷重伝達用構造を備えている。これにより、荷重伝達用構造を用いてスラスト荷重をモータ軸から荷重受け部材に伝達可能にした状態で、モータ軸の凹部にピニオン軸を圧入でき、その圧入時の反負荷側軸受への負担を抑えられる。よって、本実施形態のモータによれば、反負荷側軸受への負担を抑えつつ、モータ軸の凹部にピニオン軸を圧入でき、モータの生産性の向上に役立たせることができる。以下、第1実施形態のモータの詳細を説明する。
図1は、第1実施形態のモータ12が用いられるギヤモータ10を示す断面図である。ギヤモータ10は、モータ12と、減速機14を備え、これらが一体化される。本明細書では、モータ12のモータ軸32の軸方向、周方向、径方向に関して、単に「軸方向」、「周方向」、「径方向」ともいう。モータ軸32の軸方向のうち、モータ軸32を通る動力伝達経路上において、被駆動装置に近い側を負荷側といい、負荷側とは反対側を反負荷側という。先に減速機14を説明する。
減速機14は、減速機ケーシング16と、出力部材18と、減速機構20と、を備える。減速機ケーシング16は、減速機構20が内側に収容される筒状のケーシング本体部22と、減速機構20より反負荷側に配置される反負荷側壁部24とを有する。本実施形態のケーシング本体部22は、反負荷側に配置される第1本体部材22aと、負荷側に配置される第2本体部材22bとを有する。
出力部材18は、モータ軸32の回転動力を被駆動装置に出力するためのものである。出力部材18は、ケーシング本体部22の内側に収容され、ケーシング本体部22に軸受(不図示)を介して回転自在に支持される。
減速機構20は、モータ軸32の回転動力を減速して出力部材18に伝達可能である。本実施形態の減速機構20は、振り分け型の偏心揺動減速機構である。この種の減速機構20は公知のため、ここでは説明を簡易にとどめる。
減速機構20は、後述するピニオン軸34周りに配置される複数の入力歯車26を有する。本図では一つの入力歯車26のみ示す。入力歯車26は、ピニオン軸34のピニオン部34bと噛合する。入力歯車26は、その中央部に挿通されるクランク軸28により支持され、クランク軸28と一体回転可能に設けられる。ピニオン軸34の回転により入力歯車26が回転すると、ピニオン軸34の回転が減速されて減速機構20から出力部材18に伝達される。
モータ12の説明に移る。本実施形態のモータ12はサーボモータである。モータ12は、主に、モータケーシング30と、モータ軸32と、ピニオン軸34と、負荷側軸受36と、反負荷側軸受38と、荷重伝達用構造40と、を備える。
モータケーシング30は、モータフレーム42と、負荷側カバー44と、第1反負荷側カバー46と、第2反負荷側カバー48とを備える。
モータフレーム42は筒状をなし、その内側にステータ50やロータ52が収容される。ステータ50は、ロータ52を回転させるための回転磁場を生成可能であり、モータフレーム42に固定される。ロータ52は、ステータ50が生成する回転磁界との間での磁気的相互作用により回転可能である。モータ軸32は、ロータ52と一体回転可能に設けられる。
負荷側カバー44は、モータフレーム42の負荷側開口部を覆い、ボルトによりモータフレーム42に固定される。本実施形態の負荷側カバー44は、減速機ケーシング16の反負荷側壁部24を兼用する。ただし、負荷側カバー44は、減速機ケーシング16の反負荷側壁部24を兼用せずに、反負荷側壁部24と別体に設けてもよい。負荷側カバー44は、モータケーシング30の内部空間30aと、その内部空間30aより負荷側に設けられる他の空間54とを隔てている。本実施形態での他の空間54とは、減速機ケーシング16の内部空間である。
負荷側カバー44には、負荷側カバー44を軸方向に貫通し、モータ軸32が挿通される第1貫通孔44aが形成される。モータ軸32と第1貫通孔44aとの間にはオイルシール56が介装される。オイルシール56は、減速機ケーシング16内に封入される潤滑油の漏洩を規制する。オイルシール56は、第1貫通孔44aの負荷側の開口端縁44bより反負荷側に設けられる。
負荷側カバー44には、第1貫通孔44aの反負荷側部分に第1嵌込部44cが形成される。第1嵌込部44cには負荷側軸受36が隙間嵌めにより嵌め込まれ、負荷側カバー44は第1嵌込部44c内の負荷側軸受36を支持する。なお、第1嵌込部44cには負荷側軸受36が締まり嵌めにより嵌め込まれてもよい。
第1反負荷側カバー46は、モータフレーム42の反負荷側開口部を覆い、ボルトによりモータフレーム42に固定される。第1反負荷側カバー46は、モータケーシング30の内部空間30aと、その内部空間30aより反負荷側に設けられる他の空間48a、58とを隔てる。本実施形態での他の空間48a、58とは、第2反負荷側カバー48の内部のカバー内空間48aと、モータケーシング30の外部の外部空間58である。
第1反負荷側カバー46には、第1反負荷側カバー46を軸方向に貫通し、モータ軸32が挿通される第2貫通孔46aが形成される。第1反負荷側カバー46には、第2貫通孔46aの負荷側部分に第2嵌込部46bが形成される。第2嵌込部46bには反負荷側軸受38が隙間嵌めにより嵌め込まれ、第1反負荷側カバー46は第2嵌込部46b内の反負荷側軸受38を支持する。なお、第2嵌込部46bには反負荷側軸受38が締まり嵌めにより嵌め込まれてもよい。
第2反負荷側カバー48は、第1反負荷側カバー46より反負荷側に配置される。第2反負荷側カバー48は、有底筒状をなす覆い部48aと、覆い部48aの開口端縁から径方向外側に張り出すフランジ部48bとを有する。フランジ部48bは、第1反負荷側カバー46の反負荷側壁面に突き当てられ、取付ボルト60を用いて第1反負荷側カバー46に着脱可能に取り付けられる。
モータ軸32の負荷側端部32aは、負荷側カバー44より負荷側に突出する。モータ軸32は、負荷側端部32aに形成される凹部32bを有する。凹部32bは、モータ軸32の負荷側端面から反負荷側に凹むように形成される。
モータ軸32の反負荷側端部32cは、第1反負荷側カバー46より反負荷側に突出する。モータ軸32の反負荷側端部32cは、第2反負荷側カバー48の覆い部48aにより反負荷側や径方向外側から覆われる。
モータ軸32の反負荷側端部32cの周りには回転角検出装置62が配置される。回転角検出装置62は、モータ軸32の回転角を検出するためのものであり、たとえば、ロータリーエンコーダである。回転角検出装置62の検出信号は外部制御装置(不図示)に出力され、外部制御装置によるモータ12の制御に用いられる。回転角検出装置62は、発光素子、受光素子等の検出素子を収容する筐体62aを備える。モータ軸32の反負荷側端部32cの一部は筐体62aから反負荷側に突出する。回転角検出装置62は、第2反負荷側カバー48の覆い部48aにより反負荷側や径方向外側から覆われる。
モータ軸32の反負荷側端部32cには、モータケーシング30を冷却するためのファンが装着されていない。このファンは、モータ軸32と一体回転可能に設けられ、その回転によりモータケーシング30を冷却させる空気流を発生させるものである。
ピニオン軸34は、モータ軸32と同軸に設けられる。ピニオン軸34は、モータ軸32の凹部32b内に押し込まれた軸部34aと、軸部34aより負荷側に設けられるピニオン部34bとを有する。軸部34aは、締まり嵌めによって、モータ軸32の凹部32b内に嵌め込まれており、モータ軸32と一体回転可能である。ピニオン部34bの外周面には入力歯車26と噛合する複数の歯部が形成される。モータ軸32の回転動力は、入力歯車26とピニオン部34bの噛合により、ピニオン軸34を介して入力歯車26に伝達される。
負荷側軸受36は、モータ軸32のロータ52より負荷側にある負荷側部分を回転自在に支持する。負荷側軸受36は、たとえば、転がり軸受等である。負荷側軸受36の内輪は、モータ軸32の負荷側部分に締まり嵌めにより固定される。
反負荷側軸受38は、モータ軸32のロータ52より反負荷側にある反負荷側部分を回転自在に支持する。反負荷側軸受38は、たとえば、転がり軸受等である。負荷側軸受36の内輪は、モータ軸32の反負荷側部分に締まり嵌めにより固定される。
図2は、ピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。荷重伝達用構造40は、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faを、負荷側軸受36及び反負荷側軸受38以外の荷重受け部材64に伝達可能にするためのものである。このスラスト荷重Faは、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入するとき、反負荷側に向けてモータ軸32に作用する。
本実施形態の荷重伝達用構造40は、モータ軸32の反負荷側端面32dである。このモータ軸32の反負荷側端面32dは、第2反負荷側カバー48がないとき、第1反負荷側カバー46より反負荷側にある外部空間58に露出する。ここでの「第2反負荷側カバー48がないとき」とは、本実施形態では、第2反負荷側カバー48を第1反負荷側カバー46に取り付ける前段階にあるときを意味する。
荷重受け部材64は、第1反負荷側カバー46より反負荷側にて外部空間58に配置される。荷重受け部材64は、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faの伝達先となる。荷重受け部材64には、モータ軸32のスラスト荷重Faを受けるための受け面64aが設けられる。本実施形態の受け面64aは平坦面である。荷重受け部材64の受け面64aには、モータ軸32の反負荷側端面32dが直接に当接される。これにより、モータ軸32のスラスト荷重Faをモータ軸32から荷重受け部材64に伝達可能な状態となる。
以上のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け方法を説明する。まず、モータケーシング30にモータ12の構成部品を組み付け、モータ軸32にピニオン軸34が組み付けられていない半製品66を準備する。ここでの組み付け対象となる構成部品には、モータ軸32、負荷側軸受36、反負荷側軸受38、ステータ50、ロータ52、回転角検出装置62等が含まれ、第2反負荷側カバー48は含まれない。
なお、本実施形態の半製品66には、減速機ケーシング16の第1本体部材22aが組み付けられており、減速機14の他の構成部品(減速機構20等)は組み付けられていない。これにより、第1本体部材22aの内部にプレス用金型を配置可能な空間が確保される。
続いて、荷重伝達用構造40を用いてモータ軸32のスラスト荷重Faをモータ軸32から荷重受け部材64に伝達可能な状態(以下、荷重伝達可能状態という)にする。本実施形態では、荷重伝達用構造40となるモータ軸32の反負荷側端面32dを荷重受け部材64の受け面64aに当接させることで、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にする。
続いて、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にしたまま、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34の軸部34aを反負荷側に向けて圧入する。この圧入工程では、プレス用金型等を用いてピニオン軸34に圧入力を付与する。この圧入工程は、モータ12の半製品66と荷重受け部材64を治具等により固定した状態で行う。この圧入工程は、モータ軸32やピニオン軸34を加熱せずに常温環境のもとで行う。ピニオン軸34は、モータ軸32の凹部32bの底面に当たるまで、その凹部32b内に圧入する。なお、モータ軸32の凹部32bの底面に当たる手前で、ピニオン軸34の圧入を止めてもよい。モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入した後、第2反負荷側カバー48を第1反負荷側カバー46に取り付ける。
これにより、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入するとき、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faが荷重受け部材64に伝達され、反負荷側軸受38への負担を抑えられる。本実施形態では、モータ軸32の反負荷側端面32dから荷重受け部材64にスラスト荷重Faが伝達される。つまり、モータ軸32の荷重伝達用構造40から荷重受け部材64にスラスト荷重Faが伝達される。
また、本実施形態では、荷重伝達用構造40がモータ軸32の反負荷側端面32dであるため、ピニオン軸34を組み付けるとき、モータ軸32への他部材の着け外しが不要になる。また、モータ12は、モータ軸32の反負荷側端面32dを覆う第2反負荷側カバー48を備えるため、外部の物体との接触からモータ軸32を保護でき、かつ、安全を確保できる。
なお、荷重伝達用構造40となるモータ軸32の反負荷側端面32dは、第1反負荷側カバー46より反負荷側に突出する例を説明した。この他にも、モータ軸32の反負荷側端面32dを外部空間58に露出させる場合、その反負荷側端面32dは、第1反負荷側カバー46より反負荷側に突出していなくともよい。この場合、たとえば、荷重受け部材64に負荷側に突出するとともに第1反負荷側カバー46の第2貫通孔46a内に差し込み可能な突起部を設け、その突起部の先端部に受け面64aを設けてもよい。これによっても、前述の荷重伝達可能状態にすることができる。
(第2の実施の形態)
図3は、第2実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第2実施形態のモータ12は、第1実施形態と比べて、荷重伝達用構造40が主に異なる。第2実施形態の荷重伝達用構造40は、モータ軸32の反負荷側端面32dに形成される雌ねじ孔32eである。この雌ねじ孔32eは、後述するねじ部材68を着脱可能に装着するための装着部として機能する。
図3は、第2実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第2実施形態のモータ12は、第1実施形態と比べて、荷重伝達用構造40が主に異なる。第2実施形態の荷重伝達用構造40は、モータ軸32の反負荷側端面32dに形成される雌ねじ孔32eである。この雌ねじ孔32eは、後述するねじ部材68を着脱可能に装着するための装着部として機能する。
モータ軸32の雌ねじ孔32eにはねじ部材68が装着される。ねじ部材68は、モータ軸32のスラスト荷重をモータ軸32から荷重受け部材64に伝達するための荷重伝達部材70として機能する。ねじ部材68は、モータ軸32の反負荷側端面32dより反負荷側に突出する突出部材としても機能する。ねじ部材68は、ピニオン軸34の組み付け工程にのみモータ軸32に装着され、モータ12の組み立て後にはモータ軸32から取り外される。
ねじ部材68は、雄ねじ部が形成されたねじ軸部68aと、ねじ軸部68aの基端側に設けられる頭部68bとを有する。ねじ部材68は、モータ軸32の雌ねじ孔32eにねじ軸部68aをねじ込むことで装着される。ねじ部材68の頭部68bには、荷重受け部材64の受け面64aに当接させるための当て面70aが形成される。本実施形態の当て面70aは平坦面である。ねじ部材68は、第2反負荷側カバー48がないとき、第1反負荷側カバー46より反負荷側にある外部空間58に露出する。
以上のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け方法を説明する。まず、第1実施形態と同様、モータ軸32にピニオン軸34が組み付けられていない半製品66を準備する。
続いて、荷重伝達用構造40となるモータ軸32の雌ねじ孔32eにねじ部材68を装着し、そのねじ部材68の当て面70aを荷重受け部材64の受け面64aに当接させる。これにより、荷重伝達用構造40となる雌ねじ孔32eを用いてモータ軸32のスラスト荷重Faをモータ軸32から荷重受け部材64に伝達可能な荷重伝達可能状態になる。
続いて、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にしたまま、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34の軸部34aを反負荷側に向けて圧入する。この後、ねじ部材68をモータ軸32の雌ねじ孔32eから取り外し、第2反負荷側カバー48を第1反負荷側カバー46に取り付ける。
これにより、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入するとき、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faが荷重受け部材64に伝達され、反負荷側軸受38への負担を抑えられる。本実施形態では、モータ軸32の雌ねじ孔32eからねじ部材68を介して荷重受け部材64にスラスト荷重Faが伝達される。つまり、モータ軸32の荷重伝達用構造40から荷重伝達部材70を介して荷重受け部材64にスラスト荷重Faが伝達される。
また、本実施形態では、モータ軸32の反負荷側端面32dにねじ部材68を装着することで、モータ軸32の反負荷側端面32dより反負荷側に離れた位置に荷重受け部材64に当接させるための当て面70aを配置できる。よって、モータ軸32の第1反負荷側カバー46からの突出寸法によらず、ねじ部材68の軸方向寸法を調整することで、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にし易くなる。このため、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にするうえで、モータ軸32の突出寸法を小さくする設計や、モータ軸32を第1反負荷側カバー46から突出させない設計が許容される。
なお、本実施形態では、モータ軸32の反負荷側端面32dより反負荷側に突出する突出部材がねじ部材68であり、その突出部材が装着される装着部が雌ねじ孔32eである例を説明した。この突出部材と装着部の組み合わせは、ねじ部材68と雌ねじ孔32eの組み合わせに限定されるものではない。たとえば、装着部は、モータ軸32の反負荷側端面32dに設けた凹部とし、突出部材は、その凹部に一部が押し込まれるとともにモータ軸32と同軸に延びる柱状体としてもよい。また、本実施形態のように、荷重伝達用構造40が装着部となる場合、モータ軸32の反負荷側端部32cにファンを装着してもよい。
(第3の実施の形態)
図4は、第3実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第1実施形態、第2実施形態の荷重受け部材64はモータ12とは別の部材である例を説明した。本実施形態の荷重受け部材64はモータ12の負荷側カバー44である。この負荷側カバー44の負荷側壁面には、モータ軸32のスラスト荷重Faを受けるための受け面64aが設けられる。本実施形態の受け面64aは、第1貫通孔44aの負荷側の開口周縁部に設けられる。本実施形態の受け面64aは平坦面であり、モータ軸32と同心の環状をなしている。
図4は、第3実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第1実施形態、第2実施形態の荷重受け部材64はモータ12とは別の部材である例を説明した。本実施形態の荷重受け部材64はモータ12の負荷側カバー44である。この負荷側カバー44の負荷側壁面には、モータ軸32のスラスト荷重Faを受けるための受け面64aが設けられる。本実施形態の受け面64aは、第1貫通孔44aの負荷側の開口周縁部に設けられる。本実施形態の受け面64aは平坦面であり、モータ軸32と同心の環状をなしている。
第2実施形態では、モータ軸32の反負荷側端面32dに形成された雌ねじ孔32e(装着部)が荷重伝達用構造40であり、その雌ねじ孔32eに装着されるねじ部材68が荷重伝達部材70である例を説明した。
本実施形態の荷重伝達用構造40は、モータ軸32の負荷側部分に形成される貫通穴32fである。この貫通穴32fは、後述する当接部材72を着脱可能に保持するための保持部として機能する。この貫通穴32fは、負荷側カバー44の受け面64aの近傍に設けられる。より詳しくは、貫通穴32fは、負荷側カバー44の受け面64aと軸方向に重なる又はほぼ重なる位置に設けられる。また、貫通穴32fは、モータ軸32の凹部32bより反負荷側に設けられる。貫通穴32fは、モータ軸32の軸方向と直交する方向に沿って直線状に延びる。
本実施形態の荷重伝達部材70は、モータ軸32の貫通穴32fに挿通されることで、その貫通穴32fに保持される当接部材72である。これにより、当接部材72は、モータ軸32に対する軸方向での位置が保持される。当接部材72は、ピニオン軸34の組み付け工程にのみモータ軸32に保持され、モータ12の組み立て後にはモータ軸32から取り外される。
本実施形態の当接部材72は長尺体であり、モータ軸32の貫通穴32fに対して当接部材72の長手方向(図中左右方向)に抜き差し可能に挿通される。当接部材72と貫通穴32fは互いに嵌め合う断面形状である。本実施形態では当接部材72は角柱状の断面形状であり、貫通穴32fは当接部材72と嵌め合う角穴状の断面形状である。
当接部材72は、負荷側カバー44の受け面64aに当接する当て面70aを有する。本実施形態の当て面70aは反負荷側に臨む平坦面であり、当接部材72の長手方向の両端部に設けられる。当接部材72の当て面70aは負荷側カバー44の受け面64aに面接触した状態で当接する。なお、モータ軸32の貫通穴32fの負荷側内壁面も、当接部材72の負荷側外壁面に面接触した状態で当接する。
以上のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け方法を説明する。まず、第1実施形態と同様、モータ軸32にピニオン軸34が組み付けられていない半製品66を準備する。このとき、第1実施形態、第2実施形態と異なり、モータ12の半製品66には第2反負荷側カバー48を組み付けてもよい。
続いて、荷重伝達用構造40となるモータ軸32の貫通穴32fに当接部材72を挿通し、モータ軸32の貫通穴32fに当接部材72を保持させ、その当接部材72の当て面70aを負荷側カバー44の受け面64aに当接させる。これにより、荷重伝達用構造40を用いてモータ軸32のスラスト荷重Faをモータ軸32から負荷側カバー44に伝達可能な荷重伝達可能状態になる。
続いて、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にしたまま、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34の軸部34aを反負荷側に向けて圧入する。この後、当接部材72はモータ軸32の貫通穴32fから抜き出す。
これにより、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入するとき、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faが負荷側カバー44に伝達され、反負荷側軸受38への負担を抑えられる。本実施形態では、モータ軸32の貫通穴32fから当接部材72を介して負荷側カバー44にスラスト荷重Faが伝達される。つまり、モータ軸32の荷重伝達用構造40から荷重伝達部材70を介して負荷側カバー44にスラスト荷重Faが伝達される。
(第4の実施の形態)
図5は、第4実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第3実施形態ではモータ軸32の負荷側部分に形成される貫通穴32fが荷重伝達用構造40である例を説明した。
図5は、第4実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。第3実施形態ではモータ軸32の負荷側部分に形成される貫通穴32fが荷重伝達用構造40である例を説明した。
本実施形態では、モータ軸32の負荷側部分に形成される溝部32gが荷重伝達用構造40となる。この溝部32gは、モータ軸32の負荷側部分の外周面に周方向に沿って形成される。この溝部32gは、後述する当接部材72を着脱可能に保持するための保持部として機能する。
本実施形態の当接部材72は、荷重伝達用構造40となる溝部32gに嵌め込まれることで溝部32gに保持される止め輪72aと、負荷側カバー44の受け面64aと止め輪72aとの間に挟み込まれるリング部材72bとを有する。止め輪72aは、一部を切り欠いた環状をなしており、径方向に拡径可能である。リング部材72bの内側には、モータ軸32の負荷側部分が挿通される。当接部材72は、モータ軸32の溝部32gに止め輪72aが嵌め込まれ、かつ、負荷側カバー44と止め輪72aとの間にリング部材72bが挟み込まれることで、モータ軸32の溝部32gに保持される。このとき、当接部材72は、モータ軸32に対する軸方向での位置が保持される。
以上のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け方法を説明する。まず、第3実施形態と同様、モータ軸32にピニオン軸34が組み付けられていない半製品66を準備する。
続いて、当接部材72のリング部材72bの内側にモータ軸32の負荷側部分を入り込ませて、そのリング部材72bを負荷側カバー44の受け面64aに当接させるまで反負荷側に移動させる。この後、当接部材72の止め輪72aをモータ軸32の溝部32gに嵌め込み、モータ軸32に対する止め輪72a及びリング部材72b、つまり、当接部材72の軸方向での位置を保持させる。これにより、荷重伝達用構造40となる溝部32gを用いてモータ軸32のスラスト荷重Faをモータ軸32から負荷側カバー44に伝達可能な荷重伝達可能状態になる。
続いて、モータ12の半製品66を荷重伝達可能状態にしたまま、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34の軸部34aを反負荷側に向けて圧入する。この後、当接部材72の止め輪72aを拡径させてモータ軸32の溝部32gから取り外した後、当接部材72のリング部材72bもモータ軸32から取り外す。
これにより、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入するとき、モータ軸32に作用するスラスト荷重Faが負荷側カバー44に伝達され、反負荷側軸受38への負担を抑えられる。本実施形態では、モータ軸32の溝部32gから当接部材72を介して負荷側カバー44にスラスト荷重が伝達される。つまり、モータ軸32の荷重伝達用構造40から荷重伝達部材70を介して負荷側カバー44にスラスト荷重Faが伝達される。
なお、第3実施形態では、負荷側カバー44に当接する当接部材72を保持する保持部が貫通穴32fであり、第4実施形態では、その保持部が溝部32gである例を説明した。この保持部はこれらに限定されるものではない。また、第4実施形態の当接部材72は、保持部となる溝部32gに嵌め込まれる第1部材が止め輪72aであり、負荷側カバー44の受け面64aと止め輪72aとの間に挟み込まれる第2部材がリング部材72bである例を説明した。この第1部材と第2部材の組み合わせは、止め輪72aとリング部材72bに限定されるものではない。たとえば、第1部材は、モータ軸32に保持部として形成される貫通穴に挿通される長尺体としてもよい。また、モータ軸32に保持部として雄ねじ部を形成しておき、その雄ねじ部に当接部材72としてのナット体を装着してもよい。
(第5の実施の形態)
図6は、第5実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。前述の実施形態では、ピニオン軸34を圧入するときの反負荷側軸受38への負担を抑えるため、モータ12に荷重伝達用構造40を設ける例を説明した。本実施形態では、同様の目的のため、モータ12に荷重伝達用構造40を設ける代わりに、以下の構成を採用している。
図6は、第5実施形態のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け工程を示す図である。前述の実施形態では、ピニオン軸34を圧入するときの反負荷側軸受38への負担を抑えるため、モータ12に荷重伝達用構造40を設ける例を説明した。本実施形態では、同様の目的のため、モータ12に荷重伝達用構造40を設ける代わりに、以下の構成を採用している。
図7は、図6のピニオン軸34周りの拡大図である。ピニオン軸34には、圧入ボルト74を負荷側から挿通するための挿通穴34cが形成される。圧入ボルト74は、後述のように、モータ軸32の凹部32bへのピニオン軸34の圧入に用いられる。挿通穴34cは、モータ軸32の軸方向に沿って形成される。挿通穴34cは、ピニオン軸34を軸方向に貫通し、軸方向の両側に向かって開口する。挿通穴34cは、圧入ボルト74の回転を伴わない軸方向での抜き差しを許容するキリ穴である。モータ軸32の凹部32bの底部には、圧入ボルト74をねじ込むためのタップ穴32hが形成される。タップ穴32hは、凹部32bの底面から反負荷側に向かって凹むように形成され、負荷側に向かって開口している。
以上のモータ12を用いたピニオン軸34の組み付け方法を説明する。まず、第1実施形態と同様、モータ軸32にピニオン軸34が組み付けられていない半製品66を準備する。
続いて、ピニオン軸34の挿通穴34cに負荷側から圧入ボルト74を挿通し、挿通穴34cから反負荷側に向かって圧入ボルト74のねじ軸部74aの一部を突出させる。この状態で、図8(a)に示すように、圧入ボルト74のねじ軸部74aをモータ軸32の凹部32b内に挿通させ、そのねじ軸部74aをモータ軸32のタップ穴32hにねじ込ませる。ここで、圧入ボルト74のねじ軸部74aは、モータ軸32の凹部32bの負荷側開口部から底面までの軸方向での寸法Laより、ピニオン軸34の挿通穴34cからの突出寸法Lbが大きくなるように設定される。これにより、モータ軸32のタップ穴32hに圧入ボルト74のねじ軸部74aがねじ込まれるまで、モータ軸32の凹部32b内にピニオン軸34の軸部34aを圧入させずともよくなる。
この後、図8(b)に示すように、圧入ボルト74にねじ締め方向の回転力Fcを付与し、その回転力Fcにより圧入ボルト74のねじ軸部74aをタップ穴32hにねじ込ませる。圧入ボルト74にねじ締め方向の回転力Fcを付与すると、圧入ボルト74のねじ軸部74aの雄ねじとタップ穴32hの雌ねじとの接触により、その回転力Fcが反負荷側に向かう圧入力Fdに変換される。この圧入力Fdは圧入ボルト74に作用しており、圧入ボルト74の頭部74bからピニオン軸34に付与される。この圧入力Fdがピニオン軸34に付与されることにより、モータ軸32の凹部32b内にピニオン軸34が圧入される。モータ軸32の凹部32b内にピニオン軸34が圧入された後、圧入ボルト74のねじ締め方向での回転量の増大に伴い、ピニオン軸34の凹部32bに対する圧入量が増大する。
モータ軸32の凹部32bの底面に当たるまでピニオン軸34を圧入させたら、圧入ボルト74をねじ締め方向と逆方向に回転させる。圧入ボルト74は、モータ軸32のタップ穴32hから圧入ボルト74のねじ軸部74aが抜け出るまで回転させる。この後、ピニオン軸34の挿通穴34cから圧入ボルト74のねじ軸部74aを抜き出す。なお、この他にも、圧入ボルト74は、タップ穴32hにねじ込んだままとしてもよいし、ピニオン軸34の挿通穴34cに他部材を用いて挿通した状態を保持してもよい。
ここで、モータ軸32のタップ穴32hには、圧入ボルト74をねじ込むとき、圧入ボルト74に作用する圧入力Fdの反力Feが作用する。この反力Feは、反負荷側(図中下側)に向かう圧入力Fdとは反対側の負荷側(図中上側)に向けて作用しており、圧入力Fdと相殺する。よって、本実施形態によれば、ピニオン軸34を圧入する場合に、ピニオン軸34からモータ軸32に作用する圧入力Fdが、圧入ボルト74からモータ軸32に作用する反力Feと相殺されることで、負荷側軸受36に作用するスラスト荷重Faを軽減できる。このため、本実施形態によっても、反負荷側軸受38への負担を抑えつつ、モータ軸32の凹部32bにピニオン軸34を圧入でき、モータ12の生産性の向上に役立たせることができる。
また、本実施形態では、モータ軸32の凹部32b内にピニオン軸34を圧入するにあたり、前述の実施形態で説明した荷重受け部材64を不要にできる。また、本実施形態では、ピニオン軸34の挿通穴34cとモータ軸32のタップ穴32hを組み合わせた簡易な構成によって、モータ軸32の凹部32b内にピニオン軸34を容易に圧入できる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
モータ12は減速機14と一体化される例を説明したが、減速機14と一体化されていなくともよい。減速機14の減速機構20は、振り分け型の偏心揺動減速機構を例に説明したが、その種類は特に限定されない。たとえば、単純遊星型の遊星歯車減速機構等でもよい。ピニオン軸34は、減速機14の減速機構20に回転動力を伝達する例を説明したが、被駆動装置に回転動力を伝達してもよい。
モータ12は第2反負荷側カバー48を備える例を説明したが、第2反負荷側カバー48を備えていなくともよい。この場合、第1実施形態で説明した効果を得るうえでは、荷重伝達用構造40となるモータ軸32の反負荷側端面32dが、第1反負荷側カバー46より反負荷側にある外部空間58に露出していればよい。また、第2実施形態で説明した効果を得るうえでは、モータ軸32の装着部に装着される突出部材が、第1反負荷側カバー46より反負荷側にある外部空間58に露出していればよい。
第1実施形態から第4実施形態で説明した荷重伝達用構造40や、第5実施形態で説明したピニオン軸34の挿通穴34cとモータ軸32のタップ穴32hとの組み合わせは、他の実施形態に記載のものと組み合わせられていてもよい。たとえば、第2実施形態で説明したように、モータ軸32の反負荷側端面32dに装着部を設けつつ、第3、第4実施形態で説明したような、モータ軸32の負荷側部分に保持部を設けてもよい。また、モータ軸32の反負荷側端面32dに装着部を設けつつ、第5実施形態で説明したような、ピニオン軸34の挿通穴34cとモータ軸32のタップ穴32hの組み合わせが用いられてもよい。
モータ軸32の反負荷側端部32cの周りには回転角検出装置62が配置される例を説明した。回転角検出装置62の配置位置は特に限定されず、たとえば、モータケーシング30内に収容されていてもよい。また、モータ12は、回転角検出装置62を備えていなくともよい。また、回転角検出装置62は、ロータリーエンコーダを例に説明したが、その具体例は特に限定されず、たとえば、レゾルバ等でもよい。
12…モータ、32…モータ軸、32a…負荷側端部、32b…凹部、32d…反負荷側端面、32h…タップ穴、34…ピニオン軸、34c…挿通穴、36…負荷側軸受、38…反負荷側軸受、40…荷重伝達用構造、44…負荷側カバー、46…第1反負荷側カバー、48…第2反負荷側カバー、58…外部空間、64…荷重受け部材、72…当接部材。
Claims (11)
- 負荷側端部に凹部を有するモータ軸と、
前記凹部内に押し込まれたピニオン軸と、
前記モータ軸を支持する負荷側軸受及び反負荷側軸受と、を備えたモータであって、
反負荷側に向けて前記モータ軸に作用するスラスト荷重を、前記負荷側軸受及び前記反負荷側軸受以外の荷重受け部材に伝達可能にするための荷重伝達用構造を備え、
前記反負荷側軸受を支持する第1反負荷側カバーを備え、
前記荷重伝達用構造は、前記第1反負荷側カバーより反負荷側にある外部空間に露出する前記モータ軸の反負荷側端面であり、
前記モータ軸の反負荷側端面を覆う第2反負荷側カバーを備え、
前記荷重伝達用構造となる前記モータ軸の反負荷側端面は、前記第2反負荷側カバーがないとき、前記第1反負荷側カバーより反負荷側にある外部空間に露出するモータ。 - 前記第2反負荷側カバーは、前記第1反負荷側カバーに着脱可能に取り付けられる請求項1に記載のモータ。
- 前記第2反負荷側カバーは、前記第1反負荷側カバーの反負荷側壁面にボルトにより取り付けられる請求項2に記載のモータ。
- 前記反負荷側軸受は、前記モータ軸に締まり嵌めにより固定される請求項1~3のいずれかに記載のモータ。
- 前記反負荷側軸受は、前記第1反負荷側カバーに隙間嵌めにより嵌め込まれる請求項1~4のいずれかに記載のモータ。
- 前記モータ軸の反負荷側端部には、冷却ファンが装着されていない請求項1~5のいずれかに記載のモータ。
- 前記モータ軸の反負荷側端面は、前記第1反負荷側カバーより反負荷側に突出する請求項1~6のいずれかに記載のモータ。
- 請求項1に記載のモータの製造方法であって、
前記第2反負荷側カバーが取り付けられていない状態において、前記第1反負荷側カバーより反負荷側にある外部空間に露出する前記モータ軸の反負荷側端面を前記外部空間に配置された荷重受け部材に当接させた状態で、前記凹部に前記ピニオン軸を圧入する圧入工程を有するモータの製造方法。 - 前記圧入工程は、少なくともステータ、ロータ、前記モータ軸、前記負荷側軸受、前記反負荷側軸受及び前記第1反負荷側カバーがモータケーシングに組み付けられた状態で行われる請求項8に記載のモータの製造方法。
- 前記圧入工程は、前記モータに減速機のケーシング部材が組み付けられた状態で、当該ケーシング部材の内部に配置したプレス用金型を用いて圧入する請求項8または9に記載のモータの製造方法。
- 前記圧入工程を行った後に、前記第2反負荷側カバーを前記第1反負荷側カバーに取り付けるカバー取付工程を有する請求項8~10のいずれかに記載のモータの製造方法。
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