以下に、実施の形態にかかる監視制御装置、監視支援方法、および監視支援プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる監視制御システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる監視制御システム100は、監視制御装置1と、端末装置2と、制御装置3と、ゲートウェイ4とを備える。
監視制御システム100は、SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)とも呼ばれ、施設またはインフラを構成する複数の設備を監視制御対象として監視および制御を行う。
図1に示す例では監視制御システム100は、下水処理場に設けられた設備61,62,63,64,65,66,・・・,6nを監視制御対象として監視および制御を行う。nは、6以上の整数である。以下において、設備61,62,63,64,65,66,・・・,6nの各々を個別に区別せずに示す場合、設備6と記載する場合がある。なお、設備6の数は、6つ以下であってもよい。
設備6は、例えば、プール、ポンプ、ブロワ、モータ、脱水装置、反応タンク、または制御盤などを1つ以上含む。設備6にはセンサが設けられる。センサは、例えば、水位計、圧力計、温度センサ、電圧センサ、電流センサ、流量センサ、または位置センサなどである。
なお、監視制御システム100による監視制御対象の設備は、下水処理場の設備6に限定されず、下水処理場の設備6に加えてまたは代えて、農業用水路、発電所、工場、道路施設、高速道路、河川、またはビルなどの設備であってもよい。農業用水路の設備は、例えば、農業用水を管理する樋門、雨量計、または水流を調整する弁などであり、これらの設備に設けられるセンサは、例えば、流量計、または水位計などである。
監視制御システム100の監視制御装置1は、例えば、1つ以上のクラウドサーバによって構成される。クラウドサーバは、クラウドサービスプラットフォームにおいて提供されるコンピュータ資源を含むクラウド環境に構築されるサーバである。なお、監視制御装置1は、クラウドサーバ以外のサーバであってもよく、例えば、オンプレミスのサーバであってもよい。
監視制御装置1は、各設備6の状態をグラフィカルに可視化する機能、各設備6の状態を時系列にグラフ表示する機能、および各種のイベントを表示する機能などを有しており、これらの機能を監視制御システム100のユーザに提供する。
監視制御装置1によって表示されるイベントは、例えば、設備6の異常または故障などを報知する警報イベント、設備6に対するユーザの操作を示すユーザ操作イベント、設備6が状態変化を示す状態変化イベント、設備6のメンテナンスの実施履歴または実施予定などを示すメンテナンスイベントなどである。状態変化イベントは、設備6が非稼働状態から稼働状態または稼働状態から非稼働状態になったことを示すイベントである。
メンテナンスイベントは、点検の実施履歴または実施予定などを示す点検イベント、設備6の工事の実施履歴または実施予定などを示す工事イベント、または設備6の部品交換の実施履歴または実施予定などを示す部品交換イベントなどである。また、点検イベントで示される点検は、定期点検または大規模点検などである。
監視制御システム100では、例えば、不図示の中央監視室に配置された端末装置2を監視員が操作して、遠隔で各設備6の監視および制御を行う。異常が発生した場合、監視制御システム100のユーザである監視員が端末装置2を操作して、発生した異常の詳細内容を確認したり、現場作業員が、異常が発生した設備6の設置場所までかけつけて、発生した異常を確認して、設備6の復旧作業を行ったりする。
端末装置2は、通信部20と、入力部21と、表示部22と、処理部23とを備える。通信部20は、ネットワーク7を介して監視制御装置1に通信可能に接続されており、監視制御装置1との間でネットワーク7を介して情報の送受信を行う。ネットワーク7は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であるが、LAN(Local Area Network)であってもよい。
入力部21は、例えば、キーボード、マウス、キーパッド、またはタッチパネルなどを含み、ユーザによって操作される。表示部22は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。
処理部23は、入力部21へのユーザの操作に基づいて、ユーザの操作内容を示す操作情報を通信部20およびネットワーク7を介して監視制御装置1へ送信する。また、処理部23は、ネットワーク7および通信部20を介して監視制御装置1から送信される情報を受信し、受信した情報に基づいて、表示部22の表示を制御したりする。なお、端末装置2は、例えば、制御盤を構成する装置であるが、かかる例に限定されず、ノートPC(Personal Computer)、またはタブレットなどであってもよい。
制御装置3は、各設備6に設けられたセンサの計測データまたは各設備6の状態を示す状態データなどを監視データとして各設備6から取得する。状態データは、例えば、設備6が稼働状態であるのか非稼働状態であるのかを示すデータである。また、制御装置3は、取得した監視データに基づいて、上述したイベントのデータであるイベントデータを生成する。
制御装置3は、ゲートウェイ4およびネットワーク7を介して監視制御装置1と通信可能に接続されており、監視データおよびイベントデータをゲートウェイ4およびネットワーク7経由で監視制御装置1へ送信する。
端末装置2の処理部23は、制御装置3から送信され通信部20で受信される監視データおよびイベントデータを収集する。処理部23は、収集した監視データおよびイベントデータに基づいて、各種の機能を実行する。例えば、処理部23は、収集したイベントデータに基づいて、各種のイベントを表示部22に表示させる機能を実行する。
処理部23は、各種のイベントを表示部22に表示させる機能として、各種のイベントを1以上のタイムラインで示すタイムライン情報を表示部22に表示させる機能を有する。処理部23によって表示部22に表示されるタイムライン情報には、複数の設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報が含まれる。
監視制御装置1は、複数の設備6のイベントを一括して1つのタイムラインでユーザに把握させることができるため、設備6毎にイベントをタイムラインで示す情報を表示部22に表示させる場合に比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。以下、監視制御装置1の構成を具体的に説明する。
図2は、実施の形態1にかかる監視制御装置の構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施の形態1にかかる監視制御装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを備える。
通信部10は、ネットワーク7に通信可能に接続され、ネットワーク7を介して、端末装置2または制御装置3などの外部装置との間で情報の送受信を行う。
記憶部11は、監視データ記憶部30と、イベントデータ記憶部31とを含む。監視データ記憶部30は、制御装置3から送信された複数の監視データを含む監視データテーブルを記憶する。監視データは、上述したように、計測データまたはイベントデータなどである。
計測データには、計測日時、局名称、機場名称、設備名称、信号ID(IDentifier)、信号名称、計測値などの情報が含まれる。計測日時はセンサで計測された日時であり、局名称は、ゲートウェイ4の名称であり、機場名称は、設備6を含む機場の名称であり、設備名称は、設備6の名称である。また、信号IDは、センサの出力信号に固有の識別情報であり、信号名称は、センサの出力信号の名称である。なお、図1に示す例では、機場は、下水処理場である。
イベントデータには、例えば、イベント種別、イベント日時、局名称、機場名称、設備名称、信号ID、信号名称、イベントの内容などの情報が含まれる。イベント種別は、イベントの種別を示す情報であり、イベント日時は、イベントが生成された日時である。信号名称は、設備6またはセンサなどの出力信号の名称である。
イベントデータ記憶部31は、複数のイベントデータを含むイベントデータテーブルを記憶する。イベントデータには、警報イベントのデータ、ユーザ操作イベントのデータ、状態変化イベントのデータ、またはメンテナンスイベントのデータなどがある。
警報イベントには、設備6に設けられたセンサの計測データが上限値または下限値を超えた場合などに生成される上下限異常警報イベント、または設備6の異常または故障が発生した場合などに生成される設備異常警報イベントなどがある。
警報イベントのデータには、イベントの内容として、例えば、異常または故障の内容、異常が発生したのか回復したのかを示すフラグ、および異常または故障のレベルなどの情報が含まれる。
状態変化イベントのデータには、イベントの内容として、例えば、設備6が非稼働状態から稼働状態または稼働状態か非稼働状態になったことを示すフラグなどの情報が含まれる。
メンテナンスイベントのデータには、イベントの内容として、例えば、メンテナンスの種別、メンテナンス名称、メンテナンスの内容、メンテナンスの開始またはメンテナンスの終了を示すフラグなどが含まれる。メンテナンスの内容は、例えば、点検の対象、内容、担当者、および備考などを含む。なお、メンテナンスイベントのデータは、例えば、監視制御システム100のユーザによってイベントデータ記憶部31に記憶されるが、制御装置3から送信されるデータであってもよい。
処理部12は、データ収集部40と、入力受付部41と、データ取得部42と、表示処理部43とを備える。データ収集部40は、ゲートウェイ4、ネットワーク7、および通信部10を介して、制御装置3から監視データを収集し、収集した監視データを監視データ記憶部30に記憶されている監視データテーブルに追加する。
また、データ収集部40は、ゲートウェイ4、ネットワーク7、および通信部10を介して、制御装置3からイベントデータを収集し、収集したイベントデータをイベントデータ記憶部31に記憶されているイベントデータテーブルに追加する。
また、データ収集部40は、ゲートウェイ4、ネットワーク7、および通信部10を介して、端末装置2などからメンテナンスイベントのデータを収集し、収集したメンテナンスイベントのデータをイベントデータ記憶部31に記憶されているイベントデータテーブルに追加する。
入力受付部41は、ネットワーク7を介して端末装置2から送信される操作情報を受け付ける。操作情報には、例えば、設備6の制御内容を示す情報、または端末装置2の表示部22への表示要求などを示す情報などがある。
入力受付部41は、受け付けた操作情報が、設備6の制御内容を示す情報である場合、操作情報に応じた制御指令を制御装置3宛に送信させる処理を通信部10に実行させる。制御装置3は、監視制御装置1からネットワーク7およびゲートウェイ4を介して制御指令を受信し、受信した制御指令に基づいて、設備6を制御する。
また、入力受付部41は、受け付けた操作情報が、端末装置2の表示部22への表示要求などを示す情報である場合、受け付けた操作情報に応じた情報を端末装置2の表示部22に表示させるための処理を、データ取得部42および表示処理部43に実行させる。
データ取得部42は、入力受付部41によって受け付けられた操作情報に応じた複数の設備6のイベントデータをイベントデータ記憶部31から取得する。例えば、データ取得部42は、入力受付部41によって受け付けられた操作情報に応じたイベントデータの種別が警報イベントデータおよび定期点検イベントデータである場合、イベントデータ記憶部31から警報イベントデータおよび定期点検イベントデータを取得する。
表示処理部43は、データ取得部42によって取得された複数の設備6のイベントのデータに基づいて、複数の設備6のイベントを1以上のタイムラインで示す情報を含む表示画面情報を端末装置2の表示部22に表示させる表示情報を生成する。表示処理部43は、通信部10およびネットワーク7を介して、生成した表示情報を端末装置2に送信することで、端末装置2の表示部22に複数の設備6のイベントを1以上のタイムラインで示す情報を含む表示画面情報を表示させる。
表示処理部43によって生成される表示情報は、統合タイムライン表示情報、設備タイムライン表示情報、警報タイムライン表示情報、詳細表示情報、および警報ライン表示情報のうちの少なくとも1つを含む。
表示処理部43は、端末装置2からの操作情報として表示開始要求を示す情報が入力受付部41によって受け付けられた場合、統合タイムライン表示情報および設備タイムライン表示情報を含む表示情報を生成し、生成した表示情報を端末装置2に送信する。
また、表示処理部43は、端末装置2からの操作情報として更新要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられた場合、更新要求に応じた期間および更新要求に応じたイベントの種類に対応するイベントデータに基づいて、設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報を生成する。
また、表示処理部43は、端末装置2からの操作情報として切替要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられた場合、切替要求に応じたタイムスケールで設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報を生成する。
表示処理部43は、データ整形部50と、統合情報表示処理部51と、設備単位情報表示処理部52と、警報情報表示処理部53と、タイムスケール切替部54と、当日イベント表示処理部55と、警報ライン表示処理部56とを備える。
データ整形部50は、データ取得部42によって取得された複数のイベントデータを整形する。データ整形部50は、イベント整形部60と、時系列整列部61とを備える。イベント整形部60は、複数のイベントデータを1つのイベントのデータとして生成する。
例えば、イベント整形部60は、データ取得部42によって取得された複数の警報イベントのデータに基づいて、異常の発生を示す警報イベントと異常の回復を示す警報イベントとを発生した異常毎に1つの警報イベントとして結合するデータ整形を行う。これにより、異常が発生してから異常が回復するまでの期間を示す警報イベントのデータが異常毎に生成される。
また、イベント整形部60は、データ取得部42によって取得された状態変化イベントのデータに基づいて、設備6の稼働開始を示す状態変化イベントと設備6の稼働終了を示す状態変化イベントとを発生した設備6の稼働毎に1つの状態変化イベントとして結合するデータ整形を行う。これにより、設備6の稼働が開始してから稼働が終了するまでの期間を示す状態変化イベントのデータが設備6の稼働毎に生成される。
イベント整形部60は、データ取得部42によって取得されたメンテナンスイベントのデータに基づいて、メンテナンスの開始を示すメンテナンスイベントとメンテナンスの終了を示すメンテナンスイベントとをメンテナンス毎に1つのメンテナンスイベントとしてデータ整形を行う。これにより、メンテナンスの開始から終了するまで期間を示すメンテナンスイベントのデータがメンテナンス毎に生成される。
時系列整列部61は、イベント整形部60によってデータ整形された複数のイベントデータに基づいて、複数のイベントを時系列に並べる。なお、イベントデータ記憶部31に記憶されるイベントデータがすでにデータ整形されたデータであれば、イベント整形部60によるイベントデータのデータ整形は行われない。また、時系列整列部61の機能は、統合情報表示処理部51、設備単位情報表示処理部52、警報情報表示処理部53、および当日イベント表示処理部55などに含まれていてもよい。
統合情報表示処理部51は、データ整形部50によって整形された複数のイベントのデータに基づいて、複数の設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報を表示部22に表示させる統合タイムライン表示情報を生成する。
統合情報表示処理部51は、例えば、複数種類のイベントのうち入力受付部41によって受け付けられた種類のイベントを複数の設備6でまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報を表示部22に表示させる情報を統合タイムライン表示情報として生成することもできる。
例えば、入力受付部41によって受け付けられた種類のイベントが警報イベントとユーザ操作イベントの場合、複数の設備6の警報イベントとユーザ操作イベントとをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報を表示部22に表示させる情報を統合タイムライン表示情報として生成する。
設備単位情報表示処理部52は、データ整形部50によって整形された複数のイベントのデータに基づいて、統合タイムライン情報に含まれるイベントのうち一部の期間のイベントを設備6毎のタイムラインに分けて示す設備タイムライン情報73を表示部22に表示させる設備タイムライン表示情報を生成する。なお、上述した「一部の期間」は、後述する期間選択枠によって変更可能である。
設備単位情報表示処理部52は、例えば、複数種類のイベントのうち入力受付部41によって受け付けられた種類のイベントを設備6毎のタイムラインで示す複数の設備単位タイムライン情報を含む設備タイムライン情報73を表示部22に表示させる設備タイムライン表示情報として生成する。
警報情報表示処理部53は、データ整形部50によって整形された複数のイベントのデータに基づいて、設備タイムライン情報と同じ期間の複数の警報イベントを設備タイムライン情報と同じタイムスケールのタイムラインで示す警報タイムライン情報を設備タイムライン情報と並列に表示部22に表示させる情報を警報タイムライン表示情報として生成する。
表示処理部43は、例えば、表示開始要求または更新要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられた場合に、統合タイムライン表示情報と設備タイムライン表示情報と警報タイムライン表示情報とを含む表示情報を生成し、生成した表示情報を通信部10およびネットワーク7を介して端末装置2に送信する。
また、表示処理部43は、例えば、切替要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられた場合、切替要求に応じて新たに生成した設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報を含む表示情報を端末装置2に送信する。
端末装置2の処理部23は、監視制御装置1から送信され通信部20で受信された表示情報に基づいて、統合タイムライン情報と設備タイムライン情報と警報タイムライン情報とを含む表示画面情報を表示部22に表示させる。表示画面情報は、GUI(Graphical User Interface)の情報である。
図3は、実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される統合タイムライン情報、設備タイムライン情報、および警報タイムライン情報を含む表示画面情報の一例を示す図である。
図3に示す表示画面情報70は、イベント種類選択領域71と、統合タイムライン情報72と、設備タイムライン情報73と、警報タイムライン情報74と、期間選択枠75と、タイムスケール選択領域76とを含む。
イベント種類選択領域71は、設備タイムライン情報73で示されるイベントの種類を選択するための領域であり、複数の選択ボックス711,712,713,714,715,716が含まれる。
選択ボックス711は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、警報イベントを選択するための選択ボックスである。選択ボックス712は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、定期点検イベントを選択するための選択ボックスである。選択ボックス713は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、大規模点検イベントを選択するための選択ボックスである。
選択ボックス714は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、工事イベントを選択するための選択ボックスである。選択ボックス715は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、部品交換イベントを選択するための選択ボックスである。選択ボックス716は、設備タイムライン情報73に含ませるイベントとして、ユーザ操作イベントを選択するための選択ボックスである。なお、表示画面情報70の初期状態においては、複数の選択ボックス711,712,713,714,715,716のうち予め定められた1以上の選択ボックスにチェックが入れられている。
ユーザは、入力部21を操作して複数の選択ボックス711,712,713,714,715,716のうちの1以上の選択ボックスにチェックを入れたりチェックを外したりすることで、ユーザが入れたチェックの情報を含む操作情報が更新要求を示す情報を含む操作情報として通信部20およびネットワーク7を介して監視制御装置1に送信される。かかる操作情報は、監視制御装置1の入力受付部41によって受け付けられる。
設備単位情報表示処理部52は、更新要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられた場合、入力受付部41によって受け付けられた操作情報で示される種類のイベントを含む設備タイムライン情報73を表示部22に表示させる設備タイムライン表示情報を生成する。これら統合タイムライン表示情報および設備タイムライン表示情報は、監視制御装置1から端末装置2に送信される。
これにより、ユーザによって選択された種類のイベントが下水処理場に設けられた設備6毎にタイムラインで示す設備タイムライン情報73が表示部22に表示される。なお、更新要求を示す情報を含む操作情報によって変更される情報は、設備タイムライン情報73に限定されない。
例えば、更新要求を示す情報を含む操作情報が入力受付部41によって受け付けられたとする。この場合、統合情報表示処理部51は、入力受付部41によって受け付けられた操作情報で示される種類のイベントであって下水処理場に設けられた全ての設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報72を表示部22に表示させる統合タイムライン表示情報を生成することもできる。
これにより、ユーザによって選択された種類のイベントであって下水処理場に設けられた全ての設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報72が表示部22に表示される。なお、表示画面情報70において、イベント種類選択領域71に加えて、統合タイムライン情報72に含まれるイベントの種類を選択するための専用の領域が別途設けられてもよい。
図3に示す設備タイムライン情報73では、下水処理場に設けられた複数の設備6のイベントが設備6毎のタイムライン情報である設備単位タイムライン情報731,732,733,734に分けて示される。
設備単位タイムライン情報731は、設備61のイベントのタイムライン情報731aを含み、設備単位タイムライン情報732は、設備62のイベントのタイムライン情報732aを含む。また、設備単位タイムライン情報733は、設備63のイベントのタイムライン情報733aを含み、設備単位タイムライン情報734は、設備64のイベントのタイムライン情報734aを含む。
設備タイムライン情報73には、設備65のイベントのタイムライン情報、設備66のイベントのタイムライン情報、および設備6nのイベントのタイムライン情報なども含まれており、端末装置2の処理部23は、ユーザによるスクロール操作に応じて、これらのタイムライン情報を表示部22に表示させる。
図3に示すように、設備単位タイムライン情報731,732,733,734において、各イベントは、イベントの種類に応じた形状および模様で示されている。なお、各イベントは、イベントの種類が区別可能な画像であればよく、イベントの種類に応じた形状、模様、色、および大きさのうちの少なくとも1つがイベントの種類ごとに互いに異なればよい。
設備タイムライン情報73が初期状態である場合、各タイムライン情報731a,732a,733a,734aにおいて一部のイベントが非表示になっている。ユーザは、入力部21への操作により折畳マーク731b,732b,733b,734bを選択することによって、イベント種類選択領域71でユーザによって選択されたすべての種類のイベントを表示部22に表示させることができる。
図3に示す設備タイムライン情報73では、折畳マーク731b,732bは操作されておらず、タイムライン情報731a,732aにおいて、一部のイベントが非表示になっている。図3に示すタイムライン情報731a,732aでは、対応する設備6の状態変化イベントと警報イベントとがまとめて1つのタイムラインとして示される。
図3に示す例では、状態変化イベントは、ドットが付された方形の枠で示され、警報イベントは、黒色に付された方形の枠で示されている。状態変化イベントは、ユーザによる選択なしに設備タイムライン情報73に含まれるが、ユーザによって選択可能にされてもよく、この場合、イベント種類選択領域71に状態変化イベントを選択するためのチェックボックスが含まれる。
また、図3に示す設備タイムライン情報73では、折畳マーク733b,734bが操作されており、タイムライン情報733a,734aにおいて、イベント種類選択領域71でユーザによって選択されたすべての種類のイベントが示されている。
タイムライン情報733a,734aは、対応する設備6の状態変化イベントと警報イベントとをまとめて示すタイムラインの情報と、定期点検イベントのタイムラインの情報と、工事イベントのタイムラインの情報と、部品交換イベントのタイムラインの情報とが含まれる。
また、設備タイムライン情報73では、過去のイベントと、将来のイベントとが異なる態様で示される。例えば、図3に示す設備タイムライン情報73では、定期点検イベントと、工事イベントと、部品交換イベントとが、過去のイベントと将来のイベントとで、異なる態様で示されている。これにより、ユーザは、過去のイベントと将来のイベントとを容易に識別することができる。
警報タイムライン情報74は、警報情報表示処理部53によって生成される警報タイムライン表示情報に基づいて処理部23によって表示部22に表示される。警報タイムライン情報74で示される警報イベントのタイムラインと設備単位タイムライン情報731,732,733,734で示される設備6のタイムラインとはタイムスケールおよび期間が同じである。
図3に示す例では、警報タイムライン情報74で示される警報イベントのタイムラインと設備タイムライン情報73で示される設備6のタイムラインは、2021年5月1日から7月16日までの期間のタイムラインであり、期間の始期の位置と期間の終期の位置とが図3に示す縦方向で同じである。
ユーザは、警報タイムライン情報74によって、複数の設備6で発生した異常の発生期間を1つのタイムラインで一括して容易に把握することができる。また、警報タイムライン情報74が設備タイムライン情報73と並列に配置されることから、ユーザは、異常の発生期間がどの設備6の異常の発生期間であるかを容易に把握することができる。
また、統合タイムライン情報72には、期間選択枠75が重畳配置される。かかる期間選択枠75は、設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74においてタイムラインで示すイベントをどの期間のイベントとするのかを選択するための枠である。
ユーザは、入力部21を操作して期間選択枠75を移動させることで、期間選択枠75の移動先の位置を示す移動先位置情報を含む操作情報が端末装置2から監視制御装置1に送信される。
設備単位情報表示処理部52および警報情報表示処理部53は、端末装置2からの移動先位置情報を含む操作情報が通信部10で受信された場合、移動先位置情報で示される期間を上述した一部の期間として、設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報を更新する。
これにより、監視制御装置1から更新された設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報が送信される。そのため、表示部22において、ユーザが指定した期間のタイムラインを含む設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74が表示される。そのため、ユーザは、所望の期間のイベントのタイムライン情報を容易に表示部22に表示させることができる。なお、警報タイムライン情報74は、統合タイムライン情報72のうち期間選択枠75内の情報であり、警報情報表示処理部53は、統合タイムライン情報72から警報タイムライン情報74を生成することもできる。
タイムスケール選択領域76では、設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74におけるタイムスケールを変更するためのスライドバー761が表示されている。スライドバー761によって変更可能なタイムスケールは、例えば、分単位のタイムスケール、時間単位のタイムスケール、日単位のタイムスケール、週単位のタイムスケール、月単位のタイムスケール、および年単位のタイムスケールなどである。
図4は、実施の形態1にかかる設備タイムライン情報および警報タイムライン情報のタイムスケールを説明するための図である。図4に示す例では、時単位のタイムスケールの設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74、月単位のタイムスケールの設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74、および年単位のタイムスケールの設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74が示されている。
ユーザが入力部21を操作してスライドバー761を操作すると、操作情報が端末装置2から監視制御装置1に送信される。かかる操作情報は、設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報で示されるタイムラインのタイムスケールの切替要求を含む情報であり、切り替え後のタイムスケールの情報を含む。
タイムスケール切替部54は、端末装置2からの切替要求を含む操作情報が通信部10で受信された場合、設備単位情報表示処理部52および警報情報表示処理部53に対して切替要求に応じたタイムスケールで設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報を生成させる。
これにより、監視制御装置1から更新された設備タイムライン表示情報および警報タイムライン表示情報が送信される。そのため、表示部22には、ユーザが指定したタイムスケールのタイムラインを含む設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74が表示される。これにより、ユーザは、イベントの全体把握から詳細把握まで容易に行うことができる。
スライドバー761が操作された場合、期間選択枠75の幅が、ユーザが指定したタイムスケールに応じた幅に変更される。これにより、ユーザは、設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74で示されるタイムラインがどの期間のタイムラインであるかを容易に把握することができる。
また、設備タイムライン情報73で示されている各イベントは、選択可能にGUI表示されており、表示処理部43は、設備タイムライン情報73で示されているイベントのうち選択されたイベントの詳細内容をグラフおよびリストの少なくとも一方の形式で示すイベント詳細情報を表示部22に表示させる。
ユーザは、入力部21を操作して設備タイムライン情報73で示されている複数のイベントのうち詳細を知りたいイベントを選択することで、操作情報が端末装置2から監視制御装置1に送信される。かかる操作情報は、ユーザによって選択されたイベントの詳細情報要求を示す情報を含み、詳細情報要求を示す情報は、ユーザによって選択されたイベントを特定する選択イベント情報を含む。かかる詳細情報要求を含む操作情報は、監視制御装置1の入力受付部41によって受け付けられる。
設備単位情報表示処理部52は、入力受付部41によって受け付けられた詳細情報要求で示されるイベントのデータに基づいて、ユーザによって選択されたイベントの詳細内容をグラフおよびリストの少なくとも一方で示すイベント詳細情報を表示部22に表示させるイベント詳細表示情報を生成する。表示処理部43は、イベント詳細表示情報を通信部10およびネットワーク7を介して端末装置2に送信する。
端末装置2の処理部23は、監視制御装置1から送信されて通信部20で受信されるイベント詳細表示情報に基づいて、イベント詳細情報を表示部22に表示させる。これにより、ユーザは、選択したイベントの詳細内容をグラフまたはリストの少なくとも一方で把握することができる。
図5は、実施の形態1にかかる監視制御装置によって端末装置の表示部に表示されるイベント詳細情報の一例を示す図である。図5に示す例では、ユーザが入力部21を操作しカーソル79を移動させて設備63の定期点検イベント78を選択しており、これにより、設備63の定期点検イベント78のイベント詳細情報77が表示部22に表示されている。
図5に示すイベント詳細情報77は、設備63の定期点検イベント78の詳細内容をグラフ771およびリスト772で示している。グラフ771は、例えば、設備63の点検時にセンサなどで計測された計測データをグラフ化した情報であり、リスト772は、点検の対象、内容、担当者、および備考などを点検の対象毎にリスト化した情報である。ユーザは、イベント詳細情報77によって、設備63の定期点検イベント78の詳細を容易に把握することができる。
また、図5に示すイベント詳細情報77には、閉じるボタン773が含まれている。ユーザは、入力部21を操作しカーソル79を移動させて閉じるボタン773を選択することで、イベント詳細情報77を表示部22において非表示にすることができる。
図2に示す当日イベント表示処理部55は、現時点を含む当日のイベントの一覧を示す当日情報を表示部22に拡大表示させる当日表示情報を生成する。表示処理部43は、当日イベント表示処理部55によって生成された当日表示情報を通信部10およびネットワーク7を介して端末装置2に送信する。
端末装置2の処理部23は、監視制御装置1から送信され通信部20で受信された当日表示情報に基づいて、設備タイムライン情報73において現時点を含む当日のイベントの一覧を示す当日情報を表示部22に拡大表示させる。これにより、ユーザは、現時点を含む当日のイベントを容易に把握することができる。当日情報は、設備タイムライン情報73の一部であり、当日の期間のタイムスケールを当日以外の期間に比べて拡大した情報である。
図6は、実施の形態1にかかる監視制御装置によって端末装置の表示部に表示される当日情報の一例を示す図である。図6に示す例では、現時点を含む当日のイベントの一覧を示す当日情報として、現時点を含む当日として2021年6月18日のイベントの一覧を示す当日情報81が表示部22に表示される。
当日情報81は、設備単位当日情報811a,811b,811cと、閉じるボタン812とを含む。図6に示す例では、設備単位当日情報811aは、設備61の2021年6月18日のイベントの一覧を示し、設備単位当日情報811bは、設備62の2021年6月18日のイベントの一覧を示し、設備単位当日情報811cは、設備63の2021年6月18日のイベントの一覧を示す。
設備単位当日情報811aには、設備61の2021年6月18日のイベントとして、9時から21時までの間に担当者Kが行うモータ交換の部品交換イベントが示されている。また、設備単位当日情報811bには、設備62の2021年6月18日のイベントとして、9時から21時までの間に担当者Zが行う制御盤の電気回路点検の定期点検イベントと11時から20時までの間に担当者Wが行うモータの保守点検の定期点検イベントとが示されている。また、設備単位当日情報811cには、設備63のイベントが含まれておらず、2021年6月18日にはイベントがないことが示されている。
ユーザは、図6に示す当日情報81によって、2021年6月18日のイベントを一括して確認することができる。当日情報81は、例えば、ユーザが入力部21を操作しカーソル79を移動させて現時点マーク82を選択することによって、表示部22に表示される。
また、ユーザは、入力部21を操作しカーソル79を移動させて閉じるボタン812を選択することで、表示部22において当日情報81を非表示にして図3に示す表示画面情報70に移行させることができる。
現時点マーク82は、選択可能にGUI表示されており、ユーザが入力部21を操作して現時点マーク82を選択すると、操作情報が端末装置2から監視制御装置1に送信される。かかる操作情報は、当日情報81の表示を要求する当日情報要求の情報を含み、かかる当日情報要求の情報を含む操作情報は、監視制御装置1の入力受付部41によって受け付けられる。これにより、監視制御装置1から当日表示情報が端末装置2に送信され、表示部22に当日情報81が表示される。
図2に示す警報ライン表示処理部56は、図3に示す警報タイムライン情報74に含まれる複数の警報イベントのうち1つの警報イベントが選択された場合、選択された警報イベントの位置から警報タイムライン情報74の時間軸方向と直交する方向に延びる直線である警報ラインを設備タイムライン情報73上に表示させる警報ライン表示情報を生成する。
図7は、実施の形態1にかかる監視制御装置によって端末装置の表示部に表示される警報ラインの一例を示す図である。図7に示す例では、ユーザが選択した警報イベントの位置から警報タイムライン情報74の時間軸方向と直交する方向に延びる直線である警報ライン83が設備タイムライン情報73上に表示されている。警報タイムライン情報74の時間軸方向は、図7における左右方向である。
これにより、ユーザは、警報イベントがどの設備6の警報イベントであるかを容易に把握することができる。警報ライン83は、例えば、透過性を有するラインであるが、かかる例に限定されない。
ユーザが入力部21を操作してカーソル79により警報イベントを選択すると、ユーザが選択したイベントの選択イベント情報を含む操作情報が端末装置2から監視制御装置1に送信される。かかる操作情報は、監視制御装置1の入力受付部41によって受け付けられる。なお、警報イベントの選択は、例えば、マウスオーバなどによって行うことができる。
設備単位情報表示処理部52は、入力受付部41によって受け付けられた操作情報に含まれる選択イベント情報に基づいて、選択イベント情報で示される警報イベントの位置から警報タイムライン情報74の時間軸方向と直交する方向に延びる直線である警報ライン83を設備タイムライン情報73上に表示させる警報ライン表示情報を生成する。表示処理部43は、警報ライン表示情報を通信部10およびネットワーク7を介して端末装置2に送信する。
なお、監視制御装置1から送信される表示情報には、ユーザが選択した警報イベントの位置から警報ライン83を設備タイムライン情報73上に表示させるスプリクトなどのプログラムが含まれていてもよく、この場合、選択イベント情報を含む操作情報は、端末装置2から監視制御装置1へ送信されない。また、その他の情報も、操作情報が端末装置2から監視制御装置1へ送信されることなく、表示情報に含まれるスプリクトで表示されてもよい。
つづいて、フローチャートを用いて監視制御装置1の処理部12による処理を説明する。図8は、実施の形態1にかかる監視制御装置の処理部による処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、処理部12は、表示開始要求または更新要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、表示開始要求または更新要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、画面表示処理を実行する(ステップS11)。ステップS11の処理は、図9に示すステップS30~S36の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または表示開始要求または更新要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、切替要求があるか否かを判定する(ステップS12)。処理部12は、切替要求があると判定した場合(ステップS12:Yes)、タイムスケール変更処理を実行する(ステップS13)。ステップS13の処理は、生成する表示情報に統合タイムライン情報72が含まれない点および設備タイムライン情報73および警報タイムライン情報74に含まれるイベントの期間が切替要求で示されるタイムスケールに応じた期間である点以外は、ステップS11の処理と同じである。
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または切替要求がないと判定した場合(ステップS12:No)、当日情報要求があるか否かを判定する(ステップS14)。処理部12は、当日情報要求があると判定した場合(ステップS14:Yes)、当日情報表示処理を実行する(ステップS15)。ステップS15の処理は、生成する表示情報に統合タイムライン情報72が含まれない点および統合タイムライン情報72および設備タイムライン情報73に含ませるイベントの期間が当日である点以外は、ステップS13と同様である。
処理部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または当日情報要求がないと判定した場合(ステップS14:No)、詳細情報要求があるか否かを判定する(ステップS16)。処理部12は、詳細情報要求があると判定した場合(ステップS16:Yes)、詳細情報表示処理を実行する(ステップS17)。ステップS17の処理は、図10に示すステップS40~S43の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS17の処理が終了した場合、または詳細情報要求がないと判定した場合(ステップS16:No)、選択イベント情報を取得したか否かを判定する(ステップS18)。処理部12は、選択イベント情報を取得したと判定した場合(ステップS18:Yes)、警報ライン表示処理を実行する(ステップS19)。ステップS19の処理は、図11に示すステップS50~S52の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS19の処理が終了した場合、または選択イベント情報を取得していないと判定した場合(ステップS18:No)、動作終了のタイミングになったか否かを判定する(ステップS20)。処理部12は、例えば、監視制御装置1の不図示の電源がオフされたと判定した場合または監視制御装置1の不図示の入力部への動作終了の操作が行われたと判定した場合に、動作終了のタイミングになったと判定する。
処理部12は、動作終了のタイミングになっていないと判定した場合(ステップS20:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了のタイミングになったと判定した場合(ステップS20:Yes)、図8に示す処理を終了する。
図9は、実施の形態1にかかる監視制御装置の処理部による画面表示処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、処理部12は、表示対象のイベントの種類を判定し(ステップS30)、また、イベントの表示条件を判定する(ステップS31)。
次に、処理部12は、判定した表示対象の種類且つ表示条件を満たす複数のイベントのデータを記憶部11から取得する(ステップS32)。そして、処理部12は、ステップS32で取得した複数のイベントのデータに基づいて、種類毎のイベント整形処理を行う(ステップS33)。ステップS33の処理は、上述したイベント整形部60によって実行される処理である。
次に、処理部12は、種類毎にイベント整形処理を行ったイベントを時系列に並べる(ステップS34)。ステップS34の処理は、上述した時系列整列部61によって実行される処理である。
次に、処理部12は、ステップS34によって種類毎に時系列に配列されたイベントのデータに基づいて、統合タイムライン表示情報、設備タイムライン表示情報、および警報タイムライン表示情報を生成する(ステップS35)。そして、処理部12は、統合タイムライン表示情報、設備タイムライン表示情報、および警報タイムライン表示情報を含む表示情報を端末装置2に送信し(ステップS36)、図9に示す処理を終了する。
図10は、実施の形態1にかかる監視制御装置の処理部による詳細情報表示処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、処理部12は、詳細情報要求に基づいて、ユーザによって選択されたイベントを判定し(ステップS40)、選択されたイベントのデータを記憶部11から取得する(ステップS41)。
次に、処理部12は、取得したイベントのデータに基づいて、詳細表示情報を生成する(ステップS42)。そして、処理部12は、生成した詳細表示情報を含む表示情報を端末装置2に送信し(ステップS43)、図10に示す処理を終了する。
図11は、実施の形態1にかかる監視制御装置の処理部による警報ライン表示処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すように、処理部12は、選択イベント情報に基づいて、ユーザに選択された警報イベントを判定する(ステップS50)。
次に、処理部12は、ステップS50で判定した警報イベントの位置に基づいて、警報ライン表示情報を生成する(ステップS51)。そして、処理部12は、生成した警報ライン表示情報を含む表示情報を端末装置2に送信し(ステップS52)、図11に示す処理を終了する。
図12は、実施の形態1にかかる監視制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図12に示すように、監視制御装置1は、プロセッサ101と、メモリ102と、通信装置103と、バス104とを備えるコンピュータを含む。
プロセッサ101、メモリ102、および通信装置103は、例えば、バス104によって互いに情報の送受信が可能である。記憶部11は、メモリ102によって実現される。通信部10は、通信装置103で実現される。
プロセッサ101は、記録媒体ドライブにセットされた記録媒体から情報処理プログラムを読み出し、読み出した情報処理プログラムをメモリ102にインストールする。記録媒体ドライブは、例えば、CD(Compact Disc)-ROMドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)-ROMドライブ、またはUSBドライブであり、記録媒体は、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、または不揮発性の半導体メモリなどである。
プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、処理部12の機能を実行する。プロセッサ101は、例えば、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち1つ以上を含む。
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち1つ以上を含む。なお、監視制御装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
監視制御装置1は、2つ以上の装置、例えば、以上のサーバで構成されてもよい。例えば、監視制御装置1は、処理サーバと、データサーバとで構成されてもよい。監視制御装置1が2以上の装置で構成される場合、2つ以上の装置の各々は、例えば、図12に示すハードウェア構成を有する。なお、2つ以上の装置間の通信は、通信装置103を介して行われる。
なお、表示処理部43は、複数の設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報72をイベントの種類毎に生成し、イベントの種類毎の統合タイムライン情報72を表示部22に時分割で順次表示させることもできる。例えば、表示処理部43は、警報イベントの統合タイムライン情報72と、ユーザ操作イベントの統合タイムライン情報72と、メンテナンスイベントの統合タイムライン情報72とを順次切り替えて、表示部22に表示させることもできる。
また、表示処理部43は、イベントの種類毎の統合タイムライン情報72を表示部22に時分割で順次表示させる場合、警報イベントの統合タイムライン情報72を表示する時間を他の種類の統合タイムライン情報72に比べて長くすることができる。
また、表示処理部43は、設備タイムライン情報73で示されるイベントのうち異常または故障の重要度が高いイベントを他のイベントに比べて強調表示した状態で表示部22に表示させることもできる。強調表示は、例えば、イベントの図形の色を濃くしたり、イベントの図形を点滅表示させたり、イベントの図形の形を大きくしたりすることによって行われる。
また、表示処理部43は、重要度が高い設備単位タイムライン情報ほど上位に表示されるように複数の設備単位タイムライン情報を並べて表示部22に表示させることもできる。重要度が高い設備単位タイムライン情報は、例えば、重要度が高いイベントの数が多い設備単位タイムライン情報である。
また、表示処理部43は、例えば、統合タイムライン情報72に含まれるイベントが選択された場合に、選択されたイベントを含む設備単位タイムライン情報を最上位になるように複数の設備単位タイムライン情報を並び替えて表示部22に表示させることもできる。イベントの選択は、例えば、マウスオーバまたはクリックなどの操作によって行われる。
また、表示処理部43は、例えば、統合タイムライン情報72に含まれるイベントが選択された場合に、選択されたイベントを含む設備単位タイムライン情報を表示部22においてポップアップ表示または強調表示をすることもできる。
また、表示処理部43は、例えば、統合タイムライン情報72に含まれるイベントが選択された場合に、選択されたイベントを含む設備単位タイムライン情報以外の設備単位タイムライン情報を削除した設備タイムライン情報73を表示部22に表示させることもできる。
また、表示処理部43は、未来のイベントのうち現時点にメンテナンス時期が近いメンテナンスイベントを含む設備単位タイムライン情報ほど上位になるように複数の設備単位タイムライン情報を並び替えて表示部22に表示させることもできる。
また、表示処理部43は、未来のイベントのうち重要度が高いメンテナンスイベントを含む設備単位タイムライン情報ほど上位になるように複数の設備単位タイムライン情報を並び替えて表示部22に表示させることもできる。
また、表示処理部43は、機場を構成する複数の設備6のうち統合タイムライン情報72にイベントが含まれる設備6の設備単位タイムライン情報だけを表示部22に表示させることもできる。すなわち、表示処理部43は、機場を構成する複数の設備6のうち統合タイムライン情報72にイベントが含まれない設備6の設備単位タイムライン情報は表示部22に表示させないことができる。
また、表示処理部43は、設備単位タイムライン情報のイベントが選択された場合、選択されたイベントと同一の種類のイベントだけを含む統合タイムライン情報72を表示部22に表示させることもできる。この場合、表示処理部43は、イベントが選択された設備単位タイムライン情報以外の設備単位タイムライン情報についても選択されたイベントと同一の種類のイベントだけを含む設備単位タイムライン情報として表示部22に表示させることができる。
また、処理部12は、警報イベントの履歴に基づいて、メンテナンス候補イベントを生成し、生成したメンテナンス候補イベントのデータを記憶部11に記憶させることもできる。この場合、表示処理部43は、記憶部11からメンテナンス候補イベントのデータを取得し、メンテナンス候補イベントを含む設備タイムライン情報73を表示部22に表示させることもできる。メンテナンス候補イベントは、メンテナンスを推奨するイベントであり、かかるメンテナンス候補イベントによって、ユーザは、メンテナンス内容および時期などを把握することができる。
以上のように、実施の形態1にかかる監視制御装置1は、データ取得部42と、表示処理部43とを備える。データ取得部42は、複数の設備6のイベントのデータを取得する。表示処理部43は、データ取得部42によって取得した複数の設備6のイベントをまとめて1つのタイムラインで示す統合タイムライン情報72を表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、設備6毎にイベントをタイムラインで示す情報を表示部22に表示させる場合に比べて、機場全体でまとめて時系列に配列したイベントをユーザに一括して俯瞰的に確認させることができ、イベントをより容易にユーザに把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、監視制御装置1では、ユーザの利便性を向上させることで、監視業務の効率化を図ることができる。
また、表示部22に表示されるイベントは、過去のイベントと将来のイベントとを含む。これにより、監視制御装置1は、過去から将来にかけてイベントの状態をユーザに容易に把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示処理部43は、複数の設備6のイベントを設備6毎のタイムラインに分けて示す設備タイムライン情報73を統合タイムライン情報72と同時に表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、時系列でユーザに全体把握をさせながら設備6毎のイベントとの関連性および設備6間のイベントの関連性などをユーザに把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示処理部43は、複数種類のイベントのうち表示部22に表示されるイベントの種類が選択された場合、選択された種類のイベントのデータに基づいて統合タイムライン情報72および設備タイムライン情報73のうちの少なくとも一方を表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、ユーザが確認したいイベントをユーザに容易に把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示処理部43は、設備タイムライン情報73において、現時点を含む当日のイベントの一覧を示す当日情報81を表示部22に拡大表示させる。これにより、監視制御装置1は、例えば、設備タイムライン情報73におけるタイムラインのタイムスケールが大きいために現時点の状況が埋もれて確認することが難しい場合であっても、現時点を含む当日のイベントの一覧を示す当日情報81が拡大表示されるため、当日のイベントをユーザに容易に把握させることができる。
また、表示処理部43は、設備タイムライン情報73と同じタイムスケールで複数の警報イベントをタイムラインで示す警報タイムライン情報74を設備タイムライン情報73と並列に表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、機場全体でまとめて警報イベントを確認しつつも設備6毎の警報イベントをユーザに容易に把握させることができ、例えば、ユーザが画面を上下比較しながら関連するイベントを確認する場合に比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示処理部43は、設備タイムライン情報73に含まれるイベントが選択された場合、選択されたイベントの詳細内容をグラフ771およびリスト772の少なくとも一方の形式で示すイベント詳細情報77を表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、イベントの詳細内容をユーザに容易に把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示処理部43は、設備タイムライン情報73で示されるタイムラインのタイムスケールの切替要求がある場合、切替要求に応じたタイムスケールのタイムラインの情報を含む情報を設備タイムライン情報73として表示部22に表示させる。これにより、監視制御装置1は、異なるタイムスケールのタイムラインをユーザに容易に把握させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。