JP7110202B2 - トッピング用焼成魚卵塊の製造方法及び冷凍スパゲティの製造方法 - Google Patents

トッピング用焼成魚卵塊の製造方法及び冷凍スパゲティの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、魚卵が塊状に集積した魚卵塊の焼成物を含み、麺やご飯などの食材の表面に載せて喫食するのに適したトッピング用焼成魚卵塊に関する。
焼成魚卵塊の代表的なものの1つとして、焼きタラコが従来知られている。焼きタラコは、スケトウダラの成熟卵巣を塩漬けにしたタラコを焼成したものであり、焼成による香ばしさと魚卵の濃厚な味わいとが良く調和し、また焼き固まった複数の魚卵粒による塊状感があり、多くの人に好まれている。
従来、魚卵は他の食材と組み合わせて使用されており、例えば近年では、ドレッシング、ディップソース、パスタソースなどの各種ソースに魚卵が配合された魚卵入りソースが、和風ソースの一ジャンルとして普及している。このように、魚卵を他の食材と混合して用いる場合には、魚卵塊を包んでいる卵巣膜を除去して該魚卵塊をほぐし、1粒1粒がバラバラのいわゆるバラ卵(バラコ)として用いる場合が多い(例えば特許文献1~3)。
特許文献1には、香ばしい焼き風味を有するタラコのバラ卵の製造方法として、タラコのバラ卵に食用油脂を添加して155℃以上の特定温度に加熱する方法が記載されているが、この方法は、155℃以上という高温で油脂を焙焼することに起因して、高温による油脂の酸化臭が強く焼きタラコの風味に劣るという課題がある。特許文献1記載の方法の斯かる課題に鑑みて、特許文献2には、魚卵のバラ卵に糖アルコールを添加して85℃以上140℃以下の温度で加熱する方法が記載されている。また特許文献3には、魚卵のバラ卵の加熱変性物と油脂とをそれぞれ特定量含有し、軟質チューブ容器などの可撓性容器から押し出して使用する魚卵食品が記載されている。特許文献3記載の魚卵食品は、魚卵風味が良好で、パスタ等に絡めやすく、パスタソース、炒飯の素などとして好適とされている。
特開平6-153870号公報 特開2001-224343号公報 特開2001-238644号公報
特許文献1~3記載の技術において、魚卵をバラ卵として使用する主な理由の1つは、食品の外観向上であり、特に特許文献3記載の魚卵食品においては、可撓性容器から押し出して使用するという特殊事情から、魚卵塊の使用は困難である。しかしながら、例えば魚卵入りソースにおいてその魚卵としてバラ卵を使用すると、該ソース中で多数の魚卵粒が固まらずに均一分散することで該ソースの外観が良好になるとしても、魚卵塊を使用した場合に比して、魚卵の濃厚な風味、焼成魚卵の場合にはその香ばしさが得られにくいという問題がある。一方で、魚卵塊の使用は、食品の外観を必ずしも低下させるとは限らず、その使用方法によっては、魚卵塊に特有の濃厚な風味が得られるとの消費者の期待感などと相俟って、食品の外観を向上させる余地があると考えられる。
本発明は、焼成魚卵に特有の風味と塊状感に優れたトッピング用焼成魚卵塊及びこれを用いた食品を提供することを課題とする。
本発明は、魚卵塊の焼成物を含み、該焼成物の差し渡し長さが0.3~3cmであるトッピング用焼成魚卵塊である。
また本発明は、食材と前記の本発明のトッピング用焼成魚卵塊とを含有する食品である。
本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、魚卵塊の焼成物を含む。この魚卵塊の焼成物は、本発明のトッピング用焼成魚卵塊の主体をなし、本発明には、魚卵塊の焼成物のみからなるトッピング用焼成魚卵塊が包含される。本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、魚卵塊をほぐしたいわゆるバラ卵ではなく、魚卵塊自体を含む点で特徴付けられる。このように、焼成魚卵入りのトッピング材が該焼成魚卵として、バラ卵ではなく魚卵塊を含んで構成されることで、その焼成魚卵の風味が、該トッピング材が適用されるソース類などの他の食材の風味に負けないような強いものとなる。
本発明に係る魚卵塊の焼成物の原料となる魚卵としては、一般的に食品に用い得る魚卵を特に制限なく用いることができ、例えば、タラ、サケ、マス、ニシン、ボラ、飛魚、シシャモ等の生魚卵、あるいはこれらの生魚卵を調味料等で味付け加工した加工生魚卵が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。加工生魚卵としては、例えば、タラコ、明太子、トビッコ、数の子、イクラ等が挙げられる。
前記生魚卵は、非加熱の魚卵である。ここでいう「非加熱の魚卵」とは、加熱による変性が生じていない魚卵であり、「加熱されていない魚卵」の他、「加熱されていてもその加熱による変性が生じていない魚卵」が包含される。例えば、生魚卵がその取り扱い時や流通時などにおいて上限50℃程度の雰囲気温度の環境に一定時間置かれた場合や、生魚卵が上限50℃程度の品温の容器や設備等と接触した場合などは、通常、その生魚卵に加熱変性は生じないので、斯かる場合の生魚卵は非加熱と推定される。
本発明に係る魚卵塊の焼成物は、魚卵塊を焼成することで製造される。焼成対象の魚卵塊は、該焼成物の保形性の向上、延いては、該焼成物を含むトッピング用焼成魚卵塊による焼成魚卵風味の付与効果の向上の観点から、その表面に卵巣膜などの被膜が付着したものが好ましい。焼成対象の魚卵塊の好ましい形態の典型例として、表面が卵巣膜で覆われた魚卵塊が挙げられる。表面に卵巣膜などの被膜が付着した魚卵塊を焼成して得られた焼成物は、表面に該被膜が付着したままであり、該被膜により魚卵塊の保形性に優れ、他の食材にトッピングされた後に型崩れし難く、魚卵塊の利点である強い魚卵風味を安定的に発現し得る。
本発明のトッピング用焼成魚卵塊の主たる特徴の1つとして、魚卵塊の焼成物の差し渡し長さが0.3~3cm、好ましくは0.5~2.6cmである点が挙げられる。ここでいう「差し渡し長さ」とは、魚卵塊の焼成物の最大の差渡し長さを意味する。これにより、焼成魚卵に特有の風味と塊状感に優れたトッピング用焼成魚卵塊が得られる。この点は後述する実施例と比較例との対比からも明らかである。
また、例えばソース類のトッピング材として使用される魚卵が本発明の如き魚卵塊であると、基本的にはソース類中で魚卵粒が1粒1粒独立して均一分散しないため、そのような魚卵粒の均一分散状態が良好な外観であるとする価値観には対応できないが、その一方で、ソース類中で魚卵塊の存在感が際立ち、魚卵塊から期待される魚卵の濃厚な風味と塊状感が強力なアピールポイントとなる可能性があり、魚卵塊がそれを含む食品の外観を向上させ得る可能性は十分にあると言える。この点、トッピング用焼成魚卵塊の主体をなす魚卵塊の焼成物の差し渡し長さが0.3~3cmであれば、焼成魚卵の風味及び塊状感とこれを用いた食品の外観とのバランスが優れたものとなり得る。本発明のトッピング用焼成魚卵塊で追求している特性の1つである「塊状感」は、食べごたえなどの食味食感に関わるだけでなく、食品の外観向上といった視覚的な効果にも関わるものであり、塊状感に優れた本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、食味食感及び外観の双方に優れている。
本発明に係る魚卵塊の焼成物の形状は特に限定されず、任意の形状を選択でき、球、立方体等の定形でもよく、不定形でもよい。魚卵塊の焼成物が球状(平面視形状が円形状)の場合、差し渡し長さはその球(円)の直径である。魚卵塊の焼成物の形状が、球状又はこれに近い形状(準球状)であると、該焼成物をソース類などの他の食材にトッピングして喫食するまでの間に、該焼成物の型崩れが起こり難くなるため好ましい。
また、魚卵塊の焼成物の形状が、中心を持つ図形で且つその中心を通る差し渡し長さを2種以上有する場合、具体的には例えば平面視形状が長方形、楕円形、菱形の場合、その2種以上の差し渡し長さのうちの最大差し渡し長さは前記の通りであり、最小差し渡し長さは、該焼成物の型崩れを防止する観点から、最大差し渡し長さとの差が好ましくは1cm以下、より好ましくは0.7cm以下となる長さが好ましい。
本発明に係る魚卵塊の焼成物は、焼成対象の魚卵塊を、切断後の差し渡し長さが前記特定範囲となるように切断して小片とし、その小片を焼成する方法によって製造することもできるが、該焼成物の差し渡し長さが前記特定範囲に確実に収まるようにする観点から、焼成対象の魚卵塊の焼成後にその焼成物を切断する方法によって製造するのが好ましい。魚卵塊の切断方法は特に限定されず、包丁やカッター等の公知の切断手段を用いて常法に従って切断すればよい。また前述したように、焼成対象の魚卵塊は、焼成物の保形性の向上の観点から、卵巣膜などの被膜で覆われていることが好ましいので、被膜で覆われた魚卵塊(あるいはその焼成物)を切断する際には、その被膜が魚卵塊に付着したままとなるように留意することが好ましい。
魚卵塊の焼成手段としては、一般的に食品に適用できる焼成手段を利用することができる。例えば、直火による炙り焼き、網焼き、オーブン焼き、フライパン焼き等を挙げることができる。焼成装置としても、グリル、オーブン、焙焼器等が利用できる。差し渡し長さが前記特定範囲にある魚卵塊の焼成物を確実に得る観点から、魚卵塊の焼成手段としてはオーブンが好ましく、具体的には例えば、オーブントースター、ロースターオーブン、ジェットオーブン、コンベクションオーブン等が挙げられる。特に魚卵塊の焼成手段として、庫内に水蒸気を導入できるように構成されたオーブンを用いると、焼成中の魚卵塊の過度の乾燥が抑えられ、焼成物における焼成魚卵の風味が向上するため好ましい。
魚卵塊を焼成する際の焼成条件としては、焼成対象の魚卵塊の品温(魚卵塊の中心温度)の達温度が、加熱開始から30分以上4時間以内で、70~110℃となる条件が好ましい。また、加熱温度としては、前記の品温が達成できればよいが、オーブンを用いる場合、庫内温度を80~120℃程度とすると、魚卵塊が焦げ付いたりすることが無く好ましい。
本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、魚卵塊の焼成物以外の他の成分を含んでいてもよく、他の成分としてはこの種のトッピング材に一般的に用いられるものを用いることができ、具体的には例えば、油脂、増粘剤、塩やこしょう等の調味料、胡麻、海苔、エキスの顆粒、色素等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。例えば、魚卵塊の焼成物の表面を、油脂及び/又は増粘剤を含むコーティング材で被覆することで、該焼成物の保形性を向上させることが可能である。しかしながら、本発明に係る魚卵塊の焼成物によって奏される焼成魚卵の濃厚な風味を純粋に楽しむ観点からは、前記の他の成分を併用せずに、該焼成物をそのままトッピング用焼成魚卵塊として用いることが好ましい。
本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、ご飯、パン、麺等の食材(主食系食材)の上から直接まぶす、振り掛けるなどして使用してもよく、あるいはおにぎりやから揚げ等の食材の表面にコーティングして使用してもよい。また、本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、ハンバーグなどのおかずに掛けたり載せたりしてもよく、ソース、あん、つゆ、たれなどのソース類に掛けたり、ソース類と混合したりして用いることもできる。
本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、特にパスタ用のトッピング材として好適であり、その用途で使用すると、パスタとの絡みが良く、パスタの風味と焼成魚卵の風味とが相俟って、非常に良好な魚卵入りパスタが得られる。そのような魚卵入りパスタを得る方法の好ましい一例として、先ず、パスタに魚卵入りソースをかけ、さらにそのソースの上から本発明のトッピング用焼成魚卵塊をトッピング材として適用する方法が挙げられる。ここで使用する魚卵入りソースにおける魚卵は、魚卵塊でなくてもよく、いわゆるバラ卵でよく、また焼成の有無は問わない。このように、本発明のトッピング用焼成魚卵塊を魚卵入りソースと組み合わせて用いることで、魚卵塊の食感が一層引き立ち、美味しい魚卵入りパスタが得られる。このように、本発明のトッピング用焼成魚卵塊を魚卵入りソースと組み合わせて用いる場合、該トッピング用焼成魚卵塊の使用量は、該魚卵入りソース中の魚卵100質量部に対して、好ましくは100~800質量部である。
本発明には、食材と前述した本発明のトッピング用焼成魚卵塊とを含有する食品が包含される。本発明の食品において、トッピング用焼成魚卵塊の含有量は、併用される食材の種類等に応じて適宜調整することができるが、該トッピング用焼成魚卵塊による焼成魚卵の風味及び塊状感を十分に楽しむ観点から、該食材100質量部に対して、好ましくは0.2~20質量部である。
特に本発明の食品において、トッピング用焼成魚卵塊と併用される食材が、ご飯、パン、麺のような主食系食材の場合、該トッピング用焼成魚卵塊の含有量は、該食材100質量部に対して、好ましくは1~20質量部である。
また本発明の食品において、トッピング用焼成魚卵塊と併用される食材が、ハンバーグ等のおかずの場合、該トッピング用焼成魚卵塊の含有量は、該食材100質量部に対して、好ましくは0.2~15質量部である。
また本発明の食品において、トッピング用焼成魚卵塊と併用される食材が、ソース、あん、つゆ、たれなどのソース類(常温常圧で流動性を有する食材)の場合、該トッピング用焼成魚卵塊の含有量は、該食材100質量部に対して、好ましくは1~20質量部である。
また本発明の食品において、トッピング用焼成魚卵塊と併用される食材が、ソース類付きスパゲティやソース類付きハンバーグ等の、ソース類と固形食材との混合物の場合、該トッピング用焼成魚卵塊の含有量は、該食材100質量部に対して、好ましくは0.5~20質量部である。
本発明の食品は冷凍食品であり得る。本発明の冷凍食品は、食材と本発明のトッピング用焼成魚卵塊とを含有する食品を常法に従って凍結することで製造でき、その凍結方法は特に限定されず、急速冷凍でもよく緩慢冷凍でもよい。本発明の冷凍食品の種類は特に限定されず、例えば冷凍スパゲティが挙げられ、より具体的には、前述した魚卵入りパスタの冷凍物が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1~7及び比較例1~2〕
卵巣膜付きの断面円形状の生タラコ(長さ10cm、直径約3.5cm)を、庫内温度が100℃に設定された市販のジェットオーブン(株式会社フジマック製)の該庫内に入れ、該庫内に水蒸気を導入しつつ該生タラコを焼成した。この生タラコの焼成は、生タラコの品温(魚卵塊の中心温度)の達温度が加熱開始から2時間で90℃となるような条件で行った。生タラコの焼成物(焼きタラコ)を卵巣膜ごと包丁で切断して球状の小片とし、該焼成物の小片をトッピング用焼成魚卵塊とした。下記表1には、この球状の魚卵塊の焼成物の最大差し渡し長さ(直径)が示されている。
〔実施例8~10〕
トッピング用焼成魚卵塊における魚卵塊の焼成物の形状を変更した以外は、実施例5と同様にしてトッピング用焼成魚卵塊を製造した。具体的には、トッピング用焼成魚卵塊における魚卵塊の焼成物(焼きタラコ)の形状を、中心を持つ図形で且つその中心を通る差し渡し長さを2種以上有する形状とした。下記表2には、この魚卵塊の焼成物が有する2種以上の差し渡し長さの最大値と最小値が示されている。
〔評価試験〕
各実施例及び比較例のトッピング用焼成魚卵塊を用いてタラコスパゲティを製造した。具体的には、バター10gと、牛乳180ccと、小麦粉少々とをフライパンで加熱しながら撹拌し、各原料が均一になったところで、生タラコのバラ卵20gを投入して全体にのばし、タラコソースを製造した。また、市販の乾燥スパゲティ(日清フーズ製)を所定時間茹で調理して茹でスパゲティを得、該茹でスパゲティを1食分(180g)ずつポリプロピレン製の容器に取り分け、取り分けられた該茹でスパゲティに、タラコソースを1食分当たり20g(タラコ含有量2g)かけて和えた後、各実施例及び比較例のトッピング用焼成魚卵塊をスパゲティ1食分につき5gトッピングして、タラコスパゲティを製造した。このタラコスパゲティを10名の専門パネラーに喫食してもらい、下記評価基準に従って魚卵の風味及び塊状感をそれぞれ評価してもらった。その結果を10名の評価点の平均値として下記表1及び2に示す。
<魚卵の風味の評価基準>
5点:魚卵塊の焼成物(焼きタラコ)の香ばしい風味が非常に強く感じられる。
4点:焼きタラコの香ばしい風味が強く感じられる。
3点:焼きタラコの香ばしい風味がやや感じられる。
2点:焼きタラコの香ばしい風味があまり感じられないかやや焦げ臭い。
1点:焼きタラコの香ばしい風味がほとんど感じられないか焦げ臭い。
<魚卵の塊状感の評価基準>
5点:魚卵(タラコ)の塊状感が非常に強く感じられる。
4点:タラコの塊状感が強く感じられる。
3点:タラコの塊状感がやや感じられる。
2点:タラコの塊状感があまり感じられないかざらざら感が強い。
1点:タラコの塊状感がほとんど感じられないかざらざら感が非常に強い。
Figure 0007110202000001
表1に示す通り、各実施例は、魚卵塊の焼成物の差し渡し長さが0.3~3cmの範囲にあり、該焼成物の差し渡し長さが斯かる範囲外の比較例1~2に比して、魚卵の風味及び塊状感に優れていた。特に実施例2~6が高評価であったことから、魚卵塊の焼成物の差し渡し長さの好ましい範囲は0.5~2.6cmであることがわかる。
Figure 0007110202000002
表2の実施例8~10は、魚卵塊の焼成物の形状が、中心を持つ図形で且つその中心を通る差し渡し長さを2種以上有する形状である点で、該形状が球状の実施例5と異なる。実施例8~10の中では、実施例10が最も評価が高く、次に評価が高いのが実施例9であったことから、魚卵塊の焼成物が有する最大差し渡し長さと最小差し渡し長さとの差は、1cm以下(実施例9、10)が好ましく、0.7cm以下(実施例10)が特に好ましいことがわかる。
〔実施製造例1~9〕
実施例4のトッピング用焼成魚卵塊(球状の魚卵塊の焼成物)を用い、その使用量を適宜変更して、前記〔評価試験〕と同様にタラコスパゲティを製造し、魚卵の風味及び塊状感をそれぞれ評価した。その結果を10名の評価点の平均値として下記表3に示す。
Figure 0007110202000003
表3の各実施製造例どうしの対比から、タラコスパゲティのようなソース類付きスパゲティにトッピング用焼成魚卵塊を用いる場合、食材(スパゲティとタラコソースとの混合物)100質量部に対するトッピング用焼成魚卵塊の使用量は、実施製造例2~8の範囲である0.5~20質量部程度が好ましいことがわかる。
本発明によれば、焼成魚卵に特有の風味と塊状感に優れたトッピング用焼成魚卵塊が提供される。本発明のトッピング用焼成魚卵塊は、格別特殊な副成分を含有せずとも、風味及び塊状感に優れ、例えばパスタソースなどのソース類のトッピング材として使用した場合には、そのソース類の風味によって焼成魚卵の風味が減退し難く、良好な焼成魚卵の風味をソース類に簡便に付与することが可能となる。
また、本発明の食品は、食材と前記の本発明のトッピング用焼成魚卵塊とを含有するため、焼成魚卵の風味及び塊状感に優れ、しかもその調理は、基本的に、食材に該トッピング用焼成魚卵塊をトッピングするだけの簡単な作業で済み、手軽さと美味しさとを兼ね備えている。

Claims (4)

  1. 魚卵塊の焼成物を含トッピング用焼成魚卵塊の製造方法であって、
    表面が被膜で覆われた魚卵塊をオーブンの庫内に入れ、庫内温度を80~120℃に設定し、且つ該魚卵塊の品温の達温度が加熱開始から30分以上4時間以内で70~110℃となるように、該魚卵塊を焼成する焼成工程と、
    前記焼成工程で得られた焼成物の最大差し渡し長さを0.3~3cmに調整する工程と
    を有する、トッピング用焼成魚卵塊の製造方法。
  2. 前記焼成工程では、前記オーブンの庫内に水蒸気を導入しつつ前記魚卵塊を焼成する、請求項1に記載のトッピング用焼成魚卵塊の製造方法。
  3. 魚卵塊の焼成物と魚卵入りソースとを含む冷凍スパゲティの製造方法であって、
    調理済みスパゲティに前記魚卵入りソースをかけて和えた後、該調理済みスパゲティの上に前記魚卵塊の焼成物をトッピングして、魚卵入りパスタを得、該魚卵入りパスタを冷凍する工程を有し、
    前記魚卵塊の焼成物は、
    表面が被膜で覆われた魚卵塊をオーブンの庫内に入れ、庫内温度を80~120℃に設定し、且つ該魚卵塊の品温の達温度が加熱開始から30分以上4時間以内で70~110℃となるように、該魚卵塊を焼成する焼成工程と、
    前記焼成工程で得られた焼成物の最大差し渡し長さを0.3~3cmに調整する工程と
    を経て製造されたものである、冷凍スパゲティの製造方法。
  4. 前記魚卵塊の焼成物使用量が、前記調理済みスパゲティと前記魚卵入りソースとの混合物100質量部に対して0.5~20質量部である請求項3に記載の冷凍スパゲティの製造方法
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