JP7131990B2 - 交通状況判定システム及び交通状況判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、渋滞状況を判定する交通状況判定システム及び交通状況判定装置に関する。
従来より、ユーザが道路を移動する際の走行支援の一つとして、外部のセンタ等から取得した交通情報を提供することが行われている。交通情報としては、例えば道路上に生じている渋滞、通行止め、事故、車線規制等に関する情報がある。ここで、特に道路の渋滞状況をユーザに提供する為のシステムとしては、例えば道路交通情報通信システム(VICS:登録商標)やプローブカーシステムがある。ここで上記プローブカーシステムでは、各車両から収集した情報を基に、主要道路に限られることなく、より広い範囲の道路における渋滞状況を特定し、ユーザに対して提供することが可能となる。
例えば特開2015-7902号公報では、道路上を走行する各車両において撮像された撮像画像に基づいて算出された他車両との車間距離と車両位置を特定する情報を夫々収集し、収集した情報を解析することによって道路における車両密度(即ち道路の混雑度合い)を特定する技術について開示されている。また、車線毎に車両の車間距離を算出することについても開示されている。
特開2015-7902号公報(第5-11頁)
ここで、上記特許文献1では、道路上を実際に走行する車両が撮像した撮像画像内に含まれる他車両と撮像した車両(以下、撮像車両という)との相対関係(例えば車間距離)について撮像車両から収集し、収集した情報に基づいて道路の車両密度を特定している。しかしながら、走行車線と車速を特定しない撮像画像から算出される撮像車両と他車両との相対関係は情報としての信頼度が低く、それらの情報のみから算出された道路の車両密度についても不正確な情報となる場合がある。また、収集対象となるのは撮像時点で撮像車両の近くにある他車両と撮像車両との車間距離であり、走行車線と車速を特定しない状態では、それらの車間距離から一定区間における正確な道路の車両密度を算出することも困難である。
一方で、道路上を実際に走行する車両の走行情報(例えば車速等)を収集し、渋滞状況を判定する方法もあるが、そのような方法では特に車線毎の渋滞状況を判定する場合において、実際に車両が走行した車線のみしか判定対象とすることができない問題があった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する走行情報と、各車両が周辺を撮像した撮像画像に基づく情報とを併用することによって、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で正確に判定することを可能にした交通状況判定システム及び交通状況判定装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る第1の交通状況判定システムは、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、前記渋滞判定手段は、同一車線について前記走行情報に基づく渋滞判定と前記周辺画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、前記走行情報に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
また、本発明に係る第2の交通状況判定システムは、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、道路の車線数に関する情報を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記渋滞判定手段により渋滞状況が判定された道路の車線数が前記地図情報における同道路の車線数と一致しない場合に、前記地図情報における同道路の車線数と一致するように前記渋滞判定手段の判定結果を補正する判定結果補正手段と、を有する。
また、本発明に係る第3の交通状況判定システムは、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、前記渋滞判定手段は、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線に対してより近い車線を走行する撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
また、本発明に係る第4の交通状況判定システムは、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、前記渋滞判定手段は、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線を含むリンクにより遅く進入した撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
また、本発明に係る第5の交通状況判定システムは、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、前記渋滞判定手段は、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能であって、2種類以上の異なる判定結果を含む場合には、判定した撮像車両の数がより多い判定結果を渋滞判定の判定結果に優先して用いる。
尚、「車両の走行車線を特定する情報」とは、走行車線そのものを識別する情報であっても良いし、走行車線を特定する為の情報(例えば車両の位置座標)であっても良い。
また、「撮像画像に関する情報」とは、撮像画像そのものであっても良いし、撮像画像に対する画像処理によって導出されたデータであっても良い。
また、本発明に係る第1の交通状況判定装置は、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、前記渋滞判定手段は、同一車線について前記走行情報に基づく渋滞判定と前記周辺画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、前記走行情報に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる
また、本発明に係る第2の交通状況判定装置は、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、道路の車線数に関する情報を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記渋滞判定手段により渋滞状況が判定された道路の車線数が前記地図情報における同道路の車線数と一致しない場合に、前記地図情報における同道路の車線数と一致するように前記渋滞判定手段の判定結果を補正する判定結果補正手段と、を有する。
前記構成を有する本発明に係る第1、第3、第4及び第5の交通状況判定システム及び第1の交通状況判定装置によれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、情報としての信頼度は高いが判定可能な範囲の狭い車両の走行情報と、情報としての信頼度は低いが判定可能な範囲が広い車両の撮像画像に基づく情報とを併用することによって、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で正確に判定することが可能となる。また、同一の車線に対して異なる渋滞判定結果が重複した場合であっても、情報としての信頼度が高い渋滞判定の結果について優先的に用いることができるので、車線毎の道路の渋滞状況をより正確に判定することが可能となる。
また、本発明に係る第2の交通状況判定システム及び第2の交通状況判定装置によれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、情報としての信頼度は高いが判定可能な範囲の狭い車両の走行情報と、情報としての信頼度は低いが判定可能な範囲が広い車両の撮像画像に基づく情報とを併用することによって、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で正確に判定することが可能となる。また、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、渋滞状況が判定された道路の車線数と実際の車線数が一致しない場合であっても、判定結果を補正することによって実際の車線に適合させることが可能となる。
本実施形態に係る交通状況判定システムを示した概略構成図である。 本実施形態に係る交通状況判定システムの構成を示したブロック図である。 プローブ情報DBに記憶されるプローブ情報の一例を示した図である。 渋滞情報DBに記憶される車線毎の渋滞状況に関する情報の一例を示した図である。 本実施形態に係るナビゲーション装置の制御系を模式的に示すブロック図である。 本実施形態に係る渋滞状況判定処理プログラムのフローチャートである。 自レーン処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 撮像車両が位置する車線の特定方法について説明した図である。 撮像車両が撮像画像の撮像中において主に走行していた走行車線の特定方法について説明した図である。 他レーン密度処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 撮像画像に基づいて検出される他車両を示した図である。 他レーン速度処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 レーン照合処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 並走処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合において渋滞判定結果を確定する一例を示した図である。 同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合において渋滞判定結果を確定する一例を示した図である。 同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合において渋滞判定結果を確定する一例を示した図である。 同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合において渋滞判定結果を確定する一例を示した図である。
以下、本発明に係る交通状況判定システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る交通状況判定システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る交通状況判定システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る交通状況判定システム1の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る交通状況判定システム1は、プローブセンタ2が備えるサーバ装置(交通状況判定装置)3と、車両4に搭載された通信(案内)端末であるナビゲーション装置5と、を基本的に有する。また、サーバ装置3とナビゲーション装置5は通信ネットワーク網6を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、ナビゲーション装置5の代わりに、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータを用いても良い。
ここで、本実施形態に係る交通状況判定システム1は所謂プローブカーシステムを構成する。ここで、プローブカーシステムとは、車両4をセンサとして情報を収集するシステムである。具体的には、車両4が速度データをはじめ、ステアリング操作やシフト位置等の各システムの作動状況をGPSの位置情報とともに予め車両4に搭載された通信装置を介してプローブセンタ2に送信し、センタ側でその収集データを様々な情報として再利用するシステムをいう。
そして、プローブセンタ2が備えるサーバ装置3は、全国を走行する各車両4から現在時刻や走行情報等を含むプローブ情報(材料情報)を適宜収集して蓄積するとともに、蓄積されたプローブ情報から道路に関する各種支援情報(例えば道路の通行止め情報、事故情報、渋滞情報、旅行時間等)を生成し、生成された支援情報をナビゲーション装置5に対して配信したり、支援情報を用いた各種処理を行う情報管理サーバである。特に本実施形態では、サーバ装置3は、車両4の現在位置座標、車速、及び車両4が備える車載カメラ7によって周辺を撮像した撮像画像を各車両4から収集し、収集した各情報を統計或いは解析することによって車線毎の渋滞状況を示すデータを生成し、車両4に対して配信する。
ここで、車載カメラ7は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成され、車両4のバンパ、バックミラーの裏側、ドアミラー等に取り付けられるとともに車両4の周囲環境が撮像可能となるように光軸方向が設定される。車載カメラ7の数は単数であっても良いし、複数であっても良い。例えば、車載カメラ7は、車両4の走行時において車両の進行方向前方の周辺環境を撮像する。尚、車両4の進行方向前方ではなく、側方や後方を撮像範囲としても良い。
一方、ナビゲーション装置5は、車両4に搭載され、格納する地図データに基づいて自車位置周辺の地図を表示したり、地図画像上において車両の現在位置を表示したり、設定された案内経路に沿った移動案内を行う車載機である。また、ナビゲーション装置5はサーバ装置3から受信した車線毎の渋滞状況に関する情報を利用者に対して案内することについても行う。尚、ナビゲーション装置5の詳細については後述する。
また、通信ネットワーク網6は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局はナビゲーション装置5との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網6の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にあるナビゲーション装置5の通信をサーバ装置3との間で中継する役割を持つ。
尚、情報を収集する対象となる車両4と、収集した情報に基づいて生成された車線毎の渋滞状況に関する情報を配信する対象となる車両4は、同一の車両である必要は無く、異なる車両であっても良い。また、車線毎の渋滞状況に関する情報の配信は必ずしも車両4に対して行う必要は無く、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータに対して行っても良い。
続いて、交通状況判定システム1を構成するサーバ装置3の構成について図2を用いてより詳細に説明する。
サーバ装置3は、図2に示すようにサーバ制御ECU11と、サーバ制御ECU11に接続された情報記録手段としての地図情報DB12と、プローブ情報DB13と、渋滞情報DB14と、センタ通信装置15とから基本的に構成されている。
サーバ制御ECU11(エレクトロニック・コントロール・ユニット)は、サーバ装置3の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の渋滞状況判定処理プログラム(図6参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御ECU11は、後述のナビゲーション装置5のECUとともに処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、走行情報収集手段は、道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する。画像情報収集手段は、道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する。渋滞判定手段は、走行情報収集手段により収集された走行情報と画像情報収集手段により収集された周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する。
また、地図情報DB12は、外部からの入力データや入力操作に基づいて登録された地図情報が、エリア毎(例えば20km四方のメッシュ毎)に区分されて記憶される記憶手段である。また、地図情報DB12は、後述のナビゲーション装置5に格納されている地図情報と基本的に同一の構成を有しており、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ等を含む。特にリンクデータについてはリンク両端の位置座標、リンクに含まれる車線の構造(車線数、車線幅、リンクの途中で車線の増減がある場合には増減する地点等)に関する情報を含む。
また、プローブ情報DB13は、全国を走行する各車両4から収集したプローブ情報を累積的に記憶する記憶手段である。尚、本実施形態においては、車両4から収集されるプローブ情報として、特に(a)車両が備える車載カメラ7によって撮像された撮像画像、(b)撮像画像に含まれる各フレームの撮像時点における車両の位置座標及び車速、(c)車両が現在走行するリンク及び該リンクへの進入時刻が含まれる。但し、プローブ情報としては上記(a)~(c)に関する情報を必ずしも全て含む必要はなく、例えば(a)及び(b)に関する情報のみを含む構成としても良い。また、渋滞状況の判定を特定のリンク(例えば交差点への進入リンク)のみを対象として行う場合には、該当するリンクを走行する車両のみからプローブ情報を収集しても良い。
図3はプローブ情報DB13に記憶されるプローブ情報の一例を示した図である。図3に示すように、プローブ情報は、送信元の車両を識別する車両IDと、上記(a)~(c)に関する情報等が含まれる。例えば、図3に示すプローブ情報は、ID“A”の車両4がID“100001”のリンクに9:01:30に進入した場合において、当該リンクを走行する車両が撮像した撮像画像とともに撮像画像の撮像中における車両の現在位置と車速がフレーム単位で記憶されている。同様にして、他のプローブ情報についても記憶されている。なお、図3に示す撮像画像とは撮像画像のIDを記載しているが、車両ID、走行リンク、リンク進入時刻があれば、当該撮像画像を特定できるので必ずしも撮像画像にIDを付与する必要はない。
一方で、渋滞情報DB14は、上記プローブ情報DB13に格納されるプローブ情報を統計或いは解析することによって生成された車線毎の渋滞状況に関する情報(配信情報)を累積的に記憶する記憶手段である。尚、本実施形態では渋滞状況を例えば『空き』、『渋滞』の2段階で判定するが、『空き』、『混雑』、『渋滞』の3段階、或いは4段階以上で判定しても良い。また、平均車速や旅行時間によって渋滞状況を特定しても良い。尚、渋滞状況の判定処理の詳細については後述する。
図4は渋滞情報DB14に記憶される車線毎の渋滞状況に関する情報の一例を示した図である。図4に示すように車線毎の渋滞状況に関する情報は、渋滞状況の判定を行った日時を特定する情報と、リンク及び車線を特定する情報と、判定された車線の渋滞状況(『空き』又は『渋滞』)とを含む。具体的には、順に、『統計日時』、『リンクID』、『車線No.』及び『渋滞度合い』が対応する。尚、『車線No.』は、例えばリンクに含まれる複数の車線について、左から順に1、2、3・・・と規定する。例えばリンクID“100001”で車線No.“1”である場合には、リンクID“100001”の最も左側の車線を示す。尚、図4に示す例では車線毎の渋滞状況に関する情報として、『空き』と判定された車線の情報についても含めているが、『渋滞』と判定された車線の情報のみを含めるようにしても良い。また、渋滞状況が判定できない車線に対して『不明』を記憶しても良い。
そして、サーバ装置3は、渋滞情報DB14に記憶された車線毎の渋滞状況に関する情報をナビゲーション装置5の要求に応じてナビゲーション装置5に配信する。一方で、車線毎の渋滞状況に関する情報の配信されたナビゲーション装置5は、配信された車線毎の渋滞状況をユーザに案内したり、配信された渋滞状況を考慮した目的地までの経路探索を行う。
また、センタ通信装置15は、車両4やVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の外部の交通情報センタと通信ネットワーク網6を介して通信を行う為の通信装置である。本実施形態では、センタ通信装置15を介してプローブ情報や配信情報を各車両4との間で送受信する。
次に、車両4に搭載されたナビゲーション装置5の概略構成について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係るナビゲーション装置5を示したブロック図である。
図5に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置5は、ナビゲーション装置5が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図や渋滞状況に関する情報等を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、プローブセンタ2やVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、から構成されている。また、ナビゲーション装置5はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置5の搭載された車両に対して設置された車載カメラ7が接続されている。
以下に、ナビゲーション装置5を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置5が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置5が備える構成としても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB45、走行履歴DB46、配信情報DB47、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB45、走行履歴DB46、配信情報DB47は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置5が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB45は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
また、走行履歴DB46は、車両4の走行情報や車載カメラ7で撮像された撮像画像を累積して記憶した記憶手段である。尚、本実施形態では特に撮像画像に含まれる各フレームの撮像時点における車両の位置座標及び車速を記憶する。尚、車両4の現在位置はGPS41や車速センサ42を用いて検出しても良いが、高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。尚、走行履歴DB46に記憶された走行情報や撮像画像はプローブ情報としてサーバ装置3へと随時送信される。
また、配信情報DB47は、サーバ装置3から配信される配信情報(車線毎の渋滞状況に関する情報)が記憶される記憶手段である。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置5の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラム等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(走行予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、本実施形態では、特に渋滞情報を案内する場合には、車線毎の渋滞状況について案内する。例えば渋滞している車線と、それ以外の車線を色分けして液晶ディスプレイ35に表示する。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路(走行予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。また、本実施形態では、特に渋滞情報を案内する場合には、車線毎の渋滞状況について案内する。例えば「左側(中央、右側)の車線が渋滞しています」との音声案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやその他の外部センタ等から送信された交通情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。また、プローブ情報や配信情報をサーバ装置3との間で送受信するのにも用いられる。
続いて、前記構成を有する交通状況判定システム1に含まれるサーバ装置3において実行する渋滞状況判定処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る渋滞状況判定処理プログラムのフローチャートである。ここで、渋滞状況判定処理プログラムは、前回プログラムを実行した時から所定時間(例えば1分)経過後に実行され、各車両4から送信されたプローブ情報に基づいて、車線毎の渋滞状況を判定するプログラムである。尚、以下の図6、図7、図10、図12~図14にフローチャートで示されるプログラムは、サーバ装置3が備えているRAM22やROM23等に記憶されており、CPU21により実行される。
先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU21は、前回の処理時点から今回の処理時点まで(即ち直近1分以内)において各車両から新たに収集したプローブ情報を、プローブ情報DB13から読み出す。尚、車両から収集されるプローブ情報には、“車両が備える車載カメラ7によって撮像された撮像画像”、“撮像画像に含まれる各フレームの撮像時点における車両の位置座標及び車速”、“車両が現在走行するリンク及び該リンクへの進入時刻”が含まれる(図3参照)。尚、“車両が現在走行するリンク”についてはプローブ情報に含まないようにしても良い。その場合においてもプローブ情報に含まれる車両の位置座標とサーバ装置3が有する地図情報とを用いてマップマッチング処理を行うことにより、サーバ装置3側で車両が走行するリンクを特定することが可能である。
尚、上記プローブ情報は例えば車両がリンクの終点に到達するタイミングで、当該リンク走行中に取得されたプローブ情報をサーバ装置3へと配信するようにしても良いし、所定時間間隔(例えば1分間隔)でその間に取得されたプローブ情報をサーバ装置3へと配信するようにしても良い。
次に、S2においてCPU21は、交差点情報を取得する。尚、S2は渋滞状況の判定を特定の交差点への進入リンクのみを対象として行う場合においてのみ実行され、対象となる交差点の位置情報や交差点に接続されるリンクのリンクID等を取得する。一方、渋滞状況の判定対象を特定の交差点への進入リンクのみに限定しない場合(例えば全国の全てのリンクを対象として行う場合)には、S2の処理は不要である。
続いて、S3においてCPU21は、渋滞状況の判定対象となるリンクのリンク情報を取得する。具体的には、リンク両端の位置座標、リンクに含まれる車線の構造(車線数、車線幅、リンクの途中で車線の増減がある場合には増減する地点等)に関する情報を取得する。尚、渋滞状況の判定対象を特定のリンクに限定しない場合(即ち全国の全てのリンクを対象として行う場合)には、全国の全てのリンクに関するリンク情報が取得される。但し、前記S1で取得したプローブ情報に含まれる“車両が現在走行するリンク”のリンク情報のみを取得するようにしても良い。
その後、S4においてCPU21は、前記S1で取得したプローブ情報について処理時間を短縮する為にデータを分割する処理を行う。分割数は例えば2とするが、3以上に分割しても良い。また、分割する際には分割後の各データのデータ量の差ができる限り小さくなるようにする。
例えば以下の処理によりデータの分割を行う。
先ず、プローブ情報を収集した車両(以下、撮像車両という)毎にデータ数(撮像画像のフレーム数に相当)をカウントし、データ数が小さい順に撮像車両をソートする。そして、奇数番目の撮像車両から収集したプローブ情報と偶数番目の撮像車両から収集したプローブ情報とで前記S1で取得したプローブ情報を分割する。そして、以降は分割したプローブ情報を対象として処理を行う。但し、前記S4の処理は省略しても良い。
次に、S5においてCPU21は、後述の自レーン処理(図7)を実行する。尚、自レーン処理は、後述のように前記S1で取得したプローブ情報の内、特に撮像車両の走行情報に基づいて撮像車両が走行した車線の渋滞状況を判定する処理である。
続いて、S6においてCPU21は、後述の他レーン密度処理(図10)を実行する。尚、他レーン密度処理は、後述のように前記S1で取得したプローブ情報の内、特に撮像車両が撮像した撮像画像に対する画像処理を行うことによって、撮像車両が走行した車線以外の車線における車両密度を算出し、算出した車両密度から車線の渋滞状況を判定する処理である。
更に、S7においてCPU21は、後述の他レーン速度処理(図12)を実行する。尚、他レーン速度処理は、後述のように前記S1で取得したプローブ情報の内、特に撮像車両が撮像した撮像画像に対する画像処理を行うことによって、撮像車両が走行した車線以外の車線を走行する他車両の走行速度を算出し、算出した他車両の走行速度から他車両が走行する車線の渋滞状況を判定する処理である。
その後、S8においてCPU21は、データ統合処理を行う。データ統合処理では、前記S5~S7の渋滞状況の判定結果について、リンク毎且つ車線毎に区分し、同一のリンク並びに同一の車線に対する渋滞状況の判定結果については紐付ける(統合する)処理を行う。
続いて、S9においてCPU21は、後述のレーン照合処理(図13)を実行する。尚、レーン照合処理は、後述のように前記S5~S7で渋滞状況が判定された車線数と実際の地図情報上における車線数とを比較して、一致しているか否かを判定する処理である。
更に、S10においてCPU21は、後述の並走処理(図14)を実行する。尚、並走処理は、後述のように同一のリンク且つ同一の車線に対して2以上の渋滞状況の判定結果がある場合に、判定の優先順位等を用いて最終的な渋滞状況を決定する処理である。そして、並走処理を行うことによって最終的な車線毎の渋滞状況が特定される。
その後、S11においてCPU21は、前記S10の並走処理を行った結果、最終的に特定された車線毎の渋滞状況に関する情報を渋滞情報DB14に格納する。
そして、S12においてCPU21は、渋滞情報DB14に格納された車線毎の渋滞状況に関する情報を、要求のあった車両4のナビゲーション装置5に配信する。尚、配信要求の有無に関わらず通信可能な状態にある全ての車両4のナビゲーション装置5に対して配信しても良い。また、車線毎の渋滞状況に関する情報の配信は必ずしも車両4に対して行う必要は無く、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータに対して行っても良い。
車線毎の渋滞状況に関する情報の配信されたナビゲーション装置5は、配信された車線毎の渋滞状況をユーザに案内したり、配信された渋滞状況を考慮した目的地までの経路探索を行うことが可能となる。
次に、前記S5において実行される自レーン処理のサブ処理について図7に基づき説明する。図7は自レーン処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以降のS21~S28の処理は、渋滞状況の判定対象となるリンク毎、且つ前記S1でプローブ情報を収集した撮像車両毎に行う。更に、S21~S23の処理は処理対象となるリンクにおいて処理対象となる撮像車両が撮像した撮像画像に含まれるフレーム毎に行う。そして、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象としてS21~S28の処理が終了した後にS6へと移行する。
先ず、S21においてCPU21は、フレーム数Nをカウントアップする。尚、フレーム数Nの初期値は0とし、S27又はS28の処理が実行される時点で初期化される。カウントアップされた現在のフレーム数Nはフラッシュメモリ24等に格納される。
次に、S22においてCPU21は、前記S1で取得したプローブ情報の内、処理対象となる撮像車両について処理対象のフレームの撮像時点における車速を抽出し、車速加算値Sに抽出された車速の値を加算する。尚、車速加算値Sの初期値は0とし、S27又はS28の処理が実行される時点で初期化される。加算された現在の車速加算値Sはフラッシュメモリ24等に格納される。
続いて、S23においてCPU21は、前記S1で取得したプローブ情報の内、処理対象となる撮像車両について処理対象のフレームの撮像時点における位置座標を抽出する。その後、抽出された位置座標とサーバ装置3が備える地図情報とを車線基準でマッチングさせることによって、処理対象となる撮像車両が処理対象のフレームの撮像時点において位置する車線を特定する。尚、地図情報にはリンク内の車線の構造を特定する情報について含んでいる。例えば図8に示すように2つの車線61、62からなるリンクを撮像車両が走行する場合において、位置座標63が左側の車線61上にマッチングした場合には、撮像車両が処理対象のフレームの撮像時点において車線61に位置すると特定し、車線61をカウントアップする。尚、車線毎のカウントアップ値はS27又はS28の処理が実行される時点で初期化される。車線毎にカウントアップされた現在値はフラッシュメモリ24等に格納される。
そして、処理対象となるリンクにおいて処理対象となる撮像車両が撮像した撮像画像に含まれる全てのフレームに対してS21~S23の処理を行った後にS24へと移行する。
S24においてCPU21は、前記S22で加算された最終的な車速加算値Sの値をフラッシュメモリ24から読み出し、前記S21でカウントされた最終的なフレーム数Nで除する。その結果、処理対象となる撮像車両の撮像画像の撮像中における平均車速が算出される。
次に、S25においてCPU21は、前記S23でカウントされた車線毎のカウント値をフラッシュメモリ24から読み出し、最もカウント値の高い車線を特定する。その結果、処理対象となる撮像車両が撮像画像の撮像中において主に走行していた車線(以下、走行車線という)が特定される。例えば、図9に示すように2つの車線61、62からなるリンクを撮像車両が走行する場合において、位置座標63が左側の車線61と右側の車線62上に夫々マッチングした場合には、右側の車線62の方がマッチングされた回数が多いので、処理対象となる撮像車両が撮像画像の撮像中において主に走行していた走行車線は車線62と特定される。
続いて、S26においってCPU21は、前記S24で算出された平均車速が閾値以上であるか否かを判定する。尚、閾値は固定値(例えば10km/h)としても良いし、道路種別によって変更しても良い(例えば、高速道路は40km/h、一般道は10km/h)。
そして、前記S24で算出された平均車速が閾値以上であると判定された場合(S26:YES)には、S27へと移行する。それに対して、前記S24で算出された平均車速が閾値未満であると判定された場合(S26:NO)には、S28へと移行する。
S27においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、前記S25で特定された撮像車両の走行車線の渋滞状況を『空き(非渋滞)』と判定する。
一方、S28においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、前記S25で特定された撮像車両の走行車線の渋滞状況を『渋滞』と判定する。尚、前記S27及びS28の判定結果についてはフラッシュメモリ24に一旦格納される。
その後、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象として上記S21~S28の処理が終了した後にS6へと移行する。即ち、リンク毎且つ撮像車両毎に走行車線が特定され、走行車線の渋滞判定が行われることとなる。
次に、前記S6において実行される他レーン密度処理のサブ処理について図10に基づき説明する。図10は他レーン密度処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以降のS31~S37の処理は、渋滞状況の判定対象となるリンク毎、且つ前記S1でプローブ情報を収集した撮像車両毎に行う。そして、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象としてS31~S37の処理が終了した後にS7へと移行する。
先ず、S31においてCPU21は、処理対象となるリンクにおける処理対象の撮像車両の走行距離を算出する。処理対象となるリンクのリンク長を撮像車両の走行距離とみなしても良いし、プローブ情報に含まれる撮像車両の位置座標の履歴から実際の走行距離を算出しても良い。
尚、以降のS32及びS33の処理は、処理対象となるリンクにおいて処理対象の撮像車両が撮像した撮像画像に含まれる車両(以下、他車両という)毎に行う。但し、撮像車両の走行車線上に位置する他車両は処理対象から除外する。尚、撮像車両に含まれる他車両の検出は例えば以下の方法により行う。
先ずCPU21は、撮像画像に含まれる各フレームに対して画像処理を行い、各フレームに含まれる他車両を夫々検出する。尚、画像からの他車両の検出は例えば特徴点を用いたマッチング処理によって行われる。その後、前後のフレーム間で検出された車両の形状や色から他車両の同一性を判定し、同一の他車両については同一のIDを付与する。“付与されたIDの数”=“検出された他車両の数”となり、以降のS32及びS33の処理は、IDが付与された他車両毎(即ち他車両のID毎)に行われる。
例えば、図11に示す例では3車線からなるリンクにおいて、撮像車両65が中央の車線を走行する場合における他車両の検出態様の一例を示した図である。図11に示す例では、車両がリンクを走行する間において、先ず地点Aにおいて左側の車線と右側の車線にそれぞれ他車両が検出される。例えば左側の車線で検出された他車両にID『0001』を付与し、右側の車線で検出された他車両にID『1001』を付与する。その後、撮像車両65が地点Bに到達した時点で右側の車線で検出されていたID『1001』の他車両は一旦非検出状態となり、その後、地点Cに到達した時点で右側の車線に新たな他車両が検出される。例えば右側の車線で検出された新たな他車両にID『1002』を付与する。尚、その間において左側の車線ではID『0001』の他車両が継続して検出されている。その後、撮像車両65が地点Dに到達した時点で左側の車線で検出されていたID『0001』の他車両及び右側の車線で検出されていたID『1002』の他車両は一旦非検出状態となり、その後、地点Eに到達した時点で左側の車線に新たな他車両が検出される。例えば左側の車線で検出された新たな他車両にID『0002』を付与する。その後、撮像車両65が地点Fに到達した時点で右側の車線に新たな他車両が検出される。例えば右側の車線で検出された新たな他車両にID『1003』を付与する。次に、撮像車両65が地点Gに到達した時点で右側の車線で検出されていたID『1003』の他車両は一旦非検出状態となり、更に地点Hに到達した時点で左側の車線で検出されていたID『0002』の他車両についても非検出状態となる。図11に示す例では、結果的に左側の車線においてID『0001』と『0002』の2台の他車両が検出され、右側の車線においてID『1001』と『1002』と『1003』の3台の他車両が検出されることとなる。
そして、S32においてCPU21は、処理対象となる他車両を検出した際の撮像車両の車速が所定速度以下か否かを判定する。尚、撮像車両が撮像画像を撮像する間における車速は、前記S1で取得したプローブ情報に含まれている。また、前記S32で判定基準となる所定速度は固定値(例えば5km/h)としても良いし、道路種別によって変更しても良い(例えば、高速道路は20km/h、一般道は5km/h)。
そして、処理対象となる他車両を検出した際の撮像車両の車速が所定速度より速いと判定された場合(S32:NO)には、S33へと移行する。
S33においてCPU21は、車線毎に区分して検出した他車両の数Tをカウントアップする。尚、他車両の数Tの初期値は0とし、S36又はS37の処理が実行される時点で初期化される。カウントアップされた現在の他車両の数Tは車線毎に区分されてフラッシュメモリ24等に格納される。
一方、処理対象となる他車両を検出した際の撮像車両の車速が所定速度以下であると判定された場合(S32:YES)には、撮像車両が信号待ちで停車している等の特殊な状況にあると推定され、撮像画像から他車両の車両数を正確にカウントすることは難しいと認定される。従って、上記S33のカウントアップを行うことなく処理対象となる他車両を変更し、S32へと戻る。
次に、S34においてCPU21は、前記S32及びS33の処理を行った結果、車線毎にカウントされた最終的な他車両の数Tを読み出す。そして、読み出された他車両の数Tを前記S31で算出された走行距離に応じた値(例えば走行距離[m]を100で除した値とし、500mであれば5)で除することによって、処理対象となるリンクについて車線毎の単位距離(例えば100m)当たりの他車両の数、即ち車線毎の他車両の密度を算出する。尚、前記S34で算出される車線毎の他車両の密度は、車線毎の交通流を特定するパラメータの一つとなる。また、交通流とは道路を走行する車両の流れ(速度や密度も含む)を示す。
続いて、S35においってCPU21は、前記S34で算出された単位距離当たりの他車両の数が閾値以上であるか否かを車線毎に判定する。尚、閾値は固定値(例えば20台/100m)としても良いし、道路種別によって変更しても良い(例えば、高速道路は10台/100m、一般道は20台/100m)。
そして、前記S34で算出された単位距離当たりの他車両の数が閾値以上であると判定された場合(S35:YES)には、S36へと移行する。それに対して、前記S34で算出された単位距離当たりの他車両の数が閾値未満であると判定された場合(S35:NO)には、S37へと移行する。
S36においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、単位距離当たりの他車両の数が閾値以上であると判定された車線の渋滞状況を『渋滞』と判定する。
一方、S37においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、単位距離当たりの他車両の数が閾値未満であると判定された車線の渋滞状況を『空き(非渋滞)』と判定する。尚、前記S35~S37の処理は、処理対象のリンクに含まれる全ての車線(但し撮像画像に含まれない車線や撮像車両の走行車線については除かれる)に対して行われ、判定結果についてはフラッシュメモリ24に一旦格納される。
その後、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象としてS31~S37の処理が終了した後にS7へと移行する。即ち、リンク毎且つ撮像車両毎に撮像画像に基づいて走行車線以外の車線についての渋滞判定が行われることとなる。
次に、前記S7において実行される他レーン速度処理のサブ処理について図12に基づき説明する。図12は他レーン速度処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以降のS41~S50の処理は、渋滞状況の判定対象となるリンク毎、且つ前記S1でプローブ情報を収集した撮像車両毎に行う。更に、以降のS41~S45の処理は、撮像画像に含まれるフレーム毎、且つ各フレームで検出される他車両毎に行われる。但し、撮像車両の走行車線上に位置する他車両は処理対象から除外する。尚、撮像画像からの他車両の検出は例えば特徴点を用いたマッチング処理によって行われる。そして、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象としてS41~S50の処理が終了した後にS8へと移行する。
先ず、S41においてCPU21は、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離を算出する。尚、撮像車両から他車両までの距離は直線距離であっても良いし、道路の進行方向に沿った距離としても良い。また、撮像車両から他車両までの距離については、処理対象となるフレームに対して画像処理を行うことによってフレーム内の他車両の位置を特定し、特定された他車両の位置に基づいて算出される。また、道路の進行方向に沿った距離を算出する場合には、撮像画像をオルソ変換することによって上面図へと補正した上で算出するのが望ましい。
次に、S42においてCPU21は、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離が所定距離以下か否かを判定する。尚、前記S42で判定基準となる所定距離は、後述のS44において撮像画像から撮像車両に対する他車両の相対速度を算出する際に、誤差が許容範囲内に納まる上限の距離とし、例えば20mとする。
そして、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離が所定距離以下と判定された場合(S42:YES)には、S43へと移行する。それに対して、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離が所定距離より長いと判定された場合(S42:NO)には、撮像画像から他車両の相対速度を正確に算出することは難しいと認定される。従って、後述のS43~S45の処理を行うことなく処理対象となる他車両やフレームを変更し、S41へと戻る。
S43においてCPU21は、他車両まで平均距離を算出する。具体的には、処理対象のフレームよりも過去に撮像されたフレームの内、最も撮像時期の新しい所定数(例えば1つ又は2つ)のフレームを対象として前記S41で算出された他車両までの距離を夫々読み出し、今回の前記S41で算出された距離と読み出された距離の平均値を他車両までの平均距離として算出する。
次に、S44においてCPU21は、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両に対する他車両の相対速度を算出する。具体的には、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離をD(f+1)、一つ前のフレームの撮像時点における撮像車両から他車両までの距離をD(f)、フレームレートを1/Δtとすると、撮像車両に対する他車両の相対速度Vaは以下の式(1)により算出される。尚、D(f+1)及びD(f)は前記S43で算出された平均距離とするのが望ましい
Va=(D(f+1)―D(f))/Δt・・・・・(1)
その後、S45においてCPU21は、処理対象となるフレームの撮像時点における他車両の絶対速度を算出する。具体的には、処理対象となるフレームの撮像時点における撮像車両の絶対速度をV(f+1)とすると、処理対象となるフレームの撮像時点における他車両の絶対速度v(f+1)は以下の式(2)により算出される。
v(f+1)=V(f+1)+Va・・・・・(2)
そして、撮像画像に含まれる全てのフレームについて、フレーム内にある全ての他車両の絶対速度が算出された後にS46へと移行する。
S46においてCPU21は、処理対象となるリンクにおける処理対象の撮像車両の走行距離を算出する。処理対象となるリンクのリンク長を撮像車両の走行距離とみなしても良いし、プローブ情報に含まれる撮像車両の位置座標の履歴から実際の走行距離を算出しても良い。
S47においてCPU21は、処理対象となるリンクに含まれる車線毎に、当該車線を走行する他車両の平均車速を算出する。具体的には、先ずCPU21は、前記S45で他車両毎且つフレーム毎に算出された絶対速度を、同一のIDが付与された他車両単位で区分して夫々加算し、該当する他車両が含まれるフレーム数で除する。それによって、他車両毎の平均車速が算出される。尚、他車両に対するIDの付与については前述した他レーン密度処理(図10)と同様であるので省略する(図11参照)。その後、車線毎に区分して該車線を走行する他車両の平均車速を加算し、他車両の数で除する。それによって、車線毎に当該車線を走行する他車両の平均車速が算出される。尚、前記S47で算出される車線毎の他車両の平均車速は、車線毎の交通流を特定するパラメータの一つとなる。
続いて、S48においってCPU21は、前記S47で算出された他車両の平均車速が閾値以上であるか否かを車線毎に判定する。尚、閾値は固定値(例えば10km/h)としても良いし、道路種別によって変更しても良い(例えば、高速道路は40km/h、一般道は10km/h)。
そして、前記S47で算出された他車両の平均車速が閾値以上であると判定された場合(S48:YES)には、S49へと移行する。それに対して、前記S47で算出された他車両の平均車速が閾値未満であると判定された場合(S48:NO)には、S50へと移行する。
S49においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、他車両の平均車速が閾値以上であると判定された車線の渋滞状況を『空き(非渋滞)』と判定する。
一方、S50においてCPU21は、処理対象のリンクに含まれる車線の内、他車両の平均車速が閾値未満であると判定された車線の渋滞状況を『渋滞』と判定する。尚、前記S48~S50の処理は、処理対象のリンクに含まれる全ての車線(但し撮像画像に含まれない車線、他車両が存在しない車線、撮像車両の走行車線については除かれる)に対して行われ、判定結果についてはフラッシュメモリ24に一旦格納される。
その後、該当する全てのリンク及び撮像車両を対象としてS41~S50の処理が終了した後にS8へと移行する。即ち、リンク毎且つ撮像車両毎に撮像画像に基づいて走行車線以外の車線についての渋滞判定が行われることとなる。
次に、前記S9において実行されるレーン照合処理のサブ処理について図13に基づき説明する。図13はレーン照合処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以降のS51、S52の処理は、渋滞状況の判定対象となるリンク毎に行う。そして、該当する全てのリンクを対象としてS51及びS52の処理が終了した後にS10へと移行する。
先ず、S51においてCPU21は、処理対象のリンクにおいて上述したS5~S7によって渋滞状況の判定された車線数をカウントする。次に、サーバ装置3が有する地図情報から処理対象のリンクに対応する道路の実際の車線数を読み出す。尚、地図情報には予めリンク毎に道路の車線数を特定する情報が含まれており、実際の車線数とは地図情報に含まれている車線数を意味する。そして、上述したS5~S7によって渋滞状況の判定された車線数が、地図情報から読み出された実際の車線数と一致、或いは実際の車線数より少ないか否かを判定する。尚、道路の全ての車線が撮像車両の撮像した撮像画像に含まれるとは限らないので、正確な渋滞状況の判定がされている場合であっても渋滞状況の判定された車線数が実際の車線数より少ない場合は生じ得る。
そして、上述したS5~S7によって渋滞状況の判定された車線数が、地図情報から読み出された実際の車線数が、地図情報から読み出された実際の車線数と一致、或いは実際の車線数より少ないと判定された場合(S51:YES)には、処理対象となるリンクを切り替えた後にS51へと戻る。それに対して、上述したS5~S7によって渋滞状況の判定された車線数が、地図情報から読み出された実際の車線数よりも多いと判定された場合(S51:NO)には、渋滞状況の判定を行う際に何らかの理由によって本来存在しないはずの車線が認識されたと推定できる。従って、S52においてCPU21は、実際の車線数、すなわち、地図情報に含まれている車線数と一致させる為に、実際の車線と対応しない車線の判定結果については削除する補正を行う。具体的には、例えば、地図情報に含まれている車線数が3車線で、渋滞状況の判定された車線数が4車線であった場合、地図情報に含まれている車線数の3車線に合わせる為に、3車線とする。なお、車線数を地図情報に含まれている車線数に合わせる為に削除する以外に、このリンクの渋滞状況の判定を行わない又はそのデータだけ除外して渋滞状況の判定を行うということでも良い。
次に、前記S10において実行される並走処理のサブ処理について図14に基づき説明する。図14は並走処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
以降のS61~S68の処理は、S5~S7のいずれかの渋滞判定によって『渋滞』と判定された車線(以下、渋滞判定車線という)を含むリンク(以下、渋滞判定リンクという)毎、且つ渋滞判定車線毎に行う。そして、該当する全ての渋滞判定リンク及び渋滞判定車線を対象としてS61~S68の処理が終了した後にS11へと移行する。
先ず、S61においてCPU21は、渋滞フラグ、一時フラグ及び車線間距離Lの各パラメータを初期化する。尚、渋滞フラグ、一時フラグ及び車線間距離Lの各パラメータはフラッシュメモリ24等に格納される。
その後のS62~S67の処理は、処理対象の渋滞判定リンクを走行した撮像車両の走行車線毎に行う。尚、撮像車両の走行車線は前述の自レーン処理(図7)において特定される。
S62においてCPU21は、処理対象の走行車線と処理対象の渋滞判定車線の間の距離を算出する。そして、算出した距離を車線間距離Lとして代入する。尚、車線間距離Lは隣接する車線間の距離を『1』として算出する。即ち、処理対象の走行車線と処理対象の渋滞判定車線が隣接していれば車線間距離Lは『1』となる。また、処理対象の走行車線と処理対象の渋滞判定車線の間に他の車線を1のみ挟む場合には車線間距離Lは『2』となる。
次に、S63においてCPU21は、処理対象の走行車線を走行する撮像車両の走行情報或いは撮像画像を用いた渋滞判定(S5~S7)によって、処理対象の渋滞判定車線が『渋滞』と判定されているか否かを判定する。尚、S5~S7の渋滞判定処理では、撮像車両毎に渋滞判定を行っている。
そして、処理対象の走行車線を走行する撮像車両の走行情報或いは撮像画像を用いた渋滞判定(S5~S7)によって、処理対象の渋滞判定車線が『渋滞』と判定されている場合(S63:YES)には、一時フラグに『渋滞』を代入する(S64)。それに対して、処理対象の走行車線を走行する撮像車両の走行情報或いは撮像画像を用いた渋滞判定(S5~S7)によって、処理対象の渋滞判定車線が『空き(非渋滞)』と判定されている場合(S63:NO)には、一時フラグに『空き(非渋滞)』を代入する(S65)。
その後、S66においてCPU21は、前記S62で代入された現在の車線間距離Lを読み出し、現在の車線間距離Lが前記S61の初期化後から現時点までに代入された車線間距離Lの最小値以下か否かを判定する。
そして、現在の車線間距離Lが前記S61の初期化後から現時点までに代入された車線間距離Lの最小値以下と判定された場合(S66:YES)には、渋滞フラグに現時点の一時フラグの内容(渋滞或いは空き)を代入する(S67)。
一方、現在の車線間距離Lが前記S61の初期化後から現時点までに代入された車線間距離Lの最小値より大きいと判定された場合(S66:NO)には、渋滞フラグを変更することなくS62へと戻る。
そして、S62~S67の処理を、処理対象の渋滞判定リンクを走行した全ての撮像車両の走行車線に対して行った後に、S68へと移行する。
S68では、処理対象となる渋滞判定車線について、現時点の渋滞フラグの内容で渋滞状況を最終確定する。従って、仮にS68の時点で渋滞フラグが『空き(非渋滞)』である場合には、S5~S7で一旦渋滞と判定された渋滞判定車線であっても最終的に『空き(非渋滞)』と確定される。
その後、該当する全ての渋滞判定リンク及び渋滞判定車線を対象としてS61~S68の処理が終了した後にS11へと移行する。
図14に示す並走処理を行った結果、同一車線について走行情報に基づく渋滞判定と撮像画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、走行情報に基づく渋滞判定の判定結果が優先して用いられることとなる。例えば、図15に示すように2台の撮像車両65と撮像車両66が同一リンクの中央車線と右側車線をそれぞれ走行した場合であって、撮像車両65が走行情報に基づいて自車の走行する中央の車線を『渋滞』と判定し、撮像車両66が撮像画像に基づいて自車の左側に位置する中央の車線を『非渋滞』と判定した場合には、撮像車両65の判定結果が優先されることとなる。即ち、中央の車線は『渋滞』と確定される。
また、図14に示す並走処理を行った結果、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線に対してより近い車線を走行する撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果が優先して用いられることとなる。例えば、図16に示すように2台の撮像車両65と撮像車両66が同一リンクの最も左側の車線と最も右側の車線をそれぞれ走行した場合であって、撮像車両65が撮像画像に基づいて自車の走行する車両の左側に位置する左から2番目の車線を『非渋滞』と判定し、撮像車両66が撮像画像に基づいて自車の左側に位置する左から2番目の車線を『渋滞』と判定した場合には、左から2番目の車線に近い車線を走行する撮像車両65の判定結果が優先されることとなる。即ち、左から2番目の車線は『非渋滞』と確定される。
また、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線を含むリンクにより遅く進入した撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いても良い。例えば、図17に示すように2台の撮像車両65と撮像車両66が同一リンクの最も左側の車線と右側から2番目の車線をそれぞれ走行した場合であって、撮像車両65が撮像画像に基づいて自車の走行する車両の左側に位置する左から2番目の車線を『非渋滞』と判定し、撮像車両66が撮像画像に基づいて自車の左側に位置する左から2番目の車線を『渋滞』と判定した場合には、リンクへの進入時刻の遅い撮像車両65の判定結果が優先されることとなる。即ち、左から2番目の車線は『非渋滞』と確定される。
また、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能であって、2種類以上の異なる判定結果を含む場合には、判定した撮像車両の数がより多い判定結果を渋滞判定の判定結果に優先して用いても良い。例えば、図18に示すように3台の撮像車両65と撮像車両66と撮像車両67が同一リンクをそれぞれ走行した場合であって、撮像車両65が撮像画像に基づいて左から2番目の車線を『非渋滞』と判定し、撮像車両66が撮像画像に基づいて左から2番目の車線を『渋滞』と判定し、撮像車両67が同じく撮像画像に基づいて左から2番目の車線を『渋滞』と判定した場合には、『非渋滞』と判定した撮像車両よりも『渋滞』と判定した撮像車両の方が多いことから、『渋滞』と判定した撮像車両66、67の判定結果が優先されることとなる。即ち、左から2番目の車線は『渋滞』と確定される。
また、S5~S7で行われた渋滞判定の判定結果の内、最も優先する判定結果を採用するのではなく、優先度合いに応じて渋滞判定の重み付けを設定しても良い。即ち、優先する判定結果程、重み付けを重く設定する。それによって、多数の判定結果が存在する場合において、それらの多数の判定結果を考慮してより適切な判定結果へと確定することが可能となる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る交通状況判定システム1及びサーバ装置3では、道路上を走行する各車両4の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集するとともに(S1)、道路上を走行する各車両4が備える車載カメラ7によって各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集し(S1)、収集された走行情報と収集された周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する(S5~S10)ので、情報としての信頼度は高いが判定可能な範囲の狭い車両の走行情報と、情報としての信頼度は低いが判定可能な範囲が広い車両の撮像画像に基づく情報とを併用することによって、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で正確に判定することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では各車両4から収集するプローブ情報として各車両4が撮像した撮像画像を収集しているが、撮像画像に対する画像処理は各車両4で行い、撮像画像に対する画像処理によって導出されたデータ(例えば他車両までの距離、他車両の速度等)をプローブ情報として収集しても良い。
また、本実施形態では各車両4から収集するプローブ情報として各車両4の位置座標を収集しているが、位置座標に対するマップマッチングを各車両4で行い、マップマッチングによって特定された車両4の走行車線をプローブ情報として収集しても良い。
また、本実施形態では各車両4から収集した撮像画像に関する情報に基づいて、走行車線以外の車線を走行する他車両の走行速度と他車両の密度を算出し、算出された他車両の走行速度と他車両の密度から車線毎の渋滞状況を判定している(S6、S7)が、車線の交通流が特定できる情報であれば、他車両の走行速度と他車両の密度以外のパラメータを算出しても良い。例えば、リンクの旅行時間を算出しても良い。
また、本実施形態では図6に示す渋滞状況判定処理プログラムの実行主体は、サーバ装置3であったが、ナビゲーション装置5が実行する構成としても良い。また、サーバ装置3とナビゲーション装置5が夫々一部を実行する構成としても良い。尚、渋滞状況判定処理プログラムをナビゲーション装置5が実行する場合には、他車両の走行情報や撮像画像についてサーバ装置3を介して取得するか、又は車車間通信により取得することが望ましい。また、ナビゲーション装置5が渋滞状況判定処理プログラムの一部を実行する場合には例えばS5~S8の処理を各車両のナビゲーション装置5で行うことも可能である。
また、ナビゲーション装置5の代わりに、渋滞情報を案内する機能や渋滞情報を用いた経路探索処理を行う機能を有する他の装置で交通状況判定システム1を構成することも可能である。例えば、ナビゲーション装置5以外の車載器、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等が可能である。
また、本発明に係る交通状況判定システムを具体化した実施例について上記に説明したが、交通状況判定システムは以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
道路上を走行する各車両(4)の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段(21)と、道路上を走行する各車両が備える撮像装置(7)によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段(21)と、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段(21)と、を有する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、情報としての信頼度は高いが判定可能な範囲の狭い車両の走行情報と、情報としての信頼度は低いが判定可能な範囲が広い車両の撮像画像に基づく情報とを併用することによって、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で正確に判定することが可能となる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、前記画像情報収集手段(21)により収集された前記周辺画像情報に基づいて、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両の周辺にある車線について該車線の交通流を特定し、前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と特定された前記車線の交通流とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、車両の周辺を撮像した撮像画像を用いることによって車両が走行する車線以外の車線における交通流を特定することができるので、車両が走行する車線以外の車線についても比較的高い信頼度で、道路の渋滞状況を判定することが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、車線の交通流として該車線を走行する車両の走行速度と車両の密度を特定する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、車両の周辺を撮像した撮像画像を用いることによって車両が走行する車線以外の車線における車両の走行速度と車両の密度を特定することができるので、車両が走行する車線以外の車線についても比較的高い信頼度で、道路の渋滞状況を判定することが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、同一車線について前記走行情報に基づく渋滞判定と前記周辺画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、前記走行情報に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、同一の車線に対して異なる渋滞判定結果が重複した場合であっても、情報としての信頼度が高い渋滞判定の結果について優先的に用いることができるので、車線毎の道路の渋滞状況をより正確に判定することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
道路の車線数に関する情報を含む地図情報(12)を取得する地図情報取得手段(21)と、前記渋滞判定手段により渋滞状況が判定された道路の車線数が前記地図情報における同道路の車線数と一致しない場合に、前記地図情報における同道路の車線数と一致するように前記渋滞判定手段の判定結果を補正する判定結果補正手段(21)と、を有する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、渋滞状況が判定された道路の車線数と実際の車線数が一致しない場合であっても、判定結果を補正することによって実際の車線に適合させることが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記走行情報収集手段(21)は、道路上を走行する車両(4)の現在位置を示す座標の履歴を、走行車線を特定する情報として収集する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、車両の走行情報を用いることによって車両が走行した車線の交通流を特定することができるので、車両が走行する車線について、高い信頼度で道路の渋滞状況を判定することが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する複数の車両毎に該車両から収集した情報を用いて車線毎の道路の渋滞状況を判定することが可能となる。従って、各車両から収集した情報に基づいて、車線毎の道路の渋滞状況をより広い範囲で判定することが可能となる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線に対してより近い車線を走行する撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、同一の車線に対して異なる渋滞判定結果が重複した場合であっても、情報としての信頼度が高い渋滞判定の結果について優先的に用いることができるので、車線毎の道路の渋滞状況をより正確に判定することが可能となる。
また、第9の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線を含むリンクにより遅く進入した撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、同一の車線に対して異なる渋滞判定結果が重複した場合であっても、情報としての信頼度が高い渋滞判定の結果について優先的に用いることができるので、車線毎の道路の渋滞状況をより正確に判定することが可能となる。
また、第10の構成は以下のとおりである。
前記渋滞判定手段(21)は、同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能であって、2種類以上の異なる判定結果を含む場合には、判定した撮像車両の数がより多い判定結果を渋滞判定の判定結果に優先して用いる。
上記構成を有する交通状況判定システムによれば、道路上を走行する各車両から収集した情報に基づいて車線毎の道路の渋滞状況を判定する場合において、同一の車線に対して異なる渋滞判定結果が重複した場合であっても、情報としての信頼度が高い渋滞判定の結果について優先的に用いることができるので、車線毎の道路の渋滞状況をより正確に判定することが可能となる。
1 交通状況判定システム
2 プローブセンタ
3 サーバ装置
4 車両
5 ナビゲーション装置
7 車載カメラ
11 サーバ制御ECU
12 地図情報DB
12 プローブ情報DB
13 渋滞情報DB
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 フラッシュメモリ
65、66、67 撮像車両

Claims (10)

  1. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、
    前記渋滞判定手段は、同一車線について前記走行情報に基づく渋滞判定と前記周辺画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、前記走行情報に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる交通状況判定システム。
  2. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、
    道路の車線数に関する情報を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、
    前記渋滞判定手段により渋滞状況が判定された道路の車線数が前記地図情報における同道路の車線数と一致しない場合に、前記地図情報における同道路の車線数と一致するように前記渋滞判定手段の判定結果を補正する判定結果補正手段と、を有する交通状況判定システム。
  3. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、
    前記渋滞判定手段は、
    前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、
    同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線に対してより近い車線を走行する撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる交通状況判定システム。
  4. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、
    前記渋滞判定手段は、
    前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、
    同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、判定対象となる車線を含むリンクにより遅く進入した撮像車両に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる交通状況判定システム。
  5. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、
    前記渋滞判定手段は、
    前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両が複数ある場合には撮像車両単位で、該撮像車両により撮像された撮像画像に関する前記周辺画像情報に基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定し、
    同一車線について複数の撮像車両に基づく渋滞判定が夫々可能であって、2種類以上の異なる判定結果を含む場合には、判定した撮像車両の数がより多い判定結果を渋滞判定の判定結果に優先して用いる交通状況判定システム。
  6. 前記渋滞判定手段は、
    前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報に基づいて、前記撮像画像を撮像した車両である撮像車両の周辺にある車線について該車線の交通流を特定し、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と特定された前記車線の交通流とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する請求項1乃至請求項のいずれかに記載の交通状況判定システム。
  7. 前記渋滞判定手段は、車線の交通流として該車線を走行する車両の走行速度と車両の密度を特定する請求項に記載の交通状況判定システム。
  8. 前記走行情報収集手段は、道路上を走行する車両の現在位置を示す座標の履歴を、走行車線を特定する情報として収集する請求項1乃至請求項のいずれかに記載の交通状況判定システム。
  9. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、を有し、
    前記渋滞判定手段は、同一車線について前記走行情報に基づく渋滞判定と前記周辺画像情報に基づく渋滞判定が夫々可能である場合には、前記走行情報に基づく渋滞判定の判定結果を優先して用いる交通状況判定装置。
  10. 道路上を走行する各車両の走行車線と車速を特定する情報を走行情報として収集する走行情報収集手段と、
    道路上を走行する各車両が備える撮像装置によって前記各車両の周辺を撮像した撮像画像に関する情報を周辺画像情報として収集する画像情報収集手段と、
    前記走行情報収集手段により収集された前記走行情報と前記画像情報収集手段により収集された前記周辺画像情報とに基づいて、車線毎に道路の渋滞状況を判定する渋滞判定手段と、
    道路の車線数に関する情報を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、
    前記渋滞判定手段により渋滞状況が判定された道路の車線数が前記地図情報における同道路の車線数と一致しない場合に、前記地図情報における同道路の車線数と一致するように前記渋滞判定手段の判定結果を補正する判定結果補正手段と、を有する交通状況判定装置。
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