JP7099298B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、2つのユニットが接触した状態から離間する状態に移行する際のカムギヤの過回転を抑制することを目的とする。
給紙カセット10は、現像剤像が形成される媒体Pを積層して収容するものであり、給紙ローラ10aが回転することにより、媒体Pを1枚ずつ分離して図中矢印Aが示す媒体搬送方向に給紙してレジストローラ11へ搬送する。
露光装置123Cは、LED(Light Emitting Diode)等の光源により、帯電装置122Cで帯電された感光ドラム121Cの表面を選択的に露光し、感光ドラム121Cの表面に静電潜像を形成するものである。
現像剤供給装置124Cは、内部にトナーを収容し、露光装置123Cにより感光ドラム121Cの表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を現像するものである。
排出ローラ15、16は、定着装置14でトナー像が定着された媒体Pを装置外へ搬送し、排出するものである。
排紙積載部17は、排出ローラ15、16により排出された媒体Pを積載するものである。
下部ユニット120は、上部ユニット110と基部ユニット130との間に、上部ユニット110に対して離接移動(上下動)可能に配設され、上部ユニット110から離間する方向、即ち基部ユニット130の方向にバネ等の付勢手段により付勢されている。
上定着ベルト111は、無端状の回転可能なベルトである。
駆動ローラ112は、上定着ベルト111の回転軌道内に配設され、接触する上定着ベルト111を回転させるものである。
上サポートローラ114は、上定着ベルト111の回転軌道内に配設された2つのローラであり、上定着ベルト111を張架するとともに、上定着ベルト111の回転に従動して回転するものである。
下定着ベルト121は、無端状の回転可能なベルトである。
下PAD123は、下定着ベルト121を押圧するものである。
上部ユニット110の上定着ベルト111と、下部ユニット120の下定着ベルト121とは、駆動ローラ112および上PAD113と、加圧ローラ122および下PAD123とによりニップ部(接触部)を形成している。上定着ベルト111と、下定着ベルト121とにより形成されたニップ部において媒体が挟持されて搬送される。
基部ユニット130は、カムギヤ131~134と、アイドルギヤ135と、板バネ137、138とを有している。
カムギヤ131~134は、下部ユニット120と接触し、下部ユニット120を上部ユニット110に対して離接させるカム(図5に示すカム1312)が形成された回転可能なものである。
また、図3に示すカムギヤ134はカムギヤ131と同様であり、カムギヤ133はカムギヤ132と同様である。
図7に示すように、カムギヤ131の側面にフランジフリクション136が取り付けられている。
フランジフリクション136の側面には、カムギヤ131の回転軸1311(図6参照)を中心としてカムギヤ131の回転とともに回転する第1のリブ群としてのリブ群1361aと、第2のリブ群としてのリブ群1361bとが形成されている。
第1の制動部材としての板バネ137および第2の制動部材としての板バネ138は、図中矢印Bが示す方向に回転するそれぞれのリブ群1361aおよびリブ群1361bのリブ1362と接触し、フランジフリクション136、即ち図7に示すカムギヤ131の回転を制動するものである。
図9において、板バネ137の自由端側の先端部に、リブ群1361a側に折り曲げられ、リブ群1361aと接触する接触(折曲)部137aが形成されている。
このように、板バネ137の接触部137aは、図8に示すフランジフリクション136の回転に伴って、リブ群1361aのリブとの接触、乗り上げ、落下を繰り返す。
なお、板バネ137の接触部137aは、図中矢印Dが示す方向、即ちリブ群1361aを押圧する方向に付勢されている。また、板バネ138も同様である。
また、各リブ群のリブ1362は、多数配設されていることが望ましい。
さらに、本実施例では、それぞれのリブ1362のカム回転方向における上流側の面に傾斜面1362iを形成するようにしたが、フランジフリクション136に対して垂直になるように形成しても良い。
ここで、現像装置12Cで行われる現像工程を代表として説明する。なお、現像装置12M、12Y、12BKでも同様な現像工程が行われる。
転写後に感光ドラム121C上に残留したトナーはクリーニング装置125Cによって掻き取られ、感光ドラム121Cの表面がクリーニングされた後、感光ドラム121Cは帯電装置122Cによる次の帯電に供され、新たな現像工程に入る。
排出ローラ15、16に搬送された媒体Pは、さらに装置外へと搬送され、排紙積載部17に積層される。
図1に示す画像形成装置1は、外部装置から画像形成を指示する印刷命令を受信すると、印刷命令に含まれる媒体種類(例えば、普通紙、普通紙より厚い厚紙)に応じてモータを駆動し、カムギヤ131~134を回転させて図5に示すリリース状態から厚紙ニップ状態または通常ニップ状態に移行させる。また、画像形成装置1は、画像形成動作が終了すると、カムギヤ131~134を回転させリリース状態に移行させる。
図5(b)に示すように、カムギヤ131が回転し、リリース状態から厚紙ニップ状態に配置されると、カムギヤ131の回転角度は約120度となり、カムの変位量は約3.5mmとなる。このときのカムの変位量は、図5に示す距離L2-距離L1となる。
図5(c)に示すように、さらにカムギヤ131が回転し、厚紙ニップ状態から通常ニップ状態に配置されると、カムギヤ131の回転角度は約240度となり、カムの変位量は約6.0mmとなる。このときのカムの変位量は、図5に示す距離L3-距離L1となる。
このように、カムギヤ131が回転することにより、リリース状態、厚紙ニップ状態、通常ニップ状態、そしてリリース状態の順でリリース状態、厚紙ニップ状態、および通常ニップ状態の3段階の状態に変化する。
なお、本実施例では、図11に示すように、リブ1362の上部に頂面1362fを形成するようにしたが、頂面1362fを形成することなく、突起状の形状としても本実施例の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施例では、カムギヤのリブと、板バネとを、下部ユニットが上部ユニットから離間したリリース状態で接触するように配置したことにより、2つのローラが接触した状態から離間する状態に移行する際のカムギヤの過回転(オーバラン)を抑制することができるという効果が得られる。
さらに、各リブに傾斜面(テーパ面)を形成するようにしたことにより、板バネがリブと接触する際の衝撃音を低減させることができるという効果が得られる。
さらに、カムギヤの回転方向における最下流のリブの高さが最も高く、上流側に続くリブほど高さが低くなるように形成した場合、リリース状態から厚紙ニップ状態に移行する際のカムギヤへの負荷および衝撃音を低減させることができるという効果が得られる。
10 給紙カセット
11 レジストローラ
12(12C、12M、12Y、12BK) 現像装置
13 転写装置
14 定着装置
15、16 排出ローラ
17 排紙積載部
110 上部ユニット
111 上定着ベルト
112 駆動ローラ
113 上PAD
114 上サポートローラ
120 下部ユニット
121 下定着ベルト
122 加圧ローラ
123 下PAD
124 下サポートローラ
130 基部ユニット
131、132、133、134 カムギヤ
135 アイドルギヤ
136 フランジフリクション
137、138 板バネ
1311 回転軸
1312 カム
1361a、1361b リブ群
1362 リブ
Claims (10)
- 上部ユニットと、
前記上部ユニットに対して離接移動可能な下部ユニットと、
前記下部ユニットと接触し前記下部ユニットを前記上部ユニットに対して離接させるカムが形成された回転可能なカムギヤと、
前記カムギヤとともに回転する突出部と、
回転する前記突出部と接触し、前記カムギヤの回転を制動する制動部材と、
を有し、
前記突出部と前記制動部材とは、前記下部ユニットが前記上部ユニットから離間した状態で接触するように配置され、
前記突出部は、回転方向に複数配列され、少なくとも1つの突出部群を形成していることを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
前記カムギヤは、回転軸方向の側面に、前記突出部を有する第1の突出部群および第2の突出部群が形成され、
前記制動部材は、前記第1の突出部群と接触する第1の制動部材と、前記第2の突出部群と接触する第2の制動部材とを有し、前記第1の制動部材および前記第2の制動部材が、前記下部ユニットが前記上部ユニットから離間した状態で前記第1の突出部群および前記第2の突出部群と対向配置され、
前記第1の突出部群は前記カムギヤの回転軸から第1の半径を保持して配置され、前記第2の突出部群は前記カムギヤの回転軸から前記第1の半径とは異なる第2の半径を保持して配置されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1または請求項2に記載の定着装置において、
前記制動部材は、前記突出部と接触する接触部を有し、
前記突出部は、前記接触部と接触する頂面が形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項3に記載の定着装置において、
前記頂面は、扇形状に形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置において、
前記カムギヤは、一方向に回転可能であり、
前記突出部は、前記カムギヤの回転方向における上流側に向かって徐々に前記カムギヤの側面に接近する傾斜面が形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項5に記載の定着装置において、
前記傾斜面は、前記カムギヤの回転軸方向からみた形状が扇形状に形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置において、
前記突出部は、それぞれの突出量が同量であることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置において、
前記突出部は、前記カムギヤの回転方向における上流側に向かって徐々に突出量が少なくなるように形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置において、
前記カムギヤは、回転することにより、前記下部ユニットが前記上部ユニットから離間した第1の状態と、前記第1の状態より、前記下部ユニットが前記上部ユニットに接近した第2の状態と、前記第2の状態より、前記下部ユニットが前記上部ユニットに接近した第3の状態とに遷移させることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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