JP7087365B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、研磨パッドに関する。
板ガラス等の被研磨物の表面における平滑性は、被研磨物の表面を研磨パッドを用いて研磨することで高められる。研磨パッドを用いて被研磨物を研磨するには、回転している研磨パッドを、被研磨物の表面に当接する。このとき、研磨パッドと、被研磨物との間には、研磨用スラリーが供給され、その研磨用スラリーに含まれる研磨材により被研磨物の表面が研磨される。こうした研磨パッドは、基材層と、被研磨物に接触される研磨層とを有している。特許文献1には、研磨用スラリーの滞留を抑制するように、研磨層(特許文献1の「研磨パッド」に相当)に溝又は間隙を設けた構成が開示されている。
特開2003-145402号公報
ところで、研磨パッドが被研磨物に押し当てられた際には、研磨パッドの突出部における先端面が被研磨物に押圧されることから、研磨パッドの突出部の先端面を大きく形成することにより、研磨の効率を高めることが考えられる。しかしながら、この場合、突出部の先端面が被研磨物に引っ掛かり、被研磨物を飛ばしてしまうという問題が生じやすくなる。したがって、研磨パッドの有する突出部の形状については、未だ改善の余地がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、研磨の効率を高めることの容易な研磨パッドを提供することにある。
上記課題を解決する研磨パッドは、基材層と前記基材層の主面に積層された研磨層とを有し、被研磨物との相対回転により前記被研磨物を研磨する研磨パッドであって、前記研磨層は、前記基材層の主面に平行な先端面を有する突出部が所定のパターンで配置されてなり、前記突出部として、先端側に向かって特定方向の幅が徐々に短くなる先細り形状の第1突出部と、先端面における前記特定方向の幅が前記第1突出部よりも長い第2突出部とを備える。
上記構成によれば、突出部として、先端面の幅が異なる第1突出部及び第2突出部を設けている。そのため、研磨の効率を高めるために、第2突出部の先端面を大きく形成した場合にも、第1突出部において、被研磨物に対する接触面積が小さく、かつ先細り形状による撓みによって接触圧が小さくなる箇所が存在することにより、被研磨物に対する過度な引っ掛かりが抑制される。これにより、突出部の先端面を大きく形成した場合に生じる被研磨物を飛ばしてしまう問題が抑制され、研磨の効率を高めることが容易な研磨パッドとなる。
上記研磨パッドにおいて、前記第1突出部は、前記特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に、前記基材層の主面に対する角度が鋭角となる傾斜面を有するとともに、前記傾斜面に直交する断面形状が台形状であり、前記第2突出部は、前記特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に前記基材層の主面に対する角度が直角となる直角面を有するとともに、前記直角面に直交する断面形状が長方形状であることが好ましい。
上記構成によれば、第1突出部による被研磨物に対する過度な引っ掛かりの抑制効果、及び第2突出部の先端面を大きくすることによる研磨の効率の向上効果が更に向上する。
上記研磨パッドにおいて、前記第1突出部及び前記第2突出部は、平面視で平行四辺形状であることが好ましい。
上記構成によれば、第1突出部及び第2突出部の間を研磨用スラリーが流れやすくなり、研磨の効率が向上する。
上記研磨パッドにおいて、前記研磨層は、径方向内側に位置する内側領域と、径方向外側に位置して、前記被研磨物に対する単位面積当たりの接触面積が前記内側領域よりも大きい外側領域とを備え、前記内側領域は、前記突出部として前記第1突出部のみが所定のパターンで配置され、前記外側領域は、前記突出部として前記第1突出部及び前記第2突出部が所定のパターンで配置されていることが好ましい。
先端面の幅が長く形成された第2突出部は、高い研磨効率が得られるが、被研磨物に対する過度な引っ掛かりが生じやすい。こうした第2突出部を、研磨層における1回転当たりの移動距離が長い外側領域のみに第1突出部と組み合わせて配置することによって、研磨の効率の向上効果及び過度な引っ掛かりの抑制効果を高いレベルで両立させることができる。
上記研磨パッドにおいて、前記内側領域は、平面視で回転対称の多角形状であることが好ましい。
上記構成によれば、研磨パッドの回転時において、内側領域の外周(内側領域及び外側領域の境界部分)のみが通過し続ける部分が生じることが抑制されて、研磨ムラが生じ難くなる。
上記研磨パッドにおいて、前記外側領域は、前記第2突出部の回転方向前方側に前記第1突出部が位置するように、前記第1突出部と前記第2突出部とが交互に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、研磨の効率の向上効果及び過度な引っ掛かりの抑制効果を高いレベルで両立させることができる。
本発明によれば、研磨の効率を高めることが容易となる。
研磨パッドを示す平面図。 領域A1の拡大図。 図2の3-3線断面図。 図2の4-4線断面図。 研磨パッドの使用状態の一例を示す概略正面図。
以下、研磨パッドの一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1及び図3に示すように、研磨パッド11は、円形状の内周端11aと、同じく円形状の外周端11bとを有し、基材層12と、基材層12の主面PSに積層された研磨層13とを有している。研磨パッド11は、被研磨物との相対回転により被研磨物を研磨する用途に用いられる。
<基材層>
研磨パッド11の基材層12は、金属層と、研磨層13よりも圧縮変形し易い弾性層とを備える二層構造である(図示略)。金属層は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等から構成される。弾性層は、ゴム又はエラストマーから構成される。弾性層は、非発泡体であってもよいし発泡体であってもよい。金属層と弾性層とは接着層を介して接着されている。
<研磨層>
図3に示すように、研磨パッド11の研磨層13は、基材層12の弾性層側の面に積層されている。研磨層13は、基材層12に支持される平板状の支持部14と、この支持部14から突出する複数の突出部15とを備えている。支持部14と複数の突出部15とは、ウレタンゴム等の弾性材料から一体に構成されている。研磨層13と基材層12とは接着層を介して接着されている。
図1及び図2に示すように、研磨層13の突出部15は、平面視で平行四辺形形状に形成されている。そして、研磨パッド11は、突出部15の配置パターンが異なる複数の領域を有している。詳述すると、研磨パッド11は、研磨層13の平面視において、中心角を60°として6等分した扇形の領域であって、図1における時計回りの順で領域A1,A2,A3,A4,A5,A6に区分される。領域A1と領域A4、領域A2と領域A5、及び領域A3と領域A6は、研磨パッド11の平面視において、それぞれ対向して配置されている。
領域A1,A4の突出部15は、図1の紙面上下方向を基準の径方向D1とした場合、径方向D1、及び径方向D1と直交する方向において離間するように並設されている。領域A2,A5の突出部15は、径方向D1から時計回りに60°回転した方向を径方向D2とした場合、径方向D2、及び径方向D2と直交する方向において離間するように並設されている。領域A3,A6の突出部15は、径方向D1から時計回りに120°回転した方向を径方向D3とした場合、径方向D3、及び径方向D3と直交する方向において離間するように並設されている。
図1及び図2に示すように、領域A1~A6はそれぞれ、径方向内側に位置する内側領域Aaと、径方向外側に位置する外側領域Abとを有している。内側領域Aaと外側領域Abとは、突出部15の配置パターンがそれぞれ異なっている。図1に示すように、領域A1~A6の内側領域Aaを合わせた内側領域Aa全体の平面視の形状は、回転対称の多角形状の一種である星型多角形(六芒星形状)である。また、平面視において、内側領域Aa及び外側領域Abの合計面積に対する内側領域Aaの割合は、例えば、30~55%である。
<突出部>
図2~4に示すように、突出部15は、その形状の異なる第1突出部16及び第2突出部17を備えている。第1突出部16は、内側領域Aa及び外側領域Abの両方に配置されるとともに、第2突出部17は、外側領域Abのみに配置されている。
図3及び図4に示すように、第1突出部16は、基材層12の主面PSに平行な先端面16aと、その先端面16aに連なる第1側面16bと、その第1側面16bの反対側の面である第2側面16cとを有している。第1側面16bは、基材層12の主面PSに対する第1角度θ1が鋭角となる傾斜面である。第2側面16cは、基材層12の主面PSに対する第2角度θ2が直角となる直角面である。したがって、第1突出部16は、第1側面16bに直交する断面形状が台形状に形成されて、第1側面16bと第2側面16cとの間の幅(特定方向の幅)が基端側から先端側に向かって短くなる先細り形状になっている。
第1突出部16の第1側面16bの第1角度θ1は、80°以下であることが好ましく、より好ましくは70°以下であり、さらに好ましくは60°以下である。この第1角度θ1は、10°以上であることが好ましく、より好ましくは20°以上であり、さらに好ましくは30°以上である。また、第1側面16bは、先端面16aの面積よりも広い面積を有することが好ましい。
上記角度に関して、基材層12の主面PSが凹凸を有する場合は、研磨パッド11と被研磨物との相対回転の軸方向に対して直交する仮想面が角度の基準となる主面PSに相当する。第1突出部16の先端面16aは、基材層12の主面PSの状態や研磨層13の寸法誤差により、例えば、±5°以内の程度の角度で傾斜していてもよい。これらの点は、後述する第2突出部17についても同様である。
第1突出部16の第1側面16bに直交する断面において、第1突出部16の基端部分の幅H1(特定方向の幅)に対する先端面16aの幅H2(特定方向の幅)の比(H2/H1)は、例えば、0.5~0.65である。
図2に示す第1突出部16の長さL1(第1側面16bに沿った方向の長さ)は、特に限定されるものではないが、例えば、第1突出部16の基端部分の幅H1と同じ又はそれ以上であることが好ましい。第1突出部16の基端部分の幅H1に対する長さL1の比(L1/H1)は、例えば、1.0~1.3である。なお、本実施形態においては、内側領域Aaに配置される第1突出部16は、長さL1が幅H1よりも長く、外側領域Abに配置される第1突出部16は、長さL1が幅H1と同程度である。
図4に示すように、第2突出部17は、基材層12の主面PSに平行な先端面17aと、その先端面17aに連なる第1側面17bと、その第1側面17bの反対側の面である第2側面17cとを有している。第1側面17bは、基材層12の主面PSに対する第1角度θ3が直角となる直角面である。第2側面17cは、基材層12の主面PSに対する第2角度θ4が直角となる直角面である。
したがって、第2突出部17は、第1側面17bに直交する断面形状が長方形状に形成されて、第1側面17bと第2側面17cとの間の幅(特定方向の幅)が基端側から先端側まで同じである。第2突出部17の第1側面17bに直交する断面において、第2突出部17の基端部分の幅H3(特定方向の幅)に対する先端面17aの幅H4(特定方向の幅)の比(幅H4/H3)は、1である。
図2に示す第2突出部17の長さL2(第1側面16bに沿った方向の長さ)は、特に限定されるものではないが、例えば、第2突出部17の基端部分の幅H3と同じ又はそれ以上であることが好ましい。第2突出部17の基端部分の幅H3に対する長さL2の比(L2/H3)は、例えば、1.0~1.3である。なお、本実施形態においては、第2突出部17の長さL2は、幅H3と同程度である。
第2突出部17は、先端面における特定方向の幅が第1突出部16よりも長くなるように形成されている。すなわち、第2突出部17の先端面17aの幅H4は、第1突出部16の先端面16aの幅H2よりも長い。第1突出部16の先端面16aの幅H2に対する第2突出部17の先端面17aの幅H4の比(H4/H2)は、例えば、1.3~1.7である。また、第1突出部16の基端部分の幅H1に対する第2突出部17の基端部分の幅H3の比(H3/H1)は、例えば、0.9~1.1である。
図2及び図3に示すように、内側領域Aaにおいて、第1突出部16は、研磨パッド11と被研磨物との相対回転の方向RDの一方側である回転方向前方側に第1側面16b(傾斜面)が位置するように、第1側面16bに沿った方向及び同方向に直交する方向に複数、並設される。
図2及び図4に示すように、外側領域Abにおいて、第1突出部16は、回転方向前方側に第1側面16b(傾斜面)が位置するように、第1側面16bに沿った方向(長さL1に沿った方向)に複数、並設される。第2突出部17は、回転方向前方側に第1側面17b(直角面)が位置するように、第1側面17bに沿った方向(長さL2に沿った方向)に複数、並設される。そして、第2突出部17の回転方向前方側に第1突出部16が位置するように、第1側面16bに沿った方向に並ぶ第1突出部16の列と、第1側面17bに沿った方向に並ぶ第2突出部17の列とが、当該列と直交する方向に交互に配置される。
第1突出部16及び第2突出部17が配置される外側領域Abは、第1突出部16のみが配置される内側領域Aaよりも平面視において、単位面積当たりに占める突出部15の先端面(先端面16a,17a)の割合が大きくなっている。すなわち、外側領域Abは、被研磨物に対する単位面積当たりの接触面積が内側領域Aaよりも大きくなっている。外側領域Abの上記割合は、例えば、60~75%である。内側領域Aaの上記割合は、例えば、25~40%である。そして、外側領域Abの上記割合は、例えば、内側領域Aaの上記割合の1.5~3倍である。なお、内側領域Aa及び外側領域Abの上記割合は、第1突出部16及び第2突出部17の配置パターンや、第1突出部16及び第2突出部17の形状を変更することにより調整できる。
<研磨パッドの溝>
図1に示すように、研磨パッド11の溝18は、研磨パッド11の内周端11aから外周端11bへ向かって直線状に延びる主幹溝18aと、主幹溝18aと研磨パッド11の外周端11bとを直線状に連結する分岐溝18bとを備えている。主幹溝18a及び分岐溝18bは、研磨パッド11の内周端11aと外周端11bとの間において連続した溝18を構成している。
図3及び図4に示すように、研磨パッド11の溝18は、突出部15とこれに隣り合う突出部15との間に形成されている。研磨パッド11の溝18は、研磨層13からなる内底を有する第1溝18cと、基材層12からなる内底を有する第2溝18dとから構成されている。第2溝18dは、研磨層13と研磨層13とが離間した部分に形成され、突出部15とこれに隣り合う突出部15との間において基材層12が露出している部分である。換言すると、研磨層13は、基材層12上に離間して配置された複数の研磨層13から構成されることで、研磨パッド11は、基材層12を内底として構成された第2溝18dを有している。なお、図1では、第1溝18cと第2溝18dと区別するために第2溝18dを梨地模様で示している。
また、外側領域Abにおける第2突出部17の第2側面17cと第1突出部16の第1側面16bとの間隔は、内側領域Aaにおける第1突出部16間の間隔と同じである。そして、外側領域Abにおける第1突出部16の第2側面16cと第2突出部17の第1側面17bとの間隔は、外側領域Abにおける第2突出部17の第2側面17cと第1突出部16の第1側面16bとの間隔よりも短い。
<研磨パッドの各寸法>
研磨パッド11の直径は特に限定されないが、例えば、10~1000mm程度である。研磨パッド11の各部分の寸法についても特に限定されないが、平面視において突出部15の基端部分の幅(H1,H3)は3~20mm程度であり、突出部15の長さ(L1,L2)は5~50mm程度であり、溝18の幅は、3~20mm程度に設定される。また、突出部15の高さは、5~30mm程度に設定される。
<研磨パッドの使用方法>
研磨パッド11は、例えば、回転駆動装置を備えた周知の研磨機に取り付けられる。被研磨物の表面は、研磨パッド11と被研磨物との相対回転により研磨される。被研磨物としては、ガラス板、ステンレス板、アルミニウム板等の板材が挙げられる。なお、こうした研磨では、砥粒を含む研磨用スラリーが用いられる。
図5には、研磨パッド11の使用状態の一例を示している。研磨パッド11は、研磨機の回転軸RSに取り付けられる。被研磨物としてのガラス板GSは、支持台B上に固定されている。研磨用スラリーSLは、回転軸RSの中空部、及び研磨パッド11の中央の貫通孔を通じてガラス板GSの上面と研磨層13との間に供給される。研磨パッド11は、研磨層13における第1突出部16の第1側面16b(傾斜面)が先頭になってガラス板GSに対して進行する方向に回転される。これにより、ガラス板GSの上面が研磨される。このとき、研磨パッド11の有する溝18は、研磨用スラリーや研磨屑の流路となり、研磨用スラリーや研磨屑は、研磨パッド11の外周端11bから排出される。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)研磨パッド11は、基材層12と基材層12の主面に積層された研磨層13とを有する。研磨層13は、基材層12の主面に平行な先端面を有する突出部15が所定のパターンで配置されてなり、突出部15として、先端側に向かって特定方向の幅が徐々に短くなる先細り形状の第1突出部16と、先端面における特定方向の幅が第1突出部16よりも長い第2突出部17とを備える。
上記構成によれば、突出部15として、先端面の幅が異なる第1突出部16及び第2突出部17を設けている。そのため、研磨の効率を高めるために、第2突出部17の先端面を大きく形成した場合にも、第1突出部16において、被研磨物に対する接触面積が小さく、かつ先細り形状による撓みによって接触圧が小さくなる箇所が存在することにより、被研磨物に対する過度な引っ掛かりが抑制される。これにより、突出部の先端面を大きく形成した場合に生じる被研磨物を飛ばしてしまう問題が抑制され、研磨の効率を高めることが容易な研磨パッドとなる。
(2)第1突出部16は、特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に、基材層12の主面に対する角度が鋭角となる第1側面16b(傾斜面)を有するとともに、第1側面16bに直交する断面形状が台形状である。第2突出部17は、特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に、基材層12の主面に対する角度が直角となる第1側面17b(直角面)を有するとともに、第1側面17bに直交する断面形状が長方形状である。
上記構成によれば、第1突出部16による被研磨物に対する過度な引っ掛かりの抑制効果、及び第2突出部17の先端面を大きくすることによる研磨の効率の向上効果が更に向上する。
(3)第1突出部16及び第2突出部17は、平面視で平行四辺形状である。
上記構成によれば、第1突出部16及び第2突出部17の間を研磨用スラリーが流れやすくなり、研磨の効率が向上する。
(4)研磨層13は、径方向内側に位置する内側領域Aaと、径方向外側に位置して、被研磨物に対する単位面積当たりの接触面積が内側領域Aaよりも大きい外側領域Abとを備える。内側領域Aaは、第1突出部16のみが所定のパターンで配置され、外側領域Abは、第1突出部16及び第2突出部17が所定のパターンで配置されている。
先端面の幅が長い第2突出部17は、高い研磨効率が得られるが、被研磨物に対する過度な引っ掛かりが生じやすい。こうした第2突出部17を、研磨層13における1回転当たりの移動距離が長い外側領域Abのみに第1突出部16と組み合わせて配置することによって、研磨の効率の向上効果及び過度な引っ掛かりの抑制効果を高いレベルで両立させることができる。
(5)内側領域Aaは、平面視で回転対称の多角形状である。
上記構成によれば、研磨パッド11の回転時において、内側領域Aaの外周(内側領域Aa及び外側領域Abの境界部分)のみが通過し続ける部分が生じることが抑制されて、研磨ムラが生じ難くなる。
(6)外側領域Abは、第1突出部16の回転方向前方側に第2突出部17が位置するように、第1突出部16と第2突出部17とが交互に配置されている。
上記構成によれば、研磨の効率の向上効果及び過度な引っ掛かりの抑制効果を高いレベルで両立させることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・突出部15の形状を変更してもよい。例えば、平面視で長方形状や菱形状となる突出部15としてもよい。第1突出部16について、第1側面16b及び第2側面16cの両方が傾斜面となる断面台形状としてもよい。この場合、第1突出部16の第2角度θ2は鋭角であってもよいし、鈍角であってもよい。第2突出部17について、第1側面17b及び第2側面17cの少なくとも一方が傾斜面となる断面台形状としてもよい。この場合、第2突出部17の第1角度θ3、第2角度θ4は鋭角であってもよいし、鈍角であってもよい。
・第1突出部16及び第2突出部17の配置を変更してもよい。例えば、内側領域Aaに第1突出部16を設けてもよい。上記実施形態では、領域A1~A6に区分していたが、これに限定されず、区分する領域の数や形状を変更してもよい。また、領域A1~A6等の突出部15の配置が異なる領域を設けることなく、研磨パッドの中心から放射状となるように突出部15を一様に配置してもよい。形状の異なる複数種類の第1突出部16、及び形状の異なる複数種類の第2突出部17を組み合わせて配置してもよい。
上記実施形態では、外側領域において、第1突出部16の回転方向前方側に第2突出部17が位置するように、第1突出部16と第2突出部17とを交互に配置していたが、第2突出部17の間に2以上の第1突出部16が位置するように配置してもよい。また、第1突出部16の回転方向前方側に第2突出部17が位置しない配置としてもよい。
・内側領域Aaを、星型多角形以外の回転対称の多角形状(例えば、正五角形、正六角形等の正多角形)としてもよいし、回転対称の多角形状以外の形状(例えば、円形、楕円形)としてもよい。また、内側領域Aa及び外側領域Abを設けない構成としてもよい。
・前記研磨パッド11の基材層12は、弾性層が省略されたものであってもよい。
・研磨パッド11の研磨層13は、基材層12上に離間して配置される複数の研磨層13から構成されているが、一体となった単数の研磨層13から構成されてもよい。
・研磨パッド11は、研磨層13側から見た平面視(図1)において反時計回りとなるように相対回転させて使用するが、時計回りとなるように相対回転させて使用する研磨パッドに変更されてもよい。
・研磨パッド11の研磨層13(各突出部15)に砥粒を含有させることで、研磨用スラリーを用いずに水等を研磨用液として被研磨物を研磨してもよい。
・研磨パッド11を回転させずに、被研磨物を回転させることで被研磨物を研磨してもよい。また、研磨パッド11は、複数の研磨パッドを遊星歯車機構により同時に回転させて用いる研磨機に装着して用いてもよい。
11…研磨パッド、12…基材層、13…研磨層、15…突出部、16…第1突出部、16a…先端面、16b…第1側面(傾斜面)、17…第2突出部、17a…先端面、17b…第1側面(直角面)、18…溝、A1~A6…領域、Aa…内側領域、Ab…外側領域、GS…ガラス板、PS…主面、RD…相対回転の方向。

Claims (4)

  1. 基材層と前記基材層の主面に積層された研磨層とを有し、被研磨物との相対回転により前記被研磨物を研磨する研磨パッドであって、
    前記研磨層は、前記基材層の主面に平行な先端面を有する突出部が所定のパターンで配置されてなり、
    前記突出部として、
    先端側に向かって特定方向の幅が徐々に短くなる先細り形状の第1突出部と、
    先端面における前記特定方向の幅が前記第1突出部よりも長い第2突出部とを備え、
    前記第1突出部は、前記特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に、前記基材層の主面に対する角度が鋭角となる傾斜面を有するとともに、前記傾斜面に直交する断面形状が台形状であり、
    前記第2突出部は、前記特定方向の一方側が回転方向前方側に位置するように配置され、回転方向前方側に前記基材層の主面に対する角度が直角となる直角面を有するとともに、前記直角面に直交する断面形状が長方形状であり、
    前記研磨層は、径方向内側に位置する内側領域と、径方向外側に位置して、前記被研磨物に対する単位面積当たりの接触面積が前記内側領域よりも大きい外側領域とを備え、
    前記内側領域は、前記突出部として前記第1突出部のみが所定のパターンで配置され、
    前記外側領域は、前記突出部として前記第1突出部及び前記第2突出部が所定のパターンで配置され、
    当該研磨パッドは、平面視において、外周側の縁である外周端と、内周側の縁である内周端とを備える環状であり、
    前記外側領域における前記第1突出部と前記第2突出部との間に形成され、前記内周端から前記内側領域を通って前記外周端へ延びる溝を備えることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記第1突出部及び前記第2突出部は、平面視で平行四辺形状であることを特徴とする請求項に記載の研磨パッド。
  3. 前記内側領域は、平面視で回転対称の多角形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記外側領域は、前記第2突出部の回転方向前方側に前記第1突出部が位置するように、前記第1突出部と前記第2突出部とが交互に配置されていることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の研磨パッド。
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