JP7117532B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7117532B2
JP7117532B2 JP2019118198A JP2019118198A JP7117532B2 JP 7117532 B2 JP7117532 B2 JP 7117532B2 JP 2019118198 A JP2019118198 A JP 2019118198A JP 2019118198 A JP2019118198 A JP 2019118198A JP 7117532 B2 JP7117532 B2 JP 7117532B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
subject
brightness
exposure
changes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019118198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021005775A (ja
Inventor
善光 野口
友邦 飯島
克之 森田
成 古宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2019118198A priority Critical patent/JP7117532B2/ja
Publication of JP2021005775A publication Critical patent/JP2021005775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7117532B2 publication Critical patent/JP7117532B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
異なる露光時間で被写体を撮像した複数の画像を合成することにより、ダイナミックレンジの広いHDR(High Dynamic Range)画像を生成する技術として、例えば特許文献1及び2に開示された画像処理装置が知られている。
特許文献1の画像処理装置では、基準画像と他の画像とを比較することにより、これらの画像に含まれる動体領域を検出する。さらに、この画像処理装置では、基準画像に含まれる動体領域を他の画像の対応する領域に置き換えて置換画像を生成し、置換画像と基準画像とを合成することによりHDR画像を生成する。これにより、動体を考慮したHDR画像が生成される。
特許文献2の画像処理装置では、異なる露光時間で被写体を撮像した複数の画像を合成する際に、被写体の動きが検出された領域の飽和度に基づいて、合成する画像の合成比率を決定する。これにより、ノイズの影響等が軽減されたHDR画像が生成される。
特開2011-188277号公報 特開2016-139876号公報
しかしながら、上述した従来の画像処理装置では、例えば夕方又は夜間等の低照度時に、動いている被写体を撮像した場合には、HDR画像のブレが発生するおそれがあるという課題が生じる。
そこで、本開示は、低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、HDR画像のブレを抑制することができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供する。
本開示の一態様に係る画像処理装置は、被写体を撮像したHDR(High Dynamic Range)画像を生成するための画像処理装置であって、1フレーム時間内で、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで前記被写体を撮像した第1の画像を出力し、且つ、前記第1の露光時間よりも長い第2の露光時間及び第2のセンサゲインで前記被写体を撮像した第2の画像を出力する画像センサと、前記被写体の明るさが変化した際に、前記第1の露光時間と前記第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度を、前記第1の画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、前記第2の露光時間と前記第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度を、前記第2の画像が第2の画像明るさとなるように制御するセンサ制御部と、前記第1の画像の輝度レベルを前記第2の画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、前記第1の画像から補正画像を生成するレベル調整部と、前記補正画像及び前記第2の画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分に基づいて、前記被写体の動き量を検出する動き量検出部と、前記動き量に基づいて、前記補正画像及び前記第2の画像をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出する動きブレンド比率算出部と、前記動きブレンド比率に基づいて前記補正画像と前記第2の画像とを合成することにより、動き適応画像を生成する動き適応画像合成部と、前記動き適応画像と前記第1の画像とを合成することにより、前記HDR画像を生成するHDR画像合成部と、を備え、前記センサ制御部は、前記被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御し、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第2の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように前記第1の露光感度を制御する。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様に係る画像処理装置等によれば、低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、HDR画像のブレを抑制することができる。
実施の形態1に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る画像処理装置のセンサ制御部の処理を説明するための図である。 実施の形態1に係る画像処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1に係る長露光画像の一例を示す模式図である。 実施の形態1に係る短露光画像の一例を示す模式図である。 実施の形態1に係る補正短露光画像の一例を示す模式図である。 実施の形態1に係る動き量検出部により検出された被写体の動き量の分布の一例を示す模式図である。 実施の形態1に係る画像処理装置により生成されるHDR画像の一例を示す模式図である。 比較例に係る画像処理装置のセンサ制御部の処理を説明するための図である。 被写体の明るさが照度L4である場合での、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。 被写体の明るさが照度L5である場合での、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。 被写体の明るさが照度L4である場合での、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。 被写体の明るさが照度L5である場合での、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。 実施の形態2に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る画像処理装置のセンサ制御部の処理を説明するための図である。
本開示の一態様に係る画像処理装置は、被写体を撮像したHDR(High Dynamic Range)画像を生成するための画像処理装置であって、1フレーム時間内で、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで前記被写体を撮像した第1の画像を出力し、且つ、前記第1の露光時間よりも長い第2の露光時間及び第2のセンサゲインで前記被写体を撮像した第2の画像を出力する画像センサと、前記被写体の明るさが変化した際に、前記第1の露光時間と前記第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度を、前記第1の画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、前記第2の露光時間と前記第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度を、前記第2の画像が第2の画像明るさとなるように制御するセンサ制御部と、前記第1の画像の輝度レベルを前記第2の画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、前記第1の画像から補正画像を生成するレベル調整部と、前記補正画像及び前記第2の画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分に基づいて、前記被写体の動き量を検出する動き量検出部と、前記動き量に基づいて、前記補正画像及び前記第2の画像をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出する動きブレンド比率算出部と、前記動きブレンド比率に基づいて前記補正画像と前記第2の画像とを合成することにより、動き適応画像を生成する動き適応画像合成部と、前記動き適応画像と前記第1の画像とを合成することにより、前記HDR画像を生成するHDR画像合成部と、を備え、前記センサ制御部は、前記被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御し、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第2の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように前記第1の露光感度を制御する。
本態様によれば、センサ制御部は、被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように第1の露光感度を制御する。これにより、例えば低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1の露光時間が短く抑えられるので、第1の画像のブレを抑制することができる。その結果、補正画像と第2の画像とを合成した動き適応画像のブレも抑制されるため、HDR画像のブレを抑制することができる。また、センサ制御部は、被写体の明るさが第2の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように第1の露光感度を制御する。これにより、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1のセンサゲインが小さく抑えられるので、第1の画像のノイズを低減することができる。その結果、補正画像と第2の画像とを合成した動き適応画像のノイズも低減されるため、HDR画像のノイズを低減することができる。
例えば、前記センサ制御部は、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第3の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第2の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第2のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第2の露光感度を制御するように構成してもよい。
本態様によれば、センサ制御部は、被写体の明るさが暗く変化した際に、第2の露光時間が増加から一定に転じるタイミングよりも早いタイミングで、第1の露光時間が増加から一定に転じるように制御する。これにより、第1の露光時間が比較的早いタイミングで短く抑えられるので、第1の画像のブレを効果的に抑制することができる。
例えば、前記センサ制御部は、前記被写体の明るさが前記第2の被写体明るさよりも暗い第4の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御するように構成してもよい。
上述したように、被写体の明るさが第2の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定に転じる。そのため、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合には、HDR画像のノイズは低減されるものの、HDR画像のブレが発生するおそれがある。本態様によれば、センサ制御部は、被写体の明るさが第4の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定に転じるように制御する。これにより、第1の露光時間の増加が抑えられるので、HDR画像のブレを抑制することができる。
本開示の一態様に係る画像処理方法は、被写体を撮像したHDR画像を生成するための画像処理方法であって、(a)1フレーム時間内で、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで前記被写体を撮像した第1の画像を出力し、且つ、前記第1の露光時間よりも長い第2の露光時間及び第2のセンサゲインで前記被写体を撮像した第2の画像を出力するステップと、(b)前記被写体の明るさが変化した際に、前記第1の露光時間と前記第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度を、前記第1の画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、前記第2の露光時間と前記第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度を、前記第2の画像が第2の画像明るさとなるように制御するステップと、(c)前記第1の画像の輝度レベルを前記第2の画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、前記第1の画像から補正画像を生成するステップと、(d)前記補正画像及び前記第2の画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分に基づいて、前記被写体の動き量を検出するステップと、(e)前記動き量に基づいて、前記補正画像及び前記第2の画像をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出するステップと、(f)前記動きブレンド比率に基づいて前記補正画像と前記第2の画像とを合成することにより、動き適応画像を生成するステップと、(g)前記動き適応画像と前記第1の画像とを合成することにより、前記HDR画像を生成するステップと、を含み、前記(b)において、前記被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御し、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第2の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように前記第1の露光感度を制御する。
本態様によれば、被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように第1の露光感度を制御する。これにより、例えば低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1の露光時間が短く抑えられるので、第1の画像のブレを抑制することができる。その結果、補正画像と第2の画像とを合成した動き適応画像のブレも抑制されるため、HDR画像のブレを抑制することができる。また、被写体の明るさが第2の被写体明るさから暗く変化した際に、第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように第1の露光感度を制御する。これにより、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1のセンサゲインが小さく抑えられるので、第1の画像のノイズを低減することができる。その結果、補正画像と第2の画像とを合成した動き適応画像のノイズも低減されるため、HDR画像のノイズを低減することができる。
本開示の一態様に係るプログラムは、上述した画像処理方法をコンピュータに実行させる。
本態様によれば、例えば低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1の露光時間が短く抑えられるので、HDR画像のブレを抑制することができる。また、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1のセンサゲインが小さく抑えられるので、HDR画像のノイズを低減することができる。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
[1-1.画像処理装置の構成]
まず、図1及び図2を参照しながら、実施の形態1に係る画像処理装置2の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る画像処理装置2の構成を示すブロック図である。図2は、実施の形態1に係る画像処理装置2のセンサ制御部6の処理を説明するための図である。
図1に示すように、画像処理装置2は、画像センサ4と、センサ制御部6と、レベル調整部8と、動き量検出部10と、動きブレンド比率算出部12と、動き適応画像合成部14と、輝度ブレンド比率算出部16と、HDR画像合成部18とを備えている。
なお、画像処理装置2は、例えば車両のナンバープレートを撮像するための監視カメラとして適用される。あるいは、画像処理装置2は、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、車載用の物体検知システム、車載用の電子ミラー、及び、車載用のドライビングレコーダ等に適用してもよい。
画像センサ4は、1フレーム時間内で露光時間及びセンサゲインを変えながら被写体を撮像した短露光画像(第1の画像の一例)及び長露光画像(第2の画像の一例)を出力する、いわゆるLine by Line方式で駆動されるイメージセンサである。具体的には、画像センサ4は、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで被写体を撮像した短露光画像を出力し、且つ、第2の露光時間及び第2のセンサゲインで被写体を撮像した長露光画像を出力する。ここで、第2の露光時間は、第1の露光時間よりも長い。
露光時間とは、画像センサ4の光電変換素子が入射光に応じた電荷の蓄積を開始してから終了するまでの時間を意味する。また、センサゲインとは、画像信号を増幅するための画像センサ4のアンプの利得率(増幅率)を意味する。これらの露光時間又はセンサゲインを変更することにより、露光時間とセンサゲインとの積である露光感度を変更することができる。
なお、Line by Line方式の画像センサ4では、フレームの先頭行から最終行までの各行で、長露光画像の出力が終了した直後に、短露光画像の出力が開始される。すなわち、1フレーム時間内で、長露光画像の出力と短露光画像の出力とが交互に並行して行われる。
図1に示すように、画像センサ4から出力された長露光画像は、センサ制御部6、動き量検出部10、動き適応画像合成部14及び輝度ブレンド比率算出部16に入力される。また、画像センサ4から出力された短露光画像は、センサ制御部6、レベル調整部8、輝度ブレンド比率算出部16及びHDR画像合成部18に入力される。
センサ制御部6は、被写体の明るさ(照度)に応じて、画像センサ4の第1の露光時間、第1のセンサゲイン、第2の露光時間及び第2のセンサゲインを制御する。具体的には、図2の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部6は、被写体の明るさが暗くなるに従って、第1の露光時間と第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度が大きくなるように制御し、且つ、第2の露光時間と第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度が大きくなるように制御する。すなわち、センサ制御部6は、被写体の明るさが変化した際に、第1の露光感度を、短露光画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、第2の露光感度を、長露光画像が第2の画像明るさとなるように制御する。
図2の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部6は、被写体の明るさが照度L1(第1の被写体明るさの一例)から暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定(T1)に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第1の露光感度を制御する。また、センサ制御部6は、被写体の明るさが照度L1よりも暗い照度L2(第2の被写体明るさの一例)から暗く変化した際に、第1の露光時間が一定(T1)から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定(G2(>G1))に転じるように、第1の露光感度を制御する。この場合、第1の露光時間の設定限界値は、T2(>T1)である。
また、図2の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部6は、被写体の明るさが照度L1よりも暗く且つ照度L2よりも明るい照度L3(第3の被写体明るさの一例)から暗く変化した際に、第2の露光時間が増加から一定(T3(>T1))に転じ、且つ、第2のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第2の露光感度を制御する。この場合、第2のセンサゲインの設定限界値は、G3(>G1)である。
なお、図2の(a)及び(b)に示す例では、照度L1は約200Lux、照度L2は約25Lux、照度L3は約100Luxである。
レベル調整部8は、画像センサ4から出力された短露光画像の輝度レベルを長露光画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、短露光画像から補正短露光画像(補正画像の一例)を生成する。具体的には、レベル調整部8は、第2の露光感度と第1の露光感度との比だけ、短露光画像を示す信号のゲインを上げることにより、短露光画像の輝度レベルを長露光画像の輝度レベル又はその近傍まで上昇させる。レベル調整部8は、生成した補正短露光画像を、動き量検出部10及び動き適応画像合成部14に出力する。
動き量検出部10は、補正短露光画像及び長露光画像に基づいて、被写体の動きの大きさを示す動き量を検出する。動き量検出部10は、減算部20と、絶対値算出部22と、ブロック差分累算部24とを有している。
減算部20は、画像センサ4から出力された長露光画像と、レベル調整部8から出力された補正短露光画像との差分を算出する。具体的には、減算部20は、長露光画像の画素の画素値から、当該画素と同じ位置にある補正短露光画像の画素の画素値を減算した結果である差分を出力する。減算部20は、上述した減算処理を、長露光画像及び補正短露光画像の各々の全画素に対して行う。減算部20は、算出した差分を絶対値算出部22に出力する。
絶対値算出部22は、減算部20からの差分の絶対値を算出する。この差分の絶対値は、長露光画像及び補正短露光画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分の大きさを示す。絶対値算出部22は、算出した差分の絶対値を、ブロック差分累算部24に出力する。
ブロック差分累算部24は、絶対値算出部22からの差分の絶対値を、画像ブロック毎に累算する。画像ブロックとは、長露光画像(又は補正短露光画像)の全領域を、例えばn×n画素(n≧2)に分割した場合の1単位を言う。第2の露光時間内に生じた被写体の動きが大きいほど、長露光画像における被写体の像がブレることにより、絶対値算出部22からの差分の絶対値が大きくなる。すなわち、被写体の動きが大きいほど、当該動きを含む画像ブロックの累算値は大きくなる。ブロック差分累算部24は、画像ブロック毎に算出した累算値を、被写体の動き量として検出する。ブロック差分累算部24は、画像ブロック毎に検出した動き量を、動きブレンド比率算出部12に出力する。
動きブレンド比率算出部12は、画像ブロック毎に検出された動き量に基づいて、長露光画像及び補正短露光画像の同じ位置にある各画素をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出する。動きブレンド比率算出部12は、算出した動きブレンド比率を動き適応画像合成部14に出力する。
ここで、動きブレンド比率の算出手順について説明する。まず、動きブレンド比率算出部12は、画像ブロック間の動き量を平滑化する。具体的には、動きブレンド比率算出部12は、隣接する画像ブロック間の動き量の差分を細分化し、画像ブロックの重心と各画素との距離に応じて動き量の差分を振り分けるように、各画素の動き量を内挿する。次に、動きブレンド比率算出部12は、補正短露光画像をブレンドする比率が被写体の動き量と正の相関関係を有するように、長露光画像及び補正短露光画像の同じ位置にある各画素について動きブレンド比率を算出する。これは、被写体の大きな動き量が検出された画像ブロックでは、長露光画像における被写体の像がブレている可能性が高いためである。
なお、画素間の動き量の変化は、上記の平滑化処理の結果、画像ブロックの境界を挟んで滑らかになっているため、算出される画素間の動きブレンド比率も画像ブロックの境界を挟んで滑らかに変化する。すなわち、長露光画像及び補正短露光画像の動きブレンド比率は、画像ブロック毎ではなく画素毎に決定されるため、合成後の動き適応画像(後述する)のブロック歪みを生じにくくすることができる。
動き適応画像合成部14は、動きブレンド比率算出部12からの動きブレンド比率に基づいて、画像センサ4から出力された長露光画像とレベル調整部8から出力された補正短露光画像とを合成することにより、動き適応画像を生成する。具体的には、動き適応画像合成部14は、各画素の動きブレンド比率を係数として、長露光画像の画素と補正短露光画像の画素とをアルファブレンドする。この時、長露光画像における被写体の像のブレが大きい領域には、補正短露光画像が高い動きブレンド比率でブレンドされる。これにより、長露光画像における被写体の像のブレを補正することができる。一方、長露光画像における被写体の像のブレが小さい領域には、補正短露光画像が低い動きブレンド比率でブレンドされる。これは、補正短露光画像のS/Nは長露光画像のS/Nよりも劣るので、長露光画像における被写体の像のブレが小さい領域においてその画質の無用な劣化を回避するためである。動き適応画像合成部14は、生成した動き適応画像をHDR画像合成部18に出力する。
輝度ブレンド比率算出部16は、画像センサ4から出力された長露光画像及び短露光画像に基づいて、長露光画像及び短露光画像の同じ位置にある各画素間の輝度ブレンド比率を算出する。輝度ブレンド比率算出部16は、算出した輝度ブレンド比率をHDR画像合成部18に出力する。
HDR画像合成部18は、輝度ブレンド比率算出部16からの輝度ブレンド比率に基づいて、動き適応画像合成部14から出力された動き適応画像と画像センサ4から出力された短露光画像とを合成することにより、HDR画像を生成する。HDR画像合成部18は、各画素の輝度ブレンド比率を係数として、動き適応画像の画素と短露光画像の画素とをアルファブレンドする。これにより、被写体の動きと、長露光画像及び短露光画像の各画素の輝度との両方に適応的なHDR画像を生成することができる。
[1-2.画像処理装置の動作]
次に、図3~図4Eを参照しながら、実施の形態1に係る画像処理装置2の動作について説明する。図3は、実施の形態1に係る画像処理装置2の動作の流れを示すフローチャートである。図4Aは、実施の形態1に係る長露光画像28の一例を示す模式図である。図4Bは、実施の形態1に係る短露光画像30の一例を示す模式図である。図4Cは、実施の形態1に係る補正短露光画像32の一例を示す模式図である。図4Dは、実施の形態1に係る動き量検出部10により検出された被写体26の動き量の分布の一例を示す模式図である。図4Eは、実施の形態1に係る画像処理装置2により生成されるHDR画像34の一例を示す模式図である。
図3に示すように、まず、センサ制御部6は、被写体26(図4A及び図4B参照)の明るさに応じて、画像センサ4の第1の露光時間及び第1のセンサゲイン(第1の露光感度)、並びに、第2の露光時間及び第2のセンサゲイン(第2の露光感度)を決定する(S101)。画像センサ4は、センサ制御部6により決定された第1の露光時間及び第1のセンサゲインで被写体26を撮像した短露光画像30を出力し、且つ、第2の露光時間及び第2のセンサゲインで被写体26を撮像した長露光画像28を出力する(S102)。
なお、画像センサ4は、例えば図4A及び図4Bに示すような被写体26を撮像する。図4A及び図4Bに示す例では、被写体26の近景側には、道路を横断する人の手で把持された横断旗が存在し、且つ、被写体26の遠景側には、上記道路に面して建てられた建物が存在している。この時、人の手で把持された横断旗は、軽く振り上げられている。
画像センサ4は、例えば図4Aに示すような長露光画像28を出力する。図4Aに示すように、長露光画像28は第1の露光時間よりも長い第2の露光時間で撮像されるため、長露光画像28では、短露光画像30(図4B参照)に比べて全体的に明るい。さらに、長露光画像28では、動きのある被写体26の像(人の手及び横断旗)がブレて写っているが、動きのない被写体26の像(建物等)はブレなく写っている。なお、図4Aでは、ブレがある被写体26の像の輪郭を破線で表し、ブレがない被写体26の像の輪郭を実線で表している。
また、画像センサ4は、例えば図4Bに示すような短露光画像30を出力する。図4Bに示すように、短露光画像30は第2の露光時間よりも短い第1の露光時間で撮像されるため、短露光画像30では、長露光画像28(図4A参照)に比べて全体的に暗く、被写体26の像は全体的にほぼブレなく写っている。
図3に戻り、レベル調整部8は、画像センサ4から出力された短露光画像30の輝度レベルを長露光画像28の輝度レベルに略一致するように調整することにより、短露光画像30から補正短露光画像32を生成する(S103)。
レベル調整部8は、例えば図4Cに示すような補正短露光画像32を生成する。図4Cに示すように、補正短露光画像32の明るさは、長露光画像28の明るさとほぼ同じであり、輝度レベルを調整する前の短露光画像30に比べて全体的に明るい。但し、補正短露光画像32では、輝度レベルを上昇させることにより、全体的にノイズが発生するようになる。なお、図4Cでは、補正短露光画像32のノイズを網点で表している。
図3に戻り、動き量検出部10は、画像センサ4から出力された長露光画像28と、レベル調整部8から出力された補正短露光画像32との差分を算出することにより、長露光画像28(又は補正短露光画像32)の画像ブロック毎に被写体26の動き量を検出する(S104)。
動き量検出部10は、例えば図4Dに示すように、画像ブロック毎に被写体26の動き量を検出する。図4Dの(a)において、各桝目は画像ブロックを表している。図4Dの(a)に示す例では、動き量が大きい画像ブロック、すなわち、長露光画像28の画素値と補正短露光画像32の画素値との差が大きい画像ブロックほど明るい。なお、図4Dでは、動き量を網掛けの濃度で表しており、動き量が大きいほど網掛けの濃度が薄い。
図3に戻り、動きブレンド比率算出部12は、画像ブロックの動き量を平滑化することにより、動きブレンド比率を算出する(S105)。これにより、図4Dの(b)に示すように、平滑化処理前の図4Dの(a)に比べて、動き量が画像ブロック間の境界を跨いでより滑らかに変化するようになる。
次に、動き適応画像合成部14は、動きブレンド比率算出部12からの動きブレンド比率に基づいて、画像センサ4から出力された長露光画像28とレベル調整部8から出力された補正短露光画像32とを合成することにより、動き適応画像を生成する(S106)。これにより、長露光画像28においてブレの小さい被写体26の像を構成する画素には補正短露光画像32の画素が低い比率でブレンドされ、且つ、長露光画像28においてブレの大きい被写体26の像を構成する画素には補正短露光画像32の画素が高い比率でブレンドされる。なお、長露光画像28において被写体26の像のブレが全く無い領域では、補正短露光画像32の画素をブレンドすることなく、S/Nの高い長露光画像28の画素がそのまま用いられてもよい。
輝度ブレンド比率算出部16は、画像センサ4から出力された長露光画像28及び短露光画像30に基づいて、輝度ブレンド比率を算出する(S107)。HDR画像合成部18は、輝度ブレンド比率算出部16からの輝度ブレンド比率に基づいて、画像センサ4から出力された短露光画像30と動き適応画像合成部14から出力された動き適応画像とを合成することにより、HDR画像34を生成する。
HDR画像合成部18は、例えば図4Eに示すようなHDR画像34を生成する。図4Eに示すように、HDR画像34では、長露光画像28におけるブレの大きい被写体26の像(人の手及び横断旗)が、補正短露光画像32における被写体26の像(人の手及び横断旗)で置き換えられている。この時、HDR画像34における人の手及び横断旗の像には、補正短露光画像32に起因するノイズが僅かに発生している。なお、図4Eでは、HDR画像34のノイズを網点で表している。
[1-3.実施例及び比較例]
図5~図7を参照しながら、比較例に係る画像処理装置について説明する。図5は、比較例に係る画像処理装置のセンサ制御部の処理を説明するための図である。図6は、被写体の明るさが照度L4である場合での、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。図は、被写体の明るさが照度L5である場合での、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。
比較例に係る画像処理装置では、図5の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部は、被写体の明るさが照度L3から暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定(T4(>T1))に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第1の露光感度を制御する。また、図5の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部は、被写体の明るさが照度L3から暗く変化した際に、第2の露光時間が増加から一定(T3)に転じ、且つ、第2のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第2の露光感度を制御する。第1のセンサゲイン及び第2のセンサゲインの各設定限界値は、G3である。なお、図5の(a)及び(b)に示すように、第1のセンサゲインのグラフと第2のセンサゲインのグラフとは一致している。
被写体の明るさが照度L4(約50Lux:低照度時)である状態で、画像センサを被写体に対して16°/秒で左右に揺動させた場合での、比較例に係る画像処理装置による被写体の撮像結果は、図6に示す通りであった。図6の(a)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像(第2の露光時間:T3、第2のセンサゲイン:G4)には、大きなブレが発生していた。また、図6の(b)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成される補正短露光画像(第1の露光時間:T4、第1のセンサゲイン:G4)には、中程度のブレが発生していた。これにより、図6の(c)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成されるHDR画像には、補正短露光画像に起因する中程度のブレが発生していた。
被写体の明るさが照度L5(約6Lux:極低照度時)である状態で、画像センサを被写体に対して16°/秒で左右に揺動させた場合での、比較例に係る画像処理装置による被写体の撮像結果は、図7に示す通りであった。図7の(a)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成される長露光画像(第2の露光時間:T3、第2のセンサゲイン:G5(>G4))には、大きなブレが発生するとともに、中程度のノイズが発生していた。また、図7の(b)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成される補正短露光画像(第1の露光時間:T4、第1のセンサゲイン:G5)には、中程度のブレが発生するとともに、大きなノイズが発生していた。これにより、図7の(c)に示すように、比較例に係る画像処理装置により生成されるHDR画像には、補正短露光画像に起因する中程度のブレが発生するとともに、大きなノイズが発生していた。
次に、図2、図8及び図9を参照しながら、実施例に係る画像処理装置について説明する。図8は、被写体の明るさが照度L4である場合での、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。図9は、被写体の明るさが照度L5である場合での、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像、補正短露光画像及びHDR画像を示す図である。
実施例に係る画像処理装置では、センサ制御部は、上述した図2の(a)及び(b)に示すように第1の露光感度及び第2の露光感度を制御する。
被写体の明るさが照度L4(低照度時)である状態で、画像センサを被写体に対して16°/秒で左右に揺動させた場合での、実施例に係る画像処理装置による被写体の撮像結果は、図8に示す通りであった。図8の(a)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像(第2の露光時間:T3、第2のセンサゲイン:G4)には、大きなブレが発生していた。また、図8の(b)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成される補正短露光画像(第1の露光時間:T1(<T4)、第1のセンサゲイン:G6(>G4))には、ブレがほとんど発生しなかった。これにより、図8の(c)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成されるHDR画像には、補正短露光画像に起因するブレがほとんど発生しなかった。
被写体の明るさが照度L5(極低照度時)である状態で、画像センサを被写体に対して16°/秒で左右に揺動させた場合での、実施例に係る画像処理装置による被写体の撮像結果は、図9に示す通りであった。図9の(a)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成される長露光画像(第2の露光時間:T3、第2のセンサゲイン:G5)には、大きなブレが発生するとともに、中程度のノイズが発生していた。また、図9の(b)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成される補正短露光画像(第1の露光時間:T5(>T4)、第1のセンサゲイン:G2(<G5))には、やや大きなブレが発生するものの、中程度のノイズが発生するのにとどまった。これにより、図9の(c)に示すように、実施例に係る画像処理装置により生成されるHDR画像には、補正短露光画像に起因するやや大きなブレが発生するものの、中程度のノイズが発生するのにとどまった。
以上の結果より、低照度時(照度L4)に動いている被写体を撮像した場合には、実施例に係るHDR画像(図8の(c))は、比較例に係るHDR画像(図6の(c))に比べて、ブレが抑えられて画像の視認性が高まることが確認できた。また、極低照度時(照度L5)に動いている被写体を撮像した場合には、実施例に係るHDR画像(図9の(c))は、比較例に係るHDR画像(図7の(c))に比べて、ノイズが低減されて画像の視認性が高まることが確認できた。
[1-4.効果]
本実施の形態の画像処理装置2では、例えば低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1の露光時間が短く抑えられるので、HDR画像のブレを抑制することができる。また、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合であっても、第1のセンサゲインが小さく抑えられるので、HDR画像のノイズを低減することができる。
(実施の形態2)
[2-1.画像処理装置の構成]
図10及び図11を参照しながら、実施の形態2に係る画像処理装置2Aの構成について説明する。図10は、実施の形態2に係る画像処理装置2Aの構成を示すブロック図である。図11は、実施の形態2に係る画像処理装置2Aのセンサ制御部6Aの処理を説明するための図である。なお、本実施の形態において、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、実施の形態2に係る画像処理装置2Aでは、センサ制御部6Aによる第1の露光感度の制御が上記実施の形態1と異なっている。なお、センサ制御部6Aによる第2の露光感度の制御は、上記実施の形態1と同様である。
図11の(a)及び(b)に示すように、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L1から暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定(T1)に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第1の露光感度を制御する。また、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L2から暗く変化した際に、第1の露光時間が一定(T1)から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定(G2)に転じるように、第1の露光感度を制御する。
さらに、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L2よりも暗い照度L5(第4の被写体明るさの一例)から暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定(T5)に転じ、且つ、第1のセンサゲインが一定(G2)から増加に転じるように、第1の露光感度を制御する。この場合、第1の露光時間の設定限界値は、T5であり、第1のセンサゲインの設定限界値は、G5である。なお、図11の(a)及び(b)に示す例では、照度L5は約6Luxである。
[2-2.効果]
上記実施の形態1で説明したように、被写体の明るさが照度L2から暗く変化した際に、第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、第1のセンサゲインが増加から一定に転じる。そのため、例えば極低照度時に動いている被写体を撮像した場合には、HDR画像のノイズは低減されるものの、第1の露光時間が大きくなるためHDR画像のブレが発生するおそれがある。
これに対して、本実施の形態の画像処理装置2Aでは、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L5から暗く変化した際に、第1の露光時間が増加から一定に転じるように制御する。これにより、第1の露光時間の増加が抑えられるので、HDR画像のブレを抑制することができる。
(他の変形例)
以上、一つ又は複数の態様に係る画像処理装置について、上記各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記各実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を上記各実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
上記実施の形態2では、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L3から暗く変化した際に、第2の露光時間が増加から一定(T3)に転じ、且つ、第2のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第2の露光感度を制御したが、これに限定されない。例えば、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L1よりも明るい照度L6(図示せず)から暗く変化した際に、第2の露光時間が増加から一定(T2)に転じ、且つ、第2のセンサゲインが一定(G1)から増加に転じるように、第2の露光感度を制御してもよい。さらに、センサ制御部6Aは、被写体の明るさが照度L5から暗く変化した際に、第2の露光時間が一定(T2)から増加に転じ、且つ、第2のセンサゲインが増加から一定(G7:図示せず)に転じるように、第2の露光感度を制御してもよい。この場合、第2の露光時間の設定限界値は、T6(図示せず)である。
なお、上記実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態に係る画像処理装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしても良い。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM等から構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしても良い。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしても良い。
本開示は、上記に示す方法であるとしても良い。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしても良いし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしても良い。また、本開示は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ等に記録したものとしても良い。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしても良い。また、本開示は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしても良い。また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしても良い。また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしても良い。
本開示は、例えば露光時間の異なる複数の画像を合成することにより、HDR画像を生成するための画像処理装置等に適用可能である。
2,2A 画像処理装置
4 画像センサ
6,6A センサ制御部
8 レベル調整部
10 動き量検出部
12 動きブレンド比率算出部
14 動き適応画像合成部
16 輝度ブレンド比率算出部
18 HDR画像合成部
20 減算部
22 絶対値算出部
24 ブロック差分累算部
26 被写体
28 長露光画像
30 短露光画像
32 補正短露光画像
34 HDR画像

Claims (4)

  1. 被写体を撮像したHDR(High Dynamic Range)画像を生成するための画像処理装置であって、
    1フレーム時間内で、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで前記被写体を撮像した第1の画像を出力し、且つ、前記第1の露光時間よりも長い第2の露光時間及び第2のセンサゲインで前記被写体を撮像した第2の画像を出力する画像センサと、
    前記被写体の明るさが変化した際に、前記第1の露光時間と前記第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度を、前記第1の画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、前記第2の露光時間と前記第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度を、前記第2の画像が第2の画像明るさとなるように制御するセンサ制御部と、
    前記第1の画像の輝度レベルを前記第2の画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、前記第1の画像から補正画像を生成するレベル調整部と、
    前記補正画像及び前記第2の画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分に基づいて、前記被写体の動き量を検出する動き量検出部と、
    前記動き量に基づいて、前記補正画像及び前記第2の画像をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出する動きブレンド比率算出部と、
    前記動きブレンド比率に基づいて前記補正画像と前記第2の画像とを合成することにより、動き適応画像を生成する動き適応画像合成部と、
    前記動き適応画像と前記第1の画像とを合成することにより、前記HDR画像を生成するHDR画像合成部と、を備え、
    前記センサ制御部は、
    前記被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御し、
    前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第2の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように前記第1の露光感度を制御し、
    前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第3の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第2の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第2のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第2の露光感度を制御する
    画像処理装置。
  2. 前記センサ制御部は、前記被写体の明るさが前記第2の被写体明るさよりも暗い第4の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御する
    請求項に記載の画像処理装置。
  3. 被写体を撮像したHDR画像を生成するための画像処理方法であって、
    (a)1フレーム時間内で、第1の露光時間及び第1のセンサゲインで前記被写体を撮像した第1の画像を出力し、且つ、前記第1の露光時間よりも長い第2の露光時間及び第2のセンサゲインで前記被写体を撮像した第2の画像を出力するステップと、
    (b)前記被写体の明るさが変化した際に、前記第1の露光時間と前記第1のセンサゲインとの積である第1の露光感度を、前記第1の画像が第1の画像明るさとなるように制御し、且つ、前記第2の露光時間と前記第2のセンサゲインとの積である第2の露光感度を、前記第2の画像が第2の画像明るさとなるように制御するステップと、
    (c)前記第1の画像の輝度レベルを前記第2の画像の輝度レベルに略一致するように調整することにより、前記第1の画像から補正画像を生成するステップと、
    (d)前記補正画像及び前記第2の画像の同じ位置にある各画素間における画素値の差分に基づいて、前記被写体の動き量を検出するステップと、
    (e)前記動き量に基づいて、前記補正画像及び前記第2の画像をブレンドする比率である動きブレンド比率を算出するステップと、
    (f)前記動きブレンド比率に基づいて前記補正画像と前記第2の画像とを合成することにより、動き適応画像を生成するステップと、
    (g)前記動き適応画像と前記第1の画像とを合成することにより、前記HDR画像を生成するステップと、を含み、
    前記(b)において、前記被写体の明るさが第1の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第1の露光感度を制御し、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第2の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第1の露光時間が一定から増加に転じ、且つ、前記第1のセンサゲインが増加から一定に転じるように前記第1の露光感度を制御し、前記被写体の明るさが前記第1の被写体明るさよりも暗い第3の被写体明るさから暗く変化した際に、前記第2の露光時間が増加から一定に転じ、且つ、前記第2のセンサゲインが一定から増加に転じるように前記第2の露光感度を制御する
    画像処理方法。
  4. 請求項に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させる
    プログラム。
JP2019118198A 2019-06-26 2019-06-26 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Active JP7117532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019118198A JP7117532B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019118198A JP7117532B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021005775A JP2021005775A (ja) 2021-01-14
JP7117532B2 true JP7117532B2 (ja) 2022-08-15

Family

ID=74098293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019118198A Active JP7117532B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7117532B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116233607B (zh) * 2021-12-01 2024-05-14 Oppo广东移动通信有限公司 一种多曝光图像处理方法、装置、芯片及电子设备

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008023765A1 (fr) 2006-08-23 2008-02-28 Nikon Corporation Appareil de photographie numérique
JP2009207118A (ja) 2008-01-16 2009-09-10 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置及びぶれ補正方法
JP2018064201A (ja) 2016-10-13 2018-04-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理回路

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008023765A1 (fr) 2006-08-23 2008-02-28 Nikon Corporation Appareil de photographie numérique
JP2009207118A (ja) 2008-01-16 2009-09-10 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置及びぶれ補正方法
JP2018064201A (ja) 2016-10-13 2018-04-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021005775A (ja) 2021-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3730419B2 (ja) 映像信号処理装置
JP6785456B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP5354701B2 (ja) 撮像装置
JP6697684B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理回路
US8081224B2 (en) Method and apparatus for image stabilization using multiple image captures
JP6312487B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、並びに、プログラム
JP2013009316A (ja) 露出制御を行う撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラム及び記録媒体
JP2007060449A (ja) 撮像装置
JP5417746B2 (ja) 動き適応型ノイズ低減装置、画像信号処理装置、画像入力処理装置、および、動き適応ノイズ低減方法
JP2014154982A (ja) 撮像装置およびその制御方法
JP5861924B2 (ja) 撮像装置
KR101964228B1 (ko) 영상 처리 장치 및 영상 처리 방법
JP5882702B2 (ja) 撮像装置
JP7117532B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US8026965B2 (en) Image pickup apparatus and method for controlling the same
JP2007336386A (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP3848023B2 (ja) 動き適応型映像高感度化装置
JP5146500B2 (ja) 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム
US11012630B1 (en) Image processor and image processing method
JP5520863B2 (ja) 画像信号処理装置
JP5316098B2 (ja) 撮像装置、撮像方法、および、プログラム
JP5721552B2 (ja) 撮像装置および画像合成方法
JP2006157344A (ja) 撮像装置
JP5485680B2 (ja) 撮像装置および撮像方法
JP5533752B2 (ja) 画像信号処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220607

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7117532

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313Z03