JP7108843B2 - 二次電池用正極、及び二次電池 - Google Patents

二次電池用正極、及び二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP7108843B2
JP7108843B2 JP2019532391A JP2019532391A JP7108843B2 JP 7108843 B2 JP7108843 B2 JP 7108843B2 JP 2019532391 A JP2019532391 A JP 2019532391A JP 2019532391 A JP2019532391 A JP 2019532391A JP 7108843 B2 JP7108843 B2 JP 7108843B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
current collector
electrode current
intermediate layer
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019532391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019021581A1 (ja
Inventor
勇士 大浦
朝樹 塩崎
秀治 武澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2019021581A1 publication Critical patent/JPWO2019021581A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7108843B2 publication Critical patent/JP7108843B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/665Composites
    • H01M4/667Composites in the form of layers, e.g. coatings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/70Carriers or collectors characterised by shape or form
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/021Physical characteristics, e.g. porosity, surface area
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/026Electrodes composed of, or comprising, active material characterised by the polarity
    • H01M2004/028Positive electrodes

Description

本発明は、二次電池用正極、及び二次電池の技術に関する。
近年、高出力、高エネルギー密度の二次電池として、正極と、負極と、非水電解質とを備え、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行う非水電解質二次電池が広く利用されている。
例えば、特許文献1には、正極、負極、非水電解質を有し、前記正極は、正極集電体と、前記集電体上に形成された正極合材層と、前記正極集電体と前記正極合材層との間に形成された中間層とを備え、前記中間層は、熱伝導率が100W/m・K以上、且つ比抵抗が10Ω・m以上である材料を主成分とし、ビッカース硬度が5GPa以上である粒子を含む、非水電解質二次電池が開示されている。
特開2016-127000号公報
特許文献1のように正極集電体と正極合材層との間に中間層を設けることで、例えば、二次電池内部で内部短絡が発生した場合でも、中間層を設けない場合と比較して、電池の発熱量を抑えることができる。しかし、内部短絡が発生していない通常状態では、正極集電体と正極合材層との間の中間層が抵抗成分となるため、正極の抵抗が増加する。正極の抵抗増加は、例えば、電池特性の低下を引き起こす場合があるので、正極の抵抗増加を抑えることは重要な課題である。
そこで、本開示は、正極集電体と正極合材層との間に、内部短絡が発生した際の電池の発熱量を抑制するための中間層を設けた場合においても、正極の抵抗増加を抑制することが可能な二次電池用正極、及び当該正極を備える二次電池を提供することを目的とする。
本開示の第1態様に係る二次電池用正極は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸のある表面上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、前記中間層は、導電材粒子と、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子と、を含み、前記導電材粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比、及び前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、いずれも5:6以下である。
本開示の第2態様に係る二次電池用正極は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸のある表面上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、前記中間層は、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含み、前記正極集電体の凹凸の平均深さは0.6μm以上であり、前記正極集電体の凹凸の凸部の少なくとも1つは、前記中間層と前記正極合材層との界面から突出し、前記正極合材層に接触している。
本開示に係る二次電池は、正極と、負極と、電解質と、を備え、前記正極は、上記二次電池用正極である。
本開示によれば、正極集電体と正極合材層との間に、内部短絡が発生した際の電池の発熱量を抑制するための中間層を設けた場合においても、正極の抵抗増加を抑制することが可能となる。
実施形態の一例である二次電池の断面図である。 第1実施形態に係る正極の断面図である。 第2実施形態に係る正極の断面図である。
本開示の第1態様に係る二次電池用正極は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸のある表面上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、前記中間層は、導電材粒子と、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子と、を含み、前記導電材粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比、及び前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、いずれも5:6以下である。ここで、正極集電体の凹凸のある表面上に中間層を形成することにより、当該凹凸の平均深さに対する中心粒径の比率が0.83(5/6)以下である導電材粒子及び無機物質粒子は、正極集電体の凹凸の凹部内の奥深くまで入り込み、凹部内を導電材粒子や無機物質粒子で埋めることができる。凹部内と導電剤粒子との間の接触面積が増大し、正極の抵抗増加を抑制することができる。なお、例えば、負極電位を帯びた導電性異物等が正極集電体に達して内部短絡が発生した場合には、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含む中間層が、当該導電性異物の周囲に存在する抵抗成分となる。中間層を設けることで、中間層を設けない場合と比較して、内部短絡時における正極集電体と負極との間に流れる短絡電流が抑制され、電池の発熱量が抑制される。
本開示の第2態様に係る二次電池用正極は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸のある表面上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、前記中間層は、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含み、前記正極集電体の凹凸の平均深さは0.6μm以上であり、前記正極集電体の凹凸の凸部の少なくとも1つは、前記中間層と前記正極合材層との界面から突出し、前記正極合材層に接触している。このように、正極集電体の凹凸の凸部の少なくとも1つが正極合材層に接触することで、正極集電体と正極合材層との間に導通パスが形成されるため、正極の抵抗増加が抑制される。なお、例えば、負極電位を帯びた導電性異物等が正極集電体に達して内部短絡が発生した場合には、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含む中間層が、当該導電性異物の周囲に存在する抵抗成分となる。中間層を設けることで、中間層を設けない場合と比較して、内部短絡時における正極集電体と負極との間に流れる短絡電流が抑制され、電池の発熱量が抑制される。
本明細書において、中心粒径とは、レーザ回折式粒度分布測定装置で測定される体積基準の粒度分布において、積算粒子量が50%となる粒子径のことをいう。
本明細書において、凹凸の深さとは、凹部の底部から凸部の頂部までの高さのことである。そして、正極集電体の凹凸の平均深さは、以下のように測定される。まず、正極を樹脂中に埋め込み、クロスセクションポリッシャ(CP)加工などにより正極の断面を作製する。そして、走査型電子顕微鏡(SEM)により、正極集電体の断面を倍率1000倍の視野で、所定の長さにわたって観察し、その観察画像に観られる全ての凹凸の深さ(凹部の底部から凸部の頂部までの高さ)を測定する。所定の長さは50μmである。さらに、同様の操作を異なる5点の視野で行い、各視野で測定した全ての凹凸の深さの平均値を求め、この平均値を正極集電体の凹凸の平均深さとする。
以下、実施形態の一例について詳細に説明する。実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。
図1は、実施形態の一例である二次電池の断面図である。図1に示す二次電池10は、正極11及び負極12がセパレータ13を介して巻回されてなる巻回型の電極体14と、電解質と、電極体14の上下にそれぞれ配置された絶縁板17,18と、上記部材を収容する電池ケースと、を備える。電池ケースは、有底円筒形状のケース本体15と封口体16とにより構成される。なお、巻回型の電極体14の代わりに、正極及び負極がセパレータを介して交互に積層されてなる積層型の電極体など、他の形態の電極体が適用されてもよい。また、電池ケースとしては、円筒形、角形、コイン形、ボタン形等の金属製ケース、樹脂シートをラミネートして形成された樹脂製ケース(ラミネート型電池)などが例示できる。
ケース本体15は、例えば有底円筒形状の金属製容器である。ケース本体15と封口体16との間にはガスケット27が設けられ、電池ケース内部の密閉性が確保される。ケース本体15は、例えば側面部を外側からプレスして形成された、封口体16を支持する張り出し部21を有することが好適である。張り出し部21は、ケース本体15の周方向に沿って環状に形成されることが好ましく、その上面で封口体16を支持する。
封口体16は、フィルタ開口部22aが形成されたフィルタ22と、フィルタ22上に配置された弁体とを有する。弁体は、フィルタ22のフィルタ開口部22aを塞いでおり、内部短絡等による発熱で電池の内圧が上昇した場合に破断する。本実施形態では、弁体として下弁体23及び上弁体25が設けられており、下弁体23と上弁体25の間に配置される絶縁部材24、及びキャップ開口部26aを有するキャップ26がさらに設けられている。封口体16を構成する各部材は、例えば円板形状又はリング形状を有し、絶縁部材24を除く各部材は互いに電気的に接続されている。具体的には、フィルタ22と下弁体23が各々の周縁部で互いに接合され、上弁体25とキャップ26も各々の周縁部で互いに接合されている。下弁体23と上弁体25は、各々の中央部で互いに接続され、各周縁部の間には絶縁部材24が介在している。なお、内部短絡等による発熱で内圧が上昇すると、例えば下弁体23が薄肉部で破断し、これにより上弁体25がキャップ26側に膨れて下弁体23から離れることにより両者の電気的接続が遮断される。
図1に示す二次電池10では、正極11に取り付けられた正極リード19が絶縁板17の貫通孔を通って封口体16側に延び、負極12に取り付けられた負極リード20が絶縁板18の外側を通ってケース本体15の底部側に延びている。例えば、正極リード19は封口体16の底板であるフィルタ22の下面に溶接等で接続され、フィルタ22と電気的に接続された封口体16の天板であるキャップ26が正極端子となる。負極リード20はケース本体15の底部内面に溶接等で接続され、ケース本体15が負極端子となる。
[正極]
図2は、第1実施形態に係る正極の断面図である。図2に示す正極11は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体30と、正極集電体の凹凸のある表面上に設けられる中間層31と、中間層31上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層32と、を備える。中間層31は、導電材粒子と、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子と、を含む。
図2に示す正極合材層32に含まれる正極活物質としては、例えば、Co、Mn、Ni等の遷移金属元素を含有するリチウム遷移金属酸化物が例示できる。リチウム遷移金属酸化物は、例えばLixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、LixMn2-yy4、LiMPO4、Li2MPO4F(M;Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも1種、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3)である。これらは、1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。二次電池の高容量化を図ることができる点で、正極活物質は、LixNiO2、LixCoyNi1-y2、LixNi1-yyz(M;Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも1種、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3)等のリチウムニッケル複合酸化物を含むことが好ましい。
図2に示す正極合材層32は、当該層の導電性を向上させることができる等の点で、導電材粒子を含むことが好適である。導電材粒子としては、例えば、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック、黒鉛等のカーボン系粒子などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
図2に示す正極合材層32は、正極活物質同士を結着して正極合材層32の機械的強度を確保する等の点で、結着材を含むことが好適である。結着材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂と、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩(CMC-Na、CMC-K、CMC-NH4等、また部分中和型の塩であってもよい)、ポリエチレンオキシド(PEO)等が併用されてもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
図2に示す正極集電体30は、アルミニウムやアルミニウム合金などの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等が用いられる。正極集電体30の厚みは、例えば、10μm~100μm程度である。
図2に示す正極集電体30の凹凸は、例えば、電解処理、エンボス処理、化学エッチング、機械的研削、研磨材による研磨等を正極集電体30の表面に施すことにより形成される。正極集電体30の凹凸は如何なる形状であってもよいし、また、如何なる大きさ、間隔であってもよい。但し、正極集電体30の凹凸の平均深さは、後述するように、中間層31を構成する導電材粒子の中心粒径、無機物質粒子の中心粒径との関係において、一定の範囲内に定められる。
図2に示す中間層31に含まれる導電材粒子は、正極合材層32に適用される導電材粒子と同種のもの、例えばカーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック、黒鉛等のカーボン系粒子等が挙げられる。その他の例としては、アンチモンドープ酸化錫等の導電性金属酸化物粒子、アルミニウム、銅等の金属粒子、金属が被覆された無機フィラー等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。導電材粒子は、中間層31の導電性、製造コスト等の点で、カーボン系粒子を含むことが好ましい。
図2に示す中間層31に含まれる無機物質粒子は、正極合材層32中の正極活物質より抵抗の高い無機物質粒子であれば特に制限されるものではないが、例えば、1012Ωcm以上の抵抗率を有する絶縁性無機物質粒子であることが好ましく、例えば、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属フッ化物粒子、絶縁性磁性体粒子等が挙げられる。金属酸化物粒子としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ニッケル等が挙げられる。金属窒化物粒子としては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化マグネシウム、窒化ケイ素等が挙げられる。金属フッ化物粒子としては、例えば、フッ化アルミニウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト等が挙げられる。絶縁性磁性体粒子としては、例えばNi-Cu-Zn系フェライト等が挙げられる。無機物質粒子は、絶縁性、高溶融点、正極活物質よりも酸化力が低い等の観点から、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化マンガンのうち少なくともいずれか1つを含むことが好ましく、少なくとも酸化アルミニウムを含むことがより好ましい。なお、内部短絡が発生した場合には、正極活物質と正極集電体30(特にアルミニウムやアルミニウム合金の正極集電体)が酸化還元反応して、発熱する場合があるが、正極活物質よりも酸化力の低い無機物質粒子を用いることで、上記酸化還元反応を抑制し、電池の発熱量をより抑制することができる。
図2に示す中間層31は、無機物質粒子や導電材粒子等の粒子同士を結着して、中間層31の機械的強度を確保する点、中間層31と正極集電体30の接着性を向上させる等の点で、結着材を含むことが好適である。結着材としては、正極合材層32に適用される結着材と同種のもの、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂と、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩(CMC-Na、CMC-K、CMC-NH4等、また部分中和型の塩であってもよい)、ポリエチレンオキシド(PEO)等が併用されてもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
図2に示す中間層31を構成する導電材粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比、及び図2に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比は、前述したように、いずれも5:6以下であればよいが、正極11の抵抗増加をより抑制することができる点で、導電材粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比は、1:15以下であり、無機物質粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比は、5:8以下であることが好ましい。
また、図2に示す中間層31を構成する導電材粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比の下限は、1:20以上であることが好ましい。また、図2に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比の下限は、5:20以上であることが好ましく、5:16以上であることがより好ましい。両者の比の下限が上記範囲外である場合には、上記範囲を満たす場合と比べて、正極11の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合がある。
図2に示す正極集電体30の凹凸の平均深さは、中間層31を構成する導電材粒子や無機物質粒子の中心粒径等によって適宜設定されればよいが、0.6μm以上であることが好ましく、0.8μm以上であることがより好ましい。正極集電体30の凹凸の平均深さが0.6μm未満であると、中間層31と正極集電体30との間の接触面積を十分に確保することが困難となり、正極集電体30の凹凸の平均深さが0.6μm以上の場合と比較して、正極11の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合がある。
図2に示す正極集電体30の凹凸の平均深さの上限は、例えば、2.0μm以下であることが好ましく、1.6μm以下であることがより好ましい。正極集電体30の凹凸の平均深さが、2.0μm超であると、正極集電体30の強度が低下する場合がある。
図2に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径は、正極集電体30の凹凸の平均深さ等によって適宜設定されればよいが、0.2μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.5μm以上0.7μm以下であることがより好ましい。無機物質粒子の中心粒径が0.2μm未満及び1.0μm超であると、無機物質粒子の中心粒径が上記範囲を満たす場合と比較して、無機物質粒子が偏在した中間層が形成され易くなり、内部短絡時の電池の発熱量を抑制する効果が低減する場合がある。
図2に示す中間層31を構成する導電材粒子の中心粒径は、正極集電体30の凹凸の平均深さ等によって適宜設定されればよいが、0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.04μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。導電材粒子の中心粒径が0.01μm未満及び1.0μm超であると、導電材粒子の中心粒径が上記範囲を満たす場合と比較して、導電材粒子が偏在した中間層が形成され易くなり、正極11の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合がある。
図2に示す中間層31中の無機物質粒子の含有量は、例えば、80質量%以上98質量%以下であることが好ましい。図2に示す中間層31中の導電材粒子の含有量は、例えば、0.1質量%~20質量%の範囲であることが好ましい。中間層31中の無機物質粒子及び導電材粒子の含有量が上記範囲を満たさない場合、上記範囲を満たす場合と比較して、正極11の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合、又は内部短絡時の電池の発熱量を抑制する効果が低減する場合がある。
図2に示す中間層31の厚みは、例えば、0.5μm以上10μm以下の範囲であることが好ましく、1.0μm以上5.0μm以下であることがより好ましい。中間層31の厚みが上記範囲を満たさない場合、上記範囲を満たす場合と比較して、正極11の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合、又は内部短絡時の電池の発熱量を抑制する効果が低減する場合がある。
第1実施形態に係る正極の作製方法の一例を説明する。まず、正極集電体の表面に、電解処理、エンボス処理、化学エッチング、機械的研削、又は研磨材による研磨等をして、正極集電体の表面に複数の凹凸を形成する。そして、正極集電体の凹凸のある表面上に、前述の導電材粒子、無機物質粒子等を含む中間層用スラリーを塗布・乾燥することによって中間層を形成し、当該中間層を圧延する。次に、中間層上に、正極活物質等を含む正極合材スラリーを塗布・乾燥することによって正極合材層を形成し、当該正極合材層を圧延する。以上のようにして正極を得ることができる。
図3は、第2実施形態に係る正極の断面図である。図3の正極11は、表面に複数の凹凸を有する正極集電体30と、正極集電体30の凹凸のある表面上に設けられる中間層31と、中間層31上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層32と、を備える。中間層31は、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含む。
図3に示す正極合材層32に含まれる正極活物質は前述した通りである。また、図3に示す正極合材層32は、結着材を含むことが好適である。
図3に示す正極集電体30には、アルミニウムやアルミニウム合金などの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。
図3に示す正極集電体30の凹凸の平均深さは、0.6μm以上であり、正極集電体30の凹凸の凸部30aの少なくとも1つは、中間層31と正極合材層32との界面から突出し、正極合材層32に接触している。前述したように、正極集電体30の凹凸の凸部30aの少なくとも1つが正極合材層32に接触することで、正極集電体30と正極合材層32との間に導通パスが形成されるため、正極11の抵抗増加が抑制される。正極合材層32に接触する正極集電体30の凸部30aの数を増加させ、正極11の抵抗増加をより抑制することができる点で、図3に示す正極集電体30の凹凸の平均深さは、0.8μm以上であることが好ましい。発熱量抑制の観点からは、1.2μm以上であることが好ましい。
図3に示す正極集電体30の凹凸の平均深さの上限は、例えば、2.0μm以下であることが好ましく、1.6μm以下であることがより好ましい。正極集電体30の凹凸の平均深さが、2.0μm超であると、2.0μm以下の場合と比較して、正極集電体30の強度が低下する場合がある。
図3に示す正極集電体30の凹凸は、例えば、電解処理、エンボス処理、化学エッチング、機械的研削、研磨材による研磨等を正極集電体の表面に施すことにより形成される。なお、正極集電体30の凹凸の平均深さが0.6μm以上であれば、正極集電体30の凹凸は如何なる形状であってもよいし、また、如何なる大きさ、間隔であってもよい。
正極集電体30の断面において、中間層31と接触している正極集電体30の凹部の長さは、正極合材層32と接触している正極集電体の凸部の長さと比較して、0.8倍以上の長さであることが好ましく、1倍以上の長さであることがより好ましい。正極集電体30の断面において、中間層31と接触している正極集電体30の凹部の長さは、正極合材層32と接触している凸部の長さと比較して、0.8倍未満の場合、正極集電体30表面における中間層31の存在範囲が小さすぎるため、内部短絡時における短絡電流を十分に抑制することができないおそれがある。また、正極集電体30の断面において、中間層31と接触している正極集電体30の凹部の長さは、正極合材層32と接触している正極集電体の凸部の長さと比較して、1.8倍以下の長さであることが好ましく、1.6倍以下の長さであることがより好ましい。正極集電体30の断面において、中間層31と接触している正極集電体30の凹部の長さが、正極合材層32と接触している正極集電体の凸部の長さと比較して1.8倍超の場合、中間層31の存在範囲が広くなり過ぎ、正極集電体30と正極合材層32との間の導電性が低下する場合がある。
中間層31と接触している正極集電体30の凹部の長さ、及び正極合材層32と接触している正極集電体30の凸部の長さは、以下のように測定される。まず、正極を樹脂中に埋め込み、クロスセクションポリッシャ(CP)加工などにより正極の断面を作製する。そして、走査型電子顕微鏡(SEM)により、正極集電体の断面(中間層と正極集電体との界面及び正極集電体と中間層の界面)を倍率1000倍の視野で、所定の範囲にわたって観察し、その観察画像から、中間層と接触している正極集電体の各凹部の合計長さ、及び正極合材層32と接触している各凸部の合計長さを測定する。所定の範囲は50μmの範囲である。さらに、同様の操作を異なる5点の視野で行い、各凹部の合計長さの平均値及び各凸部の合計長さの平均値を求め、これらを中間層31と接触している正極集電体の凹部の長さ及び正極合材層32と接触している正極集電体30の凸部の長さとする。
図3に示す中間層31は、前述した導電材粒子を含んでいてもよいが、導電材粒子を含まない方がよい。図3に示す中間層31自身は、導電材粒子を含まないことで、抵抗の高い(導電性の低い)層となるが、前述したように正極集電体30と正極合材層32との間は、凸部30aによる導通パスが形成されているため、正極の抵抗増加は十分に抑制される。また、内部短絡が発生した状態においては、導電性異物等の周囲に抵抗の高い(導電性の低い)中間層が存在するため、正極集電体と正極合材層との間に中間層が形成されていない場合と比較して、電池の発熱量を抑制することができる。また、図3に示す中間層31においては、導電剤を含まずに無機物質粒子及び結着材のみで構成されるほうが、導電剤を含んで構成される場合よりも、内部短絡が発生した際の電池の発熱量を抑制できると考えられる。
図3に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比は、5:20以上5:6以下であることが好ましく、5:18以上5:8以下であることがより好ましく、5:16以上5:12以下であることがより好ましい。図3に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径と正極集電体30の凹凸の平均深さとの比が上記範囲を満たさない場合、上記範囲を満たす場合と比較して、正極の抵抗増加を抑制する効果が低減する場合がある。
図3に示す中間層31を構成する無機物質粒子の中心粒径は、例えば、0.2μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.5μm以上0.7μm以下であることがより好ましい。無機物質粒子の中心粒径が0.2μm未満及び1.0μm超であると、無機物質粒子の中心粒径が上記範囲を満たす場合と比較して、無機物質粒子が偏在した中間層が形成され易く、内部短絡時の電池の発熱量を抑制する効果が低減する場合がある。
図3に示す中間層31中の無機物質粒子の含有量は、例えば、80質量%以上99.5質量%以下であることが好ましい。中間層31中の無機物質粒子の含有量が上記範囲を満たさない場合、上記範囲を満たす場合と比較して、内部短絡時の電池の発熱量を抑制する効果が低減する場合がある。図3に示す中間層31中の無機物質粒子の単位体積あたりの含有量(質量%)は、図2に示す中間層31の無機物質粒子の単位体積あたりの含有量(質量%)と比較して、中間層31に占める比率を高めることができる。これは、図3に示す中間層31が導電剤を含まずとも、正極集電体30と正極合材層32との間の導通パスが形成されているためである。
第2実施形態に係る正極の作製方法の一例を説明する。まず、正極集電体の表面に、電解処理、エンボス処理、化学エッチング、機械的研削、又は研磨材による研磨等をして、正極集電体の表面に複数の凹凸を形成する。そして、正極集電体の凹凸のある表面上に、前述の無機物質粒子等を含む中間層用スラリーを塗布する。そして、正極集電体の凹凸の凸部が露出するように、正極集電体の表面上の余分な中間層用スラリーを拭き取った後、正極集電体上の中間層用スラリーを乾燥することによって中間層を形成する。次に、中間層上に、正極活物質等を含む正極合材スラリーを塗布・乾燥することによって正極合材層を形成し、当該正極合材層を圧延する。以上のようにして、第2実施形態に係る正極を得ることができる。
[負極]
負極12は、例えば金属箔等の負極集電体と、負極集電体上に形成された負極合材層とを備える。負極集電体には、銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極合材層は、例えば、負極活物質、結着材、増粘剤等を含む。
負極12は、例えば、負極活物質、増粘剤、結着材を含む負極合材スラリーを負極集電体上に塗布・乾燥することによって、負極集電体上に負極合材層を形成し、当該負極合材層を圧延することにより得られる。負極合材層は負極集電体の両面に設けてもよい。
負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な材料であれば特に制限されるものではなく、例えば、金属リチウム、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-鉛合金、リチウム-シリコン合金、リチウム-スズ合金等のリチウム合金、黒鉛、コークス、有機物焼成体等の炭素材料、SnO、SnO、TiO等の金属酸化物等が挙げられる。これらは、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
負極合材層に含まれる結着材としては、正極の場合と同様にフッ素系樹脂、PAN、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。水系溶媒を用いて負極合材スラリーを調製する場合は、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、CMC又はその塩、ポリアクリル酸(PAA)又はその塩(PAA-Na、PAA-K等、また部分中和型の塩であってもよい)、ポリビニルアルコール(PVA)等を用いることが好ましい。
[セパレータ]
セパレータ13には、例えば、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シート等が用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、セルロースなどが好適である。セパレータ13は、セルロース繊維層及びオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。また、ポリエチレン層及びポリプロピレン層を含む多層セパレータであってもよく、セパレータの表面にアラミド系樹脂、セラミック等の材料が塗布されたものを用いてもよい。
[電解質]
電解質は、溶媒と、溶媒に溶解した電解質塩とを含む。電解質は、液体電解質(非水電解液)に限定されず、ゲル状ポリマー等を用いた固体電解質であってもよい。溶媒には、例えばエステル類、エーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等の非水溶媒や水を用いることができる。非水溶媒は、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有していてもよい。
上記エステル類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル、γ-ブチロラクトン等の鎖状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
上記エーテル類の例としては、1,3-ジオキソラン、4-メチル-1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、1,3,5-トリオキサン、フラン、2-メチルフラン、1,8-シネオール、クラウンエーテル等の環状エーテル、1,2-ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o-ジメトキシベンゼン、1,2-ジエトキシエタン、1,2-ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1-ジメトキシメタン、1,1-ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル等の鎖状エーテル類などが挙げられる。
上記ハロゲン置換体としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)等のフッ素化環状炭酸エステル、フッ素化鎖状炭酸エステル、フルオロプロピオン酸メチル(FMP)等のフッ素化鎖状カルボン酸エステル等を用いることが好ましい。
電解質塩は、リチウム塩であることが好ましい。リチウム塩の例としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(P(C24)F4)、LiPF6-x(Cn2n+1x(1<x<6,nは1又は2)、LiB10Cl10、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、Li247、Li(B(C24)F2)等のホウ酸塩類、LiN(SO2CF32、LiN(C12l+1SO2)(Cm2m+1SO2){l,mは1以上の整数}等のイミド塩類などが挙げられる。リチウム塩は、これらを1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。これらのうち、イオン伝導性、電気化学的安定性等の観点から、LiPF6を用いることが好ましい。リチウム塩の濃度は、溶媒1L当り0.8~1.8molとすることが好ましい。
以下、実施例により本開示をさらに説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
無機物質粒子としての酸化アルミニウム(中心粒径0.5μm)を94質量部と、導電材粒子としてのアセチレンブラック(中心粒径0.04μm)を5質量部と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を1質量部とを混合し、さらにN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を適量加えて中間層用スラリーを調製した。次に、正極集電体として、表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが0.8μm)の両面に、上記中間層用スラリーを塗布し、塗膜を乾燥して、厚み3.5μmの中間層を形成した。無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は5:8であり、導電材粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は0.4:8である。
正極活物質としてのリチウム遷移金属酸化物を97質量部と、アセチレンブラック(AB)を1.5質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を1.5質量部とを混合した後、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を適量加えて、正極合材スラリーを調製した。次に、この正極合材スラリーを、正極集電体の両面に形成した中間層上に塗布した。塗膜を乾燥した後、圧延ローラを用いて圧延することにより、正極集電体、正極集電体の両面に形成された中間層、及び当該中間層上に形成された正極合材層からなる正極を作製した。
[負極の作製]
人造黒鉛を100質量部と、カルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部と、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)を1質量部とを混合し、負極合材スラリーを調製した。次に、当該負極合材スラリーを銅箔からなる負極集電体の両面に塗布した。塗膜を乾燥させた後、圧延ローラを用いて圧延し、負極集電体の両面に負極合材層が形成された負極を作製した。
[電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)と、メチルエチルカーボネート(EMC)と、ジメチルカーボネート(DMC)を、3:3:4の体積比で混合した。当該混合溶媒に、LiPF6を1.2mol/Lの濃度となるように溶解させて電解質(非水電解質)を調製した。
[二次電池の作製]
上記の正極及び負極を、それぞれ所定の寸法にカットして電極タブを取り付け、セパレータを介して巻回することにより巻回型の電極体を作製した。次に、アルミラミネートフィルムに電極体を収容し、上記の非水電解質を注入し、密閉した。これを実施例1の二次電池とした。
<実施例2>
正極集電体として、表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが1.2μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。実施例2における無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は5:12であり、導電材粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は0.4:12である。これを実施例2の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<実施例3>
正極集電体として、表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが1.6μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。実施例3における無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は5:16であり、導電材粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は0.4:16である。これを実施例3の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<実施例4>
表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが0.8μm)の両面に、上記中間層用スラリーを塗布した後、アルミニウム箔の凹凸の凸部が露出するように、アルミニウム正極集電体の表面上の余分な中間層用スラリーを拭き取り、正極集電体上の中間層用スラリーを乾燥することによって中間層を形成したこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。これを実施例4の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<実施例5>
表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが1.2μm)の両面に、上記中間層用スラリーを塗布した後、アルミニウム箔の凹凸の凸部が露出するように、アルミニウム正極集電体の表面上の余分な中間層用スラリーを拭き取り、正極集電体上の中間層用スラリーを乾燥することによって中間層を形成したこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。これを実施例5の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<実施例6>
表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが1.6μm)の両面に、上記中間層用スラリーを塗布した後、アルミニウム箔の凹凸の凸部が露出するように、アルミニウム正極集電体の表面上の余分な中間層用スラリーを拭き取り、正極集電体上の中間層用スラリーを乾燥することによって中間層を形成したこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。これを実施例5の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<比較例1>
正極集電体として、表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが0.1μm)を用いたこと、当該アルミニウム箔上に中間層を形成せず、正極合材層を形成したこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した、これを比較例1の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
<比較例2>
正極集電体として、表面に複数の凹凸を有するアルミニウム箔(厚み15μm、凹凸の平均深さが0.1μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様に正極を作製した。比較例2における無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は5:1であり、導電材粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は0.4:1である。これを比較例2の正極として、実施例1と同様にして二次電池を作製した。
[正極の抵抗率]
各実施例及び各比較例の正極の抵抗率をJIS K7194:1994導電性プラスチックの4探針法よる抵抗率試験方法に準拠し測定した。
[釘刺し試験]
各実施例及び比較例の二次電池について、下記手順で釘刺し試験を行った。
(1)25℃の環境下で、600mAの定電流で電池電圧が4.2Vになるまで充電を行い、その後定電圧で電流値が90mAになるまで充電を引き続き行った。
(2)25℃の環境下で、(1)で充電した電池の側面中央部に2.7mmφの太さの丸釘の先端を接触させ、1mm/秒の速度で電池における電極体の積層方向に丸釘を突き刺し、内部短絡による電池電圧降下を検出した直後、丸釘の突き刺しを停止した。
(3)丸釘によって電池が短絡を開始してから停止するt秒後に測定した電圧をV電流をIとした場合、発熱量(J)をV×I×tとして算出した。
表1に、各実施例及び比較例で用いた無機物質粒子の中心粒径、正極集電体の凹凸の平均深さ、無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比、中間層中の導電材粒子の含有量、各実施例及び各比較例の正極の抵抗率、各実施例及び各比較例の電池の釘刺し試験の結果(電池発熱量)を示す。導電材粒子については無機物質粒子より小さい中心粒径であるので省略する。
Figure 0007108843000001
中間層を有する実施例1~6は、中間層を有する比較例2より正極の抵抗率の上昇が抑制された。また、中間層を有する実施例1~6は、中間層を有しない比較例1より、釘刺し試験による電池の発熱量が抑制された。すなわち、表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、正極集電体の凹凸上に設けられる中間層と、中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、(1)中間層は、導電材粒子と、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子と、を含み、導電材粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比、及び無機物質粒子の中心粒径と正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、いずれも5:6以下である、又は(2)中間層は、正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含み、正極集電体の凹凸の平均深さは0.6μm以上であり、正極集電体の凹凸の凸部の少なくとも1つは、中間層と正極合材層との界面から突出し、正極合材層に接触している、二次電池用正極を用いることで、正極集電体と正極合材層との間に、内部短絡が発生した際の電池の発熱量を抑制するための中間層を設けた場合においても、内部短絡が発生していない状態での正極の抵抗増加を抑制することができると言える。
10 二次電池
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 電極体
15 ケース本体
16 封口体
17,18 絶縁板
19 正極リード
20 負極リード
21 張り出し部
22 フィルタ
22a フィルタ開口部
23 下弁体
24 絶縁部材
25 上弁体
26 キャップ
26a キャップ開口部
27 ガスケット
30 正極集電体
30a 凸部
31 中間層
32 正極合材層

Claims (15)

  1. 表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、
    前記中間層は、導電材粒子と、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子と、を含み、
    前記導電材粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比、及び前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、いずれも5:6以下である、二次電池用正極。
  2. 前記正極集電体の凹凸の平均深さは0.6μm以上である、請求項1に記載の二次電池用正極。
  3. 前記正極集電体の凹凸の平均深さは2.0μm以下である、請求項2に記載の二次電池用正極。
  4. 前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、5:20以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  5. 前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、5:8以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  6. 前記無機物質粒子の中心粒径は、0.2μm以上1.0μm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  7. 前記無機物質粒子は、1012Ωcm以上の抵抗率を有し、
    前記無機物質粒子は、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属フッ化物粒子、絶縁性磁性体粒子のうち少なくともいずれか1種である、請求項1~6のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  8. 表面に複数の凹凸を有する正極集電体と、前記正極集電体の凹凸上に設けられる中間層と、前記中間層上に設けられ、正極活物質を含む正極合材層と、を備え、
    前記中間層は、前記正極活物質より高い抵抗を有する無機物質粒子を含み、
    前記正極集電体の凹凸の平均深さは0.6μm以上であり、前記正極集電体の凹凸の凸部の少なくとも1つは、前記中間層と前記正極合材層との界面から突出し、前記正極合材層に接触している、二次電池用正極。
  9. 前記正極集電体の凹凸の平均深さは2.0μm以下である、請求項5に記載の二次電池用正極。
  10. 前記無機物質粒子の中心粒径と前記正極集電体の凹凸の平均深さとの比は、5:20以上5:6以下である、請求項8又は9に記載の二次電池用正極。
  11. 前記中間層は、前記無機物質粒子及び結着材のみからなる、請求項8~10のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  12. 前記正極集電体の断面において、前記中間層と接触している前記正極集電体の凹部の長さは、前記正極合材層と接触している前記正極集電体の凸部の長さと比較して、0.8倍以上1.8倍以下の長さである、請求項8~11のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  13. 前記無機物質粒子の中心粒径は、0.2μm以上1.0μm以下である、請求項8~12のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  14. 前記無機物質粒子は、1012Ωcm以上の抵抗率を有し、
    前記無機物質粒子は、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属フッ化物粒子、絶縁性磁性体粒子のうち少なくともいずれか1種である、請求項8~13のいずれか1項に記載の二次電池用正極。
  15. 正極と、負極と、電解質と、を備え、
    前記正極は、請求項1~14のいずれか1項に記載の二次電池用正極である、二次電池。
JP2019532391A 2017-07-27 2018-05-15 二次電池用正極、及び二次電池 Active JP7108843B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017145297 2017-07-27
JP2017145297 2017-07-27
PCT/JP2018/018625 WO2019021581A1 (ja) 2017-07-27 2018-05-15 二次電池用正極、及び二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019021581A1 JPWO2019021581A1 (ja) 2020-05-28
JP7108843B2 true JP7108843B2 (ja) 2022-07-29

Family

ID=65040086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019532391A Active JP7108843B2 (ja) 2017-07-27 2018-05-15 二次電池用正極、及び二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (2) US20200152990A1 (ja)
JP (1) JP7108843B2 (ja)
CN (1) CN110800137B (ja)
WO (1) WO2019021581A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113412547A (zh) * 2019-02-15 2021-09-17 松下知识产权经营株式会社 正极及二次电池
CN113611872A (zh) * 2020-11-14 2021-11-05 宁德时代新能源科技股份有限公司 电极极片、含有该电极极片的二次电池、电池模块、电池包及用电装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005123185A (ja) 2003-10-10 2005-05-12 Lg Cable Ltd Ptc粉末を含有したリチウムイオン二次電池及びその製造方法
WO2011027455A1 (ja) 2009-09-04 2011-03-10 トヨタ自動車株式会社 リチウム二次電池用正極活物質およびその利用
WO2012128274A1 (ja) 2011-03-22 2012-09-27 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用電極及びその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000269095A (ja) * 1999-03-19 2000-09-29 Toyota Motor Corp 電気二重層キャパシタ用電極
JP2004014247A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Itochu Corp 集電構造、電極構造、及び、それらの製造方法
JP4614625B2 (ja) * 2002-09-30 2011-01-19 三洋電機株式会社 リチウム二次電池の製造方法
JP4212392B2 (ja) * 2003-03-24 2009-01-21 三洋電機株式会社 リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池
JP5334156B2 (ja) * 2008-06-06 2013-11-06 Necエナジーデバイス株式会社 非水電解液二次電池の製造方法
JP5325326B2 (ja) * 2011-10-26 2013-10-23 株式会社神戸製鋼所 集電体、電極、二次電池、および二次電池の製造方法
EP2922123A4 (en) * 2012-11-19 2016-06-15 Furukawa Electric Co Ltd COLLECTOR, ELECTRODE, SECONDARY CELL AND CONDENSER
JP6602130B2 (ja) * 2014-12-26 2019-11-06 パナソニック株式会社 非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005123185A (ja) 2003-10-10 2005-05-12 Lg Cable Ltd Ptc粉末を含有したリチウムイオン二次電池及びその製造方法
WO2011027455A1 (ja) 2009-09-04 2011-03-10 トヨタ自動車株式会社 リチウム二次電池用正極活物質およびその利用
WO2012128274A1 (ja) 2011-03-22 2012-09-27 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用電極及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2019021581A1 (ja) 2020-05-28
US20200152990A1 (en) 2020-05-14
US20220149385A1 (en) 2022-05-12
CN110800137A (zh) 2020-02-14
WO2019021581A1 (ja) 2019-01-31
CN110800137B (zh) 2022-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6854331B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池
JP7142258B2 (ja) 二次電池用正極、及び二次電池
JP6945169B2 (ja) 二次電池
JP2019029205A (ja) 非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池
US11201334B2 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery positive electrode and nonaqueous electrolyte secondary battery
US20200144604A1 (en) Secondary battery positive electrode and secondary battery
JPWO2018220991A1 (ja) 二次電池用正極、及び二次電池
US11462773B2 (en) Secondary battery positive electrode and secondary battery
US20220149385A1 (en) Positive electrode for secondary batteries, and secondary battery
JP7153890B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極、及び非水電解質二次電池
JP7233010B2 (ja) 二次電池用正極、二次電池用正極集電体、及び二次電池
WO2019207924A1 (ja) 非水電解質二次電池
CN111033820A (zh) 非水电解质二次电池用正极及非水电解质二次电池
WO2023276660A1 (ja) 非水電解質二次電池
JP7432850B2 (ja) 正極及び二次電池
WO2022209112A1 (ja) 二次電池用電極、二次電池、及び二次電池用電極の製造方法
JP7461887B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220413

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7108843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151