JP7136396B1 - コーティング剤、積層体、包装材 - Google Patents

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Abstract

オレフィン系基材を含む種々の基材への密着性に優れ、ガスバリア性を付与するためのコーティング剤、当該コーティング剤を用いて得られるガスバリア性に優れる積層体、包装材を提供する。樹脂(A)と、水性溶剤(B)とを含み、前記樹脂(A)がビニルアルコール系重合体(A1)と、ポリアルキレンイミン(A2)とを含むコーティング剤、当該コーティング剤からなるガスバリアコーティング層を有する積層体、当該積層体からなる包装材。

Description

本発明はコーティング剤、当該コーティング剤を用いて得られる積層体、包装材に関する。
外気からの水分・酸素等のガスの侵入を防ぐ目的で、ガスバリア性材料が各方面で使用されている。例えば食品や飲料等の包装に用いられる包装材料は、様々な流通、冷蔵等の保存や加熱殺菌などの処理等から内容物を保護することや、食品長期保存を目的として、酸化を抑えるため外部からの酸素の侵入を防ぐ酸素バリア性や、二酸化炭素バリア性、各種香気成分等に対するバリア性機能が要求されている。また、太陽電池や、液晶、有機または無機エレクトロルミネッセンス(以下「EL」と称す)等の種々のディスプレイ、並びに電子ペーパーなどの電子デバイスは、その内部構造を保護し、外部からの酸素や水蒸気を遮断するための封止材として一般にガラス基板が使用されるが、薄型化や軽量化、あるいはフレキシブルな製品を提供する目的で、プラスチックフィルムを基材とする透明ガスバリア性フィルムの使用が検討されつつある。(例えば、特許文献1、2参照)。
プラスチックフィルムのガスバリア性を付与する手段として、ポリビニルアルコールやエチレンビニルアルコール等を用いたコーティング剤を塗布使用する方法が知られている(特許文献3)。
特開2005-077553号公報 特開2010-253861号公報 特開2017-115076号公報
しかしながらポリビニルアルコールやエチレンビニルアルコールはガスバリア性に優れるものの、ポリエチレンやポリプロピレンといったオレフィン系基材への密着性が極めて低い。
本発明はこのような課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであって、オレフィン系基材への密着性に優れたガスバリア性コーティング剤、当該コーティング剤を用いて得られる積層体、包装材を提供することを目的とする。
本発明によれば、オレフィン系基材を含む種々の基材への密着性に優れたガスバリアコーティング剤を提供することができる。
<コーティング剤>
本発明のコーティング剤は、樹脂(A)と、水性溶剤(B)とを含み、樹脂はビニルアルコール系重合体(A1)と、ポリアルキレンイミン(A2)とを必須成分として含む。以下、本発明のコーティング剤について詳述する。
(ビニルアルコール系重合体(A1))
ビニルアルコール系重合体(A1)としては、ビニルエステル(a1)の単独重合体または共重合体の加水分解物(A1-1)であり、公知慣用の方法によって得られるものを用いることができる。あるいはビニルアルコール系重合体(A1)としては、ビニルエステル(a1)の単独重合体または共重合体の加水分解物と、アルデヒドとの反応生成物(A1-2)であり、公知慣用の方法によって得られるものを用いることができる。
ビニルエステル(a1)としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられ、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。酢酸ビニルを用いることが好ましい。
ビニルエステル(a1)と共重合可能な重合性化合物(a2)としては、エチレン、プロペン、1-ブテン、イソブチレン、1,3-ブタジエン、酢酸イソプロペニル、酢酸2-プロペニル、スチレン、α-メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-(ヒドロキシメチル)-N-ビニルホルムアミドアクリル酸ヒドロキシエチル、メチルビニルケトンおよびジアセトンアクリルアミド等が挙げられ、1種または2種以上を組みわせて用いることができる。中でもエチレン、酢酸イソプロペニル、酢酸2-プロペニルを用いることが好ましい。
ビニルエステル(a1)と重合性化合物(a2)とを併用する場合、これらの使用量は適宜調整され得るが、ガスバリア性の観点から重合性化合物(a2)の配合量をビニルエステル(a1)と重合性化合物(a2)の総量の60モル%以下に留めることが好ましく、25モル%以下に留めることがより好ましい。
ビニルアルコール系重合体(A1-1)または(A-2)の前駆体であるビニルエステル重合体の重合度は特に限定されないが、一例として500~10000であり、より好ましくは800~6000、より好ましくは1000~3000である。これにより、ガスバリア性と塗工適性のバランスに優れたコーティング剤とすることができる。
アセタール化に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ドデシルアルデヒドなどの脂肪族アルデヒド;シクロヘキサンカルボアルデヒドなどの脂環族アルデヒド;ベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、アントラアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、トルアルデヒド、ジメチルベンズアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンジルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド;シクロヘキセンアルデヒド、ジメチルシクロヘキセンアルデヒド、アクロレインなどの不飽和アルデヒド;フルフラール、5-メチルフルフラールなどの複素環を有するアルデヒド;グルコース、グルコサミンなどのヘミアセタール;4-アミノブチルアルデヒドなどのアミノ基を有するアルデヒドなどを挙げることができ、また、2-プロパノン、メチルエチルケトン、3-ペンタノン、2-ヘキサノンなどの脂肪族ケトン;シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの脂肪脂環式ケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノンなどの芳香族ケトンなどを、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
アセタール化の際に用いられる酸触媒としては酢酸、パラトルエンスルホン酸、硝酸、硫酸、塩酸など従来公知の有機酸や無機酸を用いることができる。
ビニルアルコール系重合体(A1)の好適な具体例としては、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどが挙げられる。1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。ガスバリア性と密着性のバランスの観点から、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコールのいずれかまたは両方を併用することがより好ましい。
ビニルアルコール重合体(A1-1)は、ガスバリア性に優れることからケン化度が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが好ましい。100%であってもよい。ケン化度は、例えば、OMNICソフトウェアにより制御されたNicolet 5700FTIR分光計を用いて、FTIRにより測定することができる。
ビニルアルコール重合体(A1-2)は、ケン化度が95%以上の前駆体をアセタール化したものであることが好ましい。
(ポリアルキレンイミン(A2))
ポリアルキレンイミン(A2)は、ポリアルキレンイミン骨格を有する樹脂であり、アルキレンイミン(例えば、エチレンイミン、プロピレンイミン)の1種又は2種以上を常法により重合して得られる。ビニルアルコール系重合体(A1)と、ポリアルキレンイミン(A2)とを併用することで、コーティング剤のガスバリア性を維持しつつオレフィン系基材への密着性を向上させることができる。
ポリアルキレンイミン(A2)は、直鎖状ポリアルキレンイミン鎖からなる直鎖ポリアルキレンイミンであってもよいし、分岐状ポリアルキレンイミン鎖を有する分岐ポリアルキレンイミンであっても構わない。ポリアルキレンイミン(A2)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミンが挙げられる。ポリアルキレンイミン(A2)は、ポリアルキレンイミン鎖の少なくとも一部の窒素原子に置換基(例えば、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシエチル基)が導入されたものであってもよい。テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2-エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、チタンビスアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート、ポリチタンアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、チタンステアレート等の有機金属化合物で変性されたものを用いてもよく、2種以上のポリアルキレンイミンを併用することもできる。
ポリアルキレンイミン(A2)はアミノ基(NHR基、NH基)とエチレン基によりビニルアルコール系重合体(A1)とオレフィンフィルムとの密着性を向上に寄与していると考えられ、密着性の向上に効果的であることからポリアルキレンイミン(A2)は分岐状ポリアルキレンイミンを含むことが好ましい。ポリアルキレンイミン(A2)の分岐の程度はポリアルキレンイミン(A2)が有する1級、2級、3級アミノ基の割合で表すことができる。用いるビニルアルコール系重合体(A1)やその配合量により適宜調整されうるが、一例として1級アミノ基の割合が 20~40%、2級アミノ基の割合が30~60%、3級アミノ基の割合が20~35%であるポリアルキレンイミン(A2)を用いることが好ましい。ポリアルキレンイミン(A2)に含まれる1級、2級、3級アミン基の割合は、13C-NMR分光法により測定することができる。分岐ポリアルキレンイミンは、好ましくは分岐ポリエチレンイミンである。
ポリアルキレンイミン(A2)の数平均分子量は、密着性に優れることから5,000以上であることが好ましく、9,000以上であることがより好ましく、50,000以上であることがさらに好ましい。上限については特に限定されないが、一例として100,000以下である。ポリアルキレンイミン(A2)の数平均分子量は、プルランを標準物質としてGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)法によって測定したものである。
本発明のコーティング剤において、ポリアルキルイミン(A2)の配合量は、ビニルアルコール系重合体(A1)とポリアルキルイミン(A2)との総量の1質量%以上90質量%以下であることが好ましい。これにより、本発明のコーティング剤のガスバリア性を維持しつつ、より確実にオレフィン系基材への密着性を向上させることができる。より好ましくは、10質量%以上50質量%以下である。本発明のコーティング剤がポリアルキレンイミン(A2)を含まない場合、オレフィン系基材への密着性が不十分である。ビニルアルコール系重合体(A1)を含まない場合(樹脂(A)がポリアルキレンイミン(A2)のみからなる場合)、塗膜に粘着性があり後加工に適さない。
本発明のコーティング剤は、ビニルアルコール系重合体(A1)、ポリアルキルイミン(A2)以外の樹脂(A3)を含んでいてもよい。このような樹脂(A3)としては、例えば、セルロース樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、オレフィンやスチレンの単独重合体または共重合体等のビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、天然ゴム、これらの複合体(例えばコア・シェル型樹脂)等が挙げられ、一種または2種以上を組合わせて用いることができる。樹脂(A3)の配合量が多すぎるとガスバリア性が低下する場合があるため、樹脂(A3)の配合量は樹脂(A)(ビニルアルコール系重合体(A1)、ポリアルキルイミン(A2)、樹脂(A3)の総量)の10質量%以下に留めることが好ましい。5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。0質量%であってもよい。
本発明のコーティング剤における樹脂(A)の配合量は、塗工適性等により適宜調整され得る。
(水性溶剤(B))
水性溶剤(B)としては、水、水に溶解する水溶性有機溶剤等が使用できる。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。カビまたはバクテリアの発生を防止することができるため、長期保存の観点からは紫外線照射または過酸化水素添加等によって滅菌された水を用いることが好ましい。
水溶性有機溶剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類;ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどのジオール類;ラウリン酸プロピレングリコールなどのグリコールエステル;ジエチレングリコールモノエチル、ジエチレングリコールモノブチル、ジエチレングリコールモノヘキシル、カルビトールなどのジエチレングリコールエーテル類;プロピレングリコールエーテル、ジプロピレングリコールエーテル、およびトリエチレングリコールエーテルを含むセロソルブなどのグリコールエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、ブチルアルコール、ペンチルアルコールなどのアルコール類;スルホラン、エステル、ケトン、γ-ブチロラクトンなどのラクトン類、N-(2-ヒドロキシエチル)ピロリドンなどのラクタム類、グリセリンおよびそのポリアルキレンオキサイド付加物など、水性有機溶剤として知られる他の各種の溶剤などを挙げることができる。これらの水性有機溶剤は、単独または2種以上組み合わせて使用することができる。
(添加剤(C))
本発明のコーティング剤は、樹脂(A)、水性溶剤(B)に加え、さらに添加剤(C)を含んでいてもよい。添加剤(C)としては、層状無機化合物、ビニルアルコール系重合体(A1)やポリアルキルイミン(A2)が有する官能基と反応可能な架橋剤、無機充填剤、消泡剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、レベリング剤等が例示できる。
層状無機化合物としては、モンモリロナイト等に代表される天然スメクタイト、合成スメクタイト、天然マイカ、合成マイカ、ハイドロタルサイト及びタルク、ならびにそれらを有機処理した親油性処理スメクタイト及び親油性合成マイカ等が挙げられる。層状無機化合物を用いることによりコーティング剤のガスバリア性は向上するが、オレフィン系基材への密着性は低下する傾向にある。層状無機化合物の配合量は、樹脂(A)100質量部に対して10質量部以上100質量部以下であることがガスバリア性と密着性のバランスに優れ好ましい。
架橋剤としては、ホルマリン、グルタルアルデヒド等のアルデヒド類;グルタルアルデヒドのジアセタール化物等のアセタール類;ヘキサメチレンジイソシアネートやその誘導体(アダクト体、ヌレート体、ビュレット体等)に代表される脂肪族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネートやその誘導体に代表される芳香脂肪族ポリイソシアネート、トルエンジイソシアネートやその誘導体に代表される芳香族ポリイソシアネート、これらイソシアネートとポリオールとの反応生成物であるウレタンプレポリマー等のイソシアネート類;エポキシ類;チタン、けい素、アルミ、ジルコニウム、硼素等とアルコキシド等との有機金属化合物;メチロール尿素、メチロールメラミン等のメチロール尿素類;ポリアクリル酸系ポリマー、無水マレイン酸系ポリマー等のカルボキシル基含有ポリマー類;p-フェニレン-ビス(2,6-キシリルカルボジイミド)、テトラメチレン-ビス(t-ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン-1,4-ビス(メチレン-t-ブチルカルボジイミド等のカルボジイミド類;ホウ酸;乳酸チタン等が挙げられる。イソシアネート類は、公知のブロック化剤を用いたブロック化イソシアネートを用いてもよいし、エマルジョン型イソシアネートを用いてもよい。
架橋剤を用いることによりオレフィン系基材への密着性は向上するが、ガスバリア性は低下する傾向にある。架橋剤の配合量は、樹脂(A)100質量部に対して5質量部以上50質量部以下であることがガスバリア性と密着性のバランスに優れ好ましい。
<積層体>
本発明の積層体は、基材に本発明のコーティング剤を塗布し、乾燥させて得られる。なお、以下では本発明のコーティング剤の乾燥塗膜を単にガスバリアコート層ともいう。本発明のコーティング剤を適用可能な基材としては特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリエチレンフィルム(OPE:二軸延伸ポリエチレンフィルム、LLDPE:低密度ポリエチレンフィルム、HDPE:高密度ポリエチレンフィルム)やポリプロピレンフィルム(CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム、OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム等が挙げられる。
また、これらフィルムにアルミニウム等の金属、シリカやアルミナ等の金属酸化物等の無機蒸着層を積層したフィルムを用いることもできる。具体的なものとしては、アルミニウム蒸着層を有するOPPフィルム、PETフィルム、LLDPEフィルム、CPPフィルム、シリカ蒸着層を有するOPPフィルム、PETフィルム、ナイロンフィルム、アルミナ蒸着層を有するOPPフィルム、PETフィルム、ナイロンフィルム等が挙げられる。本発明のコーティング剤は、ポリオレフィンフィルムを含むこれら基材への密着性に優れ、基材のガスバリア性や、各種香り成分の保香性を向上させることができる。
本発明のコーティング剤の塗布方法としては特に限定されず、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、カーテンコート法、スリットコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、ディスペンス法、ダイコート(ダイコーティング)法、ダイレクトグラビア法、リバースグラビア法、フレキソ法、ナイフコート法、ドットコーコート法等を用いることができる。
ガスバリアコート層の膜厚は、基材の種類や目的とするガスバリア性の程度によって適宜調整され得るが、一例として0.2μm以上2.0μm以下である。膜厚が薄すぎるとガスバリア性の向上がそれほど期待できず、厚すぎると密着性が低下する恐れがある。
ガスバリアコート層を有する積層体を、さらに他の基材と接着剤を用いて貼り合わせることもできる。あるいはガスバリアコート層を有する積層体上に、他の基材を押出法により積層することもできる。他の基材としては、上述したものと同様のものを用いることができる。接着剤としては、例えば、通常フィルムの接着に用いられる2液硬化型ウレタン系の溶剤型、または無溶剤型接着剤を用いることができる。接着剤は、硬化塗膜の芳香環濃度が0.5mmоl/g以上7.0mmоl/g以下となるものを用いることが好ましく、ガスバリア性に優れた積層体となることから3.5mmоl/g以上7.0mmоl/g以下となるものを用いることがより好ましい。
接着剤の芳香環濃度は、接着剤に配合するポリオール組成物、ポリイソシアネート組成物の合成に用いたモノマーの総当量(X)に占める芳香環を有するモノマーの総当量(Y)を、接着剤の固形分総質量(Z)で除した値である。一分子中にx個の芳香環を有するモノマー(y)を使用してポリオール組成物またはポリイソシアネート組成物を調整する場合は、モノマーの総当量(Y)を算出する際に、モノマー(y)の当量をx倍する。例えば、後述する実施例にて使用した接着剤1はポリオール組成物1とポリイソシアネート組成物1を、固形分質量比が1:1となるよう配合している。従ってその芳香環濃度は、下記式より2.2mmоl/gとなる。
Figure 0007136396000001
本発明の積層体は、さらに印刷層を有していてもよい。印刷層は積層体の任意の位置に、グラビアインキ、フレキソインキ、オフセットインキ、孔版インキ、インクジェットインク等各種印刷インキにより、従来ポリマーフィルムへの印刷に用いられてきた一般的な印刷方法で形成される。これらインキは1液型でもよいし、イソシアネートなどの硬化剤と組み合わせて用いる2液型であってもよい。
本発明の積層体の具体的な態様の一例としては、
(1)基材/ガスバリアコート層/印刷層/接着層/シーラント層
(2)基材/印刷層/ガスバリアコート層/シーラント層
(3)基材/ガスバリアコート層/印刷層/ガスバリアコート層/シーラント層
(4)基材/ガスバリアコート層/印刷層/接着層/無機蒸着層/シーラント層
(5)基材/無機蒸着層/ガスバリアコート層/印刷層/接着層/シーラント層
(6)基材/印刷層/接着層/基材/無機蒸着層/ガスバリアコート層/接着層/シーラント層
などが挙げられるがこれに限定されない。
ガスバリアコート層がオレフィン基材への密着性に優れるため、構成例(1)-(4)の基材としてはOPPフィルム、OPEフィルムを用いることもできるし、PETフィルムやナイロンなどのポリアミドフィルムを用いることもできる。シーラント層としては、LLDPEフィルム、CPPフィルムを、無機蒸着層を有するシーラント層としては、アルミ蒸着LLDPEフィルムやアルミ蒸着CPPフィルムを用いることができる。
ガスバリアコート層は無機蒸着層への密着性にも優れるため(5)、(6)のような構成も好ましい。構成(5)における無機蒸着層を有する基材としては、アルミナ蒸着層を有するOPPフィルムが挙げられる。構成(6)における無機蒸着層を有する基材としては、アルミ蒸着OPPフィルムが挙げられる。いずれの構成例においても基材としてOPPフィルムまたはOPEフィルム(またはこれらに無機蒸着を施したもの)を用いると、リサイクル性に優れた積層体となるため好ましい。
<包装材>
本発明の包装材は、本発明の積層体を使用し、積層体のシーラントフィルムの面を対向して重ね合わせた後、その周辺端部をヒートシールして得られる。製袋方法としては、本発明の積層体を折り曲げるか、あるいは重ねあわせてその内層の面(シーラントフィルムの面)を対向させ、その周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型、その他のヒートシール型等の形態によりヒートシールする方法が挙げられる。本発明の包装材は内容物や使用環境、使用形態に応じて種々の形態をとり得る。自立性包装材(スタンディングパウチ)等も可能である。ヒートシールの方法としては、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明の包装材に、その開口部から内容物を充填した後、開口部をヒートシールして本発明の包装材を使用した製品が製造される。充填される内容物としては、米菓、豆菓子、ナッツ類、ビスケット・クッキー、ウェハース菓子、マシュマロ、パイ、半生ケーキ、キャンディ、スナック菓子などの菓子類、パン、スナックめん、即席めん、乾めん、パスタ、無菌包装米飯、ぞうすい、おかゆ、包装もち、シリアルフーズなどのステープル類、漬物、煮豆、納豆、味噌、凍豆腐、豆腐、なめ茸、こんにゃく、山菜加工品、ジャム類、ピーナッツクリーム、サラダ類、冷凍野菜、ポテト加工品などの農産加工品、ハム類、ベーコン、ソーセージ類、チキン加工品、コンビーフ類などの畜産加工品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練製品、かまぼこ、のり、佃煮、かつおぶし、塩辛、スモークサーモン、辛子明太子などの水産加工品、桃、みかん、パイナップル、りんご、洋ナシ、さくらんぼなどの果肉類、コーン、アスパラガス、マッシュルーム、玉ねぎ、人参、大根、じゃがいもなどの野菜類、ハンバーグ、ミートボール、水産フライ、ギョーザ、コロッケなどを代表とする冷凍惣菜、チルド惣菜などの調理済食品、バター、マーガリン、チーズ、クリーム、インスタントクリーミーパウダー、育児用調整粉乳などの乳製品、液体調味料、レトルトカレー、ペットフードなどの食品類が挙げられる。また、本発明の包装材はタバコ、使い捨てカイロ、輸液パック等の医薬品、化粧品、真空断熱材などの包装材料としても使用され得る。
以下、本発明を具体的な合成例、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、「部」及び「%」は、特に断りがない限り、「質量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。
<コーティング剤の調整>
(実施例1-20)
撹拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管を設置した反応容器に、ビニルアルコール系重合体(A1)、イオン交換水を仕込み、徐々に90℃まで加温し4時間攪拌してビニルアルコール系重合体(A)を溶解させた後、室温まで冷却してビニルアルコール系重合体(A1)の水溶液を得た。ここに、ポリアルキレンイミン(A2)の水溶液、水、イソプロパノールを、樹脂(A)の固形分が5質量%、水/IPAが7/3になるよう添加して実施例1-14のコーティング剤を得た。なお実施例1-20におけるビニルアルコール系重合体(A1)、ポリアルキレンイミン(A2)の配合比(固形分)は表1-4に示す通りである。
(比較例1-3)
ポリアルキレンイミン(A2)を用いないこと以外は実施例と同様にして比較例1、2のコーティング剤を得た。ビニルアルコール系重合体(A1)を用いないこと以外は実施例と同様にして比較例3のコーティング剤を得た。
実施例、比較例に用いたビニルアルコール系重合体(A1)、ポリアルキレンイミン(A2)は以下の通りである。
(ビニルアルコール系重合体(A1-1))
ポリビニルアルコール、重合度:2400、ケン化度:98%以上
(ビニルアルコール系重合体(A1-2))
ポリビニルアルコール、重合度:1700、ケン化度:98%以上
(ビニルアルコール系重合体(A1-3))
ポリビニルブチラール、重合度:600、アセタール化度:10%
(ビニルアルコール系重合体(A1-4))
エクセバールAQ-4104(クラレ(株)製)を使用した。
(ポリアルキレンイミン(A2-1)
ポリエチレンイミン、数平均分子量:70,000、1級アミノ基:25%、2級アミノ基:50%、3級アミノ基:25%
(ポリアルキレンイミン(A2-2))
ポリエチレンイミン、数平均分子量:100,000、1級アミノ基:31%、2級アミノ基:41%、3級アミノ基:28%
<接着剤の調製>
(接着剤1)
(ポリオール組成物1の調整)
コロネートT-80(東ソー株式会社製、2,4-異性体80%、2,6-異性体20%よりなるトリレンジイソシアネート)25.0部、アクトコールD-1000(三井化学社製、平均分子量1000の2官能ポリプロピレングリコール)35.3部、アクトコールD-400(同社製、平均分子量400の2官能ポリプロピレングリコール)36.1部の混合物を100℃に加熱し4時間撹拌して反応を行った。このときNCO含有量は1.6%であった。撹拌を止め、ここに酢酸エチルの42.9部を加え再び撹拌をはじめて溶解し、温度を50℃まで下げた。ここにジエタノールアミンの3.6部を加え、発熱を利用しながら75℃に昇温し、2時間保持した。固形分水酸基価は37.4(mgKOH/g)、不揮発分70.7%であった。
(ポリイソシアネート組成物1の調整)
4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートを12.3部、アクトコールD-1000を20.8部、アクトコールD-700(三井化学社製、平均分子量700の2官能ポリプロピレングリコール)を14.5部、酢酸エチルを22.6部の混合物を80℃に加熱して4時間攪拌後、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体22.4部を加えた。不揮発分は70.3%、NCO%(溶液)は4.5%であった。
(接着剤1の調整)
上記で調整したポリオール組成物1とポリイソシアネート組成物1を、固形分質量比が1:1になるよう配合し、酢酸エチルで希釈して接着剤1を調整した。接着剤1の芳香環濃度は2.2mmоl/gである。
(接着剤2)
(ポリオール組成物2の調整)
攪拌機、窒素ガス導入管、スナイダー管、コンデンサーを備えたポリエステル反応容器に、エチレングリコールを879.37部、無水フタル酸1580.52部、及びチタニウムテトライソプロポキシド0.10部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を200℃に保持した。酸価が5.0mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、設計官能基数N=2、水酸基価=125のポリエステルポリオールを得た。
(ポリイソシアネート組成物2の調整)
4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート36部、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート19部を撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱した。数平均分子量400のポリプロピレングリコール(以下、「PPG」と略記する。)を11部、数平均分子量1000のPPGを22部、数平均分子量2000のPPGの11部を数回に分けて滴下し、5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.5%であった。
(接着剤2の調整)
上記で調整したポリオール組成物2とポリイソシアネート組成物2を固形分質量比が1:1になるよう配合し、酢酸エチルで希釈して接着剤2を調整した。接着剤2の芳香環濃度は4.5mmоl/gである。
<積層体の製造>
(実施例1-17、比較例1-3)
OPPフィルム(東洋紡社製、P2161)上に、実施例、比較例で調整したコーティング剤を塗工し、80℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させガスバリアコート層を形成した。続いて接着剤1または2をバリアコート層上に塗工し、温度50℃に設定したドライヤーで希釈溶剤を揮発させた後、CPPフィルム(東洋紡社製、P1128)と貼り合わせた。40℃で3日間エージングを行い評価用の積層体(構成例1:OPPフィルム/ガスバリアコート層/接着剤層/CPPフィルム)を得た。
ガスバリアコート層の膜厚は表1-4に示す通りである。接着剤の塗布量は2.5g/m(固形分)である。実施例8は、ビニルアルコール系重合体(A1)とポリアルキレンイミン(A2)の固形分100質量部に対して水分散型ポリイソシアネート(旭化成社製、デュラネートWB40-100)を10質量配合したものを用いてガスバリアコート層を形成した。実施例12はビニルアルコール系重合体(A1)とポリアルキレンイミン(A2)の固形分100質量部に対してフィラー(クニミネ工業社製、クニピア-F)を10質量部配合したものを用いてガスバリアコート層を形成した。
(実施例18、19)
膜厚25μmのMDOPEフィルム(東京インキ社製、ハイブロン PE25)上に、表4に示す配合で調製したコーティング剤を塗工し、80℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させガスバリアコート層を形成した。続いて接着剤1をバリアコート層上に塗工し、温度50℃に設定したドライヤーで希釈溶剤を揮発させた後、膜厚60μmのLLDPEフィルム(三井化学東セロ社製、T.U.X-HC)と貼り合わせた。40℃で3日間エージングを行い評価用の積層体(構成例2:MDOPEフィルム/ガスバリアコート層/接着剤層/LLDPEフィルム)を得た。
(実施例20)
膜厚25μmのBOPEフィルム上に、表4に示す配合で調製したコーティング剤を塗工し、80℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させガスバリアコート層を形成した。続いて接着剤1をバリアコート層上に塗工し、温度50℃に設定したドライヤーで希釈溶剤を揮発させた後、膜厚60μmのLLDPEフィルム(三井化学東セロ社製、T.U.X-HC)と貼り合わせた。40℃で3日間エージングを行い評価用の積層体(構成例3:BOPEフィルム/ガスバリアコート層/接着剤層/LLDPEフィルム)を得た。
(参考例)
ガスバリアコート層を省略した以外は実施例、比較例と同様にして積層体(構成例4:OPPフィルム/接着剤層/CPPフィルム)を製造した。
<評価>
(酸素バリア性)
エージングが終了した積層体を10cm×10cmのサイズに調整し、OX-TRAN2/21(モコン社製:酸素透過率測定装置)を用い、JIS-K7126(等圧法)に準じ、23℃0%RHの雰囲気下で酸素透過率を測定した(単位はcc/m・day・atm)。なおRHとは、湿度を表す。結果を以下の5段階で評価し、表1-4にまとめた。
5:5未満
4:5以上10未満
3:10以上100以下
2:100以上300未満
1:300以上
(密着性)
25℃の雰囲気下で引張試験機を用い、剥離速度を300mm/minに設定し、180°の剥離方法で積層体の接着強度を測定した(単位はN/15mm)。以下の4段階で評価し、表1-4にまとめた。なお、実施例、比較例のいずれの場合も、剥離はガスバリアコート層とOPPフィルムとの界面で生じていた。
4:2.0以上
3:1.5以上2.0未満
2:1.0以上1.5未満
1:1.0未満
Figure 0007136396000002
Figure 0007136396000003
Figure 0007136396000004
Figure 0007136396000005
Figure 0007136396000006
表1-5から明らかなように、本発明のコーティング剤はガスバリア性と、オレフィン系基材への密着性とのバランスに優れたものであった。一方、ビニルアルコール系重合体(A1)またはポリアルキレンイミン(A2)のみではオレフィン系基材への密着性が不十分であった。

Claims (4)

  1. 少なくとも基材と、ガスバリアコーティング層と、接着剤層と、基材とをこの順に有する積層体であって、
    前記ガスバリアコーティング層が、
    ビニルアルコール系重合体(A1)と、ポリアルキレンイミン(A2)とを含む樹脂(A)と、水性溶剤(B)とを含むコーティング剤の乾燥塗膜であり、
    前記接着剤層が、2液硬化型ウレタン系の溶剤型、または無溶剤型接着剤であり、前記接着剤層の硬化塗膜の芳香環濃度が0.5mmоl/g以上7.0mmоl/g以下であることを特徴とする積層体。
  2. 前記コーティング剤の前記ポリアルキレンイミン(A2)の配合量が、前記ビニルアルコール系重合体(A1)と前記ポリアルキレンイミン(A2)との総量の1質量%以上90質量%以下である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記基材がオレフィン基材である請求項1または2に記載の積層体。
  4. 請求項1に記載の積層体からなる包装材。
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