JP7086675B2 - ガス化炉システム - Google Patents

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Description

本発明は、ガス化炉システムに関するものである。
従来、ガス化炉設備として、石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化することで、可燃性ガスを生成する炭素含有燃料ガス化設備(石炭ガス化設備)が知られている。
また、石炭ガス化設備を用いて複合発電を行うプラントとして、石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle;以下「IGCC」という。)が知られている。IGCCは、石炭をガス化炉でガス化した可燃性ガスを燃料として、ガスタービンを運転し、ガスタービンの出力で発電機を駆動して発電する。さらに、ガスタービンから排出される高温の排ガスを排熱回収ボイラ(以下「HRSG」という。)に導入して蒸気を生成し、この蒸気で運転される蒸気タービンの出力でも発電機を駆動して発電するので、効率の良い発電設備となっている。
このようなIGCCにおいては、ガス化炉で生成した可燃性ガス(以下、「生成ガス」という。)をガスタービンに供給する際に、可燃性ガス中に含まれる硫化水素(HS)、硫化カルボニル(COS)及びその他微量成分を除去するガス精製設備を備えているものがある(例えば、特許文献1)。
このようなガス精製設備において、HSの除去は、HSを吸収する吸収液を用いて行われる。COSは、COS分解触媒により、例えば、下記式(1)に示す加水分解反応によってHSに転換し、転換したHSを上述のHSを吸収する吸収液で吸収することで除去する。
COS+HO→HS+CO・・・(1)
ガス精製設備に導入される生成ガスに酸素が混入している場合、酸素が精製の阻害要因となり、生成ガスの精製が好適に行えない可能性がある。
具体的には、例えば、下記式(2)に示す反応によって、COS分解触媒で転換したH2Sが、再度COSに転換されてしまう。これにより、COSからH2Sへの転換性能が低下してしまう可能性がある。
2HS+2CO+O→2COS+2HO・・・(2)
このような問題を解決するために、ガス精製設備において、COS分解触媒の上流側に酸素除去触媒を設置するものがある(例えば、特許文献2)。
特許文献2では、ガス中に含まれている酸素を、COS転換触媒の直前に設置したO除去触媒で除去している。
特開2013-119562号公報 国際公開第2016/103364号
ところで、ガス化炉設備に用いられるガス化炉では、炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給するための搬送用のガス等に窒素が用いられる。また、チャー回収設備に用いられるポーラスフィルタでは、逆洗用のガス等に窒素が用いられる。ガス化炉及びポーラスフィルタで利用される窒素は、空気分離装置によって、空気を酸素と窒素とに分離することで生成される。
内部で窒素を利用するガス化炉では、ガス化炉内において、生成される生成ガスに窒素が混入してしまう可能性があった。また、ポーラスフィルタにおいて、生成ガスに窒素が混入してしまう可能性があった。さらに、空気分離装置では、酸素と窒素とを分離する際に、好適に分離が行われずに、窒素中に酸素が混入する場合があった。
したがって、ガス化炉またはポーラスフィルタで利用する窒素を空気分離装置にて生成している場合には、酸素が混入した窒素がガス化炉またはポーラスフィルタに供給され、その窒素が生成ガスに混入することで、結果として、生成ガスに酸素が混入した状態となるという問題が生じる可能性があることが判明した。
空気分離装置からの窒素を介して生成ガスに混入した酸素は、生成ガスの成分の酸化反応によって、消費されるとこともあるが、ガス化炉の運転状態によっては、反応に必要な温度条件等が整わず、生成ガスの成分と酸素とが反応せずに、生成ガス中に酸素が残留した状態となることがあった。
生成ガス中に酸素が混入した状態で、生成ガスがガス精製設備に導入されると、上述のように、生成ガスの精製が好適に行えないという問題が生じる可能性がある。また、生成ガスに酸素が混入した状態であると、HSを吸収する吸収液の劣化を引き起こすという問題や、生成ガスが流通する配管に腐食生成物が形成され配管を損傷するという問題が生じる可能性があることも判明した。
また、特許文献2には、ガス中の酸素を除去することは開示されているが、ガス中の酸素の混入源については考慮されておらず、COS転換触媒の直前に設置したO除去触媒で酸素を除去している。このように、COS転換触媒の直前で酸素を除去する場合には、様々な成分が含まれた生成ガス中から酸素を除去することとなり、除去工程が煩雑となる可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、精製部に導入される生成ガス中に酸素が含有される事態を簡易に抑制し、ガス化炉で生成された生成ガスの精製を好適に行うことができるガス化炉システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガス化炉システムは以下の手段を採用する。
本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、炭素含有固体燃料から生成ガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉で生成された生成ガスを精製する精製部と、空気から酸素と窒素とを分離する空気分離装置と、前記空気分離装置で分離された窒素を前記ガス化炉に供給する窒素供給路と、前記窒素供給路に接続し、前記窒素供給路に酸素と反応することで酸素を除去する可燃性ガスを供給する可燃性ガス供給路と、を備えている。
上記構成では、可燃性ガス供給路によって、窒素供給路に可燃性ガスが供給されている。これにより、窒素中に混入した酸素と可燃性ガス中に含まれる成分との酸化反応が起きて、窒素中の酸素が消費されるため、窒素中から酸素が除去される。したがって、ガス化炉で生成される生成ガスへの酸素の混入を抑制することができる。よって、精製部における生成ガスの精製を好適に行うことができる。また、生成ガスに酸素が混入しないため、配管等の腐食生成物の形成を抑制し、配管等の損傷を防止することができる。
また、ガス化炉に供給される前の段階で酸素を除去しているので、ガス化炉で生成されて様々な成分が含まれている生成ガスから酸素を除去する場合と比較して、簡易に酸素を除去することができる。
なお、可燃性ガスの一例として、炭化水素系ガスが挙げられる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記可燃性ガス供給路は、前記ガス化炉で生成された生成ガスを前記窒素供給路に供給する第1供給路を有してもよい。
上記構成では、窒素供給路に供給する可燃性ガスとして、ガス化炉で生成された生成ガスを用いている。これにより、窒素供給路に供給する可燃性ガスを生成する専用の装置等を別途設けることなく、窒素供給路に可燃性ガスを供給することができる。したがって、専用の装置等を設ける場合と比較して、コストを抑制することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記可燃性ガス供給路は、可燃性ガス供給装置からの可燃性ガスを前記窒素供給路に供給する第2供給路を有してもよい。
上記構成では、窒素供給路に供給する可燃性ガスに、可燃性ガス供給装置からの可燃性ガスを用いている。このように、窒素供給路に供給する可燃性ガスとして、燃料供給装置からの可燃性ガスを用いることで、ガス化炉の状態に依らずに、可燃性ガスを窒素供給路に供給することができる。したがって、例えば、ガス化炉システムの起動時等の、ガス化炉で生成ガスが十分に生成されていない状態であっても、窒素供給路に可燃性ガスを供給し、窒素中から酸素を除去することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記窒素供給路に設けられ、前記ガス化炉に供給されるガスを圧縮する圧縮機を備え、前記可燃性ガス供給路は、前記窒素供給路の前記圧縮機よりも上流側に接続されていてもよい。
上記構成では、圧縮機よりも上流側に燃料供給路が接続している。これにより、可燃性ガスが混合された窒素を圧縮機で圧縮し、高圧のガス化炉に好適に供給することができる。このように、可燃性ガスが混合された後の窒素を圧縮しているので、窒素と可燃性ガスとを各々異なる圧縮機で圧縮する構成よりも、圧縮機の設置台数を抑制することができる。したがって、設置コストを抑制することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも下流側には、前記窒素供給路の内部を流れるガスの熱を回収する熱交換器が設けられていてもよい。
窒素ガスと可燃性ガスとが混合され、窒素中の酸素と可燃性ガス中に含まれる成分とが酸化反応すると、酸化反応に伴って発熱する。上記構成では、窒素供給路の燃料供給路の接続部分よりも下流側に熱交換器が設けられているので、酸化反応に伴って発生する熱を回収することができる。例えば、回収した熱を復水系統等の、ガス化炉システムに利用した場合には、ガス化炉システム全体のエネルギー効率を向上させることができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも下流側には、可燃性ガスの酸化反応を促進させる反応促進部が設けられていてもよい。
上記構成では、窒素供給路の燃料供給路の接続部分よりも下流側に反応促進部が設けられている。これにより、窒素中の酸素と可燃性ガス中に含まれる成分との酸化反応を促進することができる。したがって、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも上流側には、前記窒素供給路の内部を流れる窒素を加温する窒素加温部が設けられていてもよい。
上記構成では、窒素加温部によって、可燃性ガスと混合する窒素を予熱している。これにより、窒素中の酸素と可燃性ガス中に含まれる成分との酸化反応を促進し、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記可燃性ガス供給路には、前記可燃性ガス供給路の内部を流れる可燃性ガスを加温する可燃性ガス加温部が設けられていてもよい。
上記構成では、可燃性ガス加温部によって、窒素と混合する可燃性ガスを予熱している。これにより、窒素中の酸素と可燃性ガス中に含まれる成分との酸化反応を促進し、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
また、本発明の第1態様に係るガス化炉システムは、前記窒素供給路には、酸素を除去する酸素回収部が設けられていてもよい。
上記構成では、酸素回収部によって、酸素が混入した窒素中から酸素を除去することができる。これにより、可燃性ガスによる酸化反応及び酸素回収部によって、ガス化炉で生成される生成ガスへの酸素の混入を抑制することができる。したがって、確実に酸素を除去し、精製部における生成ガスの精製を好適に行うことができる。
本発明の第2態様に係るガス化炉システムは、炭素含有固体燃料から生成ガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉で生成された生成ガスを精製する精製部と、空気から酸素と窒素とを分離する空気分離装置と、前記空気分離装置で分離された窒素を前記ガス化炉に供給する窒素供給路と、を備え、前記窒素供給路には、酸素を回収する酸素回収部が設けられている。
上記構成では、窒素供給路に酸素回収部が設けられている。これにより、酸素回収部によって、酸素が混入した窒素中から酸素を除去することができるので、ガス化炉で生成される生成ガスへの酸素の混入を抑制することができる。したがって、精製部における生成ガスの精製を好適に行うことができる。
また、ガス化炉に供給される前の段階で酸素を除去しているので、ガス化炉で生成されて様々な成分が含まれている生成ガスから酸素を除去する場合と比較して、簡易に酸素を除去することができる。
本発明によれば、精製部に導入される生成ガス中に酸素が含有される事態を簡易に抑制し、ガス化炉で成された生成ガスの精製を好適に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備を示す概略構成図である。 図1のガス化炉設備を示した概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備を示す概略構成図である。 図1の変形例を示す概略構成図である。
以下に、本発明に係るガス化炉システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る第1実施形態を図1及び図2を用いて説明する。
[石炭ガス化複合発電設備]
本実施形態では、本発明に係るガス化炉システムの一例として石炭ガス化複合発電設備について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。
本実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)10は、空気を酸化剤として用いており、ガス化炉設備14において、燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。そして、石炭ガス化複合発電設備(ガス化炉システム)10は、ガス化炉設備14で生成した生成ガスを、ガス精製設備(精製部)16で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン17に供給して発電を行っている。すなわち、本実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備10は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。ガス化炉設備14に供給する燃料としては、例えば、石炭等の炭素含有固体燃料が用いられる。
石炭ガス化複合発電設備10は、図1に示すように、給炭設備11と、ガス化炉設備14と、チャー回収設備15と、ガス精製設備16と、ガスタービン17と、蒸気タービン18と、発電機19と、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
給炭設備11は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が供給され、石炭を石炭ミル(図示略)などで粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭を製造する。給炭設備11で製造された微粉炭は、給炭ライン11a出口で後述する空気分離設備(空気分離装置)42から供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備14へ向けて供給される。
ガス化炉設備14は、給炭設備11で製造された微粉炭が供給されると共に、チャー回収設備15で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分)が戻されて再利用可能に供給されている。
また、ガス化炉設備14には、ガスタービン17(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン17で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉設備14に供給可能となっている。
空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備14とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン(窒素供給路)43には、給炭設備11からの給炭ライン11aが接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備14に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備15からのチャー戻しライン46が接続されている。また、第1窒素供給ライン43には、第2窒素供給ライン45が接続される部分よりも上流側に窒素圧縮機43aが設けられている。
さらに、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。酸素供給ライン47には、圧縮空気供給ライン41の合流部分よりも上流側に酸素圧縮機47aが設けられている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47を流通することで、ガス化炉設備14において酸化剤として利用される。
ガス化炉設備14は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉101(図2参照)を備えている。ガス化炉設備14は、内部に供給された石炭(微粉炭)及びチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。なお、ガス化炉設備14は、異物除去ライン48を介して微粉炭に混入した異物(スラグ)を除去する異物除去設備(図示省略)が設けられている。そして、このガス化炉設備14には、チャー回収設備15に向けて生成ガスを供給する生成ガスライン49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。この場合、図2に示すように、ガス化炉101内にシンガスクーラ102(ガス冷却器)を設けることで、生成ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収設備15に供給してもよい。また、シンガスクーラ102において発生した蒸気は、蒸気供給路54を介して後述する排熱回収ボイラ20に供給している。
チャー回収設備15は、集塵設備51と供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つ又は複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備14で生成された生成ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵設備51と供給ホッパ52との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ52を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製設備16は、チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製設備16は、生成ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン17に供給する。なお、チャーが分離された生成ガス中には硫黄分(H2Sなど)等が含まれているため、このガス精製設備16では、アミン吸収液などによって硫黄分を除去回収して、有効利用する。
詳細には、ガス精製設備16は、生成ガスに含まれる硫化水素(HS)、硫化カルボニル(COS)及びその他の微量成分を除去する。ガス精製設備16は、COS変換器(図示省略)及びCOS変換器の下流側に配置されるHS吸収塔(図示省略)などを備えている。HS吸収塔では、吸収液を用いて、生成ガスからHSを吸収除去する。COS変換器では、COS分解触媒により、例えば、下記式(3)に示す加水分解反応によってCOSをHSに転換する。すなわち、COSは、COS変換器においてH2Sに転換されて、その後H2S吸収塔で吸収除去される。
COS+HO→HS+CO・・・(3)
ガスタービン17は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を備えており、圧縮機61とタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されると共に、ガス精製設備16からの燃料ガス供給ライン66が接続され、また、タービン63に向かって延びる燃焼ガス供給ライン67が接続されている。燃料ガス供給ライン66のうち、後述する生成ガス供給ライン21の分岐部分よりも下流側には、流量調整弁66aが設けられている。流量調整弁66aは、燃焼器62に供給する生成ガスの流量を調整する。
また、ガスタービン17は、圧縮機61からガス化炉設備14に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。したがって、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備16から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン63へ向けて供給する。そして、タービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
蒸気タービン18は、ガスタービン17の回転軸64に連結されるタービン69を備えており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17(タービン63)からの排ガスライン70が接続されており、給水とタービン63の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン18のタービン69との間に蒸気供給ライン71が設けられると共に蒸気回収ライン(図示省略)が設けられ、蒸気回収ラインに復水器(図示省略)が設けられている。また、排熱回収ボイラ20で生成する蒸気には、ガス化炉101のシンガスクーラ102で生成ガスと熱交換して生成され、蒸気供給路54を介して供給された蒸気を含んでいる。したがって、蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が回転駆動し、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
また、燃料ガス供給ライン66は、分岐路56が分岐している。分岐路56には、放出流量調整弁57及びグランドフレア58が設けられている。グランドフレア58は、不要の可燃性ガスを燃焼させ、無害なクリーンガスとして大気中に放出する。
また、燃料ガス供給ライン66の分岐路56の分岐部分よりも下流側には、生成ガス供給ライン(第1供給路)21の上流端が接続されている。すなわち、燃料ガス供給ライン66の分岐路56の分岐部分よりも下流側からは、生成ガス供給ライン21が分岐している。生成ガス供給ライン21の下流端は、第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも上流側に接続されている。生成ガス供給ライン21は、内部に流通する生成ガスを第1窒素供給ライン43に供給している。また、生成ガス供給ライン21には、流通する生成ガスを加温する生成ガス加温部(可燃性ガス加温部)26が設けられている。生成ガス加温部26は、生成ガス供給ライン21内を流通する生成ガスを加温可能な構成であればよい。例えば、生成ガス加温部26は、ヒータを用いて生成ガスを加温する構成であってもよく、また、他の媒体と熱交換する熱交換器を用いることで生成ガスを加温する構成であってもよい。
また、第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも上流側には、ユーティリティ燃料供給ライン(第2供給路)22の下流端が接続されている。ユーティリティ燃料供給ライン22の内部には、ユーティリティ燃料供給装置(可燃性ガス供給装置)23から供給されたユーティリティ燃料が流通している。また、ユーティリティ燃料供給ライン22には、流量調整弁24が設けられている。流量調整弁24は、ユーティリティ燃料供給ライン22の内部を流通するユーティリティ燃料の流量を調整する。ユーティリティ燃料は、酸素によって酸化反応を起こすガスであればよく、特に限定されない。ユーティリティ燃料の一例としは、メタンガスや液化石油ガス(LPG)等の炭化水素系ガスが挙げられる。
このように、本実施形態では、酸素と反応することで酸素を除去する可燃性ガスを第1窒素供給ライン43に供給する可燃性ガス供給路として、生成ガス供給ライン21及びユーティリティ燃料供給ライン22の2つの流路を設けている。
また、第1窒素供給ライン43には、窒素圧縮機43aよりも上流側であって、生成ガス供給ライン21の合流部分の下流側に、熱交換器25が設けられている。熱交換器25は、内部に冷媒が流通する伝熱管で構成され、第1窒素供給ライン43内を流通するガスと冷媒とが熱交換することで、第1窒素供給ライン43内を流通するガスの熱を回収する。熱交換器25で回収した熱は、例えば、排熱回収ボイラ20で利用する。
また、第1窒素供給ライン43には、ユーティリティ燃料供給ライン22の接続部分よりも上流側に、流通する窒素を加温する窒素加温部27が設けられている。窒素加温部27は、第1窒素供給ライン43内を流通する窒素を加温可能な構成であればよい。例えば、窒素加温部27は、ヒータを用いて窒素を加温する構成であってもよく、また、他の媒体と熱交換する熱交換器を用いることで窒素を加温する構成であってもよい。
また、第1窒素供給ライン43には、窒素圧縮機43aよりも下流側であって、第2窒素供給ライン45の分岐部分よりも上流側に、供給される生成ガス及び/又はユーティリティ燃料と、酸素との酸化反応を促進する反応促進部28が設けられている。反応促進部28では酸化触媒等によって酸化反応を促進する。
また、第1窒素供給ライン43からは、窒素圧縮機43aの下流側において、第3窒素供給ライン55が分岐している。第1窒素供給ライン43から第3窒素供給ライン55に流入した窒素ガスは、後述するガス化炉101のアニュラス部115内に充填され、アニュラス部115のシールに用いられる。また、第3窒素供給ライン55に流入した窒素ガスは、チャー回収設備15に設けられたポーラスフィルタの逆洗を行う際には、チャー回収設備15に供給され、逆洗に利用される。
ここで、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10の主な作動について説明する。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10において、給炭設備11に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備11において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備11で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備14に供給される。また、後述するチャー回収設備15で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備14に供給される。さらに、後述するガスタービン17から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備14に供給される。
ガス化炉設備14では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により部分燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。そして、この生成ガスは、ガス化炉設備14から生成ガスライン49を通って排出され、チャー回収設備15に送られる。
このチャー回収設備15にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通ってガス化炉設備14に戻されてリサイクルされる。
チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備16にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製設備16から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン17は発電を行うことができる。
そして、排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17におけるタービン63から排出された排ガスと給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン18に供給する。蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69を回転駆動することで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン17と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
その後、ガス浄化設備(図示省略)で、排熱回収ボイラ20から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排気ガスが煙突75から大気へ放出される。
また、ガス化炉設備14に窒素を供給する第1窒素供給ライン43には、生成ガス供給ライン21によって、精製後の生成ガスが供給されている。生成ガス供給ライン21を流通する生成ガスの流量(すなわち、生成ガス供給ライン21を介して第1窒素供給ライン43に供給される生成ガスの量)は、分岐路56に設けられた放出流量調整弁57の開度及び燃料ガス供給ライン66に設けられた流量調整弁66aの開度によって調整される。
また、第1窒素供給ライン43には、ユーティリティ燃料供給ライン22によって、ユーティリティ燃料が供給される。ユーティリティ燃料供給ライン22を介して第1窒素供給ライン43に供給されるユーティリティ燃料の量は、ユーティリティ燃料供給ライン22に設けられた流量調整弁24の開度によって調整される。
なお、ユーティリティ燃料供給ライン22によるユーティリティ燃料の供給は、ガス化炉設備14の運転中に常に行ってもよく、また、特定の運転時にのみ行ってもよい。具体的には、ガス化炉設備14で生成ガスが生成される前であるガス化炉設備14の起動時にのみ流量調整弁24を開状態として、供給を行ってもよい。そして、ガス化炉設備14で生成ガスが生成されるガス化炉設備14の通常運転時には、流量調整弁24を閉状態として、ユーティリティ燃料の供給を停止してもよい。
次に、図1及び図2を参照して、上述した石炭ガス化複合発電設備10におけるガス化炉設備14について詳細に説明する。図2は、図1のガス化炉設備を示した概略構成図である。
ガス化炉設備14は、図2に示すように、ガス化炉101と、シンガスクーラ102と、を備えている。
ガス化炉101は、鉛直方向に延びて形成されており、鉛直方向の下方側に微粉炭及び酸素が供給され、部分燃焼させてガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通している。ガス化炉101は、圧力容器110と、圧力容器110の内部に設けられるガス化炉壁(炉壁)111とを有している。そして、ガス化炉101は、圧力容器110とガス化炉壁111との間の空間にアニュラス部115を形成している。また、ガス化炉101は、ガス化炉壁111の内部の空間において、鉛直方向の下方側(つまり、生成ガスの流通方向の上流側)から順に、コンバスタ部116、ディフューザ部117、リダクタ部118を形成している。
圧力容器110は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、上端部にガス排出口121が形成される一方、下端部(底部)にスラグホッパ122が形成されている。ガス化炉壁111は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、その壁面が圧力容器110の内面と対向して設けられている。本実施形態では圧力容器110は円筒形状で、ガス化炉壁111のディフューザ部117も円筒形状に形成されている。そして、ガス化炉壁111は、図示しない支持部材により圧力容器110内面に連結されている。
ガス化炉壁111は、圧力容器110の内部を内部空間154と外部空間156に分離する。ガス化炉壁111は、後述するが、横断面形状がコンバスタ部116とリダクタ部118との間のディフューザ部117で変化する形状とされている。ガス化炉壁111は、鉛直上方側となるその上端部が、圧力容器110のガス排出口121に接続され、鉛直下方側となるその下端部が圧力容器110の底部と隙間を空けて設けられている。そして、圧力容器110の底部に形成されるスラグホッパ122には、貯留水が溜められており、ガス化炉壁111の下端部が貯留水に浸水することで、ガス化炉壁111の内外を封止している。ガス化炉壁111には、バーナ126、127が挿入され、内部空間154にシンガスクーラ102が配置されている。
アニュラス部115は、圧力容器110の内側とガス化炉壁111の外側に形成された空間、つまり外部空間156であり、空気分離設備42で分離された不活性ガスである窒素が、第1窒素供給ライン43の途中位置から分岐する第3窒素供給ライン55を介して供給される。このため、アニュラス部115は、窒素が充満する空間となる。なお、このアニュラス部115の鉛直方向の上部付近には、ガス化炉101内を均圧にするための図示しない炉内均圧管が設けられている。炉内均圧管は、ガス化炉壁111の内外を連通して設けられ、ガス化炉壁111の内部(コンバスタ部116、ディフューザ部117及びリダクタ部118)と外部(アニュラス部115)との圧力差を所定圧力以内となるよう略均圧にしている。
コンバスタ部116は、微粉炭及びチャーと空気とを一部燃焼させる空間となっており、コンバスタ部116におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ126からなる燃焼装置が配置されている。コンバスタ部116で微粉炭及びチャーの一部を燃焼した高温の燃焼ガスは、ディフューザ部117を通過してリダクタ部118に流入する。
リダクタ部118は、ガス化反応に必要な高温状態に維持され、コンバスタ部116からの燃焼ガスに微粉炭を供給し部分燃焼させて、微粉炭を揮発分(一酸化炭素、水素、低級炭化水素等)へと分解してガス化させて生成ガスを生成する空間となっており、リダクタ部118におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ127からなる燃焼装置が配置されている。
シンガスクーラ102は、ガス化炉壁111の内部に設けられると共に、リダクタ部118のバーナ127の鉛直方向の上方側に設けられている。シンガスクーラ102は熱交換器であり、ガス化炉壁111の鉛直方向の下方側(生成ガスの流通方向の上流側)から順に、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134が配置されている。これらのシンガスクーラ102は、リダクタ部118において生成された生成ガスと熱交換を行うことで、生成ガスを冷却する。また、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134は、図に記載されたその数量を限定するものではない。
ここで、上述のガス化炉設備14の動作について説明する。
ガス化炉設備14のガス化炉101において、リダクタ部118のバーナ127により窒素と微粉炭が投入されて点火されると共に、コンバスタ部116のバーナ126により微粉炭及びチャーと圧縮空気(酸素)が投入されて点火される。すると、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温燃焼ガスが発生する。また、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温ガス中で溶融スラグが生成され、この溶融スラグがガス化炉壁111へ付着すると共に、炉底へ落下し、最終的にスラグホッパ122内の貯水へ排出される。そして、コンバスタ部116で発生した高温燃焼ガスは、ディフューザ部117を通ってリダクタ部118に上昇する。このリダクタ部118では、ガス化反応に必要な高温状態に維持されて、微粉炭が高温燃焼ガスと混合し、高温の還元雰囲気において微粉炭を部分燃焼させてガス化反応が行われ、生成ガスが生成される。ガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通する。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態に係る構成のように、ガス化炉設備14に窒素を供給してアニュラス部115をシールする場合や、チャー回収設備15のポーラスフィルタの逆洗等に窒素を利用している場合には、ガス化炉設備14内及びチャー回収設備15等において、窒素が生成ガスに混入する場合がある。また、ガス化炉設備14及びチャー回収設備15に供給する窒素を生成する空気分離設備42では、酸素と窒素とを分離する際に、好適に分離が行われずに、窒素中に酸素が混入する場合がある。具体的には、窒素中に0.1体積%程度の酸素が混入する。
このように、酸素が混入した窒素が生成ガスに混入することとなるので、生成ガスに酸素が混入した状態となる。生成ガスに酸素が混入すると、生成ガスを精製するガス精製設備16において、酸素が精製を阻害するので、生成ガスの精製が好適に行えない可能性がある。具体的には、例えば、下記式(4)に示す反応によって、COS分解触媒で転換したH2Sが、再度COSに転換されてしまう。これにより、COSからH2Sへの転換性能が低下してしまう可能性がある。
2HS+2CO+O→2COS+2HO・・・(4)
また、生成ガスに酸素が混入した状態であると、ガス精製設備16において、HSを吸収する吸収液の劣化を引き起こすという問題や、生成ガスが流通する配管に腐食生成物が形成され配管を損傷するという問題が生じる可能性がある。
本実施形態では、第1窒素供給ライン43に生成ガス及び/又はユーティリティ燃料が供給されている。これにより、窒素中に混入した酸素と生成ガス及び/又はユーティリティ燃料中に含まれる成分との酸化反応が起きて、窒素中の酸素が消費されるため、窒素中から酸素が除去される。したがって、ガス化炉設備14に酸素の混入が抑制された窒素が供給されることとなり、生成ガスへの酸素の混入を抑制することができる。よって、ガス精製設備16における生成ガスの精製を好適に行うことができる。また、生成ガスに酸素が混入しないため、生成ガスが流通する配管等の腐食生成物の形成を抑制し、配管等の損傷を防止することができる。また、ガス精製設備16において、HSを吸収する吸収液の劣化を抑制することができる。
また、ガス化炉設備14に供給される前の段階で酸素を除去しているので、ガス化炉設備14で生成されて様々な成分が含まれている生成ガスから酸素を除去する場合と比較して、簡易に酸素を除去することができので、コストを抑制することができる。
また、窒素中の酸素を抑制する方法として、空気分離設備42の分離精度を向上させることも考えられる。しかしながら、空気分離設備42の分離精度を向上させるには、精留設備を大型化する必要があるので、占有スペースが増大するとともに、設置コスト及びメンテナンスコスト等のランニングコストが増大する。一方、本実施形態では、空気分離設備42の分離精度を向上させることなく、窒素中の酸素を低減しているので、空気分離設備42の占有スペースの増大させることがない。また、設置コスト及びランニングコストの増大を抑制することができる。
本実施形態では、ガス化炉設備14で生成された生成ガスを第1窒素供給ライン43に供給している。これにより、ガス化炉設備14で生成された生成ガスを利用して、窒素に混入した酸素を除去することができる。
本実施形態では、ユーティリティ燃料供給装置23からのユーティリティ燃料を第1窒素供給ライン43に供給している。これにより、ガス化炉設備14の状態に依らずに、窒素に混入した酸素を除去することができる。したがって、例えば、ガス化炉設備14の起動時等の、ガス化炉設備14で生成ガスが十分に生成されていない状態であっても、窒素中から酸素を除去することができる。
本実施形態では、窒素圧縮機43aよりも上流側に生成ガス供給ライン21が接続している。これにより、生成ガスが混合された窒素を、窒素圧縮機43aで圧縮し、高圧のガス化炉101に好適に供給することができる。このように、生成ガスが混合された後の窒素を圧縮しているので、窒素と生成ガスとを各々異なる圧縮機で圧縮する構成よりも、圧縮機の設置台数を抑制することができる。したがって、設置コストを抑制することができる。
第1窒素供給ライン43において、窒素と生成ガス及び/又はユーティリティ燃料とが混合され、窒素中の酸素と生成ガス及び/又はユーティリティ燃料中に含まれる成分とが酸化反応すると、酸化反応に伴って発熱する。本実施形態では、第1窒素供給ライン43において、生成ガス供給ライン21及びユーティリティ燃料供給ライン22の合流部分よりも下流側に、熱交換器25が設けられている。これにより、酸化反応に伴って発生する熱を熱交換器25によって回収することができる。また、本実施形態では、熱交換器25によって回収した熱を排熱回収ボイラ20に利用しているので、石炭ガス化複合発電設備10全体のエネルギー効率を向上させることができる。
本実施形態では、第1窒素供給ライン43において、生成ガス供給ライン21及びユーティリティ燃料供給ライン22の合流部分よりも下流側に、反応促進部28が設けられている。これにより、窒素中の酸素と生成ガス及び/又はユーティリティ燃料に含まれる成分との酸化反応を反応促進部28によって促進することができる。したがって、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
本実施形態では、第1窒素供給ライン43において、生成ガス供給ライン21及びユーティリティ燃料供給ライン22の接続部分よりも上流側に、窒素加温部27が設けられている。これにより、窒素加温部27によって、生成ガス及び/又はユーティリティ燃料と混同する窒素を予熱することができる。したがって、窒素中の酸素と生成ガス及び/又はユーティリティ燃料に含まれる成分との酸化反応を促進し、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
本実施形態では、生成ガス供給ライン21に生成ガス加温部26が設けられている。これにより、生成ガス加温部26によって、窒素と混合する生成ガスを予熱することができる。したがって、窒素中の酸素と生成ガスに含まれる成分との酸化反応を促進し、好適に窒素中から酸素が除去することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について図3を用いて説明する。
本実施形態では、生成ガス供給ライン21及びユーティリティ燃料供給ライン22を設けていない代わりに、第1窒素供給ライン43に酸素回収部31が設けられている点で第1実施形態と異なる。第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
酸素回収部31は、第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも上流側に設けられている。酸素回収部31は、並列に設けられた第1流路32及び第2流路33を備えている。また、第1流路32及び第2流路33には、各々、第1酸素吸着塔32a及び第2酸素吸着塔33aが設けられている。また、第1流路32には、第1酸素吸着塔32aの上流側及び下流側に流量調整弁32bが設けられている。また、第2流路33には、第2酸素吸着塔33aの上流側及び下流側に流量調整弁33bが設けられている。
第1酸素吸着塔32a及び第2酸素吸着塔33aには、酸素吸着部(図示省略)が設けられており、酸素吸着部によって、供給された窒素中に混合した酸素を吸着除去する。また、第1酸素吸着塔32a及び第2酸素吸着塔33aには、各々、第1回収酸素供給ライン32c及び第2回収酸素供給ライン33cが接続されている。第1酸素吸着塔32a及び第2酸素吸着塔33aで回収した酸素は、第1回収酸素供給ライン32c及び第2回収酸素供給ライン33cを介して、酸素供給ライン47に供給される。第1回収酸素供給ライン32c及び第2回収酸素供給ライン33cには、各々、流量調整弁32d、33dが設けられている。
酸素回収部31が並列して2つの系統を有することで、どちらか一つの系統で酸素を吸着するとともに、もう一方で吸着した酸素を排出することが可能となる。このように、交互に吸着と排出を行うことで、連続的に酸素の吸着を行うことが可能となる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第1窒素供給ライン43に酸素回収部31が設けられている。これにより、酸素回収部31によって、酸素が混入した窒素中から酸素を除去することができるので、生成ガスへの酸素の混入を抑制することができる。したがって、ガス精製設備16における生成ガスの精製を好適に行うことができる。
また、ガス化炉設備14に供給される前の段階で酸素を除去しているので、ガス化炉設備14で生成され、様々な成分が含まれている生成ガスから酸素を除去する場合と比較して、簡易に酸素を除去することができる。
また、回収した酸素を酸素供給ライン47に供給しているので、回収した酸素をガス化炉設備14において、燃焼用酸素として用いることができる。このように、回収した酸素を排出せずに利用しているので、石炭ガス化複合発電設備10全体のエネルギー効率を向上させることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、図4に示すように、上記第1実施形態と第2実施形態を組み合わせてもよい。このように構成する場合には、酸素回収部31は、第1窒素供給ライン43と生成ガス供給ライン21との接続部分よりも上流側に設けられる。
このように構成することで、生成ガス等による酸化反応及び酸素回収部31によって、窒素中から酸素を除去することができる。したがって、確実に酸素を除去し、精製部における生成ガスの精製を好適に行うことができる。
また、上記第1実施形態では、反応促進部28を窒素圧縮機43aの下流側に設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。反応促進部28は、窒素圧縮機43aの上流側に設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、生成ガス供給ライン21の下流端部を、第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも上流側に接続する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図1及び図4の破線で示すように、生成ガス供給ライン21’の下流端部を第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも下流側に接続してもよい。生成ガス供給ライン21の下流端部を窒素圧縮機43aよりも上流側に接続した場合には、空気分離設備42で分離された窒素と比較して圧力が高い生成ガスが第1窒素供給ライン43に合流した際に、生成ガスの圧力が低下してしまう。そして、再度、窒素圧縮機43aで昇圧されることとなるため、エネルギー効率が低下する可能性がある。一方、生成ガス供給ライン21’の下流端部を第1窒素供給ライン43の窒素圧縮機43aよりも下流側に接続する構成とした場合には、生成ガス供給ライン21’に設けられた圧縮機21a’において、必要最低限の昇圧を行えば、混合したガスを高圧のガス化炉101に好適に供給することができるので、昇圧に要するエネルギー効率を向上させることができる。
また、上記各実施形態では、本発明に係るガス化炉システムの一例として石炭ガス化複合発電設備について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、化学プラントにおけるガス化炉等にも適用することができる。
10 :石炭ガス化複合発電設備(ガス化炉システム)
16 :ガス精製設備(精製部)
21 :生成ガス供給ライン(第1供給路)
22 :ユーティリティ燃料供給ライン(第2供給路)
23 :ユーティリティ燃料供給装置(可燃性ガス供給装置)
25 :熱交換器
26 :生成ガス加温部(可燃性ガス加温部)
27 :窒素加温部
28 :反応促進部
31 :酸素回収部
42 :空気分離設備(空気分離装置)
43 :第1窒素供給ライン(窒素供給路)
43a :窒素圧縮機(圧縮機)
101 :ガス化炉

Claims (12)

  1. 炭素含有固体燃料から生成ガスを生成するガス化炉と、
    前記ガス化炉で生成された生成ガスを精製する精製部と、
    空気から酸素と窒素とを分離する空気分離装置と、
    前記空気分離装置で分離された窒素を前記ガス化炉に供給する窒素供給路と、
    前記窒素供給路に接続し、前記窒素供給路に酸素と反応することで酸素を除去する可燃性ガスを供給する可燃性ガス供給路と、を備えたガス化炉システム。
  2. 前記可燃性ガス供給路は、前記ガス化炉で生成された生成ガスを前記窒素供給路に供給する第1供給路を有する請求項1に記載のガス化炉システム。
  3. 前記可燃性ガス供給路は、可燃性ガス供給装置からの可燃性ガスを前記窒素供給路に供給する第2供給路を有する請求項1または請求項2に記載のガス化炉システム。
  4. 前記窒素供給路に設けられ、前記ガス化炉に供給されるガスを圧縮する圧縮機を備え、
    前記可燃性ガス供給路は、前記窒素供給路の前記圧縮機よりも上流側に接続されている請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス化炉システム。
  5. 前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも下流側には、前記窒素供給路の内部を流れるガスの熱を回収する熱交換器が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス化炉システム。
  6. 前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも下流側には、可燃性ガスの酸化反応を促進させる反応促進部が設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載のガス化炉システム。
  7. 前記窒素供給路の前記可燃性ガス供給路の接続部分よりも上流側には、前記窒素供給路の内部を流れる窒素を加温する窒素加温部が設けられている請求項1から請求項6のいずれかに記載のガス化炉システム。
  8. 前記可燃性ガス供給路には、前記可燃性ガス供給路の内部を流れる可燃性ガスを加温する可燃性ガス加温部が設けられている請求項1から請求項7のいずれかに記載のガス化炉システム。
  9. 前記窒素供給路には、酸素を除去する酸素回収部が設けられている請求項1から請求項8のいずれかに記載のガス化炉システム。
  10. 前記可燃性ガス供給路は、前記窒素供給路に直接接続されている請求項1から請求項9のいずれかに記載のガス化炉システム。
  11. 炭素含有固体燃料から生成ガスを生成するガス化炉と、
    前記ガス化炉で生成された生成ガスを精製する精製部と、
    空気から酸素と窒素とを分離する空気分離装置と、
    前記空気分離装置で分離された窒素を前記ガス化炉に供給する窒素供給路と、を備え、
    前記窒素供給路には、酸素を回収する酸素回収部が設けられているガス化炉システム。
  12. 前記空気分離装置で分離された酸素を前記ガス化炉に供給する酸素供給路を備え、
    前記酸素回収部で回収した酸素は前記酸素供給路に供給される請求項11に記載のガス化炉システム。
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