JP7144824B2 - 地形計測方法および地形計測装置 - Google Patents

地形計測方法および地形計測装置 Download PDF

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Description

本発明はたとえば、航空機などの飛翔体から地形などを計測する計測技術に関する。
航空機などの飛翔体が飛行中に現在位置を確認するには、たとえばGPS(Global Positioning System)が用いられる。GPSを使用できない場合には、天文航法、推測航法、または地文航法が現在位置の確認に用いられる。これらの方法のうち、地文航法は、高精度な位置決定に適している。地文航法では、目視で地形が確認されるほか、飛翔体に搭載した地形計測手段で地形情報を取得し、地形情報と既存の地図が照らし合わされ、現在位置が確認される。
飛翔体を用いた地形計測には、たとえば航空写真が使用される。複数の航空写真のステレオ処理により地形を計測することができる。ステレオ処理には長い時間を要するので、ステレオ処理による地形計測は、リアルタイムでの地形計測に適さない。
飛翔体からの航法のための地形計測技術には、たとえばレーザーレーダー(Laser Imaging Detection and Ranging :LIDAR)、電波高度計(Radar Altimeter)による直下方向プロファイル計測、干渉型合成開口レーダー(Interferometric Synthetic Aperture Radar)がある。
LIDARは、飛翔体からの地形計測に用いられる。このLIDARは、飛翔体の進行方向に直行する水平方向の一方から飛翔体の下方向を通り該水平方向の他方に至る範囲で特定される扇型状の範囲にレーザー光を照射するとともに、このレーザー光をスキャンし、地表面で反射されたレーザー光が受光部に到達するまでの伝搬時間、つまりレーザ光が照射されてから受光部に到達するまでの時間から、飛翔体と地表面の間の距離を計測する。このLIDARは、飛翔体の進行方向に直行する方向の地形を帯状に計測することができ、飛翔体の移動に応じて飛翔体下の地形を次々に計測することができる。
電波高度計は、飛翔体に搭載され、飛翔体の高度、つまり地表面と飛翔体の間の距離を計測する。この電波高度計は、飛翔体の直下方向にマイクロ波のレーダー信号を送信し、その反射波の伝搬時間から地表面と飛翔体の間の距離を計測する。この電波高度計に関する技術として、ドップラービームシャープニング(Doppler Beam Sharpening:DBS)が知られている(たとえば、特許文献1および特許文献2)。
干渉型合成開口レーダーは、合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar:SAR)の一つである。合成開口レーダーは、昼、夜および全天候の能力を有する干渉性のマイクロ波結像システムであることが知られている(たとえば、特許文献3)。合成開口レーダーは進行方向に対して横方向を広範囲に画像化する。
ドップラーシフトやデジタルビームフォーミング(Digital Beam Forming:DBF)を用いた障害および地形回避センサが知られている(たとえば、特許文献4)。
米国特許第7911375号明細書 米国特許第7161527号明細書および図9 米国特許第6011505号明細書 米国特許第7479920号明細書
ところで、LIDARは、可視レーザー光または赤外レーザー光を用いるので、地形計測は、飛翔体と地表面の間に存在する雲や霧の影響を受ける。したがって、LIDARは、雲の上または雲の中で使用することができず、濃霧などの悪天候時も使用することができない、という課題がある。また、地表面に茂っている植生の樹冠は、レーザー光を反射するので、レーザー光は、植生が茂っている地表面に到達しない。したがって、LIDARは、植生が茂っている地表面を正確に計測できない、という課題がある。また、レーザーパルスの発生頻度には限界があるので、飛行速度が高速になるとLIDARによって観測される観測点が疎らになる。観測点を確保するため、観測幅や飛翔体の飛行速度が制限される、という課題がある。
電波高度計は、直下方向に一定のアンテナビーム幅を有するレーダー信号を照射し、比較的広いエリアまでの距離の最短距離を計測しており、地形を計測できない、という課題がある。
干渉型合成開口レーダーは、波長の10倍程度の距離またはそれ以上の距離に離された二つの受信アンテナを必要とするので、小型の飛翔体に干渉型合成開口レーダーを搭載することができない。干渉型合成開口レーダーは、たとえば高精度な慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)を含むので、受信アンテナ間の距離を高精度に管理する必要がある。したがって、干渉型合成開口レーダーのハードウェアは複雑である。また、干渉型合成開口レーダーは、2系統の受信アンテナで受信したデータを干渉させる干渉処理を行う。この干渉処理の演算量が膨大である。
干渉型合成開口レーダーは、直下方向の地形を画像化することができず、直下方向の地形計測を行うことができない。信号の入射角が大きいと樹冠の後方散乱を計測するため、干渉型合成開口レーダーは、地表面ではなく樹冠の位置を計測する。このため、干渉型合成開口レーダーは、植生が多い地表面を計測することができない。合成開口レーダーは、たとえば20度以上の入射角で使用されるので、マイクロ波信号が植生の樹冠で反射し、地表面の計測ができない、という課題がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、天候や植生の影響が少なく、飛翔体の速度の制約が少なく、空間分解能や高さ精度の低下が少なく、迅速な処理が可能な地形計測を実現することにある。さらに、ドローンなどの小型飛翔体に搭載可能に、小型で軽いシステムを実現してもよく、リアルタイムで地形を計測可能なシステムを実現してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の地形計測方法の一側面は、地形を計測する計測装置が照射するマイクロ波またはミリ波である送信波を用いる。この地形計測方法は、ドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理により、前記送信波の照射によって受信した複数の受信波に係る複数の受信信号を処理する工程を含み、前記ドップラービームシャープニング処理により、各受信信号から前記計測装置の移動方向と直角の方向から到来する前記受信波に係る信号を抜き出し、前記デジタルビームフォーミング処理により、抜き出した前記ドップラービームシャープニング処理後の信号に係る受信波の到来方向を特定して、抜き出した前記信号を前記計測装置の移動方向と直交する水平方向に分解し、特定した前記到来方向からの信号の最大振幅の信号に基づいて前記計測装置と地表面との距離を計算し、該距離と前記到来方向とから前記地表面の位置を決定する。
地形計測方法において、前記ドップラービームシャープニング処理による前記複数の受信信号の処理は、前記計測装置の移動速度に応じて前記ドップラービームシャープニング処理におけるデータの積分時間を調整する処理を含んでいてもよい。
地形計測方法は、さらに、周波数変調連続波(Frequency-Modulated Continuous-Wave)を含む複数の前記受信波を受信する工程を含み、前記複数の受信信号は、複数の前記受信波から得られてもよい。
地形計測方法は、さらに、前記複数の受信信号をアナログ・デジタル変換する工程を含んでいてもよく、前記信号を抜き出す処理は、デジタル変換された前記各受信信号から特定のドップラー周波数の信号を抜き出す処理を含んでいてもよい。
地形計測方法は、さらに、前記地表面を表すデータを平滑化する工程を含んでいてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の地形計測装置の一側面は、飛翔体に搭載されて移動し、マイクロ波またはミリ波である送信波を用いる。地形計測装置は、ドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理により、前記送信波の照射によって受信した複数の受信波に係る複数の受信信号を処理する処理部を含み、前記処理部は、前記ドップラービームシャープニング処理により、各受信信号から前記飛翔体の移動方向と直角の方向から到来する前記受信波に係る信号を抜き出し、前記デジタルビームフォーミング処理により、抜き出した前記ドップラービームシャープニング処理後の信号に係る受信波の到来方向を特定して、抜き出した前記信号を前記飛翔体の移動方向と直交する水平方向に分解し、特定した前記到来方向からの信号の最大振幅の信号に基づいて地表面との距離を計算し、該距離と前記到来方向とから前記地表面の位置を決定する。
地形計測装置において、前記処理部は、前記地形計測装置の移動速度に応じて前記ドップラービームシャープニング処理におけるデータの積分時間を調整してもよい。
地形計測装置は、さらに、周波数変調連続波を含む複数の前記受信波を受信する複数の受信アンテナを含み、前記複数の受信信号は、複数の前記受信波から得られてもよい。
地形計測装置は、さらに、前記複数の受信信号をアナログ・デジタル変換するアナログ・デジタル変換器を含んでもよく、前記処理部は、前記信号を抜き出すために、デジタル変換された前記各受信信号から特定のドップラー周波数の信号を抜き出してもよい。
地形計測装置において、前記処理部は、前記地表面を表すデータを平滑化してもよい。
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 曇天、雨天などの天候に左右されず、地形計測ができる。
(2) 植生に覆われた地表面の地形を計測できる。
(3) 広範囲の速度変化に対応できる。マルチコプター方式のドローンなどの低速飛翔体から、音速以上の速度で飛行する高速飛翔体までの様々な飛翔体に搭載しても、空間分解能や高さ精度などの計測性能が大幅に低下することがなく、地形計測ができる。
(4) 必要な演算量が少ないので、小型のコンピュータで演算処理することができ、またリアルタイムの高速処理が可能である。つまり、小型、軽量かつ低消費電力のコンピュータを用いることができ、小型の飛翔体に搭載することが可能である。
(5) 計測装置のアンテナサイズ、ハードウェアサイズが小型であり、この計測装置を小型の飛翔体に搭載することが可能である。
第1の実施の形態に係る地形計測システムの一例を示す図である。 地形計測装置のアンテナの配置の一例を示す図である。 送信波および反射波のビーム幅、ならびに分解能の一例を示す図である。 地形計測装置のハードウェアの一例を示す図である。 地形計測データから生成される画像の一例を示す図である。 地形計測の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ドップラービームシャープニング処理を説明するための図である。 飛行速度と分解能の関係の一例を示すグラフである。 デジタルビームフォーミング処理を説明するための図である。 計測される地形の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る地形計測装置の一例を示す図である。 信号処理部の一例を示す図である。 FMCW信号を説明するための図である。 地形計測の処理手順の一例を示すフローチャートである。 変形例に係る地形計測装置の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。

第1の実施の形態
図1は、第1の実施の形態に係る地形計測システムの一例を示している。図示した構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
地形計測システム2は、地形計測装置4と、この地形計測装置4を搭載する飛翔体6を備える。地形計測装置4は、飛翔体6の進行方向(以下「アロングトラック方向」という)に対して直角な方向であって下方向に送信波を照射し、その反射波を受信する。送信波は、たとえばマイクロ波またはミリ波であり、ブロードな指向性を有する送信アンテナから送信される。つまり、地形計測装置4は、飛翔体6の下方向に送信波を広く照射する。送信波は地表面などの観測対象で反射され、反射波が得られる。反射波は、送信アンテナとほぼ等しいブロードな指向性を持つ複数の受信アンテナで受信される。この複数の受信アンテナで受信した反射波(以下、受信アンテナで受信した反射波を「受信波」という)を地形計測装置4がドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理で処理し、アロングトラック方向に直行する水平方向(以下「クロストラック方向」という)の一方向から飛翔体6の下方向を通りクロストラック方向の他方向に至る扇状の範囲で、地形計測装置4と観測対象の間の距離を高い空間分解能で計測し、地形情報を得る。
飛翔体6は、たとえば航空機、ドローン、ロケット、人工衛星である。
図2は、地形計測装置4のアンテナの配置の一例を示している。この図2では、地形計測装置4のアンテナを、観測対象に対向する表面側から示している。地形計測装置4は、送信アンテナ18、送信部36、複数の受信アンテナ20および複数の受信部38を備える。送信アンテナ18および複数の受信アンテナ20は、地形計測装置4の下側表面、つまり観測対象側の表面に配置され、観測対象に対向している。地形計測装置4の下側表面は、地形計測装置4のアンテナ面を形成する。送信アンテナ18は、送信部36に接続し、送信アンテナ18および送信部36は、送信波の送信装置を形成する。複数の受信アンテナ20は複数の受信部38に接続し、複数の受信アンテナ20および複数の受信部38は、反射波の受信装置を形成する。
送信アンテナ18は、複数の受信アンテナ20の近傍に配置される。送信アンテナ18の数は一つに限定されるものではなく、地形計測装置4は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)レーダーの原理に従い複数の送信アンテナ18を備えていてもよい。MIMOレーダーの原理は、たとえば米国特許第9121943号明細書に記載されている。
複数の受信アンテナ20は、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nを含んでいる。受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、一次元の線状、つまり一直線上に配置される。たとえば、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、クロストラック方向に、等間隔に配置される。このような受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの配置により、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nで受信される受信波の位相差、またはこの受信波から得られる受信信号の位相差から観測対象のアクロストラック方向を特定することができる。
送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、互いにほぼ同じブロードなビーム幅を有し、送信アンテナ18から送信される送信波は、観測対象の広い範囲に到達し、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、送信波が照射された範囲で反射された反射波を受信する。
図3は、送信波および反射波のビーム幅、ならびに分解能の一例を示している。図3のAは、ドップラービームシャープニング処理による分解能の向上を示し、図3のBは、ドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理による分解能の向上を示している。
送信アンテナ18および各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nのビームパターンBP1は、たとえば図3のAおよび図3のBに示すように、広い範囲を含む楕円形状を有している。送信アンテナ18および各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、単体で角度φのブロードなビーム幅を有し、単体で観測幅Wの全体を照射する。各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、このビームパターンBP1で表された範囲の観測対象で反射された反射波を受信する。飛翔体6の前方から到来する反射波の周波数は、ドップラー効果により高くなり、飛翔体6の後方から到来する反射波の周波数は、ドップラー効果により低くなる。そこで、地形計測装置4は、ドップラー効果の利用により、特定のドップラー周波数を有する反射波に係る受信信号を特定し、特定の方向から到来する反射波に係る受信信号を抜き出す。つまり、ドップラービームシャープニング処理により特定のドップラー周波数の信号を特定し、反射波から特定の反射波を抜き出すと、アロングトラック方向のビームパターンの幅Ra1が幅Ra2に狭くなり、アロングトラック方向の分解能が高くなる。特定のドップラー周波数を有する反射波の到来範囲は、たとえば、リング形状または帯形状を有する。たとえば、ドップラー周波数が0〔Hz〕である信号を特定すると、ビームパターンBP2で表される範囲の帯形状の反射波、つまりアロングトラック方向に対して直角方向の反射波を抜き出すことができる。
ドップラービームシャープニング処理の後、デジタルビームフォーミング処理により、受信信号を処理する。デジタルビームフォーミング処理では、反射波の到来方向が、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nで受信したnチャンネルの信号間の位相差により特定され、ビームパターンBP2で表される範囲の反射波が、図3のBに示すようにビームパターンBP3で表される範囲の複数の反射波に分解される。つまり、デジタルビームフォーミング処理により、クロストラック方向の分解能が高められる。クロストラック方向の分解能は、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの数に応じて高められる。
一般的には、地形計測装置4は、地形計測装置4の真下を含むクロストラック方向の観測対象を計測する。この場合、ドップラービームシャープニング処理により、ドップラー周波数が0〔Hz〕である信号、つまりアロングトラック方向に直角であり扇形に広がる方向のデータを抜き出す。そして、ドップラービームシャープニング処理後の信号をデジタルビームフォーミング処理により扇型に広がる方向に分解する。地形計測装置4は、地形計測装置4の進行方向の前方または後方の地点を含む地形を計測してもよい。この場合、ドップラー周波数を正方向、または負方向にシフトさせ、ドップラー周波数が正の値、または負の値である信号を抜き出す。
詳細な位置情報を求めるため、飛翔体6で得られた地形情報は、たとえば飛翔体6に搭載されている地図データベースと比較されてもよい。また、飛翔体6で得られた地形情報は、たとえば計測した地形情報として画像出力部を介して地上に伝送されてもよい。
図4は、地形計測装置のハードウェアの一例を示す。この地形計測装置4は、送信アンテナ18、送信部36、複数の受信アンテナ20、複数の受信部38として受信部38-1、38-2、・・・、38-n、および信号処理部40を備える。送信部36は、たとえば単一の送信アンテナ18に接続し、送信アンテナ18に送信信号fTを出力する。送信アンテナ18から地表面などの観測対象に向けて送信波TWが送信される。送信波TWは、たとえばマイクロ波またはミリ波であるとともに、周波数変調連続波(Frequency-Modulated Continuous-Wave:FMCW)、またはパルス、チャープ変調波などのレーダー波である。
受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nに一対一で接続する。各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nは、観測対象からの反射波RWを受け、反射波RWから得られる受信信号fRを、接続された受信部38-1、38-2、・・・、38-nに送出する。各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、ドップラービームシャープニング処理などを行う処理部を形成し、受信信号fRのデジタル変換処理およびドップラービームシャープニング処理を経て、特定のドップラー周波数を有する受信信号fRを抜き出す。各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、特定のドップラー周波数の受信信号fRを信号処理部40に送出する。
信号処理部40は、処理部の一例であり、特定のドップラー周波数の受信信号fRを受信部38-1、38-2、・・・、38-nから受け、この受信信号fRの位相差から、地形計測装置4のアンテナ面に対する反射波RWの位相面を求めて反射波RWの到来方向を決定し、受信信号fRの信号強度を同定し、特定方向における送信波TWの反射位置を決定し、この反射位置の計測データ、つまり位置データを得る。
特定の方向から到来する反射波RWが複数回受信されることがある。この場合、信号強度が最も高い反射波RWは、たとえば地表面からの反射波であると考えられ、その他の反射波RWは、植生などの非地表面からの反射波であると考えられる。つまり、地形計測装置4は、特定の方向から到来する複数の反射波RWから得られる受信信号fRのうち、最大の信号強度を有する受信信号fR(つまり最大振幅の受信信号fR)が地表面で反射された反射波に関連すると判断し、この最大の信号強度を有する受信信号fRに基づいて、送信波TWの送信から反射波RWの受信までの伝搬時間から地形計測装置4と地表面の間の距離を計算し、この距離および反射波RWの到来方向から地表面の位置を決定し、地形図を作成する。
図5は、地形計測データから生成される画像の一例を示す。図5において、横軸は、地形計測装置4の真下の地表面を含む地表面の位置を表し、この位置は、たとえば「左側」、「真下」、「右側」により表され、縦軸は高さを表す。図5において、地表面の位置と高さで表される曲線は、送信波TWの反射位置を表す位置データである。
任意の位置から到来する反射波RWが複数回受信される場合、たとえば図5における真下のように、一位置において複数の位置データPD1、PD2が得られる。この場合、信号処理部40は、最大の信号強度を有する受信信号fRから得られる位置データPD1をたとえば地表面の位置に設定し、その他の受信信号fRから得られる位置データPD2をたとえば非地表面の位置に設定し、地形データを生成および決定する。
図6は、地形計測の処理手順を示している。この処理手順は地形計測方法の一例である。この処理手順は、地形計測装置4により行われる。
地形計測装置4の送信部36が観測対象に向けて送信波TWを送信アンテナ18から送信し(S101)、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nが反射波RWを受け、受信した反射波RW、つまり受信波から受信信号fRが生成され(S102)、各受信部38-1、38-2、・・・、38-nに受信信号fRを得る。地形計測装置4の各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、受信信号fRをデジタル信号に変換した後、ドップラービームシャープニング処理により受信信号fRを処理する(S103)。このドップラービームシャープニング処理により、受信信号fRから特定の方向の信号が抜き出され、ビームの範囲を絞ることができる。この特定の方向の信号は、たとえばリング形状または帯形状の範囲の観測対象からの反射波RWから得られる受信信号である。
地形計測装置4の信号処理部40は、デジタルビームフォーミング処理で複数の受信信号fRを処理し(S104)、クロストラック方向の分解能を高くし、クロストラック方向に延びるリング形状または帯形状の地形図を得る(S105)。このデジタルビームフォーミング処理では、信号処理部40は、反射波RWの到来方向を決定し、反射波RWの到来方向における地表面までの距離を計測する。
地形計測装置4は、一定の間隔でリング形状または帯形状の地形図の取得を繰り返し(S106)、得られた複数の地形図を飛翔体6の飛行速度を考慮してずらしつつ重ね合わせて(S107)、地形図を得る。
図7は、ドップラービームシャープニング処理によるアロングラック方向の分解能の一例を示している。各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nのアロングトラック方向のビーム幅は、たとえばθであり、ドップラービームシャープニング処理後のビーム幅は、たとえばδθである。飛翔体6が飛行軌跡上を速度Vで直線運動しているとき、地表面からの反射波RWは速度Vにより、ドップラー周波数シフトの影響を受ける。送信波TWの波長をλとすると、δθのビーム幅を得るためのドップラー周波数分解能ΔFは以下の式(1)となる。
Figure 0007144824000001
つまり、ビーム幅δθは、以下の式(2)で表される。
Figure 0007144824000002
飛翔体6の高度がALTであり、ビーム幅がδθであるとき、ビームの照射距離δATは、以下の式(3)で表される。この照射距離δATは、アロングトラック方向の分解能を表す。
Figure 0007144824000003
アロングトラック方向の分解能(ビームの照射距離δAT)を向上させる(小さくする)ためには、ビーム幅δθを小さくすればよく、そのためにはドップラー周波数分解能ΔFを小さくする必要がある。ドップラー周波数分解能ΔFを小さくするためには、フィルタ積分時間T(ドップラービームシャープニングの処理時間)を適正値または最適値にする必要がある。フィルタ積分時間Tが短いと、ドップラー周波数分解能ΔFが広くなり、ビーム幅δθは広くなる。またフィルタ積分時間Tが長いと、処理の分解能出力が平均化され結果的に分解能が悪くなる。たとえば、フィルタ積分時間Tの間に飛翔体6が進む距離Lが、既述の照射距離δATと等しくなるようにフィルタ積分時間Tを最適化する。
フィルタ積分時間Tの間に飛翔体6が進む距離Lが照射距離δATと等しいとき、距離Lは、以下の式(4)で表される。
Figure 0007144824000004
この式(4)から、フィルタ積分時間Tは以下の式(5)で表される。
Figure 0007144824000005
式(5)で表されるフィルタ積分時間Tを設定すると、ドップラービームシャープニングによる分解能δATが、最適化されて最小値になる。フィルタ積分時間Tが式(5)に示されている値に設定されたときのアロングラック方向の分解能δATは、式(6)で表される。
Figure 0007144824000006
低速度から高速度までドップラービームシャープニングにより、最適なアロングラック方向の分解能δATが得られる。たとえば100から150メートルの範囲の高度を音速以下の速度で飛行する飛翔体6から地形を計測することができ、1000メートル以上の高度をマッハ2以上の速度で飛行する飛翔体6から地形を計測することができる。
図8は、飛行速度と分解能の関係の一例を示している。グラフ中の6本の線は、速度100〔m/秒〕、200〔m/秒〕、300〔m/秒〕、600〔m/秒〕、900〔m/秒〕、1200〔m/秒〕のそれぞれにおけるフィルタ積分時間Tとアロングトラック方向の分解能δATの関係を示している。この分解能δATは、高度500メートルでの分解能を示している。フィルタ積分時間Tを0.001秒から0.1秒まで変化させると、アロングトラック方向の分解能(単位:メートル)は減少した後、最小値に到達し、その後上昇する。分解能の値が小さいほど、分解能は高くなる。したがって、アロングトラック方向の分解能δATが最小値になるときのフィルタ積分時間Tを用いると、アロングトラック方向の分解能δATが最も高くなる。
アロングトラック方向におけるアンテナ面の寸法は、たとえば飛翔体6の動揺の許容範囲を考慮して設定される。送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nのアロングトラック方向のビーム幅θは、たとえば、地形の計測時に想定される飛翔体6のピッチ方向姿勢変動の範囲以上の幅に設定される。ピッチ動揺の角度を±Pとすると、送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nのアロングトラック方向のビーム幅θは、たとえば2P以上に設定される。受信信号fRのドップラー帯域幅は、たとえばアロングトラック方向におけるビーム幅を実現するアンテナの寸法と飛翔体6の飛行速度に基づき設定される。地形計測におけるパルス折り返し周波数(Pulse Repetition Frequency:PRF)は、たとえばこのドップラー帯域幅以上の周波数に設定され、ドップラー周波数FDは、以下の式(7)で表される。
Figure 0007144824000007
クロストラック方向の分解能は、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・20-nが受信した受信信号fRの方位合成により高められる。図9は、受信波の受信状態を示している。飛翔体6からの地形計測では、地形計測装置4から観測対象までの距離が、送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの配置領域の幅よりも十分に長い。したがって、観測対象の任意の位置(以下「観測ポイントA」という)の方向が送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nにおいて同じ方向とみなせる。図9中の太い双方向矢印は、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nと観測ポイントAの間の距離差を表す。
反射波RWの位相差は距離差と関係するので、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nと観測ポイントAの間の距離差は、各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nで受信した反射波RWの位相差から求めることができる。隣り合う受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-n間の距離がdであり、隣り合う受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nにおける距離差がRdであり、アンテナ面に対する垂線PLと反射波RWの到来方向の間の角度がφAであるとき、距離d(たとえば半波長よりも小さな値)、距離差Rdおよび角度φAの関係は、式(8)で表される。
Figure 0007144824000008
したがって、地形計測装置4の信号処理部40は、反射波RWの位相差から角度φAを求め、反射波RWの到来方向を特定する。この反射波RWの到来方向の特定により、クロストラック方向の分解能を高めることができる。
図10は、計測される地形の一例を示している。飛翔体6を一定の高度かつ一定の速度で飛行させ、ドップラー周波数が0〔Hz〕である受信信号fRを抜き出し処理する。飛翔体6が一定の高度かつ一定の速度で飛行すると、高度変化または速度変化によるドップラーシフトを抑制することができ、地形データの精度が高められる。地形計測装置4は、ドップラー周波数が0〔Hz〕である受信信号fRを抜き出してこれを処理し、クロストラック方向に延びる帯状の地形データを得ることができる。地形計測装置4は、この帯状の地形データの断面形状から、たとえば図10に示す線状の地形データを得ることができる。また、飛翔体6がアロングトラック方向に飛行するとき、地形計測装置4が地形データを繰り返し取得し、地形計測装置4は、クロストラック方向およびアロングトラック方向に広がる面状の地形データを取得することができる。
第1の実施の形態は、たとえば次の特徴を含んでいる。
(1) ドップラービームシャープニング処理とデジタルビームフォーミング処理を併用し、空間分解能を向上させる。アナログ・デジタル変換後、ドップラービームシャープニング処理により、ドップラー周波数のリングを形成する特定の方向の受信信号を抜き出し、アロングトラック方向の空間分解能を向上させる。複数の受信信号のデジタルビームフォーミング処理により、受信信号をクロストラック方向に分解し、クロストラック方向の空間分解能を向上させる。
(2) 最大振幅の受信信号に基づき地表面を決定する。
(3) 飛翔体6の速度に応じてドップラービームシャープニング処理のフィルタ積分時間Tを最適化する。この最適化により、最適なアロングトラック方向の空間分解能を維持する。
第1の実施の形態によれば、次の効果が得られる。
(1) マイクロ波またはミリ波の使用、およびドップラービームシャープニング処理による反射波RWの到来範囲をリング形状または帯形状に抜き出すことにより、曇天、雨天などの天候に左右されず、地形計測ができる。また、植生に覆われた地表面の地形を計測できる。
(2) 広範囲の速度変化に対応できる。低速飛翔体から高速飛翔体までの様々な飛翔体に搭載しても、空間分解能や高さ精度などの計測性能が大幅に低下することがなく、地形計測ができる。
(3) ドップラービームシャープニング処理により反射波RWの到来範囲をリング形状または帯形状に抜き出すので、デジタルビームフォーミング処理で処理されるデータ量を大幅に減少させることができる。このデータ量の減少により、地形データを得るために必要な演算量が少なくなる。小型のコンピュータでデータを処理することができ、リアルタイムの高速処理が可能である。軽量かつ低消費電力のコンピュータを使用することができる。また、デジタルビームフォーミング処理を用いるので、隣り合う受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-n間の距離dが小さく、アンテナサイズを小さくすることができる。したがって、地形計測装置4を小型の飛翔体6に搭載することができる。

〔第1の実施の形態の変形例〕
(1) 第1の実施の形態では、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nが等間隔に配置されているが、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの間隔が異なっていてもよい。受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの間隔が異なる場合、この異なる間隔に基づき距離差Rdおよび角度φAを求めればよい。
(2) ドップラー周波数FDが0〔Hz〕である受信信号fRを抜き出しているが、抜き出す受信信号fRのドップラー周波数FDは、0〔Hz〕以外の-PRF/2からPRF/2の範囲を選択可能で、0〔Hz〕に限定されるものではない。選択したドップラー周波数FDは、アロングトラック方向のビーム角度θAで示され、FD=2Vsin(θA)/λのように示される。ドップラー周波数FDが0〔Hz〕近傍の周波数に設定されると、既述のビームパターンBP2がアロングトラック方向の前方または後方に移動するだけである。地表面に対する送信波TWの入射角が比較的小さく、たとえば非地表面による送信波TWの反射の影響を抑制することができる。
(3) 地形図を得るにあたり、送信波TWの反射位置の計測データを平滑化して、計測によるノイズを抑制するようにしてもよい。たとえば、計測データがスムーズにつながるように、連続性に欠けるデータの位置がその周りのデータを用いて修正され、計測データの平滑化が行われる。
(4) 信号処理部40がドップラービームシャープニング処理を行い、受信部38-1、38-2、・・・、38-nの処理分担を軽減してもよい。

第2の実施の形態
第2の実施の形態は、FMCW方式のレーダーシステムにより地形を計測する例であり、FMCWレーダーを含む地形計測装置が飛翔体に搭載され、地形計測システムを形成する例である。このFMCW方式による計測では、周波数が線形にFM変調された連続的な信号、つまりFMCW信号が使用され、送信波TWと反射波RWの周波数差から観測対象までの距離が計算される。図11は、第2の実施の形態に係る観測装置を示している。図11において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
第2の実施の形態の地形計測装置4は、送信部36、受信部38-1、38-1、38-2、・・・、38-n、信号処理部40および画像表示部46を含む。送信部36、受信部38-1、38-1、38-2、・・・、38-n、および画像表示部46は、たとえばローカルエリアネットワーク(Local Area Network)で接続される。
信号処理部40は基準信号生成部52を含む。基準信号生成部52は、安定した周波数を有する基準信号を生成し、この基準信号を送信部36、および受信部38-1、38-2、・・・、38-nに供給する。
送信部36は、FMCW信号生成部58、電力増幅部60、方向性結合器62および分配回路64を含む。FMCW信号生成部58は、基準信号生成部52から基準信号を受け、この基準信号を用いて送信周波数を有するFMCW信号を生成し、FMCW信号を電力増幅部60に供給する。FMCW信号は送信信号fTの一例であり、このFMCW信号の周波数は、一定の幅を有する帯域幅BTX(図13のA)の下限周波数から上限周波数にかけて線形に変調されている。電力増幅部60は、FMCW信号を所定レベルに増幅し、増幅されたFMCW信号を方向性結合器62に供給する。方向性結合器62は、FMCW信号を第1のFMCW信号と第2のFMCW信号に分岐し、第1のFMCW信号を送信アンテナ18に供給し、第2のFMCW信号を分配回路64を介して各受信部38-1、38-2、・・・、38-nに供給する。送信アンテナ18において第1のFMCW信号から送信波TWが生成され、この送信波TWが観測対象に照射される。第2のFMCW信号は、各受信部38-1、38-2、・・・、38-nにおいてローカル信号として使用される。
送信波TWは観測対象で反射され、反射波RWが発生する。この反射波RWは各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nに到達し、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nごとに受信信号fRが得られる。受信信号fRは受信部38-1、38-2、・・・、38-nに供給される。
各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier :LNA)66、周波数混合器(MIXER)68、低域通過フィルタ(Low Pass Filter :LPF)72、中間周波増幅部74、アナログ・デジタル変換器(以下「A/D」という)76、および前処理部78を含む。LNA66は、供給された受信信号fRを増幅し、増幅された受信信号fRをMIXER68に供給する。MIXER68は、送信部36から供給された第2のFMCW信号と受信信号fRをミキシングし、受信信号fRの周波数を変換して受信信号fRの中間周波信号を生成する。MIXER68は、中間周波信号をLPF72に供給する。LPF72は、中間周波信号の低い周波数を有する信号成分を通過させて、中間周波信号の低域成分信号を中間周波増幅部74に供給する。中間周波増幅部74は、低域成分信号を所定レベルに増幅し、増幅された低域成分信号をA/D76に供給する。A/D76は低域成分信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号にされた低域成分信号を前処理部78に供給する。中間周波信号は、周波数が変換された受信信号であり、低域成分信号は、低域成分に限定された受信信号であり、いずれも受信信号fRの一例である。
前処理部78は、第1の実施の形態で既述したドップラービームシャープニング処理を行う処理部を形成する。たとえば、前処理部78は、飛翔体6の速度に応じて設定されたフィルタ積分時間Tを記憶し、このフィルタ積分時間Tの間、受信信号fRの低域成分信号を積分するとともに、この低域成分信号から特定のドップラー周波数、たとえば0〔Hz〕のドップラー周波数を有する受信信号fRを抜き出す。このドップラービームシャープニング処理により、受信信号fRのデータ量が大幅に低減される。前処理部78は、ドップラービームシャープニング処理後の受信信号fRを信号処理部40に供給する。
FMCW方式の計測では、送信信号fTが連続波であり、送信信号fTの送信および受信信号fRの受信が同時に行われる。送受信が同時に行われるため、送信アンテナ18からの送信信号fTが受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nに直接廻り込まないようにする必要がある。たとえば、送信アンテナ18と各受信アンテナ20-1、20-2、・・・20-nの間に、干渉防止の遮蔽が設定される。つまり、送信アンテナ18と各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nの間に、これらが干渉しない程度の間隔が設定される。
画像表示部46は、たとえばディスプレイなどの表示装置であり、信号処理部40の出力側に接続される。地形計測装置4は、画像表示部46を含むパーソナルコンピュータなどのコンピュータを含んでいてもよい。画像表示部46は、信号処理部40からの出力信号を受け、この出力信号に基づき画像を生成するとともに表示する。画像表示部46は、たとえば第一の実施の形態で既述したクロストラック方向に延びる帯状の地形データ、この帯状の地形データから得られる線状の地形データ、またはクロストラック方向およびアロングトラック方向に広がる面状の地形データを表示する。画像表示部46は、複数の地形データを表示してもよい。画像表示部46は、画像表示部46を含むコンピュータまたは信号処理部40の制御信号に基づき、表示する地形データを切替える。
図12は、信号処理部の一例を示している。信号処理部40は、たとえばコンピュータで構成され、たとえばプロセッサ48、メモリ部50、基準信号生成部52、インターフェース部54、および出力部56を含む。
プロセッサ48は、メモリ部50に格納されているOS(Operating System)や地形計測プログラムを実行し、地形計測に必要な信号処理や各種機能部の制御を行う。プロセッサ48は、地形計測プログラムの実行により得られる計測信号を出力部56に出力する。
メモリ部50はコンピュータで読み取り可能な記録媒体の一例であり、たとえばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。RAMは、各種プログラムを実行するためのワークエリアを構成する。ROMは、既述のOSや地形計測プログラムを格納するとともに、地形計測に必要な各種データを格納する。ROMは、たとえば電気的に内容を書き換えることができる半導体メモリであり、たとえばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )またはフラッシュメモリである。
メモリ部50は、RAMやROMに限らず、たとえば磁気ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録媒体であってもよい。
基準信号生成部52は、プロセッサ48により制御され、同期信号として使用される基準信号を発生する。この基準信号が送信部36および受信部38-1、38-2、・・・、38-nに提供される。
インターフェース部54は、ドップラービームシャープニング処理後の受信信号fRを受信部38-1、38-2、・・・38-nから受け取る。
図13は、FMCW信号を説明するための図であって、送信信号および受信信号の様子を示している。図13のAは、送信信号および受信信号の周波数変化を示し、図13のBは、送信信号と受信信号の間の周波数差を示している。この周波数差fbの値は、たとえば送信信号fTおよび受信信号fRが入力されているMIXER68から出力される出力信号(中間周波信号)の周波数の値と同じである。
送信アンテナ18から観測ポイントAを経由して受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nまでの距離に応じて、受信信号fRが送信信号fTから遅れる。この受信信号fRの遅れは、図13のAにおいて、時間差Tdで表され、任意の時刻における送信信号fTの周波数と受信信号fRの周波数の間に周波数差fbを生じさせる。FMCW方式の送信信号fT(t)は、チャープ率をkとすると式(9)で表される。
Figure 0007144824000009
送信アンテナ18から観測ポイントAまでの距離がRTであり、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nから地表面の観測ポイントAまでの距離がRRであり、送信周波数がFCであるとき、地表面からの受信信号fR(t)は、以下の式(10)で表される。
Figure 0007144824000010
この受信信号fR(t)はLNA66で増幅され、その後、この受信信号fR(t)の周波数が送信信号fT(t)から分岐されたローカル信号で変換され、この変換された受信信号fR(t)の低い周波数の信号が、この変換された受信信号fR(t)からLPF72で抜き出され、以下の式(11)で表される中間周波信号fif(t)が得られる。
Figure 0007144824000011
この中間周波信号fif(t)は中間周波増幅部74で増幅され、A/D76でデジタル信号に変換される。前処理部78は、この中間周波信号fif(t)をフィルタ積分時間Tの間積分し、ドップラー周波数が0〔Hz〕である信号を抽出する。その後、抽出された信号の周波数は、信号処理部40で高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)により変換される。MIXER68から出力される中間周波信号の周波数が、送信アンテナ18から観測ポイントAを経由して受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nに至るまでの距離を表すので、これらの信号処理により、各距離の信号成分が抽出される。
FMCW信号を用いるFMCW方式のレーダーでは、距離ごとに方位の検出処理を行う。この検出処理では、第1の実施の形態で既述した方位合成が行われる。
第1の実施の形態で既述した図9に示されている地形計測装置4において、たとえば受信アンテナおよび受信部の数nが6であり、地形計測装置4が単一の送信部36と、6つの受信部38-1、38-2、・・・、38-6を有することを想定する。この地形計測装置4のクロストラック方向の分解能(方位分解能)は次のように求められる。
受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6は、たとえば等距離dで1列に配列されている。受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6の両端から外側の領域は、アンテナとしての機能を有し、この領域の幅は、d/2であると考えられる。この場合、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6全体の実効的な開口長Dは、以下の式(12)で表される。
D=5×d+d ・・・・(12)
送信アンテナ18および受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6から観測対象までの距離Rがアンテナ全体の開口長Dに対して遠方であるとき、観測対象からの受信信号fRは、無限遠から到来すると考えられる。この場合、参照関数処理はFFTで行われる。信号が無限遠から到来すると考えることができる領域は、たとえば遠方界と呼ばれている。アンテナ全体の開口長がDであり、受信信号fRの波長がλであり、距離Rが式(13)を満たすとき、受信信号fRが無限遠から到来すると考えることができる。
Figure 0007144824000012
距離Rが式(13)を満たすとき、受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6が受信する受信信号fR間の位相差は、図9に示すように、観測対象までの距離Rに無関係であり、受信信号fRの到来方向に関係する。受信信号fRの到来方向は、たとえば受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-6のアンテナ面に対する垂線PLと反射波RWの到来方向の間の角度φAで表され、この角度φAは、受信信号fRの位相面とアンテナ面の間の角度φAと同じ値になる。中間周波信号fif(t)をFFTで処理すれば、その周波数成分h(f)は、方位方向の信号に変換され、以下の式(14)で表される。
Figure 0007144824000013
FFT出力の周波数がfであると、角度φAは、式(15)で表される。
Figure 0007144824000014
図14は、地形計測の処理手順を示している。この処理手順は地形計測方法の一例である。この処理手順は、地形計測装置4により行われる。
この処理手順では、送信部36が送信信号fTを送信アンテナ18に送信し(S201)、送信アンテナ18から観測対象に送信波TWが送信される。送信信号fTの送信により、観測対象からの反射波RWが得られ、この反射波RWを各受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nが受信する(S202)。各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、送信信号fTと受信信号fRの間の周波数差fbの値と同じ周波数を有する中間周波信号をMIXER68で生成し(S203)、アナログ・デジタル変換処理(AD変換処理)によりA/D76で中間周波信号をデジタル信号に変換する(S204)。各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、ドップラービームシャープニング処理により、前処理部78でAD変換処理後の中間周波信号を処理する(S205)。送信部36および受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、基準信号により互いに同期可能であり、各受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、送信信号fTの送信タイミングに同期してAD変換処理後の中間周波信号から出力信号を生成する。つまり、出力信号は、送信信号fTの送信タイミングごとに生成される。この出力信号の生成は、フィルタ積分時間Tの間、繰り返される。生成された出力信号がドップラービームシャープニング処理により処理され、処理後の中間周波信号が生成される。ドップラービームシャープニング処理後の中間周波信号は、各受信部38-1、38-2・・・38-nから信号処理部40に提供される。
信号処理部40は、FFT処理により、ドップラービームシャープニング処理後の複数の中間周波信号の周波数を変換し(S206)、デジタルビームフォーミング処理により、FFT処理後の複数の中間周波信号を処理し(S207)、信号間の位相差からアンテナ面に対する反射波RWの位相面を求め、反射波RWの到来方向と、到来方向における観測対象までの距離を特定する。信号処理部40は、反射波RWの到来方向および観測対象までの距離などの計測データを平滑化するとともに、平滑化された計測データを画像表示部46に出力し、画像表示部46は、信号処理部40からの出力信号に基づき地形データを表示する(S208)。計測データが任意の位置において複数の計測データ(たとえば、第1の実施の形態で既述した位置データPD1、PD2)を含む場合、信号処理部40は、信号強度から地表面での反射に基づく計測データを同定し、地表面での反射に基づく計測データの平滑化を行ってもよい。
信号処理部40は、計測処理の終了かを判断する(S209)。計測処理の終了前であれば(S209のNO)、処理がS201に戻り、S201からS209までの処理を繰り返す。計測処理の終了であれば(S209のYES)、地形計測の処理が終了する。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で既述した効果の他に、次の効果が得られる。
(1)地形計測装置4が電力増幅部60、LNA66、中間周波増幅部74などの信号増幅手段を含むので、送信信号および受信信号を適宜増幅することができ、送信信号および受信信号の伝送喪失が大きいときでも、前処理部78および信号処理部40は、地形計測に必要な信号強度を有する受信信号を受けることができる。
(2) 地形計測装置4が方向性結合器62、分配回路64および複数のMIXER68を含むので、FMCW信号である送信信号および受信信号の周波数差を、MIXER68のミキシング処理によりMIXER68からの出力信号の周波数で表すことができ、地形計測装置4と観測ポイントAの間の距離を簡単に計測することができる。

〔第2の実施の形態の変形例〕
第2の実施の形態は、第1の実施の形態で既述した変形例と同様に変形できる。また、第2の実施の形態は、次のように変形できる。
(1) 第2の実施の形態では、受信部38-1、38-2、・・・、38-nが受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-nに一対一で接続しているが、一つの受信部が複数の受信アンテナに接続し、複数の受信信号を処理するようにしてもよい。たとえば図15に示すように、地形計測装置4が二つの受信部38-1、38-2と16の受信アンテナ20-1、20-2、・・・、20-16を含み、受信部38-1が八つの受信アンテナ20-1、・・・、20-8に接続し、受信部38-2が八つの受信アンテナ20-9、・・・、20-16に接続し、各受信部38-1、38-2が八つの受信信号を処理してもよい。また、送信部36が基準信号生成部52を含み、基準信号を送信部36から受信部38-1、38-2に出力するようにし、信号処理部40が基準信号生成部52を制御するようにしてもよい。
(2) 第2の実施の形態では、FMCW方式が用いられているが、地形計測システム2および地形計測装置4は、パルス、チャープ変調波などの他のレーダー波を用いてもよい。つまり、送信部36が線形チャープ信号を生成し、この線形チャープ信号から送信周波数のキャリア信号を生成する。線形チャープ信号は、受信部38-1、38-2、・・・、38-nに加えられる。受信部38-1、38-2、・・・、38-nは、キャリア信号と線形チャープ信号とをミキシングするとともに、π/2だけ位相をシフトさせたキャリア信号と線形チャープ信号とをミキシングする。また、チャープパルス信号がキャリア信号で送信周波数に変換され、送信信号を得る。このようなパルス信号方式のシステムおよび装置では、一般的なレーダと同様にパルス圧縮技術を使用でき、このパルス圧縮技術を用いれば、レンジ分解能を向上させることができる。
(3) 第2の実施の形態では、遠方界にある観測対象を計測しているが、遠方界よりも近い観測対象、つまり近傍界の観測対象を計測するようにしてもよい。観測対象が近傍界にある場合、受信信号fRの位相面が観測ポイントAを中心とする円弧を形成する。そこで、信号処理部40は、受信信号fRの位相の位相差から、受信信号fRの位相面を特定し、観測ポイントAの方向と距離を特定する。このような処理により、信号処理部40は、近傍界にある観測ポイントAの方向と距離を特定することができ、観測対象の帯状の計測結果および平面状の計測結果を得ることができる。
(4) 第2の実施の形態では、地形計測装置4が画像表示部46を含んでいるが、画像表示部46を含まない地形計測装置4が画像表示部46に接続されていてもよい。たとえば、地形計測装置4がディスプレイを含むコンピュータに接続され、このコンピュータが地形計測のデータを地形計測装置4から受信し、地形や地形計測データなどの表示情報をディスプレイに表示してもよい。この場合、地形計測データの保存、転送、加工などのデータ処理がコンピュータ処理により容易になる。
(5) 各受信部38-1、38-2、・・・、38-nが中間周波信号のFFT処理を行い、信号処理部40の処理分担を軽減してもよい。
以上説明したように、地形計測方法および地形計測装置の最も好ましい実施の形態などについて説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明によれば、地形の計測を実現でき、有益である。
2 地形計測システム
4 地形計測装置
6 飛翔体
18 送信アンテナ
20、20-1、20-2、・・・、20-n 受信アンテナ
36 送信部
38、38-1、38-2、・・・、38-n 受信部
40 信号処理部
46 画像表示部
48 プロセッサ
50 メモリ部
52 基準信号生成部
54 インターフェース部
56 出力部
58 FMCW信号生成部
60 電力増幅部
62 方向性結合器
64 分配回路
66 LNA
68 周波数混合器(MIXER)
72 LPF
74 中間周波増幅部
76 アナログ・デジタル変換器
78 前処理部

Claims (10)

  1. 地形を計測する計測装置が照射するマイクロ波またはミリ波である送信波を用いる地形計測方法であって、
    ドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理により、前記送信波の照射によって受信した複数の受信波に係る複数の受信信号を処理する工程を含み、
    前記ドップラービームシャープニング処理により、各受信信号から前記計測装置の移動方向と直角の方向から到来する前記受信波に係る信号を抜き出し、前記デジタルビームフォーミング処理により、抜き出した前記ドップラービームシャープニング処理後の信号に係る受信波の到来方向を特定して、抜き出した前記信号を前記計測装置の移動方向と直交する水平方向に分解し、特定した前記到来方向からの信号の最大振幅の信号に基づいて前記計測装置と地表面との距離を計算し、該距離と前記到来方向とから前記地表面の位置を決定することを特徴とする地形計測方法。
  2. 前記ドップラービームシャープニング処理による前記複数の受信信号の処理は、前記計測装置の移動速度に応じて前記ドップラービームシャープニング処理におけるデータの積分時間を調整する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の地形計測方法。
  3. さらに、周波数変調連続波(Frequency-Modulated Continuous-Wave)を含む複数の前記受信波を受信する工程を含み、
    前記複数の受信信号は、複数の前記受信波から得られることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地形計測方法。
  4. さらに、前記複数の受信信号をアナログ・デジタル変換する工程を含み、
    前記信号を抜き出す処理は、デジタル変換された前記各受信信号から特定のドップラー周波数の信号を抜き出す処理を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の地形計測方法。
  5. さらに、前記地表面を表すデータを平滑化する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の地形計測方法。
  6. 飛翔体に搭載されて移動し、マイクロ波またはミリ波である送信波を用いる地形計測装置であって、
    ドップラービームシャープニング処理およびデジタルビームフォーミング処理により、前記送信波の照射によって受信した複数の受信波に係る複数の受信信号を処理する処理部を含み、
    前記処理部は、前記ドップラービームシャープニング処理により、各受信信号から前記飛翔体の移動方向と直角の方向から到来する前記受信波に係る信号を抜き出し、前記デジタルビームフォーミング処理により、抜き出した前記ドップラービームシャープニング処理後の信号に係る受信波の到来方向を特定して、抜き出した前記信号を前記飛翔体の移動方向と直交する水平方向に分解し、特定した前記到来方向からの信号の最大振幅の信号に基づいて地表面との距離を計算し、該距離と前記到来方向とから前記地表面の位置を決定することを特徴とする地形計測装置。
  7. 前記処理部は、前記地形計測装置の移動速度に応じて前記ドップラービームシャープニング処理におけるデータの積分時間を調整することを特徴とする請求項6に記載の地形計測装置。
  8. さらに、周波数変調連続波を含む複数の前記受信波を受信する複数の受信アンテナを含み、
    前記複数の受信信号は、複数の前記受信波から得られることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の地形計測装置。
  9. さらに、前記複数の受信信号をアナログ・デジタル変換するアナログ・デジタル変換器を含み、
    前記処理部は、前記信号を抜き出すために、デジタル変換された前記各受信信号から特定のドップラー周波数の信号を抜き出すことを特徴とする請求項6または請求項8のいずれか1項に記載の地形計測装置。
  10. 前記処理部は、前記地表面を表すデータを平滑化することを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか1項に記載の地形計測装置。
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