JP7128955B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

鞍乗り型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP7128955B2
JP7128955B2 JP2021508610A JP2021508610A JP7128955B2 JP 7128955 B2 JP7128955 B2 JP 7128955B2 JP 2021508610 A JP2021508610 A JP 2021508610A JP 2021508610 A JP2021508610 A JP 2021508610A JP 7128955 B2 JP7128955 B2 JP 7128955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
radiator
vehicle
cover
body cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021508610A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020194678A1 (ja
Inventor
親司 滝口
龍一 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Publication of JPWO2020194678A1 publication Critical patent/JPWO2020194678A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7128955B2 publication Critical patent/JP7128955B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J23/00Other protectors specially adapted for cycles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

本発明は、車体フレームに支持され、少なくとも部分的に側方から車体カバーで覆われるエンジンと、エンジンとの間で冷却液を循環させ、エンジンの熱エネルギーを外気に放出するラジエーターと、側方からラジエーターを覆い、流路を区画するラジエーターカバーとを備える鞍乗り型車両に関する。
特許文献1は、水冷式エンジンを備える鞍乗り型車両を開示する。エンジンにはラジエーターが接続される。ラジエーターはエンジンとの間で冷却液を循環させる。ラジエーターは、冷却液に伝達されるエンジンの熱エネルギーを外気に放出する。
日本特開2009-132356号公報
ラジエーターはラジエーターカバーで覆われる。ラジエーターカバーには、側面視で車体カバー外に開口する流路が区画される。流路の開口には複数の羽板が配置される。羽板の間隔が広がれば、開口の開口率は増大し、開口から効率的な走行風の導入は実現されることができる。その一方で、羽板の間隔が広がると、ラジエーターに向かって異物の流入が懸念される。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、効果的に異物の流入を防ぎながら、効率的な走行風の導入に寄与することができるラジエーターカバーを提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、車体フレームに支持され、少なくとも部分的に側方から車体カバーで覆われるエンジンと、前記エンジンとの間で冷却液を循環させ、前記エンジンの熱エネルギーを外気に放出するラジエーターと、側方から前記ラジエーターを覆い、前記ラジエーターに向かって空気の流路を区画するラジエーターカバーとを備える鞍乗り型車両において、前記流路は、車両側面視で車体カバーに覆われる第1開口と、前記第1開口よりも車両前後方向に幅狭のスリットで構成され、側面視で少なくとも部分的に前記車体カバー外に露出する第2開口と、前記第1開口よりも車両前後方向に小さい間隔で配列される板状部材で分割されて、側面視で少なくとも部分的に前記車体カバー外に露出する第3開口とを含む。
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記第1開口および前記第2開口は、前記エンジンに組み込まれるクランクシャフトの回転軸線を含む鉛直面よりも前側に配置され、前記第3開口は、車両前後方向に前記第1開口および前記第2開口の後側に配置され、前記鉛直面よりも後側で前記ラジエーターに向き合わせられる。
第3側面によれば、第2側面の構成に加えて、前記ラジエーターカバーは、前記ラジエーターに平行に広がって前記第1開口および前記第2開口を区画する板体を備える。
第4側面によれば、第3側面の構成に加えて、前記ラジエーターカバーは、後方に向かうにつれて車幅方向外側に張り出し、前記板状部材を支持する枠体を備える。
第5側面によれば、第4側面の構成に加えて、鞍乗り型車両は、前記第1開口および前記第2開口のうち少なくともいずれかに向き合う位置で前記車体カバーの内面から突出する突片を備える。
第6側面によれば、第1~第5側面のいずれか1の構成に加えて、前記車体カバーは、前記第1開口を覆って、前記車体カバーから外側に突出するタンデムステップの根元から上方に広がる覆い部を備える。
第1側面によれば、第1開口は車体カバーで覆われるので、ラジエーターに向かう異物の進入を防止しながら、第2開口および第3開口に比べて大きい開口率を有することができる。したがって、開口率の増大に応じて第1開口は効率的な走行風の導入に寄与することができる。
第2側面によれば、クランクシャフトの回転軸線はラジエーターの中央位置に相当する。したがって、第1開口および第2開口はラジエーターの中央位置よりも前側に配置される。第1開口および第2開口からラジエーターに走行風は良好に流入する。第3開口はラジエーターの中央位置よりも後側に配置されるものの、板状部材で走行風の流入方向は調整されることができるので、第3開口からもラジエーターに走行風は良好に流入することができる。
第3側面によれば、板体は、第1開口および第2開口からラジエーターカバーの内側に流入する空気をラジエーターに沿って案内することができる。第1開口および第2開口から流入する走行風はラジエーターの前側のみならず後側にも行き渡ることができる。こうして冷却性能は向上することができる。
第4側面によれば、枠体は、後方に向かうにつれて車幅方向外側に板状部材を配置する。したがって、板状部材は、前後方向に流れる走行風を効果的に捕らえることができる。第3開口からより多くの走行風はラジエーターに向かって流入することができる。こうして冷却性能は向上することができる。
第5側面によれば、車体カバーの内面に沿って流れる空気は突片の働きで第1開口や第2開口に向かって流れる。第1開口や第2開口から流入する空気の流量は増大する。こうして冷却性能は向上することができる。
第6側面によれば、タンデム乗員が乗車する際に、タンデムステップにタンデム乗員の足は載せられる。このとき、車体カバーは、ラジエーターカバーに対して足の接触を防止することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車の構造を概略的に示す左側面図である。(第1の実施の形態) 図2は図1の2-2線に沿った断面図である。(第1の実施の形態) 図3は図2の矢視3から見たエンジンの拡大側面図である。(第1の実施の形態) 図4はスクーター型自動二輪車の拡大右側面図である。(第1の実施の形態) 図5はラジエーターカバーの拡大斜視図である。(第1の実施の形態) 図6は車体カバーの覆い部を概略的に示すタンデムステップ付近の拡大斜視図である。(第1の実施の形態)
11…鞍乗り型車両(自動二輪車)
12…車体フレーム
13…車体カバー
24b…タンデムステップ
26…エンジン
45…クランクシャフト
85…ラジエーター
94…ラジエーターカバー
94a…板体
94b…枠体
95…流路
96…第1開口
97…第2開口
98…第3開口
102…板状部材(上板片)
103…板状部材(下板片)
105…覆い部
Rx…(クランクシャフトの)回転軸線
VP…鉛直面
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、前後、上下および左右の各方向は自動二輪車に搭乗した乗員から見た方向をいう。
第1の実施の形態
図1は鞍乗り型車両の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車を概略的に示す。自動二輪車11は、車体フレーム12と、車体フレーム12に装着される車体カバー13とを備える。車体フレーム12は、ヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14から前輪WFの後方で下降し、下端で湾曲して地面に並行に後方に延びる左右1対のメインフレーム15と、メインフレーム15の後部に結合されて車幅方向に延びるクロスパイプ16と、メインフレーム15から連続して後輪WRの前方で上昇し、上端で湾曲して緩やかに後上がりに車両前後方向に延びるリアフレーム17とを備える。ヘッドパイプ14には、車軸回りに回転自在に前輪WFを支持するフロントフォーク18と棒状の操向ハンドル19とが操向可能に支持される。
車体カバー13にはリアフレーム17の上方で乗員シート21が搭載される。車体カバー13は、ヘッドパイプ14を前方から覆うフロントカバー22と、フロントカバー22から連続するレッグシールド23と、レッグシールド23の下端から連続して、乗員シート21および前輪WFの間でメインフレーム15の上方に配置されるフロアステップ24aとを備える。乗員シート21に着座する運転者はフロアステップ24a上に足を載せることができる。
乗員シート21の下方で後輪WRの前方にはタンデムステップ24bが配置される。タンデムステップ24bは折り畳み自在にリアフレーム17に固定される。タンデムステップ24bは車幅方向に車体カバー13から外側に突出する。運転者の後方で乗員シート21に着座するタンデム乗員はタンデムステップ42bに足を載せることができる。
リアフレーム17の下方の空間にはユニットスイング式のパワーユニット25が配置される。パワーユニット25は、水冷式単気筒のエンジン26と、エンジン26および後輪WRに接続されて、エンジン26の出力を後輪WRに伝達する伝動装置27とを備える。後輪WRの車軸は、パワーユニット25の後端で水平軸回りに回転自在に両持ち支持される。
エンジン26は、後輪WRの車軸に平行に延びる回転軸線Rx回りで回転自在にクランクシャフト(後述される)を支持するクランクケース28と、クランクケース28に結合されてクランクケース28の前方に位置するシリンダーブロック29と、シリンダーブロック29に結合されるシリンダーヘッド31と、シリンダーヘッド31に結合されるヘッドカバー32とを備える。後輪WRはクランクケース28の後方に配置される。
クランクケース28は回転軸線Rxに平行な軸線回りで回転自在にリアフレーム17に連結される。クランクケース28は、リアフレーム17の湾曲域に結合されるブラケット33にリンク34で連結される。クランクケース28に伝動装置27の伝動ケース27aは結合される。リンク34およびブラケット33から離れた位置でリアフレーム17とパワーユニット25との間にはリアクッションユニット35が配置される。こうしたパワーユニット25は後輪WRの懸架装置として機能する。
シリンダーヘッド31には吸気装置37および排気装置38が接続される。吸気装置37は、伝動ケース27aに支持されて、外気を吸引して浄化するエアクリーナー39と、シリンダーヘッド31にエアクリーナー39を接続する吸気系部品としてのスロットルボディ41とを備える。シリンダーヘッド31の上部側壁には燃料噴射装置42が取り付けられる。排気装置38は、シリンダーヘッド31の下部側壁からエンジン26の下方を通って後方に延びる排気管43と、排気管43の下流端に接続されてクランクケース28に連結されるサイレンサー(図示されず)とを備える。
図2に示されるように、クランクケース28は第1ケース半体28aおよび第2ケース半体28bに分割される。第1ケース半体28aおよび第2ケース半体28bは協働でクランク室44を区画する。クランク室44にクランクシャフト45のクランクが収容される。第1ケース半体28aには回転自在にクランクシャフト45を支持する軸受46aが組み付けられる。第2ケース半体28bには回転自在にクランクシャフト45を支持する軸受46bが組み付けられる。
シリンダーブロック29にはシリンダーボア47が区画される。シリンダーボア47には、シリンダー軸線Cに沿ってスライド自在にピストン48が嵌め込まれる。ピストン48は、コネクティングロッド49でクランクシャフト45のクランクに連結される。シリンダー軸線Cは水平からわずかに前上がりに傾斜する。シリンダーブロック29はシリンダー軸線Cに沿ってピストン48の線形往復運動を案内する。ピストン48の線形往復運動はクランクシャフト45の回転運動に変換される。ピストン48とシリンダーヘッド31との間に燃焼室51は区画される。燃焼室51には吸気装置37を経て混合気が導入される。燃焼室51内の排ガスは排気装置38を経て排出される。
シリンダーブロック29およびシリンダーヘッド31には燃焼室51周りで冷却水の流通を案内するウオータージャケット52a、52bが形成される。シリンダーブロック29のウオータージャケット52aはシリンダーヘッド31との合わせ面に沿ってシリンダーボア47周りに区画される。シリンダーヘッド31のウオータージャケット52bはシリンダーブロック29のウオータージャケット52aに連続して燃焼室51の天井壁に沿って広がる。
伝動装置27は、伝動ケース27a内に収容されて、第2ケース半体28bの外面から突出するクランクシャフト45に取り付けられる駆動プーリー53、および、従動軸54に取り付けられる従動プーリー55に巻き掛けられるVベルト56を有し、クランクシャフト45から伝達される回転動力を無段階に変速するベルト式無段変速機(以下「変速機」という)57と、伝動ケース27a内に収容されて、変速機57の回転動力を減速して後輪WRの車軸58に伝達する減速ギア機構59とを備える。
伝動ケース27aは、クランクケース28の第2ケース半体28bから連続するケース主体61と、ケース主体61に締結されて、ケース主体61との間に変速機57を収容する変速機室62を区画するケースカバー63と、ケース主体61に締結されて、ケース主体61との間にギア室64を区画するギアカバー65とを備える。ギア室64には減速ギア機構59が収容される。
駆動プーリー53では、クランクシャフト45に同軸に固定されて、第2ケース半体28bに向き合わせられる円錐形の内向き面を有するプーリー半体66と、プーリー半体66および第2ケース半体28bの間でクランクシャフト45の軸方向に移動可能にクランクシャフト45に同軸に支持され、プーリー半体66の内向き面に向き合わせられる円錐形の内向き面を有するプーリー半体67とを備える。プーリー半体66の内向き面とプーリー半体67の内向き面との間にVベルト56が巻き掛けられる。プーリー半体67の外向き面には、クランクシャフト45に軸方向変位不能に固定されるウエイト保持プレート68が向き合わせられる。プーリー半体67のカム面67aとウエイト保持プレート68との間には遠心ウエイト69が挟まれる。カム面67aは、クランクシャフト45の回転軸線Rxから遠心方向に遠ざかるにつれてプーリー半体66から遠ざかる。クランクシャフト45の回転に伴って遠心ウエイト69には遠心力が生成される。遠心ウエイト69は遠心力により遠心方向に変位する。遠心ウエイト69がカム面67aに転がり接触しながら遠心方向に変位するにつれて、プーリー半体67はプーリー半体66に向かって駆動される。こうしてクランクシャフト45の回転に応じてプーリー半体67はプーリー半体66に向かって軸方向に移動し、Vベルト56の巻き掛け半径は変化する。
従動プーリー55は、従動軸54に同軸の円筒形を有し、同軸に従動軸54に装着される内筒71と、内筒71に同軸に内筒71に固定されて、ケースカバー63に向き合わせられる円錐形の内向き面を有するプーリー半体72と、従動軸54に同軸の円筒形を有し、同軸に内筒71に装着される外筒73と、プーリー半体72およびケースカバー63の間で外筒73に同軸に外筒73に固定されて、プーリー半体72の内向き面に向き合う円錐形の内向き面を有するプーリー半体74とを備える。プーリー半体72の内向き面とプーリー半体74の内向き面との間にVベルト56が巻き掛けられる。内筒71は従動軸54に相対回転自在に支持される。外筒73は内筒71に相対回転自在かつ軸方向相対変位自在に支持される。外筒73および内筒71の軸方向相対変位に応じてプーリー半体74はプーリー半体72に近づいたりプーリー半体72から遠ざかったりする。
従動軸54には遠心クラッチ75が装着される。遠心クラッチ75は内筒71に固定されるクラッチプレート75aを備える。クラッチプレート75aとプーリー半体74との間には弦巻ばね76が配置される。弦巻ばね76はプーリー半体72に向かってプーリー半体74を押し付ける弾性力を発揮する。駆動プーリー53でVベルト56の巻き掛け半径が増大すると、従動プーリー55では弦巻ばね76の弾性力に抗してプーリー半体74はプーリー半体72から遠ざかりVベルト56の巻き掛け半径は減少する。
遠心クラッチ75は従動軸54に固定されるアウタープレート75bを備える。アウタープレート75bはクラッチプレート75aに向き合わせられる。クラッチプレート75aが回転すると、遠心力の働きでクラッチプレート75aにアウタープレート75bは結合される。こうして従動プーリー55の回転は従動軸54に伝達される。エンジン回転数が設定回転数を超えると、遠心クラッチ75は動力伝達状態を確立する。
減速ギア機構59は、ギア室64に突き出る従動軸54に固定されるドライブギア77と、後輪WRの車軸58に固定されるファイナルギア78と、ドライブギア77およびファイナルギア78の間に配置されるアイドルギア79a、79bとを備える。アイドルギア79a、79bは共通の中間軸81に固定される。アイドルギア85aにドライブギア77が噛み合い、アイドルギア85bにファイナルギア78が噛み合う。こうして従動軸54の回転は減速されて後輪WRの車軸58に伝達される。
クランクシャフト45の一端には交流発電機(ACG)82が連結される。交流発電機82は、第1ケース半体28aの外面から突出するクランクシャフト45の一端に固定される筒形のローター82aと、ローター82aに囲まれてクランクシャフト45周りに配置されるステーター82bとを備える。ステーター82bは、第1ケース半体28aに固定されて環状に配列される複数のステーターコアを備える。個々のステーターコアにコイルは巻き付けられる。ローター82aは、ステーターコアの径方向外側で環状の軌道を辿る磁石を備える。ローター82aとステーター82bとの相対回転に応じて交流発電機82は発電する。交流発電機82はACGスターターとして用いられてもよい。
第1ケース半体28aには、第1ケース半体28aとの間で発電機室83を形成する発電機カバー84が結合される。発電機室83に交流発電機82は収容される。発電機カバー84には、クランクシャフト45の一端に向き合わせられる位置で空気導入口84aが区画される。空気導入口84aにはラジエーター85が組み込まれる。ラジエーター85は、クランクシャフト45の一端から延長される回転軸線Rx上に位置してクランクケース28に連結される。
発電機室83内で、クランクシャフト45の一端には、クランクシャフト45の回転軸線Rx回りで回転する遠心ファン86が結合される。遠心ファン86は、発電機室83を囲む第1ケース半体28a内側の空間に収容される。遠心ファン86は、交流発電機82のローター82aに固定される回転体86aと、回転体86aの表面から回転軸線Rxの軸方向に立ち上がって回転軸線Rx回りの周方向に配列される複数の羽根86bとを備える。遠心ファン86が回転すると、回転体86aの表面に向かって回転軸線Rxの軸方向に空気は引き寄せられ、遠心方向に空気は放出される。軸方向に遠心ファン86に向かって流れる空気はラジエーター85を通過する。
エンジン26には、吸気弁および排気弁を駆動するカムシャフト87に連結されて、カムシャフト87の回転に連動して冷却水を吐出するウオーターポンプ88が搭載される。カムシャフト87の回転駆動にあたって、カムシャフト87のスプロケット89aとクランクシャフト45のスプロケット89bとにカムチェーン91は巻き掛けられる。
ウオーターポンプ88は、ラジエーター85を通過する閉じた経路内で冷却水を循環させる。経路は、図3に示されるように、ウオーターポンプ88の吐出口88aにシリンダーブロック29のウオータージャケット52aを接続する第1管92aと、シリンダーヘッド31のウオータージャケット52bにラジエーター85の導入口を接続する第2管92bと、ラジエーター85の排出口にサーモスタット93を接続する第3管92cとで形成される。サーモスタット93はウオーターポンプ88の吸入管88bに接続される。
ウオーターポンプ88から吐出された冷却水は第1管92aからシリンダーブロック29のウオータージャケット52aに導入される。冷却水は、シリンダーブロック29のウオータージャケット52aおよびシリンダーヘッド31のウオータージャケット52bを流通してエンジン26を冷却する。シリンダーヘッド31から排出される冷却水は第2管92bを経てラジエーター85に流入する。ラジエーター85は冷却水から外気に熱交換する。エンジン26の熱エネルギーは外気に放出される。ラジエーター85で冷却された冷却水は、第3管92cからサーモスタット93に流入し、ウオーターポンプ88に帰還する。こうしてエンジン26は冷却される。
図2に示されるように、ラジエーター85は側方からラジエーターカバー94で覆われる。ラジエーターカバー94はラジエーター85に向かって空気の流路95を区画する。流路95は空気導入口84aに接続される。
図3に示されるように、流路95は、クランクシャフト45の回転軸線Rxを含む鉛直面VPよりも前側に配置される第1開口96および第2開口97と、車両前後方向に第1開口96および第2開口97の後側に配置され、鉛直面VPよりも後側でラジエーター85に向き合わせられる第3開口98とを含む。第1開口96は、1つの対角線を鉛直方向に向けた四角い輪郭に形成される。第2開口97は、第1開口96の後側に配置され、第1開口96よりも車両前後方向に幅狭のスリットで構成される。図2に示されるように、ラジエーターカバー94は、ラジエーター85に平行に広がって第1開口96および第2開口97を区画する板体94aを備える。図4に示されるように、第1開口96は車両側面視で車体カバー13に覆われる。第2開口97および第3開口98は、車両側面視で少なくとも部分的に車体カバー13外に露出する。
図2に示されるように、ラジエーターカバーは、板体94aから後方に連続して、後方に向かうにつれて車幅方向外側に張り出す枠体94bを備える。枠体94bは第3開口98を囲む。図3に示されるように、枠体94bには、上下に2つに第3開口98を分割する梁材101と、梁材101から上方に延びて梁材101の上側で第3開口98を分割する複数の上板片(板状部材)102と、梁材101から下方に延びて梁材101の下側で第3開口98を分割する複数の下板片(板状部材)103とが結合される。
上板片102は梁材101から上方に離れるにつれて前方に変位する。上板片102同士は相互に平行に配置される。図5に示されるように、上板片102は第1開口96よりも車両前後方向に小さい間隔で配列される。上板片102は前縁にいくにつれて外側に変位する。上板片102は梁材101から上方に離れるにつれてラジエーター85に近づく。したがって、上板片102は、クランクシャフト45の回転軸線Rxを含む水平面に向かって、かつ、ラジエーター85に向かって走行風を風向する。
図3に示されるように、下板片103は梁材101から下方に離れるにつれて前方に変位する。下板片103同士は相互に平行に配置される。図5に示されるように、下板片103は第1開口96よりも車両前後方向に小さい間隔で配列される。下板片103は前縁にいくにつれて外側に変位する。下板片103は梁材101から下方に離れるにつれてラジエーター85に近づく。したがって、下板片103は、クランクシャフト45の回転軸線Rxを含む水平面に向かって、かつ、ラジエーター85に向かって走行風を風向する。
図2に示されるように、車体カバー13の内面には、第1開口96および第2開口97のうち少なくともいずれかに向き合う位置で車体カバー13の内面から突出する突片104が形成される。突片104は、車体カバー13の縁で内側に湾曲する壁で形成される。突片104は車体カバー13の内面に沿って流れる走行風を第1開口96や第2開口97に向かって誘導する。
図6に示されるように、車体カバー13は、第1開口96を覆って、タンデムステップ24bの根元から上方に広がる覆い部105を備える。覆い部105は車体カバー13に一体であってもよく別体であってもよい。覆い部105はタンデムステップ24b上の空間から第1開口96を隔てる。
次に本実施形態の作用を説明する。エンジン26の作動中、ウオーターポンプ88の作動に応じてエンジン26とラジエーター85との間で冷却液は循環する。冷却液はエンジン26から熱エネルギーを奪いラジエーター85に流入する。エンジン26の熱エネルギーはラジエーター85から外気に放出される。
クランクシャフト45の回転に応じて遠心ファン86は回転する。遠心ファン86は、ラジエーターカバー94の流路95から発電機カバー84の空気導入口84aに向かって気流を生成する。第1開口96、第2開口97および第3開口98から走行風はラジエーターカバー94内に流入する。こうして、自動二輪車11の走行中、ラジエーター85には新鮮な走行風が供給される。ラジエーター85で冷却液の冷却は促進されることができる。
本実施形態では、ラジエーターカバー94に第1開口96、第2開口97および第3開口97は形成される。第2開口97は第1開口96よりも車両前後方向に幅狭のスリットで構成される。第3開口98は、第1開口96よりも車両前後方向に小さい間隔で配列される上板片102および下板片103で分割される。第1開口96は車体カバー13で覆われるので、ラジエーター85に向かう異物の進入を防止しながら、第2開口97および第3開口98に比べて大きい開口率を有することができる。したがって、開口率の増大に応じて第1開口96は効率的な走行風の導入に寄与することができる。
第1開口96および第2開口97は、クランクシャフト45の回転軸線Rxを含む鉛直面PVよりも前側に配置される。一方で、第3開口98は、車両前後方向に第1開口96および第2開口97の後側に配置され、鉛直面PVよりも後側でラジエーター85に向き合わせられる。このとき、クランクシャフト45の回転軸線Rxはラジエーター85の中央位置に相当することから、第1開口96および第2開口97はラジエーター85の中央位置よりも前側に配置される。第1開口96および第2開口97からラジエーター85に走行風は良好に流入する。第3開口98はラジエーター85の中央位置よりも後側に配置されるものの、上板片102および下板片103で走行風の流入方向は調整される。その結果、第3開口98からもラジエーター85に走行風は良好に流入する。
本実施形態に係るラジエーターカバー94は、ラジエーター85に平行に広がって第1開口96および第2開口97を区画する板体94aを備える。板体94aは、第1開口96および第2開口97からラジエーターカバー94の内側に流入する空気をラジエーター85に沿って案内することができる。第1開口96および第2開口97から流入する走行風はラジエーター85の前側のみならず後側にも行き渡ることができる。こうして冷却性能は向上することができる。
ラジエーターカバー94は、後方に向かうにつれて車幅方向外側に張り出し、上板片102および下板片103を支持する枠体94bを備える。枠体94bは、後方に向かうにつれて車幅方向外側に上板片102および下板片103を配置する。したがって、上板片102および下板片103は、前後方向に流れる走行風を効果的に捕らえることができる。第3開口98からより多くの走行風はラジエーター85に向かって流入することができる。こうして冷却性能は向上することができる。
本実施形態では、第1開口96および第2開口97のうち少なくともいずれかに向き合う位置で車体カバー13の内面から突片104は突出する。車体カバー13の内面に沿って流れる空気は突片104の働きで第1開口96や第2開口97に向かって流れる。第1開口96や第2開口97から流入する空気の流量は増大する。こうして冷却性能は向上することができる。
本実施形態に係る車体カバー13は、第1開口96を覆って、車体カバー13から外側に突出するタンデムステップ24bの根元から上方に広がる覆い部105を備える。タンデム乗員が乗車する際に、タンデムステップ24bにタンデム乗員の足は載せられる。このとき、車体カバー13は、ラジエーターカバー94に対して足の接触を防止することができる。

Claims (6)

  1. 車体フレーム(12)に支持され、少なくとも部分的に側方から車体カバー(13)で覆われるエンジン(26)と、
    前記エンジン(26)との間で冷却液を循環させ、前記エンジン(26)の熱エネルギーを外気に放出するラジエーター(85)と、
    側方から前記ラジエーター(85)を覆い、前記ラジエーター(85)に向かって空気の流路(95)を区画するラジエーターカバー(94)とを備える鞍乗り型車両において、
    前記流路(95)は、
    車両側面視で車体カバー(13)に覆われる第1開口(96)と、
    前記第1開口(96)よりも車両前後方向に幅狭のスリットで構成され、側面視で少なくとも部分的に前記車体カバー(13)外に露出する第2開口(97)と、
    前記第1開口(96)よりも車両前後方向に小さい間隔で配列される板状部材(102、103)で分割されて、側面視で少なくとも部分的に前記車体カバー(13)外に露出する第3開口(98)とを含む
    ことを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 請求項1に記載の鞍乗り型車両において、前記第1開口(96)および前記第2開口(97)は、前記エンジン(26)に組み込まれるクランクシャフト(45)の回転軸線(Rx)を含む鉛直面(VP)よりも前側に配置され、前記第3開口(98)は、車両前後方向に前記第1開口(96)および前記第2開口(97)の後側に配置され、前記鉛直面(VP)よりも後側で前記ラジエーター(85)に向き合わせられることを特徴とする鞍乗り型車両。
  3. 請求項2に記載の鞍乗り型車両において、前記ラジエーターカバー(94)は、前記ラジエーター(85)に平行に広がって前記第1開口(96)および前記第2開口(97)を区画する板体(94a)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。
  4. 請求項3に記載の鞍乗り型車両において、前記ラジエーターカバー(94)は、後方に向かうにつれて車幅方向外側に張り出し、前記板状部材(102、103)を支持する枠体(94b)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。
  5. 請求項4に記載の鞍乗り型車両において、前記第1開口(96)および前記第2開口(97)のうち少なくともいずれかに向き合う位置で前記車体カバー(13)の内面から突出する突片(104)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両において、前記車体カバー(13)は、前記第1開口(96)を覆って、前記車体カバー(13)から外側に突出するタンデムステップ(24b)の根元から上方に広がる覆い部(105)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。
JP2021508610A 2019-03-28 2019-03-28 鞍乗り型車両 Active JP7128955B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/013655 WO2020194678A1 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 鞍乗り型車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020194678A1 JPWO2020194678A1 (ja) 2021-12-09
JP7128955B2 true JP7128955B2 (ja) 2022-08-31

Family

ID=72611235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021508610A Active JP7128955B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 鞍乗り型車両

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP7128955B2 (ja)
CN (1) CN113396100B (ja)
BR (1) BR112021016049A2 (ja)
WO (1) WO2020194678A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000337146A (ja) 1999-05-31 2000-12-05 Honda Motor Co Ltd カバーのルーバーおよびカバー成形用金型装置
JP2009132355A (ja) 2007-10-30 2009-06-18 Yamaha Motor Co Ltd 鞍乗型車両のラジエータカバーおよびそれを備えた鞍乗型車両
JP2016182916A (ja) 2015-03-26 2016-10-20 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4953950B2 (ja) * 2007-07-12 2012-06-13 本田技研工業株式会社 小型車両用エンジンの冷却装置
JP2009090914A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車
JP3157098U (ja) * 2009-11-13 2010-01-28 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車
JP6038844B2 (ja) * 2014-06-26 2016-12-07 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両用内燃機関の冷却装置
EP3287350B1 (en) * 2015-04-24 2019-09-11 Honda Motor Co., Ltd. Saddled-vehicle cowl structure
CN107284580B (zh) * 2016-03-31 2020-01-14 本田技研工业株式会社 鞍乘型车辆

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000337146A (ja) 1999-05-31 2000-12-05 Honda Motor Co Ltd カバーのルーバーおよびカバー成形用金型装置
JP2009132355A (ja) 2007-10-30 2009-06-18 Yamaha Motor Co Ltd 鞍乗型車両のラジエータカバーおよびそれを備えた鞍乗型車両
JP2016182916A (ja) 2015-03-26 2016-10-20 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両

Also Published As

Publication number Publication date
CN113396100A (zh) 2021-09-14
BR112021016049A2 (pt) 2021-10-05
WO2020194678A1 (ja) 2020-10-01
JPWO2020194678A1 (ja) 2021-12-09
CN113396100B (zh) 2022-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4922080B2 (ja) 排風ダクトを備える車両搭載内燃機関
EP1627810B1 (en) Noise reduction structure for hybrid vehicle
US7327240B2 (en) Indicator device for motor driven vehicle
JP5924769B2 (ja) 強制空冷式エンジンにおける冷却構造
JP2007038736A (ja) 鞍乗型車両
JP5301183B2 (ja) パワーユニット
JP2007062715A (ja) 鞍乗型車両
JP2007062716A (ja) 鞍乗型車両
JP6971174B2 (ja) パワーユニット
JP5703183B2 (ja) スクータ型自動二輪車
JP2009236128A (ja) パワーユニット
JP7128955B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP2011047334A (ja) パワーユニットの冷却装置
JP3150482U (ja) 鞍乗型車両
JP2007131116A (ja) 自動二輪車
JP5862412B2 (ja) 鞍乗り型車両用水冷式内燃機関
JP6795644B2 (ja) スイングユニット式のパワーユニット
JP6893524B2 (ja) 無段変速装置
JP3150481U (ja) 鞍乗型車両
JP3168137U (ja) 変速装置の冷却構造
JPWO2020111188A1 (ja) 鞍乗り型車両
JP2013241153A (ja) 自動二輪車の冷却構造
JP2007132246A (ja) 小型車両用エンジンの排気浄化装置
JP2006144611A (ja) 自動二輪車用排気マフラー
JP2010196899A (ja) 自動二輪車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7128955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150