JP7086264B2 - 熱交換器、室外機、及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

熱交換器、室外機、及び冷凍サイクル装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の扁平管とヘッダとを備えた熱交換器、室外機、及び冷凍サイクル装置に関するものである。
特許文献1には、熱交換器が記載されている。この熱交換器は、水平方向に延びて上下方向に並列した複数本の扁平チューブと、上下方向に延びて各扁平チューブの両端に接続された一対のヘッダタンクと、を有している。ヘッダタンクは、扁平チューブを差し込んで接合するための長孔が形成された接合プレートと、接合プレートの長孔に対応した連通孔が形成された連通プレートと、半円筒形状の冷媒通路が形成されたタンクプレートと、から構成されている。
特開2004-69228号公報
特許文献1の熱交換器が冷媒蒸発器として機能する場合、熱交換器の入口側に位置するヘッダタンクには気液二相冷媒が流入する。冷媒流入口がヘッダタンクの下部に設けられている場合、ヘッダタンクに流入した気液二相冷媒は、ヘッダタンク内を上向きに流れて各扁平チューブに分配される。しかしながら、この場合、ガス冷媒よりも密度の大きい液冷媒が慣性力によってヘッダタンク内の上部に滞留するため、上方に位置する扁平チューブほど冷媒の分配量が多くなってしまう。したがって、各扁平チューブへの冷媒の分配量に偏りが生じてしまうという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、複数の扁平管に冷媒をより均等に分配できる熱交換器、室外機、及び冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器は、互いに上下方向に並列し、複数の冷媒通路を有し、冷媒を流通させる複数の扁平管と、前記複数の扁平管のそれぞれの延伸方向の一端に接続されたヘッダと、を備え、前記ヘッダは、冷媒を上向きに流通させる上昇流路と、冷媒を下向きに流通させる下降流路と、前記上昇流路の上部と前記下降流路の上部とを接続する第1渡り流路と、前記上昇流路の下部と前記下降流路の下部とを接続する第2渡り流路と、を有し、前記ヘッダには、前記上昇流路を上昇した冷媒を前記第1渡り流路、前記下降流路、前記第2渡り流路を通って前記上昇流路に戻す循環流路が構成されており、前記循環流路は、前記延伸方向に配置された複数の板状部材によって形成されており、前記複数の板状部材は、冷媒流入口が形成された第1板状部材と、前記上昇流路として機能する第1流路及び前記下降流路として機能する第2流路が形成された第2板状部材と、前記第1流路と前記複数の扁平管のそれぞれとを連通させる少なくとも1つの連通孔が形成された第3板状部材と、を有し、前記ヘッダは、さらに、前記第3板状部材と前記複数の扁平管との間に配置された第4板状部材と、前記第3板状部材と前記第4板状部材との間に配置された第5板状部材と、を有し、前記第1渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、前記第2渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、前記第4板状部材は、前記複数の扁平管の一端がそれぞれ挿入される複数の挿入孔を有し、前記複数の挿入孔は前記第4板状部材を前記第4板状部材の板厚方向に貫通しており、前記第5板状部材は、複数の貫通孔を有し、前記複数の貫通孔は、前記第5板状部材を第5板状部材の板厚方向に貫通しており、前記複数の扁平管のそれぞれと対応して互いに独立して設けられており、前記複数の貫通孔の内部には、前記複数の扁平管に対応して設けられた挿入空間が形成されており、前記複数の扁平管の一端は、それぞれ前記第4板状部材の前記挿入孔を貫通し、前記第5板状部材の前記貫通孔の前記挿入空間にまで達し、前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路の開口端は、前記挿入空間に面しており、前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路のそれぞれは、前記第4板状部材の前記挿入孔及び前記第5板状部材の前記挿入空間を介して前記循環流路と連通しているものである。
また、本発明に係る熱交換器は、互いに上下方向に並列し、複数の冷媒通路を有し、冷媒を流通させる複数の扁平管と、前記複数の扁平管のそれぞれの延伸方向の一端に接続されたヘッダと、を備え、前記ヘッダは、冷媒を上向きに流通させる上昇流路と、冷媒を下向きに流通させる下降流路と、前記上昇流路の上部と前記下降流路の上部とを接続する第1渡り流路と、前記上昇流路の下部と前記下降流路の下部とを接続する第2渡り流路と、を有し、前記ヘッダには、前記上昇流路を上昇した冷媒を前記第1渡り流路、前記下降流路、前記第2渡り流路を通って前記上昇流路に戻す循環流路が構成されており、前記循環流路は、前記延伸方向に配置された複数の板状部材によって形成されており、前記複数の板状部材は、冷媒流入口が形成された第1板状部材と、前記上昇流路として機能する第1流路、及び前記下降流路として機能する第2流路が形成された第2板状部材と、前記第1流路と前記複数の扁平管のそれぞれとを連通させる少なくとも1つの連通孔が形成された第3板状部材と、を有し、前記ヘッダは、さらに、前記第3板状部材と前記複数の扁平管との間に配置された第4板状部材を有し、前記第1渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、前記第2渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、前記第4板状部材は、前記複数の扁平管の一端がそれぞれ挿入される複数の挿入孔を有し、前記複数の挿入孔は前記第4板状部材を前記第4板状部材の板厚方向に貫通しており、前記複数の挿入孔の内部には、前記複数の扁平管に対応して設けられた挿入空間が形成されており、前記複数の扁平管の一端は、それぞれ前記第4板状部材の前記挿入孔の前記挿入空間にまで達し、前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路の開口端は、前記挿入空間に面しており、前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路のそれぞれは、前記第4板状部材の前記挿入空間を介して前記循環流路と連通しているものである。
本発明に係る室外機は、本発明に係る熱交換器を備えたものである。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、本発明に係る熱交換器を備えたものである。
本発明によれば、上昇流路を上昇する気液二相冷媒のうち、複数の扁平管のいずれにも分配されずに上昇流路の上部にまで到達した液冷媒は、第1渡り流路、下降流路及び第2渡り流路を通って上昇流路の下部に戻される。このため、上昇流路の上部で液冷媒が滞留するのを防ぐことができる。したがって、本発明によれば、複数の扁平管に冷媒をより均等に分配することができる。
本発明の実施の形態1に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器の扁平管70の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る冷凍サイクル装置の構成を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態5の変形例に係る冷凍サイクル装置の構成を示す冷媒回路図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る熱交換器について説明する。図1は、本実施の形態に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。図1の上下方向は、鉛直上下方向を表している。本実施の形態に係る熱交換器は、空気と冷媒との熱交換を行う空気熱交換器であり、少なくとも冷凍サイクル装置の蒸発器として機能する。図1を含む以下の図面では、空気の流れ方向を白抜き矢印で示している。明細書中において、各構成部材同士の位置関係、各構成部材の延伸方向、及び各構成部材の並列方向は、原則として、熱交換器が使用可能な状態に設置されたときのものである。
図1に示すように、熱交換器は、冷媒を流通させる複数の扁平管70と、複数の扁平管70のそれぞれの延伸方向の一端に接続されたヘッダ60と、ヘッダ60の下部に形成された冷媒流入口15と、を有している。複数の扁平管70のそれぞれは、水平方向に延伸している。複数の扁平管70は、互いに上下方向に並列している。ヘッダ60は、複数の扁平管70の並列方向に沿って上下方向に延伸している。複数の扁平管70のうち隣り合う2つの扁平管70の間には、空気の流路となる隙間71が形成されている。隣り合う2つの扁平管70の間には、伝熱フィンが設けられていてもよい。図示していないが、複数の扁平管70のそれぞれの延伸方向の他端には、例えば円筒形状を有するヘッダ集合管が接続されている。熱交換器が冷凍サイクル装置の蒸発器として機能する場合、複数の扁平管70のそれぞれでは、上記一端から上記他端に向かって冷媒が流れる。熱交換器が冷凍サイクル装置の凝縮器として機能する場合、複数の扁平管70のそれぞれでは、上記他端から上記一端に向かって冷媒が流れる。
図2は、本実施の形態に係る熱交換器の扁平管70の構成を示す断面図である。図2では、扁平管70の延伸方向と垂直な断面を示している。図2に示すように、扁平管70は、長円形状等の一方向に扁平な断面形状を有している。扁平管70は、第1側端部70a及び第2側端部70bと一対の平坦面70c、70dとを有している。図2に示す断面において、第1側端部70aは、平坦面70cの一方の端部と平坦面70dの一方の端部とに接続されている。同断面において、第2側端部70bは、平坦面70cの他方の端部と平坦面70dの他方の端部とに接続されている。第1側端部70aは、熱交換器を通過する空気の流れにおいて風上側、すなわち前縁側に配置される側端部である。第2側端部70bは、熱交換器を通過する空気の流れにおいて風下側、すなわち後縁側に配置される側端部である。以下、扁平管70の延伸方向と垂直であってかつ平坦面70c、70dに沿う方向を、扁平管70の長径方向という場合がある。図2では、扁平管70の長径方向は左右方向である。扁平管70の長径方向での長径寸法はL1である。
扁平管70は、長径方向に沿って第1側端部70aと第2側端部70bとの間に配列した複数の冷媒通路72を有している。つまり、扁平管70は、複数の冷媒通路72を有する扁平多孔管である。複数の冷媒通路72のそれぞれは、扁平管70の延伸方向と平行に延びるように形成されている。
図1に戻り、ヘッダ60は、第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第4板状部材40及び第5板状部材50を有している。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第4板状部材40及び第5板状部材50はいずれも、金属平板を用いて形成され、一方向に長い帯状の形状を有している。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第4板状部材40及び第5板状部材50のそれぞれの外縁の輪郭は、互いに同一の形状を有している。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第4板状部材40及び第5板状部材50は、それぞれの板厚方向が扁平管70の延伸方向と平行になるように、すなわち、それぞれの板面が扁平管70の延伸方向と垂直になるように配置されている。
ヘッダ60は、第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第5板状部材50及び第4板状部材40が、扁平管70からの距離が遠い方からこの順に積層された構成を有している。扁平管70からの距離が最も遠いのは第1板状部材10であり、扁平管70からの距離が最も近いのは第5板状部材50ではなく第4板状部材40である。第2板状部材20は、第1板状部材10と扁平管70との間に配置されており、第1板状部材10と隣接している。第3板状部材30は、第2板状部材20と扁平管70との間に配置されており、第2板状部材20と隣接している。第5板状部材50は、第3板状部材30と扁平管70との間に配置されており、第3板状部材30と隣接している。第4板状部材40は、第5板状部材50と扁平管70との間に配置されており、第5板状部材50と隣接している。第4板状部材40には、複数の扁平管70のそれぞれの一端が接続されている。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第5板状部材50及び第4板状部材40のうち隣接する部材同士は、ろう付けによって接合されている。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第5板状部材50及び第4板状部材40は、それぞれの長手方向が上下方向に沿うように配置されている。
図3は、本実施の形態に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。図3では、扁平管70の延伸方向及び長径方向と平行な断面を示している。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第5板状部材50及び第4板状部材40のそれぞれの板厚方向は、図3の左右方向である。第1板状部材10、第2板状部材20、第3板状部材30、第5板状部材50及び第4板状部材40のそれぞれの短手方向は、図3の上下方向である。
図1及び図3に示すように、第1板状部材10は、扁平管70から離れる方向に膨出した膨出部11を有している。膨出部11は、第1板状部材10の長手方向に沿って、第1板状部材10の長手方向一端から長手方向他端まで延伸している。膨出部11は、半円状、半楕円状又は半長円状の断面形状を有している。膨出部11は、第1板状部材10の短手方向の中心部に形成されている。また、第1板状部材10は、膨出部11を挟んだ両側に、平板状に形成された一対の平板部12a、12bを有している。平板部12a、12bはいずれも、第1板状部材10の長手方向に沿って、第1板状部材10の長手方向一端から長手方向他端まで延伸している。
膨出部11の内側には、第1板状部材10の長手方向に沿って上下方向に延伸したタンク空間13が形成されている。タンク空間13は、半円状、半楕円状又は半長円状の断面形状を有している。すなわち、タンク空間13は、半円筒状、半楕円筒状又は半長円筒状に形成された空間である。タンク空間13は、冷媒流入口15と連通している。タンク空間13の幅方向は、第1板状部材10の短手方向と平行である。タンク空間13の幅方向での幅寸法W1は、扁平管70の長径寸法L1よりも小さくなっている(W1<L1)。タンク空間13の形状を半円筒状、半楕円筒状又は半長円筒状にすることにより、円筒状のタンク空間と比較して、タンク空間13の内容積を小さくすることができる。また、タンク空間13の幅寸法W1を扁平管70の長径寸法L1よりも小さくすることにより、タンク空間13の内容積をさらに小さくすることができる。したがって、本実施の形態の熱交換器を備えた冷凍サイクル装置では、冷媒量を削減することが可能になる。
第1板状部材10の板厚方向に見たとき、タンク空間13は、複数の扁平管70のそれぞれと交差して延伸している。また、第1板状部材10の板厚方向に見たとき、タンク空間13の幅方向の中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部と重なっている。タンク空間13の上端部は、閉塞部材14によって閉塞されている。タンク空間13の下端部には、冷媒流入口15が設けられている。冷媒流入口15は、熱交換器が蒸発器として機能する際、タンク空間13に気液二相冷媒を上向きに流入させるように構成されている。なお、熱交換器が凝縮器として機能する際には、タンク空間13内の液冷媒が冷媒流入口15を介して下向きに流出する。
第2板状部材20は、第1流路21及び第2流路22を有している。第1流路21は、第2板状部材20を第2板状部材20の板厚方向に貫通するとともに、第2板状部材20の長手方向に沿って上下方向に延伸している。第1流路21の上端は、第2板状部材20の上端までは達しておらず、第2板状部材20の一部である上枠部26によって閉じられている。第1流路21の下端は、第2板状部材20の下端までは達しておらず、第2板状部材20の一部である下枠部27によって閉じられている。第1流路21は、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、タンク空間13と重なるように配置されている。第1流路21は、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、当該第1流路21の全体がタンク空間13と重なるように配置されていてもよい。また、第1流路21の幅寸法は、タンク空間13の幅寸法W1と同一であってもよい。第1流路21は、タンク空間13と共に、冷媒流入口15から流入した気液二相冷媒を上向きに流通させる上昇流路として機能する。第2板状部材20の板厚方向に見たとき、第1流路21の幅方向中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部と重なっている。
第2流路22は、第2板状部材20を第2板状部材20の板厚方向に貫通するとともに、第1流路21に沿って上下方向に延伸している。第2流路22の上端は、第2板状部材20の上端までは達しておらず、上枠部26によって閉じられている。第2流路22の下端は、第2板状部材20の下端までは達しておらず、下枠部27によって閉じられている。第2流路22は、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、タンク空間13と重ならないように配置されている。第2板状部材20の短手方向における第2流路22の流路幅は、同方向における第1流路21の流路幅と同一又はそれより狭くなっている。第2流路22は、液冷媒を下向きに流通させる下降流路として機能する。図1及び図3に示すヘッダ60では、第2流路22が第1流路21の風下側に配置されているが、第2流路22は第1流路21の風上側に配置されていてもよい。
第1流路21と第2流路22との間は、上下方向に延伸した仕切部材25によって仕切られている。仕切部材25は、第2板状部材20の板厚と同一の板厚を有する金属平板を用いて、第2板状部材20とは別部材として形成されている。仕切部材25は、第2板状部材20と隣接する部材である第1板状部材10又は第3板状部材30と一体的に形成されていてもよい。
また、第2板状部材20は、仕切部材25の上端と上枠部26との間に形成された第1渡り流路23と、仕切部材25の下端と下枠部27との間に形成された第2渡り流路24と、を有している。第1渡り流路23及び第2渡り流路24はいずれも、第2板状部材20を第2板状部材20の板厚方向に貫通するとともに、第2板状部材20の短手方向に沿って延伸している。第1渡り流路23は、第1流路21の上部と第2流路22の上部とを接続している。第1渡り流路23は、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、複数の扁平管70のうちの最上段の扁平管70よりも上方に位置している。第2渡り流路24は、第1渡り流路23よりも下方に形成されており、第1流路21の下部と第2流路22の下部とを接続している。第2渡り流路24は、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、複数の扁平管70のうちの最下段の扁平管70よりも下方に位置している。図1の上下方向での第1渡り流路23の流路幅は、同方向での第2渡り流路24の流路幅と同一又はそれより広くなっている。第1渡り流路23及び第2渡り流路24は、第1流路21及び第2流路22と共に、冷媒を循環させる循環流路を構成する。これにより、第1流路21又はタンク空間13を上昇して第1流路21の上端部に達した冷媒は、第1渡り流路23、第2流路22及び第2渡り流路24を通って第1流路21の下部に戻される。
第1渡り流路23及び第2渡り流路24の少なくとも一方は、第3板状部材30に形成されていてもよい。この場合、仕切部材25と第2板状部材20とを一体化できるようになるため、ヘッダ60の部品点数を削減することができる。つまり、第1渡り流路23及び第2渡り流路24のそれぞれは、第2板状部材20又は第3板状部材30に形成される。
第3板状部材30は、1つの連通孔31を有している。連通孔31は、第3板状部材30を第3板状部材30の板厚方向に貫通するとともに、第3板状部材30の長手方向に沿って上下方向に延伸している。連通孔31の上端は、第3板状部材30の上端までは達しておらず、第3板状部材30の一部である上枠部32によって閉じられている。連通孔31の下端は、第3板状部材30の下端までは達しておらず、第3板状部材30の一部である下枠部33によって閉じられている。連通孔31は、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、第2板状部材20の第1流路21と重なるように配置されている。連通孔31は、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、当該連通孔31の全体が第1流路21と重なるように配置されていてもよい。また、連通孔31の幅寸法は、第1流路21の幅寸法と同一であってもよい。第3板状部材30の板厚方向に見たとき、連通孔31の幅方向の中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部と重なっている。第2板状部材20の第1流路21と、複数の扁平管70のそれぞれとは、連通孔31を介して連通する。
また、第3板状部材30は、平板状の閉塞部34を有している。閉塞部34は、第3板状部材30のうち、第3板状部材30の板厚方向に見たときに第2板状部材20の第2流路22と重なる部分に相当する。第2流路22と複数の扁平管70のそれぞれとの間は、閉塞部34によって閉塞されている。閉塞部34は、第2流路22と複数の扁平管70のそれぞれとが、第1流路21を介さずに直接連通するのを防ぐ機能を有している。
第4板状部材40は、複数の扁平管70の一端がそれぞれ挿入される複数の挿入孔41を有している。複数の挿入孔41のそれぞれは、第4板状部材40を第4板状部材40の板厚方向に貫通している。複数の挿入孔41は、第4板状部材40の長手方向に沿って上下方向に並列している。挿入孔41は、扁平管70の外周形状と同様に扁平な開口形状を有している。挿入孔41の開口端は、ろう付けにより扁平管70の外周面と全周にわたって接合されている。
第3板状部材30と第4板状部材40との間に配置された第5板状部材50は、複数の貫通孔51を有している。複数の貫通孔51のそれぞれは、第5板状部材50を第5板状部材50の板厚方向に貫通している。複数の貫通孔51は、複数の扁平管70のそれぞれと対応して互いに独立して設けられている。複数の貫通孔51は、第5板状部材50の長手方向に沿って上下方向に並列している。貫通孔51は、扁平管70の外周形状と同様に扁平な開口形状を有している。各貫通孔51の開口面積は、第4板状部材40の各挿入孔41の開口面積と同一又はそれより大きくなっている。扁平管70の延伸方向に沿って見たとき、貫通孔51の開口端は、扁平管70の外周面と重なっているか、又は当該外周面よりも外側に位置している。各貫通孔51の内部には、各扁平管70に対応して設けられた挿入空間52が形成されている。扁平管70の一端は、第4板状部材40の挿入孔41を貫通して挿入空間52にまで達している。扁平管70の一端に形成された複数の冷媒通路72の開口端は、いずれも挿入空間52に面している。扁平管70の複数の冷媒通路72のそれぞれは、挿入空間52及び連通孔31を介して、第1流路21及びタンク空間13と連通している。ここで、扁平管70が第4板状部材40の挿入孔41を貫通しておらず、扁平管70の一端が挿入孔41の途中に位置する場合には、複数の冷媒通路72の開口端が面する挿入空間が挿入孔41内に形成される。この場合には、ヘッダ60の構成から第5板状部材50を省略することができる。
次に、本実施の形態に係る熱交換器の動作について、熱交換器が冷凍サイクル装置の蒸発器として機能する際の動作を例に挙げて説明する。蒸発器として機能する熱交換器には、減圧装置で減圧された気液二相冷媒が流入する。熱交換器に流入する気液二相冷媒は、まず、冷媒流入口15からヘッダ60のタンク空間13に流入する。タンク空間13に流入した気液二相冷媒は、上昇流路となるタンク空間13及び第1流路21を上向きに流通し、連通孔31及び複数の挿入空間52のそれぞれを介して複数の扁平管70に分配される。
このとき、タンク空間13及び第1流路21を流通する気液二相冷媒のうちの一部の液冷媒は、慣性力によって、複数の扁平管70のいずれにも分配されずにタンク空間13の上端部及び第1流路21の上端部にまで到達する。タンク空間13の上端部及び第1流路21の上端部に到達した液冷媒は、第1渡り流路23を通って第2流路22に流入する。第2流路22に流入した液冷媒は、第2流路22を下向きに流通し、第2渡り流路24を通って第1流路21の下部に戻される。第1流路21の下部に戻された液冷媒は、冷媒流入口15からタンク空間13に流入した気液二相冷媒と合流し、再びタンク空間13及び第1流路21を上向きに流通し、複数の扁平管70に分配される。
各扁平管70に分配された気液二相冷媒は、複数の冷媒通路72のいずれかを流通し、空気との熱交換により蒸発してガス冷媒となる。このガス冷媒は、扁平管70の他端側に設けられたヘッダ集合管を介して、冷媒回路の圧縮機側に流出する。
このように、タンク空間13の上端部及び第1流路21の上端部に到達した液冷媒は、第1渡り流路23、第2流路22及び第2渡り流路24を通り、第1流路21の下部に戻される。このため、タンク空間13の上端部及び第1流路21の上端部では、滞留する液冷媒の量が減少する。したがって、上方に位置する扁平管70への冷媒の分配量を減少させることができるため、複数の扁平管70に冷媒をより均等に分配することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る熱交換器は、互いに上下方向に並列し冷媒を流通させる複数の扁平管70と、上下方向に延伸し複数の扁平管70のそれぞれの一端に接続されたヘッダ60と、ヘッダ60の下部に形成された冷媒流入口15と、を備えている。ヘッダ60は、第1板状部材10と、第1板状部材10と複数の扁平管70との間に配置された第2板状部材20と、第2板状部材20と複数の扁平管70との間に配置された第3板状部材30と、を有している。第1板状部材10は、冷媒流入口15と連通して上下方向に延伸するタンク空間13を形成する膨出部11を有している。第2板状部材20は、第1流路21及び第2流路22を有している。第1流路21は、第2板状部材20を第2板状部材20の板厚方向に貫通している。また、第1流路21は、第2板状部材20の板厚方向に見たときタンク空間13と重なるように、上下方向に延伸している。第2流路22は、第2板状部材20を第2板状部材20の板厚方向に貫通している。また、第2流路22は、第2板状部材20の板厚方向に見たときタンク空間13と重ならないように、第1流路21に沿って上下方向に延伸している。第1流路21の上部と第2流路22の上部とは、第1渡り流路23を介して接続されている。第1流路21の下部と第2流路22の下部とは、第1渡り流路23よりも下方に形成された第2渡り流路24を介して接続されている。第3板状部材30は、第3板状部材30を第3板状部材30の板厚方向に貫通して第1流路21と複数の扁平管70のそれぞれとを連通させる少なくとも1つの連通孔31を有している。
この構成によれば、第1流路21を上向きに流通する気液二相冷媒のうち、複数の扁平管70のいずれにも分配されずに第1流路21の上部にまで到達した液冷媒は、第1渡り流路23、第2流路22及び第2渡り流路24を通って第1流路21の下部に戻される。このため、第1流路21の上端部で液冷媒が滞留するのを防ぐことができる。したがって、上記構成によれば、複数の扁平管70に冷媒をより均等に分配することができる。よって、熱交換器の熱交換器性能を向上させることができる。この結果、熱交換器を備えた冷凍サイクル装置の運転効率を向上させることができるため、冷凍サイクル装置の省エネルギー化を実現することができる。
また、上記構成では、第1流路21及び第2流路22がいずれも第2板状部材20に形成されている。これにより、第1流路21及び第2流路22を平面的に配置することができるため、板厚方向におけるヘッダ60の厚み寸法の増大を防ぐことができる。したがって、上記構成によれば、熱交換器を小型化しつつ、熱交換器の熱交換器性能を向上させることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る熱交換器について説明する。図4は、本実施の形態に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。図5は、本実施の形態に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。図5では、図3と対応する断面を示している。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4及び図5に示すように、本実施の形態では、第1板状部材10の膨出部11が、第1板状部材10の短手方向の中心部よりも風上寄りに形成されている。このため、第1板状部材10の板厚方向に見たとき、タンク空間13の幅方向の中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部よりも風上寄りに配置されている。
第2板状部材20の第1流路21及び第3板状部材30の連通孔31はいずれも、タンク空間13と重なるように配置されている。このため、第2板状部材20の板厚方向に見たとき、第1流路21の幅方向の中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部よりも風上寄りに配置されている。同様に、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、連通孔31の幅方向の中心部は、各扁平管70の長径方向の中心部よりも風上寄りに配置されている。
扁平管70の前縁となる風上側の第1側端部70aでは、冷媒と空気との間の熱伝達率が扁平管70で最も高くなる。このため、第1側端部70a寄りの冷媒通路72に多くの冷媒を流通させることにより、冷媒と空気との熱交換を促進することができ、熱交換器が蒸発器として機能する際の熱交換効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る熱交換器において、複数の扁平管70のそれぞれは、複数の冷媒通路72が形成された扁平多孔管である。タンク空間13は、第1板状部材10の板厚方向に見たとき、複数の扁平管70のそれぞれの長径方向の中心部よりも風上寄りに形成されている。この構成によれば、複数の扁平管70のそれぞれの風上寄りの冷媒通路72に多くの冷媒を流通させることができるため、熱交換器の熱交換器性能を向上させることができる。この結果、熱交換器を備えた冷凍サイクル装置の運転効率を向上させることができるため、冷凍サイクル装置の省エネルギー化を実現することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る熱交換器について説明する。図6は、本実施の形態に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。図7は、本実施の形態に係る熱交換器のヘッダ60の構成を示す断面図である。図7では、図3と対応する断面を示している。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6及び図7に示すように、本実施の形態の第3板状部材30には、それぞれ円形の開口形状を有する複数の連通孔35が形成されている。複数の連通孔35のそれぞれは、複数の扁平管70のそれぞれに対応して設けられている。複数の連通孔35のそれぞれは、第3板状部材30を第3板状部材30の板厚方向に貫通している。複数の連通孔35は、第3板状部材30の長手方向に沿って上下方向に配列している。複数の連通孔35はいずれも、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、第2板状部材20の第1流路21と重なるように配置されている。また、複数の連通孔35のそれぞれは、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、第5板状部材50の複数の挿入空間52のそれぞれと重なるように配置されている。さらに、複数の連通孔35のそれぞれは、第3板状部材30の板厚方向に見たとき、複数の扁平管70のそれぞれと重なるように配置されている。
複数の連通孔35のそれぞれの流路断面積は、複数の扁平管70のそれぞれの流路断面積、すなわち各扁平管70に形成された複数の冷媒通路72の流路断面積の総和よりも小さくなっている。また、複数の連通孔35のそれぞれの流路断面積は、複数の貫通孔51のそれぞれの開口面積よりも小さくなっている。
複数の連通孔35のそれぞれは、第1流路21と複数の扁平管70のそれぞれとの間の冷媒流路において、流動抵抗の高い絞り孔として機能する。熱交換器が蒸発器として機能する際には、各連通孔35が絞り孔として機能することにより、タンク空間13及び第1流路21の圧力が上昇し、タンク空間13及び第1流路21の圧力と、複数の挿入空間52のそれぞれの圧力と、の圧力差が増大する。このため、タンク空間13及び第1流路21の圧力と上段の挿入空間52の圧力との圧力差と、タンク空間13及び第1流路21の圧力と下段の挿入空間52の圧力との圧力差と、がより均一化する。これにより、タンク空間13及び第1流路21内の冷媒は、各挿入空間52に均等に分配され、結果として各扁平管70に均等に分配される。
以上説明したように、本実施の形態に係る熱交換器では、少なくとも1つの連通孔は、複数の連通孔35を有している。複数の連通孔35のそれぞれの流路断面積は、複数の扁平管70のそれぞれの流路断面積よりも小さい。この構成によれば、タンク空間13及び第1流路21の圧力を上昇させることができるため、複数の扁平管70に冷媒を均等に分配することができる。よって、熱交換器の熱交換器性能を向上させることができる。この結果、熱交換器を備えた冷凍サイクル装置の運転効率を向上させることができるため、冷凍サイクル装置の省エネルギー化を実現することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る熱交換器について説明する。図8は、本実施の形態に係る熱交換器の要部構成を示す分解斜視図である。なお、実施の形態1~3のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態の第1板状部材10は、実施の形態2と同様に、風上寄りに形成された膨出部11を有している。これにより、タンク空間13の幅方向の中心部は、第1板状部材10の板厚方向に見たとき、各扁平管70の長径方向の中心部よりも風上寄りに配置されている。また、本実施の形態の第3板状部材30には、実施の形態3と同様に、それぞれ円形の開口形状を有する複数の連通孔35が形成されている。複数の連通孔35のそれぞれは、第3板状部材30の板厚方向に見たときタンク空間13及び第1流路21と重なるように、第3板状部材30の風上寄りに形成されている。複数の連通孔35のそれぞれの流路断面積は、複数の扁平管70のそれぞれの流路断面積よりも小さくなっている。
本実施の形態は、実施の形態2及び実施の形態3を組み合わせた構成を有している。したがって、本実施の形態によれば、実施の形態2及び実施の形態3の両方の効果を得ることができる。すなわち、本実施の形態によれば、実施の形態2と同様に、複数の扁平管70のそれぞれの風上寄りの冷媒通路72に多くの冷媒を流通させることができるため、冷媒と空気との熱交換を促進することができる。また、本実施の形態によれば、実施の形態3と同様に、タンク空間13及び第1流路21の圧力を上昇させることができるため、複数の扁平管70に冷媒を均等に分配することができる。したがって、本実施の形態によれば、熱交換器の熱交換器性能をさらに向上させることができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係る冷凍サイクル装置について説明する。図9は、本実施の形態に係る冷凍サイクル装置の構成を示す冷媒回路図である。本実施の形態では、冷凍サイクル装置として空気調和装置を例示しているが、本実施の形態の冷凍サイクル装置は、給湯装置などにも適用できる。図9に示すように、冷凍サイクル装置は、圧縮機101、四方弁102、室内熱交換器103、減圧装置104及び室外熱交換器105が冷媒配管を介して環状に接続された冷媒回路100を有している。また、冷凍サイクル装置は、室外機106及び室内機107を有している。室外機106には、圧縮機101、四方弁102、室外熱交換器105及び減圧装置104と、室外熱交換器105に室外空気を供給する室外送風機108と、が収容されている。室内機107には、室内熱交換器103と、室内熱交換器103に空気を供給する室内送風機109と、が収容されている。室外機106と室内機107との間は、冷媒配管の一部である2本の延長配管110、111を介して接続されている。
圧縮機101は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する流体機械である。四方弁102は、不図示の制御装置の制御により、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流路を切り替える装置である。室内熱交換器103は、内部を流通する冷媒と、室内送風機109により供給される室内空気と、の熱交換を行う熱交換器である。室内熱交換器103は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。減圧装置104は、冷媒を減圧させる装置である。減圧装置104としては、制御装置の制御により開度が調節される電子膨張弁を用いることができる。室外熱交換器105は、内部を流通する冷媒と、室外送風機108により供給される空気と、の熱交換を行う熱交換器である。室外熱交換器105は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能する。
室外熱交換器105及び室内熱交換器103の少なくとも一方には、実施の形態1~4のいずれかの熱交換器が用いられている。ヘッダ60は、熱交換器において液相冷媒がより多くなる位置に配置されるのが望ましい。具体的には、ヘッダ60は、冷媒回路100での冷媒の流れにおいて、蒸発器として機能する熱交換器の入口側、すなわち凝縮器として機能する熱交換器の出口側に配置されるのが望ましい。
図10は、本実施の形態の変形例に係る冷凍サイクル装置の構成を示す冷媒回路図である。図10に示すように、本変形例では、室外熱交換器105は、熱交換部105aと熱交換部105bとに分割されている。熱交換部105a及び熱交換部105bは、冷媒の流れにおいて直列に接続されている。また、室内熱交換器103は、熱交換部103aと熱交換部103bとに分割されている。熱交換部103a及び熱交換部103bは、冷媒の流れにおいて直列に接続されている。
本変形例においても、ヘッダ60は、熱交換器において液相冷媒がより多くなる位置に配置されるのが望ましい。具体的には、ヘッダ60は、冷媒回路100での冷媒の流れにおいて、熱交換部105a、105b、103a、103bのうち蒸発器として機能する熱交換部の入口側に配置されるのが望ましい。言い換えれば、ヘッダ60は、冷媒回路100での冷媒の流れにおいて、熱交換部105a、105b、103a、103bのうち凝縮器として機能する熱交換部の出口側に配置されるのが望ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係る冷凍サイクル装置は、実施の形態1~4のいずれかに係る熱交換器を備えたものである。ヘッダ60は、蒸発器として機能する熱交換器の入口側に配置されるのが望ましい。この構成によれば、冷凍サイクル装置において、実施の形態1~4のいずれかと同様の効果が得られる。
上記の各実施の形態1~5は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
10 第1板状部材、11 膨出部、12a、12b 平板部、13 タンク空間、14 閉塞部材、15 冷媒流入口、20 第2板状部材、21 第1流路、22 第2流路、23 第1渡り流路、24 第2渡り流路、25 仕切部材、26 上枠部、27 下枠部、30 第3板状部材、31 連通孔、32 上枠部、33 下枠部、34 閉塞部、35 連通孔、40 第4板状部材、41 挿入孔、50 第5板状部材、51 貫通孔、52 挿入空間、60 ヘッダ、70 扁平管、70a 第1側端部、70b 第2側端部、70c、70d 平坦面、71 隙間、72 冷媒通路、100 冷媒回路、101 圧縮機、102 四方弁、103 室内熱交換器、103a、103b 熱交換部、104 減圧装置、105 室外熱交換器、105a、105b 熱交換部、106 室外機、107 室内機、108 室外送風機、109 室内送風機、110、111 延長配管。

Claims (13)

  1. 互いに上下方向に並列し、複数の冷媒通路を有し、冷媒を流通させる複数の扁平管と、
    前記複数の扁平管のそれぞれの延伸方向の一端に接続されたヘッダと、を備え、
    前記ヘッダは、
    冷媒を上向きに流通させる上昇流路と、
    冷媒を下向きに流通させる下降流路と、
    前記上昇流路の上部と前記下降流路の上部とを接続する第1渡り流路と、
    前記上昇流路の下部と前記下降流路の下部とを接続する第2渡り流路と、を有し、
    前記ヘッダには、前記上昇流路を上昇した冷媒を前記第1渡り流路、前記下降流路、前記第2渡り流路を通って前記上昇流路に戻す循環流路が構成されており、
    前記循環流路は、前記延伸方向に配置された複数の板状部材によって形成されており、
    前記複数の板状部材は、
    冷媒流入口が形成された第1板状部材と、
    前記上昇流路として機能する第1流路及び前記下降流路として機能する第2流路が形成された第2板状部材と、
    前記第1流路と前記複数の扁平管のそれぞれとを連通させる少なくとも1つの連通孔が形成された第3板状部材と、を有し、
    前記ヘッダは、さらに、前記第3板状部材と前記複数の扁平管との間に配置された第4板状部材と、前記第3板状部材と前記第4板状部材との間に配置された第5板状部材と、を有し、
    前記第1渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、
    前記第2渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、
    前記第4板状部材は、前記複数の扁平管の一端がそれぞれ挿入される複数の挿入孔を有し、
    前記複数の挿入孔は前記第4板状部材を前記第4板状部材の板厚方向に貫通しており、
    前記第5板状部材は、複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔は、前記第5板状部材を第5板状部材の板厚方向に貫通しており、前記複数の扁平管のそれぞれと対応して互いに独立して設けられており、前記複数の貫通孔の内部には、前記複数の扁平管に対応して設けられた挿入空間が形成されており、
    前記複数の扁平管の一端は、それぞれ前記第4板状部材の前記挿入孔を貫通し、前記第5板状部材の前記貫通孔の前記挿入空間にまで達し、
    前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路の開口端は、前記挿入空間に面しており、
    前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路のそれぞれは、前記第4板状部材の前記挿入孔及び前記第5板状部材の前記挿入空間を介して前記循環流路と連通している、熱交換器。
  2. 互いに上下方向に並列し、複数の冷媒通路を有し、冷媒を流通させる複数の扁平管と、
    前記複数の扁平管のそれぞれの延伸方向の一端に接続されたヘッダと、を備え、
    前記ヘッダは、
    冷媒を上向きに流通させる上昇流路と、
    冷媒を下向きに流通させる下降流路と、
    前記上昇流路の上部と前記下降流路の上部とを接続する第1渡り流路と、
    前記上昇流路の下部と前記下降流路の下部とを接続する第2渡り流路と、を有し、
    前記ヘッダには、前記上昇流路を上昇した冷媒を前記第1渡り流路、前記下降流路、前記第2渡り流路を通って前記上昇流路に戻す循環流路が構成されており、
    前記循環流路は、前記延伸方向に配置された複数の板状部材によって形成されており、
    前記複数の板状部材は、
    冷媒流入口が形成された第1板状部材と、
    前記上昇流路として機能する第1流路、及び前記下降流路として機能する第2流路が形成された第2板状部材と、
    前記第1流路と前記複数の扁平管のそれぞれとを連通させる少なくとも1つの連通孔が形成された第3板状部材と、を有し、
    前記ヘッダは、さらに、前記第3板状部材と前記複数の扁平管との間に配置された第4板状部材を有し、
    前記第1渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、
    前記第2渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のいずれか一方に形成され、
    前記第4板状部材は、前記複数の扁平管の一端がそれぞれ挿入される複数の挿入孔を有し、
    前記複数の挿入孔は前記第4板状部材を前記第4板状部材の板厚方向に貫通しており、 前記複数の挿入孔の内部には、前記複数の扁平管に対応して設けられた挿入空間が形成されており、
    前記複数の扁平管の一端は、それぞれ前記第4板状部材の前記挿入孔の前記挿入空間にまで達し、
    前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路の開口端は、前記挿入空間に面しており、
    前記複数の扁平管の前記複数の冷媒通路のそれぞれは、前記第4板状部材の前記挿入空間を介して前記循環流路と連通している、熱交換器。
  3. 前記第1渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のうちの一方に形成され、前記第2渡り流路は、前記第2板状部材及び前記第3板状部材のうちの他方に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記第1渡り流路の一部は前記第2板状部材に形成され、前記第1渡り流路の他部は前記第3板状部材に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
  5. 前記第2渡り流路の一部は前記第2板状部材に形成され、前記第2渡り流路の他部は前記第3板状部材に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
  6. 前記少なくとも1つの連通孔は、複数の連通孔を有しており、
    前記複数の連通孔は、前記複数の扁平管のそれぞれに対応した位置に設けられている、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
  7. 前記少なくとも1つの連通孔は、複数の連通孔を有しており、
    前記複数の連通孔のそれぞれの流路断面積は、前記複数の扁平管のそれぞれの流路断面積よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
  8. 前記上昇流路は、前記複数の扁平管のそれぞれの長径方向の中心部よりも、前記熱交換器を通過する空気の流れにおいて風上寄りに形成されている、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 前記上下方向における前記第1渡り流路の流路幅は、前記上下方向における前記第2渡り流路の流路幅より広い、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の熱交換器。
  10. 前記第1渡り流路は、前記複数の扁平管のうちの最上段の扁平管よりも上方に位置している、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の熱交換器。
  11. 前記第2渡り流路は、前記複数の扁平管のうちの最下段の扁平管よりも下方に位置している、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の熱交換器。
  12. 請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の熱交換器を備えた室外機。
  13. 請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の熱交換器を備えた冷凍サイクル装置。
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