JP7133221B2 - 椅子型マッサージ機 - Google Patents
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Description
特許文献1のマッサージ機は、背もたれ部と座部とが一体化したようなバケットシート型に形成されており、背もたれ部の上端から下端までの広い範囲に亘って設けられるラック部に沿ってマッサージ機構を上下に案内することにより、肩から腰までの広い範囲に対する施療を可能とするものとなっている。そして、特許文献1のマッサージ機は、座部の前側にフットレスト部を備えており、使用者の下肢をマッサージする場合はフットレスト部を前方上側に向かって跳ね上げて、座部とほぼ同じ高さまで跳ね上がったフットレスト部に下肢を挿し入れることで下肢のマッサージが可能となっている。
即ち、本発明の椅子型マッサージ機は、使用者が着座する座部と、前記座部の後方に配備されて使用者の背部を支持する背もたれ部と、使用者の下肢を施療可能とする下肢挿入部を有すると共に前記座部の下部に収容可能とされたフットレスト部と、を有する椅子型マッサージ機であって、前記座部には、前記座部の下部に位置する収容位置と、当該収容位置の前方に位置する突出位置との間で、前記フットレスト部を往復可能に移動させるフットレスト出退機構が設けられており、前記フットレスト出退機構は、前記フットレスト部を突出位置に向かって移動させる場合には、前記フットレスト部の姿勢を下肢挿入部が前方を向く前向き姿勢に変化させる第1段階と、前記フットレスト部を前向き姿勢のまま持ち上げて突出位置に移動させる第2段階と、を行うことで、前記フットレスト部を突出位置に進出させる構成とされていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記フットレスト支持体に対するフットレスト部の回転を規制することで、前記フットレスト部の下肢挿入部が上方を向く上向き姿勢と、前記下肢挿入部が前方を向く前向き姿勢とにフットレスト部の姿勢を保持する姿勢保持手段を有しているとよい。
本発明にかかる椅子型マッサージ機の最も好ましい形態は、使用者が着座する座部と、前記座部の後方に配備されて使用者の背部を支持する背もたれ部と、使用者の下肢を施療可能とする下肢挿入部を有すると共に前記座部の下部に収容可能とされたフットレスト部と、を有する椅子型マッサージ機であって、前記座部には、前記座部の下部に位置する収容位置と、当該収容位置の前方に位置する突出位置との間で、前記フットレスト部を往復可能に移動させるフットレスト出退機構が設けられており、前記フットレスト出退機構は、前記フットレスト部を突出位置に向かって移動させる場合には、前記フットレスト部の姿勢を下肢挿入部が前方を向く前向き姿勢に変化させる第1段階と、前記フットレスト部を前向き姿勢のまま持ち上げて突出位置に移動させる第2段階と、を行うことで、前記フットレスト部を突出位置に進出させる構成とされていて、前記フットレスト部の左右両側には、左右方向を向く回転軸回りに前記フットレスト部を回転自在に支持するフットレスト支持体と、前記座部の前側に対して前記フットレスト支持体を左右方向を向く軸回りに揺動自在に支持する揺動アームと、が設けられており、前記フットレスト出退機構は、前記フットレスト部が第1段階にある場合に、前記フットレスト部を上向き姿勢から前向き姿勢に変更する姿勢変更手段を有しており、前記フットレスト部が第1段階から第2段階に移行した場合に、前記姿勢変更手段によるフットレスト部の姿勢変更が終了する構成とされていることを特徴とする。
図1に示すように、本実施形態の椅子型マッサージ機1は、いわゆるバケット形式の外套体2を有しており、外套体2の内側には使用者の臀部を下方から支持するに十分な広さを備えた座部3と、この座部3の後側に設けられた背もたれ部4と、座部3の前側に設けられたフットレスト部5と、を有している。
なお、以降で椅子型マッサージ機1を説明する際には、図1に示すように、起立状態にある背もたれ部4の高さ方向を上下方向とおき、図1中に矢印で示す方向を左右方向(幅方向)や前後方向として説明を行う。これらの方向は、椅子型マッサージ機1に着座した使用者から見た上下方向、左右方向、前後方向と一致するものとなっている。
上述したフットレスト支持体15は、フットレスト部5の左右両側にそれぞれ設けられており、いずれも側方視が楕円状に形成された板状の部材とされている。以降では、左側のフットレスト支持体15Lについては図3Aを用いて、また右側のフットレスト支持体15Rについては図3Bを用いて説明を行う。
さらに、図3Aの上向き姿勢に示すように、左側のフットレスト支持体15Lにおける中央上側には、座部支持フレーム6の前側上部に対してフットレスト支持体15を左右方向を向く軸回りに揺動自在に支持する揺動アーム16が配備されている。具体的には、この揺動アーム16は、上下方向の中途側が後方に向かって折れ曲がった帯板状の部材である。揺動アーム16の折れ曲がり角度はほぼ直角であり、揺動アーム16は略L字状の形状を有している。
係合部材24は、右側のフットレスト支持体15における中央側に、上述した被係合部材23の位置決め凹部26に係合する係合片27を有している。より詳しく説明すると、係合部材24は、位置決め凹部26に対して上下方向に嵌入可能な係合片27と、係合片27を上下方向に移動させる連結棒28と、連結棒28を上下方向に移動可能に案内する案内部29と、を有している。
また、フットレスト部5は、収容位置にあるときは、下肢挿入部11が上方を向く上向き姿勢になっている。一方、フットレスト部5は、突出位置にあるときは、下肢挿入部11が前方を向く前向き姿勢になっている。つまり、このフットレスト出退機構10は、収容位置と突出位置との間でフットレスト部5を往復移動させるだけでなく、フットレスト部5の姿勢を上向き姿勢と前向き姿勢との間で変更するものでもあり、位置と姿勢とを双方変更可能な構成となっている。
そこで、本発明のフットレスト出退機構10では、第1段階においてフットレスト部5を収容位置から突出位置まで前方に進出させつつ、フットレスト部5の姿勢を上向き姿勢から前向き姿勢に徐々に変更している。このようにすれば、座部支持フレーム6に対するフットレスト部5の干渉を抑制しつつフットレスト部5の姿勢を変更することができる。そして、本発明のフットレスト出退機構10は、フットレスト部5の姿勢が前向き姿勢に変更された後で、第2段階においてフットレスト部5を前向き姿勢のまま突出位置に移動させる構成を採用している。このような構成であれば、フットレスト部5と座部支持フレーム6との間に余計なスペースを確保する必要がなく、フットレスト部5の姿勢変更もスムーズに行われるため、座部支持フレーム6をフットレスト部5のサイズに合わせてコンパクト化できるようになり、小さな設置スペースでも収容可能な利便性に優れた椅子型マッサージ機1を得ることが可能となる。
上述したアクチュエータ31は、座部支持フレーム6の後部下側に配備されると共に、フットレスト部5を進出・退行させるための駆動力を発生する部材である。本実施形態のアクチュエータ31は、前方に向かってやや上方に傾斜するように伸びる駆動軸31aと、この駆動軸31aに沿って移動可能なスライダ33と、を有する電動アクチュエータ31であり、この前後方向に移動可能なスライダ33に後述するシャフト30の後端が左右方向を向く軸回りに揺動自在に連結されている。
具体的には、シャフト30の後端は、アクチュエータ31のスライダ33に、左右方向を向く軸回りに揺動自在に連結されている。また、シャフト30の前端は、揺動アーム16における上下方向の中途側に、左右方向を向く軸回りに揺動自在に連結されている。
このように前方上側に向かって揺動するフットレスト支持体15に対して、フットレスト部5は第1段階においては上向き姿勢から前向き姿勢に姿勢を大きく変える。このようにフットレスト部5が姿勢を大きく変えるのは、第1段階においてフットレスト部5の姿勢を変更する姿勢変更手段32が設けられているからである。
姿勢変更手段32は、フットレスト出退機構10が第1段階の動作を行っている場合に、フットレスト部5に作用してフットレスト部5の姿勢を上向き姿勢から前向き姿勢に変更する手段である。具体的には、姿勢変更手段32は、座部3側に設けられたガイド溝35と、フットレスト部5から左右方向の外方に向かって突出するように設けられると共に突端をガイド溝35に嵌入させた状態でガイド溝35に沿って移動可能とされたガイドピン36と、を有している。つまり、姿勢変更手段32は、第1段階においてガイド溝35にガイドピン36が嵌入することでフットレスト部5の姿勢を変更している。
上述したガイド溝35は、ガイド板37の後方下側から前方上側に向かって傾斜状に形成されている。このように前方に向かって上方に傾斜したガイド溝35を形成すれば、ガイドピン36をガイド溝35に沿って前方移動させることで、ガイドピン36が位置する高さが下方から上方に移動し、フットレスト部5を横倒姿勢(収容姿勢)から起立姿勢(前向き姿勢)に引き起こすことができる。
すなわち、上述した第1段階は、ガイド板37のガイド溝35にガイドピン36が嵌入しつつ溝の形成方向に沿って移動する段階であり、姿勢変更手段32によってフットレスト部5の姿勢を上向き姿勢から前向き姿勢に変更しつつフットレスト部5の移動が行われている段階である。
具体的には、図2、図3A、及び図3Bに示すように、第1段階の動作が始まった当初の時点では、フットレスト部5のガイドピン36は、ガイド板37のガイド溝35の後端側に位置しており、上述したポケットに収まった状態となっている。このとき、ガイドピン36は、床面のやや上方に位置しており、フットレスト部5は、ガイドピン36が設けられた側を下方に下げるような横倒し姿勢となっている。なお、この横倒し姿勢とは、下肢挿入部11を上方に向けた上向き姿勢に他ならない。
このようにしてフットレスト部5が前向き姿勢に変化した状態、言い換えれば第1段階から第2段階に遷移した直後の状態が、図8、図9A、及び図9Bに示すものである。
図8、図9A、及び図9Bに示すように、第2段階のフットレスト出退機構10では、姿勢変更手段22によるフットレスト部5の姿勢変更が終了しているため、フットレスト部5が前向き姿勢を維持したまま、揺動アーム16が前方に向かって揺動し、やがてフットレスト部5の高さが座部3の座面の高さと略等しくなるまでフットレスト部5が前方上側に進出する。
一方、 図12、図13A、及び図13Bに示すように、フットレスト部5を突出位置から収容位置に移動(退行)させる際には、まず姿勢保持手段22のレバー41を押し上げて、姿勢保持手段22によるフットレスト部5の固定を解除する。この状態では弾性部材19の付勢力が伝達用ホイル18に対して法線方向から作用しており、フットレスト部5には前向き姿勢に回動する方向に弾性力が作用している。
上述したフットレスト出退機構10であれば、収容位置では下肢挿入部11を上方に向けた上向き姿勢でフットレスト部5が収容されるので、着座や離席の邪魔にならないようにフットレスト部5を座部3の下方のスペースに確実に収容することができる。
それゆえ、上述したフットレスト出退機構10を有する椅子型マッサージ機1では、設置スペースが小さくできて利便性にも優れるという利点を享受することができる。
2 外套体
3 座部
4 背もたれ部
5 フットレスト部
6 座部支持フレーム
7 背部支持フレーム
8 上腕マッサージ部
9 下腕マッサージ部
10 フットレスト出退機構
11 下肢挿入部
12 上部フットマッサージ体
13 下部フットマッサージ体
14 回動軸
15 フットレスト支持体
15L 左側のフットレスト支持体
15R 右側のフットレスト支持体
16 揺動アーム
17L 左側のフットレスト支持体の挿通孔
17R 右側のフットレスト支持体の挿通孔
18 伝達用ホイル
19 弾性部材
20 位置決め突起
21 フットレスト回動規制部
22 姿勢保持手段
23 被係合部材
24 係合部材
25 レバー部材
26 位置決め凹部
26a 上向き姿勢のための位置決め凹部
26b 前向き姿勢のための位置決め凹部
27 係合片
28 連結棒
29 案内部
30 シャフト
31 アクチュエータ
31a アクチュエータの駆動軸
32 姿勢変更手段
33 スライダ
34 短フレーム
35 ガイド溝
36 ガイドピン
37 ガイド板
38 取入口
39 逆止部材
40 逆止部材回動軸
41 レバー
Claims (5)
- 使用者が着座する座部と、前記座部の後方に配備されて使用者の背部を支持する背もたれ部と、使用者の下肢を施療可能とする下肢挿入部を有すると共に前記座部の下部に収容可能とされたフットレスト部と、を有する椅子型マッサージ機であって、
前記座部には、前記座部の下部に位置する収容位置と、当該収容位置の前方に位置する突出位置との間で、前記フットレスト部を往復可能に移動させるフットレスト出退機構が設けられており、前記フットレスト出退機構は、前記フットレスト部を突出位置に向かって移動させる場合には、前記フットレスト部の姿勢を下肢挿入部が前方を向く前向き姿勢に変化させる第1段階と、前記フットレスト部を前向き姿勢のまま持ち上げて突出位置に移動させる第2段階と、を行うことで、前記フットレスト部を突出位置に進出させる構成とされていて、
前記フットレスト部の左右両側には、左右方向を向く回転軸回りに前記フットレスト部を回転自在に支持するフットレスト支持体と、前記座部の前側に対して前記フットレスト支持体を左右方向を向く軸回りに揺動自在に支持する揺動アームと、が設けられており、前記フットレスト出退機構は、前記フットレスト部が第1段階にある場合に、前記フットレスト部を上向き姿勢から前向き姿勢に変更する姿勢変更手段を有しており、前記フットレスト部が第1段階から第2段階に移行した場合に、前記姿勢変更手段によるフットレスト部の姿勢変更が終了する構成とされている
ことを特徴とする椅子型マッサージ機。 - 前記姿勢変更手段は、前記座部側に傾斜状に設けられたガイド溝と、前記フットレスト部から突出するように設けられると共に突端を前記ガイド溝に嵌入させた状態でガイド溝に沿って移動可能とされたガイドピンと、を有しており、前記第1段階において傾斜したガイド溝にガイドピンが嵌入しつつ移動することでフットレスト部の姿勢が上向き姿勢から前向き姿勢に変更される
ことを特徴とする請求項1に記載の椅子型マッサージ機。 - 前記フットレスト支持体には、前記フットレスト部の回転軸に対して、前記下肢挿入部が前方を向く方向に回転するように弾性力を生起させる弾性部材が設けられており、前記第2段階において前記弾性部材で生起した回転駆動力を用いて、前記フットレスト部の下肢挿入部が前方を向く方向にフットレスト部が回転する構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の椅子型マッサージ機。 - 前記フットレスト出退機構は、前記突出位置に配備された前記フットレスト部を前記収容位置に向かって退行させる場合に、前記弾性部材の弾性力に抗して前記フットレスト部の下肢挿入部が後方上側を向く方向にフットレスト部を回転させた後で、前記フットレスト部を前記収容位置に向かって移動させる構成とされている
ことを特徴とする請求項3に記載の椅子型マッサージ機。 - 前記フットレスト支持体に対するフットレスト部の回転を規制することで、前記フットレスト部の下肢挿入部が上方を向く上向き姿勢と、前記下肢挿入部が前方を向く前向き姿勢とにフットレスト部の姿勢を保持する姿勢保持手段を有している
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の椅子型マッサージ機。
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