JP7104293B2 - シートへの圧力センサーの配置構造 - Google Patents
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Description
このような圧力センサーは、例えば、乗員がシートに着座しているにもかかわらずシートベルトを装着していない場合に警告を発するシートベルトリマインダー等の技術において、乗員がシートに着座していることを検知するために用いることができる。
しかしながら、このように圧力センサーをクッションパッドと表皮との間、すなわち表皮のすぐ下側に配置すると、シートに着座した乗員の臀部や大腿部にシートの表皮を介して何かが当たっているのが感じ取られてしまい着座フィーリングが悪くなる場合があり得る。
また、その一方で、シートに圧力センサーを配置する際、圧力センサーには、乗員がシートに着座したことを的確に検出できることが求められることは言うまでもない。
前記圧力センサーは、
プッシュスイッチで構成されており、
前記クッションパッドの下面側の位置であって、前記シートに乗員が着座した際に前記クッションパッドの下面が前記プッシュスイッチに圧接して押下する位置に配置されており、
かつ、前記シートの左右方向の中央に配置され前後方向に延在するワイヤーを避けた位置に配置されており、
前記圧力センサーは、前記ワイヤーの左右方向にずれた位置に配置されており、
前記ワイヤーから左方向及び右方向にずれた位置に、前記圧力センサーを取り付け可能な取付部がそれぞれ設けられており、
前記取付部はパンフレームを窪ませるようにして形成されていることを特徴とする。
前記ワイヤーは、乗員が着座する前記クッションパッドの着座領域の左右方向の中心線の真下の位置に配置されていることを特徴とする。
前記圧力センサーは、前記ワイヤーから左方向又は右方向のいずれか一方にずれた位置に配置されていることを特徴とする。
前記圧力センサーは、前記ワイヤーから左方向及び右方向にずれた2つの位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
前記取付部は、前記ワイヤーに対して左右対称の位置に設けられていることを特徴とする。
前記圧力センサーに設けられた係合用の構造と前記取付部に設けられた係合用の構造とが係合することで、前記圧力センサーが前記取付部に取り付けられるように構成されていることを特徴とする。
前記圧力センサーの前記係合用の構造は、前記圧力センサーに設けられた凸部であり、
前記取付部の前記係合用の構造は、前記取付部に設けられた、前記凸部と係合可能な孔であることを特徴とする。
また、圧力センサーとしてのプッシュスイッチをクッションパッドの下面側に配置したため、シートに着座した乗員の臀部や大腿部にシートの表皮を介して圧力センサーが当たることがない。そのため、乗員の着座フィーリングの向上を図ることが可能となる。
また、着座した乗員からシートクッションが受ける荷重が高い、ワイヤーの左右方向にずれた位置に配置された圧力センサーにより、乗員がシートに着座したことを的確に検出することが可能となる。
また、ワイヤーから左方向及び右方向にずれた位置にそれぞれ設けられた取付部に圧力センサーが取り付けられるため、圧力センサーを取り付ける取付部を替えることで、圧力センサーのワイヤーの左方向又は右方向への配置位置の切り替えを行うことが可能となり、容易に切り替えることが可能となる。
本実施形態では、図2に示すように、クッションパッド12に通気路30の一部をなす通気路用凹部30Aが設けられている。また、カバー部材12Aの、当該通気路用凹部30Aに対応する位置に、通気路30の残りの部分をなす凹部(図示省略)が設けられており、カバー部材12Aのクッションパッド12の所定の部分に嵌め込むことで通気路30が形成されるようになっている。
そして、ブロワー(図示省略)から送り込まれた空気が貫通孔30Bを通って通気路30内に送られ、通気路30内を流通した空気が通気路30の送風口30Cから乗員に向けて吹き出されるようになっている。
そして、パンフレーム18の上面には、圧力センサー1が配置されている。なお、パンフレーム18は、鉄製でも樹脂製でもよく、材質に特に限定はない。
ワイヤー19によりパンフレーム18が補強されるようになっており、本実施形態では、ワイヤー19は、パンフレーム18に埋め込まれて一体的に形成されている。なお、ワイヤー19を、着座領域Rの中心線CLの真下の位置以外の位置にも配置し、ワイヤー19を複数本配置するように構成することも可能である。
図5に示すように、圧力センサー1は、カバー1Aやケース1B内に接触子やコイルばね等(図示省略)が内蔵されたプッシュスイッチで構成されている。そして、圧力センサー1のカバー1Aがケース1Bに対して上下方向に移動可能とされており、圧力センサー1は、後述するようにクッションパッド12によりカバー1Aが押下されると圧力を検知し、乗員がシート10に着座していることを検知するようになっている。
また、本実施形態では、圧力センサー1は、後述するように取付部21に取り付けられてシート10内に配置されるようになっている。そして、圧力センサー1には、取付部21に設けられた後述する係合用の孔22(後述する図6(A)、(B)参照)と係合可能な係合用の構造として、下側のケース3の側面から外側に突出した凸部(爪部)4が設けられている。
また、本実施形態では、上記の凸部4が、センサーの中心について対称の各位置に1つずつ(計2個)それぞれ設けられている場合について説明するが、凸部4は、1個でもよく、あるいは3個以上設けられていてもよい。
図4に示したように、パンフレーム18の上面には凹部20が設けられている。そして、凹部20には、圧力センサー1を取り付け可能な取付部21が2か所に設けられており、本実施形態では、いずれの取付部21にも圧力センサー1が取り付けられるようになっている。
そして、取付部21が、凹部20内のワイヤー19を避けた位置、すなわちワイヤー19から左方向及び右方向にずれた位置にそれぞれ設けられている。そして、取付部21は、ワイヤー19に対して左右対称の位置に設けられている。
そして、図6(A)、(B)に示すように、パンフレーム18に設けられた凹部20のワイヤー19の左右の部分をさらに下方に略円形状に窪ませるようにして取付部21がそれぞれ形成されている。なお、図6(A)、(B)等に記載されている符号18Aについては後で説明する。
また、本実施形態では、リブ23が、ワイヤー19を跨ぐようにして左右方向に延在するように設けられている。
すなわち、取付部21に対して圧力センサー1を上方から押し込むと、圧力センサー1の凸部3のテーパー状の部分で取付部21の孔22の部分が前後に若干押し広げられた後、圧力センサー1の凸部3が取付部21の孔22に嵌まって係合する。
そして、本実施形態では、上記のように、圧力センサー1と取付部21にそれぞれ係合用の構造を設け、それらを係合させることで圧力センサー1と取付部21とが係合して、圧力センサー1が取付部21に取り付けられる。そのため、圧力センサー1の取付部21への取り付けのためにブラケット等の中間部材等が不要であり、圧力センサー1をワンタッチで取付部21に取り付けることが可能となる。
なお、圧力センサー1の凸部3を外側に付勢された状態で出没動作することができるように構成することも可能である。
このように、本実施形態では、取付部21に取り付けられた圧力センサー1は、凸部3と取付部21の孔22とが係合することで、取付部21に対して圧力センサー1が上下方向や前後方向に移動することが阻止されるとともに、圧力センサー1の凸部3と取付部21の孔22との係合及び側方からのリブ23の当接により、取付部21に対して圧力センサー1が左右方向に移動することが阻止される。
本実施形態では、このようにして、圧力センサー1が取付部21内で的確に位置決めされた状態で圧力センサー1を取付部21に取り付けることができるようになっている。
なお、図7(A)、(B)では、凹部20に設けられた2つの取付部21のうち左側の取付部21に圧力センサー1を取り付けた場合を示したが、右側の取付部21に圧力センサー1を取り付けることも可能である。
そして、圧力センサー1は、ワイヤー19や着座領域Rの左右方向の中心線CLから左方向又は右方向のいずれか一方にずれた位置に配置されるようになっている。
さらに、圧力センサー1は、上記のように左右のいずれの取付部21にも圧力センサー1を取り付けることができるようになっており、本実施形態に係る取付部21は、圧力センサー1の配置位置を、ワイヤー19や着座領域Rの左右方向の中心線CLから左右方向にずれた各位置で切り替えることができるような取付構造になっている。
前述した従来の場合のように、圧力センサーをシートクッション11のクッションパッド12と表皮13との間(すなわち表皮13のすぐ下側)に配置すると、シート10に着座した乗員の臀部や大腿部にシート10の表皮13を介して何かが当たっているのが感じ取られてしまい着座フィーリングが悪くなる場合があったが、本実施形態ではそのような感触が生じることがないため、乗員の着座フィーリングの向上を図ることが可能となる。
そのため、本実施形態のように、圧力センサー1を、着座領域の左右方向の中心線CLの真下の位置に配置されたワイヤー19を避けた位置に配置し、ワイヤー19や着座領域Rの左右方向の中心線CLの左右方向にずれた位置に配置することで(図10参照)、シートクッション11にかかる荷重が最も高くなる位置、あるいはそれに近い位置で圧力を検知することが可能となり、乗員がシート10に着座した場合にはそれを感度良く検出して、的確に検出することが可能となる。
また、本実施形態に係るシート10への圧力センサー1の配置構造では、圧力センサー1をワイヤー19の上側に配置する場合に比べて、本実施形態のように構成する場合の方が、圧力センサー1のレイアウトの自由度が向上する。
といった効果もある。
そのため、圧力センサー1は、クッションパッド12に形成された通気路30等の中空部の直下の位置以外の位置に設けられていることが望ましい。
また、図示を省略するが、上記の部分αに、下側の圧力センサー1に向けて突出する凸部を設けるように構成することも可能である。
バッグ等の荷物は、通常、乗員よりも重量が小さい。そのため、乗員がシート10に着座する場合よりも、シート10上にバッグ等の荷物が置かれた場合の方がクッションパッド12の撓みが小さい。
このように構成すれば、シート10上にバッグ等の荷物が置かれた場合には、クッションパッド12の撓みが小さく、クッションパッド12が圧力センサー1に触れず、あるいは圧力センサー1のカバー1Aを押下する圧力が弱い。そのため、上記のように構成すれば、圧力センサー1による検知動作は行われず、乗員が着座したと誤検知することを防止することができる。
なお、上記のように構成する場合も、凹部12Cの上面βを硬くしたり、凹部12Cの上面βに、下向きに(すなわち圧力センサー1に向けて)突出する凸部を設ける等して、乗員がシート10に着座した場合にそれを確実に検知することができるように構成することも可能である。
すなわち、圧力センサー1を、ワイヤー19や着座領域Rの左右方向の中心線CLから左方向及び右方向にずれた2つの位置にそれぞれ配置することも可能である。
また、例えば荷重閾値が異なるなど検知感度が異なる複数の圧力センサー1を配置することで、例えば上記のようにシート10上にバッグ等の荷物が置かれた場合と乗員がシート10に着座した場合とを区別して検知することが可能となるなど、乗員がシート10に着座したことを確実に検知することが可能となる。
そのため、本実施形態では、図4や図9等に示すように、パンフレーム18に、ダクト31等を通すための貫通孔である開口部18Aが設けられている。
そのため、取付部21に圧力センサー1を取り付けると、図7(A)、(B)に示すように、圧力センサー1のコネクター部2が開口部18A内に突き出る状態になり、コネクター部2に接続されたハーネス等(図示省略)を、開口部18Aを通してパンフレーム18の下側に容易に引き回すことが可能となる。
そのため、このように構成すれば、ハーネス等とダクト31とが干渉しあわず、ハーネス等とダクト31とが擦れ合うことがないため、ハーネス等の損傷や断線等が生じにくくなる。なお、ハーネス等を、ダクト31が挿通されている開口部18Aに挿通するように構成することも可能である。
3 凸部(係合用の構造)
10 シート
12 クッションパッド
12B 下面
19 ワイヤー
21 取付部
22 孔(係合用の構造)
CL 着座領域の左右方向の中心線
R 着座領域
Claims (7)
- クッションパッドを備えるシートへの圧力センサーの配置構造において、
前記圧力センサーは、
プッシュスイッチで構成されており、
前記クッションパッドの下面側の位置であって、前記シートに乗員が着座した際に前記クッションパッドの下面が前記プッシュスイッチに圧接して押下する位置に配置されており、
かつ、前記シートの左右方向の中央に配置され前後方向に延在するワイヤーを避けた位置に配置されており、
前記圧力センサーは、前記ワイヤーの左右方向にずれた位置に配置されており、
前記ワイヤーから左方向及び右方向にずれた位置に、前記圧力センサーを取り付け可能な取付部がそれぞれ設けられており、
前記取付部はパンフレームを窪ませるようにして形成されている ことを特徴とするシートへの圧力センサーの配置構造。 - 前記ワイヤーは、乗員が着座する前記クッションパッドの着座領域の左右方向の中心線の真下の位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
- 前記圧力センサーは、前記ワイヤーから左方向又は右方向のいずれか一方にずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
- 前記圧力センサーは、前記ワイヤーから左方向及び右方向にずれた2つの位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
- 前記取付部は、前記ワイヤーに対して左右対称の位置に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
- 前記圧力センサーに設けられた係合用の構造と前記取付部に設けられた係合用の構造とが係合することで、前記圧力センサーが前記取付部に取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
- 前記圧力センサーの前記係合用の構造は、前記圧力センサーに設けられた凸部であり、
前記取付部の前記係合用の構造は、前記取付部に設けられた、前記凸部と係合可能な孔であることを特徴とする請求項6に記載のシートへの圧力センサーの配置構造。
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