JP7127993B2 - 門型クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、門型クレーンに関するものである。
一般に、船舶、或いはセミサブマーシブル（Semi-Submersible）等の浮体構造物を建造するドックには、該ドックを跨ぐようにゴライアスクレーン等の門型クレーンが配置されている。
図４及び図５に示される如く、門型クレーン１０は、ドックＤの幅方向へ所要間隔をあけて立設される脚部２０と、該脚部２０の上端部間に掛け渡すように設けられ且つ水平方向へ延びるガーダ３０とを備えている。前記脚部２０の下端には、走行レール４０に沿って転動自在な複数個の走行車輪５１を有する走行装置５０が設けられている。
前記ガーダ３０上には、トロリ６０としての主トロリ６０Ａが主横行レール７０Ａ（横行レール７０）に沿って主横行車輪８１Ａ（横行車輪８１）により横行自在に配設され、該主トロリ６０Ａに搭載された主ウインチドラム９０Ａから主ワイヤロープ９１Ａが巻上・巻下自在に繰り出され、該主ワイヤロープ９１Ａにより主吊ブラケット１００Ａが昇降自在に吊り下げられている。
前記ガーダ３０の下面側には、トロリ６０としての補助トロリ６０Ｂが補助横行レール７０Ｂ（横行レール７０）に沿って補助横行車輪８１Ｂ（横行車輪８１）により横行自在に配設され、該補助トロリ６０Ｂに搭載された補助ウインチドラム９０Ｂから補助ワイヤロープ９１Ｂが巻上・巻下自在に繰り出され、該補助ワイヤロープ９１Ｂにより補助吊ブラケット１００Ｂが昇降自在に吊り下げられている。
前記門型クレーン１０の主トロリ６０Ａには、図５に示される如く、ガーダ３０の走行方向に斜め下方へ張り出す支持フレーム１１０Ａが取り付けられ、該支持フレーム１１０Ａの先端に運転室１２０Ａが設けられている。
そして、図４に示される如く、船舶や浮体構造物の大型部品Ｌは、工場における作業のしやすさから天地逆に製造されることがあり、このような大型部品ＬをドックＤで船舶や浮体構造物に組み付ける際には、前記主トロリ６０Ａと補助トロリ６０Ｂとを利用して大型部品Ｌを吊り下げ、上下反転させることが行われる。
尚、前記ゴライアスクレーン等の門型クレーンと関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献１がある。
特開２０１５－１２４０５３号公報
前述のように、大型部品Ｌを上下反転させる作業を行う際には、主トロリ６０Ａと補助トロリ６０Ｂとで大型部品Ｌを吊り下げつつ、主トロリ６０Ａと補助トロリ６０Ｂとを互いに離反する方向へ移動させることも必要となる。
しかしながら、従来の門型クレーン１０の場合、主トロリ６０Ａや補助トロリ６０Ｂは、ガーダ３０に敷設された主横行レール７０Ａや補助横行レール７０Ｂに沿って主横行車輪８１Ａや補助横行車輪８１Ｂを転動させる構造が採用されているため、大型部品Ｌの上下反転作業時には、主横行レール７０Ａや補助横行レール７０Ｂと主横行車輪８１Ａや補助横行車輪８１Ｂとの摩擦力のみに依存せざるを得ず、滑りが生じる可能性があり、改善が望まれていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、横行方向へのトロリの滑りをなくすことができ、円滑な作業を行い得る門型クレーンを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の門型クレーンは、走行レールに沿って走行自在となるよう所要間隔をあけて立設される脚部と、
該脚部の上端部間に掛け渡すように設けられ且つ水平方向へ延びるガーダと、
前記ガーダに横行レールに沿って横行自在となるよう配設されるトロリと、
前記ガーダにその長手方向へ延びるよう敷設されるラックと、
前記トロリに搭載される横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記ラックに噛合するピニオンとを備えた門型クレーンであって、
前記トロリは、主トロリと、補助トロリとを有し、
前記ラックは、主ラックと、補助ラックとを有し、
前記ピニオンは、前記主トロリに搭載される主横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記主ラックに噛合する主ピニオンと、前記補助トロリに搭載される補助横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記補助ラックに噛合する補助ピニオンとを有することができる。
本発明の門型クレーンによれば、横行方向へのトロリの滑りをなくすことができ、円滑な作業を行い得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の門型クレーンの実施例を示す要部側面図である。 図１のＩＩ部拡大図である。 図１のＩＩＩ部拡大図である。 一般的なゴライアスクレーン等の門型クレーンを示す全体正面図である。 一般的なゴライアスクレーン等の門型クレーンを示す全体側面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図１～図３は本発明の門型クレーンの実施例であって、図中、図４及び図５と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
本実施例の場合、ガーダ３０に、その長手方向へ延びるようラック１３０としての主ラック１３０Ａと補助ラック１３０Ｂとを敷設し、該主ラック１３０Ａと補助ラック１３０Ｂとにピニオン１４０としての主ピニオン１４０Ａと補助ピニオン１４０Ｂとを噛合させた点を特徴としている。
前記主ピニオン１４０Ａは、前記主トロリ６０Ａに搭載される主横行駆動装置８０Ａ（横行駆動装置８０）によって回転駆動されるようになっている。尚、前記主横行駆動装置８０Ａは、主横行車輪８１Ａを回転駆動するものである。
前記補助ピニオン１４０Ｂは、前記補助トロリ６０Ｂに搭載される補助横行駆動装置８０Ｂ（横行駆動装置８０）によって回転駆動されるようになっている。尚、前記補助横行駆動装置８０Ｂは、補助横行車輪８１Ｂを回転駆動するものである。
次に、上記実施例の作用を説明する。
主横行駆動装置８０Ａにより主横行車輪８１Ａを回転駆動して主トロリ６０Ａを横行させると、主横行車輪８１Ａと連動して主ピニオン１４０Ａが主ラック１３０Ａに噛みあった状態で該主ラック１３０Ａ上を転動する。
又、補助横行駆動装置８０Ｂにより補助横行車輪８１Ｂを回転駆動して補助トロリ６０Ｂを横行させると、補助横行車輪８１Ｂと連動して補助ピニオン１４０Ｂが補助ラック１３０Ｂに噛みあった状態で該補助ラック１３０Ｂ上を転動する。
これにより、本実施例の場合、従来の門型クレーン１０と同様、主トロリ６０Ａや補助トロリ６０Ｂは、ガーダ３０に敷設された主横行レール７０Ａや補助横行レール７０Ｂに沿って主横行車輪８１Ａや補助横行車輪８１Ｂを転動させる構造が採用されているものの、大型部品Ｌの上下反転作業時には、主横行レール７０Ａや補助横行レール７０Ｂと主横行車輪８１Ａや補助横行車輪８１Ｂとの摩擦力のみに依存するのではなく、主ラック１３０Ａに対する主ピニオン１４０Ａの噛合と補助ラック１３０Ｂに対する補助ピニオン１４０Ｂの噛合とにより滑りが生じなくなる。
こうして、横行方向への主トロリ６０Ａ及び補助トロリ６０Ｂの滑りをなくすことができ、円滑な作業を行い得る。
尚、本発明の門型クレーンは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
１０ 門型クレーン
２０ 脚部
３０ ガーダ
４０ 走行レール
５０ 走行装置
５１ 走行車輪
６０ トロリ
６０Ａ 主トロリ
６０Ｂ 補助トロリ
７０ 横行レール
７０Ａ 主横行レール
７０Ｂ 補助横行レール
８０ 横行駆動装置
８０Ａ 主横行駆動装置
８０Ｂ 補助横行駆動装置
８１ 横行車輪
８１Ａ 主横行車輪
８１Ｂ 補助横行車輪
９０Ａ 主ウインチドラム
９０Ｂ 補助ウインチドラム
９１Ａ 主ワイヤロープ
９１Ｂ 補助ワイヤロープ
１００Ａ 主吊ブラケット
１００Ｂ 補助吊ブラケット
１１０Ａ 支持フレーム
１２０Ａ 運転室
１３０ ラック
１３０Ａ 主ラック
１３０Ｂ 補助ラック
１４０ ピニオン
１４０Ａ 主ピニオン
１４０Ｂ 補助ピニオン
Ｄ ドック
Ｌ 大型部品

Claims (1)

  1. 走行レールに沿って走行自在となるよう所要間隔をあけて立設される脚部と、
    該脚部の上端部間に掛け渡すように設けられ且つ水平方向へ延びるガーダと、
    前記ガーダに横行レールに沿って横行自在となるよう配設されるトロリと、
    前記ガーダにその長手方向へ延びるよう敷設されるラックと、
    前記トロリに搭載される横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記ラックに噛合するピニオンとを備えた門型クレーンであって、
    前記トロリは、主トロリと、補助トロリとを有し、
    前記ラックは、主ラックと、補助ラックとを有し、
    前記ピニオンは、前記主トロリに搭載される主横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記主ラックに噛合する主ピニオンと、前記補助トロリに搭載される補助横行駆動装置によって回転駆動され且つ前記補助ラックに噛合する補助ピニオンとを有した門型クレーン。
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