JP7111085B2 - プレス成形シミュレーション方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、金属板(以下、ブランク)に接するパンチやダイ、ブランクホルダのみならず、それら金型が設置されたスライドやボルスターなど広範囲にわたり弾性体ソリッド要素としてモデル化する方法が開示されている。当該方法によれば、金型全体の弾性変形に起因するたわみを再現でき、実際のプレス成形においてプレス機に生じる現象をより忠実に再現できるとされている。
また、非特許文献1には、ブランクに接する金型において、ブランクと接触する金型の表面近傍のみを弾性体および弾塑性体としてソリッド要素を適用する簡易的な方法が開示されている。
また、非特許文献1に開示されている方法は、ソリッド要素としてモデル化する範囲を金型表面に制限することで、特許文献1と比べ計算コストは飛躍的に低減できるものの、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルによるプレス成形シミュレーションと比べて数倍の計算時間を要していた。
金型を用いた金属板からなるブランクのプレス成形において、該金型の変形の影響が顕著に現れる一例として図2に示すような、平面視において長手方向に沿って湾曲し、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有してなる断面ハット形状のプレス成形品1をドロー成形によりプレス成形する場合を考える。
つまり、プレス成形中において、パンチモデル25については固定し、ダイモデル23とブランクホルダモデル27についてはプレス方向(Z軸方向)のみの並進運動を許容する拘束条件を与える。
そのため、剛体としてモデル化した金型モデル21によるプレス成形解析では、実際のプレス成形過程における金型11の変形を考慮できないためにブランクとの接触状態を再現できず、縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bにおけるブランクの動き(ブランクの流入量)の予測結果は実際のプレス成形品1と一致しなくなる。その結果、剛体でモデル化した金型モデル21によるプレス成形解析では、実際のプレス成形品1に生じる割れやしわ、さらには、離型後におけるスプリングバックを高精度に予測することができない。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、以下、本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法について説明する。
本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法は、図3に一例として示すようなダイ13とパンチ15とブランクホルダ17とを備えてなる金型11のそれぞれが、図7に示すように剛体シェル要素でモデル化された金型モデル21を用いて、断面ハット形状のプレス成形品1のプレス成形解析を行うものであって、図1に示すように、第1成形解析ステップS1と、回転許容軸決定ステップS3と、第2成形解析ステップS5と、を備えたものである。以下、上記各ステップについて説明する。
第1成形解析ステップS1は、図3に例示するようなダイ13とパンチ15とブランクホルダ17のそれぞれが、図7に示すような剛体シェル要素でモデル化されたダイモデル23とパンチモデル25とブランクホルダモデル27とを備えた金型モデル21を、X軸方向とY軸方向の並進運動を拘束しプレス方向(Z軸方向)と該プレス方向に直交する平面における任意の直交2軸方向(X軸方向及びY軸方向)との3軸周りの回転運動を拘束してプレス成形品1のプレス成形解析を行い、プレス成形品1の成形下死点においてダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27に作用する面圧分布を求めるステップである。
回転許容軸決定ステップS3は、第1成形解析ステップS1において求めた面圧分布に基づいて、図8及び図9に示すように、プレス方向に直交する平面内においてダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する回転モーメントが最大となるモーメント最大軸を求め、前記平面内において前記求めたモーメント最大軸となす鋭角側の角度が30°以内となる軸を回転許容軸として決定するステップである。
図8は、金型モデル21をプレス方向(Z軸方向)から見たXY平面図であり、金型モデル21の重心をG、ブランクからの反力による力点をPとする。
そこで、回転許容軸決定ステップS3においては、回転モーメントが最大となる軸(モーメント最大軸)を回転許容軸として決定するとよい。
第2成形解析ステップS5は、回転許容軸決定ステップS3において決定した回転許容軸周りの回転を許容する拘束条件をダイモデル23及びブランクホルダモデル27に与え、プレス成形品1のプレス成形解析を行うステップである。
その結果、縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bにおけるブランクの流入量を精度良く予測することが可能となり、プレス成形品1の割れやしわの発生といった成形不良を精度良く予測することが可能となる。
これにより、成形下死点におけるプレス成形品1の残留応力に起因するスプリングバックといった寸法精度不良を精度良く求めることも可能となる。
さらに、金型モデル21の拘束条件を変更しても、プレス成形解析の計算コストに影響を及ぼすものではない。したがって、多くの計算時間及び計算コストをかけることなく効率的に精度の良いプレス成形シミュレーションを行うことができる。
プレス成形に供するブランクの材料は、板厚1.4mmの590MPa級鋼板とした。そして、プレス成形品1の長手方向における全長は370mm、プレス方向における高さは60mm、長手方向に沿った湾曲の曲率半径は1000mmとした。
本発明例は、回転運動を許容する金型モデル21を、ダイモデル23とブランクホルダモデル27のいずれか一方または双方とした。
3 天板部
5 縦壁部
7 フランジ部
7a 縮みフランジ部
7b 伸びフランジ部
11 金型
13 ダイ
15 パンチ
17 ブランクホルダ
17a ブランクホルダ(縮みフランジ部側)
17b ブランクホルダ(伸びフランジ部側)
19 ブランク
21 金型モデル
23 ダイモデル
25 パンチモデル
27 ブランクホルダモデル
27a ブランクホルダモデル(縮みフランジ部側)
27b ブランクホルダモデル(伸びフランジ部側)
Claims (1)
- ダイとパンチとブランクホルダとを備えてなる金型のそれぞれが剛体シェル要素でモデル化された金型モデルを用いて、縮みフランジ成形される縮みフランジ部及び/又は伸びフランジ成形される伸びフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形を、コンピュータが以下の各ステップを実行することによって、シミュレートするプレス成形シミュレーション方法であって、
前記ダイをモデル化したダイモデル及び/又は前記ブランクホルダをモデル化したブランクホルダモデルに対し、プレス方向と該プレス方向に直交し前記金型モデルの重心を含む平面における任意の直交2軸方向との3軸周りの回転運動と、前記直交2軸方向の並進運動と、を拘束する拘束条件を与えて前記プレス成形品のプレス成形解析を行い、該プレス成形品の成形下死点において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する面圧分布を求める第1成形解析ステップと、
前記求めた面圧分布に基づいて、前記平面内において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する回転モーメントが最大となる軸を求め、前記平面内において前記求めた軸となす鋭角側の角度が30°以内となる軸を、前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルの回転運動を許容する回転許容軸とする回転許容軸決定ステップと、
前記回転許容軸周りの回転を許容する拘束条件を前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルに与え、前記プレス成形品のプレス成形解析を行う第2成形解析ステップと、を備え、
該第2成形解析ステップは、前記ブランクからの反力により前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルが前記回転許容軸周りに回転することで、前記金型を用いた前記プレス成形品のプレス成形において前記縮みフランジ部及び/又は前記伸びフランジ部に接触する前記ダイ及び/又はブランクホルダの変形を模擬することを特徴とするプレス成形シミュレーション方法。
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