JP7129236B2 - 熱可塑性エラストマー樹脂及びその成形体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー樹脂及びその成形体 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)及びその成形体などに関する。
ポリブチレンテレフタレート単位のような結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール単位及び/又はポリラクトン単位のような脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとするポリエステル系ブロック共重合体(熱可塑性ポリエステルエラストマー)は、強度、耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や、低温、高温特性に優れ、さらに熱可塑性で成形加工が容易であることから、自動車、電気・電子部品、消費材などの分野に広く使用されており、具体的な例では、等速ジョイント駆動装置のカバーブーツ、エアーダクト、フューエルチューブなどに使用されている。
このような熱可塑性エラストマーの物性改善等を目的として、熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物も開発されている。例えば、特許文献1には、ポリエーテルエステルブロック共重合体に対して、2官能以上のエポキシ化合物及び特定の酸化防止剤を特定の割合で添加する技術が開示されている。
特開平11-323110号公報
本発明の目的は、新規な熱可塑性エラストマー樹脂(又は樹脂組成物)及びその成形体を提供することにある。
本発明者の検討によれば、熱可塑性エラストマーで形成される成形品(自動車の等速ジョイント駆動装置のカバーブーツ材料など)では、耐屈曲疲労性が要求されうるが、従来の熱可塑性エラストマーでは、このような耐屈曲疲労性が十分でない場合があった。
また、成形法の中でも、射出成形は成形品を大量生産可能な優れた成形方法であるが、従来の熱可塑性エラストマーでは、ブロー成形等の成形法とは異なり、充填不足等で射出成形が困難である場合があり、特に、このような問題は、複雑な形状や流動長の長い形状の成形品において顕著になる場合があった。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、異なる特定のMFRを有する熱可塑性エラストマーを組み合わせる等により、新規な熱可塑性エラストマー樹脂(又は樹脂組成物)が得られること、また、このような樹脂は、耐屈曲疲労性や射出成形性に優れるなどの特性を有することなどを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(又はその組成物)は、MFRにおいて特定の値を有するか、及び/又はMFRにおいて特定の値を有するエラストマーを含む。
代表的には、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが15g/10分未満のポリエステルエラストマー(A)と、ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが15g/10分以上のポリエステルエラストマー(B)とを含む。
このような樹脂(組成物)において、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)は、ポリエーテルエステルエラストマーを含んでいてもよい。
本発明の樹脂(組成物)において、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)は、芳香族ポリエステル単位を含むハードセグメントと、脂肪族ポリエーテル単位を含むソフトセグメントとを有するポリエステルブロック共重合体であってもよい。このようなポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)において、ハードセグメントとソフトセグメントとの割合は、例えば、ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30~40/60程度であってもよい。
本発明の樹脂(組成物)において、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)のハードセグメントは、ブチレンテレフタレート単位及び/又はブチレンイソフタレート単位を含んでいてもよい。
また、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)のソフトセグメントは、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、及びエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールから選ばれた少なくとも一種を含んでいてもよい。
本発明の樹脂(組成物)において、ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)との割合は、例えば、ポリエステルエラストマー(A)/ポリエステルエラストマー(B)(質量比)=95/5~5/95程度であってもよい。
本発明の樹脂(組成物)のASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRは、例えば、3.5~50g/10分であってもよい。
代表的な本発明の樹脂(組成物)には、
ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)は、ポリエーテルエステルエラストマーを含み、
ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したときのMFRが、ポリエステルエラストマー(A)において5g/10分以下、ポリエステルエラストマー(B)において20g/10分以上、組成物において4~30g/10分であり、
ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)との割合が、ポリエステルエラストマー(A)/ポリエステルエラストマー(B)(質量比)=90/10~10/90である、組成物などが含まれる。
本発明の樹脂(組成物)は、特に、射出成形用であってもよい。
本発明には、前記樹脂(組成物)を含む成形体(成形品)を包含する。このような成形体は、特に、射出成形体であってもよく、カバーブーツ、エアーダクト、フューエルチューブ又はヒンジ部品であってもよい。
本発明によれば、新規な熱可塑性エラストマー樹脂(又は樹脂組成物)及びその成形体を提供することにある。
このような樹脂(又は樹脂組成物)は、射出成形性に優れている場合が多く、射出成形に好適に使用しうる。
また、本発明の樹脂(又は樹脂組成物)は、耐屈曲疲労性に優れる場合が多く、特に、優れた射出成形性と、優れた耐屈曲疲労性とを両立しうるものである。
さらには、本発明の樹脂(又は樹脂組成物)では、熱可塑性エラストマーとしての物性(例えば、柔軟性など)を保持しつつ、上記のような射出成形性や耐屈曲疲労性を向上又は改善しうる。
<熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)>
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、特定のポリエステルエラストマーを含んでおり、好ましい態様では、ポリエステルエラストマーとして、特定のポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)とを組み合わせて含んでいてもよい。
[ポリエステルエラストマー]
ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B))は、通常、ハードセグメント(又は、ハードブロック、高融点結晶性重合体セグメント)と、ソフトセグメント(又は、ソフトブロック、低融点重合体セグメント)を含む。
(ハードセグメント)
高融点結晶性重合体セグメントは、通常、芳香族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と、ジオール成分を重合成分とするポリエステル単位であってよい。
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、芳香族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体から選択された少なくとも1種などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸(例えば、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-2,7-ジカルボン酸)、アントラセンジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4'-ジフェニルエーテルジカルボン酸、5-スルホイソフタル酸、3-スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を使用してよい。
芳香族ジカルボン酸は、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸である。
芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、例えば、低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステルなどのC1-4アルキルエステルなど)、アリールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化物などが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を使用してよい。
ジカルボン酸成分は、必要に応じて、非芳香族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体から選択された少なくとも1種などを含んでいてもよい。
非芳香族ジカルボン酸としては、例えば、脂環族ジカルボン酸(例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸などのシクロアルカンジカルボン酸;4,4'-ジシクロヘキシルジカルボン酸など)、脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸など)などが挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を使用してよい。
また、非芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、例えば、低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステルなどのC1-4アルキルエステルなど)、アリールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化物などを含んでいてもよい。これらは、1種単独で又は2種以上を使用してよい。
ジオール成分としては、例えば、ジオール及びそのエステル形成性誘導体から選択された少なくとも1種などが挙げられる。
ジオールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えば、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどアルカンジオール、好ましくはC2-12アルカンジオール)、脂環族ジオール(例えば、1,1-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルカンジメタノール;トリシクロデカンジメタノールなど)、芳香族ジオール(例えば、キシレングリコール、ビス(p-ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(2-ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4’-ジヒドロキシ-p-ターフェニル、4,4’-ジヒドロキシ-p-クオーターフェニルなど)などが挙げられる。これらのジオールは、1種単独でもよいし、2種以上併用してもよい。
ジオールは、例えば、分子量400以下のジオールであってもよい。
ジオールは、特に好ましくは、アルカンジオール(特に、1,4-ブタンジオール)である。
ジオールのエステル形成性誘導体としては、例えば、ジオールのアセチル体、アルカリ金属塩等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を使用してよい。
高融点結晶性重合体セグメントは、アルキレンアリレート単位(例えば、ブチレンテレフタレート単位及び/又はブチレンイソフタレート単位)を含むことが好ましく、ブチレンテレフタレート単位を少なくとも含むことがより好ましい。このようなブチレンテレフタレート単位を少なくとも有する高融点結晶性重合体セグメントは、ブチレンテレフタレート単位のみで形成されていてもよいし、ブチレンテレフタレート単位とブチレンイソフタレート単位で形成されていてもよい。
なお、ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及び(B))において、ブチレンテレフタレート単位とブチレンイソフタレート単位は、ランダム共重合されていてもよいし、ブロック共重合されていてもよい。
なお、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)を組み合わせる場合、これらのハードセグメントは同じであってもよく、異なっていてもよい。特に、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)のハードセグメントは、同系統のセグメント(例えば、アルキレンアリレート単位、ブチレンテレフタレート単位及び/又はブチレンイソフタレート単位など)であるのが好ましく、同一であってもよい。
(ソフトセグメント)
ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)および(B))の低融点重合体セグメントとしては、例えば、ポリエーテル単位、ポリエステル単位などが挙げられる。低融点重合体セグメントは、1種の単位を単独で又は2種以上の単位を有していてもよく、ポリエーテル単位とポリエステル単位を両方含んでいてもよい。
ポリエーテル単位は、通常、脂肪族ポリエーテル単位である場合が多い。
脂肪族ポリエーテルとしては、例えば、ポリアルキレングリコール[例えば、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコールなど]、アルキレンオキシドの共重合体グリコール(例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体グリコール、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールなど)、ポリアルキレングリコールのアルキレンオキシド付加物[例えば、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物など]などが挙げられる。低融点重合体セグメントは、好ましくは、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールである。脂肪族ポリエーテルは、単独で用いても、2種以上を混合して使用してもよい。
ポリエステル単位は、通常、脂肪族ポリエステル単位である場合が多い。
脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポリラクトン類[例えば、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトンなど]などが挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を使用してよい。
なお、低融点重合体セグメントは、熱可塑性エラストマーとしての物性等を損なわない範囲であれば、他の成分(又は他の成分由来の単位)を含んでいてもよい。
ソフトセグメントは、ポリエーテル単位を少なくとも含むのが好ましい。すなわち、好ましいポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及び(B))には、ポリエーテルエステルエラストマーが含まれる。ポリエーテルエステルエラストマーは、通常、低融点重合体セグメントとしてポリエーテル単位を含むポリエステルエラストマーである。
なお、ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及び(B))は、通常、ハードセグメントとソフトセグメントとを有するブロック共重合体(ポリエステルブロック共重合体)である。このようなブロック共重合体のブロック数は、特に限定されないが、例えば、ジ乃至デカブロック体などのポリブロック体であってもよい。
ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及び(B))において、ハードセグメントとソフトセグメントとの割合は、例えば、ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=95/5~5/95(例えば、93/7~7/93)、好ましくは90/10~10/90(例えば、85/15~15/85)であってもよく、80/20~30/70(例えば、75/25~35/65)、75/25~40/60(例えば、70/30~40/60、70/30~43/57)程度であってもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、樹脂成分又は熱可塑性エラストマーとして、特に、特定のMFR(メルトフローレート)を有するポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)とを含んでいてもよい。
(ポリエステルエラストマー(A))
ポリエステルエラストマー(A)の温度240℃、荷重2160gの条件で測定したMFRは、15g/10分未満の範囲から選択でき、例えば、12g/10分以下(例えば、10g/10分以下)、好ましくは8g/10分以下(例えば、6g/10分以下)であってもよく、5g/10分以下、4g/10分以下、3.5g/10分以下などであってもよい。
上記のような範囲であると、耐屈曲疲労性などの点で有利な熱可塑性エラストマー樹脂を得やすいようである。
なお、ポリエステルエラストマー(A)の温度240℃、荷重2160gの条件で測定したMFRの下限値は、特に限定されないが、例えば、0.1g/10分、0.2g/10分、0.3g/10分、0.5g/10分、0.6g/10分、0.7g/10分、0.8g/10分、1g/10分、1.5g/10分などであってもよい。
なお、MFRは、ASTM D1238-1990に従って測定してもよく、滞留時間を所定時間(例えば、5分)として測定してもよい。
(ポリエステルエラストマー(B))
ポリエステルエラストマー(B)の温度240℃、荷重2160gの条件で測定したMFRは、15g/10分以上の範囲から選択でき、例えば、16g/10分以上(例えば、18g/10分以上)、好ましくは20g/10分以上(例えば、22g/10分以上)であってもよく、25g/10分以上、30g/10分以上、35g/10分以上などであってもよい。
上記のような範囲であると、射出成形性などの点で有利な熱可塑性エラストマー樹脂を得やすいようである。
なお、ポリエステルエラストマー(B)の温度240℃、荷重2160gの条件で測定したMFRの上限値は、特に限定されないが、例えば、120g/10分、100g/10分、90g/10分、80g/10分、70g/10分、65g/10分、60g/10分などであってもよい。
なお、MFRは、ASTM D1238-1990に従って測定してもよく、滞留時間を所定時間(例えば、5分)として測定してもよい。
ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)とを組み合わせる場合、ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)との割合は、例えば、ポリエステルエラストマー(A)/ポリエステルエラストマー(B)(質量比)=95/5~5/95(例えば、93/7~7/93)、好ましくは90/10~10/90(例えば、85/15~15/85)であってもよく、95/5~15/85(例えば、95/5~20/80)、93/7~25/75(例えば、90/10~25/75、85/15~30/70)程度であってもよい。
上記のような割合とすることで、耐屈曲疲労性や射出成形性などの点で有利な熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)を得やすいようである。
なお、これらの割合は、熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)全体におけるMFRが後述の範囲となるように、調整してもよい。
(ポリエステルエラストマーの製造方法)
ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及び(B))は、公知の方法で製造しうる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル交換反応させ、得られる反応生成物を重縮合する方法、ジカルボン酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル化反応させ、得られる反応生成物を重縮合する方法、あらかじめ高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント成分を添加してエステル交換反応によりランダム化させる方法、高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグメントを鎖連結剤でつなぐ方法など、いずれの方法をとってもよい。
なお、ポリエステルエラストマー(特に、ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B))のMFRは、重合方法(例えば、固相重合)の選択、添加剤(例えば、増粘剤)の添加の有無やその割合などにより、適宜、調整(コントロール)しうる。
(添加剤など)
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、必要に応じて、他の成分(例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、軟化剤、染料、顔料などの添加剤など)を含んでいてもよい。このような他の成分の種類及びその配合割合は、特に限定されない。
(物性)
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)の温度240℃、荷重2160gの条件で測定したMFRは、3.2~57g/10分(例えば、3.5~55g/10分)程度の範囲から選択してもよく、例えば、3.5~50g/10分、好ましくは4~45g/10分、さらに好ましくは4.5~40g/10分程度であってもよく、3.5~35g/10分、4~30g/10分、4.2~25g/10分、4.5~20g/10分、5~15g/10分などであってもよい。
上記のような範囲であると、耐屈曲疲労性や射出成形性などの点で有利な熱可塑性エラストマー樹脂を得やすいようである。
なお、MFRは、ASTM D1238-1990に従って測定してもよく、滞留時間を所定時間(例えば、5分)として測定してもよい。
また、上記MFRは、熱可塑性エラストマー樹脂のMFRであり、例えば、ポリエステルエラストマー(A)及び(B)を組み合わせる場合には、これらを含む熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)のMFRである。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)の表面硬さ(デュロメータD硬さ)は、例えば、30~80、好ましくは35~77、さらに好ましくは40~75程度であってもよい。
なお、表面硬さ(デュロメータD硬さ)は、例えば、JIS K7215-1986に従って、23℃で測定できる。
(熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)の製造方法)
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂の製造方法は、特に限定されず、慣用の方法を利用できる。
例えば、ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)と(さらには他の成分)とを混合して熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)を得る場合、その混合方法としては、特に限定されないが、通常、混練(例えば、溶融混練など)によって混合する場合が多い。
特に、溶融混練する際には、押出機シリンダー部のベント口から真空脱気処理を行うことが好ましい。
[用途及び成形体]
本発明には、前記熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)を含む成形体も含有する。
成形体は、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)を成形することにより、得ることができる。
成形方法としては、特に限定されないが、特に、射出成形が好ましい。
成形体の形状は、特に限定されず、成形方法などに応じて選択でき、例えば、一次元的形態(例えば、線状、棒状等)、二次元的形態(例えば、シート状、フィルム状等)、三次元的形態(例えば、凹部、凸部、凹凸部を有する形態等)等のいずれであってもよい。
成形体は、熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)のみの成形体であってもよいし、熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)で形成された部材(以下、単に「部材1」ということがある)と、他の樹脂(D)で形成された部材(以下、単に「部材2」ということがある)とが接着(又は接合)した複合成形体であってもよい。複合成形体において、部材1と部材2は、接着剤層を介することなく直接接着されていてもよい。
成形体(特に射出成形体又は射出成形品)としては、特に限定されないが、例えば、自動車、電子機器、電気機器、精密機器、一般消費材(又はこれらの部品)が挙げられる。
特に、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)によれば、複雑な形状や流動長の長い形状の成形品であっても、効率良く製造しうる。
このような観点から、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、カバーブーツ(例えば、自動車の等速ジョイント駆動装置のカバーブーツ)、エアーダクト、フューエルチューブ、ヒンジ(ヒンジ部品)などを製造するための樹脂(組成物)などとして好適に使用してもよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の%及び部は、断りのない場合すべて重量基準である。また、例中に示される物性は次のように測定した。
[表面硬さ(デュロメータD)]
JIS K7215-1986に従って、23℃で測定した。
[溶融粘度指数(MFR)]
MFRは、ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定した。
[機械的特性]
射出成形で得られたダンベル試験片を用い、JIS K7113-1995に従って、23℃における引張破断強度、引張破断伸び、引張弾性率を測定した。
[耐屈曲疲労性]
射出成形で得られた縦75mm×横125mm×厚み2mmの角板から、縦75mm×横20mm×厚み2mmの短冊を切り出し、(株)東洋精機製作所製デマッチャ屈曲疲労試験機を用いて80℃の雰囲気下にて、チャック間距離25mmから5mmの間を300回/分のサイクルでストロークさせて、亀裂が発生するまでの屈曲回数を測定した。
[射出成形(流動)性]
射出成形機(日精樹脂工業製、「NEX1000」)にて縦75mm×横125mm×厚み2mmの角板を、シリンダー温度240℃、金型温度50℃、射出速度30mm/秒、射出時間10秒、冷却時間15秒、V-P切り替え位置0とし、1速のリミット圧力により金型完全充填に必要なリミット圧を計測した。
そして、以下の基準で流動性を判定した。
○:完全充填に必要なリミット圧力が65MPa以下
×:完全充填に必要なリミット圧力が65MPa超
[ポリエステルエラストマー(A1)]
テレフタル酸42.0部、1,4-ブタンジオール40.0部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.5部を、チタンテトラブトキシド0.03部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.01部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、200~235℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.15部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製、「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170~180℃で約50時間回転させながら加熱して固相重合を行い、ポリエステルエラストマー(A1)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=65/35)を得た。
得られたポリエステルエラストマー(A1)のMFRは3g/10分であった。
[ポリエステルエラストマー(A2)]
テレフタル酸50.5部、1,4-ブタンジオール43.8部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール35.4部を、チタンテトラブトキシド0.04部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.02部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190~225℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.2部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170~180℃で約25時間回転させながら加熱して固相重合を行い、ポリエステルエラストマー(A2)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30)を得た。
得られたポリエステルエラストマー(A2)のMFRは3g/10分であった。
[ポリエステルエラストマー(A3)]
テレフタル酸42.0部、1,4-ブタンジオール40.0部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.5部を、チタンテトラブトキシド0.03部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.01部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、200~235℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.15部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製、「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170~180℃で約60時間回転させながら加熱して固相重合を行い、ポリエステルエラストマー(A3)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=65/35)を得た。
得られたポリエステルエラストマー(A3)のMFRは1g/10分であった。
[ポリエステルエラストマー(B1)]
テレフタル酸42.0部、1,4-ブタンジオール40.0部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.5部を、チタンテトラブトキシド0.03部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.01部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、200~235℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.15部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとし、ポリエステルエラストマー(B1)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=65/35)を得た。
得られたポリエステルエラストマー(B1)のMFRは28g/10分であった。
[ポリエステルエラストマー(B2)]
テレフタル酸50.5部、1,4-ブタンジオール43.8部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール35.4部を、チタンテトラブトキシド0.04部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.02部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190~225℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.2部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170~180℃で約15時間回転させながら加熱して固相重合を行った。
得られたポリエステルエラストマー(B2)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30)のMFRは24g/10分であった。
[ポリエステルエラストマー(B3)]
テレフタル酸50.5部、1,4-ブタンジオール43.8部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール35.4部を、チタンテトラブトキシド0.04部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.02部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190~225℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.2部を追添加し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製「イルガノックス1098」)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。
得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとし、ポリエステルエラストマー(B3)(ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30)を得た。
得られたポリエステルエラストマー(B3)の240℃で測定したMFRは58g/10分であった。
[実施例1]
ポリエステルエラストマー(A1)と、熱可塑性ポリエステルエラストマー(B1)を、表1に示す配合比率(質量比率)でドライブレンドした。ドライブレンドした配合物を、26mmのシリンダー径を有する二軸押出機を用い、シリンダー吐出口に近い部分の一箇所のベント口から真空脱気処理をしながら、250℃で溶融混練した後、ペレット化した。
得られたペレットを棚段式熱風乾燥機に仕込み、80℃で4時間乾燥を施して、熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得、各種特性を評価した。
また、得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物を、組成物の融点+30℃に設定したインラインスクリュー型射出成形機を用いて、50℃の金型温度(金型キャビティ表面)において、JIS2号ダンベル試験片と、縦75mm×横125mm×厚み2mmの角板成形品を射出成形した。
得られたダンベル試験片及び射出成形品を用い各種特性を評価した。
[実施例2~9及び参考例1~4]
表1に示す配合比率で、ポリエステルエラストマー(A1)~(A3)、ポリエステルエラストマー(B1)~(B3)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)、ダンベル試験片、及び射出成形品を得、各種特性を評価した。
組成及び特性をまとめて下記表1に示す。
Figure 0007129236000001
表1の結果から明らかなように、実施例で得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、耐屈曲疲労性に優れると共に、射出成形性も良好であった。また、柔軟性、強度などの物性に、遜色はなかった。
本発明では、新規な熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)を得ることができる。特に、本発明では、耐屈曲性や射出成形性に優れた樹脂(組成物)を得ることもできる。
このような本発明の熱可塑性エラストマー樹脂(組成物)は、例えば、自動車、電子・電気機器、精密機器、一般消費財用途の各種用途において好適に使用できる。

Claims (11)

  1. ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが0.2~12g/10分のポリエステルエラストマー(A)と、ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが16~80g/10分のポリエステルエラストマー(B)とを含む熱可塑性エラストマー樹脂組成物であり、
    ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)が、芳香族ポリエステル単位を含むハードセグメントと、脂肪族ポリエーテル単位を含むソフトセグメントとを有し、
    ポリエステルエラストマー(A)とポリエステルエラストマー(B)との割合が、ポリエステルエラストマー(A)/ポリエステルエラストマー(B)(質量比)=90/10~60/40であり、
    ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが、3.2~25g/10分である、組成物。
  2. ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)が、ハードセグメントとソフトセグメントとの割合が、ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30~40/60のポリエステルブロック共重合体である請求項1記載の組成物。
  3. ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)のハードセグメントが、ブチレンテレフタレート単位及び/又はブチレンイソフタレート単位を含む請求項1又は2記載の組成物。
  4. ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)のソフトセグメントが、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、及びエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールから選ばれた少なくとも一種を含む請求項1~のいずれかに記載の組成物。
  5. ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したときのMFRが、ポリエステルエラストマー(A)において0.3~10g/10分、ポリエステルエラストマー(B)において18~70g/10分、組成物において3.5~20g/10分である、請求項1~4のいずれかに記載の組成物。
  6. ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したMFRが、ポリエステルエラストマー(A)において0.7~8g/10分、ポリエステルエラストマー(B)において22~65g/10分、組成物において415g/10分である請求項1~5のいずれかに記載の組成物。
  7. ポリエステルエラストマー(A)及びポリエステルエラストマー(B)が、ハードセグメントとソフトセグメントとの割合が、ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)=70/30~40/60のポリエステルブロック共重合体であり、
    ASTM D1238-1990に従って、温度240℃、荷重2160g、滞留時間5分の条件で測定したときのMFRが、ポリエステルエラストマー(A)において1~3g/10分、ポリエステルエラストマー(B)において24~58g/10分、組成物において13g/10分である、請求項1~6のいずれかに記載の組成物。
  8. 射出成形用である請求項1~7のいずれかに記載の組成物。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の組成物を含む成形体。
  10. 射出成形体である請求項9記載の成形体。
  11. カバーブーツ、エアーダクト、フューエルチューブ又はヒンジ部品である請求項9又は10記載の成形体。
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