JP7092977B2 - 酸化物絶縁膜形成用塗布液、酸化物絶縁膜の製造方法、及び電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents

酸化物絶縁膜形成用塗布液、酸化物絶縁膜の製造方法、及び電界効果型トランジスタの製造方法 Download PDF

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本発明は、酸化物絶縁膜形成用塗布液、酸化物絶縁膜の製造方法、及び電界効果型トランジスタの製造方法に関する。
TFT(薄膜トランジスタ、Thin Film Transistor)に用いられる半導体材料としては、アモルファスシリコン(a-Si)、低温ポリシリコン(LTPS)、及びIn-Ga-Zn-O(IGZO)系の酸化物半導体の3種類に大別できるが、ゲート絶縁膜材料としてはSiO、SiON、又はSiNといった低誘電率絶縁膜材料が用いられ、その形成方法は化学気相蒸着法(CVD法)や原子層堆積法(ALD法)、スパッタ法などの真空プロセスが一般的である。しかし、これらの真空プロセスは、複雑で高価な装置や原料ガスに対する安全対策等を必要とし、プロセスコストが高いという問題がある。
一方、近年、真空プロセスに対して低コスト化が可能である塗布プロセスを用いたプリンテッドエレクトロニクスの開発が活発化している。例えば、酸化物半導体層及びSiOゲート絶縁層を塗布プロセスで形成することで、薄膜トランジスタを作製している(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、高い歩留まりで電界効果型トランジスタを量産可能な酸化物絶縁膜形成用塗布液を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の酸化物絶縁膜形成用塗布液は、
アルカリ土類金属の少なくともいずれかである第A元素と、
ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素と、
を含有し、
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、1,000個/mL以下であることを特徴とする。
本発明によると、高い歩留まりで電界効果型トランジスタを量産可能な酸化物絶縁膜形成用塗布液を提供することができる。
図1は、本発明の電界効果型トランジスタの一例(ボトムコンタクト・ボトムゲート型)を示す図である。 図2は、本発明の電界効果型トランジスタの一例(トップコンタクト・ボトムゲート型)を示す図である。 図3は、本発明の電界効果型トランジスタの一例(ボトムコンタクト・トップゲート型)を示す図である。 図4は、本発明の電界効果型トランジスタの一例(トップコンタクト・トップゲート型)を示す図である。
(酸化物絶縁膜形成用塗布液)
本発明の酸化物絶縁膜形成用塗布液は、第A元素と、第B元素とを少なくとも含有し、好ましくは、第C元素を含有し、更に必要に応じて、溶媒などのその他成分を含有する。
前記第A元素は、アルカリ土類金属の少なくともいずれかである。
前記第B元素は、Ga(ガリウム)、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、及びランタノイドの少なくともいずれかである。ランタノイドとしては、例えば、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。
前記第C元素は、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、及びTa(タンタル)の少なくともいずれかである。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数は、1,000個/mL以下(前記酸化物絶縁膜形成用塗布液1mL当たり1,000個以下)である。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数は、500個/mL以下であることが好ましく、100個/mL以下であることがより好ましく、50個/mL以下であることが特に好ましい。
前記粒子の数は、例えば、液中パーティクルカウンタを用いて測定することができる。40nm以上の大きさの粒子の数は、例えばPMS社製、Ultra Chem 40を、20nm以上の大きさの粒子の数は、例えばPMS社製、Ultra Chem 20を用いて測定することができる。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数を少なくする方法としては、例えば、所定のろ過精度のフィルタに前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を通過させることなどが挙げられる。
なお、40nm未満の大きさの粒子が前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれていても、酸化物絶縁膜による欠陥には影響しない。その点で、本発明においては、前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる粒子のうち、40nm以上の大きさの粒子の数を考慮する。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液における前記第A元素の原子数の合計(NA)と、前記第B元素の原子数の合計(NB)との原子比(NA:NB)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
NA:NB=(3~50)at%:(50~97)at%
ただし、NA+NB=100at%
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液における前記第A元素の原子数の合計(NA)と、前記第B元素の原子数の合計(NB)と、前記第C元素の原子数の合計(NC)との原子比(NA:NB:NC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
NA:NB:NC=(3~47)at%:(50~94)at%:(3~47)at%
ただし、NA+NB+NC=100at%
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液は、例えば、アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)と、第B元素含有化合物と、溶媒とを少なくとも含有し、好ましくは、第C元素含有化合物を含有し、更に必要に応じて、その他成分を含有する。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液は、例えば、前記第A元素の無機塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、金属錯体、及び有機塩のうち少なくともいずれかを含有する。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液は、例えば、前記第B元素の無機塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、金属錯体、及び有機塩のうち少なくともいずれかを含有する。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液は、例えば、前記第C元素の無機塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、金属錯体、及び有機塩のうち少なくともいずれかを含有する。
前記無機塩は、例えば、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、及びリン酸塩の少なくともいずれかを含有する。
前記ハロゲン化物は、例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物の少なくともいずれかを含有する。
前記有機塩は、例えば、カルボン酸塩、石炭酸、及びそれらの誘導体の少なくともいずれかを含有する。
-アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)-
前記アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)は、アルカリ土類金属を含有する化合物である。
前記アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)としては、例えば、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、よう化マグネシウム、よう化カルシウム、よう化ストロンチウム、よう化バリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、ジエチルマグネシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、アセチルアセトンマグネシウム、2-エチルヘキサン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、ナフテン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、アセチルアセトンカルシウム、カルシウムジピバロイルメタナート、2-エチルヘキサン酸カルシウム、乳酸カルシウム、ナフテン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、ネオデカン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ストロンチウムイソプロポキシド、酢酸ストロンチウム、ギ酸ストロンチウム、アセチルアセトンストロンチウム、2-エチルヘキサン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、ナフテン酸ストロンチウム、サリチル酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチウム、バリウムエトキシド、バリウムイソプロポキシド、酢酸バリウム、ギ酸バリウム、アセチルアセトンバリウム、2-エチルヘキサン酸バリウム、乳酸バリウム、ナフテン酸バリウム、ネオデカン酸バリウム、シュウ酸バリウム、安息香酸バリウム、トリフルオロメタンスルホン酸バリウムなどが挙げられる。
-第B元素含有化合物-
前記第B元素含有化合物は、前記第B元素を含有する化合物である。
前記第B元素含有化合物としては、例えば、硝酸ガリウム、硝酸スカンジウム、硝酸イットリウム、硝酸ランタン、硝酸セリウム、硝酸プラセオジム、硝酸ネオジム、硝酸サマリウム、硝酸ユウロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸テルビウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸ホルミウム、硝酸エルビウム、硝酸ツリウム、硝酸イッテルビウム、硝酸ルテチウム、硫酸ガリウム、硫酸スカンジウム、硫酸イットリウム、硫酸ランタン、硫酸セリウム、硫酸プラセオジム、硫酸ネオジム、硫酸サマリウム、硫酸ユウロピウム、硫酸ガドリニウム、硫酸テルビウム、硫酸ジスプロシウム、硫酸ホルミウム、硫酸エルビウム、硫酸ツリウム、硫酸イッテルビウム、硫酸ルテチウム塩化ガリウム、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化プラセオジム、塩化ネオジム、塩化サマリウム、塩化ユウロピウム、塩化ガドリニウム、塩化テルビウム、塩化ジスプロシウム、塩化ホルミウム、塩化エルビウム、塩化ツリウム、塩化イッテルビウム、塩化ルテチウム、フッ化ガリウム、フッ化スカンジウム、フッ化イットリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウム、フッ化プラセオジム、フッ化ネオジム、フッ化サマリウム、フッ化ユウロピウム、フッ化ガドリニウム、フッ化テルビウム、フッ化ジスプロシウム、フッ化ホルミウム、フッ化エルビウム、フッ化ツリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化ルテチウム、臭化ガリウム、臭化スカンジウム、臭化イットリウム、臭化ランタン、臭化プラセオジム、臭化ネオジム、臭化サマリウム、臭化ユウロピウム、臭化ガドリニウム、臭化テルビウム、臭化ジスプロシウム、臭化ホルミウム、臭化エルビウム、臭化ツリウム、臭化イッテルビウム、臭化ルテチウム、ヨウ化ガリウム、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化イットリウム、ヨウ化ランタン、ヨウ化セリウム、ヨウ化プラセオジム、ヨウ化ネオジム、ヨウ化サマリウム、ヨウ化ユウロピウム、ヨウ化ガドリニウム、ヨウ化テルビウム、ヨウ化ジスプロシウム、ヨウ化ホルミウム、ヨウ化エルビウム、ヨウ化ツリウム、ヨウ化イッテルビウム、ヨウ化ルテチウム、トリス(シクロペンタジエニル)ガリウム、スカンジウムイソプロポキシド、酢酸スカンジウム、トリス(シクロペンタジエニル)スカンジウム、イットリウムイソプロポキシド、2-エチルヘキサン酸イットリウム、トリス(アセチルアセトナート)イットリウム、トリス(シクロペンタジエニル)イットリウム、ランタンイソプロポキシド、2-エチルヘキサン酸ランタン、トリス(アセチルアセトナート)ランタン、トリス(シクロペンタジエニル)ランタン、2-エチルヘキサン酸セリウム、トリス(アセチルアセトナート)セリウム、トリス(シクロペンタジエニル)セリウム、プラセオジムイソプロポキシド、シュウ酸プラセオジム、トリス(アセチルアセトナート)プラセオジム、トリス(シクロペンタジエニル)プラセオジム、ネオジムイソプロポキシド、2-エチルヘキサン酸ネオジム、トリフルオロアセチルアセトナートネオジム、トリス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ネオジム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)プロメチウム、サマリウムイソプロポキシド、2-エチルヘキサン酸サマリウム、トリス(アセチルアセトナート)サマリウム、トリス(シクロペンタジエニル)サマリウム、2-エチルヘキサン酸ユウロピウム、トリス(アセチルアセトナート)ユウロピウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ユウロピウム、ガドリニウムイソプロポキシド、2-エチルヘキサン酸ガドリニウム、トリス(アセチルアセトナート)ガドリニウム、トリス(シクロペンタジエニル)ガドリニウム、酢酸テルビウム、トリス(アセチルアセトナート)テルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)テルビウム、ジスプロシウムイソプロポキシド、酢酸ジスプロシウム、トリス(アセチルアセトナート)ジスプロシウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ジスプロシウム、ホルミウムイソプロポキシド、酢酸ホルミウム、トリス(シクロペンタジエニル)ホルミウム、エルビウムイソプロポキシド、酢酸エルビウム、トリス(アセチルアセトナート)エルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)エルビウム、酢酸ツリウム、トリス(アセチルアセトナート)ツリウム、トリス(シクロペンタジエニル)ツリウム、イッテルビウムイソプロポキシド、酢酸イッテルビウム、トリス(アセチルアセトナート)イッテルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)イッテルビウム、シュウ酸ルテチウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ルテチウムなどが挙げられる。
-第C元素含有化合物―
前記第C元素含有化合物は、前記第C元素を含有する化合物である。
前記第C元素含有化合物としては、硝酸アルミニウム、硫酸ハフニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫化チタン、硫酸ジルコニウム、水酸化アルミニウム、りん酸アルミニウム、炭酸ジルコニウム、フッ化アルミニウム、フッ化チタン、フッ化ジルコニウム、フッ化ハフニウム、フッ化ニオブ、フッ化タンタル、塩化アルミニウム、塩化チタン、塩化ジルコニウム、塩化ハフニウム、塩化ニオブ、塩化タンタル、臭化アルミニウム、臭化チタン、臭化ジルコニウム、臭化ハフニウム、臭化ニオブ、臭化タンタル、よう化アルミニウム、よう化チタン、よう化ジルコニウム、よう化ハフニウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム-sec-ブトキシド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、酢酸アルミニウム、アセチルアセトンアルミニウム、ヘキサフルオロアセチルアセトン酸アルミニウム、2-エチルヘキサン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、アルミニウムジ(s-ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム、チタンイソプロポキシド、ビス(シクロペンタジエニル)塩化チタン、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ビス(2-エチルヘキサン酸)酸化ジルコニウム、ジルコニウムジ(n-ブトキシド)ビスアセチル汗トナート、テトラキス(アセチルアセトン酸)ジルコニウム、テトラキス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、ハフニウムブトキシド、ハフニウムイソプロポキシド、テトラキス(2-エチルヘキサン酸)ハフニウム、ハフニウムジ(n―ブトキシド)ビスアセチルアセトナート、テトラキス(アセチルアセトン酸)ハフニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルハフニウム、ニオブエトキシド、2-エチルヘキサン酸ニオブ、ビス(シクロペンタジエニル)塩化ニオブ、タンタルエトキシド、テトラエトシキアセチルアセトナートタンタルなどが挙げられる。
-溶媒-
前記溶媒としては、有機酸、有機酸エステル、芳香族化合物、ジオール、グリコールエーテル、非プロトン性極性溶媒、アルカン化合物、アルケン化合物、エーテル、アルコール、水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液における前記溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記溶媒としては、前記各種金属源を安定に溶解又は分散する溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シメン、ペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、テトラリン、デカリン、イソプロパノール、安息香酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、2-エチルヘキサン酸、ミネラルスピリッツ、ジメチルプロピレンウレア、4-ブチロラクトン、メタノール、エタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、1-ペンタノール、2-メトキシエタノール、水などが挙げられる。
(酸化物絶縁膜の製造方法)
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いた酸化物絶縁膜の製造方法の一例について説明する。
前記酸化物絶縁膜の製造方法では、前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて、塗布、及び熱処理を経て、酸化物絶縁膜を得る。
前記酸化物絶縁膜の製造方法は、例えば、塗布工程と、熱処理工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記塗布工程としては、被塗物に前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を塗布する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶液プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷法によって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。前記溶液プロセスとしては、例えば、ディップコーティング、スピンコート、ダイコート、ノズルプリンティングなどが挙げられる。
前記熱処理工程としては、前記被塗物に塗布された前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を熱処理する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、前記熱処理を行う際には、前記被塗物に塗布された前記酸化物絶縁膜形成用塗布液は、自然乾燥などにより乾燥していてもよい。前記熱処理により、前記溶媒の乾燥、酸化物の焼成などが行われる。
前記熱処理工程では、前記溶媒の乾燥(以下、「乾燥処理」と称する。)と、前記酸化物の焼成(以下、「焼成処理」と称する。)とを、異なる温度で行うことが好ましい。即ち、前記溶媒の乾燥を行った後に、昇温して前記酸化物の焼成を行うことが好ましい。前記酸化物の焼成の際には、例えば、前記アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)、前記第B元素含有化合物、前記第C元素含有化合物の少なくともいずれかの分解が起こる。
前記乾燥処理の温度としては、特に制限はなく、含有する溶媒に応じて適宜選択することができ、例えば、80℃~180℃が挙げられる。前記乾燥においては、低温化のために減圧オーブンなどを使用することが有効である。前記乾燥処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30秒間~1時間が挙げられる。
前記焼成処理の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以上450℃未満が好ましく、200℃~400℃がより好ましい。前記焼成処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30分間~5時間が挙げられる。
なお、前記熱処理工程では、前記乾燥処理及び前記焼成処理を連続して実施してもよいし、複数の工程に分割して実施してもよい。
前記熱処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記被塗物を加熱する方法などが挙げられる。前記熱処理における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、大気雰囲気あるいは酸素雰囲気が好ましい。前記大気雰囲気あるいは前記酸素雰囲気で熱処理を行うことにより、分解生成物を速やかに系外に排出し、前記酸化物の生成を促進させることができる。
前記熱処理の際には、波長400nm以下の紫外光を前記乾燥処理後の物質に照射することが、前記生成処理の反応を促進する上で有効である。波長400nm以下の紫外光を照射することにより、前記乾燥処理後の物質中に含有される無機物、有機物などの化学結合を切断し、無機物、有機物を分解できるため、効率的に前記酸化物を形成することができる。前記波長400nm以下の紫外光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エキシマランプを用いた波長222nmの紫外光などが挙げられる。また、前記紫外光の照射に代えて、又は併用して、オゾンを付与することも好ましい。前記オゾンを前記乾燥処理後の物質に付与することにより、酸化物の生成が促進される。
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液では、例えば、溶媒中に溶質が均一に溶解しているため、前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて形成した酸化物絶縁膜は、均一であり、例えば、形成した酸化物絶縁膜をゲート絶縁膜として使用した場合、リーク電流の低い酸化物絶縁膜を得ることができる。
(電界効果型トランジスタの製造方法)
以下では、前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて作製した酸化物絶縁膜(ゲート絶縁膜)を用いて電界効果型トランジスタを製造する場合の一例を示す。
前記電界効果型トランジスタは、ゲート絶縁膜を少なくとも有し、更に必要に応じて、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、半導体層などのその他部材を有する。
-ゲート電極-
前記ゲート電極は、例えば、前記ゲート絶縁膜と接し、前記ゲート絶縁膜を介して前記半導体層と対向する。
前記ゲート電極としては、前記電界効果型トランジスタにゲート電圧を印加するための電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mo、Ti、Al、Au、Ag、Cu等の金属及びこれらの合金、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等の透明導電性酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが挙げられる。
--ゲート電極の形成方法--
前記ゲート電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
前記ゲート電極の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm~1μmが好ましく、50nm~300nmがより好ましい。
-ソース電極、及びドレイン電極-
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極としては、例えば、前記電界効果型トランジスタから電流を取り出すための電極である。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mo、Al、Au、Ag、Cu等の金属及びこれらの合金、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等の透明導電性酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが挙げられる。
--ソース電極、及びドレイン電極の形成方法--
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm~1μmが好ましく、50nm~300nmがより好ましい。
-半導体層-
前記半導体層は、例えば、前記ソース電極及び前記ドレイン電極に隣接して設けられる。
前記半導体層は、例えば、チャネル形成領域、ソース領域、及びドレイン領域を有する。前記ソース領域は、前記ソース電極と接する。前記ドレイン領域は前記ドレイン電極と接する。前記ソース領域、及び前記ドレイン領域の比抵抗は、前記チャネル形成領域よりも低いことが好ましい。
前記半導体層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコン半導体、酸化物半導体などが挙げられる。
前記シリコン半導体としては、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコンなどが挙げられる。
前記酸化物半導体としては、例えば、InGa-Zn-O、In-Zn-O、In-Mg-Oなどが挙げられる。
これらのなかでも、酸化物半導体が好ましい。
--半導体層の形成方法--
前記半導体層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスや、ディップコーティング、スピンコート、ダイコート等の溶液プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷法によって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
前記半導体層の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm~1μmが好ましく、10nm~0.5μmがより好ましい。
-ゲート絶縁膜-
前記ゲート絶縁膜は、例えば、前記ゲート電極と前記半導体層との間に設けられる。
--酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いたゲート絶縁膜の形成方法--
前記ゲート絶縁膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記酸化物絶縁膜の製造方法において説明したように、前記酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いた、スピンコート、ダイコート、インクジェット等の塗布法が好ましい。
前記ゲート絶縁膜の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm~3μmが好ましく、100nm~1μmがより好ましい。
前記電界効果型トランジスタの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下のような構造の電界効果型トランジスタなどが挙げられる。
(1)基板と、前記基板上に形成された前記ゲート電極と、前記ゲート電極上に形成された前記ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記ソース電極及び前記ドレイン電極と、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の間に形成された半導体層とを有する電界効果型トランジスタ。
(2)基板と、前記基板上に形成された前記ソース電極及び前記ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に形成された前記半導体層と、前記ソース電極、前記ドレイン電極、及び前記半導体層上に形成された前記ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記ゲート電極とを有する電界効果型トランジスタ。
前記(1)の構造の電界効果型トランジスタとしては、例えば、ボトムコンタクト・ボトムゲート型(図1)、トップコンタクト・ボトムゲート型(図2)などが挙げられる。
前記(2)の構造の電界効果型トランジスタとしては、例えば、ボトムコンタクト・トップゲート型(図3)、トップコンタクト・トップゲート型(図4)などが挙げられる。
ここで、図1~図4において、符号21は基板、22はゲート電極、23はゲート絶縁膜、24はソース電極、25はドレイン電極、26は酸化物半導体層をそれぞれ表す。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
クラス1000のクリーンルームにて、2-エチルヘキサン酸ランタン(品番128-03371、和光純薬製)と、2-エチルヘキサン酸ストロンチウム(品番195-09561、和光純薬製)とを各金属元素が80mmolと20mmolとなるように秤量し、1000mLのシクロヘキシルベンゼン(品番07560-00、関東化学製)に添加・攪拌した。得られた溶液を、ろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)、さらにろ過精度0.20μm(200nm)のフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)を用いてフィルタリングすることで、酸化物絶縁膜形成用塗布液を得た。
(実施例2)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタをろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)と、ろ過精度0.10μm(100nm)のフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)とした以外は、実施例1と同じ手順で酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
(実施例3)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタをろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)と、ろ過精度0.05μm(50nm)のフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)とした以外は、実施例1と同じ手順で酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
(実施例4)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタをろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)と、ろ過精度0.03μm(30nm)のフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)とした以外は、実施例1と同じ手順で酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
(実施例5)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタをろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)と、ろ過精度0.01μm(10nm)のフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)とした以外は、実施例1と同じ手順で酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
(実施例6)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタをろ過精度0.45μmのフィルタ(日本ポール製、ミニ・クリーンチェンジ)と、ろ過精度0.005μm(5nm)のフィルタ(日本ポール製)とした以外は、実施例1と同じ手順で酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
(比較例1)
-酸化物絶縁膜形成用塗布液の作製-
実施例1において、フィルタリングプロセスを省略した以外は、実施例1と同様にして、酸化物絶縁膜形成用塗布液1000mLを得た。
<液中パーティクル数測定>
実施例1~6、比較例1で作製した酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上のパーティクル数を液中パーティクルカウンタ(PMS社製、Ultra Chem 40)で、20nm以上のパーティクル数を液中パーティクルカウンタ(PMS社製、Ultra Chem 20)で測定した。その結果を表1に示した。
(実施例7)
実施例1で作製した酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて、電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ、TFT)をマトリックス状に配列したアクティブマトリックス(素子数:3840×2160×RGB、339ppi、ピクセルサイズ75μm×75μm、サブピクセルサイズ75μm×25μm)を作製した。その電界効果型トランジスタの作製方法を下記に示す。
<電界効果型トランジスタの作製>
-ゲート電極の形成-
300mm×350mmサイズの無アルカリガラス基板を、中性洗剤、純水、及びイソプロピルアルコールを用いて超音波洗浄した。この基板を乾燥後、さらにUV-オゾン処理を90℃で10分間行った。前記無アルカリガラス基板にDCマグネトロンスパッタリング法でMoを100nm成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、ゲート電極を形成した。
-ゲート絶縁膜の形成-
次に、前記ゲート電極及び前記無アルカリガラス基板上に、実施例1で作製した酸化物絶縁膜形成用塗布液をダイコーター装置で塗布した。
その基板を、クリーンオーブンで120℃で10分間乾燥させた後、大気雰囲気中400℃で1時間焼成し、更に大気雰囲気中で300℃で1時間アニールし、ゲート絶縁膜を得た。得られたゲート絶縁膜の平均厚みは約100nmであった。
-ソース電極及びドレイン電極の形成-
次に、前記ゲート絶縁膜上にDCマグネトロンスパッタリング法でITOを100nm成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、ソース電極、及びドレイン電極を形成した。このとき、ソース及びドレイン電極長で規定されるチャネル幅は30μm、ソース-ドレイン電極間隔で規定されるチャネル長は10μmとした。
-活性層の形成-
次に、前記ゲート絶縁膜、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極上にDCマグネトロンスパッタリング法でIGZOを20nm成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、さらに、その基板を大気雰囲気中で300℃で1時間アニールし、活性層を得た。
以上により、図1で示されるボトムコンタクト・ボトムゲート型の電界効果型トランジスタを作製した。
(実施例8~12、及び比較例2)
実施例7において、酸化物絶縁膜形成用塗布液を表1に示す酸化物絶縁膜形成用塗布液に変更した以外は、実施例7と同様にして、電界効果型トランジスタを作製した。
<電界効果型トランジスタ欠陥率の評価>
実施例7~12、及び比較例1で作製したアクティブマトリックスにおける電界効果型トランジスタの欠陥数(ゲート絶縁膜に混入したパーティクル由来のゲートリークが何個のトランジスタで発生しているか)、及び欠陥率を評価し、結果を表1に示した。
Figure 0007092977000001
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 酸化物絶縁膜形成用塗布液であって、
アルカリ土類金属の少なくともいずれかである第A元素と、
ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素と、
を含有し、
前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、1,000個/mL以下であることを特徴とする酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<2> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、さらにAl、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくともいずれかである第C元素を含有する前記<1>に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<3> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、500個/mL以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<4> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、100個/mL以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<5> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、50個/mL以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<6> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、前記第A元素もしくは前記第B元素の無機塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、金属錯体、及び有機塩のうち少なくともいずれかを含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<7> 前記無機塩が、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、及びリン酸塩の少なくともいずれかを含有する前記<6>に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<8> 前記ハロゲン化物が、フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物の少なくともいずれかを含有する前記<6>に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<9> 前記有機塩が、カルボン酸塩、石炭酸、及びそれらの誘導体の少なくともいずれかを含有する前記<6>に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<10> 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、さらに溶媒を含有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<11> 前記溶媒が、有機酸、有機酸エステル、芳香族化合物、ジオール、グリコールエーテル、非プロトン性極性溶媒、アルカン化合物、アルケン化合物、エーテル、アルコール、及び水の少なくともいずれかを含有する前記<10>に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液である。
<12> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて、塗布、及び熱処理を経て、酸化物絶縁膜を得ることを特徴とする酸化物絶縁膜の製造方法である。
<13> ゲート電極と、ソース電極及びドレイン電極と、半導体層と、ゲート絶縁層と、を備える電界効果型トランジスタを製造する電界効果型トランジスタの製造方法であって、
前記ゲート絶縁層が、酸化物絶縁膜を含み、
前記<1>から<11>のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて前記酸化物絶縁膜を形成することを含むことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法である。
21 基板
22 ゲート電極
23 ゲート絶縁層
24 ソース電極
25 ドレイン電極
26 半導体層
国際公開第2010/044332号パンフレット

Claims (13)

  1. 酸化物絶縁膜形成用塗布液であって、
    アルカリ土類金属の少なくともいずれかである第A元素と、
    ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素と、
    を含有し、
    前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、1,000個/mL以下であることを特徴とする酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  2. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、さらにAl、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくともいずれかである第C元素を含有する請求項1に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  3. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、500個/mL以下である請求項1から2のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  4. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、100個/mL以下である請求項1から3のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  5. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液に含まれる40nm以上の大きさの粒子の数が、50個/mL以下である請求項1から4のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  6. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、前記第A元素もしくは前記第B元素の無機塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、金属錯体、及び有機塩のうち少なくともいずれかを含有する請求項1から5のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  7. 前記無機塩が、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、及びリン酸塩の少なくともいずれかを含有する請求項6に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  8. 前記ハロゲン化物が、フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物の少なくともいずれかを含有する請求項6に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  9. 前記有機塩が、カルボン酸塩、石炭酸、及びそれらの誘導体の少なくともいずれかを含有する請求項6に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  10. 前記酸化物絶縁膜形成用塗布液が、さらに溶媒を含有する請求項1から9のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  11. 前記溶媒が、有機酸、有機酸エステル、芳香族化合物、ジオール、グリコールエーテル、非プロトン性極性溶媒、アルカン化合物、アルケン化合物、エーテル、アルコール、及び水の少なくともいずれかを含有する請求項10に記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて、塗布、及び熱処理を経て、酸化物絶縁膜を得ることを特徴とする酸化物絶縁膜の製造方法。
  13. ゲート電極と、ソース電極及びドレイン電極と、半導体層と、ゲート絶縁層と、を備える電界効果型トランジスタを製造する電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    前記ゲート絶縁層が、酸化物絶縁膜を含み、
    請求項1から11のいずれかに記載の酸化物絶縁膜形成用塗布液を用いて前記酸化物絶縁膜を形成することを含むことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。

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