特許法第30条第2項適用 ・「『モンスターハンター:ワールド』スペシャル公開生放送 2018 Winter」 ・開催日 平成30年1月5日 ・開催場所 ザ・グランドホール(東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー3階)
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
[ハードウェア構成]
まず本発明の第1実施形態に係るゲームシステム1の構成について説明する。図1は、当該ゲームシステム1を構成するゲーム装置2及びサーバ装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2及びサーバ装置3との間で、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。このゲーム装置2は、その動作を制御するコンピュータであるCPU10を備え、このCPU10には、バス11を介してディスクドライブ12、メモリカードスロット13、プログラム記憶手段を成すHDD14及びROM15、並びにRAM16が接続されている。
ディスクドライブ12には、DVD-ROM等のディスク型記録媒体30が装填可能である。該ディスク型記録媒体30には、ゲームプログラム30aと、本ゲームに登場するプレイヤキャラクタ、味方キャラクタ、敵キャラクタ、ゲーム空間を生成するのに必要なオブジェクト及びテクスチャ等のゲームデータ30bと、が記録されている。また、メモリカードスロット13にはカード型記録媒体31が装填できる。該カード型記録媒体31には、ゲームの途中経過等のプレイ状況を示すセーブデータを、CPU10からの指示に応じて記録できる。
HDD14はゲーム装置2が内蔵する大容量記録媒体であって、ディスク型記録媒体30から読み込んだゲームプログラム30a及びゲームデータ30b、並びにセーブデータ等を記録する。ROM15は、マスクROM又はPROMなどの半導体メモリであり、ゲーム装置2を起動する起動プログラム、及び、ディスク型記録媒体30が装填されたときの動作を制御するプログラムなどを記録している。RAM16は、DRAM又はSRAMなどから成り、CPU10が実行すべきゲームプログラム30a、及び、その実行の際に必要になるゲームデータ30bなどを、ゲームのプレイ状況に応じてディスク型記録媒体30又はHDD14から読み込んで一時的に記録する。
また、CPU10には更に、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、無線通信制御部23、及びネットワークインタフェース25が接続されている。
このうちグラフィック処理部17は、CPU10の指示に従ってゲーム空間及び各キャラクタ等を含むゲーム画像を描画し、更に、このゲーム画像に重ねてゲームに登場するキャラクタが発言したメッセージを描画する。また、グラフィック処理部17は、ビデオ変換部18を介して外部のディスプレイ19と接続し、グラフィック処理部17によって描画されたゲーム画像は、ビデオ変換部18において動画形式に変換され、更にディスプレイ19にて表示される。
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生及び合成する。また、オーディオ合成部20は、オーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22と接続している。従って、オーディオ合成部20によって再生及び合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21によってアナログ形式にデコードされ、更にスピーカ22から外部へ出力される。
無線通信制御部23は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ24との間で無線により接続され、該コントローラ24との間でデータの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ24に設けられたボタン等の操作子(図示せず)を操作することにより、ゲーム装置2へ信号を入力することができ、ディスプレイ19に表示されるプレイヤキャラクタの動作を制御できる。また、ネットワークインタフェース25は、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続する。従って、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2又はサーバ装置3との間で通信可能である。
一方、サーバ装置3は、その動作を制御するコンピュータであるCPU40を備え、このCPU40には、バス41を介してプログラム記憶手段を成すHDD42及びROM43、RAM44、並びにネットワークインタフェース45が接続されている。なお、サーバ装置3は、必要に応じてキーボード等の入力インタフェース、及び、液晶ディスプレイ等の出力インタフェースを備えていてもよい。
HDD42はサーバ装置3が内蔵する大容量記録媒体であって、ゲームプログラム(コンピュータプログラム)42a及びゲームデータ42b等が記録されている。ROM43は、マスクROM又はPROMなどの半導体メモリであり、サーバ装置3の基本的な動作を規定するプログラムなどを記録している。RAM44は、DRAM又はSRAMなどから成り、CPU10が実行すべきゲームプログラム42a、及び、その実行の際に必要になるゲームデータ42bなどを、必要に応じてHDD42から読み込んで一時的に記録する。ネットワークインタフェース45は、通信ネットワークNWを介してゲーム装置2と接続する手段であり、サーバ装置3は、該ネットワークインタフェース45を介して複数のゲーム装置2との間で通信可能である。
[ゲームの概要]
本実施の形態におけるゲームの概要について説明する。本実施の形態に係るゲームは、村、森、平原などを表す三次元の仮想空間内を、コントローラ24に対するユーザの操作によりプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるアクションゲームである。また、このゲームは、複数のユーザが参加可能な、いわゆるマルチプレイ対応ゲームであり、複数のユーザに対応する複数のプレイヤキャラクタが同じ仮想空間内で行動可能となっている。
このゲームでは、進行に応じて様々なクエスト(ミッション、課題)が用意されている。クエストは、ディスプレイ19に表示される様々なクエストの中から、コントローラ24を介してユーザに選択されることにより受注可能となっている。仮想空間内には、例えば村や集会所など、クエストを受注できるフィールド(以下、「受注フィールド」と称する)と、例えば森や平原など、受注したクエストの達成を目指すフィールド(以下、「クエストフィールド」と称する)が用意されている。
図2及び図3に、それぞれ、ディスプレイ19に表示されるゲーム画面D1,D2の例を示す。図2のゲーム画面D1は、プレイヤキャラクタPが受注フィールドSaに位置する様子を示すゲーム画面の一例であり、図3のゲーム画面D2は、プレイヤキャラクタPがクエストフィールドSbに位置する様子を示すゲーム画面の一例である。
図2に示すように、例えばプレイヤキャラクタPが受注フィールドSa内の所定箇所に位置すると、ゲーム画面D1に、クエスト受注ボタンB1がユーザの操作に応じて選択可能に表示される。クエスト受注ボタンB1がユーザによって選択されると、ディスプレイ19には更にゲームの進行状況に応じた1つ又は複数のクエストのリストが選択可能に表示され、その中から選択されたクエストが受注される。ユーザは、クエスト受注後にプレイヤキャラクタPの装備や所持アイテムを整えた後、プレイヤキャラクタPを受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動させる。プレイヤキャラクタPがクエストフィールドSbに移動することによりクエストが開始されると、ユーザは、プレイヤキャラクタPを操作してクエストの達成を目指す。クエストが達成されると、そのクエストの報酬がユーザに付与される。
クエストの種別は様々であり、クエストに応じたクエストフィールドSbが用意されている。クエストの種別の例としては、例えば、図3に示すようにクエストフィールドSbに配置されたターゲットとしての敵キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)Nの討伐を目指すものや、クエストフィールドSb内に散りばめられた所定のアイテムの採取を目指すものなどがある。
また、このゲームでは、ユーザが、他のユーザにより受注されたクエストに対して当該クエストが開始する前に参加することが可能である。具体的には、各クエストには、参加可能人数(例えば4人)やプレイヤキャラクタPのレベルなどの参加条件が設定されている。参加条件を満たすユーザは、同じ受注フィールドSaにてプレイヤキャラクタPを操作する他のユーザが受注したクエストに対し、参加することができる。
より詳しくは、ユーザにクエストが受注されると、ゲーム装置2は、クエストを受注したことを示す情報をサーバ装置3へ送信する。サーバ装置3は、ゲーム装置2からの情報を受信して、受注されたクエストを登録する。
一方、他のユーザが受注したクエストに対し参加したいユーザは、そのユーザが操作入力するゲーム装置2からサーバ装置3にアクセスすることで、他のユーザが受注したクエストの存在を確認することができる。例えば図2に示すように、プレイヤキャラクタPが受注フィールドSa内の所定箇所に位置すると、ゲーム画面D1に、第1クエスト参加ボタンB2が表示される。ユーザが第1クエスト参加ボタンB2を選択すると、そのユーザの操作入力するゲーム装置2は、同じ受注フィールドSaにてプレイヤキャラクタPを操作する他のユーザが受注した1つ又は複数のクエストのリスト(以下、「第1クエストリスト」とも称する)をサーバ装置3に要求する。サーバ装置3は、第1クエストリストをゲーム装置2に送り、そのゲーム装置2のディスプレイ19には、第1クエストリストが表示される。ユーザは、第1クエストリストの中から参加するクエストを選択する。
こうして1つのクエストに対して、複数のユーザ(クエストを受注したユーザを含む)が参加し、それら複数のユーザが操作する複数のプレイヤキャラクタPが受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動するとクエストが開始される。クエストが達成されると、そのクエストの報酬がクエスト参加者全員に付与される。
更に、このゲームでは、ユーザは、他のユーザにより既に開始されたクエストに対して、途中から参加することも可能である。なお、以下では、便宜上、クエスト開始時から参加していたユーザ(即ち、クエストを受注したユーザと、他のユーザに受注されたクエストに対してクエスト開始前に参加したユーザ)を「先行ユーザ」と称し、既に開始されたクエストに途中参加するユーザを「途中参加ユーザ」と称して説明する。また、ゲームに参加するユーザについて、特に先行ユーザと途中参加ユーザとを区別せずに説明する場合、単に「ユーザ」と称する。
クエスト開始時からそのクエストに参加中の先行ユーザは、コントローラ24に対し所定の操作を行うことにより、救難信号を発信できる。救難信号が発信されると、その先行ユーザが操作入力するゲーム装置2は、救難信号が発信されたことを示す情報をサーバ装置3に送信する。サーバ装置3は、ゲーム装置2からの情報を受信して、救難信号が発信されたクエストを、救難信号クエストとして登録する。
一方、クエストにまだ参加していない途中参加ユーザは、その途中参加ユーザの操作入力するゲーム装置2からサーバ装置3にアクセスすることで、救難信号クエストの存在を確認することができる。例えば図2に示すように、途中参加ユーザに対応するプレイヤキャラクタPが受注フィールドSa内の所定箇所に位置すると、ゲーム画面D1に、第2クエスト参加ボタンB3が表示される。途中参加ユーザが第2クエスト参加ボタンB3を選択すると、その途中参加ユーザの操作入力するゲーム装置2は、1つ又は複数の救難信号クエストのリスト(以下、「第2クエストリスト」とも称する)をサーバ装置3に要求する。サーバ装置3は、第2クエストリストをゲーム装置2に送り、そのゲーム装置2のディスプレイ19には、第2クエストリストが表示される。途中参加ユーザは、第2クエストリストの中から参加する救難信号クエストを選択する。
こうして、途中参加ユーザは、先行ユーザにより既に開始されたクエストに対して参加申請を行うことができ、救難信号クエストの途中から参加できる。救難信号クエストが達成されたときの途中参加ユーザに対する報酬の決定方法は、先行ユーザに対する報酬の決定方法とは異なる。報酬の決定方法について、詳細は後述する。
[ゲーム装置の機能的構成]
図4は、上述したゲーム装置2の機能的な構成を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置2は、ゲームプログラム30aを実行することにより、通信手段50、仮想空間生成手段51、キャラクタ制御手段52、クエスト受注情報送信手段53、経過時間カウント手段54、クエストリスト要求手段55、クエスト参加手段56、救難信号送信手段57、判定手段58、クエスト進行制御手段59、及び報酬付与手段60として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には図1に示すCPU10,HDD14,ROM15,RAM16,グラフィック処理部17,ビデオ変換部18,オーディオ合成部20,オーディオ変換部21,及びネットワークインタフェース25等によって実現される。
通信手段50は、通信ネットワークNWを介して他のコンピュータ(他のゲーム装置2及びサーバ装置3)との間で通信する。仮想空間生成手段51は、当該ゲームをプレイするための三次元の仮想空間を生成し、更に、これをディスプレイ19に表示するための二次元画像を生成する。仮想空間には、上述した受注フィールドSa及びクエストフィールドSbが含まれる。
キャラクタ制御手段52は、プレイヤキャラクタPを生成すると共に、ユーザによるコントローラ24の操作に応じて、又は、ゲームの状況に応じて、ゲーム空間でのプレイヤキャラクタPの動作を制御する。例えば、ユーザはコントローラ24を操作することにより、プレイヤキャラクタPを仮想空間内で移動でき、敵キャラクタNに対して攻撃することができる。また、キャラクタ制御手段52は、クエストのターゲットである敵キャラクタNや味方キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタを生成し、ゲームの状況に応じて仮想空間でのノンプレイヤキャラクタの動作を制御する。
クエスト受注情報送信手段53は、受注フィールドSaにてクエストを受注することにより、当該クエストをユーザが受注したことを示す情報であるクエスト受注情報をサーバ装置3へ送信する。
経過時間カウント手段54は、受注されたクエストが開始された以後の所定の時点を起点とした経過時間(以下、「クエスト経過時間」と称する)をカウントする。より詳しく説明すると、このゲームでは、受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動した時点で、クエストが開始される。クエストによっては、受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動した直後に、クエストの概要を紹介する紹介ムービーがディスプレイ19に表示される。紹介ムービーでは、例えば、クエストフィールドSbや、討伐するターゲットとなる敵キャラクタN又は採取するターゲットとなるアイテムなどが紹介される。紹介ムービーがディスプレイ19に映し出される間、ユーザによるプレイヤキャラクタPの操作は不能である。紹介ムービーが終了すると、ユーザによるクエストフィールドSbでのプレイヤキャラクタPの行動を操作することが可能となる。経過時間カウント手段54は、紹介ムービーが終了した時点、即ちクエストフィールドSbにおけるプレイヤキャラクタPの行動を操作することが可能となった時点からクエスト経過時間をカウントする。なお、紹介ムービーがクエストに用意されていない場合は、経過時間カウント手段54は、受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動した時点からクエスト経過時間をカウントする。
クエストリスト要求手段55は、サーバ装置3に対して、上述した第1クエストリスト又は第2クエストリストを要求する。例えば、図2に示すゲーム画面D1上で、第1クエスト参加ボタンB2が選択されると、クエストリスト要求手段55は、サーバ装置3に対して第1クエストリストを要求する。
クエストリスト要求手段55は、検索条件設定手段55aを含む。検索条件設定手段55aは、コントローラ24に対するユーザの操作により、サーバ装置3に記憶された救難信号クエストを絞り込むための検索条件を設定する。具体的には、検索条件設定手段55aは、図5に示すような検索条件設定画面D3をディスプレイ19に表示する。検索条件設定画面D3は、サーバ装置3に記憶された救難信号クエストを絞り込むための検索条件を入力可能な画面である。検索条件設定画面D3は、例えば図2に示すゲーム画面D1上で第2クエスト参加ボタンB3が選択されたときに、検索条件設定手段55aによりディスプレイ19に表示される。図5に示すように、検索条件設定画面D3には、複数(ここでは3つ)の検索条件入力ウィンドウB4~B6が表示される。検索条件入力ウィンドウB4~B6は、それぞれユーザの操作入力により検索条件を入力又は選択可能なウィンドウである。このゲームでは、検索条件入力ウィンドウB4に、検索条件としてのクエストの種別(敵キャラクタNとの戦闘、アイテム採取、など)を入力可能であり、また、検索条件入力ウィンドウB5に、検索条件としてのクエストの難易度を入力可能である。また、検索条件入力ウィンドウB6には、検索条件としてクエスト経過時間の範囲を入力可能である。
検索条件が入力された後に、例えば図5に示す検索開始ボタンB7が選択されると、検索条件設定手段55aはゲーム装置2からサーバ装置3に検索条件を送り、サーバ装置3に登録されている全ての救難信号クエストのうち、検索条件を満たす救難信号クエストが抽出される。そして、抽出された救難信号クエストのリストが、第2クエストリストとしてゲーム装置2に送られ、ディスプレイ19に表示される。但し、救難信号クエストの抽出動作は、サーバ装置3で行われなくてもよい。例えば、ゲーム装置2がサーバ装置3から全ての救難信号クエストを含む第2クエストリストを受信した後に、当該ゲーム装置2にて検索条件に基づく救難信号クエストの抽出が行われてもよい。
クエスト参加手段56は、既に受注されたクエストに対して参加するための情報の送受信をサーバ装置3との間で行う。クエスト参加手段56は、第1参加申請手段56a及び第2参加申請手段56bを含む。
第1参加申請手段56aは、他のユーザにより受注されたクエストであって、開始される前のクエストへの参加申請を、サーバ装置3に送る。具体的には、ディスプレイ19に表示された第1クエストリストの中から、ユーザの操作に応じて1つのクエストが選択されることにより、第1参加申請手段56aは、選択されたクエストへの参加申請を、サーバ装置3に送る。
第2参加申請手段56bは、他のユーザにより受注され且つ開始されたクエストへの途中参加の申請をサーバ装置3に送る。具体的には、ディスプレイ19に表示された第2クエストリストの中からユーザの操作に応じて1つの救難信号クエストが選択されることにより、第2参加申請手段56bは、選択された救難信号クエストへの参加申請を、サーバ装置3に送る。
救難信号送信手段57は、既に開始されているクエストへ参加中のユーザの操作入力により救難信号が発信された場合に、救難信号が発信されたクエストや参加中のユーザに関する情報を示す救難信号情報をサーバ装置3へ送る。
判定手段58は、ユーザがクエストに途中参加したときに、所定の条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、判定手段58は、紹介ムービーが終了した時点から当該クエストに途中参加した時点までのクエスト経過時間を取得し、取得したクエスト経過時間が予め設定した時間(例えば10分)以内であるか否かを判定する。
クエスト進行制御手段59は、クエストの進行を制御する。具体的には、クエスト進行制御手段59は、クエストの進行度を更新すると共に、更新したクエスト進行度に基づき、クエストが達成されたか否かを判定する。例えば、クエストの種別がクエストフィールドSb内の敵キャラクタNの討伐である場合、クエストを受注したユーザのゲーム装置2には、そのクエストに参加する全てのユーザが敵キャラクタNに与えたダメージ値が送られる。クエストを受注したユーザのゲーム装置2では、クエスト進行制御手段59が、各プレイヤキャラクタPが敵キャラクタNに与えたダメージ値に基づき、当該敵キャラクタNの体力値を更新する。そして、クエスト進行制御手段59は、更新した敵キャラクタNの体力値が所定の値(例えばゼロ)になった場合、クエストが達成されたと判定する。
報酬付与手段60は、クエストが達成されたときにユーザに対して報酬を付与する。各クエストには、達成時に付与されるアイテムの数(本件発明の期待値に相当)の基準値が予め設定されている。報酬付与手段60は、クエスト開始前から参加していたユーザ、即ち先行ユーザに対して付与するアイテムの数を、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数に決定する。
図6に、先行ユーザがクエストを達成した場合に当該先行ユーザ側のディスプレイ19に表示されるクエスト報酬画面D4の一例を示す。クエスト報酬画面D4には、複数(ここでは5つ)の報酬枠C1~C5が表示される。報酬枠C1~C4内に示されるアイコンE1~E4は、クエストの達成により獲得したアイテムを表す。中に何も示されていない報酬枠C5は、その枠に対応するアイテムが獲得されなかったことを示す。即ち、この例におけるクエストに対して、付与されるアイテムの数は4つに設定されている。また、各報酬枠で獲得されるアイテムは、クエストに応じた複数種類のアイテムの中から抽選される。アイテムごとに、クエストに応じた抽選確率が設定されている。複数種類のアイテムには、抽選確率が低い希少アイテムが含まれる。クエストに設定されたアイテム数の基準値が「4」である場合、5つの報酬枠C1~C5のうち4つの報酬枠C1~C4で、獲得アイテムを決定する抽選が行われ、報酬が決定される。
更に、報酬付与手段60は、先行ユーザにより開始されたクエストに途中から参加したユーザ、即ち途中参加ユーザに対して付与する報酬については、先行ユーザに対して付与する報酬とは異なる方法を用いて決定する。つまり、判定手段58が上述のクエスト経過時間が設定時間以内であると判定した場合、報酬付与手段60は、途中参加ユーザに対して付与するアイテムの数を、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数に決定する。他方、判定手段58が上述のクエスト経過時間が設定時間以内でないと判定した場合、報酬付与手段60は、途中参加ユーザに対して付与するアイテムの数を、先行ユーザに対して付与するアイテムの数よりも少ない数に決定する。
例えば、図6の例を用いて説明すれば、クエスト経過時間が設定時間以内である場合、クエスト達成時に途中参加ユーザに付与されるアイテムの数は、先行ユーザに付与されるアイテムの数と同じ4つである。このため、途中参加ユーザ側のゲーム装置2でも先行ユーザ側と同様に、5つの報酬枠C1~C5のうち4つの報酬枠C1~C4で、獲得アイテムを決定する抽選が行われ、報酬が決定される。他方、クエスト経過時間が設定時間を超えていた場合、クエスト達成時に途中参加ユーザに付与されるアイテムの数は、先行ユーザに付与されるアイテムの数より少ない例えば2つである。このため、途中参加ユーザ側のゲーム装置2では、5つの報酬枠C1~C5のうち2つの報酬枠C1~C2で、獲得アイテムを決定する抽選が行われ、報酬が決定される。
[サーバ装置の機能的構成]
図7は、上述したサーバ装置3の機能的な構成を示すブロック図である。図7に示すように、サーバ装置3は、ゲームプログラム42aを実行することにより、通信手段70、クエスト管理手段71、受注情報受付手段72、リスト要求受付手段73、参加申請受付手段74、救難信号受付手段75、経過時間受付手段76として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には図1に示すCPU40,HDD42,ROM43,RAM44及びネットワークインタフェース45等によって実現される。
通信手段70は、通信ネットワークNWを介して複数のゲーム装置2との間で通信する。
クエスト管理手段71は、サーバ装置3に接続されるゲーム装置2のユーザが受注したクエストであって、サーバ装置3に接続される別のゲーム装置2のユーザが参加可能なクエストを登録及び管理する。言い換えれば、クエスト管理手段71は、クエストに参加していないユーザからの参加申請待ちのクエストを、クエストリストとして一時記憶する。クエスト管理手段71が一時記憶するクエストリストには、上述した第1クエストリストと第2クエストリストが含まれる。
受注情報受付手段72は、クエスト受注情報送信手段53によりゲーム装置2から送られたクエスト受注情報を受け付ける。このクエスト受注情報に基づき、クエスト管理手段71は、ゲーム装置2で新たに受注されたクエストを、第1クエストリストに追加し、記憶する。
リスト要求受付手段73は、クエストリスト要求手段55によりゲーム装置2から送られたクエストリストの要求を受け付ける。クエストリストの要求には、上述した救難信号クエストを絞り込むための検索条件が含まれてもよい。クエストリストの要求に基づき、クエスト管理手段71は、記憶するクエストリストを、ゲーム装置2に送る。サーバ装置3から送られた第1クエストリスト又は第2クエストリスト(検索条件に基づき絞り込まれたクエストのリストを含む)は、その中から1つのクエストをユーザに選択可能にディスプレイ19に表示される。
参加申請受付手段74は、第1参加申請手段56a及び第2参加申請手段56bによりゲーム装置2から送られた参加申請を受け付ける。本実施形態では、参加申請受付手段74は、参加申請したユーザがクエストへの参加条件を満たしていれば、そのクエストへの参加を自動的に許可する。即ち、参加申請受付手段74は、参加申請したユーザのゲーム装置2に、参加許可を示す情報を送る。参加申請受付手段74は、既に参加しているユーザに、新たにクエストに参加したユーザの情報を送る。また、クエスト管理手段71は、参加可能人数に達したり救難信号の発信が取り止められたりしたクエストを、クエストリストから取り除く。
但し、参加申請受付手段74は、参加申請したユーザのクエストへの参加許可を自動的に行わなくてもよく、先行ユーザの選択により参加申請したユーザの参加を許可するか否かを決定してもよい。即ち、先行ユーザのゲーム装置2は、サーバ装置3に参加申請又は途中参加申請が送られた際に、サーバ装置3から途中参加ユーザの情報(例えばプレイヤキャラクタのレベル、装備等に関する情報)を送り、先行ユーザはその情報から参加を許可するか否かを選択してもよい。
救難信号受付手段75は、救難信号送信手段57によりゲーム装置2から送られた救難信号情報を受け付ける。この救難信号情報に基づき、クエスト管理手段71は、救難信号が発信されたクエストを、第2クエストリストに追加し、記憶する。
経過時間受付手段76は、救難信号受付手段75がゲーム装置2から救難信号情報を受け付けたときに、当該ゲーム装置2の経過時間カウント手段54からクエスト経過時間の受信を開始する。経過時間受付手段76が受け付けるクエスト経過時間に基づき、クエスト管理手段71は、救難信号クエストとクエスト経過時間とを関連付けて第2クエストリストとして記憶する。このため、サーバ装置3からゲーム装置2に第2クエストリストが送られる場合、そのゲーム装置2に接続されるディスプレイ19には、第2クエストリスト上の各救難信号クエストのクエスト経過時間が、ユーザに確認可能に表示される。
次に、先行ユーザが受注したクエストに対して、当該クエストの途中から途中参加ユーザが参加する場合のゲーム装置2及びサーバ装置3の動作の流れを、図8及び図9を参照して説明する。なお、以下の説明では、便宜上、先行ユーザにより操作入力される先行ユーザ側のゲーム装置2を「ゲーム装置2a」と称し、先行ユーザにより操作されるプレイヤキャラクタPを「キャラクタPa」と称する。同様に、途中参加ユーザにより操作入力されるゲーム装置2を「ゲーム装置2b」と称し、途中参加ユーザにより操作されるプレイヤキャラクタPを「キャラクタPb」と称する。
[クエスト開始フロー]
まずクエストを受注する先行ユーザが当該クエストを開始する流れについて、図8を参照して説明する。
ゲーム装置2aに対する先行ユーザの操作入力により、キャラクタPaを受注フィールドSaの所定の個所に移動させ、クエストが受注されると、ゲーム装置2aのクエスト受注情報送信手段53は、クエスト受注情報をゲーム装置2aからサーバ装置3へ送信する(ステップS101)。サーバ装置3では、受注情報受付手段72が、ゲーム装置2aから送られたクエスト受注情報を受け付け、クエスト管理手段71が、受注されたクエストを第1クエストリストに追加し、記憶する(ステップS201)。
なお、ステップ201と後述のステップS102の間で、ステップS101で受注されたクエストに対し、参加条件を満たす他のユーザが参加してもよい。即ち、他のユーザのゲーム装置2のクエストリスト要求手段55が、サーバ装置3に対して第1クエストリストを要求する。サーバ装置3では、リスト要求受付手段73が、第1クエストリストの要求を受け付け、クエスト管理手段71が、ゲーム装置2に第1クエストリストを送る。他のユーザにより第1クエストリストの中からステップS101で受注されたクエストが選択されると、第1参加申請手段56aは、選択したクエストへの参加申請をゲーム装置2からサーバ装置3に送る。こうして、ステップS101で受注されたクエストへの他のユーザ(即ち、他の先行ユーザ)の参加が完了する。
ステップS201の後、キャラクタPaが受注フィールドSaからクエストフィールドSbに移動すると(ステップS102)、クエストが開始され、クエストの概要を紹介する紹介ムービーがディスプレイ19に表示される(ステップS103)。紹介ムービーが終了すると、経過時間カウント手段54は、クエスト経過時間のカウントを開始する(ステップS104)。こうして、クエストが開始されると、クエスト進行制御手段59は、クエストフィールドSbにおけるキャラクタPaの行動(例えば敵キャラクタNに対する攻撃など)に応じて、クエストの進行度を更新する(ステップS105)。
[クエスト途中参加フロー]
次に、先行ユーザにより開始されたクエストに対して、途中参加ユーザが途中参加する流れについて、図9を参照して説明する。
先行ユーザが、クエストの途中(即ちステップS104の後)にゲーム装置2aに対して所定の操作入力を行うことによって、救難信号を発信すると、救難信号送信手段57は、救難信号情報をサーバ装置3へ送る(ステップS106)。サーバ装置3では、救難信号受付手段75が、救難信号情報を受け付け、クエスト管理手段71が、救難信号が発信されたクエストを、救難信号クエストとして第2クエストリストに追加し、記憶する(ステップS202)。また、ゲーム装置2aの救難信号送信手段57は、救難信号情報を送信したときから、ステップS104でカウントが開始されたクエスト経過時間のサーバ装置3への送信を開始する(ステップS107)。サーバ装置3の経過時間受付手段76は、送られてくるクエスト経過時間を受信し、クエスト管理手段71が、第2クエストリスト中の各救難信号クエストのクエスト経過時間を更新する(ステップS203)。ゲーム装置2aからサーバ装置3へのクエスト経過時間の送信は、救難信号クエストの参加人数が参加可能人数に達する、あるいは救難信号の発信が取り止められるまで継続する。こうして、先行ユーザが参加中のクエストは、他のユーザによる途中参加を受け付ける。
ゲーム装置2bに対する途中参加ユーザの操作入力により、クエストリスト要求手段55は、サーバ装置3に対して第2クエストリストを要求する(ステップS301)。サーバ装置3では、リスト要求受付手段73が、ゲーム装置2bから送られた第2クエストリストの要求を受け付け、クエスト管理手段71が、ゲーム装置2bに第2クエストリストを送る。(ステップS204)。これにより、ゲーム装置2bに接続されたディスプレイ19には、サーバ装置3から送られた第2クエストリストが途中参加ユーザに選択可能に表示される。
途中参加ユーザが、コントローラ24を介してディスプレイ19に表示された第2クエストリストの中から先行ユーザが参加中の救難信号クエストを選択すると、第2参加申請手段56bは、選択した救難信号クエストへの参加申請を、ゲーム装置2bからサーバ装置3に送る(ステップS302)。
サーバ装置3の参加申請受付手段74は、ゲーム装置2bから送られた参加申請を受け付ける。また、参加申請受付手段74は、参加申請した途中参加ユーザがクエストへの参加条件を満たしていれば、そのクエストへの参加を自動的に許可し、ゲーム装置2bに参加許可を示す情報を送る(ステップS205)。こうして、途中参加ユーザは、先行ユーザが参加しているクエストに途中参加し、途中参加ユーザが操作するキャラクタPbは、途中参加したクエストのクエストフィールドSbへと移動する(ステップS303)。また、ステップS303において、ゲーム装置2bでは、判定手段58が、途中参加した救難信号クエストのクエスト経過時間が設定時間以内であるか否かの判定を行う。この判定結果は、後述のステップS305で用いられる。
途中参加ユーザがクエストに途中参加した後、当該途中参加ユーザの操作するキャラクタPbの行動により進行したクエスト進行情報がゲーム装置2aへと送られるようになる。例えば、クエストの種別がクエストフィールドSb内の敵キャラクタNの討伐である場合、ゲーム装置2aには、サーバ装置3を介してゲーム装置2bから途中参加ユーザが敵キャラクタNに与えたダメージ値がクエスト進行情報として随時送られる(ステップS304)。ゲーム装置2aのクエスト進行制御手段59は、キャラクタPaやキャラクタPbが敵キャラクタNに与えたダメージ値に基づき、当該敵キャラクタNの体力値を更新する(ステップS108)。そして、クエスト進行制御手段59は、更新した敵キャラクタNの体力値が所定の値(例えばゼロ)になった場合、クエストが達成されたと判定する。
クエストが達成されたと判定されると、ゲーム装置2aは、ゲーム装置2bにクエスト達成情報を送る(ステップS109)。ゲーム装置2aの報酬付与手段60は、先行ユーザに対して付与する報酬であるアイテムの数を、クエストに応じて予め設定された基準値に決定し、基準値と同じ数のアイテムを先行ユーザに付与する(ステップS110)。具体的には、ゲーム装置2aの報酬付与手段60は、図6に示したように、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定し、報酬として付与する。
ゲーム装置2bでは、ゲーム装置2aからクエスト達成情報を受信すると、報酬付与手段60は、ステップS303での判定結果に応じて、途中参加ユーザに付与される報酬としてのアイテム数を決定し、決定した数のアイテムを途中参加ユーザに付与する(ステップS305)。具体的には、ゲーム装置2bの報酬付与手段60は、クエスト経過時間が設定時間以内であった場合、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定し、報酬として付与する。また、ゲーム装置2bの報酬付与手段60は、クエスト経過時間が設定時間以内でなかった場合、クエストに応じて予め設定された基準値より少ない回数の抽選を行い、獲得アイテムを決定し、報酬として付与する。
以上説明したように、上記のゲームプログラム30a及びゲームシステム1によれば、先行ユーザにより開始されたクエストに途中参加した途中参加ユーザに対して、判定手段58により所定の条件が成立していないと判定された場合には、報酬付与手段60が、クエスト達成時における先行ユーザに対する報酬付与の期待値よりも小さい期待値により途中参加ユーザに付与する報酬を決定する。このため、クエスト開始時から参加していた先行ユーザとクエストに途中参加した途中参加ユーザとの間で生じる不公平感を軽減することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図10及び図11を参照しつつ説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、同じ構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、第2実施形態におけるサーバ装置3の機能的な構成を示すブロック図である。図10に示すように、本実施形態では、ゲーム装置2が、判定手段58及びクエスト進行制御手段59として機能する代わりに、サーバ装置3が、判定手段58及びクエスト進行制御手段59として機能する。また、サーバ装置3は、報酬決定手段77としても機能する。
図11は、第2実施形態におけるクエスト途中参加フローを示す図である。なお、図11におけるステップS106~S302の流れは図9と同じであるため、以下では、ステップS106~S302の説明を省略し、ステップS302より後の流れであるステップT205~T305を主に説明する。
ゲーム装置2bの第2参加申請手段56bが、救難信号クエストへの参加申請をサーバ装置3に送る(ステップS302)。サーバ装置3の参加申請受付手段74は、ゲーム装置2bから送られた参加申請を受け付け、参加申請した途中参加ユーザがクエストへの参加条件を満たしていれば、ゲーム装置2bに参加許可を示す情報を送る(ステップT205)。こうして、途中参加ユーザは、先行ユーザが参加しているクエストに途中参加し、途中参加ユーザが操作するキャラクタPbは、途中参加したクエストのクエストフィールドSbへと移動する(ステップT303)。また、ステップT205において、サーバ装置3では、判定手段58が、途中参加した救難信号クエストのクエスト経過時間が設定時間以内であるか否かの判定を行う。この判定結果は、後述のステップT207で用いられる。
先行ユーザの操作するキャラクタPaの行動により進行したクエストの進行情報は、ゲーム装置2aからサーバ装置3に随時送られる(ステップT108)。また、途中参加ユーザの操作するキャラクタPbの行動により進行したクエスト進行情報も、ゲーム装置2bからサーバ装置3に随時送られる(ステップT304)。サーバ装置3のクエスト進行制御手段59は、ゲーム装置2a及びゲーム装置2bから送られるクエスト進行情報に基づき、クエストの進行度を更新すると共に、更新したクエスト進行度に基づき、クエストが達成されたか否かを判定する(ステップT206)。
クエストが達成されたと判定されて、クエストが達成されると、サーバ装置3の報酬決定手段77は、先行ユーザ及び途中参加ユーザに対して付与される報酬を決定する(ステップT207)。具体的には、報酬決定手段77は、先行ユーザに対して、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定する。また、報酬決定手段77は、途中参加ユーザに対して、判定手段58の判定結果に応じた数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定する。即ち、報酬決定手段77は、クエスト経過時間が設定時間以内であった場合、クエストに応じて予め設定された基準値と同じ数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定し、クエスト経過時間が設定時間以内でなかった場合、クエストに応じて予め設定された基準値より少ない数だけ抽選を行い、獲得アイテムを決定する。
報酬決定手段77により決定した先行ユーザ及び途中参加ユーザの報酬情報は、ゲーム装置2a及びゲーム装置2bにそれぞれ送られる。ゲーム装置2a及びゲーム装置2bの報酬付与手段60は、受信した報酬情報に基づき、それぞれ先行ユーザ及び途中参加ユーザに対して報酬を付与する。
本実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、第2実施形態では、サーバ装置3がクエスト進行制御手段59として機能していたが、第1実施形態と同様にゲーム装置2がクエスト進行制御手段59として機能してもよい。また、第2実施形態では、ゲーム装置2の代わりに、サーバ装置3が経過時間カウント手段54として機能してもよく、この場合、ステップS104でゲーム装置2から所定の情報がサーバ装置3に送られることにより、経過時間カウント手段54によるクエスト経過時間のカウントが開始されてもよい。
また、上記実施形態では、判定手段58により所定の条件が成立していないと判定されていた場合に、途中参加ユーザに付与されるアイテム数を先行ユーザに付与されるアイテム数より少なくしていたが、本発明はこれに限定されない。即ち、本発明は、判定手段58により所定の条件が成立していないと判定されていた場合に、アイテム数ではなく別の方法により途中参加ユーザに付与される報酬の期待値を先行ユーザに比べて小さくしてもよい。
例えば、所定の条件が成立するか否かに関わらず、途中参加ユーザと先行ユーザに付与されるアイテム数(即ち、アイテムを抽選する回数)を同じにし、途中参加ユーザに付与する報酬を決定するための希少アイテムの抽選確率を、所定の条件が成立していた場合には、クエスト達成時における先行ユーザに対して付与される報酬を決定するための希少アイテムの抽選確率と同じにし、所定の条件が成立していない場合には、クエスト達成時における先行ユーザに対して付与される報酬を決定するための希少アイテムの抽選確率より低くしてもよい。
また、1つのクエストの達成により報酬を付与する機会は、複数用意されていてもよい。この場合、所定の条件が成立していないと判定されていたときに途中参加ユーザに付与される報酬の期待値を先行ユーザに比べて小さくするという報酬の決定方法は、複数の報酬付与機会のうちの全てに対して適用してもよいし、一部に対して適用してもよい。
また、上記実施形態では、経過時間カウント手段54が、紹介ムービーが終了した時点からクエスト経過時間をカウントしたが、経過時間カウント手段54によるクエスト経過時間の起点はこれに限られない。例えば、経過時間カウント手段54が、例えば敵キャラクタNの討伐を目的とするクエストの場合、クエストフィールドSbにて討伐対象である敵キャラクタNをプレイヤキャラクタPが発見した時点、あるいはクエストに参加中のユーザに対応するいずれかのプレイヤキャラクタPが敵キャラクタNに最初にダメージを与えた時点を、クエスト経過時間の起点としてもよい。
また、上記実施形態では、判定手段58が、取得したクエスト経過時間が予め設定した時間以内であるか否かを判定していたが、判定手段58は別の条件が成立した否かを判定してもよい。例えば、クエストにおける討伐対象の敵キャラクタの残体力値が設定値(例えば50%)以下であるか否かを判定してもよい。
また、検索条件設定手段55aは、サーバ装置3に記憶された救難信号クエストだけでなく、別のクエストを絞り込むための検索条件を設定するものであってもよい。また、ゲーム装置2は、検索条件設定手段55aとして機能しなくてもよく、この場合、例えば、図2に示すゲーム画面D1上で、例えば図2に示すゲーム画面D1上で第2クエスト参加ボタンB3が選択されたときに、クエストリスト要求手段55は、サーバ装置3に対して全ての救難信号クエストを含む第2クエストリストを要求する。
また、上記実施形態では、救難信号が発信されることにより、当該救難信号に係るクエストが救難信号クエストとして他のユーザに参加可能なものとなっていたが、本発明は、別の態様の途中参加可能なクエストを含むゲームにも適用可能である。例えば、本発明は、先行ユーザによる救難信号の発信などに関係なく、既に開始されたクエストに他のユーザが自由に途中参加可能なクエストを含むゲームにも適用可能である。