JP7140443B2 - アンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、GNSS(Global Navigation Satellite System)におけるアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムに関する。
測位衛星(以下、「衛星」と略記)から発信される電波を測位情報として用いて位置推定を行うGNSSでは、高精度な測位を実現すべく、測位対象である車両等の移動体に複数のアンテナを備える場合がある。移動体に複数のアンテナを装備した場合、アンテナ間の相対位置を正確に把握することを要する。アンテナ間の相対位置が不正確であると、あるアンテナを用いた場合の測位結果と、他のアンテナを用いた場合の測位結果との整合性を担保できず、結果として、移動体の測位が不正確となる。
移動体に複数のアンテナを装備する場合、移動体の製造時に当該移動体にアンテナを実装する際にアンテナ間の距離を含むアンテナ間の相対位置を予め測定することが考えられる。しかしながら、事前に人手でアンテナ間の相対位置を測定しておくことは、移動体の製造コストが嵩む原因となる。
GNSS機器は、移動体の製造後に、販売店又は整備工場等で実装する場合があるが、複数のアンテナを装備する場合、人手でアンテナ間の相対位置を測定しておくことは、販売店及び整備工場等では困難であるという問題があった。
特許文献1には、搬送波の位相に基づいて位置を推定する搬送波位相測位に基づき、2つのアンテナの相対位置を算出する計測装置及び計測方法の発明が開示されている。
特許文献2には、移動体の旋回時に生じる2つのアンテナ速度の差のベクトルを算出し、基準アンテナから半径Lの円周上で、前述のベクトル方向と一致する接線の接点が他方のアンテナ位置であるとして、2つのアンテナの相対位置を算出する移動体の横滑り計測装置の発明が開示されている。
特許文献1に記載の計測装置及び計測方法が採用する搬送波位相測位は処理が複雑であり、対応する受信機が必要となる。従って、4つ以上の衛星から観測された疑似距離に基づく測位方式である一般的なコード測位のみにしか対応していない既存の受信機では実現できないという問題があった。
特許文献2に記載の横滑り計測装置は、搬送波位相測位ではなく、一般的なコード測位ベースの手法に基づいている。しかしながら、2つのアンテナが車両進行方向に一直線に並んでいない場合は、アンテナ同士のズレ角が事前に測定されていることを要するという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、アンテナ間の相対位置を容易に推定できるアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムを実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のアンテナ間相対位置推定方法は、移動体に設けられ、複数の測位衛星から測位情報を受信する複数の受信アンテナの各々と測位衛星とのドップラー効果による周波数の偏差を前記複数の受信アンテナの各々が受信した前記測位情報から検出する周波数偏差検出工程と、前記周波数の偏差に基づいてENU座標系における前記複数のアンテナ間の第1速度差を算出する速度差算出工程と、前記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出工程と、前記移動体の角速度を算出する角速度算出工程と、前記姿勢角及び前記角速度に基づいて算出される、前記ENU座標系における前記複数のアンテナ間の第2速度差と、前記第1速度差との差分に基づいて移動体の進行方向及び幅方向を軸とする平面上における前記複数のアンテナ間の相対位置を推定するアンテナ間相対位置推定工程と、を備えている。
また、請求項2に記載のアンテナ間相対位置推定方法は、請求項1に記載のアンテナ間相対位置推定方法において、前記アンテナ間相対位置推定工程は、前記周波数偏差検出工程と前記速度差算出工程と前記姿勢角算出工程と前記角速度算出工程とからなる一連の工程を時系列で複数回実行して得た複数の前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の最小値に基づいて前記複数のアンテナ間の相対位置を推定する。
また、請求項3に記載のアンテナ間相対位置推定方法は、請求項2に記載のアンテナ間相対位置推定方法において、前記アンテナ間相対位置推定工程は、最小二乗法を用いて前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の最小値を抽出する。
また、請求項4に記載のアンテナ間相対位置推定方法は、請求項2に記載のアンテナ間相対位置推定方法において、前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の絶対値が所定の閾値以下であり、かつ前記アンテナ間相対位置推定工程において時系列で推定したアンテナ間の相対位置を示す各々の値の分散値が所定の分散閾値以下の場合に前記アンテナ間相対位置推定工程で推定された前記複数のアンテナ間の相対位置を示す値の信頼度が高いと判定する信頼度判定工程を含んでいる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載のアンテナ間相対位置推定プログラムは、コンピュータを、移動体に設けられ、複数の測位衛星から測位情報を受信する複数の受信アンテナの各々と測位衛星とのドップラー効果による周波数の偏差を前記複数の受信アンテナの各々が受信した前記測位情報から検出する周波数偏差検出部、前記周波数の偏差に基づいてENU座標系における前記複数のアンテナ間の第1速度差を算出する速度差算出部、前記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出部、前記移動体の角速度を算出する角速度算出部、及び前記姿勢角及び前記角速度に基づいて算出される、前記ENU座標系における前記複数のアンテナ間の第2速度差と、前記第1速度差との差分に基づいて移動体の進行方向及び幅方向を軸とする平面上における前記複数のアンテナ間の相対位置を推定するアンテナ間相対位置推定部として機能させる。
本発明によれば、アンテナ間の相対位置を容易に推定できるアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムを実現することができるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係るアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムを用いた位置推定システム100を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る位置推定システム100を備えた移動体20の一例を示したブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係るアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムを用いた位置推定システム100を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る位置推定システム100を備えた移動体20の一例を示したブロック図である。
移動体20は、衛星からの測位情報である電波を各々受信する第1アンテナ12A及び第1受信機14A並びに第2アンテナ12B及び第2受信機14Bを備え、さらに第1受信機14Aと第2受信機14Bとの各々から得た情報に基づいて第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bアンテナとの相対位置を推定すると共に、移動体20の位置推定を行う移動体の20の位置を推定する位置推定装置10を備えている。本実施の形態では、GNSSによる位置推定の詳細な説明は省略し、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bアンテナとの相対位置の推定について説明する。
図1に示したように、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bアンテナは、移動体20の前後方向の距離L1と、移動体20の幅方向の距離L2とで隔てられている。本実施の形態では、かかる距離L1、L2を、移動体20の進行方向及び幅方向を軸とする平面上での第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bアンテナとの相対位置とする。
第1受信機14A及び第2受信機14Bの各々は、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの各々が衛星から受信した電波のドップラー周波数を検出する回路である。GNSSの衛星は絶えず動いているため、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの各々が受信した電波はドップラー効果により周波数が変動する。第1受信機14A及び第2受信機14Bの各々は、ドップラー効果によって生じた周波数の偏差であるドップラー周波数を検出する。
位置推定装置10は、一種のコンピュータであり、記憶装置等に記憶されたプログラムに基づいて、アンテナ間の相対位置を推定すると共に、移動体20の位置推定を行う。
位置推定装置10は、後述するように、移動体20が走行中に、第1受信機14A及び第2受信機14Bの各々が検出したドップラー周波数から第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの速度差(以下、「速度差A」と呼称)を算出すると共に、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)等で検出した移動体20の姿勢角(方位角)及び移動体20の角速度(ヨーレート)に基づいて算出される、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの速度差(以下、「速度差B」と呼称)と、速度差Aとの差分が最小となる距離L1、L2を推定する。
ドップラー周波数に基づいた速度ベクトルの算出は、疑似距離に基づいた位置の算出に比べてマルチパスの影響を受けにくいので、基本的には、速度差Aは高精度で算出されると期待される。一方、方位及びヨーレートに基づいて得られる速度差Bは、方位推定誤差及びヨーレート推定誤差等が必ずしも小さくないので、上記の速度差Aほど毎回高精度に得られるとは限らない。また、速度差Bは、未知数(L1、L2)を含んだ変数として得られる。一方で速度差Aは上述のように高精度が期待される値が得られる。本実施の形態では、速度差Aと速度差Bとを比較し、両者の差分を最小にするL1、L2を推定することにより、L1、L2を高精度で推定することが可能となる。しかしながら、上述のように速度差Bには誤差が含まれる可能性が高いので、信頼判定等の処理を行って、L1、L2の推定結果の精度を高めることが必要となる。
図2は、本実施の形態に係る位置推定システム100の機能ブロック図の一例である。図2に示したように、位置推定装置10は、第1アンテナ12Aが受信した電波から第1受信機14Aが検出したドップラー周波数と、第2アンテナ12Bが受信した電波から第2受信機14Bが検出したドップラー周波数とを用い、下記の文献等に記載された方法により、速度差Aを算出するアンテナ速度差算出部30を備えている。
Y. Kojima, "Proposal for a new localization method using tightly coupled integration based on a precise estimation of trajectory from GPS Doppler" , Proceedings of AVEC2010, Loughborough UK, 2010
Y. Kojima, "Proposal for a new localization method using tightly coupled integration based on a precise estimation of trajectory from GPS Doppler" , Proceedings of AVEC2010, Loughborough UK, 2010
また、位置推定装置10は、移動体20の姿勢角である方位角θを算出する姿勢角算出装置32と、移動体20のヨーレートωを算出する角速度算出装置34とを備えている。姿勢角算出装置32は、一例として、磁気センサの検出値又は後述する第1アンテナ12A又は第2アンテナ12Bの各々の速度ベクトルに基づいて方位角θを算出する。角速度算出装置34は、一例として、ジャイロセンサの検出値からヨーレートωを算出する。また、角速度算出装置34は、前述のIMU等であってもよい。
位置推定装置10は、姿勢角算出装置32が算出した方位角θと、角速度算出装置34が算出したヨーレートωに基づいて算出される速度差Bと、アンテナ速度差算出部30が算出した速度差Aとの差分に基づいて第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとの相対位置を推定するアンテナ間相対位置算出部36を備えている。
図3は、本実施の形態に係るアンテナ間相対位置推定の説明図である。図3に示した矢印Eは東、すなわちENU座標系での経度方向を、矢印Nは北、すなわちENU座標系で緯度方向を各々示している。本実施の形態では、第1アンテナ12Aの速度ベクトル及び第2アンテナ12Bの速度ベクトルは、ENU座標系での速度ベクトルとして定義する。
図3に示したように、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとの移動体20の進行方向における速度差は、距離L2とヨーレートωとの積で与えられる。また、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとの移動体20の横方向における速度差は、距離L1とヨーレートωとの積で与えられる。
また、ヨーレートω及び方位角θに基づくE方向の速度ベクトル差DEYは、下記の式(1)で算出される。
DEY=L1×ω×cosθ+L2×ω×sinθ …(1)
DEY=L1×ω×cosθ+L2×ω×sinθ …(1)
ヨーレートω及び方位角θに基づくN方向の速度ベクトル差DNYは、下記の式(2)で算出される。
DNY=-1×L1×ω×sinθ+L2×ω×cosθ …(2)
DNY=-1×L1×ω×sinθ+L2×ω×cosθ …(2)
ここで、GNSSドップラーに基づくE方向の速度ベクトル差をDEdp、GNSSドップラーに基づくN方向の速度ベクトル差をDNdpとする。
速度ベクトル差DEdpは、既知の方法により、第1アンテナ12Aで受信した電波から第1受信機14Aが検出したドップラー周波数から算出した第1アンテナ12AのE方向の速度ベクトルと、第2アンテナ12Bで受信した電波から第2受信機14Bが検出したドップラー周波数から算出した第2アンテナ12BのE方向の速度ベクトルとの差である。
また、速度ベクトル差DNdpは、既知の方法により、第1アンテナ12Aで受信した電波から第1受信機14Aが検出したドップラー周波数から算出した第1アンテナ12AのN方向の速度ベクトルと、第2アンテナ12Bで受信した電波から第2受信機14Bが検出したドップラー周波数から算出した第2アンテナ12BのN方向の速度ベクトルとの差である。また、角速度算出装置34は、第1アンテナ12A又は第2アンテナ12Bの各々の速度ベクトルに基づいて方位角θを算出すると前述したが、方位角θは、第1アンテナ12AのE方向の速度ベクトル(又は第2アンテナ12BのE方向の速度ベクトル)と、第1アンテナ12AのN方向の速度ベクトル(又は第2アンテナ12BのN方向の速度ベクトル)との合成ベクトルから算出できる。
上述の速度ベクトル差DEY、DNY、DEdp、DNdpにより、速度差Aと速度差Bとの差分の二乗として下記の式(3)が定義できる。
F(L1,L2)=(DEdp-DEY)2+(DNdp-DNY)2 …(3)
F(L1,L2)=(DEdp-DEY)2+(DNdp-DNY)2 …(3)
本実施の形態では、式(3)で表される、速度差Aと速度差Bとの差分の二乗であるF(L1,L2)を算出する。E方向、N方向の速度ベクトル差DEY、DNY、には、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとの距離L1、L2が含まれるため、算出されたF(L1,L2)にも、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとの距離L1、L2が含まれる。
F(L1,L2)の算出は、時系列で複数回行い、算出したF(L1,L2)はメモリ等の記憶装置に蓄積する。そして、蓄積した複数のF(L1,L2)からF(L1,L2)を最小にする距離L1、L2を推定する。F(L1,L2)の最小値の抽出には種々の手法が考えられるが、本実施の形態では、一例として、最小二乗法を用いる。このとき、第1アンテナ12Aと第2アンテナ12Bとのおおよその距離が分かる場合には、距離L1,L2の仮の値として用いてもよい。
図4は、本実施の形態におけるアンテナ間相対距離推定の処理の一例を示したフローチャートである。ステップ400では、第1受信機14A及び第2受信機14Bの各々で、衛星から受信した電波からドップラー周波数を検出する。
ステップ402では、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの各々の位置でのENU座標系における速度ベクトルを算出する。具体的には、第1受信機14Aが検出したドップラー周波数から算出した第1アンテナ12AのE方向の速度ベクトルと、第2受信機14Bが検出したドップラー周波数から算出した第2アンテナ12BのE方向の速度ベクトルと、第1受信機14Aが検出したドップラー周波数から算出した第1アンテナ12AのN方向の速度ベクトルと、第2受信機14Bが検出したドップラー周波数から算出した第2アンテナ12BのN方向の速度ベクトルと、を各々算出する。
ステップ404では、アンテナ間の速度差を算出する。具体的には、前述の速度ベクトル差DEdp、DNdpを算出する。
ステップ406では、移動体20の姿勢角である方位角θを算出する。方位角θは、ステップ402で算出した速度ベクトルに基づいて算出してもよいし、磁気センサで検出した方位に基づいて算出してもよい。
ステップ408では、角速度であるヨーレートωを算出する。ヨーレートωはジャイロセンサ又はIMUを用いて算出する。
ステップ410では、式(1)、(2)、(3)を用いて、速度差Aと速度差Bとの差分の二乗であるF(L1,L2)を算出する。
ステップ412では、算出したF(L1,L2)を蓄積する。そして、ステップ414では、F(L1,L2)の最小値から、アンテナ間の相対位置である距離L1、L2を推定して処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ドップラー周波数から算出したアンテナ間の速度差Aと、移動体20の姿勢角(方位角θ)及び角速度(ヨーレートω)に基づいて算出した速度差Bとの差分が最小となる距離L1、L2を推定し、当該距離L1、L2をコード測位の精度が良好になるアンテナ間の相対位置として採用する。
本実施の形態では、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの各々の位置での速度差を、GNSSの受信情報を用いて算出した値と、移動体20の方位角θ、ヨーレートωを用いて算出した値とを比較することで、アンテナ間の相対位置関係を推定する。かかる推定においては、既存の汎用の受信機で対応可能であり、本実施の形態に係るアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムを行うに際し、移動体20に装備されたGNSS機器のハードウェアを変更することを要しない。
また、本実施の形態に係るアンテナ間相対位置推定方法及びアンテナ間相対位置推定プログラムは、事前に人手による測定が全く不要で、アンテナ間の相対位置関係を把握することができる。
本実施の形態では、第1アンテナ12A及び第2アンテナ12Bの2つのアンテナ間の相対位置を推定したが、本実施の形態と同様の手法により、3つ以上の複数のGNSSSアンテナ間の相対位置を推定することも可能である。
[第2の実施の形態]
続いて本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、アンテナ間の相対位置の信頼度を判定する点で第1の実施の形態と異なるが、その他の構成については第1の実施の形態と同一なので、第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
続いて本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、アンテナ間の相対位置の信頼度を判定する点で第1の実施の形態と異なるが、その他の構成については第1の実施の形態と同一なので、第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5は、本実施の形態に係る位置推定システム200の機能ブロック図の一例である。図5に示したように、本実施の形態に係る位置推定システム200は、位置推定装置40が信頼度判定部38を備える点で、第1の実施の形態と相違する。
信頼度判定部38は、式(3)を用いて算出したF(L1,L2)の平方根である速度差Aと速度差Bとの残差の絶対値が所定の閾値以下であり、かつ推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下の場合に、推定したアンテナ間の相対位置である距離L1、L2は信頼度が高いと判定する。
所定の閾値及び所定の分散閾値は、一例として、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
図6は、本実施の形態におけるアンテナ間相対距離推定の処理の一例を示したフローチャートである。図6に示した処理は、ステップ400~412の手順は、第1の実施の形態と同一なので、詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態では、ステップ414で、F(L1,L2)の最小値から、アンテナ間の相対位置である距離L1、L2を推定したが、本実施の形態では、速度差Aと速度差Bとの残差であるF(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下のサンプルを全て抽出し、抽出したF(L1,L2)を用いて複数の距離L1、L2を測定結果とする。
ステップ416では、速度差Aと速度差Bとの残差であるF(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下であり、かつ推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下であるか否かを判定する。ステップ414でF(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下のサンプルを抽出しているのであれば、ステップ416では推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下であるか否かを判定すれば足りる。ステップ416での判定が、F(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下であり、かつ推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下である場合は、F(L1,L2)の最小値から推定した距離L1、L2をコード測位の精度が良好になるアンテナ間の相対位置として採用して処理を終了する。ステップ416での判定が、F(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下でない、又は推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下ではない場合は、手順をステップ400に移行して、アンテナ間の相対位置の推定処理を再度行う。
以上説明したように、本実施の形態によれば、速度差Aと速度差Bとの残差であるF(L1,L2)の平方根が所定の閾値以下であり、かつ推定した距離L1、L2の各々の時系列での分散が所定の分散閾値以下であることを判定することにより、推定したアンテナ間の相対位置の複数の値が、所定の範囲に収束していることを担保でき、測定値の精度を向上できる。
また、信頼度が担保されたサンプルからF(L1,L2)の最小値を抽出し、当該最小値からアンテナ間の相対位置である距離L1、L2を推定することにより、第1の実施の形態よりもさらに高精度でアンテナ間の相対位置を推定できる。
10 位置推定装置
12A 第1アンテナ
12B 第2アンテナ
14A 第1受信機
14B 第2受信機
20 移動体
30 アンテナ速度差算出部
32 姿勢角算出装置
34 角速度算出装置
36 アンテナ間相対位置算出部
38 信頼度判定部
40 位置推定装置
100、200 位置推定システム
θ 方位角
ω ヨーレート
DEY、DNY、DEdp、DNdp 速度ベクトル差
L1、L2 距離
12A 第1アンテナ
12B 第2アンテナ
14A 第1受信機
14B 第2受信機
20 移動体
30 アンテナ速度差算出部
32 姿勢角算出装置
34 角速度算出装置
36 アンテナ間相対位置算出部
38 信頼度判定部
40 位置推定装置
100、200 位置推定システム
θ 方位角
ω ヨーレート
DEY、DNY、DEdp、DNdp 速度ベクトル差
L1、L2 距離
Claims (5)
- 移動体に設けられ、複数の測位衛星から測位情報を受信する複数の受信アンテナの各々と測位衛星とのドップラー効果による周波数の偏差を前記複数の受信アンテナの各々が受信した前記測位情報から検出する周波数偏差検出工程と、
前記周波数の偏差に基づいてENU座標系における前記複数のアンテナ間の第1速度差を算出する速度差算出工程と、
前記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出工程と、
前記移動体の角速度を算出する角速度算出工程と、
前記姿勢角及び前記角速度に基づいて算出される、前記ENU座標系における前記複数のアンテナ間の第2速度差と、前記第1速度差との差分に基づいて移動体の進行方向及び幅方向を軸とする平面上における前記複数のアンテナ間の相対位置を推定するアンテナ間相対位置推定工程と、
を備えるアンテナ間相対位置推定方法。 - 前記アンテナ間相対位置推定工程は、前記周波数偏差検出工程と前記速度差算出工程と前記姿勢角算出工程と前記角速度算出工程とからなる一連の工程を時系列で複数回実行して得た複数の前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の最小値に基づいて前記複数のアンテナ間の相対位置を推定する請求項1に記載のアンテナ間相対位置推定方法。
- 前記アンテナ間相対位置推定工程は、最小二乗法を用いて前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の最小値を抽出する請求項2に記載のアンテナ間相対位置推定方法。
- 前記第1速度差と前記第2速度差との各々の差分の絶対値が所定の閾値以下であり、かつ前記アンテナ間相対位置推定工程において時系列で推定したアンテナ間の相対位置を示す各々の値の分散値が所定の分散閾値以下の場合に前記アンテナ間相対位置推定工程で推定された前記複数のアンテナ間の相対位置を示す値の信頼度が高いと判定する信頼度判定工程を含む請求項2に記載のアンテナ間相対位置推定方法。
- コンピュータを、
移動体に設けられ、複数の測位衛星から測位情報を受信する複数の受信アンテナの各々と測位衛星とのドップラー効果による周波数の偏差を前記複数の受信アンテナの各々が受信した前記測位情報から検出する周波数偏差検出部、前記周波数の偏差に基づいてENU座標系における前記複数のアンテナ間の第1速度差を算出する速度差算出部、前記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出部、前記移動体の角速度を算出する角速度算出部、及び前記姿勢角及び前記角速度に基づいて算出される、前記ENU座標系における前記複数のアンテナ間の第2速度差と、前記第1速度差との差分に基づいて移動体の進行方向及び幅方向を軸とする平面上における前記複数のアンテナ間の相対位置を推定するアンテナ間相対位置推定部として機能させるアンテナ間相対位置推定プログラム。
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