JP7111995B2 - 蛍光体組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、蛍光体組成物およびその製造方法に関する。
一般的な白色発光装置では、青色LED(Light Emitting Diode)チップからの光の一部を蛍光体で色変換し、青色LEDチップからの青色光と蛍光体からの発光とを混色して白色光が作り出されている。また、青色LD(Laser Diode)と蛍光体との組み合わせによる白色発光装置の開発も行われている。白色発光装置としては、例えば、青色LEDチップまたは青色LDと黄色蛍光体との組み合わせがある。黄色蛍光体として、特許文献1にはLaSi11:Ce(以下、LSNと略記することがある)で表される組成を有し、Ceを賦活剤とする蛍光体が提案されている。
国際公開第2014/123198号
黄色蛍光体として、LSNを用いる場合であっても、他の蛍光体と同様に、蛍光体の発光特性をより一層向上させることが求められている。例えば、蛍光体がより高い輝度を有すること、より高い温度領域でも発光特性を維持し続けられること等が求められている。
本開示の一態様は、高輝度で、高温度領域における発光特性の低下が抑制される蛍光体を提供することを目的とする。
第一態様は、セリウム以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mと、ケイ素と、窒素と、を組成に含み、セリウムで賦活される窒化物蛍光体と、酸フッ化物とを含む蛍光体組成物である。蛍光体組成物は、蛍光体組成物に対する酸フッ化物の含有率が、X線回折法の参照強度比法において1.5質量%以上10質量%以下である。
第二態様は、Ce以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mを含む元素M源と、Ce源と、Si源と、金属フッ化物と、を含む原料混合物を準備することと、原料混合物を昇温して、1200℃を超えて1800℃以下の範囲内の温度で熱処理して、熱処理物を得ることを含む前記蛍光体組成物の製造方法である。この製造方法における原料混合物の熱処理は、1200℃から1400℃までの昇温速度が毎時50℃未満である。
本開示の一態様によれば、高輝度で、高温度領域における発光特性の低下が抑制される蛍光体を提供することができる。
実施例1乃至4および比較例1、2に係る蛍光体組成物のX線回折スペクトルを示す図である。 実施例1乃至4および比較例1、2に係る蛍光体組成物のX線回折スペクトルの部分拡大図である。 実施例3、4および比較例1に係る蛍光体組成物の発光スペクトルを示す図である。 実施例3、4および比較例1に係る蛍光体組成物の温度特性を示す図である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。さらに、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等はJIS Z8110の規定に従う。以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、蛍光体組成物およびその製造方法を例示するものであって、本発明は、以下に示す蛍光体組成物およびその製造方法に限定されない。
蛍光体組成物
蛍光体組成物は、窒化物蛍光体と酸フッ化物とを含む。窒化物蛍光体は、セリウム以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mと、ケイ素と、窒素と、を組成に含み、セリウムで賦活される。蛍光体組成物は、蛍光体組成物に対する酸フッ化物の含有率が、X線回折法の参照強度比法において1.5質量%以上10質量%以下である。
蛍光体組成物は、主成分である窒化物蛍光体に加えて、窒化物蛍光体の成分元素を含んでいてよい酸フッ化物を所定量で含んでいることで、高い輝度を達成することができるとともに、高温領域における発光特性の低下を抑制することができる。これは、例えば、以下のように考えることができる。後述する製造方法により、原料中に微量に含まれる酸素が、窒化物蛍光体の結晶構造中に取り込まれることを抑制し、酸フッ化物として窒化物蛍光体とは別の生成物とされることが促進される。そのため、窒化物蛍光体の組成に酸素が含まれることによる悪影響を少なくして、窒化物蛍光体の輝度を高くすることができ、更に温度特性を改善できると考えられる。
窒化物蛍光体に含まれる元素Mとしては、例えば、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種であってよい。元素Mは、好ましくは、Sc、Y、La、GdおよびLuからなる群から選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、La、YおよびGdからなる群から選択される少なくとも1種である。
窒化物蛍光体の組成における元素Mの含有比は、例えば、ケイ素を6とする場合に、2.5以上3.3以下であってよく、好ましくは2.8以上3.2未満であり、より好ましくは2.9以上3.1以下である。窒化物蛍光体の組成における窒素の含有比は、例えば、ケイ素を6とする場合に、10以上12以下であってよく、好ましくは10.2以上11.5未満であり、より好ましくは、10.5以上11.2以下である。窒化物蛍光体の組成におけるセリウムの含有比は、例えば、ケイ素を6とする場合に、0を超えて0.8以下であってよく、好ましくは0.01を超えて0.8以下であり、より好ましくは0.01を超えて0.6未満であり、さらに好ましくは0.1以上0.6未満である。
窒化物蛍光体は、例えば、下記式(1)で表される組成を有していてもよい。
Si:Ce (1)
式(1)中、Mは、Sc、Y、La、GdおよびLuからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよい。Mは、好ましくはLa、YおよびGdからなる群から選択される少なくとも1種を含む。pは2.5≦p≦3.3を満たしてよい。qは5.4≦q≦6.6を満たしてよい。rは10≦r≦12を満たしてよい。sは0<s≦0.8を満たしてよい。好ましくは、sは0.01<s<0.6を満たす。上記式(1)において、pに対するqの比は、例えば、1.6<q/p<2.7を満たしてよい。また、qに対するrの比は、例えば、1.5<r/q<2.3を満たしてよい。
また、窒化物蛍光体は、例えば、下記式(1a)で表される組成を有していてもよい。
3-xSi11-x:Ce (1a)
式(1a)中、Mは、Sc、Y、La、GdおよびLuからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよい。Mは、好ましくはLa、YおよびGdからなる群から選択される少なくとも1種を含む。xは0<x≦0.8を満たしてよく、好ましくは、xは0<x<0.6を満たす。
ここで、式(1a)で表される組成は理論組成であって、窒化物蛍光体は、理論組成とは異なるが、実質的に同一である組成を有していてもよい。実質的に同一であるとは、理論組成の窒化物蛍光体と同程度の発光特性が維持されることを意味する。蛍光体組成物に含まれる窒化物蛍光体物は、1種単独であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
窒化物蛍光体は、その組成に酸素原子、フッ素原子等を含んでいてもよい。窒化物蛍光体がその組成に酸素原子を含む場合、その含有量は、例えば、窒化物蛍光体1モルに対して、0.2モル以下であってよく、好ましくは0.15モル以下であり、より好ましくは0.12モル以下、さらに好ましくは0.05未満である。また、酸素原子の含有量は、例えば、窒化物蛍光体1モルに対して0.001モル以上であってよく、好ましくは0.01モル以上であり、より好ましくは0.02モル以上である。また、窒化物蛍光体がその組成にフッ素原子を含む場合、その含有量は、窒化物蛍光体1モルに対して、例えば、0.1モル以下であってよく、好ましくは0.05モル未満である。また、フッ素原子の含有量は、例えば、窒化物蛍光体1モルに対して0.01モル以上であってよく、好ましくは0.02以上である。なお、酸素原子およびフッ素原子の含有量は、窒化物蛍光体の理論組成を基準として算出される。
蛍光体組成物における窒化物蛍光体の含有率は、X線回折法の参照強度比法において、例えば、90質量%以上97質量%以下であってよく、好ましくは92質量%以上97質量%以下、93質量%以上97質量%以下、または93質量%以上96質量%以下である。ここで、参照強度比法とは、XRDスペクトルを用いる成分定量方法の1種である。参照強度比法では、被検成分の最強線における積分強度から、データベースに登録されているRIR値を用いて簡易的に被検成分の定量値を算出する。本明細書において、参照強度比法に用いるXRDスペクトルの測定条件は、線源としてCuKα線を用い、管電流20mA、管電圧40kVである。XRD測定装置としては、例えば、リガク製UltimaIVを用いることができる。窒化物蛍光体のRIR値は、例えば、LaSi11:01-083-9962についてRIR(I/Ic)=3.42とすることができる。なお、窒化物蛍光体のRIR値については、国際回折データセンター(ICDD)が公開している粉末X線回折のデータベース(PDF)を参照することができる。
窒化物蛍光体は、少なくとも一部が結晶相を有することが好ましい。窒化物蛍光体の少なくとも一部が結晶相を有する場合、窒化物蛍光体中の成分比率を均一にすることが容易になる。窒化物蛍光体は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上が結晶相を有している。なお、本明細書において、「結晶相」とは、発光性を有する結晶相を意味する。窒化物蛍光体の50質量%以上が結晶相を有する場合、より優れた発光特性を得ることができる。窒化物蛍光体における結晶相の割合が高いほど、窒化物蛍光体の輝度が高くなり、発光特性が向上する。また、窒化物蛍光体における結晶相の割合が高いほど、窒化物蛍光体の加工性が高くなる。従って、窒化物蛍光体の80質量%以上が結晶相を有する場合、より優れた発光特性を有し、かつ加工性により優れた窒化物蛍光体を得ることができる。
蛍光体組成物に含まれる酸フッ化物は、酸素とフッ素に加えて金属元素の少なくとも1種を含む金属酸フッ化物であってよい。金属酸フッ化物に含まれる金属元素は、例えば、窒化物蛍光体を構成する金属元素の少なくとも1種を含んでいてよく、好ましくは元素M、Ce、Si等からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよく、より好ましくはLa、Y、Gd、Ce、Si等からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよい。蛍光体組成物に含まれる酸フッ化物は、1種単独であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
酸フッ化物が元素Mを含む場合、少なくとも1種の元素Mと酸素原子とフッ素原子とを含んでいてよい。酸フッ化物に含まれる元素Mは、窒化物蛍光体における元素Mと同一種であってよい。酸フッ化物の組成における、元素Mに対するフッ素原子の含有比は、例えば、0を超えて3.5以下であってよく、0.2以上3.5以下であってもよく、0.3以上3以下であってもよい。また、酸フッ化物の組成における、元素Mに対する酸素原子の含有比は、例えば、0を超えて以上2以下であってよく、0.1以上2以下であってもよく、0.3以上1.5以下であってもよい。元素Mを含む酸フッ化物は、例えば、以下の式(2)で表される組成を有していてもよい。
MO (2)
式(2)中、tは0<t≦2を満たし、uは0<u≦3.5を満たす。
また、酸フッ化物は、例えば、以下の式(2a)で表される組成を有していてもよい。
MO(3-y)/2 (0<y<3) (2a)
ここで、式(2a)で表される組成は理論組成であって、元素Mを含む酸フッ化物は理論組成とは異なるが、実質的に同一である組成を有していてもよい。実質的に同一であるとは、元素Mの酸化数に対応した酸素原子とフッ素原子を含む組成であることを意味する。
元素Mを含む酸フッ化物は、元素Mに加えてCeを含んでいてもよい。元素MおよびCeを含む酸フッ化物の組成は、例えば、上記元素Mを含む酸フッ化物の組成のうち、元素Mの一部をCeで置換したものであってよい。また、酸フッ化物がSiを含む場合もある。
蛍光体組成物に含まれる酸フッ化物の蛍光体組成物に対する含有率は、X線回折(XRD)法の参照強度比(RIR)法において1.5質量%以上10質量%以下である。好ましくは、酸フッ化物の蛍光体組成物に対する含有率は3質量%以上8質量%以下であり、3質量%以上7質量%以下、または3質量%以上6.7質量%以下である。ここで、酸フッ化物のRIR値は、例えば、元素MとしてLaを含む場合、LaOF:01-085-3679としてRIR(I/Ic)=13.02を採用することができる。なお、酸フッ化物のRIR値は、ICDDのPDFを参照することができる。
蛍光体組成物に含まれる酸フッ化物の窒化物蛍光体に対する含有量は、蛍光体組成物の元素分析値から算出することができる。蛍光体組成物の元素分析値から算出される酸フッ化物の窒化物蛍光体1モルに対する含有量は、例えば、0.1モル以上0.4モル以下であってよい。好ましくは、酸フッ化物の窒化物蛍光体1モルに対する含有量は、0.12モル以上0.32モル以下、0.14モル以上0.28モル以下、または0.2モル以上0.26モル以下である。蛍光体組成物の元素分析値は、例えば、蛍光X線分析(XRF)、イオンクロマトグラフィー、酸素・窒素分析装置等を用いて測定することができる。ここで、含有量の算出に用いられる窒化物蛍光体および酸フッ化物の組成は、理論組成とする。なお、酸フッ化物の窒化物蛍光体に対する含有量は、RIR法によって算出してもよい。
蛍光体組成物の体積平均粒径は、例えば、5μm以上40μm以下であってよく、好ましくは5μm以上35μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下、または12μm以上25μm以下である。蛍光体組成物の体積平均粒径が上記範囲内であると、光の吸収率および変換効率をより一層向上させることができる。また、蛍光体組成物の体積平均粒径が5μm以上である場合、凝集体の形成をより効果的に抑制することができる。また、蛍光体においては、上述の体積平均粒径の値と同様の粒子径を有する蛍光体粒子の頻度分布が高いことが好ましい。更に、蛍光体粒子の粒度分布に関しては、狭い範囲に分布していることが好ましい。このように粒径および粒度分布のばらつきが小さく、光学的に優れた特徴を有する蛍光体組成物を得ることができる。なお、本明細書において、「体積平均粒径」は、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により測定される。細孔電気抵抗法は、電気抵抗を利用した粒子測定法であり、具体的には、電解質溶液中に蛍光体組成物を分散させ、アパーチャーチューブの細孔を通過するときに生じる電気抵抗に基づいて蛍光体組成物に含まれる粒子の粒径を求める方法である。
蛍光体組成物に対する酸フッ化物の含有率(以下、単に「酸フッ化物の含有率」ともいう)が、X線回折法の参照強度比法において1.5質量%以上である蛍光体組成物は、高い輝度を達成することができる。また、酸フッ化物の含有率が、X線回折法の参照強度比法において1.5質量%以上である蛍光体組成物は、高温度領域における発光特性の低下が抑制される。高温度領域における発光特性は、室温(例えば、25℃)における輝度に対する所定の温度(例えば、300℃)における輝度の維持率で評価することができる。
蛍光体の製造方法
上述した蛍光体組成物は、例えば、以下のような製造方法によって製造することができる。窒化物蛍光体の製造方法は、例えば、原料混合物を準備する準備工程と、準備した原料混合物を熱処理して熱処理物を得る熱処理工程とを含む。窒化物蛍光体の製造方法は、熱処理物を解砕・粉砕する粉砕工程、粉砕された熱処理物を洗浄する洗浄工程、得られる窒化物蛍光体を分級する分級工程等をさらに含んでいてもよい。
準備工程では、セリウム(Ce)以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mを含む元素M源の少なくとも1種と、セリウム(Ce)源の少なくとも1種と、ケイ素(Si)源の少なくとも1種と、を含む原料混合物を準備する。原料混合物は、金属フッ化物をさらに含んでいてもよい。金属フッ化物は、例えば、いわゆるフラックス剤であってよい。
原料混合物における元素Mを含む元素M源は、元素Mを含む化合物および元素M単体からなる群から選択される少なくとも1種であってよい。元素Mを含む化合物としては、元素Mの酸化物、水酸化物、窒化物、水素化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ハロゲン化物、ケイ化物(シリサイド)等を挙げることができ、好ましくは窒化物、酸化物、ケイ化物、水素化物等からなる群から選択される少なくとも1種である。元素M源として、元素Mの窒化物、ケイ化物、水素化物または元素M単体を用いることで、得られる蛍光体に含まれる酸素原子の含有量を低減することができる。元素Mが、例えば、ランタン(La)の場合、Laを含む化合物として具体的には、窒化ランタン(例えば、LaN)、酸化ランタン(例えば、La)、ケイ化ランタン(例えば、LaSi、LaSi)、フッ化ランタン(例えば、LaF)、水素化ランタン(例えば、LaH、LaH)等を挙げることができる。元素M源は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、元素M源は、1種類の元素Mを含んでいてよく、2種以上の元素Mを含んでいてもよい。
原料混合物におけるCe源は、Ceを含む化合物およびCe単体からなる群から選択される少なくとも1種であってよい。Ceは、例えば、窒化物蛍光体における賦活剤として機能してよい。Ceを含む化合物としては、Ceの酸化物、窒化物、水素化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ハロゲン化物、ケイ化物(シリサイド)等を挙げることができ、好ましくは窒化物、水素化物、酸化物、ハロゲン化物、ケイ化物(シリサイド)、水素化物等からなる群から選択される少なくとも1種であり、より好ましくはハロゲン化物(特にフッ化物)である。Ce源として、Ceの窒化物、単体またはハロゲン化物を原料として用いることで、得られる蛍光体に含まれる酸素原子の含有量を低減することができる。Ce源としてフッ化セリウム(例えば、CeF)を使用する場合、フッ化セリウムは窒化物蛍光体のCe源となるのみならず、フラックス剤としても機能し得る。したがって、Ce源としてフッ化セリウムを好ましく用いることができる。Ce源は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
原料混合物におけるSi源は、Siを含む化合物およびSi単体からなる群から選択される少なくとも1種であってよい。また、Si源は、上記元素M源およびCe源におけるケイ化物(シリサイド)を含んでいてもよい。すなわち、Si源は、元素M源およびCe源の少なくとも一方の少なくとも一部を兼ねるものであってもよい。Siを含む化合物としては、Siの酸化物、窒化物、ハロゲン化物、イミド化物等を挙げることができ、好ましくは窒化物、酸化物、イミド化物等である。Si源として、Siの窒化物、Si単体またはシリサイドを用いることで、得られる蛍光体に含まれる酸素原子の含有量を低減することができる。ケイ素を含む化合物として具体的には、窒化ケイ素(Si)、酸化ケイ素(SiO、SiO)、シリコンイミド(Si(NH))等を挙げることができる。Si源としてSi単体を使用する場合であっても、安価で結晶性の良好な窒化物蛍光体を合成することができる。Si源の純度は2N以上であることが好ましいが、Li、Na、K、B等の異なる元素を含有してもよい。更に、Si源におけるSiの一部は、Al、Ga、In、Tl、Ge、Sn、Ti、Zr、Hf等で置換されてもよい。Si源に他の元素が含まれる場合、その含有率はSiに対して、例えば5モル%以上であってよい。Si源に含まれる他の元素の含有率はSiに対して、例えば20モル%以下であってよく、好ましくは10モル%以下、または1モル%未満である。Si源は1種単独で用いてよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
原料混合物における元素M源、Ce源およびSi源の混合比は、目的とする組成に応じて適宜選択すればよい。例えば、式(1)または式(1a)で表される組成に応じた化学量論比となるように各元素源の混合量を調整すればよい。また、目的とする組成とは異なる組成を有する窒化物蛍光体(例えば、MSi)の生成を抑えるために、元素M源を化学量論比に基づく混合量よりも24質量%程度まで過剰に仕込んでもよい。
原料混合物は、少なくとも1種の金属フッ化物をさらに含んでいてもよい。金属フッ化物は、例えば、フラックス剤として機能し、後述する熱処理工程において液相を生成し、窒化物蛍光体の合成反応を促進させる機能を有する。また、原料混合物が金属フッ化物を含むことにより、原料中の酸素原子が窒化物蛍光体の結晶相中に取り込まれることを抑え、窒化物蛍光体の輝度をより向上させることができる。金属フッ化物は、元素M源、およびCe源の少なくとも一方として原料混合物に含まれていてもよい。原料混合物は、金属フッ化物を1種単独で含んでいても、2種以上を組み合わせて含んでいてもよい。原料混合物における金属フッ化物の含有率は、例えば、0.01質量%以上15質量%以下であってよい。金属フッ化物の含有率が0.01質量%以上であると、窒化物蛍光体の粒子が大きくなり、より高い輝度を有する窒化物蛍光体を得ることができる傾向がある。また、金属フッ化物の含有率が15質量%以下であると、フラックス剤の添加量を必要最小限にとどめるとともに、より高い輝度を有する窒化物蛍光体を得ることができる傾向がある。原料混合物が元素M源、およびCe源の少なくとも一方として金属フッ化物を含む場合、金属フッ化物の含有量は、目的組成に応じて選択される元素M源、およびCe源の含有量に加えて含む含有量であってよく、目的組成に応じて選択される元素M源、およびCe源の含有量に含まれていてもよい。
原料混合物は、金属フッ化物以外のフラックス剤をさらに含んでいてもよい。金属フッ化物以外のフラックス剤としては、希土類元素のフッ化物以外のハロゲン化物、アルカリ金属元素のフッ化物以外のハロゲン化物、アルカリ土類金属元素のフッ化物以外のハロゲン化物などを挙げることができる。原料混合物は、フラックス剤を1種単独で含んでいてよく、2種以上を組み合わせて含んでいてよい。
原料混合物は、秤量された各元素源を粉砕および混合することにより得ることができる。各元素源の粉砕および混合は、混合機を用いて乾式または湿式で行うことができる。混合機による粉砕および混合は、工業的に通常用いられているボールミルの他、振動ミル、ロールミル、ジェットミル、乳鉢-乳棒等の粉砕機と、リボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機とを組み合わせることにより行うことができる。原料の粉砕を行うことにより、原料の比表面積を大きくすることができる。また、原料粉末の比表面積を一定範囲とするために、工業的に通常用いられている沈降槽、ハイドロサイクロン、遠心分離器等の湿式分級機、サイクロン、エアセパレータ等の乾式分級機を用いて分級してもよい。原料が大気中で不安定である場合、アルゴン雰囲気下、窒素雰囲気下等の不活性雰囲気下で粉砕および混合を行ってよい。このように粉砕および混合を行うことにより、原料混合物が得られる。
熱処理工程では、準備した原料混合物を、1200℃を超えて1800℃以下の範囲内の温度で熱処理して熱処理物を得る。熱処理工程では1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時50℃未満とする。すなわち、熱処理工程は、1200℃まで昇温する第1昇温工程と、1200℃から所定の温度まで昇温する第2昇温工程と、所定の温度を維持する定温熱処理工程とを含んでいてよい。第1昇温工程および第2昇温工程における昇温速度は、粉体特性、作業性等を踏まえてそれぞれ適宜選択すればよい。ここで、本明細書における昇温速度とは、昇温完了時の温度と昇温開始時の温度との差を、昇温に要する時間で除して得られる平均昇温速度を意味する。従って、昇温中の単位時間あたりの温度上昇幅(温度上昇率)は必ずしも常に一定である必要はなく、昇温中の温度上昇率の変動は許容される。
第1昇温工程では、原料混合物を室温(例えば、25℃)から1200℃まで昇温する。第1昇温工程における昇温速度は、例えば、毎時400℃以下であってよく、好ましくは毎時350℃以下、または毎時320℃以下である。第1昇温工程における昇温速度の下限は、例えば、毎時100℃以上であってよく、好ましくは毎時200℃以上、または毎時250℃以上である。
第2昇温工程では、原料混合物を1200℃から1200℃を超える所定の温度まで昇温する。所定の温度は1300℃以上1800℃以下であってよく、好ましくは1400℃以上1800℃以下であり、より好ましくは1400℃以上1600℃以下である。第2昇温工程における昇温速度は、1200℃から1400℃までの温度範囲では、毎時50℃未満であり、好ましくは毎時30℃以下、毎時20℃以下、または毎時10℃以下である。第2昇温工程における昇温速度の下限は、例えば、毎時0.1℃以上であってよく、好ましくは毎時0.5℃以上である。第2昇温工程において、昇温速度を適切に制御することで、原料混合物に含まれる酸素原子を酸フッ化物として生成させることを促進させることができる。つまり、原料混合物に含まれる酸素原子が窒化物蛍光体の組成に含まれることを抑制することができると考えられる。これにより、窒化物蛍光体の組成に酸素が含まれることによる悪影響が少なくなり、高い発光輝度を有し、高温度領域における発光特性の低下が抑制される蛍光体が得られる。なお、所定の温度が1400℃を超える場合、1400℃以上における昇温速度は、例えば、毎時50℃未満であり、好ましくは毎時30℃以下、毎時20℃以下、または毎時10℃以下である。
定温熱処理工程では、1200℃を超える所定の温度を維持して、原料混合物を熱処理する。定温熱処理工程における熱処理時間は、例えば、1時間以上30時間以下であってよく、好ましくは5時間以上20時間以下である。ここで、定温熱処理工程における所定の温度の維持には、例えば20℃以下、好ましくは10℃未満の温度変動が許容される。
原料混合物の熱処理は、炭化ケイ素(SiC)、石英、アルミナ、窒化ホウ素(BN)、金属等の坩堝、ボート等に、原料混合物を配置して行ってよい。熱処理工程における雰囲気は、例えば、還元雰囲気であってよい。還元雰囲気は、還元性ガスを含む雰囲気であればよく、還元性ガスと不活性ガスの混合雰囲気であってもよい。還元性ガスとしては、例えば、水素ガス、アンモニアガス、一酸化炭素ガス、炭化水素ガス等を挙げることができる。また、不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴン等の希ガス等を挙げることができる。熱処理の雰囲気が還元性ガスと不活性ガスとを含む場合、雰囲気中の還元性ガスの含有率は、例えば、1体積%以上10体積%以下であってよく、好ましくは3体積%以上4体積%以下である。雰囲気中の還元性ガスの含有率は、還元性ガスの種類に応じて作業時の安全性を考慮した含有率とすることが好ましい。熱処理工程における圧力は、例えば、大気圧以上10気圧以下であってよい。原料混合物の熱処理は、例えば、管状炉、高周波炉、メタル炉、雰囲気炉、ガス加圧炉等を用いて行うことができる。
蛍光体の製造方法は、熱処理工程で得られる熱処理物を解砕・粉砕して粉砕物を得る粉砕工程をさらに含んでいてよい。熱処理物を解砕・粉砕することで粉末状の蛍光体が得られる。熱処理物の解砕・粉砕は、例えば、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、リボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の粉砕機等を用いて行うことができ、また乳鉢と乳棒を用いて行ってもよい。
蛍光体の製造方法は、粉砕工程で得られる粉砕された熱処理物を液媒体で洗浄する洗浄工程をさらに含んでいてもよい。液媒体で洗浄することで不純物の少なくとも一部を除去することができ、蛍光体の発光効率がより向上する。洗浄工程は、熱処理物を液媒体中に分散して分散物を得ることと、分散物を固液分離して固形分を得ることとを含んでいてよく、固液分離された固形分を乾燥することをさらに含んでいてもよい。液媒体は、例えば、少なくとも水を含んでいてよい。液媒体は水に加えてアルコール等の水溶性有機溶剤をさらに含んでいてもよい。熱処理物の分散に用いる液媒体の量は、熱処理物の質量に対して、例えば、5倍以上20倍以下であってよく、好ましくは6倍以上15倍以下である。分散物の温度は、例えば、室温(25℃)程度であってよい。また、分散時間は、例えば、10分以上100時間以下であってよく、好ましくは1時間以上50時間以下である。
分散物の固液分離は、例えば、濾過、吸引濾過、加圧濾過、遠心分離、デカンテーション等の工業的に通常用いられる方法により行うことができる。固液分離により回収された固形分は、真空乾燥機、熱風加熱乾燥機、コニカルドライヤー、ロータリーエバポレーター等の工業的に通常用いられる装置を用いて乾燥させることができる。乾燥温度は、例えば、50℃以上200℃以下であってよく、好ましくは80℃以上130℃以下である。乾燥時間は、例えば、0.5時間以上200時間以下であってよく、好ましくは1時間以上20時間以下である。
蛍光体の製造方法における洗浄工程は、固液分離後の固形分を、酸成分を含む液媒体と接触させることと、固形分に付着した酸成分の少なくとも一部を除去することとを含む酸処理工程をさらに含んでいてもよい。酸処理工程によって、目的とする結晶相以外の部分の少なくとも一部を除去することができ、窒化物蛍光体に含まれる不純物相の含有量を低減することができる。これにより窒化物蛍光体の発光効率をより向上させることができる。
酸成分としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸等の無機酸;ギ酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。液媒体に含まれる酸成分は1種単独であってよく、2種以上の組み合わせであってもよい。酸成分の2種以上の組み合わせには、例えば、王水が含まれる。液媒体は、例えば、少なくとも水を含んでいてよい。液媒体は水に加えてアルコール等の水溶性有機溶剤をさらに含んでいてもよい。液媒体中の酸成分の含有量は、例えば、0.1質量%以上40質量%以下であってよく、好ましくは5質量%以上10質量%以下である。固形分との接触に用いる酸成分を含む液媒体の量は、固形分の質量に対して、例えば、0.5倍以上50倍以下であってよい。接触の温度は、例えば、5℃以上70℃以下であってよく、好ましくは10℃以上50℃以下である。また、接触時間は、例えば、10分以上100時間以下であってよく、好ましくは30分以上5時間以下である。
固形分と酸成分含む液媒体とを接触させた後に、固形分に付着した酸成分の少なくとも一部が除去される。除去方法としては、液媒体(例えば、水)との接触、乾燥等を挙げることができる。酸成分の除去に液媒体との接触を適用する場合、液媒体との接触後に固液分離、乾燥等を実施してもよい。固液分離、乾燥等の詳細は既述の通りである。酸成分が除去された固形分には、分級処理を実施してもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
La源として窒化ランタン(LaN)、Si源として窒化ケイ素(Si)、Ce源としてフラックス剤を兼ねてフッ化セリウム(CeF)をそれぞれ用いた。各元素のモル比がLa:Si:Ce=3.19:6:0.16となるように、各原料を秤量した。具体的には、LaNを48.79g、Siを28.06g、CeFを3.15g秤量した。
秤取した原料を乾式で十分に粉砕および混合して原料混合物を得た。得られた原料混合物を坩堝に詰め、還元雰囲気下で1200℃にて4時間で1次熱処理を行い、前駆体を得た。得られた前駆体を粉砕し、再度坩堝に詰め、還元雰囲気下で1400℃にて5時間の熱処理を行った。その際、室温から1200℃までの昇温速度を毎時300℃、1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時25℃に設定して、熱処理物を得た。得られた熱処理物を粉砕し、水中で2時間分散させた後、固液分離により、蛍光体を回収した。回収した蛍光体を7質量%の塩酸水溶液中で1時間撹拌した後、pH=7.0程度の中性になるまで水洗等を行い、乾燥させることにより、粉体状の実施例1の蛍光体組成物を得た。
[実施例2]
2回目の熱処理における1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時10℃になるように調整した以外は実施例1と同様の手順で、実施例2の蛍光体組成物を合成した。
[実施例3]
2回目の熱処理における1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時5℃になるように調整した以外は実施例1と同様の手順で、実施例3の蛍光体組成物を合成した。
[実施例4]
2回目の熱処理における1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時1℃になるように調整した以外は実施例1と同様の手順で、実施例4の蛍光体組成物を合成した。
[比較例1]
2回目の熱処理における1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時50℃になるように調整した以外は実施例1と同様の手順で、比較例1の蛍光体組成物を合成した。
[比較例2]
2回目の熱処理における1200℃から1400℃までの昇温速度を毎時300℃になるように調整した以外は実施例1と同様の手順で、比較例2の蛍光体を合成した。
X線回折(XRD)スペクトル
実施例1から4および比較例1から2の蛍光体組成物のX線回折(XRD)スペクトルを測定した。測定は、測定装置としてリガク製UltimaIVを用い、線源としてCuKα線を用いて、管電流20mA、管電圧40kVで行った。実施例1から4および比較例1から2の蛍光体組成物のXRDスペクトルを図1および図2に示す。
図2に示すように、実施例1から4の蛍光体組成物では、2θ=26.6°付近にLaOF由来のピークが確認できたが、比較例1および2では殆ど確認できなかった。このことから、昇温速度の差によって、LaOFの生成量が異なり、昇温速度が遅い熱処理工程であると、LaOFの生成量が多い傾向にあることが分かる。
実施例1から4および比較例1から2で得られた蛍光体組成物に含まれる生成物を、XRDスペクトルにより確認し、各生成物の定量評価をRIR法に基づいて行った。RIR値として、LaSi11(No.01-083-9962)、LaOF(No.01-085-3679)を使用した。RIR法に基づいて求めた各蛍光体組成物中の窒化物蛍光体であるLaSi11の定量値と酸フッ化物であるLaOFの定量値の総和に対するLaOFの定量値の比率として算出したLaOFの含有比率LaOF/(LSN+LaOF)を表1に示す。また、併せて上記組成に基づいて窒化物蛍光体1モルに対する酸フッ化物のモル含有量を算出した。なお、表1における符号「±」は、ランタン酸フッ化物の測定誤差範囲を意味する。
表1より、実施例1から4で得られた蛍光体組成物では、LaOFの質量基準の含有比率が3.3±0.3%から6.1±0.6%であった。これに対して、比較例1および2の蛍光体組成物におけるLaOFの質量基準の含有比率は1.0%未満であったことがわかる。
実施例1から4および比較例1から2で得られた蛍光体組成物の組成について、蛍光X線分析(XRF)装置:RIGAKU製、イオンクロマトグラフィー(IC)装置:日本DIONEX製、酸素・窒素分析装置:HORIBA製を用いて構成元素の含有量の分析を行った。窒化物蛍光体の組成を(La,Ce)Si11とし、Si=6を基準として、分析結果における窒化物蛍光体以外の各成分元素の含有量を、窒化物蛍光体1モルに対する窒化物蛍光体以外の各成分元素のモル含有量として算出した。次いで、酸フッ化物の組成をLaOFとし、分析結果における窒化物蛍光体以外のLaの含有量に基づき、窒化物蛍光体1モルに対する酸フッ化物のモル含有量を算出した。さらに、分析結果から窒化物蛍光体の含有量および酸フッ化物の含有量を差し引いて、分析結果における窒化物蛍光体および酸フッ化物以外の各成分元素の含有量を、窒化物蛍光体1モルに対する余剰元素のモル含有量として算出した。結果を表1に示す。
表1より、実施例1から4で得られた蛍光体組成物では、(La、Ce)Si11を1molとした場合のLaOFの含有量が0.13molから0.58molであった。これに対して、比較例1および2で得られた蛍光体組成物では、(La、Ce)Si11を1molとした場合のLaOFの含有量は0.05mol未満であったことがわかる。また、酸フッ化物の含有量は、RIR法と元素分析とでほぼ一致した。
Figure 0007111995000001
各実施例および比較例の蛍光体組成物について、体積平均粒径Dm(μm)を、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製Multisizer)を用いて測定した。また、各実施例および比較例の蛍光体組成物の色度(x,y)および発光輝度(ENG:%)について、蛍光分光光度計QE-2000(大塚電子株式会社製)を用いて、励起光の波長を450nmとして室温(25℃)で測定した。また、各蛍光体組成物の各温度(室温から300℃)における発光輝度(ENG:%)をF-4500E(日立ハイテクサイエンス社製)を用いて、励起光の波長を450nmとして測定した。発光スペクトルの測定結果より、各蛍光体組成物の発光輝度(ENG:%)について、比較例1の発光輝度(ENG:%)を100%としたときの輝度比(相対ENG:%)を計算した。また、蛍光体組成物の温度特性については、室温時の発光輝度に対する300℃における発光輝度の維持率(%)を、比較例1の維持率(%)を100%としたときの相対的な維持率(%)として算出した。各蛍光体組成物の平均粒径Dm(μm)、発光輝度(相対ENG:%)および維持率(%)を表2に示す。
図3に実施例3、実施例4および比較例1の蛍光体組成物について、25℃における発光スペクトルを示す。図4に実施例3、実施例4および比較例1の蛍光体について、測定温度と発光輝度(相対ENG:%)の関係を示す。
Figure 0007111995000002
表2より、実施例1から4の蛍光体組成物の発光輝度は、第2昇温工程における昇温速度が毎時50℃である比較例2の蛍光体組成物の輝度と比較して、約8%から17%程度高くなったことが分かる。表2より、実施例1から4の蛍光体組成物の300℃での温度特性は、第2昇温工程における昇温速度が毎時300℃である比較例1の蛍光体の温度特性と比較して、6.4%から14%程度まで向上している。これは、例えば、窒化物蛍光体の組成中に取り込まれる酸素の影響が低減され、安定な結晶構造を有しているため、熱による特性低下の影響が抑制されたと考えられる。また、この結果により、高出力で使用するLDまたは高出力LEDなどの発光素子と組み合わせたとしてもより発光特性に優れると考えられる。以上の結果より、実施例1から4の蛍光体組成物は、比較例1または2の蛍光体組成物と比較して、高い輝度を有し、温度特性が改良された、優れた発光特性を有することが分かった。

Claims (12)

  1. セリウム以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mと、ケイ素と、窒素と、を組成に含み、セリウムで賦活される窒化物蛍光体と、
    酸フッ化物と、を含み、
    前記酸フッ化物の含有比率が、X線回折法の参照強度比法において1.5質量%以上10質量%以下である蛍光体組成物。
  2. 前記窒化物蛍光体は、下記式(1)で表される組成を有する請求項1に記載の蛍光体組成物。
    Si:Ce (1)
    (式中、Mは、Sc、Y、La、Gd、Tb、およびLuからなる群から選択される少なくとも1種を含み、pは2.5≦p≦3.3を満たし、qは5.4≦q≦6.6を満たし、rは10≦r≦12を満たし、sは0<s≦0.8を満たす。)
  3. 前記酸フッ化物の含有比率が、3質量%以上6.7質量%以下である請求項1または2に記載の蛍光体組成物。
  4. 前記窒化物蛍光体の1モルに対する前記酸フッ化物の含有量が、0.15モル以上0.26モル以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の蛍光体組成物。
  5. 前記酸フッ化物が、下記式(2)で表される組成を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の蛍光体組成物。
    MO (2)
    (式中、tは0<t≦2.0を満たし、uは0<u≦3.5を満たす。)
  6. 前記元素Mが、La、YおよびGdからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1から5のいずれか1項に記載の蛍光体組成物。
  7. 体積平均粒径が5μm以上35μm以下である請求項1から6のいずれか1項に記載の蛍光体組成物。
  8. 前記請求項1から7のいずれか1項に記載の蛍光体組成物の製造方法であって、
    Ce以外の希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種である元素Mを含む元素M源と、Ce源と、Si源と、金属フッ化物と、を含む原料混合物を準備することと、
    前記原料混合物を昇温して、1200℃を超えて1800℃以下の範囲内の温度で熱処理して、熱処理物を得ることと、を含み、
    前記原料混合物の熱処理は、1200℃から1400℃までの昇温速度が毎時50℃未満であることを含む蛍光体組成物の製造方法。
  9. 前記原料混合物の熱処理は、1200℃までの昇温速度が毎時400℃以下であることを含む請求項8に記載の蛍光体組成物の製造方法。
  10. 前記原料混合物の熱処理における雰囲気が、還元雰囲気である請求項8または9記載の蛍光体組成物の製造方法。
  11. 前記熱処理物を得た後に、前記熱処理物を液媒体中に分散して分散物を得ることと、前記分散物を固液分離して固形分を得ることと、をさらに含む請求項8から10のいずれか1項に記載の蛍光体組成物の製造方法。
  12. 前記固形分を、酸成分を含む液媒体と接触させることと、前記固形分に付着した酸成分の少なくとも一部を除去することと、をさらに含む請求項11に記載の蛍光体組成物の製造方法。
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