JP7135225B1 - 工作機械、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】加工異常の発生原因を究明するための作業を支援するの技術を提供する。【解決手段】工作機械は、ディスプレイと、操作を受け付けるための操作部と、工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部と、工作機械を制御するための制御部とを備える。制御部は、ワークを表わす画像をディスプレイに表示する処理と、検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を画像内において所定の表示態様で表示する処理と、操作部が異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実施する処理とを実行する。【選択図】図2

Description

本開示は、工作機械、制御方法、および制御プログラムに関する。
国際公開第2013/118179号(特許文献1)は、加工プログラムの検証作業を支援するための装置を開示している。当該装置は、加工後のワークの3次元モデルに工具の軌跡を重ねて表示することで、加工プログラムの検証作業を支援する。
国際公開第2013/118179号
ワークの加工時には様々な加工異常が生じる可能性がある。加工異常が生じた場合には、作業者は、自身の経験などに基づいて加工異常の発生原因を究明する。
特許文献1に開示される装置は、加工後のワークの3次元モデルに工具の軌跡を重ねて表示する。工具の軌跡が3次元モデルに重ねて表示されるだけでは、作業者は、加工異常の発生原因を究明できない可能性がある。したがって、加工異常の発生原因を究明する作業を支援するための技術が望まれている。
本開示の一例では、工作機械は、ディスプレイと、操作を受け付けるための操作部と、上記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部と、上記工作機械を制御するための制御部とを備える。上記制御部は、上記ワークを表わす画像を上記ディスプレイに表示する処理と、上記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を上記画像内において所定の表示態様で表示する処理と、上記操作部が上記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実施する処理とを実行する。
本開示の一例では、上記異常部分を上記所定の表示態様で表示する処理は、上記検出部によって検出された加工異常の種類に応じて、上記異常部分を異なる表示態様で表示することを含む。
本開示の一例では、上記複数種類の加工異常は、上記ワークに傷があることを示す第1加工異常と、上記ワークのサイズが予め定められた正常範囲内でないことを示す第2加工異常とを含む。
本開示の一例では、上記制御部は、さらに、上記ワークの加工で用いられる工具と、当該工具の加工経路とを規定した加工情報を取得する処理と、上記操作部が上記第1加工異常に対応する異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、上記加工情報に基づいて、当該選択された異常部分の加工に関わった工具を特定する処理と、当該特定された工具の情報を上記ディスプレイに表示する処理とを実行する。
本開示の一例では、上記制御部は、さらに、上記操作部が上記第2加工異常に対応する異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、上記ワークの各加工工程での加工条件を上記ディスプレイに表示する処理を実行する。
本開示の他の例では、工作機械の制御方法が提供される。上記工作機械は、ディスプレイと、操作を受け付けるための操作部と、上記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部とを備える。上記制御方法は、上記ワークを表わす画像を上記ディスプレイに表示するステップと、上記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を上記画像内において所定の表示態様で表示するステップと、上記操作部が上記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実行するステップとを実行する。
本開示の他の例では、工作機械の制御プログラムが提供される。上記工作機械は、ディスプレイと、操作を受け付けるための操作部と、上記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部とを備える。上記制御プログラムは、上記工作機械に、上記ワークを表わす画像を上記ディスプレイに表示するステップと、上記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を上記画像内において所定の表示態様で表示するステップと、上記操作部が上記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実行するステップとを実行させる。
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
工作機械の一例を示す図である。 加工後のワークの一例と、ディスプレイに表示される画面例とを示す図である。 工作機械における駆動機構の構成例を示す図である。 操作盤のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 CNC(Computer Numerical Control)ユニットのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 加工異常を検出するための構成の一例を示す図である。 工作機械の機能構成の一例を示す図である。 使用工具特定部の機能を説明するための図である。 対話形式の加工プログラムの生成画面の一例である生成画面を示す図である。 工具情報特定部の機能を説明するための図である。 加工条件特定部の機能を説明するための図である。 確認画面上の異常部分が選択された場合における画面遷移の一例を示す図である。 確認画面上の異常部分が選択された場合における画面遷移の他の例を示す図である。 確認画面の表示制御の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<A.工作機械10の概要>
まず、図1を参照して、工作機械10の外観について説明する。図1は、工作機械10の一例を示す図である。
図1には、マシニングセンタとしての工作機械10が示されている。工作機械10は、横形のマシニングセンタであってもよいし、縦形のマシニングセンタであってもよい。
以下では、マシニングセンタとしての工作機械10について説明するが、工作機械10は、マシニングセンタに限定されない。たとえば、工作機械10は、旋盤であってもよいし、付加加工機であってもよいし、その他の切削機械や研削機械であってもよい。
工作機械10には、操作を受け付けるための操作盤20が設けられている。操作盤20は、加工に関する各種情報を表示するためのディスプレイ205と、工作機械10に対する各種操作を受け付ける操作キー206とを含む。
工作機械10は、加工エリアAR1と、工具エリアAR2とを有する。加工エリアAR1および工具エリアAR2のそれぞれは、カバーによって区画化されている。加工エリアAR1には、主軸頭130が設けられている。工具エリアAR2には、ATC(Automatic Tool Changer)160と、マガジン170とが設けられている。マガジン170は、複数の工具を保持することが可能に構成される。ATC160は、加工エリアAR1と工具エリアAR2との間の仕切に設けられているドアDを介して、マガジン170に保持されている工具の内の指定された工具を主軸頭130に取り付ける。ドアDは、スライド式のドアであり、モータなどの駆動源により開閉される。
<B.概要>
次に、図2を参照して、操作盤20のディスプレイ205における表示制御について説明する。
図2は、加工後のワークの一例と、ディスプレイ205に表示される画面例とを示す図である。工作機械10は、加工されたワークWについて複数種類の加工異常を検出することができる。
加工異常の一例として、ワークに傷があることを示す異常(以下、「傷異常」ともいう。)がある。傷異常がワークWに生じている場合には、作業者は、ワークWに傷が生じた原因を究明する必要がある。ワークWの傷異常は、たとえば、工具の摩耗や工具の欠損などの工具異常が原因で発生している可能性がある。
加工異常の他の例として、ワークのサイズが予め定められた正常範囲内でないことを示す異常(以下、「サイズ異常」ともいう。)がある。ワークWのサイズ異常が生じている場合には、作業者は、サイズ異常が発生した原因を究明する必要がある。ワークWのサイズ異常は、たとえば、工具異常、加工プログラムのバグ、工作機械10内のその他の部品の異常などが原因で発生している可能性がある。
このように、加工異常の発生原因は加工異常の種類に応じて異なるため、作業者は、発生している加工異常の種類に応じた原因究明作業を行う。一例として、ワークWの傷異常が発生している場合には、作業者は、工具の欠損などが生じているか否かを確認する。他の例として、ワークWのサイズ異常が発生している場合には、作業者は、各加工工程における加工条件や工具異常などを確認する。そこで、工作機械10は、加工異常の種類に応じた異常対処処理を実施し、作業者による原因究明作業を支援する。
より具体的な手順として、ステップS1において、ワークWの加工が完了したとする。このとき、傷異常がワークWの部分P0Aに生じ、サイズ異常がワークWの部分P0Bに生じていたとする。
次に、ステップS2において、操作盤20は、ディスプレイ205において、確認画面230を表示する。確認画面230は、表示領域233と、表示領域235とを含む。
表示領域233には、画像IM1が表示される。画像IM1は、ワークWを表わす二次元の画像である。画像IM1は、特定の視点から後述の3次元モデルMD(図4参照)を投影変換することにより生成される。
3次元モデルMDは、加工後または加工途中のワークWの形状を示す3次元データである。3次元モデルMDのデータ形式は、任意である。一例として、3次元モデルMDは、3次元形状が点および線の組み合わせで規定されるワイヤーフレームモデルであってもよいし、3次元形状が面の組み合わせで規定されるサーフェイスモデルであってもよいし、物体の有無または種別を示す情報が3次元上の各座標値に関連付けられた空間格子モデルであってもよい。
操作盤20は、投影変換により、特定の視点から3次元モデルMDを表わした2次元の画像IM1を生成し、当該画像IM1を表示領域233に表示する。典型的には、操作盤20は、表示領域233におけるユーザ操作に連動させて3次元モデルMDの表示方向(投影方向)を変える。一例として、ユーザは、表示領域233にタッチした状態で指をスライドさせることで3次元モデルMDの表示方向を変えることができる。
工作機械10は、ワークWについて加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を画像IM1内において所定の表示態様で強調表示する。図2の例では、異常部分P1Aと異常部分P1Bとが強調表示されている。強調表示は、画像IM1内における異常部分を他の部分とは異なる表示態様で表示すること含む。
異常部分P1A,P1Bは、任意の方法で強調表示される。一例として、強調表示処理は、異常部分P1A,P1Bを特定の色(たとえば、赤色)で表示することを含む。他の例として、強調表示処理は、異常部分P1A,P1Bの外形を枠線などで囲むことを含む。さらに他の例として、強調表示処理は、異常部分P1A,P1Bを点滅表示することを含む。
異常部分P1A,P1Bのそれぞれは、同一の表示態様で強調表示されてもよいし、異なる表示態様で強調表示されてもよい。好ましくは、工作機械10は、検出された加工異常の種類に応じて、異常部分P1A,P1Bを異なる表示態様で強調表示する。このとき、工作機械10は、異常部分P1A,P1Bのそれぞれに並べて、加工異常の種別を表示してもよい。加工異常の種別は、たとえば、加工異常名で示される。
操作盤20は、異常部分P1A,P1Bの選択を受け付け可能に構成される。操作盤20は、異常部分P1A,P1Bのいずれかを選択する操作を受け付けた場合には、選択された異常部分において発生している加工異常の種類に応じて異常対処処理を実施する。
実施される異常対処処理は、加工異常の種別に予め規定されている。一例として、傷異常が発生している異常部分P1Aが選択された場合には、操作盤20は、第1の異常対処処理を実施する。第1の異常対処処理は、傷異常の発生原因を究明するための有用な情報を表示領域235に表示することを含む。一例として、表示領域235には、異常部分P1Aの加工に関わった工具の情報が表示される。これにより、作業者は、傷異常の発生原因を究明することができる。
他の例として、サイズ異常が発生している異常部分P1Bが選択された場合には、操作盤20は、第1の異常対処処理とは異なる第2の異常対処処理を実施する。第2の異常対処処理は、サイズ異常の発生原因を究明するのための有用な情報を表示領域235に表示することを含む。一例として、表示領域235には、異常部分P1Bを加工した際における加工条件などが表示される。これにより、作業者は、サイズ異常の発生原因を調べることができる。
なお、図2の例では、2つの異常部分P1A,P1Bが画像IM1上で強調表示されている例が示されているが、検出された加工異常が1つである場合には、1つの異常部分が画像IM1上で強調表示される。また、検出された加工異常が3つ以上である場合には、当該3つ異常の異常部分が画像IM1上で強調表示される。
<C.工作機械10の駆動機構>
次に、図3を参照して、工作機械10における各種の駆動機構について説明する。図3は、工作機械10における駆動機構の構成例を示す図である。
図3に示されるように、工作機械10は、操作盤20と、CNCユニット30と、回転駆動部110Aと、位置駆動部110Bと、マガジン駆動部110Mと、主軸頭130と、カメラ140とを含む。
以下では、説明の便宜のために、水平面の一方向をY軸方向と称する。また、Y軸方向に直交する水平面上の一方向をZ軸方向と称する。また、Y軸方向およびZ軸方向の両方に直交する方向(すなわち、鉛直方向)をX軸方向と称する。
操作盤20は、たとえば、通信経路NW1(たとえば、無線LAN、有線LAN、フィールドネットワークなど)を介してCNCユニット30と通信する。また、操作盤20は、通信経路NW2(たとえば、無線LAN、有線LAN、フィールドネットワークなど)を介してカメラ140と通信を行う。操作盤20には、画像処理プログラムがインストールされており、カメラ140から取得した画像に対して種々の画像処理を実行する。
CNCユニット30は、加工開始指令を受けたことに基づいて、予め設計されている加工プログラムの実行を開始する。当該加工プログラムは、たとえば、NC(Numerical Control)プログラムで記述されている。CNCユニット30は、当該加工プログラムに従って、回転駆動部110A、位置駆動部110Bを制御し、主軸頭130を駆動する。
主軸頭130は、主軸筒131と、主軸132とを含む。主軸132は、主軸筒131により回転可能に支持されている。主軸132にはマガジン170(図1参照)から選択された一の工具134が装着される。工具134は、主軸132と連動して回転する。
回転駆動部110Aは、主軸132の角度を変えるための駆動機構である。一例として、回転駆動部110Aは、X軸方向を回転中心とした回転方向(A軸)、Y軸方向を回転中心とした回転方向(B軸)、および、Z軸方向を回転中心とした回転方向(C軸)の少なくとも1つの角度を調整する。回転駆動部110Aの装置構成は、任意である。回転駆動部110Aは、単体の駆動ユニットで構成されてもよいし、複数の駆動ユニットで構成されてもよい。図3の例では、回転駆動部110Aは、サーボドライバ111B、111Cで構成されている。
位置駆動部110Bは、主軸132の位置を変えるための駆動機構である。一例として、位置駆動部110Bは、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の少なくとも1つの位置を調整する。位置駆動部110Bの装置構成は、任意である。位置駆動部110Bは、単体の駆動ユニットで構成されてもよいし、複数の駆動ユニットで構成されてもよい。図3の例では、位置駆動部110Bは、サーボドライバ111X~111Zで構成されている。
サーボドライバ111Bは、CNCユニット30から目標回転速度の入力を逐次的に受け、B軸方向に主軸頭130を回転駆動するためのサーボモータ(図示しない)を制御する。
より具体的には、サーボドライバ111Bは、当該サーボモータの回転角度を検出するためのエンコーダ(図示しない)のフィードバック信号から当該サーボモータの実回転速度を算出し、当該実回転速度が目標回転速度よりも小さい場合には当該サーボモータの回転速度を上げ、当該実回転速度が目標回転速度よりも大きい場合には当該サーボモータの回転速度を下げる。このように、サーボドライバ111Bは、当該サーボモータの回転速度のフィードバックを逐次的に受けながら当該サーボモータの回転速度を目標回転速度に近付ける。これにより、サーボドライバ111Bは、B軸方向における主軸頭130の回転速度を調整する。
サーボドライバ111Cは、CNCユニット30から目標回転速度の入力を逐次的に受け、主軸132の軸方向を回転中心とした回転方向に主軸132を回転駆動するためのサーボモータ(図示しない)を制御する。
より具体的には、サーボドライバ111Cは、当該サーボモータの回転角度を検出するためのエンコーダ(図示しない)のフィードバック信号から当該サーボモータの実回転速度を算出し、当該実回転速度が目標回転速度よりも小さい場合には当該サーボモータの回転速度を上げ、当該実回転速度が目標回転速度よりも大きい場合には当該サーボモータの回転速度を下げる。このように、サーボドライバ111Cは、当該サーボモータの回転速度のフィードバックを逐次的に受けながら当該サーボモータの回転速度を目標回転速度に近付ける。これにより、サーボドライバ111Cは、主軸132の軸方向を回転中心とした回転方向において主軸132の回転速度を調整する。
サーボドライバ111Xは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、サーボモータ(図示しない)を制御する。当該サーボモータは、主軸頭130が取り付けられている移動体をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、X軸方向の任意の位置に主軸頭130を移動する。サーボドライバ111Xによる当該サーボモータの制御方法は、サーボドライバ111B、111Cと同様であるので、その説明については繰り返さない。
サーボドライバ111Yは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、サーボモータ(図示しない)を制御する。当該サーボモータは、主軸頭130が取り付けられている移動体をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、Y軸方向の任意の位置に主軸132を移動する。サーボドライバ111Yによる当該サーボモータの制御方法は、サーボドライバ111B、111Cと同様であるので、その説明については繰り返さない。
サーボドライバ111Zは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、サーボモータ(図示しない)を制御する。当該サーボモータは、主軸頭130が取り付けられている移動体をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、Z軸方向の任意の位置に主軸132を移動する。サーボドライバ111Zによる当該サーボモータの制御方法は、サーボドライバ111B、111Cと同様であるので、その説明については繰り返さない。
なお、上述では、回転駆動部110Aがサーボドライバで構成されている例について説明を行ったが、回転駆動部110Aは、その他のモータドライバで構成されてもよい。一例として、回転駆動部110Aは、ステッピングモータ用の1つ以上のモータドライバで構成されてもよい。同様に、位置駆動部110Bは、ステッピングモータ用の1つ以上のモータドライバで構成されてもよい。
マガジン駆動部110Mは、上述のマガジン170(図1参照)を回転駆動するための駆動機構である。マガジン駆動部110Mの装置構成は、任意である。マガジン駆動部110Mは、単体の駆動ユニットで構成されてもよいし、複数の駆動ユニットで構成されてもよい。一例として、マガジン駆動部110Mは、サーボドライバ(図示しない)を含む。当該サーボドライバは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、サーボモータ(図示しない)を制御する。当該サーボモータは、マガジン170を回転駆動し、マガジン170が保持する工具の内の指定された工具を任意の位置に移動する。
なお、上述では、マガジン駆動部110Mがサーボドライバで構成されている例について説明を行ったが、マガジン駆動部110Mは、その他のモータドライバで構成されてもよい。一例として、マガジン駆動部110Mは、ステッピングモータ用の1つ以上のモータドライバで構成されてもよい。
カメラ140は、主軸132に装着されている工具134を撮影するように構成される。カメラ140は、CCD(Charge Coupled Device)カメラであってもよいし、赤外線カメラ(サーモグラフィ)であってもよいし、その他の種類のカメラであってもよい。
<D.操作盤20のハードウェア構成>
次に、図4を参照して、操作盤20のハードウェア構成について説明する。図4は、操作盤20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
操作盤20は、制御回路201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、通信インターフェイス204と、ディスプレイ205と、操作キー206と、補助記憶装置220とを含む。これらのコンポーネントは、内部バスB2に接続される。
制御回路201は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
制御回路201は、制御プログラム221などの各種プログラムを実行することで操作盤20の動作を制御する。制御プログラム221は、本実施の形態に従う各種処理を実現するためのプログラムである。制御回路201は、各種プログラムの実行命令を受け付けたことに基づいて、補助記憶装置220またはROM202からRAM203に当該プログラムを読み出す。RAM203は、ワーキングメモリとして機能し、各種プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
通信インターフェイス204は、LAN(Local Area Network)ケーブル、WLAN、またはBluetooth(登録商標)などを用いた通信を実現するための通信ユニットである。一例として、操作盤20は、通信インターフェイス204を介して、上述のCNCユニット30(図3参照)などの外部機器との通信を実現する。
ディスプレイ205は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはその他の表示機器である。ディスプレイ205は、制御回路201などからの指令に従って、ディスプレイ205に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ205は、たとえば、タッチパネルで構成されており、工作機械10に対する各種操作をタッチ操作で受け付ける。
操作キー206は、複数のハードウェアキーで構成され、操作盤20に対する各種のユーザ操作を受け付ける。押下されたキーに応じた信号が制御回路201に出力される。
補助記憶装置220は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置220は、制御プログラム221、異常情報222、加工情報223、工具データベース224、および3次元モデルMDなどを格納する。異常情報222、加工情報223、および工具データベース224の詳細については後述する。
制御プログラム221、異常情報222、加工情報223、工具データベース224、および3次元モデルMDの格納場所は、補助記憶装置220に限定されず、制御回路201の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリ)、ROM202、RAM203、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
なお、制御プログラム221は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、本実施の形態に従う各種の処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う制御プログラム221の趣旨を逸脱するものではない。さらに、制御プログラム221によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが制御プログラム221の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態で操作盤20が構成されてもよい。
<E.CNCユニット30のハードウェア構成>
次に、図5を参照して、CNCユニット30のハードウェア構成について説明する。図5は、CNCユニット30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
CNCユニット30は、制御回路301と、ROM302と、RAM303と、通信インターフェイス304,305と、フィールドバスコントローラ306と、補助記憶装置320とを含む。これらのコンポーネントは、内部バスB3に接続される。
制御回路301は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
制御回路301は、検出プログラム322や加工プログラム323などの各種プログラムを実行することでCNCユニット30の動作を制御する。検出プログラム322は、工作機械10に生じた加工異常を検出するためのプログラムである。加工プログラム323は、ワークの加工指令を規定しているプログラムである。制御回路301は、検出プログラム322や加工プログラム323などの各種プログラムの実行命令を受け付けたことに基づいて、ROM302からRAM303にプログラムを読み出す。RAM303は、ワーキングメモリとして機能し、プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
通信インターフェイス304,305は、LAN、WLAN、またはBluetoothなどを用いた通信を実現するための通信ユニットである。CNCユニット30は、通信インターフェイス304を介して外部機器(たとえば、操作盤20)とデータをやり取りする。また、CNCユニット30は、通信インターフェイス305を介して外部機器(たとえば、サーバー)とデータをやり取りする。
フィールドバスコントローラ306は、フィールドバスに接続される各種ユニットとの通信を実現するための通信ユニットである。当該フィールドバスに接続されるユニットの一例として、上述の回転駆動部110A(図3参照)、上述の位置駆動部110B(図3参照)、および上述のマガジン駆動部110M(図3参照)などが挙げられる。
補助記憶装置320は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置320は、検出プログラム322および加工プログラム323などを格納する。これらの格納場所は、補助記憶装置320に限定されず、制御回路301の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリ)、ROM302、RAM303、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
<F.加工異常の検出機能>
次に、図6を参照して、加工異常の検出機能について説明する。図6は、加工異常を検出するための構成の一例を示す図である。
図6に示されるように、工作機械10は、検出部51と、カメラ140と、レーダスキャナ142と、タッチプローブ144とを含む。
検出部51は、カメラ140、レーダスキャナ142、タッチプローブ144などのセンサから、ワークの形状を表わす物理量を取得する。そして、検出部51は、当該取得した物理量に基づいて、ワークについての様々な加工異常を検出する。検出部51によって検出され得る加工異常は、たとえば、ワークの傷異常と、ワークのサイズ異常とを含む。
検出部51は、上述の操作盤20に実装されてもよいし、上述のCNCユニット30に実装されてもよい。あるいは、検出部51は、操作盤20およびCNCユニット30以外のその他の装置に実装されてもよい。典型的には、検出部51は、CNCユニット30に実装される。
以下では、傷異常の検出方法の具体例と、サイズ異常の検出方法の具体例とについて順に説明する。
(F1.カメラ140を用いた傷異常の検出方法)
まず、カメラ140を用いた傷異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、カメラ140から取得した画像に基づいて、ワークの傷異常を検出する。カメラ140は、たとえば、上述の加工エリアAR1(図1参照)に設けられ、ワークを撮影可能なように設置される。典型的には、カメラ140は、加工エリアAR1の天井に設置される。
より具体的な処理として、検出部51は、カメラ140から得られたワーク画像内において、ワークの傷部分をサーチする。傷部分のサーチ処理には、既存の種々の画像処理が用いられる。一例として、ワークの傷部分は、学習済みモデルを用いて認識される。学習済みモデルは、学習用データセットを用いた学習処理により予め生成されている。
学習用データセットは、ワークの傷が写っている複数の学習用画像を含む。各学習用画像には、ワークの傷が写っているか否かを示すラベルが関連付けられる。学習済みモデルの内部パラメータは、このような学習用データセットを用いた学習処理により予め最適化されている。
学習済みモデルを生成するための学習手法には、種々の機械学習アルゴリズムが採用され得る。一例として、当該機械学習アルゴリズムとして、ディープラーニング、コンボリューションニューラルネットワーク(CNN)、全層畳み込みニューラルネットワーク(FCN)、サポートベクターマシンなどが採用される。
検出部51は、カメラ140から得られたワーク画像上で所定の矩形領域をずらしながら、当該矩形領域内の部分画像を学習済モデルに順次入力する。当該学習済みモデルは、部分画像の入力を受け付けると、当該部分画像に傷部分が写っている確率を出力する。検出部51は、当該確率が所定値を超えたことに基づいて、傷部分を検出する。
画像内における傷部分の座標値は、予め定められた座標変換式に基づいて、3次元モデルMD上の座標値に変換される。当該座標変換式は、カメラ140の設置位置とワークの設置位置との位置関係に基づいて予め定められている。3次元モデルMD上の座標値は、ワークの識別情報と、加工異常種別とに関連付けられた上で異常情報222に書き込まれる。
異常情報222に規定されるワークの識別情報は、ワークを一意に特定するための情報である。当該識別情報は、ID(Identification)などの数字列で表されてもよいし、ワーク名などの文字列で表されてもよい。
異常情報222に規定される異常識別情報は、加工異常の種類を一意に特定するための情報である。当該異常識別情報は、ID(Identification)などの数字列で表されてもよいし、加工異常名などの文字列で表されてもよい。
検出部51は、傷異常を検出した場合には、傷異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、傷異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
(F2.レーダスキャナ142を用いた傷異常の検出方法)
次に、レーダスキャナ142を用いた傷異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、レーダスキャナ142の検出値に基づいて、ワークの傷異常を検出する。レーダスキャナ142は、ワークの3次元形状を検出することが可能な非接触式のセンサである。レーダスキャナ142は、たとえば、主軸132に取り付け可能に構成される。
検出部51は、たとえば、レーダスキャナ142から得られたワークの3次元形状を、予め準備されている正解値の3次元形状と比較することにより、傷異常を検出する。他の例として、検出部51は、レーダスキャナ142から得られたワークの3次元形状において各面の粗さを算出し、当該粗さが所定値を超えている場合に傷異常を検出する。
検出部51は、傷異常を検出した場合には、傷異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、傷異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
(F3.タッチプローブ144を用いた傷異常の検出方法)
次に、タッチプローブ144を用いた傷異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、タッチプローブ144の検出値に基づいて、ワークの傷異常を検出する。タッチプローブ144は、ワークに接触することによりワークまでの距離を測定することが可能な接触式のセンサである。タッチプローブ144は、たとえば、主軸132に取り付け可能に構成される。タッチプローブ144は、ワーク表面を走査することにより当該走査面におけるワークの形状を取得する。
一例として、検出部51は、タッチプローブ144から得られたワーク形状を、予め定められた正解値と比較することにより傷異常を検出する。他の例として、検出部51は、タッチプローブ144から得られたワーク形状に基づいて表面の粗さを算出し、当該粗さが所定値を超えている場合に傷異常を検出する。
検出部51は、傷異常を検出した場合には、傷異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、傷異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
(F4.カメラ140を用いたサイズ異常の検出方法)
次に、カメラ140を用いたサイズ異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、カメラ140から得られたワーク画像に基づいて、ワークのサイズ異常を検出する。より具体的には、工作機械10は、ワーク画像からワーク部分をサーチする。ワーク部分のサーチ処理には、既存の種々の画像処理が用いられる。一例として、ワーク部分は、学習済みモデルを用いて認識される。学習済みモデルは、学習用データセットを用いた学習処理により予め生成されている。
学習用データセットは、ワークが写っている複数の学習用画像を含む。各学習用画像には、ワークが写っているか否かを示すラベルが関連付けられる。学習済みモデルの内部パラメータは、このような学習用データセットを用いた学習処理により予め最適化されている。
学習済みモデルを生成するための学習手法には、種々の機械学習アルゴリズムが採用され得る。一例として、当該機械学習アルゴリズムとして、ディープラーニング、コンボリューションニューラルネットワーク(CNN)、全層畳み込みニューラルネットワーク(FCN)、サポートベクターマシンなどが採用される。
検出部51は、カメラ140から得られたワーク画像上で所定の矩形領域をずらしながら、当該矩形領域内の部分画像を学習済モデルに順次入力する。当該学習済みモデルは、部分画像の入力を受け付けると、当該部分画像にワーク部分が写っている確率を出力する。検出部51は、当該確率が所定値を超えたことに基づいて、ワーク部分を検出する。その後、検出部51は、当該ワーク部分のサイズ(たとえば、各種幅や面積など)が予め定められた正常範囲内でない場合に、ワークのサイズ異常を検出する。
画像内におけるサイズ異常部分の座標値は、予め定められた座標変換式に基づいて、3次元モデルMD上の座標値に変換される。当該座標変換式は、カメラ140の設置位置とワークの設置位置との位置関係に基づいて予め定められている。3次元モデルMD上の座標値は、ワークの識別情報と、加工異常種別とに関連付けられた上で異常情報222に書き込まれる。
検出部51は、サイズ異常を検出した場合には、サイズ異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、サイズ異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
(F5.レーダスキャナ142を用いたサイズ異常の検出方法)
次に、レーダスキャナ142を用いたサイズ異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、レーダスキャナ142の検出値に基づいて、ワークのサイズ異常を検出する。一例として、検出部51は、レーダスキャナ142から得られたワークの3次元形状を、予め準備されている正解値の3次元形状と比較することにより、サイズ異常を検出する。
検出部51は、サイズ異常を検出した場合には、サイズ異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、サイズ異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
(F6.タッチプローブ144を用いたサイズ異常の検出方法)
次に、タッチプローブ144を用いたサイズ異常の検出方法について説明する。
本例では、検出部51は、タッチプローブ144の検出値に基づいて、ワークのサイズ異常を検出する。一例として、検出部51は、タッチプローブ144からワークの各部分の幅を取得し、当該幅が予め定められた正常範囲内でない場合にワークのサイズ異常を検出する。
検出部51は、サイズ異常を検出した場合には、サイズ異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、サイズ異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
検出部51は、サイズ異常を検出した場合には、サイズ異常が生じているワーク内の場所(座標値)と、ワークの識別情報と、サイズ異常を示す異常識別情報とを互いに関連付けた上で異常情報222に書き込む。
<G.表示制御処理>
次に、図7を参照して、工作機械10による表示制御処理について説明する。図7は、工作機械10の機能構成の一例を示す図である。
工作機械10は、工作機械10を制御するための制御部50を含む。本明細書でいう「制御部50」とは、工作機械10を制御する装置を意味する。
制御部50は、主に、工作機械10の表示制御を担う。制御部50の装置構成は、任意である。制御部50は、単体の制御ユニットで構成されてもよいし、複数の制御ユニットで構成されてもよい。
制御部50は、上述の操作盤20に実装されてもよいし、上述のCNCユニット30に実装されてもよい。あるいは、制御部50は、操作盤20およびCNCユニット30以外のその他の装置に実装されてもよい。典型的には、制御部50は、操作盤20に実装される。
制御部50は、画面表示部52と、実施部53とを含む。以下では、これらの機能構成について順に説明する。
なお、図7に示される機能構成の全ては、上述の操作盤20に実装されてもよいし、上述のCNCユニット30に実装されてもよい。あるいは、図7に示される機能構成の一部が上述の操作盤20に実装され、残りの機能構成が上述のCNCユニット30に実装されてもよい。あるいは、図7に示される機能構成の一部は、操作盤20およびCNCユニット30以外のその他の装置に実装されてもよい。
(G1.画面表示部52)
まず、上述の図2を参照して、図7に示される画面表示部52の機能について説明する。
画面表示部52は、異常情報222と、ワークの3次元モデルMDとに基づいて、操作盤20のディスプレイ205に確認画面230を表示する。上述のように、確認画面230は、表示領域233と、表示領域235とを含む。
表示領域233には、特定の視点から3次元モデルMDを表わした2次元の画像IM1が表示される。画像IM1は、ワークWを表わす二次元の画像である。
また、画面表示部52は、3次元モデルMDから画像IM1を生成した際に用いた投影変換式を用いて、異常情報222(図6参照)に規定されている3次元の座標値を画像IM1内の2次元の座標値に変換する。そして、画面表示部52は、当該2次元の座標値が示す画像IM1内の位置を他の部分とは異なる表示態様で強調表示する。図2の例では、異常部分P1Aと異常部分P1Bとが強調表示されている。
画像IM1上で強調表示されている異常部分は、選択可能に構成される。当該選択操作は、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に対するタッチ操作や、操作盤20の操作キー206に対するキー入力によって受け付けられる。画面表示部52は、いずれかの異常部分が選択された場合には、選択された異常部分が示す加工異常の種別を実施部53に出力する。
(G2.実施部53)
次に、図8~図13を参照して、図7に示される実施部53の機能について説明する。
実施部53は、操作盤20が確認画面230上において異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実施する。異常対処処理を実施するための機能構成の一例として、実施部53は、使用工具特定部54と、工具情報特定部56と、加工条件特定部58と、情報表示部60と、駆動制御部62とを含む。
以下では、これらの機能構成について順に説明を行う。
(a)使用工具特定部54
図8は、使用工具特定部54の機能を説明するための図である。
使用工具特定部54は、図8に示される加工情報223に基づいて、確認画面230上において選択された異常部分の加工を行った使用工具を特定する。加工情報223は、ワークの加工で用いられる使用工具と、当該使用工具の加工経路とを少なくとも規定している。図8の例では、加工情報223において、加工経路の始点と、加工経路の終点と、使用工具の種別と、加工経路の種別と、当該加工経路での加工を実現するためのGコードとが、加工経路ごとに規定されている。
加工情報223は、種々の方法で生成される。一例として、工作機械10の中には、ユーザが対話形式での質問に応えることにより自動で加工プログラムを生成する機能を有するものがある。加工情報223は、たとえば、当該機能により生成される。
図9は、対話形式の加工プログラムの生成画面の一例である生成画面250を示す図である。生成画面250は、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に表示される。生成画面250は、加工経路を指定するためのアイコン21~27が示されている。アイコン21~27の各々には、アイコンに示される加工を実現するためのプログラムコード(たとえば、Gコード)などが関連付けられている。当該プログラムコードには、加工経路や使用工具などが規定されている。
図9に示されるアイコン21~27は、ユーザが選択可能なアイコンの一部を示すものである。ユーザは、対話に応じて各種アイコンを選択していくことで、任意の加工プログラムを生成することができる。その際、加工経路を規定する情報と、当該加工経路で使用される使用工具とが加工情報223に規定される。このとき、加工情報223に基づく加工により得られるワークの3次元モデルMDがさらに生成されてもよい。
なお、加工情報223のデータ形式は、図8に示される形式に限定されない。加工情報223は、ワークの加工で用いられる工具と、当該工具の加工経路とを少なくとも含む情報であればよい。一例として、加工情報223は、加工プログラム自体であってもよい。
また、上述では、対話形式の自動生成機能により加工プログラムが生成される機能について説明を行ったが、加工プログラムは、作業者がプログラムコードを記述することにより設計されてもよい。
使用工具特定部54は、加工情報223に規定されている加工経路の中から、3次元モデルMD上の指定された箇所に対応する加工経路を経路候補として特定する。より具体的には、使用工具特定部54は、加工情報223に規定されている各加工経路について、当該加工経路と、3次元モデルMD上の指定された箇所との間の距離を算出する。
ある局面において、使用工具特定部54は、算出した距離が所定値以下の加工経路を経路候補として特定する。他の局面において、使用工具特定部54は、算出した距離が最短となる所定数の加工経路を経路候補として特定する。当該所定数は、1以上の整数である。
次に、使用工具特定部54は、加工情報223を参照して、特定した経路候補に関連付けられている工具種別を特定する。特定された工具は、3次元モデルMD上の指定された箇所の加工に関わった使用工具とみなされる。図8の例では、「工具B」が使用工具として特定されている。
(b)工具情報特定部56
図10は、工具情報特定部56の機能を説明するための図である。
工具情報特定部56は、使用工具特定部54によって特定された使用工具に関する工具情報を特定する。
より具体的には、まず、工具情報特定部56は、図10に示される工具データベース224を取得する。工具データベース224は、工作機械10に予め格納されていてもよいし、外部サーバーから取得されてもよい。工具データベース224は、工具情報を工具ごとに規定している。当該工具情報は、工具を一意に識別するための工具番号と、工具の種類を示す工具種別と、工具名と、工具径や工具長などの工具のサイズ情報と、当該工具を表わす工具画像とを含む。
工具データベース224に含まれる各工具画像は、たとえば、上述のカメラ140から得られた画像である。カメラ140は、ワークの加工開始前、またはワークの加工終了後などの種々のタイミングで工具を撮影する。
工具情報特定部56は、工具データベース224に規定されている工具種別の中から、使用工具特定部54によって特定された使用工具に対応する工具種別を特定する。その後、工具情報特定部56は、当該特定した工具種別に対応付けられている工具情報を取得する。図10の例では、「工具B」に係る工具情報が取得されている。取得される工具情報は、たとえば、工具名と、工具径や工具長などの工具のサイズ情報と、工具画像との少なくとも1つを含む。
なお、上述では、工具径や工具長などの工具のサイズ情報が工具データベース224に予め規定されている例について説明を行ったが、工具のサイズは、他の方法で特定されてもよい。
ある局面において、工具情報特定部56は、カメラ140から得られた工具画像に基づいて工具のサイズを特定してもよい。より具体的には、工具情報特定部56は、使用工具特定部54によって特定された使用工具をカメラ140の前に駆動し、カメラ140に使用工具を撮影させる。次に、工具情報特定部56は、カメラ140から得られた工具画像に対して所定の画像処理を実行することで、当該工具画像内から工具部分をサーチする。工具部分のサーチ処理には、既存の種々の画像処理が用いられる。工具情報特定部56は、工具画像からサーチされた工具部分に基づいて、使用工具のサイズ情報を特定する。
他の局面において、工具情報特定部56は、レーザセンサなどの距離センサ、その他の計測機器を用いて、使用工具のサイズを計測してもよい。
(c)加工条件特定部58
図11は、加工条件特定部58の機能を説明するための図である。
一例として、図11に示される加工情報223には、加工条件が加工工程順に規定されている。加工条件特定部58は、予め定められた特定の加工異常が発生した場合には、加工情報223に基づいて、当該ワークの各加工工程における加工条件226を取得する。
各加工工程での加工条件226は、たとえば、当該加工工程で用いられた工具と、当該工具の加工経路と、当該工具が装着されていた主軸の回転速度と、当該主軸の送り速度との少なくとも1つを含む。当該回転速度や当該送り速度は、たとえば、Gコードから取得される。
なお、上述では、加工条件226が加工情報223から特定される例について説明を行ったが、加工条件特定部58は、加工プログラム323から加工条件226を特定してもよい。
(d)情報表示部60
次に、図12および図13を参照して、図7に示される情報表示部60の機能について説明する。
図12は、確認画面230上の異常部分P1Aが選択された場合における画面遷移の例を示す図である。
情報表示部60は、傷異常に対応する異常部分P1Aを選択する操作が操作盤20において受け付けた場合には、異常部分P1Aの加工に関わった工具の情報を上述の使用工具特定部54から取得し、当該情報を表示する。
異常部分P1Aの加工に関わった使用工具の情報は、たとえば、確認画面230の表示領域235に表示される。図12の例では、当該使用工具の名前が表示領域235に表示されている。
このように、情報表示部60は、操作盤20が傷異常に対応する異常部分P1Aを選択する操作を受け付けられた場合には、異常部分P1Aの加工に関わった工具の情報を表示する異常対処処理を実施する。ワークの傷異常は、たとえば、工具の摩耗や工具の欠損などの工具異常が原因で発生している可能性が高い。そのため、異常部分P1Aの加工に関わった工具の情報が表示されることで、作業者は、傷異常の原因となった工具を特定しやすくなる。
好ましくは、情報表示部60は、異常部分P1Aの加工に関わった使用工具名だけなく、当該使用工具に関する他の工具情報を表示してもよい。
一例として、当該他の工具情報は、使用工具のサイズ情報を含む。当該サイズ情報は、使用工具の工具径と、使用工具の工具長との少なくとも1つを含む。作業者は、当該サイズ情報を確認することにより異常部分P1Aの加工に関わった工具のサイズ情報を容易に確認することができる。
他の例として、上記他の工具情報は、使用工具を表わす工具画像を含む。作業者は、当該サイズ情報を確認することにより異常部分P1Aの加工に関わった工具の状態を画像上で確認することができ、当該工具の摩耗や欠損を発見することができる。
さらに他の例として、上記他の工具情報は、使用工具の加工経路を含む。当該加工経路は、たとえば、画像IM1に重ねて表示される。これにより、作業者は、使用工具の加工経路を視覚的に理解することができる。
より具体的な処理として、情報表示部60は、上述の加工情報223(図8参照)を参照して、使用工具に対応付けられている加工経路を特定する。当該加工経路は、3次元空間上の経路として示されているので、情報表示部60は、投影変換により、3次元モデルMDの投影方向を基準として当該経路を2次元の加工経路に変換する。その後、情報表示部60は、当該2次元の加工経路を画像IM1に重ねて表示する。
図13は、確認画面230上の異常部分P1Bが選択された場合における画面遷移の例を示す図である。
情報表示部60は、サイズ異常に対応する異常部分P1Bを選択する操作が操作盤20において受け付けられた場合には、ワークの各加工工程での加工条件226(図11参照)を操作盤20のディスプレイ205に表示する。各加工工程での加工条件226は、加工条件特定部58から取得される。
各加工工程での加工条件226は、たとえば、確認画面230の表示領域235に表示される。このとき、加工条件226の全部が表示領域235に表示されてもよいし、加工条件226の一部が表示領域235に表示されてもよい。
一例として、情報表示部60は、加工条件226の全部を表示領域235に表示する。このとき、情報表示部60は、異常部分P1Bを加工した際の加工条件を特定し、当該加工条件を他の加工条件とは異なる態様で表示してもよい。
他の例として、情報表示部60は、加工条件226の一部を表示領域235に表示する。このとき、情報表示部60は、異常部分P1Bを加工した際の加工条件を抽出し、当該加工条件を表示領域235に表示し、他の加工条件については表示領域235に表示しない。
表示領域235に表示される加工条件は、たとえば、各加工工程で用いられた工具と、当該工具の加工経路と、当該工具が装着されていた主軸の回転速度と、当該主軸の送り速度との少なくとも1つを含む。
このように、情報表示部60は、サイズ異常に対応する異常部分P1Bを選択する操作が受け付けられた場合には、工具情報だけでなく、加工経路など様々な情報を表示する。異なる言い方をすれば、情報表示部60は、サイズ異常に対応する異常部分P1Bを選択する操作が受け付けられた場合には、傷異常に対応する異常部分P1Aを選択する操作が受け付けられた場合よりも、表示する情報量を多くする。
ワークのサイズ異常が発生している場合には、異常発生原因がどこにあるのかを特定することが難しい。異常部分P1Bが選択された場合に、より多くの情報が表示されることで、作業者は、サイズ異常の発生原因を網羅的に確認することができる。
好ましくは、情報表示部60は、各工具についての加工経路を画像IM1に重ねて表示する。これにより、作業者は、各工具の加工経路を視覚的に理解することができる。
より具体的な処理として、情報表示部60は、上述の加工情報223(図8参照)または上述の加工条件226(図11参照)を参照して、各工具に対応付けられている加工経路を特定する。当該加工経路は、3次元空間上の経路として示されているので、情報表示部60は、投影変換により、3次元モデルMDの投影方向を基準として当該経路を2次元の加工経路に変換する。その後、情報表示部60は、当該2次元の加工経路を画像IM1に重ねて表示する。
(e)駆動制御部62
次に、図7に示される駆動制御部62の機能について説明する。
表示領域235に表示されている使用工具は、選択可能に構成されてもよい。駆動制御部62は、表示領域235に表示されている使用工具の内から一の使用工具が選択されたことに基づいて、マガジン170(図1参照)内にある当該一の使用工具を予め定められた位置に駆動するようにマガジン駆動部110M(図3参照)を制御する。当該予め定められた位置は、作業者が工具を取り出すことが可能な位置であり、マガジン170の制御プログラムにおいて予め規定されている。
これにより、作業者は、加工異常が生じている部分に関わった使用工具の状態を目視で確認することができ、当該工具の摩耗や欠損を発見することができる。
<H.フローチャート>
次に、図14を参照して、上述の確認画面230(図2参照)の表示フローについて説明する。図14は、上述の確認画面230の表示制御の流れを示すフローチャートである。
図14に示される処理は、工作機械10の制御部50が上述の制御プログラム221を実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
ステップS110において、制御部50は、上述の確認画面230の呼び出し操作を受け付けたか否かを判断する。ユーザは、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に対するタッチ操作や、操作盤20の操作キー206に対するキー入力によって、確認画面230を呼び出すことができる。制御部50は、確認画面230の呼び出し操作を受け付けたと判断した場合(ステップS110においてYES)、制御をステップS112に切り替える。そうでない場合には(ステップS110においてNO)、制御部50は、ステップS110の処理を再び実行する。
ステップS112において、制御部50は、画面表示部52(図7参照)として機能し、操作盤20のディスプレイ205に確認画面230を表示する。確認画面230は、ワークの3次元モデルMDを読み込めるように構成されており、読み込んだ3次元モデルMDの投影画像である画像IM1を表示領域233に表示する。
ステップS114において、制御部50は、画面表示部52(図7参照)として機能し、上述の異常情報222を参照して、加工異常が発生している異常部分を画像IM1内において強調表示する。
ステップS120において、制御部50は、画像IM1内で強調表示されている異常部分を選択する操作を受け付けたか否かを判断する。当該選択操作は、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に対するタッチ操作や、操作盤20の操作キー206に対するキー入力によって行われる。制御部50は、画像IM1内で強調表示されている異常部分を選択する操作を受け付けたと判断した場合(ステップS120においてYES)、制御をステップS122に切り替える。そうでない場合には(ステップS120においてNO)、制御部50は、制御をステップS130に切り替える。
ステップS122において、制御部50は、実施部53(図7参照)として機能し、ステップS120で選択された異常部分で発生している加工異常を特定し、当該加工異常に応じた異常対処処理を実施する。実施部53の機能については上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。
ステップS130において、制御部50は、確認画面230の表示領域235に表示されている使用工具の内から一の使用工具が選択されたか否かを判断する。ユーザは、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に対するタッチ操作や、操作盤20の操作キー206に対するキー入力によって使用工具を選択することができる。制御部50は、確認画面230の表示領域235に表示されている使用工具の内から一の使用工具が選択されたと判断した場合(ステップS130においてYES)、制御をステップS132に切り替える。そうでない場合には(ステップS130においてNO)、制御部50は、制御をステップS140に切り替える。
ステップS132において、制御部50は、駆動制御部62(図7参照)として機能し、マガジン170(図1参照)に保持されている工具の内から、ステップS130で選択された使用工具を特定し、当該使用工具を予め定められた位置に駆動するようにマガジン駆動部110M(図3参照)を制御する。
ステップS140において、制御部50は、上述の確認画面230(図2参照)を閉じる操作を受け付けたか否かを判断する。ユーザは、たとえば、操作盤20のディスプレイ205に対するタッチ操作や、操作盤20の操作キー206に対するキー入力によって、確認画面230を閉じることができる。制御部50は、確認画面230を閉じる操作を受け付けたと判断した場合(ステップS140においてYES)、図14に示され処理を終了する。そうでない場合には(ステップS140においてNO)、制御部50は、ステップS120に戻す。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 工作機械、20 操作盤、21 アイコン、22 アイコン、23 アイコン、24 アイコン、25 アイコン、26 アイコン、27 アイコン、30 CNCユニット、50 制御部、51 検出部、52 画面表示部、53 実施部、54 使用工具特定部、56 工具情報特定部、58 加工条件特定部、60 情報表示部、62 駆動制御部、110A 回転駆動部、110B 位置駆動部、110M マガジン駆動部、111B サーボドライバ、111C サーボドライバ、111X サーボドライバ、111Y サーボドライバ、111Z サーボドライバ、130 主軸頭、131 主軸筒、132 主軸、134 工具、140 カメラ、142 レーダスキャナ、144 タッチプローブ、170 マガジン、201 制御回路、202 ROM、203 RAM、204 通信インターフェイス、205 ディスプレイ、206 操作キー、220 補助記憶装置、221 制御プログラム、222 異常情報、223 加工情報、224 工具データベース、226 加工条件、230 確認画面、233 表示領域、235 表示領域、250 生成画面、301 制御回路、302 ROM、303 RAM、304 通信インターフェイス、305 通信インターフェイス、306 フィールドバスコントローラ、320 補助記憶装置、322 検出プログラム、323 加工プログラム。

Claims (5)

  1. 工作機械であって、
    ディスプレイと、
    操作を受け付けるための操作部と、
    前記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部と、
    前記工作機械を制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記ワークを表わす画像を前記ディスプレイに表示する処理と、
    前記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を前記画像内において所定の表示態様で表示する処理と、
    前記操作部が前記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実施する処理とを実行
    前記異常部分を前記所定の表示態様で表示する処理は、前記検出部によって検出された加工異常の種類に応じて、前記異常部分を異なる表示態様で表示することを含み、
    前記複数種類の加工異常は、
    前記ワークに傷があることを示す第1加工異常と、
    前記ワークのサイズが予め定められた正常範囲内でないことを示す第2加工異常とを含む、工作機械。
  2. 前記制御部は、さらに、
    前記ワークの加工で用いられる工具と、当該工具の加工経路とを規定した加工情報を取得する処理と、
    前記操作部が前記第1加工異常に対応する異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、前記加工情報に基づいて、当該選択された異常部分の加工に関わった工具を特定する処理と、
    当該特定された工具の情報を前記ディスプレイに表示する処理とを実行する、請求項に記載の工作機械。
  3. 前記制御部は、さらに、前記操作部が前記第2加工異常に対応する異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、前記ワークの各加工工程での加工条件を前記ディスプレイに表示する処理を実行する、請求項またはに記載の工作機械。
  4. 工作機械の制御方法であって、
    前記工作機械は、
    ディスプレイと、
    操作を受け付けるための操作部と、
    前記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部とを備え、
    前記制御方法は、
    前記ワークを表わす画像を前記ディスプレイに表示するステップと、
    前記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を前記画像内において所定の表示態様で表示するステップと、
    前記操作部が前記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実行するステップとを実行
    前記異常部分を前記所定の表示態様で表示するステップは、前記検出部によって検出された加工異常の種類に応じて、前記異常部分を異なる表示態様で表示することを含み、
    前記複数種類の加工異常は、
    前記ワークに傷があることを示す第1加工異常と、
    前記ワークのサイズが予め定められた正常範囲内でないことを示す第2加工異常とを含む、制御方法。
  5. 工作機械の制御プログラムであって、
    前記工作機械は、
    ディスプレイと、
    操作を受け付けるための操作部と、
    前記工作機械によって加工されたワークについて複数種類の加工異常を検出することが可能な検出部とを備え、
    前記制御プログラムは、前記工作機械に、
    前記ワークを表わす画像を前記ディスプレイに表示するステップと、
    前記検出部によって加工異常が検出された場合には、当該加工異常の発生箇所に対応する異常部分を前記画像内において所定の表示態様で表示するステップと、
    前記操作部が前記異常部分を選択する操作を受け付けた場合には、当該異常部分で発生している加工異常の種類に応じた異常対処処理を実行するステップとを実行させ
    前記異常部分を前記所定の表示態様で表示するステップは、前記検出部によって検出された加工異常の種類に応じて、前記異常部分を異なる表示態様で表示することを含み、
    前記複数種類の加工異常は、
    前記ワークに傷があることを示す第1加工異常と、
    前記ワークのサイズが予め定められた正常範囲内でないことを示す第2加工異常とを含む、制御プログラム。
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