JP7095494B2 - 整列反転クリーナー - Google Patents

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Description

本発明は、容器の整列反転クリーナーに関する。
食品、日用雑貨、化粧品、医薬品などの容器内へ埃、毛髪、昆虫、紙粉、金属片、樹脂片等の異物が入る異物混入は、これらの生産者にとって起こしてはならない厳禁事項である。異物混入が発覚すると、生産者は消費者に告知し、商品回収や返品受付をすることが必要となり、多大な損害が発生する。異物混入により企業イメージが損なわれ、さらに異物混入が発覚したときの対応を誤ると、企業としての社会的信用が失墜し、企業存続の危機を迎えることさえある。そこで、ボトルなどの包装容器に内容物を充填する前には、エアによるクリーニングを行うことが通例となっている。
クリーニングを人手によって行う場合、エアブローノズルと集塵機構を有する装置にボトルの口部が一定時間押し当てられる。この際、クリーニングの効率を高めるためにボトルを上下反転させ、下から上へエアブローし、落下する異物が集塵部で回収されるようにする。
これを生産ラインで行う装置としては、コンベアで搬送されてくる容器を回転可能な載置台に供給し、その載置台上で容器内にエアブローノズルを昇降させてクリーニングを行うと共に、容器の向きを検出器で検出し、載置台を回転させることにより、容器を特定の向きに規制する装置がある(特許文献1)。しかしながら、この装置ではクリーニング中に容器を上下反転させ、下から上へエアブローすることができず、異物除去が不完全になることが懸念される。
クリーニング中に容器を上下反転させることのできる装置としては、容器を取り上げるハンドをシャフトに固定し、そのシャフトをアームに揺動自在に取り付け、コンベアで搬送されてくる容器をハンドで取り上げ、アームを揺動させることによりハンドを360°回転させ、この回転の間にハンドが備えるエアブローノズルとバキュームホースでクリーニングを行うものが提案されている(特許文献2)。しかしながら、この装置はクリーニング後に容器を所定の向きに整列させることができない。
実開昭63-76696号公報 特開2000-313500号公報
上述のように、従来の装置では、生産ラインにおいてコンベアで搬送されてくる容器を取り上げ、上下反転させて下から上へエアブローすることによりクリーニングし、かつクリーニングした容器を所定の向きで整列させることができない。特許文献2に記載のクリーニング装置に、容器の向きの検出装置と容器を所定の向きで整列させる方向整列装置を加えると、装置構成が大掛かりになり、広い設置スペースが必要となり、設備コストが上昇する。容器を所定の向きで整列させることを人手にたよろうとすると、少子高齢化による労働力不足や人件費の高騰が問題となる。
これに対し、本発明は、容器を上下反転させ、エアなどの流体を下から上へ噴射するクリーニングを行うことにより異物除去を徹底し、かつ、このクリーニングを行う装置と方向整列装置とを一体化することで装置構成をコンパクトにして広い設置スペースを不要とし、さらに容器の搬送ラインからの取り出し、上下反転、搬送ラインへの戻しなどの動作を高速で行えるようにすることを課題とする。
本発明者は、コンベアの搬送ラインから容器を取り出し、容器を上下反転させた状態で容器内の下から流体を噴射してクリーニングする間に、容器を周方向に回転させて容器を所定の向きとするための回転装置として、中空部を有する回転装置を使用し、その中空部に排出管を通し、排出管内に流体噴射ノズルを通すと、流体噴射ノズル、排出管及び上記回転装置を備えた整列クリーナーヘッドをコンパクトに構成することができ、さらに、複数の整列クリーナーヘッドを配列した整列クリーナーユニットを上下反転させる反転装置を設けると、この反転装置も含めた装置全体をコンパクトに構成できることを想到し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、容器を保持し、保持した容器内に流体を噴射すると共に、容器を周方向に回転させて容器を所定の向きにする整列クリーナーヘッドが複数個配列した整列クリーナーユニットと、整列クリーナーユニットを上下反転させる反転装置とを備えた容器の整列反転クリーナーであって、
整列クリーナーヘッドが、
容器を保持する保持手段、
保持手段で保持された容器を、該容器の周方向に回転させることのできる、回転中心に中空部を有する回転装置、
保持手段で保持された容器の口部に接触するシール部材、
回転装置の中空部を通り、保持手段で保持された容器内と連通する排出管、及び
排出管内を通り、保持手段で保持された容器内に挿入される流体噴射ノズル
を備え、
整列クリーナーヘッドに容器が保持されている間に、反転装置が整列クリーナーユニットを上下反転させる整列反転クリーナーを提供する。
本発明の整列反転クリーナーによれば、容器を搬送ラインから取り出し、容器を上下反転させた状態で容器内の下から流体を噴射することにより異物除去を徹底させることができる。また、流体噴射ノズルと排出管を備えたクリーニング機構と、クリーニングの間に容器を所定の向きにする方向整列機構とが一体化されてコンパクトな装置構成となっており、これに、容器を上下反転させる反転装置を含めた装置全体も、上下反転装置を備えたクリーニング装置と、容器の方向整列装置とをライン上で並設した場合に比して、装置自体の大きさが約1/2となり、さらに装置間の搬送装置も無くなることで、装置の設置スペースが約1/3と顕著にコンパクトになり、設備に要するスペースやコストを低減させることができる。
また、本発明の整列反転クリーナーによれば、整列クリーナーユニットがコンパクトに構成されていることにより、それを回転させて容器を上下反転させることが容易となり、整列クリーナーユニットの動作速度を高めることができる。これにより搬送ラインからの取り出しや、戻し、容器の上下反転を高速で行うことが可能となる。
図1は、容器の搬送ラインに配置した実施例の整列反転クリーナーの斜視図である。 図2は、実施例の整列反転クリーナーの整列クリーナーユニットの正面側の斜視図である。 図3は、実施例の整列反転クリーナーの整列クリーナーユニットの背面側の斜視図である。 図4は、実施例の整列反転クリーナーの整列クリーナーユニットの側面図である。 図5は、実施例の整列反転クリーナーの整列クリーナーユニットの部分切り欠き図である。 図6は、実施例の整列反転クリーナーの整列クリーナーユニットのグリッパー部分を下方が見上げた斜視図である。 図7は、ロータリージョイントの切り欠き斜視図である。 図8は、中空ロータリーアクチュエータの斜視図である。 図9は、エアブローノズルの挿入率ごとの容器内のエアの流れのベクトルの説明図である。 図10は、実施例の整列反転クリーナーの動作のタイムチャートである。 図11は、工程1~4における整列クリーナーユニットの正面図である。 図12は、送り出しコンベアと払い出しコンベアが並列している場合の整列反転クリーナーの動作の説明図である。 図13は、送り出しコンベアと払い出しコンベアが直線状に並んでいる場合の整列反転クリーナーの動作の説明図である。 図14は、本発明でクリーニングできる容器の例示である。 図15は、本発明でクリーニングできる袋状の容器の3面図である。 図16は、本発明でクリーニングできる袋状の容器の斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
<整列反転クリーナーの全体構成>
図1は、容器の搬送ラインに配置した、本発明の一実施例の整列反転クリーナー1の斜視図であり、図2及び図3は、整列反転クリーナー1に設けられている整列クリーナーユニット3の正面側及び背面側の斜視図であり、図4はその側面図である。
この整列反転クリーナー1は、4個の整列クリーナーヘッド2が、容器100の搬送方向と平行に直線状に配列した整列クリーナーユニット3を2台有しており、この2台の整列クリーナーユニット3は、整列クリーナーヘッド2の配列方向と同方向に直列的に配列している。なお、本発明において、一台の整列クリーナーユニット3で配列させる整列クリーナーヘッド2の個数は特に制限はないが、1台のロボットで多数の処理を効率よく行うため、2個以上とされる。また、重量増加によってロボットの動作速度に悪影響を与えることを防止するため、6個以下が好ましい。一方、一基の整列反転クリーナーに設ける整列クリーナーユニット3の台数は、搬送ラインで容器100を保持する袴タイプのホルダー(袴ともいう)110の送り込み速度の点から1~4台とすることが好ましい。ホルダー110の送り込み速度には限界があるので、4台以下とすることでホルダー110が所定の位置に至るまで、整列反転クリーナー1の動作に待ち時間が発生することを防止できる。
個々の整列クリーナーヘッド2は、搬送ラインから取り出した容器100を保持し、その容器100内にクリーニング用のエアを噴射して容器内をクリーニングする機構と、容器100をその周方向に回転させて容器100を所定の向きに合わせる機構を有している。
また、個々の整列クリーナーユニット3は、それぞれのメインフレーム背板11に、整列クリーナーユニット3を上下に反転させる反転装置4の取り付け部5を有している(図3)。
なお、この実施例の整列反転クリーナー1では、垂直多関節型ロボットのハンドを整列クリーナーユニット3とし、このロボットのアームを反転装置4として機能させている。
また、整列クリーナーユニット3をできるだけ軽量かつコンパクトとし、整列クリーナーユニット3の重心を、整列クリーナーユニット3と反転装置4との接続部分に近づけることで反転装置4の駆動部や構造部にかかる負荷を小さくし、反転装置4による整列クリーナーユニット3の回転や、反転装置4自体の移動を高速で行えるようにしている。
<流体>
本発明において、容器内へ噴射するクリーニング用の流体は空気(エア)に限られず、容器内のクリーニングの必要に応じて、窒素ガス等の特定の気体、溶剤、水、油、界面活性剤含有溶液等の液体を噴射させてもよい。
エアを噴射させる場合、必要に応じて、容器100内部の静電気を抑制するため除電用の処置が施されたものを使用する。また、流体そのもので容器100内部が汚染されることがないよう、オイルミストやゴミの除去フィルターや、除菌フィルターを通過させる等の用途に応じた前処理を行うことが好ましい。
流体の噴射圧力は、流体の種類、必要な流量や流速によって適宜調整される。本実施例のようにエアを噴射させる場合、その供給圧力は0.3~0.5MPaとすることができる。
<容器>
本発明の整列反転クリーナー1は一端に口部を有する種々の容器に適用することができ、特に、口がすぼまったボトルに適用することが好ましい。より具体的には、図14に示す円筒ボトル、楕円ボトル、偏心ボトル等をあげることができる。また、一端に口部を有するジャーボトル、円筒形状容器、角柱形状容器等の広口の容器や、口部を有する袋状の容器等にも適用することも可能である。図15に示すように袋状の容器が畳まれた状態で供給される場合には、クリーニングを行う前にエアブローのみを行い、図16に示すように袋部を膨らませ、その後に本発明の整列反転クリーナーでクリーニングすることが、エアブローノズル50の尖端で袋部を傷つけることがないので好ましい。
容器の材質については特に限定されず、PET、PP、PEなどの樹脂や、アルミなどの金属、紙などが挙げられる。袋状の容器では、例えば口部を樹脂製とし、袋部をアルミと樹脂の複合体等とすることができる。
<整列クリーナーヘッド>
整列クリーナーヘッド2は容器100を保持し、保持した容器内にエアブローノズル50からエアを噴射して容器内をクリーニングすると共に、回転装置60で容器を所定の向きに合わせる。
(グリッパー)
本実施例の整列反転クリーナー1において、容器100の保持手段としては、容器100を把持するグリッパー20が設けられている。なお、本発明において容器の保持手段は、容器の形状、硬さなどに応じて選択することができ、バキュームパッドによる吸着、グリッパーによる把持等により容器を保持することができる。
グリッパー20が容器100を掴む部分の形状は容器形状に合わせることが好ましい。容器100が滑ることを防止するため、グリッパー20が容器100と接触する部分に滑り防止材21を貼っても良い。また、容器形状に合わせてグリッパー20を容易に交換できる構造としても良い。
グリッパーの開閉装置25は、エア式や電気式等とすることができ、特に限定されないが、本実施例ではエア式としている。エア式では、供給や排気を行うためのエアホースとして柔軟で強度のあるエアホースを選択する。これにより、グリッパー20が回転装置60により回転してエアホースが整列クリーナーユニット3に巻き付いてもエアホースが傷んだり切れたりすることを防止できる。一方、電気式の開閉装置を使用する場合には、グリッパー20の回転により電線が断線しないように、柔軟かつ強度のある電線を選択することが好ましい。電気式は、容器100のサイズ変更に対しグリッパー20の開度を任意に設定することが可能となる点で好ましい。
グリッパーの開閉装置25を駆動するエアや電気は、ロータリージョイント30を介して供給することが好ましい。ロータリージョイント30を使用することにより、グリッパーの開閉装置25にエアホースや電線を接続することが不要となるので、エアホースや電線が整列クリーナーヘッド2に巻き付いて、傷んだり、切れたり、外れたり、また周囲の部品を破損したりするなどのトラブルを抑制することができる。
本実施例では図7に示したエア式のロータリージョイント30を使用している。このロータリージョイント30は、エア系統31でグリッパー開閉装置25にエアを供給し、エア系統32で排気を行う。ロータリージョイント30には3か所にシール材33a、33b、33cが設けられているので、エア系統31、32では完全に独立した通気が行われる。また、ロータリージョイント30は深溝玉軸受34を有するので、ロータリージョイント30のハウジング部35に対してシャフト部36をスムーズに回転させることができる。中空の中央部37には、排出管42と排出管42内に挿入されたエアブローノズル50が配置される(図5)。
一方、ロータリージョイントを用いて電気を供給する場合、スリップリング式等の回転可能な電気接点を有する中空の回転接続用コネクタを使用すれば良い。
(シール部材)
グリッパー20の上方にはシール部材40が設けられており、グリッパー20で把持された容器100の口部は、該シール部材40と接触する。本実施例においてシール部材40は容器100の口部に被さることで該口部を覆うカップ型で、カップ内空間が円錐形状を有している(図5、図6)。シール部材40をカップ型とし、その内側空間を円錐形状とすることにより、このシール部材40を、口部のサイズが異なる容器に共通して使用することが可能となる。シール部材40の中央部である、円錐形状の頂部には孔部41が設けられている。この孔部41の外周部には排出管42が接続されており、孔部41を通して排出管42と、グリッパー20で保持された容器100内とが連通する。
また、シール部材40の上面には、シール部材40をグリッパー20側へ押圧する押圧機構として押し付けスプリング43が設けられている。これにより、グリッパー20で保持した容器100の口部101にシール部材40が押し付けられる。このシール部材40の押し付けと、シール部材の内側空間が円錐形状となるようにシール部材40の内壁が傾斜していることにより、グリッパー20で保持した容器100の口部101とシール部材40とを接触させるにあたり、双方の中央部の位置がずれていても、容器100が僅かに動いて位置ずれが修正され、双方の中央部が一致する。これにより、シール部40と容器100の口部との接触部や、容器の底部とコンベアとの接触部に偏った力がかかることが防止され、エアを漏らさず、さらにこれらの表面を傷めることが防止される。このため、シール部材の材質としては、滑り易く、容器の口部を傷めにくいものが選定される。樹脂材料が好ましく、高密度ポリエチレンやポリアセタールなどが特に好ましい。
なお、本発明においてシール部材の形状は、上述のカップ型に限られず、クリーニングする容器の口部の形状に適合する形状とすることができる。より具体的には、扱う容器の口部が所定の径の円形に限られる場合は、その径に適合する円錐形のシール部材とすることができる。楕円形や四角形などの口部を有する容器を扱う場合も、同様に口部の形状に合わせた錐形のシール部材を用いることができる。このように口部の開口面に対して接触する傾斜した内壁を有する窪みを設けるなどしたシール部材で口部を覆うことで、エアの漏れを確実に防止することができる。さらに適合性を高めるため、シール部材の内側にゲルやウレタンゴムなどの柔軟な材料を貼っても良い。
シール部材40は、メインフレーム10に対して回転可能に取り付けられている。そのため、容器100を保持するグリッパー20が回転装置60によって回転した際に、容器100の口部とシール部材40とは相対位置を変えずに接触した状態とすることができる。これにより、シール部材40と容器100の口部との接触面との摩耗を防止し、接触面からの集塵エアが漏れることを防止できる。一方、シール部材40をメインフレーム10に対して固定的に取り付けても良い。これにより、回転可能にとりつけるためのベアリング等を省略することができるので、部品点数を減らすことができる。
(エアブローノズル)
本発明において、シール部材40に接続した排出管42には流体噴射ノズルが挿入されている。本実施例では、この流体噴射ノズルとしてエアブローノズル50が設けられている(図2、図5)。エアブローノズル50はシール部材40の中央部から容器100内へ挿入されている。エアブローノズル50はエア供給管51と接続しており、エア供給管51はエア供給部52に接続している。エア供給部52にはエアホース53が接続しており、エアホース53は、中空になっている反転装置4の取り付け部5を通って外部のエア供給部からクリーニング用のエアをエア供給部52へ供給する。このため、エアブローノズル50から容器100内へクリーニング用のエアが噴射される。なお、エアブローノズル50の容器100内への挿入量は、後述するエアブローノズルブラケット58の昇降により調整される。
エアブローノズル50の材質は特に限定されないが、求められる各種口径の選定が市販品から可能で、強度があり、耐腐食性も有するステンレスが好ましい。
ノズルの内径や外径は、容器の口部の大きさやエア流量や速度によって適切なものが得られるが、一例として、内径2~5mm程度、外径は内径に対して+0.3~1.0mm程度のものが選定される。+0.3mm以上とすることで必要な強度が得られ、+1.0mm以下とすることでエアブローノズルの外径を小さくして排出管42のエア通気面積を十分に得ることができる。排出管42の内径はできるかぎり大きくすることでエア通気面積を大きくして、大きな異物を回収できるので好ましいが、当然、容器100の口部の内径未満でなければならない。好ましくは容器内径の-8mm程度より大きくすることでエア通気面積を十分にし、容器内径の-4mm程度より小さくすることで容器100の口部とシール部材40との間でのエア漏れを防止し、十分なエア流速を得ることもできる。エア通気部という観点からの最適サイズは、排出管42の内径とエアブローノズル50の外径差を、3~6mm程度、隙間で表現すると1.5~3mm程度にすることが前記同様の理由から好ましい。
容器100の高さに対する、口部101から挿入されたエアブローノズル50の長さの比を挿入率とした場合に、挿入率の大きさによって容器内におけるエアの流れの向きや流速が変化する。図9にその一例を示す。同図において、容器100内の矢印はエアの流れのベクトルを表している。挿入率やその挿入率における時間は特に限定されず、容器の形状、大きさ、種類、特に重点的に除去したい異物などによって適宜調整される。以下に、挿入率に対する容器内部のエアの状態や異物除去についての特徴を述べる。
挿入率約0%では、エアの流速はやや弱いが、エアの向きに乱れが殆どなく、供給したエアが容器内部の全域を安定的に通過することにより、異物をシール部材40の孔部41から排出させることができるので好ましい。
挿入率約20%では、容器100の口部101でエアの向きが大きく乱れており、異物を確実にシール部材40の孔部41から排出できない場合がある。
挿入率約50%では、容器100の底部内壁における流速が非常に弱く、容器100の底部内壁にある異物を剥離させることが困難な場合がある。
挿入率約80%では、容器100の底部でエアの向きにやや乱れがあるものの、容器100の内壁全域で強いエアの流れがある。そのため、異物を容器100の内壁から確実に剥離させ、剥がした異物を効率よくシール部材40の孔部41から排出させることができるので好ましい。
さらに好ましくは、エアを供給しながら、エアブローノズル50の挿入率を0%から90%程度の範囲で大きくし、さらにその範囲で0%まで戻すというように、ノズルの挿入率を流体供給による異物の排出工程において変動させる。これにより、強いエアが容器100の内部を偏り無く順次流れるので、異物を容器内の各部の内壁から確実に剥離させ、それを孔部41から確実に排出することができる。なお、小型容器では挿入率約0%でも十分な効果が得られることもある。即ち、エアブローノズルの挿入時間をゼロとして、効率的に異物を排出することができる。特に、複数種の小型容器を扱う際には、エアブローノズルの挿入時間をゼロとするのが好ましい場合がある。
なお、容器100の上下反転による重力が流れの向きや流速に及ぼす影響は殆ど無いが、容器内の異物がシール部材40の孔部41から排出できる確率は容器100の口部101が下方に向いているほど高まる。したがって、容器100が180°して上下反転している状態を長くとることが好ましい。
(集塵エア)
前述のようにシール部材40が容器100の口部を覆い、かつ容器100の口部に押し付けられて接触するため、エアブローノズル50から噴射されたエアは殆ど漏れることなく容器100内をクリーニングし、さらにエアブローノズル50の挿入率の調整、あるいは挿入率を変動させることによりクリーニングをより徹底させることができる。容器内をクリーニングしたエアは、孔部41から集塵エアとして排出される。
一方、整列クリーナーユニット3は、整列クリーナーヘッド2の配列方向に伸びた集塵ダクト44を有し、この集塵ダクト44に複数の排出管42が接続されている。そこで、孔部41から排出された集塵エアは排出管42内を通り、集塵ダクト44及び集塵エア集合部45を経て、メインフレーム背板11の集塵エア接続部46に接続された集塵用ホース47を通して不図示の集塵装置に吸引される。そして、集塵装置では、集塵エアから異物が除去され、清浄なエアが排出される。なお、図1では集塵用ホース47を整列クリーナーユニット3の背面から引き出しているが、前面から引き出してもよい。
またクリーニング用のエアと集塵エアとの収支バランスをとることができるように、集塵装置における吸引流量を、集塵エア回収路におけるバルブや集塵装置における吸引能力を可変とすることで調整できるようにすることが好ましい。
クリーニングに使用する流体の種類によっては、本実施例と同様に集塵装置に回収され、異物が除去された流体をクリーニング用の流体として再使用してもよい。
(回転装置)
本発明において、整列クリーナーヘッド2は、容器100を保持している保持手段(グリッパー20)を容器100の周方向に回転させることのできる回転装置(即ち、容器100の口部中央部を通り容器100の高さ方向に伸びた仮想軸を回転中心として回転させることのできる回転装置)として、回転中心に中空部を有する回転装置60を使用する。このような回転装置60として、中空ロータリーアクチュエータ、中空モータ等を使用することができる。容器100をその周方向に回転させるために、回転中心に中空部を有する回転装置を使用することにより、中空部にクリーニング用のエアを送るエア供給管51や集塵エアを回収する排出管42を通すことができるので、クリーニング装置と回転装置をコンパクトに一体化させることができる。また、回転装置を容器の口部近傍に配置することができるので、これによっても整列クリーナーヘッド2をコンパクトにすることができ、さらに、整列クリーナーヘッドの重心を集約させ、その重心付近に反転装置4による上下回転の中心を位置させることができる。
中空ロータリーアクチュエータ60の駆動方法はエア式や電気式等とすることができ、特に限定されない。容器100を周方向に回転させて所定の向きに合わせるときの停止が制御的に容易で、構造もシンプルにできる点からは電気式が好ましい。電気式としては、停止が確実に行えるインバータモータ、ステッピングモータ、サーボモータ等をあげることができる。中でも、低速域で高トルクであり、停止の制御を高精度に行うことができ、コンパクトで軽量なステッピングモータを使用することが好ましい。
図8は、本実施例で使用している中空ロータリーアクチュエータ60の斜視図である。この中空ロータリーアクチュエータ60は、中空部を有するロータリーテーブル61とステッピングモータ62を組み合わせたもので、ステッピングモータ62の回転軸のピニオン63で、ロータリーテーブル61の外周に形成されている歯車に動力を伝達し、ロータリーテーブル61を回転させる。ロータリーテーブル61はロータリージョイント30のシャフト部36を介してグリッパー20を回転させる。一方、ステッピングモータ62は不図示のフランジでメインフレーム10に取り付けられている。
<整列クリーナーユニット>
整列クリーナーユニット3は、概略、複数の整列クリーナーヘッド2を固定するメインフレーム10、メインフレーム10を取り付けるメインフレーム背板11、整列クリーナーヘッド2のエアブローノズル50から噴射されるエアの供給路となるエアホース53、容器100内から排出管42を通して排出された集塵エアの回収路となる集塵ダクト44、整列クリーナーヘッド2で保持されている容器100の向きを検知する方向検出手段を有している。
メインフレーム10には、直線状に配列した整列クリーナーヘッド2のシール部材40、中空ロータリーアクチュエータ60、集塵ダクト44、一端に方向検出センサ70を有する角パイプ71の固定位置調整具72が取り付けられている。
メインフレーム背板11には、メインフレーム10、エアブローノズル昇降用駆動装置54及びリニアローラースライダー55が取り付けられている。
メインフレーム10は、反転装置4による整列クリーナーユニット3の反転動作の向上のため、軽量化することが好ましい。そのため、メインフレーム10は軽い素材から構成することが好ましく、例えばアルミニウムやチタンなどが選定される。強度が高く加工が容易な点からはジュラルミン、超ジュラルミン、超超ジュラルミンがより好ましく、さらに強度を向上させる熱処理が行われたものが好ましい。また、メインフレーム背板11も軽量化することが好ましく、そのために薄板を使用し、強度的に許容される場合に肉抜きを行うことが好ましい。
本実施例において方向検出手段としては、カラー判別により容器の特徴部を認識する方向検出センサ70が設けられている。このようなカラー判別によるセンサとしては、RGB値、光量等を検知するものを使用することができる。
一方、本発明において、方向検出手段は、カラー判別によるセンサに限られず、容器が有する特徴に応じて適宜選択される。例えば、通常の光学式センサで容器の側面の図柄の特徴を読み取みとってもよく、接触式のセンサでボトル底部のくぼみを検出してもよい。特徴としてはアイマーク、文字、ロゴマークなどが挙げられる。光学式センサとしては、LEDやレーザーなどを使用するものが挙げられる。
また、本発明において、方向検出手段は整列クリーナーユニット3に設けることに限られない。例えば、容器100の搬送ラインにカメラを設け、画像認識により容器の向きを検出してもよい。
エアブローノズル昇降用駆動装置54は、該エアブローノズル昇降用駆動装置54の駆動軸尖端に取り付けられたフローティングジョイント56、及び該フローティングジョイント56に固定された接続ブラケット57を介してエアブローノズルブラケット58を昇降する(図2)。エアブローノズルブラケット58には、エアブローノズル50に直列に接続されているエア供給管52が固定されているので、エアブローノズルブラケット58の昇降により、容器100に対するエアブローノズル50の位置、すなわち容器100へのエアブローノズル50の挿入率を変動させ、調整することができる。
なお、本実施例ではエアブローノズルブラケットの昇降をより確実にするため、メインフレーム背板11に2つのエアブローノズル昇降用駆動装置54を設け、これらでエアブローノズルブラケット58を昇降させる(図3)。
エアブローノズル昇降用駆動装置54の種類は特に限定されないが、エア式または電気式が使用される。エアブローノズル50の容器100への挿入速度、位置、停止時間などの調整が容易な点からは、電気式のリニアモーションアクチュエータを使用することが好ましい。
複数の排出管42は集塵ダクト44に接続されており、エア供給管51は集塵ダクト44を貫通している。このような接続と配置にすることで、エアの吸気排気部をコンパクトにすることができる。エアブローノズルブラケット58が昇降する際に、集塵ダクト44を貫通しているエア供給管51が該集塵ダクト44と摺接する。この摺接により集塵ダクト44から集塵エアが漏れないようにするため、エア供給管51の摺接部分にはエア漏れ防止パッキン48が設けられている。
リニアローラースライダー55は、エアブローノズル昇降用駆動装置54によるエアブローノズルブラケット58の昇降動作を補助するものである。リニアローラースライダー55に代えてリニアモーションガイド等の他のスライド機構を使用してもよい。軽量である点からは、リニアローラースライダーが好ましい。
<反転装置>
本発明において反転装置4は、保持手段に容器100が把持されている間に、整列クリーナーユニット3を上下反転させる装置である(図1)。反転装置4としては、整列クリーナーユニット3における整列クリーナーヘッド2の配列方向を回転中心として整列クリーナーユニット3をa方向に回転させるもの、又は整列クリーナーヘッド2の配列方向に直交する方向を回転中心としてb1方向又はb2方向に整列クリーナーユニット3を回転させるものを設けることができる。
本実施例の整列反転クリーナー1では、反転装置4として、整列クリーナーヘッド2の配列方向に直交する水平方向を回転中心として整列クリーナーユニット3をb1方向又はb2方向に回転させるものを使用する。また、本実施例の整列反転クリーナー1では、反転装置4として、一般的な6軸の垂直多関節ロボットのアームの手首回転を行う装置を使用している。これにより、整列クリーナーユニット1がロボットの前後方向に動く範囲を小さくできるので、整列反転クリーナー1全体をコンパクトに構成することができる。特に、整列クリーナーユニット3で容器100を反転させる時に、グリッパー20で保持した容器100を含む回転半径が小さくなる方向(通常は容器100を保持している側の回転半径が大きくなるので、整列クリーナーユニット3のエア供給部52同士が向き合う方向)(b1方向)に回転させ、反転状態から戻すときにはその反対方向(b2方向)に回転させると、整列クリーナーヘッド2の配列方向に並んだ整列クリーナーユニット3同士の設置距離を小さくできることにより、整列反転クリーナー1全体をコンパクトに構成することができるので好ましい。さらに回転の際に必要な慣性モーメントが小さくなるので、ロボットの使用エネルギーを最小にでき、さらにロボットの関節部の耐久性を高めることもできる。したがって、本実施例のように整列クリーナーユニット3を2台並べた態様では、上述のように整列クリーナーユニット3を反転させることが好ましい。この場合、整列クリーナーユニット3同士の干渉をさらに確実に防止するため、整列クリーナーユニット3が互いに遠ざかる方向に移動するように、垂直多関節ロボットの据付部に最も近い第1軸を僅かに回転させることも効果的である。
一方、反転装置として、整列クリーナーヘッド2の配列方向を回転中心として整列クリーナーユニット3をa方向に回転させる装置を設ける場合、垂直多関節ロボットのアームの肘回転を行う装置を使用することができる。この場合、ロボットの第2軸をやや後方に反らせて肘を前方から上方に振り上げさせることにより、整列クリーナーユニット3の前方向への動く範囲を最小とし、かつロボットの左右方向への動きを無しにできるので、ロボットが占める左右方向の動作範囲を小さくすることができる。したがって、整列クリーナーユニット3を3台以上並列配置する場合に効果的である。
反転装置4としてロボットのアームの手首回転を行う装置を使用する場合も肘回転を行う装置を使用する場合にも、ロボットの種類は特に限定されないが、動作範囲が大きく、アームの姿勢を任意に変更でき、アーム先端軸に回転部を有する点からは、垂直多関節ロボットを使用することが好ましい。市販の4~7軸の垂直多関節ロボットを使用する場合には、可搬重量や必要な移動範囲から適宜ロボットを選択すればよい。
また、反転装置4としてロボットを使用する場合に、ロボットの軸数としては、整列クリーナーユニット3の昇降、水平方向の移動、及び整列クリーナーユニット3の上下反転を行うための3軸以上を有するものが好ましい。ただし、3軸の場合は、ロボットアーム先端を一定方向に向けるためのリンク機構が必要となる。反転装置4を3軸以上のロボットのアームから構成することにより、整列クリーナーユニット3の反転だけでなく、水平方向の移動や昇降もロボットのアームで行うことができ、複数の整列クリーナーユニット3がクリーニングを行うタイミングをずらすことや、整列クリーナーユニット3の位置を微調整することが容易となり、クリーニングを行う容器100を搬送ラインから取り出すピック位置と、クリーニングを行った容器100を搬送ラインに戻すプレイス位置とを異ならせることも容易となる。これにより、ピック位置に容器を供給する搬送ラインと、プレイス位置から容器を払い出す搬送ラインが別個に設置されている場合に、2台の整列クリーナーユニット3の一方で容器100のクリーニングを行っている間に、次にクリーニングする容器100を他方の整列クリーナーユニット3のピック位置に供給することができる。したがって、一方の整列クリーナーユニット3によるクリーニングが完了し、容器が搬送ラインに戻された直後に他方の整列クリーナーユニット3で次にクリーニングする容器を搬送ラインから取り出すことができる。よって、クリーニングに要する処理時間を短縮することができる。
一方、ピック位置とプレイス位置とを同一とすると、クリーニングが完了した容器を搬送ラインに戻した後、その容器が払い出され、次にクリーニングする容器がピック位置に送り込まれるまでの待ち時間が生じるが、払い出し用のコンベアと送り込み用のコンベアを兼用することができるので、容器の搬送系をシンプルにかつ低コストに構成することができる。
なお、本発明では反転装置としてロボットを使用しなくてもよく、反転装置の方式は限定されない。例えば、エア式や電気式の、直線移動装置や回転移動装置を組み合わせて反転装置を構成してもよい。
<整列反転クリーナーの動作>
以下、一例として、容器100の底部がホルダー110に挿入された状態で容器100がコンベアでピック位置に搬送されてくる場合について、1台の整列クリーナーユニットの動作を説明する。図10は、この場合のタイムチャートである。
(工程1)
ピック位置に搬送されてきた容器100のグリッパー20による保持動作が始まる。このとき、容器100の特徴部であるIマーク102は方向検出センサ70に対する位置が不揃いとなっている(図11(工程1))。
(工程2)
グリッパー2で容器100が保持されると、ロボットのアームからなる反転装置4が容器100を持ち上げ始め、容器100が持ち上がると、アームの手首が整列クリーナーユニット3の反転を開始する。一方、グリッパー20が容器100を保持した後、エアブローノズル50が直ちにエアの噴射を開始し、容器100の深さの80%まで挿入される。また、グリッパー20が容器100を保持した後、容器100を所定の方向に向かせるため、中空ロータリーアクチュエータ60が回転を開始する。
反転装置4は、整列クリーナーユニット3の角度が180°になったところで上下反転を完了する(図11(工程2))。このとき、エアブローノズル50は、容器の深さの80%の位置でエアの噴射を継続している。中空ロータリーアクチュエータ60は容器100を所定の向きに回転させている。この回転は方向検出センサ70がIマーク102を検出したら停止する。図11には、中空ロータリーアクチュエータ60の回転後直ちに容器100が所定の向きに達した例(最短)と、整列クリーナーユニット3の上下反転が完了したときに容器100が所定の向きに達した例(最長)を示した。
(工程3)
反転装置4による整列クリーナーユニット3の回転角は180°を維持し、エアブローノズル50は、容器の深さの80%の位置でエアの噴射を継続している。中空ロータリーアクチュエータ60による容器100の回転が完了し、各容器100においては方向検出センサ70とIマーク102との位置が揃っている。中空ロータリーアクチュエータ60による容器100の回転による方向合わせが、整列クリーナーユニット3の回転角が0°に戻るまでに完了していることが好ましい(図11(工程3))。
(工程4)
反転装置4は整列クリーナーユニット3を工程1と逆方向に回転させて整列クリーナーユニット3の回転角を0°まで戻す。工程1と工程4とで反転装置4による整列クリーナーユニット3の回転方向を逆方向とすることにより、エアホース、集塵用ホース、ケーブル等がロボットのアームに巻き付くことを防止できる。
(工程5)
その後、整列クリーナーユニット3の水平方向の位置がピック位置に向かって移動し、エアブローノズル50が容器100から引き上げられ、グリッパー20が開き、容器100がコンベアのプレイス位置のホルダーに戻される。中空ロータリーアクチュエータ60は、方向合わせ時と逆方向または同方向に回転し、初期位置へと戻る。初期位置に戻ることで、容器10の把持位置断面が円形でない楕円形状などの際、適切な方向からグリッパー20による把持が可能となる。ここで、中空ロータリーアクチュエータ60の駆動方法が回転位置を常時監視しているステッピングモータ、サーボモータ等であれば、容易に初期位置に戻ることが可能である。センサを使用して初期位置に戻っても良い。また戻りの速度は、戻りの回転開始時から目標位置が判っているステッピングモータ、サーボモータ等であれば、方向合わせの際よりも高速とできるので、短時間で初期位置に戻ることが可能である。こうしてピック位置から容器100を持ち上げ、プレイス位置に戻すまでの間にクリーニングが完了する(図11(工程5))。
<搬送ラインに応じた整列反転クリーナーの動作>
整列反転クリーナー1で個々の整列クリーナーユニット3を、上述の工程1~工程5のように動作させるにあたり、図12に示すように容器をピック位置へ送る送り込みコンベア111aと、プレイス位置に置かれた容器を払い出す払い出しコンベア111bが並列している場合と、図13に示すようにこれらが直線上にある場合とで、整列反転クリーナー1の動作を次のように異ならせることができる。なお、ここでは、容器100は円柱状の形状を有し、その底部がホルダー110に挿入されてトップチェーンタイプのコンベア111a、111bで搬送されるとする。本発明の整列反転クリーナーにおいて、ピック位置に容器を送り込む方法やプレイス位置から容器を払い出す方法に特に制限はないが、ホルダー110を使用して容器を搬送することにより、種々の形状の容器の取り扱いがホルダーの変更により容器のピッチや口部の高さを正確に保つことが容易に可能となるので、下流の充填やキャッピングなどの処理の面から好ましい。また、ホルダーを使用する場合に、必要な際にはコンベア面でホルダーを滑らせることが容易な点でトップチェーンタイプのコンベア111a、111bが好ましい。
(送り込みコンベアと払い出しコンベアが並列している場合)
送り込みコンベア111aと払い出しコンベア111bとが並列している場合、まず、クリーニングを行っていない容器100がホルダー110に保持された状態で、送り込みコンベア111aによりピック位置P1に送り込まれる(図12(a))。整列クリーナーユニット3のグリッパーは、ピック位置P1にある容器100を把持して持ち上げる。このとき、ホルダー110は送り込みコンベア111aに残る(図12(b))。一方、クリーニングと方向合わせが完了した容器100は、ホルダー110に挿入された状態で矢印方向に払い出されていく(図12(a))。次に、横送りプッシャ112が、ピック位置P1に残された空のホルダー110を、払い出しコンベア111bに押し出す(図12(c))。横送りプッシャ112は、ピック位置P1側に戻り、直ちに送り込みコンベア111aが、ホルダーに挿入された状態の次にクリーニングを行う容器をピック位置P1に送り込む。一方、クリーニングを完了し、所定の向きに方向が合わせられた容器100は、整列クリーナーユニットからプレイス位置P2に戻され(図12(d))、払い出しコンベア111bがそれを払い出し(図12(e))、最初の図12(a)の配置と同じなる。
このように別個の送り込みコンベア111aと払い出しコンベア111bが並列していると、搬送ラインの搬送方向の長さを短縮できる。また、整列クリーナーユニット3は、ピック位置に対する動作とプレイス位置に対する動作をそれぞれ容易に行うことができる。なお、横送りプッシャ112は、整列クリーナーユニット3の動きと干渉しないように、整列クリーナーユニット3の可動範囲からずらして設けることが好ましい。また、コンベア111a、111bでホルダー110を使用しない場合には、横送りプッシャ112は不要である。
(送り込みコンベアと払い出しコンベアが共通している場合)
送り込みコンベア111aと払い出しコンベア111bとが共通している場合、まず、クリーニングを行っていない容器100がホルダー110に保持された状態で、送り込みコンベア111aによりピック位置P1に送り込まれる(図13(a))。整列クリーナーユニット3はピック位置P1にある容器100を把持して持ち上げ、容器のクリーニングを行う。このとき、送り込みコンベア111aには空のホルダー110が残る。(図13(b))。送り込みコンベア111aと払い出しコンベア111bとで空のホルダー110をプレイス位置P2に払い出す(図13(c))。整列クリーナーユニット3は、クリーニングが完了し、所定の向きに方向が合わせられた容器100をプレイス位置P2のホルダー110に戻す(図13(d))、払い出しコンベア111bがそれを払い出し(図13(e))、最初の図13(a)の配置と同じになる。
以上の例は、コンベア111でホルダー110を使用する場合について、整列反転クリーナーの動作を説明したが、本発明の整列反転クリーナーを使用する容器の搬送ラインは、ホルダー110を使用するものに限定されない。例えばホルダー110を使用せず、ベルトコンベアなど搬送装置上の容器100を整列反転、クリーニングして、もとの搬送装置または別の搬送装置に戻しても良い。
1 整列反転クリーナー
2 整列クリーナーヘッド
3 整列クリーナーユニット(ハンド)
4 反転装置(ロボットのアーム)
5 反転装置の取り付け部
10 メインフレーム
11 メインフレーム背板
20 グリッパー
21 滑り防止材
25 グリッパーの開閉装置
30 ロータリージョイント
31、32 エア系統
33a、33b、33c、シール材
34 深溝玉軸受
35 ハウジング部
36 シャフト部
37 中空の中央部
40 シール部材
41 孔部
42 排出管
43 押し付けスプリング
44 集塵ダクト
45 集塵エア集合部
46 集塵エア接続部
47 集塵用ホース
48 エア漏れ防止パッキン
50 エアブローノズル
51 エア供給管
52 エア供給部
53 エアホース
54 エアブローノズル昇降用駆動装置
55 リニアローラースライダー
56 フローティングジョイント
57 接続ブラケット
58 エアブローノズルブラケット
60 回転中心に中空部を有する回転装置、中空ロータリーアクチュエータ
61 ロータリーテーブル
62 ステッピングモータ
63 ピニオン
70 方向検出センサ
71 角パイプ
72 角パイプの固定位置調整具
100 容器
101 容器の口部
102 Iマーク
110 ホルダー(袴)
111a、111b コンベア
112 横送りプッシャ
P1 ピック位置
P2 プレイス位置

Claims (12)

  1. 容器を保持し、保持した容器内に流体を噴射すると共に、容器を周方向に回転させて容器を所定の向きにする整列クリーナーヘッドが複数個配列した整列クリーナーユニットと、整列クリーナーユニットを上下反転させる反転装置とを備えた容器の整列反転クリーナーであって、
    整列クリーナーヘッドが、
    容器を保持する保持手段、
    保持手段で保持された容器を、該容器の周方向に回転させることのできる、回転中心に中空部を有する回転装置、
    保持手段で保持された容器の口部に接触するシール部材、
    回転装置の中空部を通り、保持手段で保持された容器内と連通する排出管、及び
    排出管内を通り、保持手段で保持された容器内に挿入される流体噴射ノズル
    を備え、
    整列クリーナーヘッドに容器が保持されている間に、反転装置が整列クリーナーユニットを上下反転させる整列反転クリーナー。
  2. 反転装置が、整列クリーナーヘッドの配列方向に直交する水平方向を回転中心として整列クリーナーユニットを回転させることにより整列クリーナーユニットを上下反転させる請求項1記載の整列反転クリーナー。
  3. 反転装置が、垂直多関節ロボットのアームの手首回転を行う装置である請求項2記載の整列反転クリーナー。
  4. 反転装置が、整列クリーナーヘッドの配列方向を回転中心として整列クリーナーユニットを回転させることにより整列クリーナーユニットを上下反転させる請求項1記載の整列反転クリーナー。
  5. 反転装置が、垂直多関節ロボットのアームの肘回転を行う装置である請求項4記載の整列反転クリーナー。
  6. 反転装置である垂直多関節ロボットのアームが、整列クリーナーユニットの昇降、及び水平移動を行う請求項3又は5に記載の整列反転クリーナー。
  7. 整列クリーナーヘッドが、保持手段で保持された容器の向きを検出する方向検出手段を有する請求項1~6のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
  8. 流体噴射ノズルは容器内への挿入量が可変である請求項1~7のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
  9. シール部材を容器の口部に押圧する押圧機構を有する請求項1~8のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
  10. シール部材は、容器の口部に被さるカップ型でカップ内空間が円錐形状である請求項1~9のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
  11. 整列クリーナーユニットが、整列クリーナーヘッドの配列方向に伸びた集塵ダクトを有し、該集塵ダクトに複数の排出管が接続されており、流体噴射ノズルに流体を供給する流体供給管が集塵ダクトを貫通している請求項1~10のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
  12. 前記流体が、気体である請求項1~11のいずれかに記載の整列反転クリーナー。
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