JP7099018B2 - 達成率表示制御装置、達成率表示制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

達成率表示制御装置、達成率表示制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、達成率表示制御装置、達成率表示制御方法およびコンピュータプログラムに関し、特に、デマンドレスポンスの暫定的な達成率を表示する達成率表示制御装置、達成率表示制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
電力需給が逼迫し、需要家による需要電力量が、電力会社からの供給電力量を上回ることが予想される場合には、電力会社は、アグリゲータを介して、デマンドレスポンス(Demand Response)(以下、適宜「DR」と言う。)を需要家に発行する。このDRに応答して、需要家が電力を削減することにより、需要家は、アグリゲータを介して電力会社から金銭報酬などのインセンティブを得ることができる。
このようなDRの制御結果を提示する装置として、獲得したインセンティブを表示することのできるデマンドレスポンス制御結果提示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
デマンドレスポンス制御結果提示装置は、DRの制御結果と獲得したインセンティブとをアグリゲータまたは電力会社に設置された電力管理装置から取得し、取得した制御結果およびインセンティブを表示画面にする。
特開2016-177657号公報
DRの種類によっては、DR期間中に複数のチェックポイント時点が設けられ、いずれか1つのチェックポイント時点においてDRの達成率が所定の閾値未満となる場合にはDRに失敗したとみなされる場合がある。このため、需要家はDRの途中経過をリアルタイムで把握することを要望する。
しかしながら、従来のデマンドレスポンス制御結果提示装置は、DRの制御結果やインセンティブを電力管理装置から取得して表示するものである。このため、需要家は、DRの途中経過をリアルタイムで把握することができない。これにより、DRに失敗する確率が高くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることのできる達成率表示制御装置、達成率表示制御方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る達成率表示制御装置は、需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部とを備え、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
(8)本発明の他の実施態様に係る達成率表示制御方法は、デマンドレスポンスの達成率を表示する達成率表示装置が実行する達成率表示方法であって、需要家における受電電力の実績値を取得するステップと、取得した前記実績値に基づいて、前記デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出するステップと、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行うステップとを含み、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
(9)本発明の他の実施態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部として機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
本発明は、達成率表示制御装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、達成率表示制御装置を含むシステムとして実現したりすることもできる。
本発明によると、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
デマンドレスポンスについて説明するための図である。 電力会社、アグリゲータおよび需要家に設置される設備について説明するための図である。 エネルギー管理装置の構成を示すブロック図である。 表示制御部が表示装置の表示画面に表示させるデマンドレスポンス監視画像の一例を示す図である。 監視期間および閾値について説明するための図である。 監視期間および閾値について説明するための図である。 エネルギー管理装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
[本願発明の実施形態の概要]
最初に本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本発明の一実施形態に係る達成率表示制御装置は、需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部とを備え、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
この構成によると、受電電力の実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から所定時点までの所定期間におけるデマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出し、算出した現在達成率を表示画面に表示することができる。このため、需要家は、デマンドレスポンスの途中経過である現在達成率をリアルタイムで把握することができる。これにより、現在達成率が低い需要家に対して、さらなる受電電力の削減または増加の動機づけを与えることができ、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
(2)好ましくは、前記表示制御部は、前記現在達成率の時間的な推移を表示するための制御を行う。
この構成によると、需要家は現在達成率の時間的な推移を把握することができる。これにより、需要家は、過去の現在達成率を参考にしながら、デマンドレスポンスに成功するか否かを予測することができる。例えば、時間の経過とともに現在達成率が上昇し、デマンドレスポンスの成功条件である閾値を超えることを予測できる場合には、デマンドレスポンスに成功しそうであると予測することができる。一方、現在達成率が閾値を超えてはいるものの時間の経過とともに減少しており、閾値を下回りそうな場合には、デマンドレスポンスに失敗しそうであると予測することができる。このため、このような場合には、需要家は、受電電力を削減または増加させるために電力需要の抑制または増加などの対策を取ることができる。これにより、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
(3)さらに好ましくは、前記算出部は、前記デマンドレスポンスの期間中に設けられた1以上のチェックポイント時点のそれぞれについて、当該チェックポイント時点から所定時間前までの監視期間中の前記所定時点について、前記現在達成率を算出し、前記達成率表示制御装置は、さらに、前記算出部が算出した前記監視期間中の前記現在達成率と所定の閾値とを比較する比較部と、前記比較部による比較結果に基づいた通知処理を行う通知部と、を備える。
この構成によると、チェックポイント時点よりも少し前の監視期間中において現在達成率と閾値との比較を行い、比較結果に基づく通知処理を行うことができる。これにより、需要家は、現在達成率が閾値以上か否かを知ることができ、電力需要の抑制などの対策を適宜行うことができる。
(4)また、前記通知部は、前記監視期間中の前記現在達成率が前記所定の閾値未満の場合に所定の通知を行ってもよい。
この構成によると、監視期間中の現在達成率が閾値未満の場合に、例えば音声で需要家に通知することができる。これにより、需要家に対して、さらなる受電電力の削減または増加の動機づけを与えることができ、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
(5)また、時間的に後のチェックポイント時点に対応する前記所定の閾値ほど大きくてもよい。
この構成によると、デマンドレスポンスの開始からしばらくの間は、現在達成率が多少低くなったとしても通知を行わないようにし、デマンドレスポンスの終了が近づくにつれ、現在達成率の低下に機敏に応答して通知を行わせることができる。発電機などは運転を開始してから実際に出力を開始するまでにタイムラグがある。このため、デマンドレスポンスの開始直後は現在達成率が低かったとしても通知を行わないようにすることができる。一方、デマンドレスポンスの終了が近づくにつれ、現在達成率が少しでも低下すると通知が行われるため、需要家は、即座に対策を取ることができ、これにより、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
(6)また、時間的に後のチェックポイント時点に対応する前記監視期間ほど長くてもよい。
デマンドレスポンスの現在達成率は、デマンドレスポンスの開始からの所定期間のベースライン電力と受電電力の実績値との差分に基づく電力量に従い算出される。つまり、当該差分の累積値を用いて現在達成率が算出される。このため、デマンドレスポンスの開始直後は、受電電力を変化させることにより、現在達成率を変化させやすい。しかし、デマンドレスポンスの終了間際には、受電電力を多少変化させたとしても、現在達成率は変化しにくい。つまり、現在達成率を変化させるためには、時間を要する。この構成のように時間的に後のチェックポイント時点に対応する監視期間ほど長くすることにより、監視期間の開始時点に現在達成率が閾値未満であったとしても、受電電力を急激に変化させることなく、チェックポイント時点において現在達成率を閾値以上とすることができる。これにより、需要家がデマンドレスポンスに成功する確率を高めることができる。
(7)また、前記算出部は、前記デマンドレスポンスの期間中に設けられた1以上のチェックポイント時点のそれぞれについて、前記デマンドレスポンスの開始から当該チェックポイント時点までの期間における前記現在達成率を算出してもよい。
この構成によると、デマンドレスポンスの開始からチェックポイント時点までの期間における現在達成率を算出し、算出した現在達成率を表示画面に表示することができる。このため、需要家は、チェックポイント時点における現在達成率を把握することができる。これにより、需要家は、各チェックポイントでのデマンドレスポンスの成否を把握することができる。
(8)本発明の他の実施形態に係る達成率表示制御方法は、デマンドレスポンスの達成率を表示する達成率表示装置が実行する達成率表示方法であって、需要家における受電電力の実績値を取得するステップと、取得した前記実績値に基づいて、前記デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出するステップと、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行うステップとを含み、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
この構成は、上述の達成率表示制御装置が備える特徴的な処理部に対応するステップを含む。このため、上述の達成率表示制御装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(9)本発明の他の実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部として機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である。
この構成によると、コンピュータを上述の達成率表示制御装置として機能させることができる。このため、上述の達成率表示制御装置と同様の作用および効果を奏することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
また、同一の構成要素には同一の符号を付す。それらの機能および名称も同様であるため、それらの説明は適宜省略する。
[実施の形態1]
<デマンドレスポンス(DR)について>
図1は、デマンドレスポンスについて説明するための図である。
図1に示すように、電力需給の逼迫時には、電力会社1がアグリゲータ2に対してDRを発行することにより、電力の削減要請を行う。DRでは、DRの実施時間と、要請する削減電力とがアグリゲータ2に通知される。
アグリゲータ2は、電力会社1が発行したDRに応答して、アグリゲータ2が管理する需要家3(需要家AおよびBなど)に対して、DRを発行する。つまり、電力会社1が要請する削減電力を複数の需要家3に分配して、需要家3ごとにDRを発行する。なお、需要家3がDRに参加する際に電力会社1またはアグリゲータ2から要求される削減電力(以下、「要求削減電力」という。)は契約で予め定められているものとする。この契約は、需要家3とアグリゲータ2との間、または需要家3と電力会社1との間で結ばれる。要求削減電力は、契約により、DR実施時間にベースライン電力を基準として削減を要請される電力のことである。ここで、ベースライン電力は、要求削減電力を計算する際の基準となる電力のことであり、アグリゲータ2と需要家3との間で契約により取り決められる。
需要家3は、アグリゲータ2が発行したDRに応答して、DRの実施時間において、エアコンなどの電力を消費する機器を停止させたり、ガス発電機などの内燃力発電機により発電を行ったりすることにより、電力系統からの受電電力の削減を行う。需要家3は、削減した受電電力(以下、「削減電力」という。)をアグリゲータ2に通知する。
アグリゲータ2は、複数の需要家3の削減電力を集計し、削減電力の合計値を電力会社1に通知する。
電力会社1は、アグリゲータ2から削減電力の合計値の通知を受け、通知された削減電力の合計値と要請した削減電力とに基づいてインセンティブ(報酬)を決定し、決定したインセンティブをアグリゲータ2に支払う。例えば、電力会社1は、削減電力の合計値が要請した削減電力を上回っている場合に、基本インセンティブと、削減電力の合計値に比例した従量インセンティブとをアグリゲータ2に支払うようにしてもよい。
アグリゲータ2は、電力会社1から支払われたインセンティブの一部をアグリゲータ2のインセンティブとして受け取り、残りのインセンティブを需要家3に分配する。アグリゲータ2が需要家3に支払うインセンティブは、例えば、式1に示す従量インセンティブにより算出されてもよい。
従量インセンティブ=DR実施時間におけるベースライン電力からの削減電力量[kWh]×単価A[円/kWh] …(式1)
従量インセンティブは、DR実施時間において実際に削減した受電電力に比例して支払われるインセンティブである。DR実施時間におけるベースライン電力からの削減電力量は、DR実施時間において、DR実施時間におけるベースライン電力からの削減電力を積分することにより算出される。
また、アグリゲータ2が需要家3に支払うインセンティブは、例えば、式2に示す基本インセンティブにより算出されてもよい。
基本インセンティブ=要求削減電力[kW]×単価B[円/kW] …(式2)
基本インセンティブは、DRの成功条件を満たした場合に支払われるインセンティブである。例えば、成功条件は、以下の条件1及び条件2から構成されるとしてもよい。
条件1:DRの開始から最初の10分間において、要求削減電力の90%以上の受電電力を削減すること
条件2:DR実施時間において要求削減電力の90%以上の受電電力を削減すること
この場合、条件1および条件2の両方の条件を満たした需要家3に対して、基本インセンティブが支払われる。
DRの成功条件を満たすことができなかった需要家3は、アグリゲータ2から基本インセンティブおよび従量インセンティブのいずれも支払いを受けることができないとしてもよいし、当該需要家3は、アグリゲータ2に対して金銭などのペナルティを支払うようにしてもよい。
また、DRの成功条件を満たした需要家3は、アグリゲータ2から基本インセンティブおよび従量インセンティブの両方の支払いを受けることができるとしてもよい。
<需要家の設置設備について>
図2は、電力会社、アグリゲータおよび需要家に設置される設備について説明するための図である。
図2に示すように、電力会社1には、発電電力の監視等を行い、電力削減要請のためのDRを発行するか否かを管理するためのサーバ10が設置されている。
アグリゲータ2には、電力会社1のサーバ10からのDRに応答して、需要家3に対してDRを発行するサーバ20が設置されている。
需要家3には、需要設備70と、発電設備60と、エネルギー管理装置30とが備えられている。
需要設備70は、電力会社1または発電設備60から電力を受電し、受電電力を消費するための工場71と、電力会社1からの受電電力を計測する需要家3の受電メータ72とを含む。工場71には、受電電力を消費する生産設備やエアコンなどの各種設備が備えられている。なお、受電電力を消費するための設備は工場71には限定されず、ビル、マンション、家屋などであってもよい。
発電設備60は、電力を発電し、発電電力を需要設備70に供給する設備であり、蓄電池61と、太陽光発電機62と、内燃力発電機63と、計装盤64とを含む。
蓄電池61は、太陽光発電機62または内燃力発電機63の発電電力を一時的に蓄える電池であり、例えば、鉛蓄電池、ナトリウム・硫黄電池、レドックスフロー電池、ニッケル・水素電池、リチウムイオン電池などである。
太陽光発電機62は、太陽電池を含んで構成され、再生可能エネルギーである太陽光を、太陽電池を用いて電力に変換する。なお、太陽光発電機62の代わりに、または太陽光発電機62とともに、他の再生可能エネルギーを利用した発電機を利用することができる。他の再生可能エネルギーを利用した発電機は、例えば、風力、波力、潮力、地熱、バイオマス等を利用して発電を行う発電機を含む。
内燃力発電機63は、例えば、ガスやディーゼル油などの燃焼エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機を含む。
計装盤64は、蓄電池61における充放電電力、太陽光発電機62または内燃力発電機63による発電電力を監視する。
エネルギー管理装置30は、アグリゲータ2のサーバ20が発行するDRを受信する。また、エネルギー管理装置30は、発電設備60の計装盤64から、発電設備60における発電電力(以下、「発電量」という。)を受信する。さらに、エネルギー管理装置30は、需要設備70の需要家3の受電メータ72から、工場71が電力会社1から受電する受電電力の実績値を受信する。エネルギー管理装置30は、受信した受電電力の実績値とDRの条件とに基づいて、DR期間中の所定時点におけるDRの達成率である現在達成率を算出する。エネルギー管理装置30は、算出した現在達成率を、表示装置52の表示画面に表示する。
なお、エネルギー管理装置30は、現在達成率を算出する機能の他に、発電設備60および需要設備70の運転を制御するEMS(Energy Management System)サーバの機能を備えているのが望ましい。
<エネルギー管理装置について>
図3は、エネルギー管理装置30の構成を示すブロック図である。
エネルギー管理装置30は、通信I/F部31と、削減要請受付部32と、入力受付部33と、需要予測部34と、制御計画作成部35と、電力機器制御部36と、電力量取得部37と、現在達成率算出部38と、表示制御部39と、比較部40と、通知部41と、記憶装置42とを備える。
通信I/F部31は、サーバ20、計装盤64および需要家3の受電メータ72と通信を行うための通信インタフェースである。通信I/F部31は、例えば、有線LANアダプタや無線LANアダプタなどを含んで構成される。
削減要請受付部32は、通信I/F部31を介して、サーバ20から、DRによる電力の削減要請を受け付ける。
入力受付部33は、ユーザによるキーボード51等の操作入力を受け付ける。
需要予測部34は、計装盤64から、発電設備60における発電量の実績値を収集する。つまり、需要予測部34は、計装盤64から、蓄電池61の充放電電力の実績値と、太陽光発電機62の発電電力の実績値と、内燃力発電機63の発電電力の実績値とを取得する。また、需要予測部34は、需要家3の受電メータ72から、工場71の電力会社1からの受電電力の実績値を取得する。なお、これらの情報が記憶装置42に事前に記憶されている場合には、需要予測部34は、記憶装置42からこれらの情報を取得する。
需要予測部34は、取得した発電量および受電電力の実績値に基づいて、需要設備70における電力需要の予測値である需要予測値を算出する。需要予測値の算出方法は、本願の主眼ではなく、公知の技術を用いることができる。このため、その詳細な説明は省略する。例えば、過去の曜日ごとの電力需要の実績値を天候データなどに基づいて補正することにより、需要予測値を算出してもよい。需要予測部34は、算出した需要予測値を記憶装置42に記憶させる。
なお、需要予測値が予め記憶装置42に記憶されている場合には、需要予測部34は、記憶装置42から需要予測値を読み出すことにより、需要予測値を取得してもよい。
制御計画作成部35は、需要予測部34が算出または取得した需要予測値に基づいて、所定の制約条件(DRで要請される要求削減電力に関する条件、各電力機器61~63の入出力電力に関する制約条件、燃費に関する制約条件、需給バランスに関する制約条件、電気料金やガス料金に関する制約条件など)の下で予め定められた目的関数を最適化することにより、時間ステップ(t)ごとの制御計画を作成する。制御計画作成部35は、作成した制御計画を記憶装置42に記憶させる。
電力機器制御部36は、制御計画作成部35が作成し、記憶装置42に記憶された制御計画に基づいて、通信I/F部31を介して各電力機器61~63または計装盤64に指示を送信することにより、各電力機器61~63を制御する。
電力量取得部37は、取得部として機能し、通信I/F部31を介して、計装盤64から、発電設備60における発電量を取得する。また、電力量取得部37は、需要設備70に設置された需要家3の受電メータ72から、工場71が電力会社1から受電する受電電力の実績値を取得する。電力量取得部37は、これらの値を、周期的(例えば、1分毎)に取得し、記憶装置42に記憶させる。
現在達成率算出部38は、算出部として機能し、電力量取得部37が取得した受電電力の実績値に基づいて、DRの開始からDR期間中の所定時点(例えば、現在)までの所定期間におけるDRの達成率である現在達成率を算出する。現在達成率とは、所定期間のDRにおける要求削減電力量、および所定期間の需要家3のベースライン電力と受電電力実績値との差分に基づく電力量に基づく達成率である。要求削減電力量は、上記所定期間において要求削減電力を積分した値である。なお、上述した現在達成率は、別表現すれば以下の式3で表すことができる。このため、現在達成率算出部38は、以下の式3に従い現在達成率を算出する。
Figure 0007099018000001
ここで、kは、時間を示す値であり、nは、DR開始から現在までの時間を示す値である。例えば、1分周期で受電電力実績値が取得される場合(kの時間間隔が1分の場合)には、DR開始からn分経過していることになる。受電目標電力は、DR実施時間において需要家3に要請される受電の目標電力を示し、具体的には、ベースライン電力から要求削減電力を減算した値である。
表示制御部39は、現在達成率算出部38が算出した現在達成率を、表示装置52の表示画面に表示する。
図4は、表示制御部39が表示装置52の表示画面に表示させるデマンドレスポンス監視画像の一例を示す図である。
デマンドレスポンス監視画像には、グラフ100と、運転状態表示欄110と、表200とが示される。
グラフ100は、受電電力の時間的な推移と、現在達成率の時間的な推移とを示す。グラフ100の横軸は、時間を示し、縦軸は電力および現在達成率を示す。DR実施時間は、11:30から13:30の120分間であり、現在時刻は、DR開始から10分後の11:40分であるとする。
グラフ100には、契約電力101と、ベースライン電力104と、受電目標電力105とが予め示されている。契約電力101は、電力会社1と需要家3との間で取り決められている需要家3が受電可能な電力の上限値を示す。例えば、契約電力101は、過去1年間の各月の最大需要電力の最大値として定められ、契約電力を下げることにより、電力会社1に支払うべき基本料金を下げることができる。このため、需要家3は、契約電力101を超えないように、発電設備60および需要設備70を稼働させる必要がある。
グラフ100には、さらに、受電電力102および103と、現在達成率106と、機器出力107A、107B、108Aおよび108Bとが示されている。
受電電力102は、電力量取得部37が取得した受電電力の実績値の時間的推移を示す。受電電力103は、制御計画作成部35が作成した制御計画に示される受電電力の計画値の時間的推移を示す。
現在達成率106は、現在達成率算出部38が算出した現在達成率の時間的推移を示す。
機器出力107Aは、蓄電池61の出力の実績値の時間的推移を示す。機器出力108Aは、制御計画作成部35が作成した制御計画に示される蓄電池61の出力の計画値の時間的推移を示す。
機器出力107Bは、内燃力発電機63の出力の実績値の時間的推移を示す。機器出力108Bは、制御計画作成部35が作成した制御計画に示される内燃力発電機63の出力の計画値の時間的推移を示す。
運転状態表示欄110は、蓄電池61および内燃力発電機63の運転状態を示す。現在時刻11:40以前は、蓄電池61および内燃力発電機63の運転状態の実績を示し、現在時刻11:40よりも後は、蓄電池61および内燃力発電機63の運転状態の計画を示す。例えば、蓄電池61は、DR開始前に停止の後、待機状態となり、DR開始とともに現在時刻まで運転状態にあることが示されている。また、蓄電池61は、現在時刻からDRの終了までの間、待機状態となり、DR終了後に停止することが計画されていることが示されている。
表200は、各チェックポイント時点の現在達成率を示す。DR実施時間には少なくとも1以上のチェックポイント時点が設けられている。例えば、チェックポイント時点A~Cが設けられている。チェックポイント時点Aは、DR開始から10分後の時点であり、チェックポイント時点Bは、DR開始から30分後の時点である。また、チェックポイント時点Cは、DR開始から120分後の時点、つまり、DR終了時点である。例えば、チェックポイント時点Aの現在達成率として、103%が示されている。
再び図3を参照して、比較部40は、現在達成率算出部38が算出した現在達成率と所定の閾値とを比較する。なお、比較部40による比較処理は、予め定められた監視期間において行われる。
図5および図6は、監視期間および閾値について説明するための図である。図6の横軸は時間を示し、縦軸は現在達成率を示す。チェックポイント時点ごとに監視期間が定められている。チェックポイント時点Aに対応する監視期間Aは、チェックポイント時点Aの5分前からチェックポイント時点Aまでの5分間である。また、監視期間Aにおける現在達成率の閾値は、80%である。つまり、比較部40は、監視期間Aにおいて、現在達成率と閾値80%とを比較する。
チェックポイント時点Bに対応する監視期間Bは、チェックポイント時点Bの10分前からチェックポイント時点Bまでの10分間である。また、監視期間Bにおける閾値は、85%である。つまり、比較部40は、監視期間Bにおいて、現在達成率と閾値85%とを比較する。
チェックポイント時点Cに対応する監視期間Cは、チェックポイント時点Cの20分前からチェックポイント時点Cまでの20分間である。また、監視期間Cにおける閾値は、90%である。つまり、比較部40は、監視期間Cにおいて、現在達成率と閾値90%とを比較する。
通知部41は、比較部40による比較結果に基づいた通知処理を行う。例えば、通知部41は、監視期間において、現在達成率が閾値未満の場合に、スピーカ53から警報音を出力する。これにより、需要家3に対して、このままではDRに失敗する可能性があるため、電力需要を減少させるなどの対策を取ることを促す。なお、警報音の出力は、通知処理の一例であり、その他にも、需要家3のメールアドレスに現在達成率が閾値未満であることを示すメールを送信したり、表示装置52の表示画面に所定の警告表示を行ったりしてもよい。
記憶装置42は、HDD(Hard Disk Drive)、不揮発性メモリまたは揮発性メモリなどから構成され、各電力機器61~63の制御計画や、電力量取得部37が取得した受電電力の実績値などの各種情報を記憶する。
<エネルギー管理装置の処理手順について>
図7は、エネルギー管理装置30の処理手順の一例を示すフローチャートである。
エネルギー管理装置30は、DR実施時間が開始するまで待機する(S1)。
電力量取得部37は、通信I/F部31を介して、需要家の受電メータ72から受電電力の実績値を取得する(S2)。
現在達成率算出部38は、ステップS2で取得された受電電力の実績値に基づいて、DRの開始から現在までの期間における現在達成率を算出する(S3)。つまり、現在達成率算出部38は、上述の式3に従い、現在達成率を算出する。
表示制御部39は、現在達成率算出部38が算出した現在達成率を、表示装置52の表示画面に表示する(S4)。表示画面への表示例は、図4に示した通りである。
比較部40は、現在の時刻が監視期間に含まれるか否かを判断する(S5)。例えば、比較部40は、現在の時刻がチェックポイント時点Aの3分前であれば、監視期間に含まれると判断する。また、比較部40は、現在の時刻がチェックポイント時点Aの6分前であれば、監視期間に含まれないと判断する。
監視期間に含まれると判断した場合には(S5でYES)、比較部40は、現在達成率が監視期間に対応した閾値未満か否かを判断する(S6)。監視期間と閾値との関係は、図5に示した通りである。
現在達成率が閾値未満である場合には(S6でYES)、通知部41は、通知処理を行う(S7)。通知処理の具体例は上述した通りである。
現在が監視期間でない場合(S5でNO)、現在達成率が閾値以上の場合(S6でYES)または通知処理(S7)の後、エネルギー管理装置30は、DRが終了したか否かを判断する(S8)。エネルギー管理装置30は、上述の例では、現在の時刻が13:30移行であれば、DRが終了したと判断し、13:30よりも早い時刻であれば、DRが終了していないと判断する。
DRが終了したと判断した場合には(S8でYES)、エネルギー管理装置30は、処理を終了する。
DRが終了していないと判断した場合には(S8でNO)、エネルギー管理装置30は、ステップS2以降の処理を繰り返し実行する。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によると、受電電力の実績値に基づいて、DRの開始から所定時点までの所定期間におけるDRの達成率である現在達成率を算出し、算出した現在達成率を表示画面に表示することができる。このため、需要家3は、DRの途中経過である現在達成率をリアルタイムで把握することができる。これにより、現在達成率が低い需要家3に対して、さらなる受電電力の削減の動機づけを与えることができ、需要家3がDRに成功する確率を高めることができる。
なお、表示制御部39は、表示装置52の表示画面に現在達成率の時間的な推移を表示させるための制御を行う。このため、需要家3は現在達成率の時間的な推移を把握することができる。これにより、需要家3は、過去の現在達成率を参考にしながら、DRに成功するか否かを予測することができる。例えば、時間の経過とともに現在達成率が上昇し、DRの成功条件である閾値を超えることを予測できる場合には、DRに成功しそうであると予測することができる。一方、現在達成率が閾値を超えてはいるものの時間の経過とともに減少しており、閾値を下回りそうな場合には、DRに失敗しそうであると予測することができる。このため、このような場合には、需要家3は、受電電力を削減するために電力需要の抑制などの対策を取ることができる。これにより、需要家3がDRに成功する確率を高めることができる。
また、エネルギー管理装置30は、監視期間において、現在達成率と閾値との比較を行い、比較結果に応じた通知処理を行う。これにより、需要家は、現在達成率が閾値以上か否かを知ることができ、電力需要の抑制などの対策を適宜行うことができる。例えば、エネルギー管理装置30は、監視期間中の現在達成率が閾値未満の場合に音声で需要家3に通知することができる。これにより、需要家3に対して、さらなる受電電力の削減の動機づけを与えることができ、需要家3がDRに成功する確率を高めることができる。
なお、図5および図6に示したように、時間的に後のチェックポイント時点に対応する現在達成率の閾値ほど大きな値にすることができる。例えば、チェックポイント時点が遅くなるにつれ、閾値が、80%、85%、90%と大きな値にすることができる。このように閾値を定めることにより、DRの開始からしばらくの間は、現在達成率が多少低くなったとしても通知を行わないようにし、DRの終了が近づくにつれ、現在達成率の低下に機敏に応答して通知を行わせることができる。内燃力発電機63などは運転を開始してから実際に出力を開始するまでにタイムラグがある。このため、DRの開始直後は現在達成率が低かったとしても通知を行わないようにすることができる。一方、DRの終了が近づくにつれ、現在達成率が少しでも低下すると通知が行われるため、需要家3は、即座に対策を取ることができ、これにより、需要家3がDRに成功する確率を高めることができる。ただし、閾値は一例であり、時間の経過ともに閾値が必ずしも昇順になっていなくてもよい。
また、図5および図6に示したように、時間的に後のチェックポイント時点に対応する監視期間ほど長くすることができる。例えば、チェックポイント時点が遅くなるにつれ、監視期間の長さを、5分、10分、15分と長くすることができる。式3に示すようにDRの現在達成率は、DRの開始からの所定期間の受電目標電力と受電電力の実績値との差分に基づいて算出される。つまり、当該差分の累積値を用いて現在達成率が算出される。このため、DRの開始直後は、受電電力を変化させることにより、現在達成率を変化させやすい。しかし、DRの終了間際には、受電電力を多少変化させたとしても、現在達成率は変化しにくい。つまり、現在達成率を変化させるためには、時間を要する。実施の形態1のように時間的に後のチェックポイント時点に対応する監視期間ほど長くすることにより、監視期間の開始時点に現在達成率が閾値未満であったとしても、受電電力を急激に変化させることなく、チェックポイント時点において現在達成率を閾値以上とすることができる。これにより、需要家がDRに成功する確率を高めることができる。ただし、監視期間は一例であり、時間の経過ともに監視期間の長さが必ずしも昇順になっていなくてもよい。
また、図4に示したデマンドレスポンス監視画像においては、各チェックポイント時点の現在達成率を表200に示している。このため、需要家3は、チェックポイント時点における現在達成率を把握することができる。これにより、需要家3は、各チェックポイントでのDRの成否を把握することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、DRにおいて受電電力の削減が要請された。しかし、DRによっては、受電電力の増加が要請される場合がある。例えば、風力発電機や太陽光発電機が過剰に発電を行った場合に、過剰に発電した電力を需要家3で吸収させることを目的とする。一般的には、このようなDRを上げDRという。上げDRにおいては、要請された受電電力の増加分(以下、「要求増加電力」という。)を、需要家3に設置された蓄電池61に受電したり、需要設備70において消費したりすることにより、需要家3は、当該要請に応える。
現在達成率算出部38は、算出部として機能し、電力量取得部37が取得した受電電力の実績値に基づいて、DRの開始からDR期間中の所定時点(例えば、現在)までの所定期間におけるDRの達成率である現在達成率を算出する。現在達成率とは、所定期間のDRにおける要求増加電力量、および所定期間の需要家3のベースライン電力と受電電力実績値との差分に基づく電力量に基づく達成率である。要求増加電力量は、上記所定期間において要求増加電力を積分した値である。なお、現在達成率は、別表現すれば以下の式4で表すことができる。このため、現在達成率算出部38は、以下の式4に従い現在達成率を算出する。
Figure 0007099018000002
ここで、要求増加電力は、需要家3が上げDRに参加する際に電力会社1またはアグリゲータ2から受電の増加を要求される電力のことであり、契約で予め定められているものとする。また、受電目標電力は、DR実施時間において需要家3に要請される受電の目標電力を示し、具体的には、ベースライン電力に要求増加電力を加算した値である。
その他の構成は実施の形態1に示したものと同様である。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
本発明の実施の形態2によると、受電電力の実績値に基づいて、DRの開始から所定時点までの所定期間におけるDRの達成率である現在達成率を算出し、算出した現在達成率を表示画面に表示することができる。このため、需要家3は、DRの途中経過である現在達成率をリアルタイムで把握することができる。これにより、現在達成率が低い需要家3に対して、さらなる受電電力の増加の動機づけを与えることができ、需要家3がDRに成功する確率を高めることができる。
上記のエネルギー管理装置30は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムとして構成されてもよい。RAMまたはHDDには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
さらに、上記のエネルギー管理装置30を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSIから構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよい。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムをコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD-ROM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムを、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、エネルギー管理装置30は、複数のコンピュータにより実現されてもよい。
さらに、上記実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせるとしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力会社
2 アグリゲータ
3 需要家
10 サーバ
20 サーバ
30 エネルギー管理装置
31 通信I/F部
32 削減要請受付部
33 入力受付部
34 需要予測部
35 制御計画作成部
36 電力機器制御部
37 電力量取得部
38 現在達成率算出部
39 表示制御部
40 比較部
41 通知部
42 記憶装置
51 キーボード
52 表示装置
53 スピーカ
60 発電設備
61 蓄電池
62 太陽光発電機
63 内燃力発電機
64 計装盤
70 需要設備
71 工場
72 需要家の受電メータ

Claims (12)

  1. 需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、
    取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部とを備え、
    前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および契約により取り決められた基準となる電力である前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である、達成率表示制御装置。
  2. 需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、
    取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部とを備え、
    前記表示制御部は、前記現在達成率の時間的な推移を表示するための制御を行う、達成率表示制御装置。
  3. 前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である、請求項に記載の達成率表示制御装置。
  4. 記達成率表示制御装置は、さらに、
    前記デマンドレスポンスの期間中に設けられた1以上のチェックポイント時点のそれぞれについて、当該チェックポイント時点から所定時間前までの監視期間中の前記現在達成率と所定の閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいた通知処理を行う通知部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の達成率表示制御装置。
  5. 前記通知部は、前記監視期間中の前記現在達成率が前記所定の閾値未満の場合に所定の通知を行う、請求項4に記載の達成率表示制御装置。
  6. 時間的に後の前記チェックポイント時点に対応する前記所定の閾値ほど大きい、請求項5に記載の達成率表示制御装置。
  7. 時間的に後の前記チェックポイント時点に対応する前記監視期間ほど長い、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の達成率表示制御装置。
  8. 前記算出部は、前記デマンドレスポンスの期間中に設けられた1以上のチェックポイント時点のそれぞれについて、前記デマンドレスポンスの開始から当該チェックポイント時点までの期間における前記現在達成率を算出する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の達成率表示制御装置。
  9. デマンドレスポンスの達成率を表示する達成率表示装置が実行する達成率表示方法であって、
    需要家における受電電力の実績値を取得するステップと、
    取得した前記実績値に基づいて、前記デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出するステップと、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行うステップとを含
    前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および契約により取り決められた基準となる電力である前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である、達成率表示制御方法。
  10. デマンドレスポンスの達成率を表示する達成率表示装置が実行する達成率表示方法であって、
    需要家における受電電力の実績値を取得するステップと、
    取得した前記実績値に基づいて、前記デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出するステップと、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行うステップとを含み、
    前記制御を行うステップでは、前記現在達成率の時間的な推移を表示するための制御を行う、達成率表示制御方法。
  11. コンピュータを、
    需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、
    取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記現在達成率は、前記所定期間の前記デマンドレスポンスにおける要求削減電力量または要求増加電力量、および契約により取り決められた基準となる電力である前記所定期間の前記需要家のベースライン電力と前記実績値との差分に基づく電力量に基づく、前記デマンドレスポンスの達成率である、コンピュータプログラム
  12. コンピュータを、
    需要家における受電電力の実績値を取得する取得部と、
    取得した前記実績値に基づいて、デマンドレスポンスの開始から前記デマンドレスポンスの期間中の所定時点までの所定期間における前記デマンドレスポンスの達成率である現在達成率を算出する算出部と、
    算出した前記現在達成率を表示するための制御を行う表示制御部として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記表示制御部は、前記現在達成率の時間的な推移を表示するための制御を行う、コンピュータプログラム。
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