JP7111703B2 - 赤外域及び可視域の光制御装置 - Google Patents

赤外域及び可視域の光制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、赤外域及び可視域の光を制御する光制御装置に関する。
光の透過・遮へい機能を有する偏光板は、光のスイッチング機能を有する液晶とともに液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)等の表示装置に用いられる。このLCDの適用分野も初期の頃の電卓および時計等の小型機器から、ノートパソコン、ワープロ、液晶プロジェクター、液晶テレビ、カーナビゲーション、及び屋内外の情報表示装置、計測機器等が挙げられる。また偏光機能を有するレンズへの適用も可能であり、視認性の向上したサングラスや、近年では3Dテレビなどに対応する偏光メガネなどへの応用がなされている。
一般的な偏光板は、延伸配向したポリビニルアルコール又はその誘導体のフィルムあるいは、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポリエンを生成して配向せしめたポリエン系のフィルムなどの偏光膜基材に、偏光素子としてヨウ素や二色性染料を染色乃至は含有せしめて製造される。これらのうち、偏光素子としてヨウ素を用いたヨウ素系偏光膜は、偏光性能には優れるものの、水および熱に対して弱く、高温、高湿の状態で長時間使用する場合にはその耐久性に問題がある。一方、偏光素子として二色性染料を用いた染料系偏光膜はヨウ素系偏光膜に比べ、耐湿性および耐熱性は優れるものの、一般に偏光性能が十分でない。つまり、可視波長域向けの波長に対する偏光機能を有する偏光板であって、赤外波長域向けの偏光板ではなかった。
近年では、タッチパネル向け認識光源や防犯カメラ、センサー、偽造防止、通信機器等の用途において、可視域波長向けの偏光板だけでなく、赤外線領域に用いられる偏光板が求められている。そういった要望に対して、特許文献1のようにヨウ素系偏光板をポリエン化した赤外偏光板や、特許文献2または3のようなワイヤーグリットを応用した赤外偏光板や、特許文献4のような微粒子を含んだガラスを延伸した赤外偏光子や、特許文献5または6のようなコレステリック液晶を用いたタイプが報告されている。特許文献1では耐久性が弱く、耐熱性や湿熱耐久性、および耐光性が弱く実用性に至っていない。特許文献2または3のようなワイヤグリッドタイプは、フィルムタイプにも加工が可能であると同時に、製品として安定していることから普及が進みつつある。しかしながら、表面にナノレベルの凹凸がないと光学特性を維持でないことから、表面に触れてはならず、そのため使用される用途は制限され、さらには反射防止や防呟(アンチグレア)加工をすることが難しい。特許文献4のような微粒子を含んだガラス延伸タイプは高い耐久性を有し、高い二色性を有していることから実用性に至っている。しかしながら、微粒子を含みながら延伸されたガラスであるため、素子そのものが割れやすく、もろく、かつ、従来の偏光板のような柔軟性が無くいために表面加工や他の基板との貼合が難しいという問題点があった。特許文献5及び特許文献6の技術は、古くから公開されている円偏光を用いた技術ではあるが、視認する角度によって色が変わってしまうことや、基本的に、反射を利用した偏光板であるため、迷光や絶対偏光光を形成させることが難しかった。つまり、一般的なヨウ素系偏光板のように吸収型偏光素子であって、フィルムタイプで柔軟性があり、かつ、高い耐久性を有する赤外線波長領域に対応した偏光板は無かった。また、更には、それは赤外域の偏光板の機能を有するだけであり、可視域の偏光を制御しうるものではなかった。
よって、これまでに赤外域の偏光と可視域の偏光のそれぞれを制御し得ても、同時にそれぞれの領域の偏光光を制御しうる偏光板を得ることは出来ていなかった。
加えて、可視と赤外光を切替えて、それぞれ独立にスイッチング出来る素子は存在しなかった。
US2,494,686号明細書 特開2016-148871号公報 特表2006-507517号公報 特開2004-86100号公報 国際公開第2015/087709号 特開2013-064798号公報
偏光とその応用、共立出版社, 第2章(p14-30)
本願は、入射した赤外域の波長の光と可視域の波長の光を、同時にそれぞれ異なる偏光光になるように制御することが出来る光制御装置を提供することを目的とする。
本願はさらに、入射した赤外域の偏光と可視域の偏光を同時にそれぞれの領域の偏光光を制御しうる光学制御を提供することを目的とする。加えて、同一光源からの赤外域の光と可視域の光を、検出される側とにおいて、赤外域と可視域のそれぞれの領域で切替えて光量を制御できる光学システム、つまりは、可視光と赤外光とを動的に切替スイッチング出来る素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体を用いて、赤外域の光と可視域の光をそれぞれ異なる偏光光へと制御することにより、入射時の赤外域の光の偏光と、入射時の可視域の光の偏光が、検出される側において、赤外域と可視域においてそれぞれ異なる偏光を出射することが出来ることを見出した。
加えて本発明者らは、可視域の光と赤外域の光を同時に用いた光制御装置であって、赤外域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板と、可視域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板を具備した光制御装置において、動的に位相を制御可能な媒体により、赤外域の透過光の量と可視域の透過光の量とを制御可能とし、さらには赤外域の光と可視域の光とのスイッチング素子として機能可能な光制御装置を見出した。そしてさらに、同一光源を用いながらも、入射時の赤外域の光量と可視域の光量が、検出される側とにおいて、赤外域と可視域において、それぞれの領域で切替えて光量を制御できる光学システムを見出した。
すなわち、本発明の要旨構成は以下に示すとおりである。
1)
赤外域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(IR偏光板)、可視域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(VIS偏光板)、及び位相を有する媒体または位相制御可能な媒体を含み、入射した赤外域の光と可視域の光を、それぞれ異なる偏光光にすることにより、赤外域の透過光と可視域の透過光を制御する光制御装置。
2)
位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値Rλを示しているときの角度と、赤外域で直線偏光を発現しているときの角度との間の角度θiが0≦θi<180°の範囲となる1)に記載の光制御装置。
3)
位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値Rλを示している角度と、可視域において直線偏光を発現しているときの角度との間の角度θvが-90°<θv<180°の範囲となる1)または2)に記載の光制御装置。
4)
赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(1)または数式(2)の関係を満たす1)~3)のいずれか一項に記載の光制御装置:
Vλ-RD≦Rλ≦Vλ+RD 数式(1)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
Iλ/2-RD≦Rλ≦Iλ/2+RD 数式(2)
(ただし、RDは0~40nmを示す)。
5)
赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(3)または数式(4)の関係を満たす1)~3)のいずれか一項に記載の光制御装置:
Vλ/2-RD≦Rλ≦Vλ/2+RD 数式(3)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
Iλ/4-RD≦Rλ≦Iλ/4+RD 数式(4)
(ただし、RDは0~40nmを示す)。
6)
赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(5)または数式(6)の関係を満たす1)~3)のいずれか一項に記載の光制御装置。
Vλ×3/2-RD≦Rλ≦Vλ×3/2+RD 数式(5)
(ただし、RDは0~40nmを示す。)
Iλ×1/2-RD≦Rλ≦Iλ×1/2+RD 数式(6)
(ただし、RDは0~40nmを示す。)
7)
可視域の光と赤外域の光を同時に制御するための、1)~6)のいずれか一項に記載の光制御装置であって、前記位相制御可能な媒体が動的に位相制御可能な媒体である、光制御装置。
8)
前記動的に位相制御可能な媒体が液晶パネル(液晶セル)である7)に記載の光制御装置。
9)
前記液晶パネル(液晶セル)で使用している液晶が、TN液晶(Twisted Nematic液晶)、または、STN液晶(Super Twisted Nematic液晶)である8)に記載の光制御装置。
10)
可視域の光と赤外域の光の各々の透過対非透過のコントラスト比が10以上である7)~9)のいずれか一項に記載の光制御装置。
11)
可視域の光と赤外域の光に対して偏光性能を有する1つの偏光板(VIS-IR偏光板)を含む1)~10)のいずれか一項に記載の光制御装置。
12)
前記VIS-IR偏光板において赤外域の光の直交透過率と可視域の光の直交透過率との差が1%以下である11)に記載の光制御装置。
13)
前記IR偏光板において赤外域の光の直交透過率と、可視域の光の直交透過率との差が10%以上である1)~12)のいずれか一項に記載の光制御装置。
14)
前記IR偏光板において赤外域の光の直交透過率が1%以下、かつ可視域の光の透過率との差が10%以上である偏光板と、前記VIS偏光板が赤外域で高い透過率を示し、赤外域の光の透過に影響しにくいことを示し、かつ、可視域の光の直交透過率が1%以下を示す少なくとも1つの偏光板とを含む、1)~13)のいずれか一項に記載の光制御装置。
15)
前記IR偏光板または前記VIS-IR偏光板が吸収型偏光板である1)~14)のいずれか一項に記載の光制御装置。
16)
前記IR偏光板または前記VIS-IR偏光板がフィルムである1)~15)のいずれか一項に記載の光制御装置。
17)
位相差を有する媒体または位相制御可能な媒体と、少なくとも1つの偏光板が積層されている1)~16)のいずれか一項に記載の光制御装置。
18)
1)~17)のいずれか一項に記載の光制御装置を備える液晶表示装置、偽造防止装置、またはセンサー。
本発明により、入射時の赤外域の光及び可視域の光を、検出される側において、それぞれ異なる偏光として出射することを可能とし、かつ、それら偏光によって光量の制御を可能とする。
一態様において、本発明により、同一光源からの入射時の赤外域の光の量と可視域の光の量が、検出される側において、赤外域の光と可視域の光が、それぞれの領域で透過または非透過となるように切替えを行うことにより、それぞれの光の量の制御を可能とする。
本発明の光制御装置は、赤外域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(IR偏光板)と、可視域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(VIS偏光板)、及び位相を有する媒体または位相制御可能な媒体を含み、入射した赤外域の光と可視域の光を、それぞれ異なる偏光光にすることにより、赤外域の透過光と可視域の透過光を制御することを特徴とする。
一態様において、本発明の光制御装置は、可視域の光と赤外域の光が同時に入射した際に、動的に位相制御可能な媒体を含み、赤外域の光と可視域の光をそれぞれ異なる偏光光になるよう制御することにより、赤外域の透過光と可視域の透過光を制御することを特徴とする。
上記IR偏光板は、赤外域の波長において偏光制御可能な偏光板であれば特に限定されない。該偏光板としては、例えば、特許文献1のようなヨウ素系偏光板を応用したポリエンタイプ、特許文献2、特許文献3のようなワイヤーグリッド型偏光板、特許文献4のようにガラスに金属粒子を混合して延伸するガラス偏光板や、染料を含んだ染料系偏光板等が挙げられるが、本願では、染料系偏光板が、好ましく用いられる。この染料系偏光板は、フィルムタイプとすることが可能であり、他の偏光板、位相差板等との積層が容易であり、フレキシブル、かつ、光学制御が容易であるという特長を有している。
上記IR偏光板は、700~1400nmの一部又は全部の波長域の光に対して偏光性能を有している。
上記VIS偏光板とは、可視域の波長において偏光制御可能な偏光板であれば特に限定されない。該偏光板としては、例えば、ヨウ素系偏光板、染料系偏光板、特定の波長のみを偏光制御できる染料系偏光板、ポリエンを利用したタイプの偏光板などであってもよいが、特定の波長のみを偏光制御可能な染料系偏光板、または特定の波長のみを偏光可能な染料系偏光板を複数種類組み合わせ、特定波長の光のみ偏光制御可能な偏光素子とすることが好ましい。特定波長の光のみに対する偏光性能を備えることによって、特定波長での偏光を検出、または制御可能となるために好ましい。
上記VIS偏光板は、400~700nmの一部又は全部の波長域の光に対して偏光性能を有している。赤外域の透過率が高く吸収を有してないことが好ましく、赤外域の光が
可視透過率より高ければ、特に限定されるものではない。“吸収を有さず”とは赤外域で高い透過率を有し、赤外域の光の透過に影響がしにくいことを示すが、通常、一般的な偏光板の単体透過率は30~45%であるため、それ同等以上の単体透過率を赤外域の各波長に持つ場合、赤外光の透過機能を持つ偏光板として本願の可視(VIS)偏光板として使用することが出来る。具体的には赤外域の透過率が40%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%、特に好ましくは80%以上が好ましい。特に、2枚のVIS偏光板を直交にした場合の赤外域の透過率が30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%、特に好ましくは70%以上であることが特に好ましいVIS偏光板として用いる事が出来る。
上記位相を有する媒体としては、位相差板、波長板、位相差フィルムと言われるもの等が挙げられる。
また、位相制御可能な媒体としては、一般的に液晶モニタ等で用いられる液晶を封入し、電気等により位相を制御可能な液晶パネル(液晶セル)等が挙げられる。
ここで、「位相制御可能」とは、波としての光の位相を制御可能であることを意味する。偏光性能に着目した場合、例えば、波長板や位相制御可能な媒体等(波長板等)は、直線偏光の光に所定の位相差を与える光学機能素子であり、偏光は特定の軸の光に対して、その他の軸(例えば90°)において、異なる位相を設けることが可能である。すなわち、一つの偏光光に対して、その光路上に波長板等を設けることにより、その逆の軸の偏光としたり、円偏光、楕円偏光などを新たに付与することが可能となる。したがって、波長板等は、配向した複屈折材料(例えば、延伸フィルム)などを利用して直交する2つの偏光成分に位相差をつけることにより、入射した光の偏光の状態を変えることが出来る素子と言える。この波長板等は、例えば、特定の光の波長をλとした場合、そのλ/2の位相差板の遅相軸を偏光の軸に対して45°に設置することにより、波長板等に入射した直線偏光を90°回転させて、入射した偏光軸とは直交(90°)方向に偏光軸を有する偏光を出射することが出来る。また、λ/2の位相差板の遅相軸を偏光の軸に対して22.5°に設置することにより、波長板(位相差板)に入射した直線偏光を45°回転させて、入射した偏光軸とは45°傾けた偏光を持った光を出射させることが出来る。さらに、λ/4の位相差板の遅相軸を偏光の軸に対して45°に設置した場合には、波長板(位相差板)に入射した直線偏光を、円偏光として出射させることが出来る。
上記位相差板、波長板、位相差フィルムを用いうるものとしては、フィルムの光の遅相軸もしくは進相軸を偏光板の吸収軸に対して回転出来るものであれば特に限定されない。
位相制御可能な液晶パネル(液晶セル)は、電気的に位相を制御する媒体である。その制御する液晶駆動の方式としては、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In-Plane-Switiching)、VA(Vertical Alignment)など、様々な方式があるが、可視域の光と赤外域の光の位相を制御可能な液晶及び制御方式であれば特に限定されない。好ましくは、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)等が挙げられる。これらは駆動電圧が低く、価格も安く、かつ、0-90°の偏光旋回が制御しやすいため好ましい。
上記光制御装置は、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体によって、赤外域の光と可視域の光をそれぞれ異なる偏光光になるよう制御する。それにより、入射時の赤外域の光の偏光と、入射時の可視域の光の偏光とが、それぞれ検出される側において、異なる偏光として感知することが出来る。具体的には、人間の目で視認可能な可視域の光と、視認困難な赤外域の光を、それぞれ同時に偏光制御することにより、可視域の光と赤外域の光を同時に、光量調整することを可能とし、可視域の光を透過、あるいは非透過となるよう制御しながら、赤外域の光は透過させ続けることが可能となる。また、この逆の制御も可能であり、つまり、赤外域の光を透過、あるいは非透過となるよう制御しながら、可視域の光は透過させ続けることも可能となり、可視域の光と赤外域の光それぞれの偏光や光量を同時に制御可能な光制御装置を提供することが可能となる。
従来、赤外線センサーと可視カメラは、赤外域の光の検知、及び可視域の光の検知に、それぞれ別の種類の検知器を用いる必要があったが、本発明の装置を用いることにより、赤外線センサーと可視カメラを一つ光制御装置で制御することが可能となる。例えば、携帯電話等のカメラでは、一般的に赤外域用の認証カメラと可視域用のカメラとで別々の光制御装置が必要であったが、上記光制御装置を用いることにより、可視域の光と赤外域の光の透過あるいは非透過の切替えが可能なため、赤外域認証と、可視域写真撮影等が一つの光制御装置を用いて行うことが可能となる。さらに、この光制御装置を応用することで、高度なセキュリティ等に応用も可能である。また、光透過型装置、赤外~可視域の円偏光制御及び直線偏光制御等が可能であることから、これらを応用することにより、例えば、光反射偏光機能を応用した装置やセキュリティ用途等への応用も可能となる。
一態様において、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体(位相差板)の位相差値Rλが発現している場合の角度(入射光の位相)と、赤外域で直線偏光を発現(出射)している場合の角度(出射光の位相)との間の角度(位相差)θiが0≦θi<180°の範囲である光制御装置であることが好ましい。上記角度θiが0°、つまり同軸に設置した場合、赤外域の偏光は、位相差板よって影響を受けない、または、受けにくい光になり、また、λ/2の位相差値である位相差板を設けた場合には、上記角度θiを45°に設置することにより、入射した直線偏光とは90°反転し逆の軸を持つ偏光を出射出来る。
さらに、位相差板の位相差値Rλが発現している角度(入射光の位相)と、可視域において直線偏光を発現している場合の角度(出射光の位相)との間の角度(位相差)θvが-90°<θv<180°の範囲である光制御装置であることにより、可視域の位相差も制御できるようになる。θvとθiは同じであっても良いが、異なっていても良く、位相差板により、特定の波長の光の偏光状態を制御可能であれば良い。つまり、用いる位相差板の枚数を1枚と限定せず、一般的な液晶ディスプレイが1/4λ板や1/2λ板等を組み合わせて用いるように、本発明の光制御装置においても複数の位相差板を用いても良い。
赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD(Retarder Dispersion)、位相差板の位相差値をRλとした場合、下記数式(1)または数式(2)の関係を満たす光制御装置は、可視域ではVλを提供可能な位相差板として機能し、赤外域ではIλ/2を提供可能な位相差板として機能する。
Vλ-RD≦Rλ≦Vλ+RD 数式(1)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
Iλ/2-RD≦Rλ≦Iλ/2+RD 数式(2)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
上記光制御装置において、Rλを有する位相差板の遅相軸を、入射する直線偏光の光に対して45°に設けた場合には、可視域においては、入射時の偏光光を維持可能な位相差板として機能し続けるが、赤外域においてはλ/2偏光板として機能することにより入射偏光軸の逆偏光軸を出射可能となる。このRλを有する位相差板の遅相軸を、入射する直線偏光の光に対して45°に設けた場合であって、かつ、出射側に入射軸と直交の吸収軸を有する偏光板を設けた場合には、可視域の光は透過可能であるが、赤外域の光は吸収可能である光制御装置を提供することができる。可視域の光、および、赤外域の光を両方ともに非透過(吸収)したい場合には、Rλを有する位相差板の遅相軸を45°ではなく0°に設置すればよい。このように、上記数式(1)、または数式(2)の関係を満たすRλを有する位相差板の遅相軸を制御することにより、直線偏光の軸、および、楕円偏光等も制御可能となる。上記RDは、0~40nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0~25nm、さらに好ましくは0~15nm、特に好ましくは0~5nmの範囲である。上記位相を用いた偏光軸の制御は、非特許文献1等を参考に行うことが可能である。
また、下記数式(3)または数式(4)の関係を満たす光制御装置は、可視域においてはλ/2を提供可能な位相差板として機能し、赤外域においてはλ/4を提供可能な位相差板として機能する。なお、Iλ、Vλ、RD、及びRλは上で定義した通りである。
Vλ/2-RD≦Rλ≦Vλ/2+RD 数式(3)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
Iλ/4-RD≦Rλ≦Iλ/4+RD 数式(4)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
上記光制御装置において、Rλを有する位相差板の遅相軸を、直線偏光の光が入射する45°に設けることにより、可視域においては、λ/2偏光板として機能し、入射した偏光光の逆偏光を出射することが可能となり、赤外域においては、λ/4偏光板として機能可能な位相差板として機能し、入射した偏光光を円偏光にして出射することが可能となる。これにより、出射側に入射軸と直交の吸収軸を有する偏光板を設けた場合、可視域は直線偏光のまま偏光制御可能となるのに対して、赤外域は円偏光光として制御可能となる。可視域の光、および、赤外域の光を両方ともに非透過(吸収)したい場合には、Rλを有する位相差板の遅相軸を45°ではなく0°に設置すればよい。このように、数式(3)、数式(4)を満たすRλを有する位相差板の遅相軸を制御することにより、直線偏光の軸、および、楕円偏光等も制御可能となる。上記構成とした場合、可視域での反射制御が可能で、かつ、赤外域の透過制御も可能となる。好ましい構成としては、例えば、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板の構成でも良いが、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体、可視域を制御しうる偏光板、赤外域を制御しうる偏光板、の順などが例示されるが、構成は限定されない。さらに、本方法を用いると赤外域においては反射した光が偏光を有していることを応用した偏光制御も可能となる。例えば、偏光板一枚での反射制御を行う場合、赤外域においては、偏光板、λ/4位相差板、反射板の順番で積層し、偏光板の吸収軸に対して位相差板の遅相軸を直線偏光の光が入射する45°で設置した場合、偏光板から光を入射した直線偏光は、位相差板によって円偏光に変換され、また、反射板により反射された光は、逆円偏光に変換され、結果的に反射防止可能な機能を発現できる。しかし、この場合、可視域の光は直線偏光の状態を維持し続けるため、光は反射され、反射光を検出可能となる。さらには、この反射で用いる場合においても、赤外偏光板の吸収軸に対して位相差板の遅相軸を0°に設置することにより、赤外域の偏光は直線偏光の状態で維持するため、可視域の光と赤外域の光のいずれも反射可能な光制御装置として機能する。本光制御装置の場合、RDは0~40nmの範囲であることが良く、好ましくは0~25nm、より好ましくは0~15nm、特に好ましくは0~5nmの範囲であることが良い。
また、下記数式(5)または数式(6)の関係を満たす光制御装置は、可視域においては3/2λを提供可能な位相差板として機能し、赤外域においては1/2λを提供可能な位相差板として機能する。なお、Iλ、Vλ、RD、及びRλは上で定義した通りである。
Vλ×3/2-RD≦Rλ≦Vλ×3/2+RD 数式(5)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
Iλ×1/2-RD≦Rλ≦Iλ×1/2+RD 数式(6)
(ただし、RDは0~40nmを示す)
上記光制御装置において、Rλを有する位相差板の遅相軸を、直線偏光の光が入射する45°に設けることによって、可視域においては、3/2λ偏光板としてとして機能することり、入射した偏光光の円偏光を出射することが可能となり、赤外域においては、λ/2偏光板として、入射した偏光光を逆軸に出射可能な位相差板として機能するに至る。これにより、出射側に入射軸と直交の吸収軸を有する偏光板を設けた場合、可視域の偏光光は円偏光として制御可能となるのに対して、赤外域は直線偏光光として制御可能となる。可視域の光、および、赤外域の光を両方ともに非透過(吸収)したい場合には、Rλを有する位相差板の遅相軸を45°ではなく0°に設置すればよい。このように、数式(5)、数式(6)を満たすRλを有する位相差板の遅相軸を制御することにより、直線偏光の軸、および、楕円偏光等も制御可能となる。好ましい構成としては、例えば、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板の構成でも良いが、可視域、および、赤外域を制御しうる偏光板、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体、可視域を制御しうる偏光板、赤外域を制御しうる偏光板、の順などが例示されるが、構成は限定されない。さらに、本方法を用いると赤外域においては反射した光が偏光を有していることを応用した偏光制御も可能となる。上記構成とした場合、可視域での反射制御が可能で、かつ、赤外域の透過制御も可能となる。例えば、偏光板一枚での反射制御行う場合、可視域においては、偏光板、3/4λ偏光板、反射板の順番で積層し、反射板の上に偏光板の吸収軸に対して位相差板の遅相軸を45°で設置することにより、偏光板から光を入射直線偏光は、位相差板によって円偏光に変換され、また、反射板により反射された光は、逆円偏光に変換され、結果的に反射を防止可能な機能を発現できる。しかし、この場合、赤外域の光は直線偏光の状態を維持し続けるため、光は反射され、反射光を検出可能となる。さらには、この反射で用いる場合においても、位相差板の遅相軸を0°に設置することにより、可視域の光と赤外域の光のいずれ反射可能な光制御装置として機能する。本光制御装置の場合、RDは0~40nmの範囲であることが良く、好ましくは0~25nm、より好ましくは0~15nm、特に好ましくは0~5nmの範囲であることが良い。
本発明の光制御装置の上記IR偏光板において、吸収軸が直交するように2枚の前記偏光板を重ね合わせた場合の赤外域(700~1400nmの波長)の光の透過率(赤外域の光の直交透過率)と、吸収軸が直交するように2枚の前記偏光板を重ね合わせた場合の可視域(400~700nmの波長)の光の透過率(可視域の光の直交透過率)との差が10%以上であることにより、可視域の光と赤外域の光の偏光制御がさらに容易となるため好ましい。例えば、偏光板が赤外域の光に対して偏光性能を有しており、かつ、可視域の光に対しても偏光性能を有している場合、位相差板によって、それぞれの領域の光の偏光を制御可能であるが、偏光板一枚で400~1400nmの光の100%の偏光度を有すると、赤外域の光に対してのみ偏光性能を付与する、もしくは、可視域の光に対してのみ偏光性能を付与することが難しくなる。それに対して、それぞれの波長領域の光に対して偏光性能を有する偏光板を用いることにより、波長に合わせて適切な偏光板を選択することにより、偏光制御が様々な波長で可能となる。つまりは、赤外域においては赤外域の光の波長のみで制御可能な偏光板を用い、可視域においては可視域の光の波長のみで制御可能な偏光板を用いることが様々な波長で偏光制御、または、透過率制御が出来るため好ましい。しかしながら、赤外域に偏光性能を有する偏光板は、可視域においても偏光性能を有する場合もあることから、必ずしも、赤外域に偏光性能を有するのみとは限らない。ただし、本発明の光制御装置の機能としては、赤外域の光と可視域の光とで異なる位相(偏光)を付与した光を出射することが重要であるため、それらの検出光量(エネルギー)の大小(S/N比)が明瞭になれば十分である。そのため、IR偏光板において、全波長で100%の偏光性能を付与させるのではなく、吸収軸が直交するように2枚の前記偏光板を重ね合わせた場合の700~1400nmの光の透過率と、吸収軸が直交するように2枚の前記偏光板を重ね合わせた場合の400~700nmの光の透過率との差が10%以上であることにより、可視域の光と赤外域の光の偏光制御がさらに容易となるため好ましく、透過率の差は、より好ましくは20%、さらに好ましくは30%、特に好ましくは40%以上である。
赤外域の光の波長の範囲で直交透過率が1%以下であるIR偏光板と、赤外域の光の波長の範囲に光の吸収を有さず、かつ、偏光板の直交透過率が1%以下を示す少なくとも1つのVIS偏光板を含むことを特徴とした光制御装置は、赤外域の光に対する偏光性能と可視域の光に対する偏光性能のそれぞれを制御可能とするため好ましい。さらに、上記光制御装置は赤外域の光と可視域の光のコントラストをそれぞれ向上するため好ましい。また、それぞれの偏光板を別軸に用いることも可能であり、それぞれの偏光の軸制御をしたい波長、波長軸で、可視域の光と赤外域の光とを分けて光制御することが可能となる。赤外域の光と可視域の光のそれぞれの直交透過率としては、それぞれ独立に、1%以下であることで十分に光制御は可能となるが、好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.1%以下、さらに好ましくは0.01%以下、特に好ましくは0.005%以下であることが良い。例えば、平行透過率40%であった場合、直交透過率が0.1%とすると、その比である40:0.1、つまりは400:1のコントラスト比を提供しうる。つまり、偏光板のコントラストが本発明の光学制御装置に与える影響は大きいため、上記、範囲に制御することが好ましい。
本発明の光制御装置における、赤外域の光と可視域の光の制御に関して、その透過・非透過(遮光)切替え時に必要な光量のコントラストとしては、一般的な紙媒体におけるコントラストの比率が必要と言われている。つまりは、透過と遮光のコントラスト比としては10対1以上、好ましくは100対1以上、更に好ましくは1000対1以上であれば良い。
上記光制御装置を構築する際、IR偏光板の少なくとも1つが吸収型偏光板であることが好ましい。上記吸収型偏光板は、迷光を発生させない特徴を有する。前記IR偏光板としては、ワイヤーグリット型が一般的ではあるが、光の屈折や反射等を制御して偏光機能を発現している偏光板の場合、散乱光や集光、明暗の激しい物、不特定形状、光の重なり、光の位置が動くものなどの状況などによる光の反射、屈折、共鳴(共振)、位相が変調などにより、本来の波長以外の光や強度の光が発現する。この場合、本来の波長以外の光や強度の光が迷光となる。こうした迷光を発生させないことが、誤った検出を防ぐためには重要となる。つまりは、迷光を発生させない偏光板を用いることが好ましい。例えば、IR偏光板が吸収型偏光板である場合、迷光等ができにくいため光学制御が容易あることから、好ましく用いることができる。
上記各偏光板は、積層が容易であり、かつフレキシブル化が可能であり、フレキシブル化するためには、IR偏光板の少なくとも1つがフィルムであることが好ましい。特に、積層が可能であるため、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体と積層させることが好ましい。積層させることによって、界面反射等の影響による透過率低下が起こりにくく、光制御を行う上で好ましい。
また、上記各偏光板、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体は、それぞれ光や電気等の信号により回転させ、各々を所望の角度となるよう設定すること、また設定を変更することが可能である。
上記光制御装置は、赤外域の光と可視域の光に対して、それぞれ偏光を同時に制御することが可能であるため、人間の目で認識可能な可視域の光と認識困難な赤外域の光の偏光をそれぞれ同時に制御可能である。そのため、赤外域の光と可視域の光に対する検知の切替が可能な液晶表示装置、赤外域の光と可視域の光の偏光を制御可能なカメラ等の撮影装置、高度なセキュリティを提供可能な偽造防止装置、または、赤外域の光と可視域の光のそれぞれで機能するセンサー等、様々な用途に上記光制御装置を応用することが可能であり、各種用途と光制御装置を組合せたシステムとして用いることも可能である。
<実施例>
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<赤外域の光に対して偏光性能を有する偏光板(IR偏光板)の作製>
下記化学式(1)のアゾ化合物を0.3%の濃度に、及び芒硝を0.1%の濃度にした45℃の水溶液を用意して染色液とした。該染色液に、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを5分間浸漬した。次に、該フィルムを、3%ホウ酸水溶液を50℃とした溶液中で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光素子を得た。この偏光素子の両面に、アルカリ処理して得られたトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム;富士写真フィルム社製;商品名TD-80U)をポリビニルアルコール水溶液の接着剤を介して両面にラミネートし835nmを中心に高い偏光機能を持つ偏光板を得た。該偏光板をIR偏光板として用いた。
Figure 0007111703000001
<可視域の光に対して偏光性能を有する偏光板(VIS偏光板)の作製>
Kayarus Supra Orange 2GL(日本化薬株式会社製)を0.02%の濃度に、C.I.Direct Red 81を0.01%の濃度に、Blue KW(日本化薬株式会社製)を0.04%の濃度に、及び芒硝を0.1%の濃度にした45℃の水溶液を用意して染色液とした。該染色液に、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを3分30秒間浸漬した。次に、該フィルムを、3%ホウ酸水溶液を50℃とした溶液中で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光素子を得た。この偏光素子の両面に、アルカリ処理して得られたトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム;富士写真フィルム社製;商品名TD-80U)をポリビニルアルコール水溶液の接着剤を介して両面にラミネートし400~650nmの可視域に偏光機能を持つ偏光板を得た。該偏光板をVIS偏光板として用いた。
<赤外域の光と可視域の光を制御可能な偏光板(VIS-IR偏光板)の作製>
上記の化学式(1)のアゾ化合物を0.6%の濃度に、Kayarus Supra Orange 2GL(日本化薬株式会社製)を0.02%の濃度に、C.I.Direct Red 81を0.01%の濃度に、Blue KW(日本化薬株式会社製)を0.04%の濃度に、及び芒硝を0.1%の濃度にした45℃の水溶液を用意して染色液とした。該染色液に、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを5分間浸漬した。次に、該フィルムを、3%ホウ酸水溶液を50℃とした溶液中で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光素子を得た。この偏光素子の両面に、アルカリ処理して得られたトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム;富士写真フィルム社製;商品名TD-80U)をポリビニルアルコール水溶液の接着剤を介して両面にラミネートし400~900nmに偏光機能を持つ偏光板を得た。該偏光板をVIS-IR偏光板として用いた。
<偏光素子の透過率の測定>
(偏光板の透過率測定)
得られた各偏光板ついて、分光光度計(日立製作所製 U-4100)を用いて、380~1100nmにおいて、各波長の単体透過率(Ts)、平行透過率(Tp)、直交透過率(Tc)、偏光度(ρ)を測定した。単体透過率(Ts)とは偏光板一枚を測定して得られる透過率であり、平行透過率(Tp)とは偏光板2枚のそれぞれの光の吸収軸を平行にして測定して得られる透過率であり、直交透過率(Tc)とは偏光板2枚のそれぞれの光の吸収軸を直交にして測定して得られる透過率であり、偏光度は数式(7)によって算出して得られる値である。
偏光度(%)=100×[(Tp-Tc)/(Tp+Tc)]1/2 数式(7)
得られた各偏光板の420nm、555nm、830nm、840nmの波長における単体透過率(Ts)、平行透過率(Tp)、直交透過率(Tc)を下記に示す。表1にはIR偏光板を用いた場合の値を、表2にはVIS偏光板を用いた場合の値を、表3にはVIS-IR偏光板を用いた場合の値をそれぞれ示す。
Figure 0007111703000002
Figure 0007111703000003
Figure 0007111703000004
<実施例A1~A4>
光制御装置の作製、評価
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS-IR偏光板、位相差板、VIS偏光板、IR偏光板の順で構成とした光制御装置に照射し、透過した光がU-4100の検出部に入射されるようにした。位相差板として420nmおよび840nmの各波長において420nmの位相差値を示すポリカーボネート系位相差板を用いた。この位相差板の遅相軸をVIS-IR偏光板に対して0°、および、45°に傾けた場合の透過率を測定した。その際、VIS偏光板、IR偏光板のそれぞれの偏光軸を種々変えて測定した。結果を表4で示す。表4の0°とは、VIS-IR偏光板の吸収軸に対して、位相差板であれば遅相軸が0°、VIS偏光板またはIR偏光板であれば吸収軸が0°(同軸)に設置されていることを示す。45°及び90°も同様である。StとはU-4100にて検出された透過率が強(30~50%)であることを示し、MiとはU-4100にて検出された透過率が中(10~25%)であることを示し、WeとはU-4100にて検出された透過率が弱(0~2%)であることを示す。
Figure 0007111703000005
<実施例A5~A8>
420nmおよび840nmの各波長において210nmの位相差値を示すポリカーボネート系位相差板を用いた以外は、実施例1~4と同様に光制御装置を評価した。結果を表5で示す。
Figure 0007111703000006
<実施例A9~A12>
555nmおよび830nmの各波長において415nmの位相差値を示すポリカーボネート系位相差板を用いた以外は、実施例1~4と同様に光制御装置を評価した。結果を表6で示す。
Figure 0007111703000007
<実施例A13~A14>
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS偏光板、IR偏光板、位相差板、反射板の順で構成とした光制御装置に照射し、その反射光がU-4100の検出部に入射されるようにした。位相差板として420nmおよび840nmの各波長において210nmの位相差値を示すポリカーボネート系位相差板を用いた。この位相差板の遅相軸をVIS偏光板に対して0°、および、45°に傾けた場合の透過率を測定した。その際、IR偏光板のそれぞれの偏光軸を種々変えて測定した。結果を表7で示す。表7の0°とは、VIS偏光板の吸収軸に対して、位相差板であれば遅相軸が0°、IR偏光板であれば吸収軸が0°(同軸)に設置されていることを示す。45°及び90°も同様である。St、(Mi)、及びWeは表4と同じことを意味する。
Figure 0007111703000008
<実施例A15~A16>
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS偏光板、IR偏光板、位相差板、反射板の順で構成とした光制御装置に照射し、その反射光がU-4100の検出部に入射されるようにした。位相差板として555nmおよび830nmの各波長において415nmの位相差値を示すポリカーボネート系位相差板を用いた。この位相差板の遅相軸をVIS偏光板に対して0°、および、45°に傾けた場合の透過率を測定した。その際、IR偏光板のそれぞれの偏光軸を種々変えて測定した。結果を表8で示す。表8の0°、45°、90°、St、(Mi)、及びWeは表7と同じことを意味する。
Figure 0007111703000009
<比較例A1~A4>
実施例A1~A4から位相差板を除いた光制御装置(比較例1~4)を用いて透過率を測定した結果を表9に示す。従来の偏光板と同じく、それぞれの波長において偏光板の吸収軸が直交された状態であれば、透過率が低下し、吸収軸が平行であれば透過率が高くなる結果であった。従来の偏光板の機能である平行位と直交位での透過率を制御できるだけであって、それぞれの波長での透過率を個別に制御しうる光学装置にはならなかった。
Figure 0007111703000010
<比較例A5~A6>
実施例A13~A14から位相差板を除いた光制御装置(比較例5~6)を用いて透過率を測定した結果を表10に示す。従来の1枚の偏光板を鏡の上に置いた時と同様に、透過率の変化は全く見られず、入射した光が可視域の光と赤外域の光で変化は見られなかった。
Figure 0007111703000011
実施例A1~A12の結果から、それぞれの光制御装置において、同一の光源に対して、赤外域の光と可視域の光の量をそれぞれ制御可能であることが分かる。また、実施例A5~A8と実施例A13~A14、および、実施例A9~A12と実施例A15~A16のそれぞれにおいて、光の透過時の光制御による結果と、反射時の光制御により得られる結果とは、異なることが分かる。以上の結果により、本発明で得られる光制御装置は、可視域の光および赤外域の光を有する同一光源を用いた場合であっても、可視域の光および赤外域の光をそれぞれ異なる光量および偏光に変換できる装置として有効であることが示された。
<実施例B1>
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS-IR偏光板、STN型液晶セル、VIS偏光板、IR偏光板の順で構成とした光制御装置に照射し、透過した光がU-4100の検出部に入射されるようにした。その際、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してVIS偏光板の吸収軸を平行になるように積層し、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してIR偏光板の吸収軸を90°になるように積層して用いた。液晶セルへの貼合については、STNセルへ電圧が印加された時、可視域で最低透過率になるように各偏光板を貼合したものを本願の測定試料として用いた。STN型液晶セルは、電圧の印加時には初期の軸を0°とした時に45°方向に遅相軸を持つように配置され、その位相差は420nm、および、840nmのそれぞれの波長において、1/2λとなる位相を有しているものを用いた。その折、電圧をON、OFFさせた時の420nmの波長と840nmの波長のそれぞれの光の測定結果を表11で示す。VIS-IR偏光板のみを設置してそれを透過した光量に基づいて、上記光制御装置を透過後にU-4100の検出部に入射された時の光量(%)を示している。
<実施例B2>
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS-IR偏光板、STN型液晶セル、VIS偏光板、IR偏光板の順で構成とした光制御装置に照射し、透過した光がU-4100の検出部に入射されるようにした。その際、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してVIS偏光板の吸収軸を直交になるように積層し、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してIR偏光板の吸収軸を0°になるように積層して用いた。液晶セルへの貼合については、STNセルへ電圧が印加されていない時に、可視域で最も透過率が低くなるになるように各偏光板を貼合したものを本願の測定試料として用いた。STN型液晶セルは、電圧の印加時には初期の軸を0°とした時に45°方向に遅相軸を持つように配置され、その位相差は420nm、および、840nmのそれぞれの波長において、1/2λとなる位相を有しているものを用いた。その折、電圧をON、OFFさせた時の420nmの波長と840nmの波長のそれぞれの光をその結果を表11で示す。VIS-IR偏光板のみを設置してそれを透過した光量に基づいて、上記光制御装置を透過後にU-4100の検出部に入射された光量(%)を示している。
<実施例B3>
上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS偏光板、IR偏光板、STN型液晶セル、反射板の順に入射され、反射した光がU-4100の検出部に入射されるようにした。IR偏光板は、VIS偏光板の吸収軸に対して45°に貼合し、液晶セルへの貼合については、STNセルへ電圧が印加されていない時に、赤外域で最も反射率が低くになるように各偏光板を貼合したものを本願の測定試料として用いた。STN型液晶セルは、電圧の印加時には初期の軸を0°とした時に45°方向に遅相軸を持つように配置され、その位相差は420nm、および、840nmのそれぞれの波長において、1/4λとなる位相を有しているものを用いた。その折、電圧をON、OFFさせた時の420nmの波長と840nmの波長のそれぞれの光の測定結果を表11で示す。VIS-IR偏光板および反射板のみを設置してそれから反射した光量に基づいて、上記光制御装置から反射後にU-4100の検出部に入射された光量(%)を示している。
<実施例B4>
光制御装置の評価として、上記U-4100の光源部から出射された光を、光源側からみてVIS-IR偏光板、TN型液晶セル、VIS偏光板、IR偏光板の構成で、U-4100の検出部に入射されるようにした。その際、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してVIS偏光板の吸収軸を平行になるように積層し、VIS-IR偏光板の吸収軸に対してIR偏光板の吸収軸を90°になるように積層して用いた。液晶セルへの貼合については、TNセルへ電圧が印加された時、赤外域用偏光板によって赤外域の透過率が最低になるように偏光板を貼合したものを本願の測定試料として用いた。その折、電圧をON、OFFさせた時の420nmの波長と840nmの波長のそれぞれの光をその結果を表11で示す。結果は、VIS-IR偏光板のみを設置してそれを透過した光量に基づいて、上記光制御装置を透過後にU-4100の検出部に入射された光量(%)を示している。
Figure 0007111703000012
実施例B1~B4の結果から、それぞれの光制御装置において、同一の光源を用いながら、赤外域の光と可視域の光の量をそれぞれ独自に動的に制御出来ていることが分かる。特に実施例B1およびB2では、透過時の可視域の光と赤外域の光に対する光制御、すなわち、動的に位相が発現する媒体により、可視域の光と赤外域の光の透過率の切替が可能であることが分かった。また、実施例B3では、反射板を用いた場合でも上記光制御装置の光制御が有効であることが分かった。以上の結果から、本発明で得られる光制御装置は、同一の光源を用いた場合であっても、可視域の光と赤外域の光でそれぞれの透過率を簡易に切替えて制御することが可能な装置として有効であることが示された。
入射した赤外域の波長の光と可視域の波長の光の偏光を、同時にそれぞれ異なる偏光になるように制御することを可能とし、赤外域の光と可視域の光に対する検知の切替えが可能な液晶表示装置、赤外域の光と可視域の光の偏光を制御可能なカメラ等の撮影装置、高度なセキュリティを提供可能な偽造防止装置、または、赤外域の光と可視域の光のそれぞれで機能するセンサー等、様々な用途に応用することが可能である。

Claims (18)

  1. 赤外域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(IR偏光板)、可視域の光に対して偏光性能を有する少なくとも1つの偏光板(VIS偏光板)、可視域の光と赤外域の光に対して偏光性能を有する1つの偏光板(VIS-IR偏光板)、及び位相を有する媒体または位相制御可能な媒体を含み、入射した赤外域の光と可視域の光を、それぞれ異なる偏光光にすることにより、赤外域の透過光と可視域の透過光を制御する光制御装置であって、
    前記VIS-IR偏光板が吸収型偏光板である、
    光制御装置。
  2. 位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値Rλを示しているときの角度と、赤外域で直線偏光を発現しているときの角度との間の角度θiが0≦θi<180°の範囲となる請求項1に記載の光制御装置。
  3. 位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値Rλを示している角度と、可視域において直線偏光を発現しているときの角度との間の角度θvが-90°<θv<180°の範囲となる請求項1または2に記載の光制御装置。
  4. 赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(1)または数式(2)の関係を満たす請求項1~3のいずれか一項に記載の光制御装置:
    Vλ-RD≦Rλ≦Vλ+RD 数式(1)
    (ただし、RDは0~40nmを示す)
    Iλ/2-RD≦Rλ≦Iλ/2+RD 数式(2)
    (ただし、RDは0~40nmを示す)。
  5. 赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(3)または数式(4)の関係を満たす請求項1~3のいずれか一項に記載の光制御装置:
    Vλ/2-RD≦Rλ≦Vλ/2+RD 数式(3)
    (ただし、RDは0~40nmを示す)
    Iλ/4-RD≦Rλ≦Iλ/4+RD 数式(4)
    (ただし、RDは0~40nmを示す)。
  6. 赤外域の光の波長をIλ、可視域の光の波長をVλ、位相差値の誤差をRD、位相を有する媒体または位相制御可能な媒体の位相差値をRλとした場合、それぞれが下記数式(5)または数式(6)の関係を満たす請求項1~3のいずれか一項に記載の光制御装置。
    Vλ×3/2-RD≦Rλ≦Vλ×3/2+RD 数式(5)
    (ただし、RDは0~40nmを示す。)
    Iλ×1/2-RD≦Rλ≦Iλ×1/2+RD 数式(6)
    (ただし、RDは0~40nmを示す。)
  7. 可視域の光と赤外域の光を同時に制御するための、請求項1~6のいずれか一項に記載の光制御装置であって、前記位相制御可能な媒体が動的に位相制御可能な媒体である、光制御装置。
  8. 前記動的に位相制御可能な媒体が液晶パネル(液晶セル)である請求項7に記載の光制御装置。
  9. 前記液晶パネル(液晶セル)で使用している液晶が、TN液晶(Twisted Nematic液晶)、または、STN液晶(Super Twisted Nematic液晶)である請求項8に記載の光制御装置。
  10. 可視域の光と赤外域の光の各々の透過対非透過のコントラスト比が10以上である請求項7~9のいずれか一項に記載の光制御装置。
  11. 前記VIS-IR偏光板において赤外域の光の直交透過率と可視域の光の直交透過率との差が1%以下である請求項1~10のいずれか一項に記載の光制御装置。
  12. 前記VIS-IR偏光板がフィルムである請求項1~11のいずれか一項に記載の光制御装置。
  13. 前記IR偏光板において赤外域の光の直交透過率と、可視域の光の直交透過率との差が10%以上である請求項1~12のいずれか一項に記載の光制御装置。
  14. 前記IR偏光板において赤外域の光の直交透過率が1%以下、かつ可視域の光の透過率との差が10%以上である偏光板と、前記VIS偏光板が赤外域で高い透過率を示し、赤外域の光の透過に影響しにくいことを示し、かつ、可視域の光の直交透過率が1%以下を示す少なくとも1つの偏光板とを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の光制御装置。
  15. 前記IR偏光板が吸収型偏光板である請求項1~14のいずれか一項に記載の光制御装置。
  16. 前記IR偏光板がフィルムである請求項1~15のいずれか一項に記載の光制御装置。
  17. 位相差を有する媒体または位相制御可能な媒体と、少なくとも1つの偏光板が積層されている請求項1~16のいずれか一項に記載の光制御装置。
  18. 請求項1~17のいずれか一項に記載の光制御装置を備える液晶表示装置、偽造防止装置、またはセンサー。
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