JP7112715B2 - 有機発光素子材料合成用原料および化合物 - Google Patents
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Description
ここで、こうした化合物の開発研究は、発光や電荷輸送などの、目的の機能を奏することが期待されるHOMO/LUMO準位や励起エネルギー準位を予測し、それに適合する分子構造を、電子状態計算を用いて設計し、その設計した分子構造を有する化合物を実際に合成して評価することにより行われる。
一般式(3)において、X5およびX6は、各々独立にNまたはC(R7)を表し、X7はO、SまたはN(R8)を表す。R7およびR8は、各々独立に水素原子または置換基を表す。X5およびX6の両方がC(R7)であるとき、R7同士は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。]
[2] 前記一般式(1)のR1とR4の少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である、[1]に記載の化合物。
[3] 前記一般式(1)のR1~R5の少なくとも1つは、フッ素原子または臭素原子である、[1]または[2]に記載の化合物。
[4] 前記一般式(1)のAcが下記一般式(2a)、下記一般式(3a)または下記一般式(3b)で表される基である、[1]に記載の化合物。
R6、R61およびR62は、各々独立に水素原子または置換基を表す。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。]
一般式(3b)において、X7はO、SまたはN(R8)を表し、R8、R73~R76は、各々独立に水素原子または置換基を表す。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。]
[5] 前記一般式(1)のAcが下記一般式(2a-1)~(2a-3)のいずれかで表される基であるか、下記式(3a-1)および(3b-1)のいずれかで表される基である、[1]に記載の化合物。
[6] 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1-1)~(1-25)のいずれかで表される、[1]に記載の化合物。
一般式(3)において、X5およびX6は、各々独立にNまたはC(R7)を表し、X7はO、SまたはN(R8)を表す。R7およびR8は、各々独立に水素原子または置換基を表す。X5およびX6の両方がC(R7)であるとき、R7同士は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。]
[7] [1]~[6]のいずれか1項に記載の化合物からなる有機発光素子材料合成用原料。
本発明の化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である。
R6は水素原子または置換基を表す。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。本発明の化合物は、X1~X4のうちの少なくとも1つがNであることにより、該化合物を有機発光素子材料合成用原料として使用したとき、最終目的化合物のHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)やLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)などの電子状態を制御し易いという特徴を有する。そのため、本発明の化合物から、発光材料、ホスト材料、電荷輸送材料など、機能が異なる様々な材料を合成することが可能である。また、HOMOとLUMOの制御により、分子内での電荷移動性を大きくすることもできるため、最終目的化合物において、高いPL量子収率や熱活性型の遅延蛍光発光性を獲得し易いという効果がある。
X1~X4の中でNであるものは、1つであっても2~4つであってもよい。X1~X4の1つがNであるとき、X1がNであっても、X2がNであっても、X3がNであっても、X4がNであってもよい。X1~X4の2つ以上がNであるときは、X2とX4、X1とX3、または、X1とX4がNであることが好ましい。これらの中で特に好ましいのは、X2がNであるか、X4がNであるか、X2とX4の両方がNである場合である。X1~X4のうち、N以外のものはC(R6)である。X1~X4の2つ以上がC(R6)であるとき、その複数のR6同士は互いに同一であっても異なっていてもよい。すなわち、その複数のR6は、全てが水素原子であっても、全てが置換基であってもよく、一部が置換基で残りが水素原子であってもよい。R6の2つ以上が置換基であるとき、その複数の置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
以下に一般式(2)に包含される基の一般式を例示する。下記一般式において、Ra~RcはR6と同義であり、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X5およびX6は、両方がNであっても、両方がC(R7)であってもよく、いずれか一方がNで他方がC(R7)であってもよい。X5およびX6の両方がC(R7)であるとき、その2つのR7同士は互いに同一であっても異なっていてもよい。すなわち、その2つのR7は、両方が水素原子であっても、両方が置換基であってもよく、一方が置換基で他方が水素原子であってもよい。2つのR7の両方が置換基であるとき、その2つの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、2つのR7同士は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
X7はO、SおよびN(R8)のいずれであってもよい。X7がN(R8)であるとき、N(R8)におけるR8と、C(R7)におけるR7は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
R6、R61およびR62は、各々独立に水素原子または置換基を表す。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。
X2およびX4のうちでNであるものは、X2およびX4の一方であってもよいし、X2およびX4の両方であってもよい。X2およびX4の一方がNであるとき、他方はC(R6)である。
R61およびR62は、両方が水素原子であっても、両方が置換基であってもよく、一方が置換基で他方が水素原子であってもよい。R61およびR62の両方が置換基であるとき、それらの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、X2およびX4の一方がC(R6)であるときは、C(R6)におけるR6と、R61およびR62は、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、R6とR61、R6とR62は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
R6、R61およびR62が表す置換基は特に限定されないが、その好ましい範囲と具体例については、上記のR6等が表す置換基の好ましい例を参照することができる。R6とR61、R6とR62が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例については、上記のR7同士が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例を参照することができる。
R71およびR72は、両方が水素原子であっても、両方が置換基であってもよく、一方が置換基で他方が水素原子であってもよい。R71およびR72の両方が置換基であるとき、それらの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、X7がN(R8)であるとき、N(R8)におけるR8と、R71およびR72は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(3b)において、X7はO、SまたはN(R8)を表し、R8、R73~R76は、各々独立に水素原子または置換基を表す。*は一般式(1)におけるZを含む6員環への結合位置を表す。
R73~R76は、全てが水素原子であっても、全てが置換基であってもよく、一部が置換基で残りが水素原子であってもよい。R73~R76の2つ以上が置換基であるとき、それらの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、R73とR74、R74とR75、R75とR76は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。X7がN(R8)であるとき、N(R8)におけるR8と、R73~R76は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
R8、R71~R76が表す置換基は特に限定されない。その好ましい範囲と具体例については、上記のR6等が表す置換基の好ましい例を参照することができる。R73とR74、R74とR75、R75とR76が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例については、上記のR7同士が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例を参照することができる。
R1およびR4のうちで上記の二重結合含有基であるものは、R1およびR4のいずれか一方であってもよいし、R1およびR4の両方であってもよい。R1およびR4の両方が二重結合含有基であるとき、それらの二重結合含有基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、R1およびR4のいずれか一方が上記の二重結合含有基であるとき、他方は置換基(上記の二重結合含有基以外の置換基)であっても水素原子であってもよいが、置換基である場合には、ハロゲン原子であることが好ましい。
R1とR4の少なくとも一方において、そのヘテロアリール基を構成するヘテロ芳香環は、単環であっても、1以上のヘテロ環と1以上の芳香環またはヘテロ環が縮合した縮合環であっても、1以上のヘテロ環と1以上の芳香環またはヘテロ環が連結した連結環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ芳香環の炭素数は3~40であることが好ましく、5~22であることがより好ましく、5~18であることがさらに好ましく、5~14であることがさらにより好ましく、5~10であることが特に好ましい。ヘテロ環を構成する複素原子は窒素原子、酸素原子、硫黄原子であることが好ましい。ヘテロ環の具体例として、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、5,10-ジヒドロフェナジン環を挙げることができる。ヘテロアリール基は無置換であっても置換基で置換されていてもよい。置換ヘテロアリール基における置換基は特に限定されず、その好ましい範囲と具体例については、上記のR6等が表す置換基の好ましい例を参照することができる。
R1とR4の少なくとも一方において、そのエテニル基(R9-CH=CH-)のR9は、水素原子であっても置換基であってもよい。R9が表す置換基は特に限定されず、その好ましい範囲と具体例については、上記のR6等が表す置換基の好ましい例を参照することができる。
R1~R5の中でハロゲン原子であるものは、1つであっても2つ以上であってもよい。R1~R5の1つがハロゲン原子であるとき、R1がハロゲン原子であっても、R2がハロゲン原子であっても、R5がハロゲン原子であってもよい。R1~R5の2つ以上がハロゲン原子であるときは、R1とR2とR3とR5、R1とR2とR3、R1とR3とR5、R2とR3とR5、R1とR3、R1とR5、R2とR3、またはR2とR5がハロゲン原子であることが好ましい。R1~R5の2つ以上がハロゲン原子であるとき、その複数のハロゲン原子は互いに同じであっても異なっていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。R1~R5の少なくとも1つが表すハロゲン原子はいずれのものであってもよいが、フッ素原子または臭素原子であることが好ましく、フッ素原子であることがより好ましい。
まず、一般式(1-1)で表される化合物として、AcおよびR1が表1に示す基である化合物1~396を挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物は新規化合物である。
一般式(1)で表される化合物は、一般式(1)のR1~R5のうち、二重結合含有基(置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、または置換もしくは無置換のエテニル基(R9-CH=CH-))を導入すべきR1とR4の少なくとも一方に対応する位置がハロゲン原子になっており、さらに他のR1~R5の少なくとも1つに対応する位置がハロゲン原子である前駆体と、二重結合含有基を有する化合物とのカップリング反応により合成することができる。例えば、一般式(1)のZがC(R5)、R1が二重結合含有基、R2~R5がハロゲン原子である化合物(一般式(1-1)で表される化合物)は、下記一般式(11)で表される前駆体と、下記一般式(12)で表されるボロン酸を、パラジウム触媒の存在下で反応させることによって合成することができる。
上記の反応の詳細については、後述の実施例を参考にすることができる。
一般式(1)で表される化合物は、環員として少なくとも2つの窒素原子を含有するか、環員として少なくとも1つの窒素原子と他のヘテロ原子(O、S)を含有するヘテロ芳香族基Acで6員芳香環が置換されており、さらに、その6員芳香環のヘテロ芳香族基Acに対するオルト位の少なくとも一方が、特定の二重結合含有基で置換され、その他の位置の少なくとも1つがハロゲン原子で置換された構造を有することにより、その6員環における窒素原子の有無、ヘテロ芳香族基Acを構成する窒素原子の数、二重結合含有基の置換数や種類、フッ素原子の置換数等の分子構造を制御することで、その電子状態を多様に変化させることができる。そのため、この一般式(1)で表される化合物を原料として用いることにより、有機発光素子材料を得るために設定したHOMO/LUMO準位や励起エネルギー準位を有する化合物を容易に得ることができる。よって、一般式(1)で表される化合物は、有機発光素子材料合成用原料として有用であり、特に、発光材料、ホスト材料、電荷輸送材料を合成するための原料として効果的に用いることができる。
窒素気流下、前駆体1(1.0g、2.51mmol)、フェニルボロン酸(0.65g、5.02mmol)、フッ化カリウム(0.292g、5.02mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(15mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.29g、0.251mmol)を加え、110℃で12時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:2の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物3の白色固体を収量0.76g(1.66mmol)、収率66.5%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):7.88(s,1H)、7.87-7.85(m,4H)、7.52-7.45(m,6H)、7.29-7.20(m,5H)
ASAPマススペクトル分析:理論値456.1、観測値456.1
窒素気流下、前駆体1(0.3g、0.753mmol)、フェニルボロン酸(0.598g、4.90mmol)、フッ化カリウム(0.328g、5.64mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(15mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.467g、0.404mmol)を加え、150℃で20時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物399の白色固体を収量0.087g(0.169mmol)、収率22.4%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):7.88(s,1H)、7.87-7.85(m,4H)、7.50-7.45(m,6H)、7.37-7.34(m,2H)、7.27-7.24(m,6H)、7.14-7.09(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値514.2、観測値514.2
窒素気流下、前駆体2(0.293g、0.733mmol)、フェニルボロン酸(0.20g、1.46mmol)、フッ化カリウム(0.085g、1.46mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.127g、0.11mmol)を加え、110℃で16時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物6の白色固体を収量0.242g(0.529mmol)、収率72.2%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):8.41-8.39(m,4H)、7.60-7.55(m,5H)、7.50-7.43(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値457.1、観測値457.2
窒素気流下、前駆体2(0.70g、1.75mmol)、4-(9H-カルバゾール-9-イル)フェニルボロン酸(1.00g、3.50mmol)、フッ化カリウム(0.20g、3.50mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.30g、0.262mmol)を加え、110℃で16時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、これを減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物105の白色固体を収量0.237g(0.38mmol)、収率21.7%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):8.52(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、4H)、8.05(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、2H)、7.57-7.41(m,10H)、7.21(dt,J=7.5Hz、1.0Hz、2H)、7.16(t,J=7.5Hz、2H)、6.92-6.89(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値622.2、観測値622.4
窒素気流下、前駆体2(0.70g、1.75mmol)、4-(9H-カルバゾール-9-イル)フェニルボロン酸(3.01g、10.5mmol)、フッ化カリウム(0.81g、13.9mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.40g、0.35mmol)を加え、110℃で26時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、これを減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物501の白色固体を収量0.597g(0.706mmol)、収率40.3%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):8.37(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、4H)、8.05(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、4H)、7.57-7.53(m,6H)、7.48-7.42(m,8H)、7.22-7.16(m,10H)、6.92-6.84(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値845.3、観測値845.6
窒素気流下、前駆体2(1.00g、2.50mmol)、3-(9H-カルバゾール-9-イル)フェニルボロン酸(2.87g、10.0mmol)、フッ化カリウム(1.16g、20.0mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.577g、0.50mmol)を加え、110℃で20時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、これを減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:2の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物523の白色固体を収量0.73g(0.863mmol)、収率34.5%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):8.47(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、4H)、8.24(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、2H)、8.24(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、2H)8.09-8.07(m,5H)、7.50-7.08(m,21H)
ASAPマススペクトル分析:理論値845.3、観測値845.6
窒素気流下、前駆体2(0.32g、0.75mmol)、ジベンゾフラン-1-ボロン酸ピナコール(0.44g、1.50mmol)、フッ化カリウム(0.13g、2.23mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10mL)にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.13g、0.113mmol)を加え、110℃で15時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、これを減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物347の白色固体を収量0.10g(0.183mmol)、収率24.3%で得た。
1H NMR(500MHz,CDCl3,δ):8.09(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、4H)、7.61-7.46(m,8H)、7.45-7.30(m,4H)、7.05(dd,J=7.5Hz、1.0Hz、1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値547.1、観測値547.2
Claims (3)
- 下記一般式(1-1)、(1-3)~(1-5)、(1-7)~(1-11)、(1-13)~(1-25)のいずれかで表される化合物の製造方法であって、前記一般式(1-1)、(1-3)~(1-5)、(1-7)~(1-11)、(1-13)~(1-25)のいずれかのR11およびR14をハロゲン原子に置き換えた構造を有する前駆体と、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基を有するボロン酸のカップリング反応により前記化合物を製造する方法。
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