JP7107911B2 - 自動車用内燃機関の吸気マニホールド - Google Patents

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Description

本願発明は、自動車用内燃機関の吸気マニホールドに関するものである。
車両用内燃機関を初めとした内燃機関において、吸気マニホールドを樹脂製とすることが広く行われている。この場合、樹脂製の吸気マニホールドは、型抜きの点から複数の部材で構成されており、溶着等によって一体に接合している。また、吸気マニホールドは、サージタンクと枝管群とが一体化した構造になっていることが多い。
そして、内燃機関では、クランク室に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に戻したり、排気ガス(EGRガス)を吸気系に還流させたりしており、これらのガスの流入口はサージタンクに開口させていることが多い。また、自動車では、ブレーキの踏み込み力を増幅するために吸気負圧を利用したブレーキブースターが使用されており、ブレーキブースターを作動させるための負圧は、吸気マニホールドのサージタンクから取り出していることが多い。すなわち、ブレーキブースターのための負圧取り出し口をサージタンクに開口させていることが多い。
このように、サージタンクにガス流入口と負圧取り出し口とを設けた場合、負圧取り出し口とガス流入口とが近くに位置していると、例えば、ブローバイガスに含まれていた水分が凝縮し負圧取り出し口や負圧取り出しホースの内部で凍結し、ブレーキブースターの作動不良を引き起こすおそれがある。この点については、負圧取り出し口とガス流入口とを遠く離れた部位に形成したらよいと云えるが、機能等の制約により、負圧取り出し口とガス流入口とを近づけて形成しなければならない場合がある。
例えば、右ハンドル車でエンジンが横置きタイプの場合、ブレーキブースターとサージタンクとを繋ぐチューブの長さをできるだけ短くするには、負圧取り出し口は、運転者から見てサージタンクの右端部に設けるのが好ましい一方、ヘッドカバーにブローバイガスから油分を除去するためのオイルセパレータ通路を設けるにおいて、オイルセパレータ通路を長くして油分の補集を確実化するために、ヘッドカバーの右端寄り部位にブローバイガス出口を設けねばならない場合があり、この場合、ヘッドカバーとサージタンクとを繋ぐPCV通路を短くして構造を簡単化するには、PCV通路をサージタンクの右端寄り部位に接続せねばならず、すると、上記のような負圧取り出し口への水分の侵入の問題が生じる。
この点について、特許文献1には、重なり合った2つの樹脂部材のうち一方の樹脂部材の端板に負圧取り出し口を設けて、他方の樹脂部材の壁部(端板)にガス流入口を設けて、負圧取り出し口とガス流入口とが同じ方向(クランク軸線方向)に開口している構成において、負圧取り出し口を、一方の樹脂部材の壁部に形成した***部に形成すると共に、***部の外周に、ガスを負圧取り出し口から離れた方向に導く案内溝を形成することが開示されている。
特開2007-40142号公報
サージタンクの壁部の内面に負圧取り出し口とガス流入口とが開口している場合、なんらの対策を施していないと、凝縮した水分が壁部の内面を伝って負圧取り出し口に侵入するおそれがあるが、特許文献1では、負圧取り出し口を、段違い状に突出した***部を設けることにより、凝縮水が負圧取り出し口に流れ込むことを防止するものであり、負圧取り出し口への凝縮水の流入を抑制できると云えるが、まだ改善の余地があると云える。
例えば、サージタンクの内部には吸気が高速で流れているため、凝縮水が吸気に乗って負圧取り出し口に流入する可能性があり、従って、吸気の流れの影響をできるだけ抑制して負圧取り出し口への凝縮水流入を阻止する方策が望まれる。
本願発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。
本願発明は自動車用内燃機関の吸気マニホールドに係るもので、この吸気マニホールドは、
「クランク軸線方向を向いた両端部のうち一端部に吸気入り口が形成されたサージタンクと、前記サージタンクから分岐して先端はシリンダヘッドの吸気ポートに接続される枝管の群とを備えており、前記サージタンクは、クランク軸線と直交した方向から重ね合わせて接合された2つの樹脂部材によって形成されており、
更に、前記サージタンクのうち前記吸気入り口と反対側の他端部に、負圧取り出し口とガス流入口とが形成されている」
という基本構成になっている。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、
「前記サージタンクを構成する2つの樹脂部材のうち一方の樹脂部材に、前記樹脂部材の重ね合わせ方向に開口すると共に前記負圧取り出し口が連通した副室が形成されている一方、
前記ガス流入口は、前記副室の開口方向と交叉した方向に開口するように形成されており、
かつ、前記サージタンクを構成する2つの樹脂部材のうち他方の樹脂部材に、前記副室に入り込んで当該副室をクランク軸線方向に分かれた2つの室に仕切るリブ板が形成されている
という構成が付加されている。
請求項の発明は、請求項において、
「前記副室は、前記一方の樹脂部材の一側壁にその内面の一部を囲う内部隔壁を一体に設けることによって形成されており、
前記負圧取り出し口は前記一側壁の外側に開口し、前記ガス流入口は前記内部隔壁の方に向いて開口している一方、前記内部隔壁を、その外面に前記ガス流入口から噴出したガスが当たるように前記負圧取り出し口と反対方向に向けて膨らませている」
という構成になっている。なお、「膨らませる」の文言は、「突出させる」又は「張り出させる」と言い換えることも可能である。
樹脂製の吸気マニホールドを複数の樹脂部材で構成するにおいて、枝通路がサージタンクをぐるりと巻くように形成されている場合は、3つの樹脂部材を重ね合わせて吸気マニホールドを製造する必要があり、サージタンクはこのうちの2つの樹脂部材で形成されるが、2つの樹脂部材のうちのどちらに負圧取り出し口及び副室とガス流入口を形成するかは、2つの樹脂部材の形状等を考慮して選択したらよい。
1つの樹脂部材に負圧取り出し口及び副室とガス流入口とを形成してもよいし、一方の樹脂部材には副室及び負圧取り出し口を形成して、他方の樹脂部材のガス流入口を形成することも可能である。
サージタンクに流入するガスとしては、ブローバイガスとEGRガスと気化燃料ガスとが有り得るが、ブローバイガスはEGRガスに比べて温度が低くて水分が凝縮しやすいと共に、既述のように流入口の位置に制約があって負圧取り出し口の近くに形成せざるを得
ないことがあるため、本願発明は、ブローバイガスの流入抑制手段として構成すると好適である。
本願発明では、ガス流入口の開口方向と副室の開口方向とが相違しているため、ガス流入口から噴出したガスが副室にダイレクトに流入することはない。また、吸気入り口はサージタンクの一端部に開口しているため、吸気はサージタンクの内部を一端から他端に向けて(すなわちクランク軸線方向に向けて)流れる傾向を呈するが、2つの樹脂部材の重ね合わせ方向はクランク軸線と直交した方向であるため、副室もクランク軸線と直交した方向に開口しており、従って、ブローバイガス等のガスが吸気に乗って副室にダイレクトに流入することはない。
このように、ブローバイガス等のガスが副室に流入することを防止又は著しく抑制できるため、ガス流入口が負圧取り出し口の近傍に配置されていても、水分が含んだガスを負圧取り出し口に流入することを防止又は大幅に抑制できる。
従って、負圧取り出し口がブレーキブースターに接続されている場合は、低温環境下においてもブレーキブースターの作動を確実化して自動車の安全性を確保できる。また、ガス流入口がブローバイガスのためのものである場合は、ヘッドカバーに長いオイルセパレータ通路を形成して高いオイル補集性能を維持しつつ、ヘッドカバーのブローバイガス出口とサージタンクの流入口との距離を短くしてコストを抑制できると共に、ブローバイガスの流れをスムース化できる。
また、サージタンクを構成する2つの樹脂部材は、それらの重ね合わせ方向に移動する金型を使用して成型されるが、副室が両樹脂部材の重ね合わせ方向に開口しているということは、副室が金型の移動方向に開口していることを意味しており、従って、副室はスライド型を設けることなく容易に形成できる。従って、製造上の問題を招来することなく副室を形成できる。
更に本願発明では、吸気が副室に入り込むことをリブ板によって更に抑制できるため、負圧取り出し口への水分の侵入を更に抑制できる。また、ブローバイガス等に混入していた水分が水滴化している場合、吸気に乗って飛来した水滴をリブ板に当てて霧化させることにより、水分吸気の反射流に載せてサージタンク内に飛散させることも可能であり、この面でも、負圧取り出し口への水分の侵入防止効果を向上できる。
請求項の構成を採用すると、副室を構成する内部隔壁を利用してガスの流れを負圧取り出し口とは反対側に反らすことができるため,ガスに含まれている水分が負圧取り出し口に吸い込まれることを、構造を複雑化することなく防止又は大幅に抑制できる。
さて、特許文献1に開示されているように、ブレーキブースターのための負圧取り出し口はサージタンクの壁部に設けていることが多いが、この場合、サージタンクの負圧取り出し口に水分が入り込むことを防止する方法としては、副室を設けることに代えて、壁部に近接して堰板を設けることも可能である。しかし、この場合は、壁部と堰板との間隔を狭めると、成型用の金型に薄肉部ができてしまうため、金型の耐久性が低下するという問題がある。
これに対して本願発明では、金型のうち副室を形成する部分は柱状の構造になるが、副室をある程度の大きさにできるため、これを形成する柱状の部分も太くすることができる。従って、金型は高い耐久性を確保できる。この点も、本願発明の効果の1つである。
実施形態の内燃機関を搭載した自動車の概略平面図である。 実施形態の吸気マニホールドを前下方から見た斜視図である。 ミドルピースを前から見た斜視図である。 ミドルピースを後ろから見た斜視図である。 ミドルピースを前から見た斜視図である。 フロントピースを後ろから見た斜視図である。 ミドルピースの正面図である。 フロントピースの背面図である。 ミドルピースの正面図とフロントピースの背面図とを対比した図である。
(1).レイアウトの概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1で自動車の概略を表示している。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この方向は運転者Mの向きを基準にしている。従って、自動車の前進方向が前、車幅が左右方向であり、本実施形態の自動車は、運転席及びハンドル1が右側にある右ハンドル車である。正面視は運転者Mと対向した方向としているため、正面視での左右と運転者Mから見た左右とは逆なる。各図に方向を明示している。
車体の前部にエンジンルーム2が形成されており、エンジンルーム2に、内燃機関(内燃機関)を構成する機関本体3がクランク軸線4を左右長手の姿勢にして配置されている。機関本体3は単純化して表示しているが、シリンダブロックとその上面に固定されたシリンダヘッド、シリンダヘッドの上面に固定されたヘッドカバー5、シリンダブロックの下面に固定されたオイルパン、シリンダブロックとシリンダヘッドとオイルパンの一側面に重なったフロントカバーで構成されている。
敢えて述べるまでもないが、フロントカバーによってタイミングチェーンが覆われている。ヘッドカバー5はフロントカバーの上面にも重なっている。シリンダブロック及びオイルパンの左側面にはミッションケース6が固定されている。
また、シリンダヘッドは、前面が排気側面になっており、この排気側面に、触媒コンバータ等の排気系部材7が接続されている一方、後面は吸気側面になっており、吸気側面に吸気マニホールド8が固定されている。従って、本実施形態の内燃機関は、前排気・後ろ吸気の横置きタイプである。
運転席の下奥部にはブレーキペダル9が配置されており、ブレーキペダル9の踏み込み力は、エンジンルーム2の右後部に配置されたブレーキブースター10により増幅してマスターシリンダ11に伝達される。ブレーキブースター10は吸気負圧によって作動するものであり、従って、ブレーキブースター10と吸気マニホールド8とは負圧チューブ12によって接続されている。
吸気マニホールド8は、図にごく大まかに表示するように、シリンダヘッド(機関本体3)に直接に又はスペーサ部材を介して重なったフロントピース13と、フロントピース13に後ろから重なったミドルピース14と、ミドルピース14に後ろから重なったリアピース15で構成されており、負圧チューブ12はミドルピース14の右端部に接続されている。また、ミドルピース14の左端部には、吸気入り口16が略上向きに開口している。
敢えて述べるまでもないが、フロントピース13とミドルピース14とリアピース15は、請求項に記載した樹脂部材の例であり、これらは、超音波溶着又は高周波溶着等の溶着によって一体に接合されている。なお、本実施形態の自動車では、エンジンルーム2は乗員室側に入り込んでいる。図1において符号17で示すのはラジエータである。
(2).吸気マニホールドの基本構成
以下、吸気マニホールド8の具体的な構造を、図2以下の図面を参照して説明する。
図2は吸気マニホールド8を前から見た図であり、フロントピース13が前面に現れている。図3は、フロントピース13をとり外して図2と同じ方向から見た図であり、従って、ミドルピース14の前面が現れている。図2,3の対比から理解できるように、ミドルピース14には前向きに開口した凹所が形成されており、この凹所がサージタンク20になっている。正確には、ミドルピース14の凹所をフロントピース13で覆うことにより、ミドルピース14とフロントピース13とによってサージタンク20が形成されている。
図2に示すように、フロントピース13の上部には、シリンダヘッドの吸気側面(後面)に重なるフランジ21が形成されており、フランジ21に、2組ずつの吸気出口穴22が開口している。また、シリンダヘッドには、吸気出口穴22に対応して、2組ずつの吸気ポートが開口している。フランジ21には、当該フランジ21をシリンダヘッドに固定するためのボルト挿通穴21aが形成されている。
本実施形態の内燃機関は3気筒であり、フロントピース13には、手前に膨れた側面視円弧状の3本の枝通路23が形成されている。図6に示すように、枝通路23の上部はサージタンク20に開口しており、下側の半分以上の部分は中空の通路になっている(中空の通路は、回転式のスライド型を使用して形成される。)。
図3,4に示すように、ミドルピース14の下端部には、枝通路23を構成する3つの下連通口24が前後に開口するように形成されており、ミドルピース14の上端部には、同じく枝通路を構成する3つの上連通口25が前後に開口するように形成されている。
そして、図4に示すように、ミドルピース14の後面には、上下の連通口24,25に連通した吸気通路溝26がサージタンク20を囲うような状態で形成されており、吸気通路溝26をリアピース15(図1参照)で囲うことにより、枝通路が形成されている。リアピース15の詳細は図面提示していないが、リアピース15にも、吸気通路溝26に対応した3本の溝が形成されている。
吸気マニホールド8は、全体としてクランク軸線4の方向に長い円筒状の形態を成しており、枝通路23はサージタンク20を1周近く囲ってぐるりと回っている。フロントピース13のフランジ21に形成した吸気出口穴22も枝管を構成していると云えるが、各枝通路を吸気出口穴22の箇所においてのみ2つに分けて、1気筒に1組ずつ形成された吸気ポートに対応させている。
図4に明示するように、ミドルピース14の左端部には、枝管の群から左側方にはみ出た状態でスロットルボデー取り付け座27を形成しており、スロットルボデー取り付け座27に、吸気入り口16が開口している。敢えて述べるまでもないが、スロットルボデー取り付け座27には、スロットルバルブを内蔵したスロットルボデーがボルトで固定される。従って、スロットルボデー取り付け座27には、ボルト挿通穴28(又はタップ穴)が形成されている。
図3から理解できるように、吸気は吸気入り口16から下方に噴出して、サージタンク20の内部を右側に流れていきながら、フロントピース13に形成された枝通路23に分流していき、下連通口24のたりで方向を上向きに転じで上連通口25に向かっていく。
(3).副室
図3,5、7に示すように、ミドルピース14の右端部に、前向きに開口して副室29が形成されており、副室29の奥部に、右向きに開口した筒状の負圧取り出し口30を連通させている。負圧取り出し口30は左右方向(クランク軸線4の方向)に向けて右向きに突出しており、ブレーキブースター10に接続された負圧チューブ12が接続される。
図5に矢印31で示すように、スロットルボデー取り付け座27からサージタンク20に流入した吸気は、サージタンク20の内部を左から右に流れつつ各枝通路23に分流していくが、副室29は前向きに開口しているため、左から右から流れた吸気が副室29にダイレクトに流入することはない一方、負圧取り出し口30は副室29の奥部に連通しているため、吸気の流れに載った水分(水滴)が負圧取り出し口30にダイレクトに入り込むこともない。
従って、水分が負圧取り出し口30や負圧チューブ12に侵入することも防止又は著しく抑制できる。その結果、低温環境下での運転であっても、凍結した水分によってブレーキブースター10への負圧取り込みが阻害されることはなく、自動車の安全性を確保できる。また、副室29は略前後方向に開口しているが、この方向は、成型に際して金型(キャビとコア)が相対動する方向であるため、副室29は容易に型抜きできる状態で形成できる。
副室29は、ミドルピース14の右側壁(一側壁)32に右側方に膨らんだ膨出部32aを形成すると共に、膨出部32aにこれを内側から囲うように内部隔壁33を連続させることによってポケット状に形成されている。そして、内部隔壁33は、正面視でく字形に屈曲した上傾斜部33aと下傾斜部33bとによって形成されており、サージタンク20の内部方向(負圧取り出し口30と反対方向)に向けて内向きに膨れた形態になっている。従って、副室29は、大まかには5角形になっている。上傾斜部33aと下傾斜部33bとの連接部には、型抜きに際して突き出しピンを当てるためリブ34を形成している。
金型を使用してミドルピース14を射出成型法によって製造するにおいて、金型(コア)のうち副室29を成型する部分は柱状の突起部になるが、副室29はある程度の大きさがあるため、金型の突起部も頑丈な構造になる。従って、副室29の成型に起因して金型に弱い部分ができるといったことはなく、金型の耐久性を向上できる。突起部に冷却水通路を形成することも可能である。
ミドルピース14のうちフロントピース13の上方部に、PCV導入路36を構成する前向き開口溝36aが形成されている一方、図6,8に示すように、ミドルピース14の前向き開口溝36aに重なる後ろ向き開口溝36bが形成されており、後ろ向き開口溝36bの上端は、フランジ21に形成されたPCV流入口37と連通している。
図2に示すように、PCV流入口37はフランジ21の前面に開口している。フランジ21をシリダヘッドの吸気側面に重ねて固定する場合は、シリダヘッドに、PCV流入口37が流れるPCV通路を形成し、PCV通路にPCV流入口37を接続したらよい。他方、フランジ21がスペーサを介してシリダヘッドに固定される場合は、スペーサに継手穴を形成し、継手穴の入り口ポートにPCVチューブを接続したらよい。
例えば図9の対比図から明瞭に把握できるように、フロントピース13の右側壁38にもミドルピース14の膨出部32aに重なる膨出部38aを形成している。また、前向き開口溝36aと後ろ向き開口溝36bとで形成されたPCV導入路36は、副室29を構成する内部隔壁33の上方に位置して下向きに開口しており、副室29を構成する内部隔壁33が、ブローバイガスの流れを横切る方向に膨れている(張り出している。)。従って、PCV導入路36から略下向きに噴出したブローバイガスや水滴は、内部隔壁33の上傾斜部33aにガイドされて、サージタンク20の内部に案内され、負圧取り出し口に入り込むことはない。
更に、図6,8,9に示すように、フロントピース13には、副室29の内部に入り込んで当該副室29を左右に仕切るリブ板39が後ろ向きに突設されている。副室29とフロントピース13との間には吸気の取り込みのためにある程度の間隔が空いており、従って吸気が副室29に僅かながら入り込み得るが、リブ板39があると、吸気が副室29に流入することが大きく抑制されるため、吸気に乗って水分が副室29に流入することを防止できる。
また、水滴が吸気に乗って副室29に向けて飛散しても、水滴がリブ板39に衝突して霧化し、霧化した水滴は衝突によって生成された反流に乗ってサージタンク20に戻されるため、負圧取り出し口30への水滴の侵入を防止できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。
本願発明は、自動車用内燃機関の吸気マニホールドに具体化できる。
1 ハンドル
2 エンジンルーム
3 機関本体
4 クランク軸線
5 ヘッドカバー
8 吸気マニホールド
9 ブレーキペダル
10 ブレーキブースター
12 負圧チューブ
13 フロントピース(他方の樹脂部材)
14 ミドルピース(一方の樹脂部材)
15 リアピース
16 吸気入り口
20 サージタンク
27 スロットルボデー取り付け座
29 副室
30 負圧取り出し口
32 ミドルピース14の右側壁(一側壁)
32a 膨出部
33 内部隔壁
33a 内部隔壁の上傾斜面
36 PCV導入路
38 フロントピースの右側壁
38a 膨出部
39 リブ板

Claims (2)

  1. クランク軸線方向を向いた両端部のうち一端部に吸気入り口が形成されたサージタンクと、前記サージタンクから分岐して先端はシリンダヘッドの吸気ポートに接続される枝管の群とを備えており、前記サージタンクは、クランク軸線と直交した方向から重ね合わせて接合された2つの樹脂部材によって形成されており、
    更に、前記サージタンクのうち前記吸気入り口と反対側の他端部に、負圧取り出し口とガス流入口とが形成されている構成であって、
    前記サージタンクを構成する2つの樹脂部材のうち一方の樹脂部材に、前記樹脂部材の重ね合わせ方向に開口すると共に前記負圧取り出し口が連通した副室が形成されている一方、
    前記ガス流入口は、前記副室の開口方向と交叉した方向に開口するように形成されており、
    かつ、前記サージタンクを構成する2つの樹脂部材のうち他方の樹脂部材に、前記副室に入り込んで当該副室をクランク軸線方向に分かれた2つの室に仕切るリブ板が形成されている、
    自動車用内燃機関の吸気マニホールド。
  2. 前記副室は、前記一方の樹脂部材の一側壁にその内面の一部を囲う内部隔壁を一体に設けることによって形成されており、
    前記負圧取り出し口は前記一側壁の外側に開口し、前記ガス流入口は前記内部隔壁の方に向いて開口している一方、前記内部隔壁を、その外面に前記ガス流入口から噴出したガスが当たるように前記負圧取り出し口と反対方向に向けて膨らませている、
    請求項1に記載した自動車用内燃機関の吸気マニホールド。
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