JP7112327B2 - ベバシズマブの緩衝された製剤 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2015年12月29日に出願された米国特許仮出願第62/272,116号の恩恵を及び優先権を主張するものであり、この出願の内容は、その全体が引用により本明細書中に組込まれている。
配列表の組込み
テキストファイル名「ONBI005001WOSeqList.txt,」は、2016年12月27日に作製され、サイズは8.4KBであり、その内容はそれらの全体が引用により本明細書中に組込まれている。
発明の分野
本発明は、一般に抗体製剤化学の分野に関する。より特定すると、本発明は、血管内皮増殖因子に対する抗体の緩衝された製剤に関し、この製剤は、この抗体の熱安定性及びコロイド安定性を増大し、このことにより、抗体の長期貯蔵を増強する。
発明の背景
生物製剤価格競争及び改革法(BPCIA)の一部として、生物学的薬品(生体において生成されるか又は生体から誘導される)は、データがとりわけ、その製品が既に承認された生物学的製品に「高度に類似している」ことを示す場合、「バイオ後続品(biosimilar)」であることが明らかにされている。このバイオ後続品は、米国食品医薬品局(FDA)が承認した生物学的製品の少なくとも生物学的機能及び治療有効性を保持しなければならない。しかしバイオ後続品は、承認された生物学的製品とは異なるように製剤化され得る。この製剤は、生物学的医薬品の安定性及び貯蔵寿命を向上することができ、また特定の疾患又は状態の治療における有効性を向上することもできる。本製剤はまた、患者が承認された生物学的製品の投与時に経験することがある、患者の不快感又は他の厄介な作用の軽減を含む、他の投与の態様を向上することもできる。
抗体分子は、生物学的薬物として使用することができ、且つ多くのかかる抗体は、ヒトにおける使用が承認されている。抗体分子は、バイオ後続品として製造されることができ、且つ適切に再製剤化される。当該技術分野において高品質の抗体バイオ後続品の必要性が依然存在している。
商標アバスチン(登録商標)(Genentech社、サンフランシスコ、CA)として市販されているベバシズマブ抗体は、貯蔵条件下で、以下の2つの形で凝集することがわかっている-非共有的、可逆的凝集体、及び共有的不可逆的凝集体。後者(共有的凝集体)は、抗原-結合ドメインにおいて起こり、結果的に血管内皮増殖因子(VEGF)との結合に利用可能な結合部位の数を減少すると、考えられている。結果的に、この抗体の効能は減弱される。かかる凝集体の減少は、一般に、及び特にベバシズマブなどの抗体にとって、望ましいものである。本開示は、当該技術分野におけるこれらの必要性に対処している。
発明の概要
本発明は、ベバシズマブの貯蔵のための緩衝された製剤を特徴としている。ベバシズマブは、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は配列番号:3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号:4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含んでよい。この緩衝された製剤において、ベバシズマブは、濃度約10mg/ml~約50mg/ml、又はより好ましくは約15mg/ml~約35mg/ml、又はより好ましくは約24mg/ml~約27mg/ml、又はより好ましくは約25mg/mlもしくは約25.5mg/mlで存在してよい。本製剤は水性であり、且つその緩衝液は、リン酸クエン酸塩又は酢酸ナトリウムを含有してよく、並びに本製剤はまた、トレハロースもしくはショ糖などの糖を含む安定化剤、並びにポリソルベート20などの穏やかな界面活性剤も含有してよい。本製剤は好ましくは、酸性pH約5.6~約6.1を有し、且つ一部の態様において、pHは、約5.6、又は約5.8、又は約6である。
一部の態様において、本製剤は、約10mM~約100mMのリン酸クエン酸塩、約100mM~約200mMのトレハロース、及び約0.01%(v/v)~約0.1%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つpH約5.7~約6.1を有する。リン酸クエン酸塩は、濃度範囲約30mM~約70mM、約40mM~約60mM、約48mM~約52mM、約49mM~約51mM、又は約50mM~約51mMであってよいか、あるいは濃度約50mM又は約51mMであってよい。トレハロースは、濃度範囲約120mM~約180mM、約150mM~約170mM、約157mM~約161mM、約140mM~約180mM、又は約158mM~約160mMであってよいか、あるいは濃度約159mM又は約160mMであってよい。ポリソルベートは、濃度範囲約0.02%(v/v)~約0.06%(v/v)、又は約0.03%(v/v)~約0.05%(v/v)であってよいか、あるいは濃度約0.04%(v/v)であってよい。本製剤のpHは、約5.8であってよいか、又は約6であってよい。
一部の態様において、本製剤は、約5mM~約25mMの酢酸ナトリウム三水和物、約150mM~約201mMのショ糖、及び約0.03%(v/v)~約0.05%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つpH約5.5~約5.9を有する。酢酸ナトリウム三水和物は、濃度範囲約11mM~約19mM、約13mM~約17mM、又は約13mM~約16mMであってよいか、あるいは濃度約15mMであってよい。ショ糖は、濃度範囲約165mM~約185mM、約170mM~約180mM、又は約174mM~約176mMであってよいか、あるいは濃度約175mMであってよい。
本開示は、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約10mM~約100mMのリン酸クエン酸塩、約100mM~約200mMのトレハロース、及び約0.01%(v/v)~約0.1%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.7~約6.1を有する。好ましくは、この抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵された場合に、少なくとも18ヶ月安定している。
本開示はまた、約15mg/ml~約35mg/mlの配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約40mM~約60mMのリン酸クエン酸塩、約140mM~約180mMのトレハロース、及び約0.02%(v/v)~約0.06%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤も提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.7~約6.1を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵された場合に、少なくとも18ヶ月安定している。
本開示は、約24mg/ml~約27mg/mlの配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約48mM~約52mMのリン酸クエン酸塩、約157mM~約161mMのトレハロース、及び約0.03%(v/v)~約0.05%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.8~約6.0を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示は、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約50mMのリン酸クエン酸塩、約159mMのトレハロース、及び約0.04%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.8又は約6を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示は、約20mg/ml~約30mg/mlの配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約5mM~約25mMの酢酸ナトリウム、約150mM~約201mMのショ糖、及び約0.03%(v/v)~約0.05%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.6~約5.8を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示はまた、約24mg/ml~約26mg/mlの配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約13mM~約17mMの酢酸ナトリウム、約170mM~約180mMのショ糖、及び約0.03%(v/v)~約0.05%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.6~約5.8を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示はまた、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約15mMの酢酸ナトリウム、約175mMのショ糖、及び約0.04%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.6~約5.8を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示はまた、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、約15mMの酢酸ナトリウム、約175mMのショ糖、及び約0.04%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤を提供し、ここでこの抗体製剤は、pH約5.6~約5.8を有する。好ましくは、本抗体製剤は、5℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、少なくとも18ヶ月間安定している。
本開示はまた、本明細書に明らかにされた配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を含有する緩衝された抗体製剤を含む、キットを提供する。このキットは、この抗体製剤を対象へ注射するための装置を更に備えることができる。本装置は、注射器、針、カテーテル、又はそれらの組合せを備えることができる。キットは更に、1種又は複数の本明細書に開示された癌の治療に対する説明書を更に含むことができる。
本開示はまた、治療を必要とする対象において癌を治療する方法を提供し、この方法は、本明細書に開示された配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を含有する緩衝された任意の抗体製剤を、該癌を治療するための有効量で、対象に投与することを含み得る。
本開示は、癌の治療のための医薬品の製造において使用するための、本明細書に開示された配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を含有する、任意の緩衝された抗体製剤も提供する。
任意の抗体製剤は、1又は複数の白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、もしくは原発性腹膜の癌を治療する方法において使用することができる。概して本方法は、ベバシズマブ抗体を含む製剤を、1又は複数の白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、もしくは原発性腹膜の癌の治療に有効な量で、それを必要とする対象へ、投与することを含む。この対象は好ましくは、ヒトであり、且つ該製剤は好ましくは、静脈内注入又は注射を介して投与される。任意の抗体製剤は、1又は複数の白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、もしくは原発性腹膜の癌、難治性、再発性、転移性の子宮頸癌、転移性結腸直腸癌、転移性HER2(ヒト上皮細胞増殖因子受容体2)陰性乳癌、転移性腎細胞癌、膠芽細胞腫、及び非小細胞肺癌などの癌の治療のための医薬品の製造に同様に使用されてよい。
別に規定しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に引用された全ての特許及び刊行物は、それらの全体が引用により及び全ての目的のために本明細書中に組み込まれている。
図1は、50mMリン酸ナトリウム緩衝液中のベバシズマブ熱安定性に対する様々な安定化剤の作用を示す、DSCプロットを示す。表1からのコンディション1、2、9、及び10を、このプロットに示している。
図2Aは、期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)におけるベバシズマブ凝集体の割合を示している。
図2A(i)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)及びコンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)に関する、クロマトグラフィーのオーバーレイ(無希釈注入条件を用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、総凝集体を定量する)を示す。
図2A(ii)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)に関する、クロマトグラフィーのオーバーレイ(無希釈注入条件を用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、総凝集体を定量する)を示す。
図2Bは、期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ共有的ダイマーの割合を示している。
図2B(i)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、及びコンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)のクロマトグラフィーのオーバーレイ(希釈注入条件を用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、ベバシズマブ共有的ダイマーを定量する)を示す。
図2B(ii)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)のクロマトグラフィーのオーバーレイ(希釈注入条件を用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、ベバシズマブ共有的ダイマーを定量する)を示す。
図2B(iii)は、期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)により測定したベバシズマブ酸性種の割合の変化を示す。
図2B(iv)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、及びコンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)のクロマトグラフィーのオーバーレイ(陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)により測定し、%酸性種、%塩基性種及び%主要種を定量する)を示す。
図2B(v)は、生成物を期間18ヶ月間にわたり5℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)のクロマトグラフィーのオーバーレイ(陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)により測定し、%酸性種、%塩基性種及び%主要種を定量する)を示す。
図2Cは、30℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ凝集体の割合を示す。
図2Dは、30℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ共有的ダイマーの割合を示す。
図2Eは、37℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ凝集体の割合を示す。
図2Fは、37℃で貯蔵した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ共有的ダイマーの割合を示す。
図2Gは、振盪ストレスに供した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ凝集体の割合を示す。
図2Hは、振盪ストレスに供した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ共有的ダイマーの割合を示す。
図2Iは、凍結/解凍ストレスに供した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ凝集体の割合を示す。
図2Jは、凍結/解凍ストレスに供した場合の、コンディション1(ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致)、コンディション2(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8)、コンディション3(ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0)、コンディション4(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6)、及びコンディション5(ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8)における、ベバシズマブ共有的ダイマーの割合を示す。
図3は、濃度変化による、ベバシズマブの流体力学的サイズを示す。
図4は、加速された安定性のT=0での内部蛍光発光走査トリプトファンプロットを示す。
発明の詳細な説明
本発明の態様に関する様々な用語が、本明細書及び請求項を通じて使用される。かかる用語には、別に指摘されない限りは、当該技術分野におけるそれらの通常の意味が与えられている。他の具体的に定義された用語は、本明細書に提供される定義と一致した様式で構成されるべきである。
本明細書において使用される単数形「ある(a)、(an)及び(the)」は、別に明白に言及しない限りは、複数の意味を含む。
本明細書において使用される用語「含有する」、「有する」及び「含む」は、より限定する用語「から本質的になる」及び「からなる」を包含している。
用語対象及び患者は、互換的に使用され、且つ任意の動物を含む。対象は、ペット及び家畜の哺乳動物、並びにマウス、ウサギ、及びラット、並びに他の齧歯類を含む齧歯類を含む、哺乳動物を含む。非ヒト霊長類は、好ましい対象である。ヒトは、高度に好ましい対象である。
用語組成物及び製剤は、互換的に使用される。従って、本開示の製剤は、本開示の組成物であってよく、且つ本開示の組成物は、本開示の製剤であってよい。
本発明に従い、血管内皮増殖因子に特異的に結合するベバシズマブバイオ後続品の抗体製剤は、トレハロースもしくはショ糖と共に、リン酸クエン酸塩により緩衝されるか、又はショ糖と共に、酢酸塩(リン酸クエン酸塩の代わりに)により緩衝されることができ、これらの緩衝液は、抗体の熱安定性及びコロイド安定性を増強し、臨床使用が現在承認されたベバシズマブの製剤(商標アバスチン(登録商標)で販売)よりも安定性をさらに増強することが認められる。特に本発明の製剤は、有意に低い抗体の凝集を明らかにしている。これらの緩衝液は、この抗体分子の貯蔵寿命を延長する。従って本開示は、酸性pHで、リン酸クエン酸塩、並びにトレハロースもしくはショ糖を含有する緩衝液を含む水性担体、又は酸性pHで、酢酸塩、並びにショ糖を含有する緩衝液を含む水性担体を含む、ベバシズマブバイオ後続品の抗体の緩衝された製剤を特徴としている。
本抗体は、血管内皮増殖因子(VEGF)のエピトープへ特異的に結合し、このエピトープは、線状又は立体構造(conformational)であってよい。一部の好ましい態様において、本抗体は、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一部の好ましい態様において、本抗体は、配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。好ましくは、本抗体は、重鎖定常ドメイン及び/又は軽鎖定常ドメインを含む。高度に好ましい態様において、本抗体は、配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一部の態様において、本抗体は、配列番号:3のアミノ酸配列の重鎖可変領域及び配列番号:4のアミノ酸配列の軽鎖可変領域を含む。
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好ましくは、本抗体は、可変領域及び定常領域の両方を含む完全長抗体であるが、一部の態様において、本抗体は、完全長抗体分子の抗原-結合特異性を保持し、同じく好ましくはその親和性のほとんどもしくは全てを保持している、完全長抗体の誘導体又は断片又は一部を含んでよい。本抗体は、抗体活性又は安定性に影響を及ぼし得る、翻訳後修飾(PTM)又は部分を含んでよい。本抗体は、メチル化、アセチル化、グリコシル化、硫酸化、リン酸化、カルボキシル化、及び/又はアミド化されてよく、並びに当該技術分野において周知である他の部分を含んでよい。
本製剤は好ましくは、本抗体の治療的有効量を含有する。治療的有効量は、抗体の投与時に治療される疾患又は病態に応じて、並びに/又は抗体が投与される対象の特徴、例えば年齢、性別、身長、体重、疾患もしくは病態の進行状態もしくは病期、先行する投与の回数及び有効性、その対象へ投与された他の治療薬、並びに実践者に公知であるか又は好適な投薬を決定する際に別に考慮した他の特徴などに応じて、変動してよい。好ましくは、治療的有効量は、非扁平上皮非小細胞肺癌、膠芽細胞腫、腎細胞癌、子宮頸癌、又は上皮卵巣、卵管、もしくは原発性腹膜の癌などの癌を治療するのに有効である量である。
本製剤は、本抗体を約10mg/ml~約50mg/ml含有してよい。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約10mg/ml~約40mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約10mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約20mg/ml~約50mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約20mg/ml~約40mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約20mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約15mg/ml~約45mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約15mg/ml~約35mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約15mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約21mg/ml~約29mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約22mg/ml~約28mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約23mg/ml~約27mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約24mg/ml~約25mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約26mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約27mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約28mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約29mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約24mg/ml~約27mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約24mg/ml~約28mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約24mg/ml~約29mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約24mg/ml~約30mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.5mg/ml~約26mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.4mg/ml~約25.9mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.6mg/ml~約25.9mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.5mg/ml~約25.8mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.5mg/ml~約25.7mg/ml含有する。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.5mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.6mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.7mg/ml含有する。一部の態様において、本製剤は、本抗体を約25.8mg/ml含有する。
本抗体は、例えば、本明細書に説明された又は例証された濃度で、好ましくは緩衝された水性担体と共に製剤化され、且つこの担体は好ましくは水を含有する。この緩衝された抗体製剤は、好ましくは液体形状であり、より好ましくは静脈内投与に適した液体形状である。従って、緩衝された製剤中の水の量は、注入の所望の容積に応じて変動してよい。一部の好ましい態様において、本緩衝液は、リン酸クエン酸塩、トレハロース、及びポリソルベート20などの穏やかな界面活性剤を含み、且つ抗体製剤を約5.8~約6.0の酸性pHに維持する。一部の代りの好ましい態様において、本緩衝液は、酢酸塩、ショ糖、及びポリソルベート20などの穏やかな界面活性剤を含み、且つ抗体製剤を、約5.6~約5.8の酸性pHに維持する。緩衝された製剤中に貯蔵される場合、本抗体は、通常の貯蔵条件下で、貯蔵が安定している。
リン酸クエン酸塩は、約0.2Mリン酸水素二ナトリウム及び約0.1Mクエン酸を含有する予備混合溶液中に、リン酸水素二ナトリウム十二水和物及びクエン酸一水和物の水性組合せを含む。
本緩衝液は、約10mM~約100mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約20mM~約90mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約30mM~約70mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約30mM~約80mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約40mM~約70mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約40mM~約60mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約45mM~約55mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約46mM~約54mMのリン酸クエン酸塩レートを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約47mM~約53mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約48mM~約52mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約49mM~約51mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約40mM~約50mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約50mM~約75mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約30mM~約55mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約40mM~約55mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約42mM~約52mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約46mM~約52mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約43mM~約53mMのリン酸クエン酸塩を含有してよい。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本緩衝液は、約50mMのリン酸クエン酸塩を含有する。
このリン酸クエン酸塩緩衝液は、約100mM~約200mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約110mM~約190mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約120mM~約180mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約130mM~約170mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約140mM~約170mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約150mM~約170mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約155mM~約165mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約150mM~約160mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約153mM~約164mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約152mM~約167mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約154mM~約164mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約155mM~約163mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約156mM~約162mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約157mM~約161mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約158mM~約160mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約158.5mM~約158.9mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約158.6mM~約158.8mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約158mM~約161mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約159mM~約161mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約157mM~約160mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約157mM~約159mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約150mM~約159mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約159mM~約160mMのトレハロースを含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約159mM~約165mMのトレハロースを含有してよい。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本緩衝液は、約159mMのトレハロースを含有する。一部の態様において、本緩衝液は、約158.7mMのトレハロースを含有する。一部の態様において、ショ糖を、トレハロースの代わりにこれらの任意の濃度で使用してよい。従って、例えば、本リン酸クエン酸塩緩衝液は、トレハロースの代わりの安定化剤としてショ糖を含有してよい。
この酢酸塩-ショ糖緩衝液は、約1mM~約30mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約5mM~約25mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約10mM~約20mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約11mM~約19mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約12mM~約18mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約13mM~約15mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約10mM~約15mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約12mM~約16mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約12mM~約15mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約13mM~約16mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約13mM~約17mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約14mM~約18mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約14mM~約16mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約15mM~約20mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約5mM~約15mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約11mM~約17mMの酢酸塩を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約15mM~約16mMの酢酸塩を含有してよい。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本緩衝液は、約15mMの酢酸塩を含有する。好ましくは、本酢酸塩は、酢酸ナトリウム三水和物である。
この酢酸塩-ショ糖又はリン酸クエン酸塩-ショ糖の緩衝液は、約100mM~約250mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約125mM~約225mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約150mM~約200mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約155mM~約195mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約160mM~約190mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約165mM~約185mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約166mM~約184mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約167mM~約183mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約168mM~約182mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約169mM~約181mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約170mM~約180mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約171mM~約179mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約172mM~約178mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約174mM~約177mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約174mM~約176mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約175mM~約175.5mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約175.2mM~約175.4mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約175mM~約185mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約165mM~約175mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約170mM~約190mMのショ糖を含有してよい。一部の態様において、本緩衝液は、約150mM~約175mMのショ糖を含有してよい。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本緩衝液は、約175mMのショ糖を含有する。一部の態様において、本緩衝液は、約175.3mMのショ糖を含有する。
本抗体製剤(例えば、リン酸クエン酸塩-トレハロース又は酢酸塩ショ糖緩衝液を伴う)は、好ましくは、非イオン性界面活性剤を含有する。より好ましくは、この非イオン性界面活性剤は、ポリソルベート20を含む(Croda International Plc社(ヨークシャー、英国)の商標Tween(登録商標)20のポリソルベートを含んでよい)。この抗体及び水性緩衝液を含有する本抗体製剤は、好ましくは、約0.01%~約0.1%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.02%~約0.09%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.03%~約0.08%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.01%~約0.07%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.02%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.03%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.04%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.02%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.02%~約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.03%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.01%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.03%~約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.04%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.035%~約0.045%(容量で)のポリソルベート20を含有する。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本抗体製剤は、約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する。
本抗体製剤(例えば、リン酸クエン酸塩-トレハロース/ショ糖又は酢酸塩ショ糖緩衝液を伴う)は、好ましくは、酸性pHに緩衝される。本製剤は好ましくは、pH約5.3~約6.5を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.4~約6.4を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.4~約5.9を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.5~約5.8を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.6~約5.8を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.6~約5.9を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.5~約5.3を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.6~約6.2を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.7~約6.1を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.8~約6.0を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.4~約5.9を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.6~約5.9を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.7~約5.9を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.9~約6.1を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約6.0~約6.2を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.7~約6.0を有する。一部の好ましい態様において、本製剤は、pH約5.8~約6.1を有する。これらの範囲は、その範囲を規定する下限量と上限量を含む。一部の態様において、本製剤は、pH約5.8を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約5.9を有する。一部の態様において、本製剤は、pH約6.0を有する。
一部の好ましい態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに、約30mM~約70mMのリン酸クエン酸塩、約150mM~約170mMのトレハロース、及び約0.01%~約0.07%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つpH約5.6~約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに約30mM~約70mMのリン酸クエン酸塩、約150mM~約170mMのトレハロース、及び約0.01%~約0.07%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液から本質的になり、且つpH約5.6~約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに約30mM~約70mMのリン酸クエン酸塩、約150mM~約170mMのトレハロース、及び約0.01%~約0.07%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液からなり、且つpH約5.6~約6.0を有する。いずれかのかかる実施態様において、本抗体は、この製剤中に、約21mg/ml~約29mg/ml、又は約22mg/ml~約28mg/ml、又は約23mg/ml~約27mg/ml、又は約24mg/ml~約26mg/ml、又は約24.5mg/ml~約26.5mg/ml、約25mg/ml、約26mg/ml、約25.5mg/ml、約25.6mg/ml、約25.7mg/ml又は約25.8mg/mlで存在してよい。
一部の好ましい態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに約40mM~約60mMのリン酸クエン酸塩、約154mM~約164mMのトレハロース、及び約0.02%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つpH約5.6~約6.0、又はpH5.8、又はpH約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに約40mM~約60mMのリン酸クエン酸塩、約154mM~約164mMのトレハロース、及び約0.02%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液から本質的になり、且つpH約5.6~約6.0、又はpH約5.8、又はpH約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約20mg/ml~約30mg/ml、並びに約40mM~約60mMのリン酸クエン酸塩、約154mM~約164mMのトレハロース、及び約0.02%~約0.06%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液からなり、且つpH約5.6~約6.0、又はpH約5.8、又はpH約6.0を有する。いずれかのかかる実施態様において、本抗体は、この製剤中に、約21mg/ml~約29mg/ml、又は約22mg/ml~約28mg/ml、又は約23mg/ml~約27mg/ml、又は約24mg/ml~約26mg/ml、又は約24.5mg/ml~約26.5mg/ml、約25mg/ml、約26mg/ml、約25.5mg/ml、約25.6mg/ml、約25.7mg/ml又は約25.8mg/mlで存在してよい。
一部の好ましい態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25mg/ml~約26.5mg/ml、並びに約45mM~約55mMのリン酸クエン酸塩、約157mM~約161mMのトレハロース、及び約0.03%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つ約5.6~約6.0、又はpH約5.8、又はpH約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25mg/ml~約26.5mg/ml、並びに約45mM~約55mMのリン酸クエン酸塩、約157mM~約161mMのトレハロース、及び約0.03%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液から本質的になり、且つ約5.6~約6.0、又はpH約5.8、又はpH約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25mg/ml~約26.5mg/ml、並びに約45mM~約55mMのリン酸クエン酸塩、約157mM~約161mMのトレハロース、及び約0.03%~約0.05%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液からなり、且つ約5.6~約6.0、又はpH約5.8、又はpH約6.0を有する。いずれかのかかる実施態様において、本抗体は、この製剤中に、約25mg/ml~約26mg/ml、又は約25.5mg/ml~約26mg/ml、約25mg/ml、約26mg/ml、約25.5mg/ml、約25.6mg/ml、約25.7mg/ml又は約25.8mg/mlで存在してよい。
一部の好ましい態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25.5mg/ml~約26.1mg/ml、並びに約50mMのリン酸クエン酸塩、約159mMのトレハロース、及び約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含み、且つpH約5.8又は約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25.5mg/ml~約26.1mg/ml、並びに約50mMのリン酸クエン酸塩、約159mMのトレハロース、及び約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液から本質的になり、且つpH約5.8又は約6.0を有する。一部の態様において、本抗体製剤は、VEGFへ特異的に結合し、且つ配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を約25.5mg/ml~約26.1mg/ml、並びに約50mMのリン酸クエン酸塩、約159mMのトレハロース、及び約0.04%(容量で)のポリソルベート20を含有する緩衝液からなり、且つpH約5.8又は約6.0を有する。いずれかのかかる実施態様において、本抗体は、この製剤中に、約26mg/ml、約25.5mg/ml、約25.6mg/ml、約25.7mg/ml又は約25.8mg/mlで存在してよい。
本製剤は、特に数ヶ月間から数年にわたる期間の、棚貯蔵を改善するために、抗体を安定化する。本製剤が貯蔵される場合、本抗体は、貯蔵期間中、熱安定性及びコロイド安定性を維持する。例えば、本製剤が貯蔵される場合、本抗体は、安定しており、且つ最小の凝集、綿状沈殿(flocculation)、断片化、及び変性を示し、並びに本抗体は、そのVEGF結合活性を保持する。
本抗体製剤は、冷蔵条件下で、及び好ましくは約2℃~約6℃で、約2℃、約3℃、約4℃、約5℃、約6℃、約7℃、約8℃を含む温度で貯蔵されることが、好ましい。本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約3ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約6ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約9ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約12ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約15ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約18ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約21ヶ月間貯蔵されてよい。一部の態様において、本抗体製剤は、かかる温度で少なくとも約24ヶ月間貯蔵されてよい。この貯蔵期間中、本抗体は、安定しており、且つ最小の凝集、綿状沈殿、断片化、及び変性を示し、並びに本抗体は、そのVEGF結合活性を保持し、その結果この抗体製剤は、貯蔵から取りだし、患者へ投与し、及び本製剤が投与される病態に対する治療的有効性を依然示す。
本製剤は、好ましくは抗体約20mg/ml~約30mg/mlを、より好ましくは抗体約25mg/ml又は約25.5mg/ml、又は約26mg/mlを含有する。とりわけこの抗体タンパク質の量は、活性がある未変性の形状の抗体モノマーの割合、及び低下したVEGF結合活性を有するかもしくは結合活性を有さない抗体凝集体の割合である。本製剤は、機能性抗体モノマーの最大量、並びに抗体凝集体の最小量、並びに低下した結合活性及び/又は治療的有効性(変更されないモノマーに対して)を伴う抗体の構造的に変更された形状の最小量を含むことは、高度に好ましい。例えば本抗体製剤は、好ましくは、抗体モノマーを少なくとも約85重量%、及び約2℃~約6℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約15重量%未満含む。
一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約90重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約10重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約93重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約7重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約95重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約5重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を少なくとも約96重量%含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約97重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約3重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約98重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約2重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約99重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約6ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約1重量%未満含む。抗体モノマー及び/又は抗体凝集体の量は、本明細書において説明又は例示されたものを含む、当該技術分野において適した任意の技術に従い決定されてよく、これは示差(differential)光散乱(DLS)、示差走査熱量測定(DSC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)、非還元条件及び還元条件キャピラリー電気泳動SDS(NR CE-SDS及びR CE-SDS)、並びに粒子カウント(PC)のいずれか一つもしくは組合せを含む。
一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約90重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約10重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約93重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約7重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約95重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約5重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を少なくとも約96重量%含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約97重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約3重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約98重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約2重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約99重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約12ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約1重量%未満含む。抗体モノマー及び/又は抗体凝集体の量は、本明細書において説明又は例示されたものを含む、当該技術分野において適した任意の技術に従い決定されてよく、これは示差光散乱(DLS)、示差走査熱量測定(DSC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)、非還元条件及び還元条件キャピラリー電気泳動SDS(NR CE-SDS及びR CE-SDS)、並びに粒子カウント(PC)のいずれか一つもしくは組合せを含む。
一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約90重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約10重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約93重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約7重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約95重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約5重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を少なくとも約96重量%含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約97重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約3重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約98重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約2重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約99重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約18ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約1重量%未満含む。抗体モノマー及び/又は抗体凝集体の量は、本明細書において説明又は例示されたものを含む、当該技術分野において適した任意の技術に従い決定されてよく、これは示差光散乱(DLS)、示差走査熱量測定(DSC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)、非還元条件及び還元条件キャピラリー電気泳動SDS(NR CE-SDS及びR CE-SDS)、並びに粒子カウント(PC)のいずれか一つもしくは組合せを含む。
一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約90重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約10重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約93重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約7重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約95重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約5重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を少なくとも約96重量%含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約97重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約3重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約98重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約2重量%未満含む。一部の態様において、本抗体製剤は、抗体モノマーを少なくとも約99重量%、及び約2℃~約8℃で少なくとも約24ヶ月間貯蔵された場合に、低下したVEGF結合活性及び/又は治療的有効性を伴う抗体凝集体を約1重量%未満含む。抗体モノマー及び/又は抗体凝集体の量は、本明細書において説明又は例示されたものを含む、当該技術分野において適した任意の技術に従い決定されてよく、これは示差光散乱(DLS)、示差走査熱量測定(DSC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)、非還元条件及び還元条件キャピラリー電気泳動SDS(NR CE-SDS及びR CE-SDS)、並びに粒子カウント(PC)のいずれか一つもしくは組合せを含む。
本発明はまた、本明細書に説明又は例示された抗体製剤のいずれかの治療的有効量を投与することにより、治療を必要とする対象において腫瘍を治療する方法も特徴としている。好ましくは、本抗体製剤は、白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、原発性腹膜の癌、難治性、再発性、もしくは転移性の子宮頸癌、転移性結腸直腸癌、転移性HER2陰性乳癌、転移性腎細胞癌、膠芽細胞腫、又は非小細胞肺癌(NSCLC)などの癌を治療する方法において使用される。治療的有効性は、例えば、投与される製剤中に存在するベバシズマブ抗体により達成される。本抗体製剤の投与は、任意の好適な経路に従い、好ましくは注射により、より好ましくは静脈内注射によることができる。投与は、医学的実践者の指示又は監視の下で実行されてよい。
本明細書において説明及び例示された抗体製剤は、医薬品として使用されてよい。本明細書において説明及び例示された抗体製剤は、白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、もしくは原発性腹膜の癌、難治性、再発性、もしくは転移性の子宮頸癌、転移性結腸直腸癌、転移性HER2陰性乳癌、転移性腎細胞癌、膠芽細胞腫、又は非小細胞肺癌(NSCLC)などの癌の1又は複数の治療のための医薬品の製造における使用のためであってよい。本製剤は、白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、又は原発性腹膜の癌の治療における使用のためであってよい。本製剤は、難治性、再発性、又は転移性の子宮頸癌の治療における使用のためであってよい。本製剤は、転移性結腸直腸癌の治療における使用のためであってよい。本製剤は、転移性HER2陰性乳癌の治療における使用のためであってよい。本製剤は、転移性腎細胞癌の治療における使用のためであってよい。本製剤は、膠芽細胞腫の治療における使用のためであってよい。本製剤は、非小細胞肺癌(NSCLC)の治療における使用のためであってよい。
本発明はまた、キットも特徴としている。これらのキットは、例えば、本明細書において説明又は例示された方法のいずれかを実践するために、使用されてよい。一部の態様において、キットは、本明細書において説明又は例示された任意の抗体製剤、並びに本明細書において説明又は例示された方法のいずれかにおける抗体製剤の使用に関する説明書を含む。このキットは、非限定的に、注射器及び針、又はカテーテルを含む、抗体製剤を対象へ注射するための装置を含む。
キットに含まれる説明書は、治療を必要とする白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、又は原発性腹膜の癌の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、白金-抵抗性再発性上皮卵巣、卵管、又は原発性腹膜の癌を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする難治性、再発性、又は転移性の子宮頸癌の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、難治性、再発性、又は転移性の子宮頸癌を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする転移性結腸直腸癌の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、転移性結腸直腸癌を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする転移性HER2陰性乳癌の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、転移性HER2陰性乳癌を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする転移性腎細胞癌の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、転移性腎細胞癌を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする膠芽細胞腫の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、膠芽細胞腫を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。一部の態様において、キットに含まれる説明書は、治療を必要とする非小細胞肺癌(NSCLC)の患者へ、本抗体製剤を注射することに関する説明書を含む、非小細胞肺癌(NSCLC)を治療する方法における、本抗体製剤の投与に関する説明書を含んでよい。
下記実施例は、より詳細に本発明を説明するために提供される。これらは、本発明を例証することを意図するが、限定することは意図していない。
実施例1-材料及び方法
導入。抗体ONS-1045は、ベバシズマブのバイオ後続品を表し、且つこれは増強された貯蔵安定性のために再製剤化されている。この緩衝された製剤は、少なく見積もっても、長期間貯蔵時に抗体の凝集を減少することが、想定されている。緩衝された製剤は、ベバシズマブ分子の非共有的及び共有的の両方のダイマー化を減少し得ることが想定されている。アバスチン(登録商標)(Genentech社)として市販されているベバシズマブは、安定化剤としてトレハロースを含有し、且つ穏やかな界面活性剤を含有し、酸性pH6.2である、リン酸ナトリウム緩衝液中に、製剤化されている。以下に記載した実験的アプローチは、コロイド安定性を増強するためにベバシズマブを再製剤化するための開発作業が含まれた。安定性の有意な増強、及び特に凝集の減少に関するものは、緩衝液及びpHを変更することにより達成された。
動的光散乱(DLS)。DLS試験法は、Wyatt DynaPro(商標)プレートリーダーを使用し、溶液中のタンパク質のサイズ分布及び全般的コロイド安定性に関する情報を提供した。流体力学半径は、凝集の存在に関する情報及び溶液中の分子の構造の確認を提供した。DLS試験は、非変性条件下での溶液中のサイズ分布の直交測定を提供した。
示差走査熱量測定(DSC)。示差走査熱量測定は、タンパク質の融解転移を測定し、結果的に溶液中のタンパク質の熱安定性に関する情報を提供した。熱量測定は、GE VPキャピラリーDSCシステムを用いて行った。タンパク質を、最適走査速度で25℃から95℃まで加熱し、タンパク質がアンフォールディングする一方で、融解転移(Tm)を生じさせた。緩衝液対照を、試料と並行して加熱し、融解温度及び転移を計算するために使用した。DSCプロファイルは、抗体の特色を示し、且つタンパク質が、異なるドメインへフォールディングされたことを明らかにした。
サイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)。SE-HPLCを使用し、抗体サイズの相違の分布をモニタリングした。SE-HPLC試験法は、サイズを基にタンパク質を分ける。モノマーピークの前に溶出する種は、凝集体(HMWS)であり、且つモノマーピークの後に溶出するピークは、分解物(LMWS)であった。
種は、TSK3000SWxl 7.8mm×300mmカラム(Tosoh Bioscience社、カタログ番号08541)を用い、流量0.5mL/分及び試行時間30分間;カラムは外界温度で、分離した。移動相は、0.2Mリン酸カリウム及び0.25M塩化カリウムで構成され、pH6.2であった。試料注入の2つの型が存在する-無希釈注入10uL@25mg/mL及び希釈注入100uL@0.5mg/mL(無希釈注入は、可逆性凝集体を含む総凝集体を測定し、希釈注入は、主に共有的性質のダイマーを測定する)。希釈試料は、移動相A(0.2Mリン酸カリウム、0.25M塩化カリウム、pH6.2)により、0.5mg/mLに希釈した。
試料は、分析の前に、30℃で、24時間インキュベーションした。自動サンプラーの温度は、試行の全期間にわたり、30℃で維持した。データは、280nmで分析した。
陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)。ベバシズマブ試料を、移動相A中に希釈し、カルボキシペプチダーゼBにより消化した。種を、陽イオン交換HPLCカラムを用いて分離した。勾配は、移動相A及び移動相Bにより、流量0.5mL/分を用いて行った。カラム温度は、40℃で維持し、試料は、2~8℃で維持した。データは、280nmで分析した。
粒子含量(content)(流体画像化)。流体画像化(FI)システムは、移動する流体中の粒子の迅速な分析のための統合されたシステムである。このシステムは、試料又は連続流れの中の粒子又は細胞を、自動的にカウントし、画像化し、且つ分析する。FIシステムにおいて、試料は、ポンプによりフローチャンバーへ引き込まれる。AutoImageモードでレーザーを使用し、FIシステムは、通過する粒子の光散乱をモニタリングした。カメラは、使用者が指定した間隔で、同期的に画像を捕獲するように設定した。次に散乱検出値を、VisualSpreadsheet(全ての他の粒子特性及び画像に加えて)により保存した。コンピュータ及び信号処理装置は一緒に、視野の画像を開始し、検索し且つ処理するように作業する。
オスモル濃度。浸透圧計を使用し、凝固点測定により、緩衝液及びタンパク質溶液のオスモル濃度を測定した。これは、試料温度を感知し、過冷却及び凍結誘導の程度を制御し、並びに試料の凝固点を測定するために、高精度サーミスタを利用した。必要とされる試料は、1回の測定につき20μLであった。
内部蛍光。内部蛍光分光法は、タンパク質の三次構造に関する情報を提供する、非侵襲的生物物理学的特徴決定法である。この方法は、タンパク質構造のアンフォールディングの程度を測定した。タンパク質試料(例えば、トリプトファン発光)の強度及び最大波長を、蛍光光度計上で測定した。1回の反復につき0.1mg/mLのタンパク質溶液600μLを試験した。発光走査:295nmで励起、310nmで開始し450nmで終了。
HUVEC細胞ベースのVEGF中和アッセイ。抗-血管新生モノクローナル抗体ベバシズマブの作用の主な機構は、VEGFに結合し、そのコグネート受容体への結合を防止することである。この方法で、ベバシズマブは、VEGFの内皮細胞増殖を誘導する能力を中和し;結果的に、抗-VEGF抗体の効能は、VEGF-誘導した細胞の増殖を阻害するその能力により定量化することができる。HUVEC細胞-ベースの効能アッセイにおいて、固定された濃度のVEGFを、連続希釈した薬物と共にインキュベーションした。ベバシズマブは、用量依存的様式で、VEGFへ結合し、他の結合相互作用に利用できないVEGFを作製する。この薬物-VEGFカクテルを、次に、マルチ-ウェルプレートに播種したHUVEC細胞へ添加し、更に継続された増殖のためにインキュベーションした。インキュベーション期間中に、HUVEC細胞は、VEGF濃度-依存的様式で増殖する。低い薬物濃度で、より多くのVEGFが利用可能であり、従って増殖は高度であり、その逆もまた当てはまる。HUVEC細胞増殖の抗体投与量-依存的阻害は、インキュベーション終了時の生存細胞数を定量化することにより、評価される。VEGF中和アッセイは、試料の効能が、参照標準に対して相対的に測定される、相対アッセイである。このアッセイは、3つの独立したアッセイプレートからなる。各プレートにおいて、標準及び試料の細胞生存度データを、4Pロジスティックモデルへフィットさせ、統計ソフトウェアを用い、独立した曲線パラメータを持つS字曲線を作製し;標準及び試料曲線のパラメータを比較し、曲線平行度を評価し、且つ平行であると見なされる場合は、被験物質の相対効能を計算する。最終的に報告された値は、許容し得る変動内にある3つの独立した値の平均である。
VEGF結合免疫学的検定。抗-血管新生モノクローナル抗体ベバシズマブの作用の主な機構は、VEGFに結合し、そのコグネート受容体への結合を防止し、これにより、血管内皮細胞に対するVEGF媒介した***促進性作用を阻害する。このベバシズマブによるVEGFの中和は、血管新生プロセスを阻害し、このことは次に腫瘍の生存及び進行を抑制する。従って、抗-VEGF抗体の効能は、ELISAにおいて、それらのVEGFへの結合を測定することにより、定量化することができる。このアッセイにおいて、固定された濃度のVEGFを、マルチ-ウェルプレート上に最初にコーティングした。非-特異的結合部位をブロックした後、固定されたVEGFを、連続希釈した参照標準及び被験試料と反応させた。未結合の抗体は洗浄除去し、ウェルを、VEGF-抗体複合体に結合する、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)にコンジュゲートした抗-κ軽鎖抗体と共にインキュベーションした。次に、未結合の二次抗体を洗浄除去し、ウェルを、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)HRP基質と共にインキュベーションし、呈色した生成物を生成した。発色を、リン酸の添加によりクエンチさせ、吸光度値を測定した。得られた光学密度(O.D.)値は、VEGFに結合した試料の量に正比例した。VEGF結合アッセイは、試料の効能が、参照標準に対して相対的に測定される、相対アッセイである。このアッセイは、2つの独立したアッセイプレートからなる。各プレートにおいて、標準及び試料のO.D.データを、4Pロジスティックモデルへフィットさせ、統計ソフトウェアを用い、独立した曲線パラメータを持つS字曲線を作製し;標準及び試料曲線のパラメータを比較し、曲線平行度を評価し、且つ平行であると見なされる場合は、被験物質の相対効能を計算する。最終的に報告された値は、許容し得る変動内にある2つの独立した値の平均である。
実施例2-ベバシズマブの立体構造安定性及びコロイド安定性に対する緩衝液、安定化剤、及びpHの作用
最初の実験は、ベバシズマブの立体構造安定性及びコロイド安定性について、緩衝液成分を評価した。クエン酸塩、リン酸塩、及び酢酸塩緩衝液は、ベバシズマブの安定性にとって理想的であることが、決定された。更に、個別にこれらの緩衝液は、熱及び振盪に関連したストレスにより誘導されるベバシズマブの凝集に対し防御的作用を示した。更なる実験は、これらの緩衝液(クエン酸塩、リン酸塩及び酢酸塩)の組合せは、優れた安定化作用を示すかどうかを、評価した。ベバシズマブ合致組成物(市販のアバスチン(登録商標)製剤の処方に合致した)において、リン酸クエン酸塩緩衝液は、リン酸ナトリウム緩衝液に比べ、有意により少ない凝集体(共有型ダイマーを含む)及びより少ない帯電種を生じた。
50mMリン酸ナトリウム緩衝液中のトレハロース安定化剤の作用を、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、及びグリシンを含む、代替安定化剤と比較した。次に異なる安定化された緩衝液組成物中のこの抗体の立体構造安定性を、DSCにより評価した(図1)。これらのデータは、表1に提示し、且つ試験した安定化剤は全て、トレハロースと同等であるかもしくはより優れていたことを示している。
表1. リン酸ナトリウム緩衝液中の代替立体構造安定化剤
Figure 0007112327000002
これらの代替安定化剤(ショ糖、ソルビトール、マンニトール、及びグリシン)を次に、リン酸クエン酸塩緩衝液と共に使用し、ベバシズマブ抗体の立体構造安定性を、DSCにより評価した。このデータは、表2に提示し、且つリン酸クエン酸塩緩衝液中の代替安定化剤は、ベバシズマブ合致製剤と同等であるかもしくはより優れていることを示している。
表2. リン酸クエン酸塩(C/P)緩衝液中の代替立体構造安定化剤
Figure 0007112327000003
安定化剤としてのトレハロース(Treh)を含むリン酸クエン酸塩(Cit)緩衝液を使用し、抗体(ベバシズマブ)の立体構造安定性に対するpHの作用を、評価した。DSCを用い、抗体の安定性を測定した。表3に示したデータは、各製剤組成物中で測定したベバシズマブのアンフォールディング温度は、ベバシズマブ合致組成物について観察されたものと同等であるが、pHは5.6より大きい(5.6、5.8、6.0、6.2)もののみ同等であることを示している。より低いpH(特に5.0)では、早期のアンフォールディング事象が、約65℃の比較的低い温度で生じ、従ってそのような比較的低いpH(5.6未満)は、ベバシズマブの製剤化には適していない。
表3. 50mMクエン酸塩又は50mMリン酸クエン酸塩緩衝液中のベバシズマブの熱/立体構造安定性に対するpHの作用
Figure 0007112327000004
並行実験は、緩衝剤としての酢酸塩を評価した。酢酸塩は、濃度5mM、15mM、及び25mMで、可変pHで評価した(表4及び5)。これらの実験は、安定化剤としてショ糖(Suc)(60mg/ml)とトレハロース(60mg/ml)を比較した。次に各組成物中のベバシズマブ分子の安定性を、DSCにより評価した。データは、表4及び5に示している。酢酸塩のモル濃度が増加するとTmは低下し、並びにpHが増加しても同じくTmは低下したことが、認められた(表4及び5)。増強した立体構造安定性は、pH5.6及び5.8で認められた(表5)。
表4. 酢酸塩トレハロース緩衝された製剤中のベバシズマブの立体構造安定性
Figure 0007112327000005
表5. 酢酸塩ショ糖緩衝された製剤中のベバシズマブの立体構造安定性
Figure 0007112327000006
実施例3-リン酸クエン酸塩緩衝されたトレハロース製剤及び酢酸塩ショ糖製剤中の貯蔵安定性
4種の緩衝された製剤を選択し、18ヶ月間にわたるベバシズマブ分子の長期貯蔵安定性を評価した。これらの製剤は、ベバシズマブ合致/参照製剤(コンディション1)と並行して試行した。貯蔵条件は、以下である:抗体は、~25mg/ml(無希釈)であるか又は希釈し;貯蔵は、5℃、30℃、又は37℃で;振盪は、室温で150RPMで;及び、凍結/解凍(20℃から室温までを、3サイクル)した。試験した製剤を、以下に列挙している:
コンディション1:ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致
50mM リン酸ナトリウム
159mM トレハロース
0.04% ポリソルベート20
pH 6.20
注射用滅菌水で適量(Q.S.)
コンディション2:ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH5.8
50mM リン酸クエン酸塩
159mM トレハロース
0.04% ポリソルベート20
pH 5.80
注射用滅菌水で適量
コンディション3:ベバシズマブリン酸クエン酸塩、pH6.0
50mM リン酸クエン酸塩
159mM トレハロース
0.04% ポリソルベート20
pH 6.0
注射用滅菌水で適量
コンディション4:ベバシズマブ酢酸塩、pH5.6
15mM 酢酸塩
175mM ショ糖
0.04% ポリソルベート20
pH 5.60
注射用滅菌水で適量
コンディション5:ベバシズマブ酢酸塩、pH5.8
15mM 酢酸塩
175mM ショ糖
0.04% ポリソルベート20
pH 5.80
注射用滅菌水で適量。
各貯蔵条件下の抗体の安定性は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)、CE-SDS、HUVEC細胞ベースのVEGF中和アッセイ、VEGF結合免疫学的検定及び粒子カウント(PC)を含むが、これらに限定されるものではない、一連の慣習的分析アッセイ及び拡大された特徴決定アッセイにより試験した。サイズ排除クロマトグラフィーを使用し、抗体モノマーの割合、総凝集体(共有的及び非共有的)の割合、及び分解物の割合を評価した。両方の製剤型の比較安定性は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))参照/合致組成物と共に評価した。長期貯蔵安定性に関する試料は、5℃±3℃で18ヶ月間にわたり貯蔵し、これは、リン酸クエン酸塩ベースの組成物(コンディション2及び3)並びに酢酸塩緩衝液ベースの組成物(コンディション4及び5)は両方共、アバスチン(登録商標)合致組成物よりもより安定していることを示している(図2A;図2A(i);図2A(ii);表6)。図2B、図2B(i)、図2B(ii)及び表7は、測定した共有的ダイマーは、5種のベバシズマブバイオ後続組成物の全てにおいて存在するが、コンディション2、3、4及び5は、ベバシズマブ合致組成物(コンディション1)中に存在するものよりも、より少ない共有的ダイマーを有することを示している(表7)。
表6. SE-HPLC(無希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の総凝集体(5℃での長期安定性)
Figure 0007112327000007
表7. SE-HPLC(希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の共有的ダイマー(長期安定性)
Figure 0007112327000008
陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)により測定した酸性に帯電した種も同じく、18ヶ月間の長期貯蔵安定性試験時に、全ての試料について試験した(表7(i);図2B(iii);図2B(iv)及び図2B(v))。5種全ての組成物について、帯電した種、特に酸性に帯電した種は、5℃での18ヶ月間にわたる貯蔵で、有意に変動しなかった。
表7(i) CEX-HPLCにより測定したベバシズマブバイオ後続製剤における%酸性種(長期安定性)
Figure 0007112327000009
HUVEC細胞ベースのVEGF中和アッセイにより測定したアダリムマブバイオ後続製剤に関する相対効能は、全てのコンディション(コンディション2-5)について、コンディション1と比べ、90~110%以内であることがわかった(表7(ii))。この知見はまた、これらの製剤(コンディション2-5)の効能は、製剤組成の変更に起因した影響を受けず、且つ2~8℃での18ヶ月間にわたる貯蔵で、アバスチン組成物の製剤と同等であることを確認している。
表7(ii) 2~8℃で18ヶ月間貯蔵した後のHUVEC細胞ベースのVEGF中和アッセイにより測定したベバシズマブバイオ後続製剤(コンディション1-5)の相対効能
Figure 0007112327000010
VEGF結合免疫学的検定により測定したアダリムマブバイオ後続製剤に関する相対効能は、全てのコンディション(コンディション2-5)について、コンディション1と比べ、90~110%以内であることがわかった(表7(iii))。この知見はまた、これらの製剤(コンディション2-5)の効能は、製剤組成の変更に起因した影響を受けず、且つ2~8℃での18ヶ月間にわたる貯蔵で、アバスチン組成物の製剤と同等であることを確認している。
表7(iii) 2~8℃で18ヶ月間貯蔵した後のVEGF結合免疫学的検定により測定したベバシズマブバイオ後続製剤(コンディション1-5)の相対効能
Figure 0007112327000011
加速貯蔵安定性(30℃)における試料は、リン酸クエン酸塩ベースの組成物及び酢酸塩緩衝液ベースの組成物の両方は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致組成物よりもより安定していることを示している(図2C及び図2D;表8及び9)。図2D及び表9は、測定可能な共有的ダイマーは、5種全てのベバシズマブバイオ後続組成物中に存在することを指摘している。全てのバイオ後続製剤コンディション(2-5)は、ベバシズマブ合致組成物中に存在するものよりも、より少ない共有的ダイマーを有することがわかった。
表8. SE-HPLC(無希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の総凝集体(30℃での加速安定性)
Figure 0007112327000012
表9. SE-HPLC(希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の共有的ダイマー(30℃での加速安定性)
Figure 0007112327000013
加速貯蔵安定性(37℃)における試料は、リン酸クエン酸塩ベースの組成物及び酢酸塩緩衝液ベースの組成物の両方は、ベバシズマブ合致組成物よりもより安定していることを示している(図2E及び図2F;表10及び11)。図2F及び表11は、測定可能な共有的ダイマーは、5種全てのベバシズマブバイオ後続組成物中に存在することを指摘している。しかし、全てのコンディション(2-5)は、ベバシズマブ合致組成物中に存在するものよりも、より少ない共有的ダイマーを有する。
表10. SE-HPLC(無希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の総凝集体(37℃での加速安定性)
Figure 0007112327000014
表11. SE-HPLC(希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の共有的ダイマー(37℃での加速安定性)
Figure 0007112327000015
ストレス試験(室温で150rpmの振盪)における試料は、リン酸クエン酸塩ベースの組成物及び酢酸塩緩衝液ベースの組成物の両方は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致組成物よりもより安定していることを示している(図2G及び図2H;表12及び13)。酢酸塩-ショ糖組成物(コンディション5)は、わずかに高い凝集体の割合を有し、このことはpH5.6は、pH5.8を超えるベバシズマブの製剤安定性にとって好ましいことを指摘している。図2H及び表13は、5種のベバシズマブバイオ後続組成物全てにおいて測定された共有的ダイマーを示している。全てのコンディション(2-5)は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致組成物中に存在するものよりも、より低い共有的ダイマーを有することが認められた。
表12 SE-HPLC(無希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の総凝集体(150rpmでの振盪)
Figure 0007112327000016
表13. SE-HPLC(希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の共有的ダイマー(150rpmで振盪)
Figure 0007112327000017
ストレス試験(凍結/解凍試験)における試料は、リン酸クエン酸塩ベースの組成物及び酢酸塩緩衝液ベースの組成物の両方は、凍結/解凍ストレスに対する防御の付与に関して、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))合致組成物と同等であることを指摘している(図2I及び図2J;表14及び15)。酢酸塩-ショ糖組成物(コンディション5)は、わずかに高い凝集体の割合を有し、このことはpH5.6は、pH5.8を超えるベバシズマブの製剤安定性にとって好ましいことを指摘している。図2J及び表15は、5種のベバシズマブバイオ後続組成物全てにおいて測定可能な共有的ダイマーを示している。全てのコンディション(2-5)は、ベバシズマブ合致組成物中に存在するものよりも、より低い共有的ダイマーを有した。
表14. SE-HPLC(無希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の総凝集体(150rpmで振盪)
Figure 0007112327000018
表15. SE-HPLC(希釈注入)により測定したベバシズマブバイオ後続製剤中の共有的ダイマー(凍結/解凍ストレス)
Figure 0007112327000019
実施例4-リン酸クエン酸塩緩衝されたトレハロース製剤及び酢酸塩ショ糖製剤中のベバシズマブバイオ後続品の生物物理特性
4種の緩衝されたバイオ後続被験製剤の生物物理特性を、ベバシズマブ合致参照製剤と並行して評価した。示差走査熱量測定(DSC)、動的光散乱(DLS)、蛍光分光法(Int.Fl.)により試験されたものを含むが、これらに限定されるものではない生物物理特性を、評価した。バイオ後続品の類似性は、いくつかの直交ツールにより評価し、これらの生物物理学的方法は、バイオ類似性(biosimilality)を評価するための直交解析法内のそのようなアプローチの1つである。直交ツールは、ベバシズマブバイオ後続品の4種の緩衝された製剤(コンディション2-5)の生物物理特性は、ベバシズマブ合致組成物(コンディション1)のそれに類似しているかもしくはより優れていることを指摘している。
全ての製剤におけるベバシズマブの融解温度、従って熱によるアンフォールディングパターンは、Tm1約73℃及びTm2約83℃と類似している(表16)。これは、開発された製剤コンディションは全て、ベバシズマブに類似した立体構造安定性をもたらすことを指摘している。究極的に、これは、実施例3に記載されたような長期安定性試験(5℃で18ヶ月間貯蔵)であり、これは最終的にベバシズマブがより安定し且つ凝集する傾向が少ないコンディション2-5を製剤(すなわち組成物)として同定している。
表16 DSCにより測定されたベバシズマブバイオ後続製剤組成物の立体構造安定性
Figure 0007112327000020
4種全ての製剤コンディションにおけるベバシズマブバイオ後続品の流体力学的特性の動的光散乱(DLS)ベースの評価を、ベバシズマブ合致組成物(コンディション1)と比較し、評価した。ベバシズマブバイオ後続品の流体力学的半径は、コンディション1-3において、約6nmから7nmまで増加する(濃度15mg/mlで)(表17、図3)。酢酸塩コンディション4及び5は、ベバシズマブ合致組成物(コンディション1)と比べ、注目すべき異なるサイズの傾向を示し、これは、より優れたコロイド安定性を指摘している。リン酸クエン酸塩コンディション2及び3における流体力学的サイズでは、その傾向は、ベバシズマブ合致コンディション(コンディション1)と類似しているが、可逆的凝集体及び共有的ダイマー形成の傾向(実施例3に説明されたような、18ヶ月間の期間にわたる長期間貯蔵及び加速された温度貯蔵安定性)は、これは凝集に対しより優れた防御をもたらすことを指摘している。
表17. DLSにより異なる製剤コンディションについて測定された流体力学的サイズ(平均)及び拡散係数(平均)
Figure 0007112327000021

注記:太字で示されたRhは、マルチモーダル測定である。
内部蛍光分光法は、全ての製剤コンディションは、合致組成物(コンディション1)としてのベバシズマブに類似した立体構造安定性をもたらすことを指摘している(表18及び図4)。本試験の重要な生物物理学的説明事項(descriptor)(最大吸光及び最大波長)は、全ての製剤コンディションに関して類似している。
表18 最大の平均ピーク及び吸光度を示す全ての製剤コンディションに関する内部蛍光スペクトル
Figure 0007112327000022

Claims (50)

  1. 配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体、10mM~100mMのリン酸クエン酸塩、100mM~200mMのトレハロース、並びに0.01%(v/v)~0.1%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤であって、ここで抗体製剤が、pH5.7~6.1を有し、且つここで抗体製剤が、5℃の冷蔵条件下で貯蔵された場合に、少なくとも18ヶ月安定している、緩衝された抗体製剤。
  2. 前記製剤が、抗体10mg/ml~50mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  3. 前記製剤が、抗体15mg/ml~35mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  4. 前記製剤が、抗体24mg/ml~27mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  5. 前記製剤が、抗体25mg/ml~26mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  6. 前記製剤が、抗体25.5mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  7. 前記製剤が、抗体25mg/mlを含有する、請求項1記載の製剤。
  8. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩30mM~70mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  9. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩40mM~60mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  10. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩48mM~52mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  11. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩49mM~51mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  12. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩50mM~51mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  13. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩50mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  14. 前記緩衝液が、リン酸クエン酸塩51mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  15. 前記製剤が、トレハロース120mM~180mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  16. 前記製剤が、トレハロース140mM~180mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  17. 前記製剤が、トレハロース150mM~170mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  18. 前記製剤が、トレハロース157mM~161mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  19. 前記製剤が、トレハロース158mM~160mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  20. 前記製剤が、トレハロース159mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  21. 前記製剤が、トレハロース160mMを含有する、請求項1記載の製剤。
  22. 前記製剤が、ポリソルベート200.02%(v/v)~0.06%(v/v)を含有する、請求項1記載の製剤。
  23. 前記製剤が、ポリソルベート200.03%(v/v)~0.05%(v/v)を含有する、請求項1記載の製剤。
  24. 前記製剤が、ポリソルベート200.04%(v/v)を含有する、請求項1記載の製剤。
  25. 前記製剤が、pH5.8を有する、請求項1記載の製剤。
  26. 前記製剤が、pH6を有する、請求項1記載の製剤。
  27. 配列番号:1のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号:2のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む抗体を15mg/ml~35mg/ml、5mM~25mMの酢酸ナトリウム、150mM~201mMのショ糖、並びに0.03%(v/v)~0.05%(v/v)のポリソルベート20を含有する緩衝液を含む、緩衝された抗体製剤であって、ここで抗体製剤が、5.6~5.8を有し、ここで抗体製剤が、5℃の冷蔵条件下で貯蔵された場合に、少なくとも18ヶ月安定している、緩衝された抗体製剤。
  28. 前記製剤が、抗体20mg/ml~30mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  29. 前記製剤が、抗体23mg/ml~27mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  30. 前記製剤が、抗体24mg/ml~27mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  31. 前記製剤が、抗体24mg/ml~26mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  32. 前記製剤が、抗体25mg/ml~26mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  33. 前記製剤が、抗体25.5mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  34. 前記製剤が、抗体25mg/mlを含有する、請求項27記載の製剤。
  35. 前記緩衝液が、酢酸ナトリウム11mM~19mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  36. 前記緩衝液が、酢酸ナトリウム13mM~17mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  37. 前記緩衝液が、酢酸ナトリウム13mM~16mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  38. 前記緩衝液が、酢酸ナトリウム15mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  39. 前記製剤が、ショ糖165mM~185mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  40. 前記製剤が、ショ糖170mM~180mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  41. 前記製剤が、ショ糖174mM~176mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  42. 前記製剤が、ショ糖175mMを含有する、請求項27記載の製剤。
  43. 前記製剤が、ポリソルベート200.03%(v/v)~0.05%(v/v)を含有する、請求項27記載の製剤。
  44. 前記製剤が、ポリソルベート200.04%(v/v)を含有する、請求項27記載の製剤。
  45. 前記製剤が、pH5.8を有する、請求項27記載の製剤。
  46. 前記製剤が、pH5.6を有する、請求項27記載の製剤。
  47. 癌を治療するための医薬組成物であって請求項1~46のいずれか一項記載の緩衝された抗体製剤該癌の治療に有効な量含有する、医薬組成物
  48. 前記癌が、白金-抵抗性再発性上皮卵巣癌、卵管癌、原発性腹膜癌、難治性子宮頸癌、再発性子宮頸癌、転移性子宮頸癌、転移性結腸直腸癌、転移性HER2陰性乳癌、転移性腎細胞癌、膠芽細胞腫、及び非小細胞肺癌からなる群から選択される、請求項47記載の医薬組成物
  49. 前記対象が、ヒトである、請求項47記載の医薬組成物
  50. 前記医薬組成物静脈内注射用に製剤化されたものである、請求項47記載の医薬組成物
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