JP7112755B2 - Jak酵素阻害剤及びその製造方法と用途 - Google Patents
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Description
JAKキナーゼレベルでシグナル伝達を遮断することは、炎症性疾患、自己免疫疾患、骨髄増殖性疾患、及び癌に対する治療方法の開発に有望である。JAKキナーゼの阻害は乾癬及び皮膚感作のような皮膚免疫疾患の治療にも寄与する。すでに発売されているPfizerのToficitinibは、慢性関節リウマチの治療に使用され、Incyteのrosotinibは、骨髄線維症及び急性移植片対宿主病の治療に使用されている。
要約すると、ヤヌス(Janus)キナーゼまたは関連キナーゼの阻害剤、特にJAK1に対して高い選択性を有する阻害剤を開発することが当技術分野において緊急の必要性がある。
Xは、NまたはOであり、
Yは、NまたはOであり、
Zは、置換または非置換のC1-C8アルキル基(alkyl group)から選択され、
Wは、NまたはCであり、
R1、R2、R3は、それぞれ独立して、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC2-C6アルケニル基(alkenyl group)、置換または非置換のC2-C6アルキニル基(alkynyl group)、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基(cycloalkyl group)(好ましくは、フェニル基(phenyl group))、、置換または非置換のC6-C10アリール基(aryl group)、N、O、Sから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の5-10員ヘテロアリール基(好ましくは、5員または6員)、置換または非置換のベンゾ-5-10員ヘテロアリール基(heteroaryl group)(好ましくは、インドリル基(indolyl group))から選択され、
R4は、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基、N、S、Oから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の3-10員ヘテロシクロアルキル基(heterocycloalkyl group)、CH2OR5から選択され、ここで、R5は、C1-C6アルキルカルボニル基(alkylcarbonyl group)、トリアルキルシリル基(trialkylsilyl group)から選択され、
前記R1、R2、R3、R4、Zにおいて、前記置換とは、ハロゲン(好ましくは、F)、CN、C1-C6アルキル基、ハロゲン化C1-C6アルキル基、またはC1-C6アルコキシ基(alkoxy group)から選択される1つまたは複数(例えば、2つ、3つ、4つなど)の置換基によって置換されることを意味する。
他の好ましい例において、Xは、窒素であり、YR3は、酸素である。
他の好ましい例において、前記R1、R2及びR3のうち1つまたは複数は、置換または非置換のC1-C5アルキル基、置換または非置換のC3-C5シクロアルキル基、置換または非置換の3-5員ヘテロ環基(heterocycle group)からなる群から独立して選択される。
他の好ましい例において、前記3-5員ヘテロ環基は、N、O、Sから選択される1-2個のヘテロ原子を有する。
他の好ましい例において、前記3-5員ヘテロ環基は、芳香族または非芳香族、及び飽和または不飽和(例えば、4~5員の芳香族複素シクロ基)である。
他の好ましい例において、前記R1、R2及びR3のうち1つまたは複数は、以下からなる群から独立して選択される。
(a2)置換または非置換のシクロプロピル基(cyclopropyl group)、シクロブチル基(cyclobutyl group)、またはシクロペンチル基(cyclopentyl group)などのラジカル、
(a3)置換または非置換のオキシヘテロプロピル基(oxyheteropropyl group)、オキセタニル基(oxetanyl group)、オキソリル基(oxolyl group)、アジリジン基(aziridine group)、アゼチジニル基(azetidinyl group)、またはアザシクロペンチル基(azacyclopentyl group)などのラジカル、
ここで、前記置換とは、F、Cl、Br、-OH、-CN、NH2、=O、C1-C3アルキル基またはC1-C3ハロゲン化アルキル基からなる群から群から選択される1つまたは複数(例えば、2つ、3つ、4つなど)の置換基によって置換されることを意味する。
他の好ましい例において、R1、R2及びR3のうち少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)は、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロゲン化アルキル基、シクロプロピル基(cyclopropyl group)、シクロブチル基(cyclobutyl group)から選択されるラジカルである。
他の好ましい例において、式I化合物が1つまたは複数のキラル炭素原子を含む場合、当該キラル炭素原子は、R、Sまたはそれらの組み合わせで有り得る。
他の好ましい例において、式I化合物において、XR2及びYR3に隣接するS原子は、キラルまたはアキラルであり得、当該S原子がキラルである場合、その立体配置は、R、Sまたはそれらの組み合わせで有り得る。
他の好ましい例において、Wは、Nであり、Xは、窒素であり、YR3は、酸素であり、前記式I化合物は、式IVに示された化合物であり、
他の好ましい例において、式I化合物は、式VIIの化合物であり、
化合物Icと化合物Idを反応させて、化合物Iを製造するステップ(ii)と、ここで、前記、R1、R2、R4、X、Y、Zの定義は、本発明第1の形態の通りである。
他の好ましい例において、前記ステップ(i)において、前記触媒は、フッ化テトラアルキルアンモニウム(tetraalkylammonium fluoride)、水酸化テトラアルキルアンモニウム(tetraalkylammonium hydroxide)、グアニジン(guanidine)、アミジン(amidine)、水酸化物、アルコキシド、ケイ酸塩、アルカリ金属リン酸塩、酸化物、三級アミン、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属リン酸水素塩、ホスフィンまたはカルボン酸のアルカリ金属塩、またはそれらの組み合わせから選択される。
。
他の好ましい例において、前記有機溶媒は、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド(dimethylacetamide)、またはそれらの組み合わせから選択される。
他の好ましい例において、前記方法は、室温で行われる。
他の好ましい例において、前記方法は、2-6時間かかる。
他の好ましい例において、前記式Ic化合物は、高収率及び高純度を有する。
他の好ましい例において、化合物Idは、PPh3Cl2、五塩化リン、塩化チオニル、N-クロロスクシンイミド(N-hlorobutylimide)、またはそれらの組み合わせから選択される化合物で製造される。
他の好ましい例において、R2、R4が水素である場合、前記式I化合物は、式VIII化合物であり、前記方法は、以下のようなステップを含み、
他の好ましい例において、前記ステップ(iv)において、前記化合物VIII-1とVIII-2は、塩基の存在下で反応され、ここで、前記塩基は、有機塩基または無機塩基である。
他の好ましい例において、前記ステップ(v)は、塩酸水溶液、イソプロパノール塩酸塩溶液、またはジオキサン塩酸塩溶液の酸性条件下で行われる。
他の好ましい例において、前記ステップ(vi)は、PPh3Cl2、五塩化リン、塩化チオニル、N-クロロスクシンイミド、またはそれらの組み合わせから選択される塩素化試薬で行われる。
他の好ましい例において、前記ステップ(vii)は、塩酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、フッ化テトラアルキルアンモニウム、またはそれらの組み合わせから選択される酸の存在下で行われる。
他の好ましい例において、前記ステップ(ix)は、PPh3Cl2、五塩化リン、塩化チオニル、N-クロロスクシンイミド(N-hlorobutylimide)、またはそれらの組み合わせから選択される塩素化試薬で行われる。
本発明の第3の形態は、以下に示した構造を有する化合物を提供し、
他の好ましい例において、前記薬物組成物は、他のJAKキナーゼ阻害剤をさらに含む。
他の好ましい例において、前記他のJAKキナーゼ阻害剤は、トファシチニブ(tofacitinib)、ルキソリニブ(ruxolitinib)、またはそれらの組み合わせから選択することができる。
他に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術と科学用語は、当業者が通常に理解している意味と同じである。
本明細書に使用されるように、具体的に列挙された値に使用されると言及される場合、用語「約」とは、列挙された値から1%以下に変化することができることを意味する。例えば、本明細書に使用されるように、「約100」との表現は、99から101の間のすべての値(例えば、99.1、99.2、99.3、99.4など)を含む。
本明細書に使用されるように、用語「含有」または「含む」は、開放式、半閉鎖式及び閉鎖式で有り得る。言い換えれば、前記用語は「基本的に...からなる」または「からなる」も含む。
本明細書に使用されるように、用語「アルキル基」は、直鎖または分岐鎖アルキル基を含む。例えば、C1-C8アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などの1-8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。
本明細書に使用されるように、用語「アルケニル基」は、直鎖または分岐鎖アルケニル基を含む。例えば、C2-C6アルケニル基は、ビニール基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、または類似のラジカルのような2-6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルケニル基を意味する。
本明細書に使用されるように、用語「C3-C8シクロアルキル基」とは、3-8個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。それは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、または類似のラジカルなどの単環であることができる。架橋またはスピロ環のような二重環の形態であることもできる。
本明細書に使用されるように、用語「N、S及びOから選択される1-3個のヘテロ原子を有する3-10員ヘテロシクロアルキル基」とは、3-10個の原子を有する飽和または部分飽和の環状ラジカルを意味し、ここで1-3個の原子は、N、S及びOから選択されるヘテロ原子である。それは、単環であることもでき、架橋またはスピロ環のような二重環の形態であることもできる。具体的な例としては、オキセタン(oxetane)、アゼチジン(azetidine)、テトラヒドロ-2H-ピラニル(tetrahydro-2H-pyranyl)、ピペリジニル(piperidinyl)、テトラヒドロフラニル(tetrahydrofuranyl)、モルホリニル(morpholinyl)、ピロリジニル(pyrrolidinyl)などであることができる。
本明細書に使用されるように、用語「C6-C10アリール基」とは、フェニルまたはナフチル基などの類似のラジカルのような6-10個の炭素原子を有するアリール基を意味する。
本明細書に使用されるように、「ハロゲン」または「ハロゲン原子」とは、F、Cl、Br、及びIを指す。より好ましくは、ハロゲンまたはハロゲン原子は、F、Cl及びBrから選択される。「ハロゲン化」とは、F、Cl、Br、及びIから選択された原子によって置換されることを指す。
本明細書に使用されるように、用語「互変異性体」とは、異なるエネルギーを有する構造異性体が低エネルギー障壁を超え、それによって互いに変換することができることを意味する。例えば、プロトン互変異性体(即ち、プロトンシフト)は、1H-インダゾール及び2H-インダゾールのようなプロトン移動による相互変換を含む。原子価互変異性体は、いくつかの結合電子再結合による相互変換を含む。
本明細書に使用されるように、用語「水和物」とは、本発明の化合物と水を配位して形成した複合体を指す。
活性成分
本明細書に使用されるように、「本発明の化合物」とは、式(I)に示された化合物を指し、式(I)化合物のさまざまな結晶型形態、薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物をさらに含む。
本明細書に使用されるように、「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物と酸または塩基と形成された、薬物としての使用に適した塩を指す。薬学的に許容される塩は、無機および有機塩を含む。好ましい塩の種類は、本発明の化合物と酸で形成された塩である。塩を形成するための適切な酸としては、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸、及びアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸を含むが、これに限定されない。
本発明によって製造された新規なJAK阻害剤、即ち、式Iの化合物は、以下の表Aに示された通りである。
本発明の化合物は、優れたJAKキナーゼ阻害活性を有するので、本発明の化合物及びそのさまざまな結晶形、薬学的に許容される無機または有機の塩、水和物または溶媒和物、及び本発明の化合物を主な活性成分として含有する薬物組成物は、JAKキナーゼ関連疾患(例えば、皮膚疾患、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、I型糖尿病、乾癬性関節炎、若年性関節炎、クローン病、重症筋無力症、前立腺癌を含む癌、腎臓癌、肝臓癌、乳癌、肺癌、甲状腺癌、カポジ肉腫、巨大リンパ過形成、膵臓癌、白血病、リンパ腫または多発性骨髄腫など)を予防および/または治療(安定化、軽減または治癒)するために使用することができる。
「薬学的に許容される担体」とは、ヒトの使用に適し、かつ十分な純度及び十分に低い毒性のものでなければならない、1つまたは複数の相溶性の固体または液体充填剤またはゲル物質を意味する。「相溶性」とは、組成物の成分が、化合物の効力を著しく低下させることなく本発明の化合物とそれらの間で混合することができることを意味する。薬学的に許容される担体の例は、セルロースおよびその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、酢酸セルロースなど)、ゼラチン、タルク、固体潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム)、硫酸カルシウム、植物油(例えば、大豆油、ゴマ油、落花生油、オリーブ油など)、ポリオール(例えば、プロピレングリコール、グリセリン、マンニトール、ソルビトールなど)、乳化剤(例えば、TweenR)、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、着色剤、香味剤、安定剤、酸化防止剤、防腐剤、発熱物質を含まない水などがある。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、及び顆粒剤が含まれる。これらの固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の従来の不活性賦形剤(または担体)、例えばクエン酸ナトリウムまたはCa2HPO4と混合するか、または以下と混合する。(a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤または相溶化剤、(b)ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴムなどの結合剤、(c)グリセリンなどの湿潤剤、(d)寒天、炭酸カルシウム、ポテトスターチまたはタピオカスターチ、アルギン酸、ある種の複合ケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(e)パラフィンのような緩溶剤、(f)四級アミン化合物のような吸収促進剤、(g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセリルのような湿潤剤、(h)カオリンのような吸着剤、及び(i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはそれらの混合物のような潤滑剤。カプセル剤、錠剤及び丸剤において、剤形は緩衝剤も含み得る。
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、溶液、懸濁剤、シロップ剤またはエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液体剤形は、水または他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤のような当技術分野で従来使用されている不活性希釈剤を含むことができ、例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル、特に綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油またはこれらの物質の混合物などである。
活性化合物に加えて、懸濁液は、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール(ethoxylated isostearyl alcohol)、ポリオキシエチレンソルビトール(polyoxyethylene sorbitol)及びソルビタンエステル(sorbitan ester)、微結晶セルロース、アルミニウムメトキシド及び寒天またはこれらの混合物などを含み得る。
本発明の化合物は、単独でまたは他の薬学的に許容される化合物(例えば、抗-HBV剤)と組み合わせて投与することができる。
薬物組成物を使用する場合、安全な有効量の本発明の化合物を治療を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に投与し、ここで投与量は、薬物的に有効な投与量であり、体重60kgのヒトに対して、一日投与量は通常1~2000mgであり、好ましくは20~500mgである。もちろん、具体的な用量はまた、投与経路、患者の健康などのような要因は、熟練した医師の技量の範囲内である。
1.本発明の化合物は、構造が新規であり、そして優れたJAKキナーゼ阻害剤作用を有する。
2.本発明の化合物は、JAK1の阻害に対してより選択的である。
以下、具体的な実施例に合わせて、本発明をさらに説明する。これらの実施例は、単に本発明を説明するためであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。以下の実施例において、具体的な条件を特定しない実験方法は、通常慣用の条件に従うかまたは製造業者により推奨される条件に従う。特記説明しない限り、百分率及び部数は、重量パーセント及び重量部数である。
一般材料及びテスト方法
実施例に言及される機器及び原料は以下の通りである。
核磁気共鳴スペクトルは、Bruker AV-400(400MHz)核磁気装置により分析した。
質量分析データは、他の需要を除くほか、Finnigan LCQ Advantage製の液体質量分析計によって分析し、これらの反応はすべて、乾燥アルゴン保護無水嫌気性条件下で操作した。固体金属有機化合物をアルゴンで保護されたドライボックスに保管する。
テトラヒドロフランとジエチルエーテルは蒸留により得られ、蒸留中に金属ナトリウムとベンゾフェノンを添加する。ジクロロメタン、ペンタン及びヘキサンは、水素化カルシウムで処理した。
本発明による特別な原料及び中間体は、天津長森薬品有限公司などで注文加工して提供され、他のすべての化学試薬は、上海化学試薬会社、Aldrich社、Acros社などの試薬プロバイダによって購入される。合成過程で反応する必要される中間体または産物が、次のステップの実験のために十分ではない場合は、十分な量となるまで何度も繰り返して合成する。
本発明による原料及び試薬は、他に特定されない限り、市場または注文加工して購入する。
本発明の化合物は、1つまたは複数の非対称中心を含有することができ、従って、当該一連の化合物は、ラセミまたは単一エナンチオマー形態であることができる。本発明で製造された化合物(一般式IV)は、純度が95%よりも高いヘテロ環化合物であり、各最終産物の構造の特徴は、それぞれMSおよび/または水素のスペクトル核磁気共鳴(1HNMR)分析によって決定される。以下、実施例を通じて本発明の各タイプの化合物と中間体の合成について説明する。
実施例16:化合物2dの合成
実施例24:化合物2fの合成
化合物LW104-Jは、LW104-Bによるキラル分割により製造された第1のピークであり、製造方法:カラムクロマトグラフィーChiralpak IA、1.0mL/minの流速、移動相:メタノール/アセトニトリル=90/10、波24nm、カラム温度:35℃。1HNMR(400MHz,d6-DMSO):δ1.23(t,J=6.4Hz,3H),3.03(q,J=6.4Hz,1H),3.63(s,2H),4.06(dd,J=8.0,4.8Hz,2H),4.16(s,1H),4.44(d,J=9.2Hz,2H),7.08(d,J=2.8Hz,1H),7.62(s,1H),8.46(s,1H),8.71(s,1H),8.92(s,1H),12.14(br,1H).MS-ESI:[M+Na]+=393
化合物LW104-Kは、LW104-Bによるキラル分割により製造された第2のピークであり、カラムクロマトグラフィーChiralpak IA、流速1.0mL/min、移動相:メタノール/アセトニトリル=90/10、波長24nm、カラム温度:35℃。1HNMR(400MHz,d6-DMSO):δ1.23(t,J=6.4Hz,3H),3.04(q,J=6.4Hz,1H),3.63(s,2H),4.06(dd,J=8.0,4.8Hz,2H),4.16(s,1H),4.45(d,J=9.2Hz,2H),7.08(d,J=2.8Hz,1H),7.61(s,1H),8.45(s,1H),8.71(s,1H),8.91(s,1H),12.13(br,1H).MS-ESI:[M+Na]+=393.
実施例39:化合物11の合成
実施例39a:化合物1mの合成
試薬及び消耗品
JAK1(Invitrogen,Cat.No PV4775)、JAK2(Invitrogen,Cat.No PV4288)、JAK3(Invitrogen,Cat.No PV4080)、ATP(Sigma,Cat.No.A7699-1G)、DMSO(Sigma,Cat.No.D2650)、DTT(Sigma,Cat.No.43815)。
384ウェルプレート_化合物希釈プレート(Greiner,Cat.No.781280)、384ウェルプレート_テストプレート(Perkin Elmer,Cat.No.6007299)、LANCE Ultra ULight(TM)-JAK-1 peptide(Perkin Elmer,Cat.No.TRF0121)、LANCE Eu-W1024 Anti-phosphotyrosine(PT66)(Perkin Elmer,Cat.No.AD0069)、LANCE(TM) Detection Buffer(Perkin Elmer,Cat.No.CR97-100)
化合物の最終テスト濃度:
試験化合物の最終テスト濃度を10Mから0.17nMに、3倍勾配希釈し、11個の濃度にした。
参照化合物Tofacitinib(トファシチニブ)の最終テスト濃度を1Mから0.017nMに3倍勾配希釈し、11個の濃度にした。
キナーゼ検出:
緩衝液の調製し、緩衝液は、50mMのHEPES(pH7.5)、0.01%のBrij-35、10mMのMgCl2、1mMのEGTAを含む。
緩衝液を調製した後、酵素及び基質を予め調製した異なる濃度の化合物と混合し、室温で15分間放置した。ATPを加えて、反応を開始し、室温で90分間インキュベートした(ここで、陰陽性対照を設定した)。10μLの反応システムは、2.5μLの化合物、5μLの酵素と基質の混合物、及び2.5μLのATPを含む。反応終了後、抗体を添加して検出し、室温で60分間インキュベートした後、Evnvisionで検出し、データを収集した。XLfit 5ソフトウェアに基づいて、データ分析とマッピングを行った。
上記の実験結果は、以下ことを示唆している。
(1)本発明の式Iの化合物は、非常に優れたJAK1および/またはJAK2阻害活性を示す。本発明の化合物のIC50値は、基本的に約10nM級またはより低いので、体重が約70kgである対象(例えば、患者、特に慢性関節リウマチまたは乾癬の患者)において、一日の投与量は通常10mg~30mgであれば、JAK1および/またはJAK2を非常に効果的に阻害することができる。
(2)本発明の式Iの化合物は、非常に優れたJAK選択性を示し、即ち、JAK3/JAK1のIC50の割合および/またはJAK3/JAK2のIC50の割合は、現在市販されている薬物(例えば、Toficitinib)よりはるかに優れている。意外なことに、本発明の化合物に関して、JAK3/JAK1のIC50の割合を代表とする選択性は、平均で約80倍(32/0.4=80)向上され、好ましい化合物の選択性は、≧100倍向上され、JAK3/JAK2の割合を代表とする選択性は、平均で約115倍(24.4/0.21=115)向上された。従って、本発明の化合物とJAK3の阻害に関連した副作用は極めて著しく低下し、そして安全性は著しく向上される。特に、一日投与量が10mg~50mgである場合に安全性は著しく向上される。前記JAK3の阻害に関連する副作用は、細菌感染、真菌感染、ウイルス感染、貧血などの副作用が挙げられる(しかし、これらに限定されない)。
Claims (12)
- 式Iに示された化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物であって、
Xは、NR2またはOであり、
Yは、NR3またはOであり、
X及びYの少なくとも1つは、酸素ではなく、
Zは、置換または非置換のC1-C8アルキル基(alkyl group)から選択され、
Wは、NまたはCHであり、
R1、R2、R3は、それぞれ独立して、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC2-C6アルケニル基(alkenyl group)、置換または非置換のC2-C6アルキニル基(alkynyl group)、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基(cycloalkyl group)、置換または非置換のC6-C10アリール基(aryl group)、N、O、Sから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の5-10員ヘテロアリール基、置換または非置換のベンゾ5-10員ヘテロアリール基(heteroaryl group)から選択され、
R4は、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基、N、S、Oから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の3-10員ヘテロシクロアルキル基(heterocycloalkyl group)、CH2OR5から選択され、ここで、R5は、C1-C6アルキルカルボニル基(alkylcarbonyl group)、トリアルキルシリル基(trialkylsilyl group)から選択され、
前記R1、R2、R3、R4、Zにおいて、前記置換とは、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル基、ハロゲン化C1-C6アルキル基、またはC1-C6アルコキシ基(alkoxy group)から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されることを意味する、前記化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物。 - 式VIIに示された化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物であって、
Zは、置換または非置換のC1-C8アルキル基から選択され、
R4は、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基、N、S、Oから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の3-10員ヘテロシクロアルキル基(heterocycloalkyl group)、CH2OR5から選択され、ここで、R5は、C1-C6アルキルカルボニル基(alkylcarbonyl group)、トリアルキルシリル基(trialkylsilyl group)から選択され、
前記置換とは、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル基、ハロゲン化C1-C6アルキル基、またはC1-C6アルコキシ基(alkoxy group)から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されることを意味することを特徴とする
前記化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物。 - 請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物の製造方法であって、前記化合物は、式I’に示される通りであり、前記方法は、
- 請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物の製造方法であって、
前記式I化合物は、式VIII化合物であり、前記方法は、以下のようなステップを含み、
または、前記方法は、以下のようなステップを含み、
「Boc」は、t-ブチルオキシカルボニル基を指し、「TBS」は、tert-ブチルジメチルシリル基を指すことを特徴とする
前記化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物の製造方法。 - 請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物の製造方法であって、
前記式I化合物は、式IX化合物であり、前記方法は、以下のようなステップ含み、
または、前記方法は、以下のようなステップを含み、
「Boc」は、t-ブチルオキシカルボニル基を指すことを特徴とする
前記化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物の製造方法。 - 構造が以下で示される化合物であって、
R1、R2は、それぞれ独立して、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC2-C6アルケニル基(alkenyl group)、置換または非置換のC2-C6アルキニル基(alkynyl group)、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基(cycloalkyl group)、置換または非置換のC6-C10アリール基(aryl group)、N、O、Sから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の5-10員ヘテロアリール基、置換または非置換のベンゾ5-10員ヘテロアリール基(heteroaryl group)から選択され、
R4は、水素、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアルキル基、N、S、Oから選択される1-3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の3-10員ヘテロシクロアルキル基(heterocycloalkyl group)、CH2OR5から選択され、ここで、R5は、C1-C6アルキルカルボニル基(alkylcarbonyl group)、トリアルキルシリル基(trialkylsilyl group)から選択され、
前記R1、R2 、R 4、Zにおいて、前記置換とは、ハロゲン、CN、C1-C6アルキル基、ハロゲン化C1-C6アルキル基、またはC1-C6アルコキシ基(alkoxy group)から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されることを意味し、
TBSは、tert-ブチルジメチルシリル基を指す、
前記化合物。 - 薬物組成物であって、
(1)請求項1または6に記載の化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物と、(2)薬学的に許容される担体とを含む、前記薬物組成物。 - JAKキナーゼ阻害剤の製造の用途における、請求項1または6に記載の化合物、またはその立体異性体、またはその互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物または請求項11に記載の薬物組成物。
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