JP7129416B2 - スキュー照明器 - Google Patents

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Description

本出願は、その全体が本明細書中に引用をもって援用された、2017年2月15日出願の米国仮特許出願第62/459,553号の優先権を主張するものである。
ホログラフィックスキューミラーは、入射光が入射する表面に対して垂直である必要はない反射軸を中心として入射光を反射するホログラフィック光学要素である。換言すれば、ホログラフィックスキューミラーの反射軸は、ホログラフィック光学要素の表面法線と平行であるか又は一致している必要がない。反射軸と表面法線との間の角度は反射軸角度と呼ばれ、ホログラフィックスキューミラーの所望の用途に基づいて選択することができる。
この開示では、「回折」が通常は適切な用語と考えられ得るいくつかの場合において、「反射」及び類似の用語が使用されている。この「反射」の使用は、スキューミラーが発揮するミラー状の特性と合致し、混乱を招く可能性のある用語法を回避するのに役立つ。例えば、格子又はスキューミラーが入射光を「反射する」ように構成されていると言う場合には、格子構造が光に対して回折によって作用すると一般に考えられているので、通常の技術者は、格子構造が入射光を「回折させる」ように構成されていると言うのを好む可能性がある。しかしながら、「回折させる」という用語をそのように使用すると、「入射光が実質的に一定の反射軸を中心として回折される」などといった表現をもたらすことになり、紛らわしくなる恐れがある。
それゆえに、入射光が格子構造によって「反射された」と言う場合、当該技術分野に精通している者なら、この開示の利点を考慮すると、格子構造が実際には回折の機構によって光を「反射している」ことを認識するであろう。そのような反射における回折の支配的な役割にもかかわらず、一般には従来の誘電体ミラーが光を「反射する」と言われることから、そのような「反射」の使用は、光学分野において先例がないわけではない。従って、ほとんどの「反射」は回折の特性を含み、また、スキューミラー又はその部品による「反射」は回折も含むことが、当業者には認識される。
本技術の実施形態は、絵画、写真、図面、ポスター又は空間光変調器(SLM)などの入射光を照明対象に向けて回折させるように構成された格子構造を有するホログラフィック格子媒体を含む。格子構造はまた、照明対象によって散乱又は再帰反射された光をホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成されている。格子構造は、入射光を第1の偏光状態(例えばs偏光状態)で照明対象に向けて回折させ、光を照明対象によって散乱又は再帰反射された第2の偏光状態(例えばp偏光状態)でホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成され得る。場合によっては、ホログラフィック格子媒体は、入射光を格子構造へと案内することができる。
更なる実施形態は、絵画、写真、図面、ポスター又はSLMなどの照明対象を照明する方法を含む。ホログラフィック格子媒体内に存在する格子構造は、入射光を照明対象に向けて回折させ、照明対象が入射光の第1の部分を反射及び/又は散乱させてホログラフィック格子媒体に向けて戻す。格子構造は、入射光の第1の部分の少なくとも一部を透過させる。
いくつかの例では、格子構造が入射光を第1の偏光状態(例えばs偏光状態)で回折させ、照明対象が反射時に第1の偏光状態を第2の偏光状態(例えばp偏光状態)に変える。格子構造は、第2の偏光状態の光の少なくとも一部を透過させる。照明対象がSLMである場合には、SLMが反射時に(例えば、その振幅、位相、又は偏光状態を変化させることによって)光を空間的に変調することが可能である。必要に応じて、ホログラフィック格子媒体が入射光を格子構造へと案内してもよい。
他の複数の実施形態は、ホログラフィック格子媒体と光学的に連通しているSLMを備えるシステムを含む。動作の際には、ホログラフィック格子構造内の格子構造は、入射光をSLMの活性領域の表面法線と角度をなす軸を中心としてSLMに向けて回折させる。
SLMが、約10μm未満の画素ピッチを有してもよく、透過型であっても反射型であってもよい。SLMが反射型である場合、格子構造は反射型SLMによって反射された光を格子構造に向けて透過させることができる。これらの場合のいずれにおいても、ホログラフィック格子媒体は、SLMの活性領域の長さ以上の長さ及び、SLMの活性領域の長さ未満の厚さを有することができる。
格子構造の反射率は位置の関数として変化し得る。同様に、SLMの活性領域の表面法線との角度は、ホログラフィック格子媒体との位置の関数として変化し得る。動作の際には、格子構造はs偏光をSLMに向けて反射し、SLMはs偏光をp偏光に変換し、p偏光を格子構造に向けて反射することができ、格子構造はp偏光を透過させることができる。これらの場合には、ホログラフィック格子媒体と光学的に連通している偏光子が、格子構造に向かって伝播する光を偏光させてもよい。
いくつかの例では、ホログラフィック格子媒体は導波路の少なくとも一部を形成する。これらの例は、導波路と光学的に連通して入射光を導波路に結合するコリメータ、及び/又は導波路と光学的に連通して、格子構造によって反射されない少なくとも一部の光を吸収する吸収体をも含み得る。
導波路がくさび形基板を備えることが可能であり、その場合、格子構造は、くさび形基板のプリズム角よりも大きい角度範囲にわたって導波路によって案内された光を回折させることができる。くさび形基板をホログラフィック格子媒体とSLMとの間に配置するか、又はホログラフィック格子媒体をくさび形基板とSLMとの間に配置してもよい。くさび形基板がホログラフィック格子媒体とSLMとの間に配置されている場合には、システムは、SLMによって反射された光のくさび形基板を通した光の屈折を補償するためにSLM及びくさび形基板と光学的に連通している補償プリズムも含み得る。いくつかのシステムは、くさび形基板の両側に配置されたホログラフィック記録媒体を含むことができ、各ホログラフィック格子媒体は、入射光をSLMに向けて回折させる格子構造を有する。
更に別の複数の実施形態は、スキュー照明器を含む。例示的なスキュー照明器は、第1の基板と第2の基板との間に挟まれたホログラフィック格子媒体を備える導波路を備える。ホログラフィック格子媒体は、第1の基板の平面に対して約45°の角度をなすスキュー軸を中心として、導波路によって案内されるs偏光(例えば、赤、緑、及び/又は青のs偏光)を反射する格子構造を有する。格子構造によって反射されたs偏光が、導波路によって案内される光の角度帯域幅とほぼ等しい角度帯域幅を有してもよい。
場合によっては、格子構造は、平面に90°の角度で入射するp偏光を透過させることができる。これらの場合には、スキュー照明器が、格子構造と光学的に連通している反射型SLMをも含み得る。動作の際に、反射型SLMは、格子構造によって反射されたs偏光を平面に入射するp偏光に変換する。
更に別の複数の実施形態は、s偏光を回折させるように構成された複数の格子を含むホログラフィック格子媒体と、ホログラフィック格子媒体と光学的に連通しているくさび形プリズムとを有するシステムを含む。動作の際に、くさび形プリズムは、複数の格子によって回折されたs偏光を透過させる。格子が、くさび形プリズムのプリズム角よりも大きい角度範囲にわたってs偏光を回折させてもよい。更に、くさび形プリズムが、ホログラフィック格子媒体外へと屈折したs偏光をホログラフィック格子媒体内に再び結合させてもよい。そのようなシステムが、s偏光をp偏光に変換し、くさび形プリズム及びホログラフィック格子媒体を通してp偏光を反射するためにホログラフィック格子媒体及びくさび形プリズムと光学的に連通している反射型SLMを更に含んでもよい。
前述の概念及び以下により詳細に説明される更なる概念の全ての組合せは、(そのような概念が互いに矛盾しない限り)本明細書に開示される発明の主題の一部である。特に、本開示の末尾に記載の特許請求の範囲の主題の全ての組合せは、本明細書に開示された発明の主題の一部である。引用をもって援用されたいかなる開示にも記載され得る、本明細書で使用される用語には、本明細書で開示される特定の概念と最も合致する意味が付与されるべきである。
当業者は、図面が主として例示を目的としており、本明細書に記載の発明の主題の範囲を限定することを意図していないことを理解するであろう。図面は必ずしも縮尺通りではない。いくつかの事例では、本明細書に開示されている発明の主題の様々な態様は、異なる特徴の理解を容易にするために図面において誇張又は拡大されて示されている。図面において、類似の参照文字は一般に類似の特徴(例えば、機能的に類似及び/又は構造的に類似の要素)を指す。
反射型スキュー照明器を示す。
透過型スキュー照明器を示す。
導波路型スキュー照明器を示す。
反射型ディスプレイ、絵画、写真、図面又はポスターなどの照明対象の前面照明に使用される、図1Cの導波路型スキュー照明器を示す。
反射型液晶オンシリコン(LCOS)空間光変調器(SLM)と共に使用される偏光導波路型スキュー照明器を示す。
透過型SLMと共に使用される偏光導波路型スキュー照明器を示す。
反射型LCOS SLMを有する反射形状で使用されるくさび形偏光導波路型スキュー照明器を示す。
反射型LCOS SLM及び補償プリズムを備えた反射形状で使用されるくさび形偏光導波路型スキュー照明器を示す。
くさびと反射型LCOS SLMとの間に配置された偏光導波路型スキュー照明器を示す。
透過型形状で使用されるくさび形導波路型スキュー照明器を示す。
その回折角範囲がくさび角よりも大きいくさび形導波路型スキュー照明器を用いた透過及び反射を示す。
複数のカプラを備えたくさび形導波路型スキュー照明器を示す。
図3Aに示される反射形状を用いて7°のプリズム角でくさび形プリズムを介してSLMを照明するように設計されたスキュー照明器のスキュー軸に対する内角と格子ベクトル長とのプロットである。
7°のプリズム角を有するくさび形プリズムを介してSLMを照明するように設計されたスキュー照明器の回折効率(D.E.)と外部視野角とのプロットである。
スキューカプラによって捕獲された光線を、図3Aに示す反射形状を用いて入力位置(x軸)及び内角(y軸)の関数としてプロットしたものである。
空間多重スキュー照明器を示す。
スキュー照明器を用いた非点収差照明を示す。
1.反射型、透過型及び導波路型スキュー照明器
ホログラフィックスキューミラーにおいては、入射光は入射する表面に対して傾斜させることの可能な反射軸を中心として反射される。スキューミラーは、照明の角度帯域幅にほとんど又は全く影響を与えずに、狭いビームを広いビームに拡大することができる利点を有する。照明に使用する場合、狭いビームを広いビームに拡大するスキューミラーは、スキュー照明器と呼ばれる。光を導波路の内外に結合する、又は導波路のコアを形成するスキュー照明器は、スキューカプラ又はスキュー導波路カプラと呼ばれ得る。
図1A、図1B及び図1Cは、反射型、透過型及び導波路型の構成のスキュー照明器を示す。図1Aは、スキュー軸112aを中心として入射光101aを反射して拡大ビーム103aを形成する反射型スキュー照明器100aを示す。このスキュー照明器100aは、スキュー軸112aを画定する格子構造110aがプログラムされたホログラフィック格子媒体を含む。このスキュー照明器100aは、ミラー又は反射プリズムよりも薄型であり、またビームエキスパンダとしても機能する。このスキュー照明器100aは、良好に分離されたいくつかの狭いスペクトル帯域(例えば、赤、緑及び青の帯域)のそれぞれにおいて、(例えばコリメートされた入力ビームなどの)小さい角度帯域幅を有する入力ビームに対して高い反射率を有することができる。
図1Bは、スキュー軸112bを中心として入射光101bを反射(回折)させて拡大ビーム103bを形成する透過型スキュー照明器100aを示す。(上述のように、この開示では、「回折」が通常は適切な用語と考えられ得るいくつかの場合において、「反射」及び類似の用語が使用されている。)スキュー照明器100aは、スキュー軸112bを画定する格子構造がプログラムされたホログラフィック格子媒体も含む。
図1Cは、一対の実質的に屈折率整合された層114の間に挟まれたホログラフィック格子媒体110を有する導波路型スキュー照明器100cを示す。層114はホログラフィック格子媒体110に屈折率整合されているので、全内部反射(TIR)は媒体/層界面ではなく導波路/空気境界で起こる。その結果、導波路100c全体が屈折率整合され、モノリシック導波路として機能する。
導波路型スキュー照明器100cは、スキュー軸112cを中心として入射光101cを案内して反射し、導波路型スキュー照明器100cの外へ伝播する拡大ビーム103cを形成する。導波路型スキュー照明器100cは更に薄型であり、図1Aの反射型スキュー照明器110aよりも更に大きく入力ビーム101cを拡大する。導波路型スキュー照明器100c内の格子構造の回折効率が十分に低い場合には、導波路型スキュー照明器100cから反射された光は、反射型空間光変調器(SLM)などの照明対象物によって導波路型スキュー照明器100cを通して反射され得る。これは反射光の偏光状態を変えても変えなくても機能する。
図1A~図1Cに示したスキュー照明器100a~100cは、Akonia Holographics、LLC(Longmont、Colorado)のAK233-200感光性ポリマー光記録媒体のようなホログラフィック記録媒体に格子構造を記録することによって形成することができる。この格子構造が、それぞれがホログラフィック記録媒体の表面法線と角度をなすスキュー軸を生じるように選択された格子周期及び格子ベクトルを有する、格子又はホログラムとも呼ばれる多数(例えば、数十、数百、又は数千)の多重ホログラフィック格子を備えてもよい。これらのホログラフィック格子の正確な数、方向及び周期は、スキュー照明器の使用目的及び動作波長によって異なり得る。
反射型、透過型及び導波路型のスキュー照明器を、照明、バックライト照明及びその他の用途に使用することが可能である。より具体的には、これらを、ホログラフィック・ディスプレイ、印刷ポスター、絵画、写真又はその他の種類の芸術作品、ランプ又は照明システム用のディフューザ並びに、(例えば、アマゾン・キンドル用のアフターマーケットアドオンとしての)パッシブLCDディスプレイ又は前面ライト付きLCD用の照明を含む、液晶ディスプレイ(LCD)用の前面照明のために使用することが可能である。これらを、例えば太陽電池用の集光器/集光装置として、逆に使用することもできる。
図1Dは、図1Cの導波路型スキュー照明器100cを示す。ホログラフィック・ディスプレイ、印刷ポスター、絵画、写真、図面又は反射型パッシブLCDなどの照明対象120の前面照明に使用される。1つ以上の発光ダイオード(LED)などの光源102及びコリメータ104は、導波路型スキュー照明器100c内に結合されるコリメートされたビームを生成する。ビームは、導波路型スキュー照明器100cを通って(図1Dの下から上へ)伝播すると、導波路型スキュー照明器100cから照明対象120に向けて回折される。この回折は、導波路型スキュー照明器100c内の格子構造の反射率/回折効率の空間的変動に応じて、空間的に均一な照明103をもたらすことができる。照明対象120は、光105を導波路型スキュー照明器100cに向けて散乱及び/又は反射させ、導波路型スキュー照明器100cは、照明対象120から、場合によっては照明対象を見ている人に向けて光の少なくとも一部107を透過させる。
スキューミラーの製造方法の詳細を含むホログラフィックスキューミラーの詳細については、その全体がそれぞれ引用をもって本願中に援用された、「Skew Mirrors,Methods of Use,and Methods of Manufacture」と題する国際出願PCT/US2016/048499号、「Wide Field-of-View Holographic Skew Mirrors」と題する国際出願PCT/US2017/020087号及び、「Skew Mirror Having Optical Power」と題する国際出願PCT/US2017/056404号を参照されたい。
2.ビーム分割スキューミラー照明器
ビーム分割スキュー照明器は、例えば、マイクロディスプレイ用の液晶オンシリコン(LCOS)空間光変調器(SLM)、あるいはテレビ、ラップトップ又はデスクトップコンピュータモニタ用のより大きなLCD、あるいはスマートフォンやタブレットなどのハンドヘルド電子機器などの反射型ディスプレイの前面照明に使用できる。ビーム分割照明器は、偏光性、非偏光性又は部分偏光性であり得る。偏光ビーム分割スキュー照明器は(例えば図2Aのように)直角回折形状に有用であるが、非偏光性及び部分偏光性であれば、例えば図6におけるように90°以外の角度で光が回折する形状に有用である。しかし、非偏光設計であっても、格子は90°とは全く異なる角度でも若干偏光性である傾向があるので、完全に非偏光の照明を提供することは難しいであろう。
図2Aは、薄型のシステム200aにおいてLCOS SLM220を照明するために使用される偏光ビームスプリッタ導波路型スキュー照明器210aを示す。図2Aにおいて、実質的にコリメートされた光201は、左側から導波路型スキュー照明器210aに入射する。入力直線偏光子240は、入力光が偏光されていない場合、入力光を「s」偏光状態に変換する。光は、導波路型スキュー照明器210aに沿って伝搬すると、導波路型スキュー照明器210a内にプログラムされている、45°のスキュー軸212a(黒い破線)を有する格子構造(スキューミラー)によって一部分が下方に回折される。回折された光は底部でLCOS SLM220を照明する。
LCOS SLM220は、制御可能な偏光回転を与えながら光を反射するようにそれぞれが構成された複数の画素からなる。「オフ」状態の画素は偏光に変化を与えず(偏光回転=0)、従って、「オフ」画素に当たる光はSLM220による反射の際に「s」偏光状態のままであり、そのためほとんどの光は図2Aにおいて「OP」と表示された経路に沿って反射され、照明源へと戻る。スキューミラーを透過する「s」偏光は、図2Aの上部の出力直線偏光子242によって遮断される。
「オン」又は「部分的にオン」状態のLCOS SLM画素は、「s」偏光を全体的に又は部分的に「p」偏光状態へと回転させる。「p」偏光の電場は反射経路と実質的に平行であるので、「p」偏光の光はスキュー照明器210aによってほとんど又は全く反射されない。従って、「オン」画素によって反射された「p」偏光の大部分は、スキュー照明器210aを通過して直線偏光子242を出力し、空間的に変調された出力ビームに寄与する。
図2Aのスキュー照明器210aは、スキュー軸212aに対して45°の入射角(すなわち、90°反射状態)の光線に対して理想的な偏光ビームスプリッタとして作用する。光線の角度がこの角度から逸脱するのに伴って、スキューミラーの「p」偏光に対する反射率が増加する。従って、図2Aのシステム200aは、入力照明201とSLMから反射された光との両方がほぼコリメートされている状況において最も効率的に機能することができる。入力照明の発散角が、導波路の入力においてコリメートレンズ又はコリメートカプラなどの外部手段によって制御されてもよい。このコリメートレンズが、導波路のコアを形成するホログラフィック媒体内に記録されていてもよい。反射光の発散角は、入射コリメーション及び画素ピッチの双方の関数であり、回折角の広がりをもたらす。
数ミクロンの画素ピッチを有する市販のSLMの場合、回折角の広がりは数度に過ぎず、これによって生じる偏光漏れは無視できる程度である。入力及び/又は出力直線偏光子240、242の使用は、スキュー照明器210aの偏光分離が理想的ではない場合であっても、高い画素コントラスト比を生み出す。図示される吸収体230のような迷光を抑制するための手段も、コントラスト比を改善することができる。
図2Aのシステム200aはまた、スキュー照明器210aの反射率を空間的に変調してSLM照明の均一性を改善することからも利益を得ることができる。例えば、スキュー照明器210aの右側部分の反射率を、スキュー照明器210aの左側部分の反射率よりも高くすることによって、導波路内の光がスキュー照明器210aを通って伝播するにつれて部分的に減少するにもかかわらず、LCOS SLM220の右側の照明がLCOS SLM220の左側の照明と実質的に等しくなるようにすることができる。例えば、スキュー照明器210aは、所望の距離にわたって均一な照明を与えるように選択された長さ定数で指数関数的に増加する反射率を有することができる。この種の可変反射率は、スキュー照明器210a内のホログラム位置の関数としてホログラム記録強度を変えることによって達成することができる。
図2Bは、薄型のシステム200bにおいて透過型SLM222を照明するために使用される導波路型スキュー照明器210bを示す。図2Bにおいて、実質的にコリメートされた光201は、左側から導波路型スキュー照明器210bに入射する。入力光が偏光されていない場合、入力直線偏光子(図示せず)は入力光を直線偏光状態に変換する。光は、導波路型スキュー照明器210bに沿って伝播すると、導波路型スキュー照明器210b内にプログラムされている格子構造(スキューミラー)により、一部分がスキュー軸212bを中心に下方に回折される。この場合、スキュー軸212bは約45°である(黒い破線)。回折された光は底部で透過型SLM222を照明する。
透過型SLM222は、制御可能な偏光回転を与えながら光を透過させるようにそれぞれが構成された複数の画素からなる。「オフ」状態の画素は偏光に変化を与えず(偏光回転=0)、従って「オフ」画素に当たる光はSLM222による透過時に「s」偏光状態のままである。「オン」又は「部分的にオン」状態の透過型SLM画素は、入射偏光を異なる偏光状態に回転させる。直線偏光子244は、「オン」画素からの光を透過させ、「オフ」画素からの光を遮断し(又はその向きに応じてその逆も同様に)、空間的変調出力を生成する。
3.くさび形スキュー照明器
スキュー照明器を、コリメートされていない照明源を利用するために、くさび形の導波路内に構成することができる。くさび形スキュー照明器は、従来の45°偏光ビームスプリッタ(PBS)照明システムよりも(例えば80%超薄いなど)実質的にコンパクトとすることが可能であり、LCOS SLMを、以前は(例えば有機発光ダイオード(OLED)などの)放射型SLM又は透過型SLMを必要としていた用途に使用できるようにする。くさび形スキュー照明器はまた、湾曲偏光照明器よりも実質的にコンパクトでありながら、より高い照明効率を提供することが可能である。
図3Aは、薄型のくさび形偏光ビームスプリッタ導波路型スキュー照明器システム300aにおいてLCOS SLM320を照明するために使用されるホログラフィック格子媒体310を示す。ホログラフィック格子媒体310は、例えば反射型LCOS SLM320から見てホログラフィック格子媒体310の反対側の厚さ100μmのウィローガラス片などの平面基板360及び、ホログラフィック格子媒体310とSLM320と間のくさび形基板又はプリズム350などの一対の基板の間に配置されている。
入力照明はコリメートされていなくてもよく、例えば、赤-緑-青(RGB)の発光ダイオード(LED)301を光学接着剤で入力ファセットに直接取り付けることによって供給されてもよい。そのような照明は、全内部反射(TIR)伝播角度で入力アパーチャの全ての位置を実質的に満たし得る。任意の入力偏光子340をLED301と入力ファセットとの間に配置して、入力照明を「s」偏光状態に偏光させてもよいそして、出力偏光子342は迷光を減衰させ、SLM320内の「オン」画素によって反射された光を透過させる。導波路ホログラフィック格子媒体310の他端にある吸収体330は、SLM320に向けて反射されなかった光を吸収する。
くさび形ホログラフィック格子媒体310は、導波路がくさび形に形成されている点を除いて、図2Aに示すものと同様に動作する。ホログラフィック格子媒体310は、SLM320に最も近いくさび350の表面と約45°の角度をなすスキュー軸312を有する。ホログラフィック格子媒体310は、(例えばx軸から±2°以内など)x軸にほぼ平行に伝搬する光を、このスキュー軸312を中心としてSLM320に向けて回折させる。この角度範囲は小さいので、回折効率は(例えば約79%など)高くなり得る。(例えばx軸から±2°以上などの)より高い角度で伝播する光線は、ほとんど回折することなくホログラフィック格子媒体310を通過する。しかしながら、スキュー照明器システム300aの外面からの各内部反射は、くさび350の頂角又はくさび角度の2倍だけ光線角度を減少させる。より高い角度の光線は、導波路内で1回以上反射し、その後、回折範囲内の角度でホログラフィック格子媒体310を通過する。従って、(x軸に対して)より低い角度の光線は、より少ない反射の後にアウトカップリングされる傾向があり、SLM320の左側部分を照らす。逆に、より高い角度の光線は、より多くの反射の後にアウトカップリングされる傾向があり、SLM320の右側部分を照らす。
くさび350の頂角及び厚さは、導波路ホログラフィック格子媒体310に対してほぼ臨界角で入射された光線が導波路ホログラフィック格子媒体310の端部で出力カプラの捕捉角度範囲に入るように選択されてもよい。この条件を、入力ファセットの高さ、d、くさび長さL及びカプラ帯域幅を設定し、くさび角度を変えることによる光線追跡を使用して見出すことが可能である。入力ファセットの高さ、くさびの長さ及びカプラ帯域幅の実際の値については、この条件を満たすくさび角度は約1°から約20°の範囲である。
くさび350が、入力光の大部分を利用しながらSLM320に空間的に均一な照明を供給すると有利である。このシステムが、例えば図2Aに関して上述したように、格子構造の回折効率を変えることによって、ホログラフィック格子媒体310の反射率を空間的に変調し、均一性を更に改善することからも利益を得てもよい。所望の空間変調を、スキュー照明器をモデル化又はテストし、均一性を改善する補償記録照明パターンを求めることによって決定してもよい。また、くさび350及びスキュー照明器の空間的に変化する回折効率が、図2Aに示されるような平坦なスキュー照明器の指数関数的に増加する照明パターンよりも均一な照明パターンを生成してもよい。
図3Aに示されるくさび形スキュー照明器システム300aには種々の変形が存在する。例えば、図3Bは、上部基板360と出力偏光子342との間に補償プリズム352を有するくさび形スキュー照明器システム300bを示す。補償プリズム352は、上部基板360と空気との間の境界でSLM320から反射された光の屈折を補償する。補償プリズム352の材料もまた、くさびパッケージの分散を補償するように選択されてもよい。図3Cは、ホログラフィック格子媒体310と出力偏光子342との間の上部基板としてのくさび362と、ホログラフィック格子媒体310のSLM320に面する側の平坦な基板364とを有する「ひっくり返された」くさび形スキュー照明器システム300cを示す。この場合、ホログラフィック格子媒体310は、(例えば図1B及び図3Aのような)透過モードではなく、(例えば図1Aのような)反射モードで動作する。また、図3Dは、くさび350と直線出力偏光子344との間に透過型SLM322を有するくさび形スキュー照明器システム300dを示す。このシステム300dは、図2Bに示す透過型システム200bとほぼ同様に動作する。
図3Eは、その回折角範囲が(例えば±2°ではなく±8°など)プリズム350のくさび角度よりも大きいスキュー照明器390を備えたくさび形スキュー照明器システム300eを示すこのことは、図3Eにおいて、SLM320に向かう途中で格子構造から反射する光線(透過)に加えて、スキュー照明器390内の格子構造から上部基板360に向かう途中でスキュー軸392を中心として反射する光線(反射)によって示されている。この場合、スキュー照明器390は、両側から入る光線を反射するのに十分な角度範囲を有する。回折角範囲がくさび角度より大きいことから、格子構造は、スキュー照明器システム310eの両面から入射する光線に対してブラッグ整合しているので、透過性及び反射性である。
図4は、2つのスキューカプラ、すなわち上側スキューカプラ410a及び下側スキューカプラ410b(まとめてスキューカプラ410)を有するくさび形導波路型スキュー照明器システム400を示す。スキューカプラ410は、二等辺三角形のプリズム450の等辺に配置されている。上側スキューカプラ410a及び下側スキューカプラ410bの外面上の上側基板460a及び下側基板460b(まとめて基板460)は、それぞれ、スキューカプラ410内における光の案内を助ける。
1つ以上のRGB LED401は、入力偏光子440を介して光をスキュー照明器システム400内へと結合する。
スキューカプラ410内にプログラムされた格子構造は、それぞれのスキュー軸(図示せず)を中心として、案内された光の少なくとも一部を反射型LCOS SLM420に向けて反射する。これらのスキュー軸が、SLM420の表面又は活性領域と45°の角度をなしてもよい。SLM420は、図2Aに関して上述したように、スキューカプラ410及びプリズム450を介して上方に出力偏光子442に向けて光を変調し反射する。(図2Bに関して上述したように、反射型SLM420の代わりに透過型SLMを使用してもよい。)くさび形導波路型スキュー照明器システム400の遠端の吸収体は、スキューカプラ410によって案内されない、又はSLM420に向けて反射されないいかなる光をも吸収することができる。
4.偏光くさび形スキュー照明器のシミュレーション設計及び性能
図5A~図5Cは、図3Aに示すようなくさび形照明器設計の照明効率を推定するためにコンピュータコードを用いて生成されたプロットである。このコンピュータコードは、不揮発性コンピュータメモリに格納され、コンピュータプロセッサを使用して実行された。
コンピュータコードでシミュレートされたくさび形照明器は、(例えば図3Aのホログラフィック格子媒体310などの)100μmの厚さのスキューカプラ層を有するθ=7°のくさび角度を採用した。入力エッジの厚さはd=300μmであり、長さはL=5.9mmであり、最大厚さは、高さ5.9mmの同等の従来のビームスプリッタキューブよりも相当に薄く、dend=Ltanθ+d=1020μmとなった。
スキューミラーは、Δnmax=0.09のダイナミックレンジを有する媒体に記録された場合の各々の回折効率が約79%の141個のホログラムからなる格子構造を含んでいた。ホログラムは全体で4°の範囲の入射角をカバーしていた。スキューカプラは、図3Aのx軸に対して-45°に対応する、記録層に対して-52°のスキュー軸角度を有する。この条件は、図3Aのシステムの偏光特性を維持する。格子ベクトル表を以下の表1に示す。
コンピュータコードは、入力エッジから生じる多数の光線を追跡し、それぞれからの回折への寄与を合計することによって照明効率を推定した。ブラッグ整合角の4°の範囲内で上面から反射する光線は、それらのパワーの79%が照明効率に寄与するが、この条件を満たさない光は全く寄与しない。
図5Cのプロットは、発射高さ(x軸)及び角度(y軸)に従って回折に寄与する光線(黒い領域)を示す。最終的には、54%の光線が回折し、43%の全照明効率をもたらした。これは、導波路に入る光の43%がSLMに向けてアウトカップリングされることを意味する。(例えば、50%、60%、70%、80%又は90%などの)より高い全照明効率も可能である。全照明効率は、屈折率差が十分であれば100%に近づく可能性がある。
Figure 0007129416000001
Figure 0007129416000002
Figure 0007129416000003
Figure 0007129416000004
Figure 0007129416000005
5.空間多重スキュー照明器
図6は、コリメートされていない照明601を利用するために、くさび(図示せず)の代わりに、又はこれに加えて空間多重化を使用する導波路型スキュー照明器600を示す。上述の導波路型スキュー照明器と同様に、空間多重導波路型スキュー照明器600は、基板650と基板660との間に挟まれたホログラフィック媒体610を含む。異なる角度で伝播する光をアウトカップリングするために、スキュー軸角度がx軸に沿って変化するホログラフィック格子構造がホログラフィック媒体610にプログラムされている。この変化は、表面法線に対する角度が入力からの距離の関数として増加する、図6の離散的なスキュー角度612a~612dによって示されている。そのようなスキュー照明器の別の態様が、スキュー軸を同じに保ちながらスキュー軸に対して変化するブラッグ角(格子周波数)を有してもよい。
図6に示すスキュー照明器600は、90°とは全く異なる角度では少なくとも一部の光がスキュー照明器600から回折し得ることから、スキュー照明器600を通ってz方向に反射された「p」偏光の100%は透過させない場合がある。それでも、強い偏光特性を必要としない用途向けには、性能は十分であろう。
なお、図6に示すスキュー照明器600は、広範囲のTIR角度で伝播する光をアウトカップリングすることができる。このことは、スキュー照明器600が外部コリメート光なしで動作可能であり、光源に対する制約を軽減し、外部コリメート光学系又はくさび形の導波路を不要とし得ることを意味する。
6.非点収差スキュー照明器
図7に示すように、スキュー照明器700は、x方向の角度広がりは回折角度範囲によって制約されるが、y方向の角度広がりはそうではないので、非点収差照明703を示すことがある。このことは、外部の手段によって軽減されるか、又は(例えば下流の投影光学系の出力に細長い瞳を形成するなどの)何らかの利点に使用され得る。例えば、スキュー照明器700内の格子構造が、出力ビームのx方向の角度広がりを空間的に変調するようにプログラムされていてもよい。バルクレンズ又はフレネルレンズなどの外部コリメータは、入力照明701をコリメートするために非常に有用であり得るが、出力に対するコリメータは、前面照明されている物体によって反射される光の経路内にもあるので、(例えば透過型SLMなどの)特別な場合にのみ有用であり得る。
7.用語
本節の引用符(「」)で示される用語及び句は、文脈において明確に示されない限り、特許請求の範囲を含む本文書全体を通してそれらに適用される意味を有することを意図している。更に、適用可能な場合、述べられた定義は、単語又は句の場合にかかわらず、定義された単語又は句の単数形及び複数形の変形に適用されるべきである。
本明細書において「一実施形態」、「一実施形態」、「別の実施形態」、「好ましい実施形態」、「代替実施形態」、「一変形形態」、「変形形態」及び類似の表現は、特定の特徴を意味する。実施形態又は変形例に関連して説明された構成、構造又は特性は、本発明の少なくとも実施形態又は変形例に含まれる。本明細書の様々な箇所で使用される「一実施形態では」、「一変形形態では」及び類似の句は、必ずしも同じ実施形態又は同じ変形形態を指すことを意味しない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「およそ」という用語は、与えられた値のプラスマイナス10%を指す。「ほぼ」という用語が角度値と共に使用されるとき、それはその角度値の0.5度以内の角度の範囲を指す(例えば、「ほぼ0度」という句は「プラスマイナス0.5度」を指す)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で数値と共に使用される「約」という用語は、数値のプラスマイナス20%を指す。用語「約」が角度値と一緒に使用されるとき、それはその角度値の1.0度以内の角度範囲を指す(例えば、「約0度」という句は「プラスマイナス1.0度」を指す)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「一般的に」という用語は、概して又はほとんどの場合を意味する。
反射光に関して本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「主に」という用語は、格子構造によって反射された光を指す。主に記載の角度で反射される光は、他の角度で反射されるよりも多くの光を含む(表面反射を除く)。列挙された反射軸を中心として主に反射される光は、他の反射軸を中心として反射されるよりも多くの反射光を含む(表面反射を除く)。主に反射される光を考慮する場合、装置表面で反射される光は含まれない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「反射軸」という用語は、その反射光線に対する入射光線の角度を二等分する軸を指す。入射光線、反射軸及び反射光線は全て、入射面と呼ばれ得る1つの共通の平面内にある。スキューミラーの入射面は表面法線を含む必要はないが、そうであってもよい。反射軸に対する入射光線の入射角の大きさは、反射軸に対する反射光線の反射角の大きさに等しい。上記の「反射軸」の定義では、角度は内角である。従来の誘電体ミラー及び金属ミラーの場合、反射軸は表面法線と一致する、すなわち反射軸は入射面と同様にミラー表面に対して垂直である。逆に、本開示によるスキューミラーの実施形態は、表面法線とは異なる反射軸を有してもよく、又は表面法線と一致する反射軸を有してもよい。入射角及び反射角は、必ずしもそうとは限らないが通常、平均値を生成するために通常使用される複数の測定値(一般に3つ以上)を用いて経験的に決定される。
本開示で使用される「スキュー軸」という用語は、格子媒体内の特定の空間位置に存在する1つ以上の体積位相ホログラムについて、格子媒体内の特定の空間位置における格子ベクトルの平均方向を表す/一致する軸を指す。従って、スキュー軸は、特定の位置における1つ以上の体積位相ホログラムの格子ベクトル角の平均と同一のスキュー角を有する。当業者であれば、本開示の利益を考慮すると、体積位相ホログラムの格子ベクトル方向は体積位相ホログラムを記録するのに使用される記録ビームの波数ベクトルの差によって決定されることを認識するであろう。特定の位置における反射軸は、必ずしも同一ではないが、スキュー軸と非常に類似している。スキュー角は、反射軸角と実質的に同一であり得、スキュー角が反射軸角の1.0度以内であることを意味する。当業者であれば、この開示の利点を考慮すると、スキュー角と反射軸角度とが理論上同一であり得ることを理解するであろう。しかしながら、システムの精密さ及び正確さにおける限界、ホログラムの記録中に生じる記録媒体の縮化、及び誤りの他の原因のために、記録ビーム角度に基づいて測定された、又は推定された、スキュー角又は平均スキュー角は、スキューミラーによって反射された光の入射角及び反射角によって測定された反射軸角度と完全には一致しない可能性がある。それにもかかわらず、記録ビーム角度に基づいて決定されたスキュー角は、媒体縮化及びシステム不完全性がスキュー角及び反射軸角度の推定における誤りに寄与する場合でさえ、入射光の角度及びその反射の角度に基づいて決定された反射軸角度から1.0度以内にあり得る。
実際には、空間的に変化するスキューミラーは、空間的に変化するスキューミラー内の所与の位置において互いに区別できない、又は互いに非常に近い「スキュー軸」及び「反射軸」を有することになる。このことを踏まえて、スキュー軸/反射軸は、一般に、格子媒体内の格子又は記録ビームの配向を表す文脈ではスキュー軸と呼ばれ、スキューミラーの光反射特性を指すときは反射軸として呼ばれる。
この開示では、回折が通常は適切な用語と考えられ得るいくつかの場合において、「反射」及び類似の用語が使用されている。この「反射」の使用は、スキューミラーが発揮するミラー状の特性と合致し、混乱を招く可能性のある用語法を回避するのに役立つ。例えば、格子構造が入射光を「反射する」ように構成されていると言う場合には、格子構造が光に対して回折によって作用すると一般に考えられているので、通常の技術者は、格子構造が入射光を「回折させる」ように構成されていると言うのを好む可能性がある。しかしながら、「回折させる」という用語をそのように使用すると、「入射光が実質的に一定の反射軸を中心として回折される」などといった表現をもたらすことになり、紛らわしくなる恐れがある。それゆえに、入射光が格子構造によって「反射」されると言われる場合、当業者であれば、この開示の利点を考慮すると、格子構造が回折によって光を「反射している」ことを認識するであろう。そのような反射における回折の支配的な役割にもかかわらず、一般には従来の誘電体ミラーが光を「反射する」と言われることから、そのような「反射」の使用は、光学分野において先例がないわけではない。従って、ほとんどの「反射」は回折の特性を含み、また、スキューミラー又はその部品による「反射」は回折も含むことが、当業者には認識される。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「ホログラム」及び「ホログラフィック格子」という用語は、複数の交差する光ビーム間の干渉によって生成される干渉パターンの記録を指す。ホログラム又はホログラフィック格子は格子構造の一例である。
結論
本明細書において、様々な独創的な実施形態が説明され、かつ図解されてきたが、当該技術分野に精通している者なら、本明細書で説明した機能を遂行し、かつ/あるいは結果及び/又は利点のうちの1つ以上を得る、様々な他の手段及び/又は構造を容易に構想するはずであり、そのような変形形態及び/又は修正形態のそれぞれが、本明細書で説明した本発明の実施形態の範囲内にあると考えられる。より一般的には、当該技術分野に精通している者なら、本明細書で説明された全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であるように意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示を使用する特定の用途(複数可)に依拠するはずであることを容易に理解するであろう。また、当業者は、本明細書で説明された特定の発明の実施形態に対する、多くの均等物を認識するか、又は、単なる通常の実験のみを使用して、それらの均等物を理解又は確認することが可能であろう。従って、前述の実施形態は単なる例として示されたものであり、添付の特許請求の範囲及び等価物の範囲内で、独創的な実施形態は、特に説明されて特許請求されたものとは別様に実行され得ることを理解されたい。本開示の独創的な実施形態は、本明細書で説明されたそれぞれの機能、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法に向けられる。加えて、そのような機能、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の2つ以上の任意の組合せは、そのような機能、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法は、互いに矛盾していなければ、本開示の発明の範囲内に含まれる。
また、様々な発明概念は1つ以上の方法として具現され得、その一例が提供されている。方法の一部分として遂行される行為は、任意の適切なやり方で順序付けられてもよい。従って、実施形態は、図解されたものと異なる順序で動作を遂行するように構成されてよく、例示の実施形態においては順次動作として示されていても、複数の動作を同時に遂行することも含み得る。
本明細書で定義及び使用される全ての定義は、辞書の定義、引用によって援用される文献における定義、及び/又は定義された用語の通常の意味に優先するものと理解されたい。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」及び「an」は、そうでないことが明確に示されていない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という句は、そのように結合された要素、すなわち場合によっては結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである「及び/又は」を用いて列記された複数の要素は、同じように、すなわちそのように結合された「1つ以上」の要素と解釈されるべきである。具体的に識別された要素に関連しているかどうかにかかわらず、「及び/又は」節によって具体的に識別された要素以外の他の要素が任意に存在してもよい。従って、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」などのオープンエンドの言語と共に使用されたときには、ある実施形態では(任意選択的にBとは別の要素を含めて)Aのみを指すことができ、別の実施形態では(任意選択的にAとは別の要素を含めて)Bのみを指すことができ、更に別の実施形態では(任意選択的に他の要素を含めて)AとBとの両方を指すことができる。
本明細書及び特許請求の範囲において使用される「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同一の意味を有するものと理解されるべきである。例えば、リストの品目を分離するとき、「又は」又は「及び/又は」は包括的であると解釈するものとし、すなわち、少なくとも1つを含むばかりでなく、複数の要素又は要素のリスト、また、任意選択的に、追加の、リストに無記載の品目のうちの2つ以上も含むものとする。それと反対に、「~のうちの1つだけ」若しくは「正確に1つの~」などの明白に指示された用語のみ、又は特許請求の範囲において使用されたときの「~からなる」は、複数の要素又は要素のリストのうちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「又は」という用語は、「~のいずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つだけ」、又は「~のうちの正確に1つ」などの孤立性の用語を伴うときのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方、しかし両方ではない」)を示すものとして解釈されるものとする。「実質的に~からなる」は、特許請求の範囲において使用されたとき、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
本明細書及び特許請求の範囲において使用される、1つ以上の要素のリストに関する「少なくとも1つの~」という句は、要素のリストにおける任意の1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味するものであるが、要素のリスト内に具体的に列記された全ての要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、また、要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しないことを理解されたい。この定義はまた、「少なくとも1つ」という句が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定されたこれらの要素に関連するか関連しないかにかかわらず任意に存在し得ることを可能にする。従って、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(又は同様な意味合いで「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は同様な意味合いで「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)は、ある実施形態では、2つ以上のAを任意選択的に含む少なくとも1つのAを、Bは含めずに(かつ、Bとは別の要素を任意選択的に含めて)指すことが可能であり、別の実施形態では、2つ以上のBを任意選択的に含む少なくとも1つのBを、Aは含めずに(かつ、Aとは別の要素を任意選択的に含めて)指すことが可能であり、更に別の実施形態では、2つ以上のAを任意選択的に含む少なくとも1つのAと、2つ以上のBを任意選択的に含む少なくとも1つのBとを(他の要素も任意選択的に含めて)指すことが可能である。
特許請求の範囲並びに上記の明細書において、「~を備える」、「~を含む」、「~を担持する」、「~を有する」、「~を包含する」、「~を必然的に伴う」、「~を保持する」、「~からなる」などの全ての移行句は、無制限であること、すなわち「~を含むが、これらに限定されない」を意味するものと理解されたい。移行句「~からなる」及び「実質的に~からなる」のみが、それぞれ、米国特許庁審査便覧の2111.03節に記載されている閉鎖式の移行句又は半閉鎖式の移行句であるものとする。
[0093]
一実施形態によれば、入射光を照明対象に向けて回折させ、照明対象によって散乱又は再帰反射された光をホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成された格子構造を有するホログラフィック格子媒体を含むシステムが提供される。
[0094]
別の一実施形態によれば、格子構造は、入射光を第1の偏光状態で照明対象に向けて回折させ、光を照明対象によって散乱又は再帰反射された第2の偏光状態でホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成されている。
[0095]
別の一実施形態によれば、照明対象は、絵画、写真、図面又はポスターのうちの少なくとも1つを含む。
[0096]
別の一実施形態によれば、照明対象は空間光変調器を含む。
[0097]
別の一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体は入射光を格子構造に案内するように構成されている。
[0098]
一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体に存在する格子構造からの入射光を照明対象に向けて回折させること、照明対象からの入射光の第1の部分をホログラフィック格子に向けて反射及び/又は散乱させることと、格子構造を通して入射光の第1の部分の少なくとも一部を透過させることを含む方法が提供される。
[0099]
別の一実施形態によれば、入射光の回折させることは、光を第1の偏光状態で回折させることを含み、入射光の第1の部分の反射及び/又は散乱させることは、第1の偏光状態を第2の偏光状態へ変化させることを含み、入射光の第1の部分の少なくとも一部の透過させることは、光を第2の偏光状態で透過させることを含む。
[0100]
別の一実施形態によれば、照明対象は、絵画、写真、図面又はポスターのうちの少なくとも1つを含む。
[0101]
別の一実施形態によれば、照明対象は空間光変調器(SLM)を含み、入射光の第1の部分の反射及び/又は散乱させることは入射光を空間的に変調することを含む。
[0102]
別の一実施形態によれば、この方法は、ホログラフィック格子媒体を介して入射光を格子構造に案内することを含む。
[0103]
一実施形態によれば、空間光変調器(SLM)と、SLMの活性領域の表面法線と角度をなす軸を中心として入射光をSLMに向けて回折させるように構成された格子構造を有するホログラフィック格子媒体とを含むシステムが提供される。
[0104]
別の一実施形態によれば、SLMは約10μm未満の画素ピッチを有する。
[0105]
別の一実施形態によれば、SLMは透過型SLMである。
[0106]
別の一実施形態によれば、SLMは反射型SLMであり、格子構造は反射型SLMによって反射された光を透過させるように構成されている。
[0107]
別の一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体は、SLMの活性領域の長さ以上の長さと、SLMの活性領域の長さ未満の厚さとを有する。
[0108]
別の一実施形態によれば、格子構造は位置の関数として変化する反射率を有する。
[0109]
別の一実施形態によれば、格子構造はs偏光をSLMに向けて反射するように構成されており、SLMはs偏光をp偏光に変換し、p偏光を格子構造に向けて反射するように構成されており、格子構造は、p偏光を透過させるように構成されている。
[0110]
別の一実施形態によれば、システムは、格子構造に向かって伝播する光を偏光させるためにホログラフィック格子媒体と光学的に連通している偏光子を含む。
[0111]
別の一実施形態によれば、SLMの活性領域の表面法線との角度は、ホログラフィック格子媒体との位置の関数として変化する。
[0112]
別の一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体は導波路の少なくとも一部を形成する。
[0113]
別の一実施形態によれば、システムは、入射光を導波路に結合するために導波路と光学的に連通しているコリメータを含む。
[0114]
別の一実施形態によれば、システムは、格子構造によって反射されない少なくとも一部の光を吸収するために導波路と光学的に連通している吸収体を含む。
[0115]
別の一実施形態によれば、導波路はくさび形基板を含む。
[0116]
別の一実施形態によれば、格子構造は、くさび形基板のプリズム角よりも大きい角度範囲にわたって導波路によって案内された光を回折させるように構成されている。
[0117]
別の一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体はくさび形基板とSLMとの間に配置されている。
[0118]
別の一実施形態によれば、くさび形基板は、ホログラフィック格子媒体とSLMとの間に配置されている。
[0119]
別の一実施形態によれば、システムは、くさび形基板を通してSLMによって反射された光の屈折を補償するためにSLM及びくさび形基板と光学的に連通している補償プリズムを含む。
[0120]
別の一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体はくさび形基板の第1面に配置された第1のホログラフィック記録媒体であり、格子構造は第1の格子構造であり、くさび形基板の第2面に配置された第2のホログラフィック格子媒体を含む。第2のホログラフィック格子媒体は、入射光をSLMに向けて回折させるように構成された第2の格子構造を有する。
[0121]
一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体の格子構造を用いて、入射光を空間光変調器(SLM)に向けてSLMの活性領域の表面法線と角度をなす軸を中心として回折させることを含む方法が提供される。
[0122]
一実施形態によれば、第1の基板と第2の基板との間に挟まれたホログラフィック格子媒体を有する導波路を含むスキュー照明器が提供され、ホログラフィック格子媒体は、導波路によって案内されたs偏光を、第1の基板の平面に対して約45°の角度をなすスキュー軸を中心として反射するように構成された格子構造を有する。
[0123]
別の一実施形態によれば、格子構造によって反射されたs偏光は、導波路によって案内された光の角度帯域幅とほぼ等しい角度帯域幅を有する。
[0124]
別の一実施形態によれば、導波路は、赤色光、緑色光及び青色のs偏光を案内するように構成されている。
[0125]
別の一実施形態によれば、格子構造は、平面上に90°の角度で入射するp偏光を透過させるように構成されている。
[0126]
別の一実施形態によれば、スキュー照明器は、格子構造によって反射されたs偏光を平面上に入射するp偏光に変換するために格子構造と光学的に連通している反射型空間光変調器を含む。
[0127]
一実施形態によれば、第1の基板と第2の基板との間に挟まれたホログラフィック格子媒体を備える導波路を介してs偏光を案内することと、ホログラフィック格子媒体内の格子構造によって、導波路から出るs偏光の少なくとも一部を、第1の基板の平面に対して約45°の角度をなすスキュー軸を中心として反射することとを含む方法が提供される。
[0128]
一実施形態によれば、s偏光を回折させるように構成された複数の格子を含むホログラフィック格子媒体と、複数の格子によって回折されたs偏光を透過するためにホログラフィック格子媒体と光学的に連通しているくさび形プリズムとを備えるシステムが提供される。
[0129]
別の一実施形態によれば、複数の格子は、くさび形プリズムのプリズム角よりも大きい角度範囲にわたってs偏光を回折させるように構成されている。
[0130]
別の一実施形態によれば、くさび形プリズムは、ホログラフィック格子媒体外へと屈折したs偏光を、ホログラフィック格子媒体内に再び結合させるように構成されている。
[0131]
別の一実施形態によれば、システムは、s偏光をp偏光に変換し、p偏光をくさび形プリズム及びホログラフィック格子媒体を通して反射するためにホログラフィック格子媒体及びくさび形プリズムと光学的に連通している反射型空間光変調器(SLM)を含む。
[0132]
一実施形態によれば、ホログラフィック格子媒体内に存在する複数の格子を用いてs偏光を回折させることと、複数の格子によって回折されたs偏光を、くさび形プリズムを通して透過させることとを含む方法が提供される。

Claims (7)

  1. ホログラフィック格子媒体を備え、前記ホログラフィック格子媒体は、第1の基板と第2の基板との間に挟まれ、前記ホログラフィック格子媒体が、入射光を空間光変調器に向けて回折させ、前記空間光変調器によって反射された光を前記ホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成された格子構造を有し、前記格子構造が、対向する第1の端部及び第2の端部を有し、前記入射光は、前記第1の端部で前記格子構造に入射し、前記ホログラフィック格子媒体は、前記入射光を前記格子構造に案内するように構成され、前記格子構造が、前記入射光を偏光状態で前記第1の基板の平面に対して非ゼロ、且つ、非直角の角度をなすスキュー軸を中心として前記空間光変調器に向けて回折させ、前記空間光変調器によって反射された光を前記ホログラフィック格子媒体に向けて偏光状態で透過させるように構成され、前記格子構造は、前記第1の端部でより前記第2の端部で高い回折効率を有する、システム。
  2. ホログラフィック格子媒体に存在する格子構造からの入射光を空間光変調器に向けて回折させることであって、前記ホログラフィック格子媒体は、第1の基板と第2の基板との間に挟まれ、前記入射光を前記格子構造に案内するように構成される、回折させることと、
    前記入射光の第1の部分を前記空間光変調器から前記ホログラフィック格子媒体に向けて反射させることと、
    前記格子構造を通して前記入射光の前記第1の部分の少なくとも一部を透過させることと、
    を含み、
    前記格子構造は、対向する第1の端部及び第2の端部を有し、前記入射光は、前記第1の端部で前記格子構造に入射し、
    前記入射光を回折させることが、光を偏光状態で前記第1の基板の平面に対して非ゼロ、且つ、非直角の角度をなすスキュー軸を中心として回折させることを含み、
    前記入射光の前記第1の部分の前記少なくとも一部を透過させることが、光を偏光状態で透過させることを含み、
    前記格子構造は、前記第1の端部でより前記第2の端部で高い回折効率を有する、方法。
  3. 空間光変調器(SLM)と、
    前記SLMの活性領域の表面法線と角度をなす軸を中心として入射光を前記SLMに向けて回折させるように構成された格子構造を有するホログラフィック格子媒体と、
    を備え、
    前記ホログラフィック格子媒体は、第1の基板と第2の基板との間に挟まれ、前記入射光を前記格子構造に案内するように構成され、
    記格子構造が、前記入射光からs偏光を、前記第1の基板の平面に対して非ゼロ、且つ、非直角の角度をなすスキュー軸を中心として前記SLMに向けて反射するように構成されており、前記SLMが、前記s偏光をp偏光に変換し、前記p偏光を前記格子構造に向けて反射するように構成されており、前記格子構造が、前記SLMによって反射された前記p偏光を前記ホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成され、前記格子構造は、前記入射光の伝搬方向に沿って増加する回折効率を有する、システム。
  4. 前記SLMが、10μm未満の画素ピッチを有する、請求項に記載のシステム。
  5. 前記SLMが反射型SLMである、請求項に記載のシステム。
  6. 第1の基板と第2の基板との間に挟まれたホログラフィック格子媒体を含む導波路を備え、前記ホログラフィック格子媒体が、前記導波路によって案内されたs偏光を、前記第1の基板の平面に対して非ゼロ、且つ、非直角の角度をなすスキュー軸を中心として反射するように構成された格子構造を有し、前記格子構造が、前記s偏光を空間光変調器(SLM)に向けて反射し、前記SLMによって反射された光を前記ホログラフィック格子媒体に向けて透過させるように構成され、前記透過した光が、p偏光を備える、照明器。
  7. 前記格子構造が、前記平面上に90°の角度で入射するp偏光を透過させるように構成されている、請求項に記載の照明器。
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