JP7136108B2 - 電池用包装材料及び電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池用包装材料及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質などの電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材層/バリア層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
このような電池用包装材料においては、一般的に、冷間成形により凹部が形成され、当該凹部によって形成された空間に電極や電解液などの電池素子を配し、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることにより、電池用包装材料の内部に電池素子が収容された電池が得られる。
特開2008-287971号公報
近年、電池の小型化、薄型化の要求に伴い、電池用包装材料に対しても、より一層の薄膜化が求められている。しかしながら、電池用包装材料を薄くする場合には、バリア層についても薄くなり、成形時にクラックやピンホールが発生しやすく、成形性が低下するという問題がある。
また、電池の製造過程においては、電池の表面に電解液が付着して変色したり、電池の表面に傷が付くことを抑制する観点から、電池の表面(すなわち、電池素子を封止している電池用包装材料の表面)にマスキングテープが貼り付けられ、電池が使用されるまでの間に剥離されることがある。ところが、電池用包装材料やバリア層の厚さが薄くなると、電池の表面からマスキングテープを剥離する際に、マスキングテープに電池用包装材料が追従して電池の表面に皺が形成されて、皺により包材と正極/セパレータ/負極からなるセルとの間に空隙ができる場合がある。そうすると、電解液がセルから空隙に移動することで電池性能低下の原因になることや、空隙ができることでセルに振動が与えられたときに包材とセルが接触し、包材の熱融着性樹脂層に傷が付き、腐食の原因になることがある。
このような状況下、本発明は、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された電池用包装材料において、電池用包装材料を構成している積層体の厚さと、バリア層の厚さが共に薄いにも拘わらず、所定の成形性を備えており、かつ、基材層側の表面に貼り付けられたマスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制された電池用包装材料を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、積層体の厚さは、50μm以上120μm以下であり、バリア層の厚さは、15μm以上40μm以下であり、積層体の曲げこわさが、0.60gf・cm2/cm以上6.0gf・cm2/cm以下である電池用包装材料は、電池用包装材料を構成している積層体の厚さと、バリア層の厚さが共に薄いにも拘わらず、所定の成形性を備えており、かつ、基材層側の表面に貼り付けられたマスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制されることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成したものである。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、
前記積層体の厚さは、50μm以上120μm以下であり、
前記バリア層の厚さは、15μm以上40μm以下であり、
前記積層体の曲げこわさが、0.60gf・cm2/cm以上6.0gf・cm2/cm以下である、電池用包装材料。
項2. 前記バリア層が、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔により構成されている、項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記基材層のバリア層と反対側の面に、添加剤を含有する表面被覆層をさらに備えることを特徴とする項1又は2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記基材層の厚さが、25μm以下である、項1~3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定された、前記積層体の前記基材層側から突き刺した場合の突刺し強さが、5N以上55N以下である、項1~4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. JIS K7127:1999の規定に準拠した方法により測定された、前記積層体の積層方向とは垂直方向の引張弾性率が、3.0GPa以上10.0GPa以下である、項1~5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 前記熱融着性樹脂層は、ポリオレフィンを含んでいる、項1~6のいずれかに記載の電池用包装材料。
項8. 前記基材層は、ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂の少なくとも一方を含んでいる、項1~7のいずれかに記載の電池用包装材料。
項9. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項1~8のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
本発明は、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された電池用包装材料において、電池用包装材料を構成している積層体の厚さと、バリア層の厚さが共に薄いにも拘わらず、所定の成形性を備えており、かつ、基材層側の表面に貼り付けられたマスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制された電池用包装材料を提供することができる。また、本発明によれば、当該電池用包装材料の製造方法、及び当該電池用包装材料を用いた電池を提供することもできる。
本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 実施例におけるテープ剥離性の評価方法を説明するための模式図である。
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、積層体の厚さは、50μm以上120μm以下であり、バリア層の厚さは、15μm以上40μm以下であり、積層体の曲げこわさが、0.60gf・cm2/cm以上6.0gf・cm2/cm以下であることを特徴とする。本発明の電池用包装材料においては、このような構成を備えていることにより、電池用包装材料を構成している積層体の厚さと、バリア層の厚さが共に薄いにも拘わらず、所定の成形性を備えており、かつ、基材層側の表面に貼り付けられたマスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制される。以下、本発明の電池用包装材料について詳述する。
なお、本明細書において、「~」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2~15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.電池用包装材料の積層構造及び物性
本発明の電池用包装材料10は、例えば図1に示すように、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。本発明の電池用包装材料において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。すなわち、電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層4同士が熱融着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
本発明の電池用包装材料10は、例えば図2から図4に示すように、基材層1とバリア層3との間に、接着剤層2を備えていてもよい。また、例えば図3及び図4に示すように、バリア層3と熱融着性樹脂層4との間に、接着層5を備えていてもよい。さらに、図4に示すように、基材層1の外側(熱融着性樹脂層4とは反対側)には、必要に応じて表面被覆層6を備えていてもよい。
本発明の電池用包装材料10を構成する積層体の厚さは、50~120μmの範囲内にある。本発明の電池用包装材料10は、このように非常に薄いため、電池のエネルギー密度を高めることができる。さらに、後述の通り、本発明の電池用包装材料10は、厚さが非常に薄いにも拘わらず、積層体の曲げこわさが特定の範囲内に設定されていることにより、所定の成形性を発揮することができ、かつ、基材層側の表面にマスキングテープを貼り付けた場合に、マスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制されている。
本発明の電池用包装材料10を構成する積層体の厚さとしては、前記の範囲内にあれば特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、下限としては、好ましくは約55μm以上、さらに好ましくは約60μm以上が挙げられ、上限としては、好ましくは約115μm以下、さらに好ましくは約90μm以下、約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下が挙げられる。積層体の厚さの好ましい範囲としては、50~115μm程度、50~90μm程度、50~80μm程度、50~75μm程度、50~70μm程度、55~120μm程度、55~115μm程度、55~90μm程度、55~80μm程度、55~75μm程度、55~70μm程度、60~120μm程度、60~115μm程度、60~90μm程度、60~80μm程度、60~75μm程度、60~70μm程度が挙げられる。なお、電池用包装材料10を構成する積層体の厚さは、市販の厚み測定器を用いて測定することができる。
また、本発明の電池用包装材料10を構成する積層体の曲げこわさは、0.60~6.0gf・cm2/cmの範囲にある。前述の通り、本発明の電池用包装材料10は、厚さが非常に薄いにも拘わらず、積層体の曲げこわさが、このような特定の範囲内に設定されていることにより、所定の成形性を発揮することができ、かつ、基材層側の表面にマスキングテープを貼り付けた場合に、マスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制されている。
本発明の電池用包装材料10を構成する積層体の曲げこわさは、前記の範囲内にあればよいが、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、当該曲げこわさの下限としては、好ましくは約0.65gf・cm2/cm以上、より好ましくは約0.70gf・cm2/cm以上、さらに好ましくは約0.80gf・cm2/cm以上が挙げられ、上限としては、好ましくは約5.00gf・cm2/cm以下、約1.60gf・cm2/cm以下、約1.55gf・cm2/cm以下が挙げられる。当該曲げこわさの好ましい範囲としては、0.60~5.00gf・cm2/cm程度、0.60~1.60gf・cm2/cm程度、0.60~1.55gf・cm2/cm程度、0.65~6.00gf・cm2/cm程度、0.65~5.00gf・cm2/cm程度、0.65~1.60gf・cm2/cm程度、0.65~1.55gf・cm2/cm程度、0.70~6.00gf・cm2/cm程度、0.70~5.00gf・cm2/cm程度、0.70~1.60gf・cm2/cm程度、0.70~1.55gf・cm2/cm程度、0.80~6.00gf・cm2/cm程度、0.80~5.00gf・cm2/cm程度、0.80~1.60gf・cm2/cm程度、0.80~1.55gf・cm2/cm程度が挙げられる。
電池用包装材料10を構成する積層体の曲げこわさは、例えば、積層体を構成する層の厚さ、組成などによって調整することができる。
本発明において、電池用包装材料10を構成する積層体の曲げこわさの測定方法は、以下の通りである。具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
<曲げこわさの測定>
電池用包装材料を、幅(製膜時の流れ方向に垂直な方向:TD)80mm、長さ(製膜時の流れ方向:MD)100mmの長方形に裁断して試験サンプルを得る。得られた試験サンプルについて、市販の曲げこわさ測定機を用いて、曲げこわさ(gf・cm2/cm)を測定する。測定条件は、曲率変化速度を0.1/cm・秒、クランプ間隔を1cm、最大曲率2.5cm-1、10個の試験サンプルについての曲げこわさの平均値を、電池用包装材料の曲げこわさとする。なお、試験サンプルの幅80mmの端縁がクランプ軸方向と一致するように2本のクランプに固定する。
電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、本発明の電池用包装材料10を構成する積層体は、JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定された、基材層側から突き刺した場合の突刺し強さが、5~55Nの範囲内にあることが好ましく、5~40Nの範囲内にあることがより好ましく、14~40Nの範囲内にあることがさらに好ましい。
本発明において、電池用包装材料10を構成する積層体の突刺し強さの測定方法は、以下の通りである。具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
<突刺し強さの測定>
電池用包装材料を構成する積層体の基材層側からの突刺し強さは、JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定する。具体的には、23±2℃、相対湿度(50±5)%の測定環境において、中央に15mmの開口部を有する直径115mmの台と押さえ板で試験片を固定し、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突刺し、針が貫通するまでの最大応力を測定する。試験片の数は5個であり、その平均値を求める。なお、試験片の数が足りず5個測定できない場合は測定可能な数を測定し、その平均値を求める。
また、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、本発明の電池用包装材料10を構成する積層体は、JIS K7127:1999の規定に準拠した方法により測定された、積層体の積層方向とは垂直方向の引張弾性率が、3.0~10.0GPaの範囲内にあることが好ましく、3.8~9.5GPaの範囲内にあることがより好ましい。
本発明において、電池用包装材料10を構成する積層体の引張弾性率の測定方法は、以下の通りである。具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
<引張弾性率の測定>
電池用包装材料を、幅15mm、長さ100mmの長方形に裁断して、試験サンプルを得る。次に、JIS K7127:1999の規定に準拠して、試験サンプルの長さ方向について、標線間距離を30mm、引張速度を50mm/分の条件で試験サンプルを引っ張り引張弾性率を算出する。なお、試験サンプルの長さは、上記の測定条件で試験ができれば、100mmでなくてもよい。
なお、マスキングテープとしては、例えば、粘着剤成分として、ゴム系成分、アクリル系成分、ウレタン系成分、シリコーン系成分、スチレン-イソプレンブロック共重合体(SIS)系成分を用いた粘着テープが挙げられ、このような粘着テープは市販品が容易に入手可能である。
2.電池用包装材料を形成する各層
[基材層1]
本発明の電池用包装材料において、基材層1は最外層側に位置する層である。基材層1を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層1を形成する素材としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート及びこれらの混合物や共重合物などの樹脂フィルムが挙げられる。これらの中でも、好ましくはポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられ、より好ましくは2軸延伸ポリエステル樹脂、2軸延伸ポリアミド樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステルなどが挙げられる。また、ポリアミド樹脂としては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6とナイロン66との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などが挙げられる。
基材層1は、ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂の少なくとも一方を含んでいることが好ましい。
基材層1は、1層の樹脂フィルムから形成されていてもよいが、耐ピンホール性や絶縁性を向上させるために、2層以上の樹脂フィルムで形成されていてもよい。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造、ナイロンフィルムを複数積層させた多層構造、ポリエステルフィルムを複数積層させた多層構造などが挙げられる。基材層1が多層構造である場合、2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムの積層体、2軸延伸ナイロンフィルムを複数積層させた積層体、2軸延伸ポリエステルフィルムを複数積層させた積層体が好ましい。例えば、基材層1を2層の樹脂フィルムから形成する場合、ポリエステル樹脂とポリエステル樹脂を積層する構成、ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂を積層する構成、又はポリエステル樹脂とポリアミド樹脂を積層する構成にすることが好ましく、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートを積層する構成、ナイロンとナイロンを積層する構成、又はポリエチレンテレフタレートとナイロンを積層する構成にすることがより好ましい。また、ポリエステル樹脂は、例えば電解液が表面に付着した際に変色し難いことなどから、当該積層構成においては、ポリエステル樹脂が最外層に位置するように基材層1を積層することが好ましい。基材層1を多層構造とする場合、各層の厚さとして、好ましくは2~10μm程度が挙げられる。
基材層1を多層の樹脂フィルムで形成する場合、2以上の樹脂フィルムは、接着剤又は接着性樹脂などの接着成分を介して積層させればよく、使用される接着成分の種類や量などについては、後述する接着剤層2の場合と同様である。なお、2層以上の樹脂フィルムを積層させる方法としては、特に制限されず、公知方法が採用でき、例えばドライラミネート法、サンドイッチラミネート法などが挙げられ、好ましくはドライラミネート法が挙げられる。ドライラミネート法により積層させる場合には、接着層としてウレタン系接着剤を用いることが好ましい。このとき、接着層の厚さとしては、例えば2~5μm程度が挙げられる。なお、基材層1が多層の樹脂フィルムにより構成されている場合、接着剤の部分は成形性等に実質的な寄与がないため、基材層1の厚さには含めない。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、後述の熱融着性樹脂層4で例示したものと同じものが挙げられる。
基材層1の表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度60%の環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4~15mg/m2程度、さらに好ましくは5~14mg/m2程度が挙げられる。
基材層1の中には、滑剤が含まれていてもよい。また、基材層1の表面に存在する滑剤は、基材層1を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、基材層1の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
基材層1の厚さについては、基材としての機能を発揮すれば特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、上限としては、好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下が挙げられ、下限としては、好ましくは約3μm以上、より好ましくは約4μm以上が挙げられる。また、基材層1の好ましい範囲としては、3~15μm程度、3~10μm程度、4~15μm程度、4~10μm程度が挙げられる。
電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、基材層1は、厚さが3~10μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルムにより構成されていることが特に好ましい。
[接着剤層2]
本発明の電池用包装材料10において、接着剤層2は、基材層1とバリア層3を強固に接着させるために、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。さらに、接着剤層2の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などのいずれであってもよい。
接着剤層2の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
また、接着剤層2は、着色剤を含んでいてもよい。接着剤層2が着色剤を含んでいることにより、電池用包装材料を着色することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
例えば、無機系の顔料の具体例としては、好ましくはカーボンブラック、酸化チタンなどが挙げられる。また、有機系の顔料の具体例としては、好ましくはアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、縮合多環系顔料などが挙げられる。アゾ系顔料としては、ウォッチングレッド、カーミン6Cなどの溶性顔料;モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、ピラゾロンレッド、パーマネントレッド等の不溶性アゾ顔料が挙げられ、フタロシアニン系顔料としては、銅フタロシアニン顔料、無金属フタロシアニン顔料としての青系顔料や緑系顔料が挙げられ、縮合多環系顔料としては、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンバイオレットなどが挙げられる。また、顔料としては、パール顔料や、蛍光顔料なども使用できる。
着色剤の中でも、例えば電池用包装材料の外観を黒色とするためには、カーボンブラックが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、特に制限されず、例えば、0.05~5μm程度、好ましくは0.08~2μm程度が挙げられる。なお、顔料の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置で測定されたメジアン径とする。
接着剤層2における顔料の含有量としては、電池用包装材料が着色されれば特に制限されず、例えば5~60質量%程度が挙げられる。
なお、基材層1と接着剤層2との間に着色層を設けても構わない。着色層は、例えば、着色剤を含むインキを基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。なお、着色層に含まれる着色剤の具体例としては、前記で例示したものと同じものが例示される。着色層を形成するインキとしては、特に制限されず、公知のインキを使用することができる。インキの具体例としては、例えば、着色剤、ジアミン、ポリオール、及び硬化剤を含むインキが挙げられる。なお、インキに含まれる溶媒としては、公知のものが使用でき、例えば、トルエンなどが挙げられる。
接着剤層2の厚さについては、接着機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、1~10μm程度、好ましくは2~5μm程度が挙げられる。
[バリア層3]
電池用包装材料において、バリア層3は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層3は、金属層、すなわち、金属で形成されている層であることが好ましい。バリア層3を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム合金箔、ステンレス鋼箔、チタンなどが挙げられ、好ましくはアルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔が挙げられる。電池用包装材料の製造時に、バリア層3にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、JIS H4160:1994 A8079H-O、JIS H4000:2014 A8021P-O、JIS H4000:2014 A8079P-O)など軟質アルミニウム合金箔により形成することがより好ましい。
ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系のステンレス鋼箔、フェライト系のステンレス鋼箔などが挙げられる。本発明において、高い剛性を有しており、テープを剥離する際に皺が形成されにくく、さらに成形性に優れた電池用包装材料を提供する観点から、ステンレス鋼箔3は、オーステナイト系のステンレス鋼により構成されていることが好ましい。ステンレス鋼箔3を構成するオーステナイト系のステンレス鋼の具体例としては、SUS304、SUS301、SUS316Lなどが挙げられ、これら中でも、突き刺し強さが高く、耐電解液性及び成形性にも優れた電池用包装材料とする観点からは、SUS304が特に好ましい。
バリア層3の厚さは、15~40μmの範囲内にある。本発明の電池用包装材料10においては、電池用包装材料の厚さが薄いだけでなく、バリア層の厚さも薄いにも拘わらず、積層体の曲げこわさが特定の範囲内に設定されていることにより、所定の成形性を発揮することができ、かつ、基材層側の表面にマスキングテープを貼り付けた場合に、マスキングテープを剥離する際に、電池用包装材料がマスキングテープに追従し難く、皺が形成されることが効果的に抑制されている。電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、バリア層3の厚さの下限としては、好ましくは約20μm以上が挙げられ、上限としては、好ましくは約40μm以下、より好ましくは35μm以下が挙げられ、バリア層3の厚さの好ましい範囲としては、15~35μm程度、20~35μm程度、15~30μm程度、20~30μm程度が挙げられる。より具体的には、バリア層3が例えばステンレス鋼箔により構成されている場合であれば、バリア層3の厚さの下限としては、好ましくは約15μm以上が挙げられ、上限としては、好ましくは約40μm以下が挙げられ、当該厚さの好ましい範囲としては、15~40μm程度、15~35μm程度、15~25μm程度が挙げられる。また、バリア層3が例えばアルミニウム合金箔により構成されている場合であれば、バリア層3の厚さの下限としては、好ましくは約20μm以上、より好ましくは25μm以上が挙げられ、上限は約40μm以下が挙げられ、当該厚さの好ましい範囲としては、20~40μm程度、20~35μm程度、20~30μm程度、25~35μm程度、25~30μm程度が挙げられる。
また、バリア層3は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、バリア層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム化合物を用いたクロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸処理;下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。
Figure 0007136108000001
Figure 0007136108000002
Figure 0007136108000003
Figure 0007136108000004
一般式(1)~(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基又はベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一又は異なって、ヒドロキシ基、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などの炭素数1~4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1~4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)~(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシ基又はヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500~100万程度であることが好ましく、1000~2万程度であることがより好ましい。
また、バリア層3に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、バリア層3の表面に耐酸性皮膜を形成する方法が挙げられる。また、耐酸性皮膜の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミン又はその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、耐酸性皮膜を具体的に設ける方法としては、たとえば、一つの例として、少なくともアルミニウム合金箔の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法などの周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面にリン酸クロム塩、リン酸チタン塩、リン酸ジルコニウム塩、リン酸亜鉛塩などのリン酸金属塩及びこれらの金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、リン酸非金属塩及びこれらの非金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、これらとアクリル系樹脂ないしフェノール系樹脂ないしウレタン系樹脂などの水系合成樹脂との混合物からなる処理液(水溶液)をロールコート法、グラビア印刷法、浸漬法などの周知の塗工法で塗工することにより、耐酸性皮膜を形成することができる。たとえば、リン酸クロム塩系処理液で処理した場合は、リン酸クロム、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウムなどからなる耐酸性皮膜となり、リン酸亜鉛塩系処理液で処理した場合は、リン酸亜鉛水和物、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウムなどからなる耐酸性皮膜となる。
また、耐酸性皮膜を設ける具体的方法の他の例としては、たとえば、少なくともアルミニウム合金箔の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法などの周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面に周知の陽極酸化処理を施すことにより、耐酸性皮膜を形成することができる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン酸塩系、クロム酸系の皮膜が挙げられる。リン酸塩系としては、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸カルシウム、リン酸クロムなどが挙げられ、クロム酸系としては、クロム酸クロムなどが挙げられる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物などの耐酸性皮膜を形成することによって、エンボス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止、電解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アルミニウムが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ性)を向上させ、熱融着時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止、エンボスタイプにおいてはプレス成形時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止の効果を示す。耐酸性皮膜を形成する物質のなかでも、フェノール樹脂、フッ化クロム(III)化合物、リン酸の3成分から構成された水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥焼付けの処理が良好である。
また、耐酸性皮膜は、酸化セリウムと、リン酸又はリン酸塩と、アニオン性ポリマーと、該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤とを有する層を含み、前記リン酸又はリン酸塩が、前記酸化セリウム100質量部に対して、1~100質量部程度配合されていてもよい。耐酸性皮膜が、カチオン性ポリマー及び該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を有する層をさらに含む多層構造であることが好ましい。
さらに、前記アニオン性ポリマーが、ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩、あるいは(メタ)アクリル酸又はその塩を主成分とする共重合体であることが好ましい。また、前記架橋剤が、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、オキサゾリン基のいずれかの官能基を有する化合物とシランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、前記リン酸又はリン酸塩が、縮合リン酸又は縮合リン酸塩であることが好ましい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロメート処理や、クロム化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせた化成処理などが好ましい。クロム化合物の中でも、クロム酸化合物が好ましい。
耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、及びトリアジンチオールのうち少なくとも1種を含むものが挙げられる。また、セリウム化合物を含む耐酸性皮膜も好ましい。セリウム化合物としては、酸化セリウムが好ましい。
また、耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩系皮膜、クロム酸塩系皮膜、フッ化物系皮膜、トリアジンチオール化合物皮膜なども挙げられる。耐酸性皮膜としては、これらのうち1種類であってもよいし、複数種類の組み合わせであってもよい。さらに、耐酸性皮膜としては、アルミニウム合金箔の化成処理面を脱脂処理した後に、リン酸金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液、又はリン酸非金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液で形成されたものであってもよい。
なお、耐酸性皮膜の組成の分析は、例えば、飛行時間型2次イオン質量分析法を用いて行うことができる。飛行時間型2次イオン質量分析法を用いた耐酸性皮膜の組成の分析により、例えば、Ce+及びCr+の少なくとも一方に由来するピークが検出される。
アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔の表面に、リン、クロム及びセリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む耐酸性皮膜を備えていることが好ましい。なお、電池用包装材料のアルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔の表面の耐酸性皮膜中に、リン、クロム及びセリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素が含まれることは、X線光電子分光を用いて確認することができる。具体的には、まず、電池用包装材料において、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔に積層されている熱融着性樹脂層、接着剤層などを物理的に剥離する。次に、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔を電気炉に入れ、約300℃、約30分間で、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔の表面に存在している有機成分を除去する。その後、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔の表面のX線光電子分光を用いて、これら元素が含まれることを確認する。
化成処理においてバリア層3の表面に形成させる耐酸性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、バリア層3の表面1m2当たり、クロム化合物がクロム換算で0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、リン化合物がリン換算で0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、及びアミノ化フェノール重合体が1.0~200mg程度、好ましくは5.0~150mg程度の割合で含有されていることが望ましい。
耐酸性皮膜の厚さとしては、特に制限されないが、皮膜の凝集力や、バリア層3や熱融着樹脂層との密着力の観点から、好ましくは1nm~10μm程度、より好ましくは1~100nm程度、さらに好ましくは1~50nm程度が挙げられる。なお、耐酸性皮膜の厚さは、透過電子顕微鏡による観察、又は、透過電子顕微鏡による観察と、エネルギー分散型X線分光法もしくは電子線エネルギー損失分光法との組み合わせによって測定することができる。
化成処理は、耐酸性皮膜の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、バリア層の表面に塗布した後に、バリア層の温度が70~200℃程度になるように加熱することにより行われる。また、バリア層に化成処理を施す前に、予めバリア層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、バリア層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
[熱融着性樹脂層4]
本発明の電池用包装材料において、熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して電池素子を密封する層である。
熱融着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。すなわち、熱融着性樹脂層4を構成している樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。熱融着性樹脂層4を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などのポリプロピレン;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4-メチル-1-ペンテン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、さらに好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸などの酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
前記酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β-不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β-不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記ポリオレフィンの変性に使用される酸成分と同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン;さらに好ましくはポリプロピレン、酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。さらに、熱融着性樹脂層4は、1層のみで形成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、熱融着性樹脂層の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’-ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、m-キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
熱融着性樹脂層4の表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度60%の環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4~15mg/m2程度、さらに好ましくは5~14mg/m2程度が挙げられる。
熱融着性樹脂層4の中には、滑剤が含まれていてもよい。また、熱融着性樹脂層4の表面に存在する滑剤は、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、熱融着性樹脂層4の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
また、熱融着性樹脂層4の厚さとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、所定の成形性を発揮し、さらにマスキングテープの剥離による皺を抑制する観点から、下限は、好ましくは約8μm以上、より好ましくは約10μm以上が挙げられ、上限は、好ましくは約30μm以下、より好ましくは約25μm以下が挙げられる。熱融着性樹脂層の厚さの好ましい範囲としては、8~30μm程度、8~25μm程度、10~30μm程度、10~25μm程度が挙げられる。
[接着層5]
本発明の電池用包装材料において、接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、その接着機構、接着剤成分の種類などは、接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。また、接着層5の形成に使用される樹脂としては、前述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂も使用できる。バリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性に優れる観点から、ポリオレフィンとしては、カルボン酸変性ポリオレフィンが好ましく、カルボン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。すなわち、接着層5を構成している樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。接着層5を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
さらに、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、成形後の形状安定性に優れた電池用包装材料とする観点からは、接着層5は、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であってもよい。酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは、熱融着性樹脂層4で例示したカルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンと同じものが例示できる。
また、硬化剤としては、酸変性ポリオレフィンを硬化させるものであれば、特に限定されない。硬化剤としては、例えば、エポキシ系硬化剤、多官能イソシアネート系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤などが挙げられる。
エポキシ系硬化剤は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されない。エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
多官能イソシアネート系硬化剤は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
カルボジイミド系硬化剤は、カルボジイミド基(-N=C=N-)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド系硬化剤としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
オキサゾリン系硬化剤は、オキサゾリン骨格を有する化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン系硬化剤としては、具体的には、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層5によるバリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性を高めるなどの観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。
接着層5を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1~50質量%程度の範囲にあることが好ましく、0.1~30質量%程度の範囲にあることがより好ましく、0.1~10質量%程度の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層5の厚さについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、接着剤層2で例示した接着剤を用いる場合であれば、好ましくは1~10μm程度、より好ましくは1~5μm程度が挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2~25μm程度、より好ましくは10~20μm程度が挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合であれば、好ましくは約10μm以下、より好ましくは0.1~10μm程度、さらに好ましくは0.5~5μm程度が挙げられる。なお、接着層5が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱などにより硬化させることにより、接着層5を形成することができる。
[表面被覆層6]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層6を設けてもよい。表面被覆層6は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層6は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層6は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層6には、添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm~5μm程度の微粒子が挙げられる。添加剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物などが挙げられる。また、添加剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状などが挙げられる。添加剤として、具体的には、タルク、シリカ、グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコストなどの観点から、好ましくはシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理などの各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層中の添加剤の含有量としては、特に制限されないが、好ましくは0.05~1.0質量%程度、より好ましくは0.1~0.5質量%程度が挙げられる。
表面被覆層6を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面に塗布する方法が挙げられる。添加剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂に添加剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層6の厚さとしては、表面被覆層6としての上記の機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、0.5~10μm程度、好ましくは1~5μm程度が挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されない。
本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、バリア層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該バリア層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4をこの順になるように積層させる。例えば、(1)積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングし、高温で乾燥さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのバリア層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)などが挙げられる。
表面被覆層6を設ける場合には、基材層1のバリア層3とは反対側の表面に、表面被覆層6を積層する。表面被覆層6は、例えば表面被覆層6を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。なお、基材層1の表面にバリア層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層6を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層6を形成した後、基材層1の表面被覆層6とは反対側の表面にバリア層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層6/基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3/接着層5/熱融着性樹脂層4からなる積層体が形成されるが、接着剤層2又は接着層5の接着性を強固にするために、さらに、熱ロール接触式、熱風式、近赤外線式又は遠赤外線式などの加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150~250℃で1分間~5分間が挙げられる。
本発明の電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施していてもよい。
4.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質などの電池素子を密封して収容するための包装体に使用される。すなわち、本発明の電池用包装材料によって形成された包装体中に、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を収容して、電池とすることができる。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士を熱融着して密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料により形成された包装体中に電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料の熱融着性樹脂部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして、包装体を形成する。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシターなどが挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
本発明の電池用包装材料は、高温環境で熱融着性樹脂層に電解液が接触し、熱融着性樹脂層に電解液が付着した状態で熱融着性樹脂層同士が熱融着された場合にも、熱融着によって高いシール強度を発揮する。このため、本発明の電池用包装材料は、高温環境でエージング工程が行われる、車両用電池やモバイル機器用電池に用いられる電池用包装材料として、特に好適に用いることができる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
<電池用包装材料の製造>
以下の手順により、実施例1~11、及び比較例1~4の各電池用包装材料を製造した。各電池用包装材料の積層構成については、下記表1に記載のとおりである。表1において、「SC」は表面被覆層、「PET」はポリエチレンテレフタレートフィルム、「ONy」は延伸ナイロンフィルム、「DL」はドライラミネート法により形成された接着剤層又は接着層、「SUS」はステンレス鋼箔、「ALM」はアルミニウム合金箔、「Ti」はチタン箔、「PPa」は無水マレイン酸変性ポリプロピレン、「PP」はランダムポリプロピレン、「CPP」は未延伸ポリプロピレンフィルムを意味している。また、各層の後ろの数値は、層の厚さ(μm)を意味しており、例えば、「SUS20」とは、「厚さ20μmのステンレス鋼箔」を意味している。
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実施例1
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ9μm)、バリア層として、ステンレス鋼箔(SUS304、厚さ20μm)を用意した。次に、ステンレス鋼箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。ステンレス鋼箔の両面には、化成処理が施してある。ステンレス鋼箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりステンレス鋼箔の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、樹脂組成物(ポリエステルポリオール、イソシアネート基を有する硬化剤としての芳香族ジイソシアネート硬化剤であるトルエンジイソシアネート(TDI)、メチルエチルケトン及びフィラー(平均粒子径1.0μmのシリカ粒子))を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例2
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ9μm)、バリア層として、ステンレス鋼箔(SUS304、厚さ20μm)を用意した。次に、ステンレス鋼箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。ステンレス鋼箔の両面には、実施例1と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ23μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例3
基材層として、延伸ナイロンフィルム(ONy)フィルム(厚さ10μm)、バリア層として、ステンレス鋼箔(SUS304、厚さ20μm)を用意した。次に、ステンレス鋼箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。ステンレス鋼箔の両面には、実施例1と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ23μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例4
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ4μm)、バリア層として、ステンレス鋼箔(SUS304、厚さ15μm)を用意した。次に、ステンレス鋼箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。ステンレス鋼箔の両面には、実施例1と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ23μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例5
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ4μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ35μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、化成処理が施してある。アルミニウム合金箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム合金箔の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させて、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例6
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ4μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ30μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例7
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ4μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ35μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例8
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ30μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例9
基材層として、延伸ナイロンフィルム(ONy)フィルム(厚さ15μm)、バリア層として、ステンレス鋼箔(SUS304、厚さ40μm)を用意した。次に、ステンレス鋼箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。ステンレス鋼箔の両面には、実施例1と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ23μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層し、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例10
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ40μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ23μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ22μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層し、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
実施例11
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ35μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ20μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ15μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
比較例1
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ12μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ25μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させた。次に、得られた積層体の基材層の表面に、実施例1同様の2液硬化型樹脂を厚さ3μmとなるようにコーティングすることにより、表面被覆層を形成して、表面被覆層/基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
比較例2
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ20μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させて、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
比較例3
基材層として、延伸ナイロンフィルム(厚さ12μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O(厚さ20μm))を用意した。次に、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。アルミニウム合金箔の両面には、実施例5と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、接着層(厚さ14μm)としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンと、熱融着性樹脂層(厚さ10μm)としてのランダムポリプロピレンとを共押出しすることにより、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層させて、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
比較例4
基材層として、延伸ナイロンフィルム(ONy)フィルム(厚さ25μm)、バリア層として、アルミニウム合金箔16μmとチタン箔34μmからなるクラッド箔(厚さ50μm)を用意した。次に、クラッド箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。クラッド箔の両面には、実施例1と同様にして化成処理が施してある。次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着層(厚さ2μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着層と、熱融着性樹脂層としての未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ23μm)をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施して、バリア層の上に接着層/熱融着性樹脂層とを積層し、基材層/接着剤層/バリア層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
<電池用包装材料の厚さの測定>
上記で得られた各電池用包装材料の厚さ(積層方向の厚さ)を、厚み測定器(MITUTOYO 547-401)を用いて測定した。電池用包装材料の厚さの測定結果を表2に示す。
<曲げこわさの測定>
上記で得られた各電池用包装材料を、幅(製膜時の流れ方向に垂直な方向:TD)80mm、長さ(製膜時の流れ方向:MD)100mmの長方形に裁断して試験サンプルを得た。得られた試験サンプルについて、曲げこわさ測定機(エスエムテー/JTC-911BT)を用いて、曲げこわさ(gf・cm2/cm)を測定した。測定条件は、曲率変化速度0.1/cm・秒、クランプ間隔を1cm、最大曲率2.5cm-1とし、10個の試験サンプルについての曲げこわさの平均値を、上記で得られた各電池用包装材料の曲げこわさとした。なお、試験サンプルの幅80mmの端縁がクランプ軸方向と一致するように2本のクランプに固定した。曲げこわさの測定結果を表2に示す。
<突刺し強さの測定>
上記で得られた各電池用包装材料を、幅80mm、長さ120mmの長方形に裁断して、試験サンプルを得た。得られた試験サンプルについて、JIS Z1707:1997に準拠した方法により、基材層側から突刺し強さを測定した。具体的には、23±2℃、相対湿度(50±5)%の測定環境において、中央に15mmの開口部を有する直径115mmの台と押さえ板で試験片を固定し、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突刺し、針が貫通するまでの最大応力を測定した。試験片の数は5個であり、その平均値を求めた。なお、突刺し強さの測定装置としては、イマダ社製のZTS-500N(フォースゲージ)とMX-500N(測定スタンド)を用いた。突刺し強さの測定結果を表2に示す。
<引張弾性率の測定>
上記で得られた各電池用包装材料を、幅15mm、長さ100mmの長方形に裁断して、試験サンプルを得た。次に、JIS K7127:1999の規定に準拠して、試験サンプルの長さ方向について、標線間距離を30mm、引張速度を50mm/分の条件で試験サンプルを引っ張り引張弾性率を算出した。引張弾性率の測定結果を表2に示す。
<限界成形深さの測定>
上記で得られた各電池用包装材料を、幅90mm、長さ150mmの長方形に裁断して、試験サンプルを得た。次に、温度24℃、相対湿度50%の環境において、30mm×50mmの口径を有する雌型と、これに対応した雄型を用いて、押え圧0.9MPaで0.5mmの成形深さから0.5mm単位で成形深さを増加させて成形を行い、電池用包装材料にピンホールが発生した際の成形深さよりも0.5mm浅い成形深さを、そのサンプルの限界成形深さとした。成形においては、雄型を熱融着性樹脂層側に配置して行い、熱融着性樹脂層側に凹部、基材層側に凸部が形成されるようにした。雄型と雌型のクリアランスは、0.3mmとした。また、雌型の表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである。雄型の表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである。限界成形深さの測定結果を表2に示す。
<テープ剥離性の評価>
温度24℃、相対湿度50%の環境において、雌型及び雄型を用い、押え圧0.9MPaで、上記で得られた各電池用包装材料を成形して、下記の電池サイズ1,2の凹部を形成した。成形においては、雄型を熱融着性樹脂層側に配置して行い、熱融着性樹脂層側に凹部、基材層側に凸部が形成されるようにして成形部を設けた。雄型と雌型のクリアランスは、0.3mmとした。また、雌型の表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである。雄型の表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである。
電池サイズ1:凹部の幅30mm、長さ90mm、成形深さ3mm
電池サイズ2:凹部の幅94mm、長さ128mm、成形深さ3mm
なお、実施例4においては、電池サイズ1、電池サイズ2の成形深さをそれぞれ2mmとし、比較例4においては、電池サイズ1、電池サイズ2の成形深さをそれぞれ1.5mmとした。
次に、図5の模式図に示すように、電池サイズ1の凹部には、幅27mm、長さ87mm、高さ3mmのアクリル板20を挿入し、電池サイズ2の凹部には、幅91mm、長さ125mm、高さ(成形深さの方向に対応する)3mmのアクリル板20を挿入した。挿入したアクリル板20は、電池用包装材料の凹部の底に密着するように、寺岡製作所社製の両面テープ NO751Bを用いて固定した。次に、電池用包装材料の成形部の凸部側の表面10aに、マスキングテープとして幅5mm、長さ50mmの両面テープ30(3M社製の#610、厚120μm)とアルミニウム合金箔40(35μm)とを積層し、アルミニウム合金箔40の上から、200gのゴムローラで1往復することにより、両面テープ30を電池用包装材料10の成形部の凸部側の表面10aに貼り付けた。次に、成形部の凸部に貼り付けられていない両面テープの端部30aを指でつまみ、アルミニウム合金箔と共に両面テープ30を180°方向(図5矢印の方向)に引っ張り、成形部の凸部の表面10aから剥離した。次に、両面テープ30が剥離された成形部の表面を目視で観察して、以下の基準により、テープ剥離性を評価した。テープ剥離性の評価結果を表2に示す。
A:成形部がテープに追従しなかったことから、表面に皺が形成されておらず、テープが電池用包装材料の表面から適切に剥離されている。
C:成形部がテープに追従し、表面に皺が形成されている。
Figure 0007136108000006
1…基材層
2…接着剤層
3…バリア層
4…熱融着性樹脂層
5…接着層
6…表面被覆層
10…電池用包装材料
10a…電池用包装材料の成形部の凸部側の表面
20…アクリル板
30…両面テープ
40…アルミニウム合金箔

Claims (8)

  1. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、
    前記バリア層は、ステンレス鋼箔により構成されており、
    前記積層体の厚さは、50μm以上120μm以下であり、
    前記バリア層の厚さは、15μm以上40μm以下であり、
    前記積層体の曲げこわさが、0.60gf・cm2/cm以上6.0gf・cm2/cm以下である、電池用包装材料。
  2. 前記基材層のバリア層と反対側の面に、添加剤を含有する表面被覆層をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の電池用包装材料。
  3. 前記基材層の厚さが、25μm以下である、請求項1または2に記載の電池用包装材料。
  4. JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定された、前記積層体の前記基材層側から突き刺した場合の突刺し強さが、5N以上55N以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の電池用包装材料。
  5. JIS K7127:1999の規定に準拠した方法により測定された、前記積層体の積層方向とは垂直方向の引張弾性率が、3.0GPa以上10.0GPa以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の電池用包装材料。
  6. 前記熱融着性樹脂層は、ポリオレフィンを含んでいる、請求項1~のいずれか1項に記載の電池用包装材料。
  7. 前記基材層は、ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂の少なくとも一方を含んでいる、請求項1~のいずれか1項に記載の電池用包装材料。
  8. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1~のいずれか1項に記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
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