JP7083276B2 - セシウムの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セシウムの回収方法に関する。
近年、電子材料や燃料電池等の高機能製品の市場拡大に伴って、これらの製品に用いられる資源確保の機運が高まっており、特に高機能製品の生産に不可欠なレアメタルの需要が高くなっている。しかし、レアメタルの供給を輸入に依存している我が国は、その安定的な供給確保が重要な課題となっている。レアメタルの安定的な供給確保を目指すべく、経済産業省は、2009年に「レアメタル確保戦略」を公表し、日本国内で発生した廃自動車や廃家電などの廃製品からレアメタルを回収する取組みを積極的に進めている。
レアメタルとは、経済産業省鉱業審議会によれば、Li、Be、B、希土類(レアアース(17元素))、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Ga、Ge、Se、Rb、Sr、Zr、Nb、Mo、Pd、In、Sb、Te、Cs、Ba、Hf、Ta、W、Re、Pt、Tl、Biと定義されている。
しかし、レアメタルの元素によっては、元素の重要度及び回収技術開発の観点から、回収の取組みが遅れていたり、又は不十分であったりするものもある。例えば、レアメタルの一つである非放射性のセシウム(Cs:原子番号55)は、触媒や光学ガラス、光電変換素子等に用いられており、その需要が高い一方で、安定的なリサイクル技術は未だ確立されていないのが現状である。
ところで、レアメタルや貴金属を回収する方法として、大量の廃棄物を原料や燃料として使用し燃焼させて、それによって発生した灰等から目的の金属を回収する方法がある。特許文献1~3には、セメント製造設備を用いて、セメントキルンで発生する燃焼排ガスを抽気し、該排ガスに含まれるダストから、ルビジウム及びビスマス等のレアメタルや、金及び銀等の貴金属を回収する方法が開示されている。また、これらの文献には、酸浸出やアルカリ浸出などの操作を更に行って、目的の金属を濃縮抽出できることも開示されている。
特開2004-211114号公報 特開2014-173121号公報 特開2014-173188号公報
しかし、特許文献1~3に開示されている回収方法は、セシウムを対象としたものではない。また、回収対象とする金属が抽気ダストに含まれていることを前提としており、使用する原料に何らの条件もないので、安定的な回収方法とは言い難い。仮に、回収対象となる金属を含む廃棄物を用いてセメント製造装置中で燃焼させたとしても、目的とする製品であるセメントクリンカの生産に見合うだけの廃棄物量を確保することは困難であった。
これに加えて、セメント製造装置から抽気及び回収したダストは、セレン、鉛、六価クロム及びヒ素等の重金属類を含んでおり、環境負荷の軽減及び回収対象金属の純度の観点
から、これら重金属類の混入量を少なくするような条件で処理する必要があった。
したがって本発明は、セメントクリンカの通常製造時において、重金属類の混入を低減した条件で、安定的にセシウムを回収する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、セメントクリンカの製造原料として大量に使用される石灰石に着目し、そのセシウム含有量を規定することで、安定的に抽気ダストへセシウムを濃縮し、安定的にセシウムを回収できることを発見した。また、抽気ダストを水に混合させた場合のセシウムの溶出挙動や、重金属等の処理条件と液相中のセシウム含有量との関係から適切な条件を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメント製造設備を用いたセシウムの回収方法であって、
セシウム含有量が0.5mg/kg以上である石灰石を含むセメント原料をセメント製造設備で焼成し、それによって発生した排ガスを抽気して、次いで抽気した該排ガスに含まれる抽気ダストを捕集する第一工程と、
前記抽気ダスト及び水を混合してスラリーとし、該スラリーを固液分離して第1分離液を得る第二工程と、
前記第1分離液に、その環境温度における酸化還元電位が-600mV以下となるように且つpHを8~12となるように、第一鉄塩を含む化合物と酸又はアルカリとを添加して、然る後に高分子凝集剤を添加して第1混合液とし、該第1混合液を固液分離して第2分離液を得る第三工程と、
前記第2分離液に、第一鉄塩又は第二鉄塩を含む化合物を添加すると同時にpHを8~12に調整し、然る後に高分子凝集剤を添加して第2混合液とし、該第2混合液を固液分離して、セシウム含有分離液を得る第四工程とを備えるセシウムの回収方法を提供するものである。
また本発明は、第五工程として、以下の工程(a)ないし(c)のいずれか1つを更に備える、セシウムの回収方法を提供するものである。
(a)三塩化アンチモンを含む塩酸を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム・アンチモン化合物を生成させる工程。
(b)硫酸を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム・ミョウバン化合物を生成させる工程。
(c)4‐tert‐ブチル‐(2‐α‐メチルベンジル)フェノールを含む灯油を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム化合物を抽出する工程。
更に本発明は、セメント原料として、その水硬率が1.8以上2.4以下であり、ケイ酸率が2.0以上3.8以下であり、鉄率が0.6以上2.3以下であるものを用いる、セシウムの回収方法を提供するものである。
本発明によれば、通常のセメント製造設備を利用し、定常的な焼成条件でセメントクリンカを製造しながら、重金属類の混入量を低減した条件で安定的にセシウムを回収することができる。これにより、社会的な課題となっているレアメタル資源確保へ貢献することができる。
図1は、本発明の第1ないし第4工程における手順のフロー図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の説明では、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」を意味する。
本発明のセシウムの回収方法は、セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメント製造設備を用いて行うものであり、以下の第一工程ないし第四工程の4つの工程を備えている。本発明の工程フローを図1に示す。
セメント製造設備は、一般的に、複数の原材料を粉砕混合してセメント原料とする原料混合設備、セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメントキルンを有する焼成設備、及びセメントクリンカと他の材料とを粉砕混合するセメント仕上設備を備えている。セメント製造設備には、焼成時に発生した排ガスをセメントキルンの窯尻部分から抽気可能なバイパス設備が備えられており、抽気した排ガスを冷却して、該排ガスに含まれる抽気ダスト(粉状物)を捕集できるようになっている。
<第一工程>
本工程では、セメント原料を焼成し、それによって発生した排ガスを抽気して、次いで抽気した該排ガスに含まれる抽気ダストを捕集する。セメント原料の焼成、排ガスの抽気及び抽気ダストの捕集は、上述の設備を有するセメント製造設備によって行うことができる。
セメント原料は、石灰石、石炭灰、珪石、スラグ、建設発生土、汚泥、燃え殻、ばいじん等の原材料を含む混合物である。これらの原材料は、目的とするセメントクリンカの物性に応じて適宜採用することができ、粉砕して用いることができる。セメントの製造に通常用いられるセメントクリンカを製造しつつ、安定的にセシウムを回収する観点から、セメント原料には石灰石が含まれていることが好ましく、また石灰石の含有量は40質量%以上80質量%以下であることが更に好ましい。
安定的なセシウムの回収を実現する観点から、セメント原料に含まれる石灰石は、そのセシウム含有量が、石灰石1kg当たり、好ましくは0.5mg/kg以上、更に好ましくは0.6mg/kg以上であるものが用いられる。セシウムの含有量の上限値は、本発明の効果が奏される限り特に制限はないが、セシウム含有量が1.0mg/kg程度であれば、石灰石の採取効率を高めることができる。このような石灰石は、石灰石を採取する鉱区を選定して得ることができる。
本発明者は、石灰石を含むセメント原料におけるセシウムの全含有量のうち60~80質量%が抽気ダストに濃縮されることを見出している。したがって、セシウム含有量が0.5mg/kg以上である石灰石含むセメント原料を用いることによって、抽気ダストのセシウム含有量が安定し、その結果、セシウムの回収を安定的に行うことができる。
セシウムの含有量の測定方法は、定量の精度が確保できれば特に制限なく採用することができ、例えばレアメタルの定量分析で一般的に用いられる誘導結合プラズマ質量分析(ICP―MS)を採用することができる。ICP―MSを用いたセシウムの含有量の測定条件は、後述する実施例で詳述する。
セメントの製造に通常用いられるセメントクリンカを製造しつつ、安定的にセシウムを回収する観点から、セメント原料として、所定の範囲の水硬率(HM)、ケイ酸率(SM)及び鉄率(IM)を有するものを用いることが好ましい。詳細には、セメント原料の水硬率は、好ましくは1.8以上2.4以下であり、より好ましくは1.9以上2.4以下
であり、更に好ましくは2.0以上2.4以下である。セメント原料のケイ酸率は、好ましくは2.0以上3.8以下であり、より好ましくは2.0以上3.0以下であり、更に好ましくは2.1以上2.6以下である。セメント原料の鉄率は、好ましくは0.6以上2.3以下であり、より好ましくは0.6以上2.2以下であり、更に好ましくは1.4以上2.2以下である。水硬率、ケイ酸率及び鉄率は、セメント原料に含まれる酸化カルシウム(CaO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)及び酸化鉄(Fe)の含有質量%から算出することができる。
次いで、セメント原料を焼成する。セメント原料の焼成は、セメントクリンカの製造に一般的に用いられる回転式のセメントキルンを用いることができる。セメントキルンとしては、例えば予熱装置を有するキルン(SPキルン)や、予熱装置及び仮焼炉を有するキルン(NSPキルン)等が挙げられる。
セメントの製造に通常用いられるセメントクリンカを製造しつつ、セメント原料に含まれるセシウムを気化させて、安定的にセシウムを回収する観点から、セメント原料の焼成温度は、1200℃以上1600℃以下であることが好ましく、1350℃以上1600℃以下であることが更に好ましい。同様の観点から、セメント原料の焼成時間は、0.1時間以上2.0時間以下であることが好ましく、0.3時間以上1.0時間以下であることが更に好ましい。
セメント原料がセメントキルン内で焼成されることによって、セメントクリンカが製造され、それとともに排ガスが発生する。この排ガスは、セメント原料中の原材料である石灰石及び汚泥等に由来するセシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、塩素、硫黄及びこれらの化合物や、石炭灰及びばいじん等に由来するセレン、鉛及びクロム等の重金属類を含んでいる。
続いて、上述したバイパス設備で前記成分を含む排ガスを抽気して、排ガスに含まれる抽気ダストを捕集する。バイパス設備によって抽気された排ガスは、冷却されるにつれて抽気ダストが発生する。この抽気ダストには、排ガスと同様に、セシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、硫黄及びこれらの化合物や、セレン、鉛、六価クロム及びヒ素等の重金属類が固体として含まれている。
<第二工程>
本工程では、第一工程で捕集した抽気ダスト及び水を混合してスラリーとし、このスラリーを固液分離して第1分離液を得る。
まず、抽気ダスト及び水を混合してスラリーとする。スラリーに用いられる水としては、例えば水道水(上水)、雨水、工業用水、超純水、イオン交換水などを用いることができる。スラリーの調製に水を用いることによって、抽気ダストに含まれ且つ水溶性が低い重金属類化合物等の水への移行を低減しつつ、水溶性が高いセシウム等のアルカリ金属化合物を水へ効率的に移行することができる。なお、本発明者は、抽気ダストから水へのセシウムの移行率は70~90質量%であることを見出している。
抽気ダストに含まれるセシウムを効率的に液相へ抽出する観点から、抽気ダストと水との混合比は、その質量比として、抽気ダスト:水=1:0.5~1:20であることが好ましく、抽気ダスト:水=1:3~1:10であることが更に好ましい。スラリーの混合条件は、セシウムを液相へ移行できる条件であれば特に制限はなく、例えば混合装置に抽気ダスト及び水を投入し、回転数:50rpm、pH:12、温度(水温):20℃、混合時間:2時間混合してスラリーとすることができる。
次いで、抽気ダストを含むスラリーを固液分離して、その液相である第1分離液を得る。スラリーを固液分離する方法は、固体と液体とを分離する方法であればその方法に制限はなく、例えば遠心分離法、ろ過法及び沈降分離法等が挙げられる。これらの方法のうち、利便性の観点及びセシウムの回収率を高める観点から、沈降分離法を採用することが好ましく、その固液分離法に用いられる装置としてはシックナー等の沈降分離装置を用いることができる。このような方法によって、難溶性成分を沈殿物又は凝集物として分離しつつ、セシウム及び可溶性の重金属類を含む水溶液を第1分離液として首尾よく回収することができる。
<第三工程>
本工程では、第二工程で得られた第1分離液に、その環境温度における酸化還元電位が-600mV以下となるように且つpHを8~12となるように、第一鉄塩を含む化合物と酸又はアルカリとを添加して、然る後に高分子凝集剤を添加して第1混合液とし、該第1混合液を固液分離して第2分離液を得る。
まず、第二工程で得られた第1分離液に第一鉄塩を含む化合物を添加する。このとき、第1分離液の環境温度における酸化還元電位が好ましくは-600mV以下、更に好ましくは-650mV以下となるように第一鉄塩を含む化合物を添加する。環境温度とは、例えば2~35℃の範囲とすることができる。
第1分離液には、セシウムに加えて、抽気ダストに由来するセレン等の水可溶性の重金属類が含まれている。第1分離液の酸化還元電位を調整することによって、第1分離液中に含まれる重金属類である六価セレン(セレン酸)を四価セレン(亜セレン酸)に還元するとともに、該四価セレンと、第一鉄塩による還元反応によって生成した三価の水酸化鉄とを共沈させて除去することができる。その結果、重金属類の液相への混入を低減して、セシウムを首尾よく分離できるようになる。
第一鉄塩を含む化合物の添加量は、第1分離液の酸化還元電位が好ましくは-600mV以下、更に好ましくは-650mV以下となるように添加すればよい。このような酸化還元電位となるように混合することによって、四価セレンと酸化の水酸化鉄とを共沈させ、セシウムを首尾よく分離できるようになる。酸化還元電位は、例えば酸化還元電位測定装置を用いて、基準電極を標準水素電極として、20℃、pH:11の条件で測定することができる。また、第1分離液に含まれる六価セレンのモル量は、例えばJIS K 0102に準じて、ICP発光分光分析装置を用いて測定することができる。
第一鉄塩を含む化合物としては、第一鉄塩又はその水和物、若しくは第一鉄塩多量体を用いることができる。このような化合物としては、例えば塩化第一鉄、塩化第一鉄・二水和物、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄・四水和物、硫酸第一鉄・五水和物、硫酸第一鉄・七水和物及びポリ硫酸第一鉄等が挙げられる。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上述の酸化還元電位となるように第一鉄塩を含む化合物を第1分離液に添加すると同時に酸又はアルカリを添加して、該分離液のpHを好ましくは8~12、より好ましくは8~11、更に好ましくは8~10となるように調整する。pHは、例えば酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウムの水酸化物等を添加して調整することができる。このような範囲にpHを調整することによって、第1分離液に含まれるセレンと水酸化鉄とを共沈させてセレンの分離除去を容易に行うことができる。pHは、例えばJIS Z 8802に準じて測定することができる。
続いて、pHを調整した第1分離液に高分子凝集剤を添加して、第1混合液を調製する
。高分子凝集剤を添加することによって、第1分離液に存在する水酸化鉄などの難溶性成分の沈殿及び凝集を促進して、後述する固液分離をより簡便に行うことができる。
高分子凝集剤としては、有機系の高分子凝集剤を用いることができ、例えばポリアクリルアミド及びポリアクリル酸ソーダの少なくとも一つを主成分として含むものを使用することができる。高分子凝集剤のイオン種は、ノニオン系、カチオン系又はアニオン系のいずれであってもよい。難溶性成分の沈殿及び凝集を促進させる観点から、高分子凝集剤の添加量は、鉄塩添加後及びpH調整後の第1分離液1L当たり、0.2mg/L以上4mg/L以下であることが好ましく、0.5mg/L以上2mg/L以下であることが更に好ましい。
次に、難溶性成分の沈殿が生成した第1混合液を固液分離して、その液相である第2分離液を得る。固液分離の方法及び条件は、上述した第二工程の方法及び条件と同様に行うことができる。
<第四工程>
本工程では、第三工程で得られた第2分離液に、第一鉄塩又は第二鉄塩を含む化合物を添加すると同時にpHを8~12に調整し、然る後に高分子凝集剤を添加して第2混合液とし、該第2混合液を固液分離して、目的とするセシウム含有分離液を得る。
まず、第三工程で得られた第2分離液に、第一鉄塩又は第二鉄塩を含む化合物を添加する。第一鉄塩を含む化合物を添加することによって、前記第三工程と同様に、第2分離液に残存している六価セレン(セレン酸)を四価セレン(亜セレン酸)に還元するとともに、該四価セレンと三価の水酸化鉄とを共沈させて除去することができる。また、第二鉄塩を含む化合物を添加することによって、前記第三工程で還元され且つ残存している四価セレンと三価の水酸化鉄とを共沈させて除去することができる。いずれの場合であっても、重金属類の液相への混入を一層低減して、セシウムを効率的に首尾よく分離回収できる。
第2分離液に添加する第一鉄塩を含む化合物は、例えば上述した第三工程で用いるものと同様のものを用いることができる。
第2分離液に添加する第二鉄塩を含む化合物としては、第二鉄塩又はその水和物、若しくは第二鉄塩多量体を用いることができる。このような化合物としては、例えば塩化第二鉄、塩化第二鉄・六水和物、硫酸第二鉄、硫酸第二鉄・三水和物、硫酸第二鉄・六水和物、硫酸第二鉄・七水和物、ポリ硫酸第二鉄等が挙げられる。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
第一鉄塩又は第二鉄塩化合物の添加量は、セシウムの効率的な分離回収の観点から、第2分離液に溶存している全セレン量に対して、鉄イオン換算で50倍モル量以上300倍モル量以下添加することが好ましく、100倍モル量以上250倍モル量以下添加することが更に好ましい。
また、前記鉄塩を第2分離液に添加すると同時に、該分離液のpHを好ましくは8~12、更に好ましくは9~11に調整する。このような範囲にpHを調整することによって、第2分離液に含まれるセレンと水酸化鉄とを共沈させてセレンの分離除去を容易に行うことができる。pHは、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウム等の水酸化物を添加して調整することができる。pHは、第三工程における測定条件と同様に測定することができる。
続いて、pHを調整した第2分離液に高分子凝集剤を添加して、第2混合液を調製する
。第2分離液に高分子凝集剤を添加することによって、第1分離液で完全に除去できずに第2分離液に残存してしまったセレン及び水酸化鉄などの難溶性成分の沈殿及び凝集を促進して固液分離をより簡便に行うとともに、重金属類の混入を抑制して、セシウムの分離を首尾よく行うことができる。本工程で用いられる高分子凝集剤は、上述した第三工程で用いたものを同様に用いることができる。
最後に、難溶性成分の沈殿が生成した第2混合液を固液分離して、その液相であるセシウム含有分離液を得る。固液分離の方法及び条件は、上述した第二工程及び第三工程の方法及び条件と同様に行うことができる。
以上の工程を経て、セレン等の重金属類の混入量を低減させつつ、セシウムが含有した分離液(水溶液)を得ることができる。このセシウム含有分離液は、抽気ダスト由来のセシウムの水への抽出率を維持しながらも、不溶化処理が難しいセレン等の重金属類の含有量が水質汚濁防止法に係る排水基準を十分下回るレベルまで低減されているものである。セシウム含有分離液には、セシウムのほかに、抽気ダストに由来するナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の化合物が含まれている。
セシウム含有分離液は、その用途に応じて、そのまま使用してもよく、溶媒除去等の処理によってセシウムを濃縮してもよい。セシウム含有分離液中のセシウムを簡便かつ高濃度に抽出して、以後のセシウムの精製を首尾よく行う観点から、上述した第一工程ないし第四工程に加えて、以下の工程(a)ないし(c)のいずれか1つを行う第五工程を備えることが好ましい。
<第五工程>
本発明の方法においては、必要に応じ、第五工程として更に以下の工程(a)ないし(c)のいずれか1つを備えていてもよい。
(a)三塩化アンチモンを含む塩酸をセシウム含有分離液に添加して、セシウム・アンチモン化合物を生成させる工程。
(b)硫酸をセシウム含有分離液に添加して、セシウム・ミョウバン化合物を生成させる工程。
(c)4‐tert‐ブチル‐(2‐α‐メチルベンジル)フェノールを含む灯油を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム化合物を抽出する工程。
第五工程として、第四工程で得られたセシウム含有分離液に対して、三塩化アンチモンを含む塩酸を添加して、セシウム・アンチモン化合物を生成させる工程(a)を行うことができる。これらを添加することによって、セシウム含有分離液中のセシウムをセシウム・アンチモン化合物として析出分離させることができる。
また、第五工程として、工程(a)に代えて、第四工程で得られたセシウム含有分離液に対して硫酸を添加して、セシウム・ミョウバン化合物を生成させる工程(b)を行うこともできる。
また、第五工程として、工程(a)又は(b)に代えて、第四工程で得られたセシウム含有分離液に対して、4‐tert‐ブチル‐(2‐α‐メチルベンジル)フェノール(BAMBP)を含む灯油を添加して、セシウム化合物を抽出することができる。本工程は、アルカリ性の条件下で操作することが好ましい。4‐tert‐ブチル‐(2‐α‐メチルベンジル)フェノールは弱酸性フェノール誘導体であるので、アルカリ性の条件下では、フェノールの水酸基から解離した水素イオンとセシウムとがイオン交換され、その結果、セシウムを析出させて分離抽出することができる。分離抽出に用いたBAMBP含有灯油は、これに酸を添加することで、BAMBP含有灯油に残存したセシウムを逆抽出で
きる。また、逆抽出した後のBAMBP含有灯油は、セシウム含有分離液からのセシウム化合物の抽出に再利用できる。このように、本工程は、工程(a)又は(b)と比較して低コストで高い回収効率となるので、一層好ましく用いられる。
工程(c)として、例えば質量比としてBAMBP:灯油=3:7で混合した有機溶媒からセシウム抽出する場合には、以下の手順で行うことができる。まず水酸化ナトリウムを用いてセシウム含有分離液のpHを10.0~13.1の範囲に調整する。次いで、混合質量比として、有機溶媒1に対して、セシウム含有分離液を1~1.9を混合することで、セシウム化合物を抽出することができる。また、有機溶媒からのセシウムの逆抽出については、例えば混合質量比として、有機溶媒1に対して、逆抽出剤(4mol/L塩酸)を0.04とすることで行うことができる。また、これらの手順は一回のみ行ってもよく、複数回行ってもよいが、複数回行うことによって、セシウム化合物の高効率の回収を実現することができる。
以上のとおり、本発明によれば、通常のセメント製造設備を利用し、一般的な条件でセメントクリンカを製造するとともに、重金属類の混入量を低減し且つセシウムを安定的に回収することができる。これによって、社会的な課題となっているレアメタル資源確保へ貢献することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されない。
〔石灰石の選定〕
セメント原料に用いる石灰石について、セシウム含有量に基づく鉱区の選定を行った。鉱区A~Iから採取した石灰石について、試料の前処理条件を以下のとおりとし、そのセシウム含有量をICP-MS(アジレント・テクノロジー社製、型番:Agilent8800)を用いて以下の条件で測定した。結果を以下の表1に示す。
(前処理条件)
分析試料を容器に入れ,酸を加えて,マイクロ波を照射して加熱分解したあと、超純水で定容して試料溶液を調製した。
(測定条件)
得られた試料溶液を、以下の条件で測定した。
・測定質量数:133Cs及び115Inを使用した内部標準法を用いて測定
・積分時間 :1質量数あたり0.1秒
・キャリアガス:高純度アルゴンガス
・ネプライザーガス流量:0.7L/min
・RF出力:1500W
・チャンバー温度:2℃
・トーチ:石英製
Figure 0007083276000001
表1に示すとおり、石灰石中のセシウム含有量は、採取される鉱区によってばらつきがあり、本発明に用いる石灰石を事前に選定しておく必要があることが判る。
<第一工程>
〔セメント原料の焼成〕
2つのセメント製造設備(以下、それぞれ「第一設備」及び「第二設備」ともいう。)を利用して、セメント原料を最高温度1200~1500℃、0.1~2時間焼成して、普通ポルトランドセメントクリンカを製造した。第一設備では鉱区Fから採取された石灰石を含むセメント原料Aを焼成し、第二設備では鉱区Iから採取された石灰石を含むセメント原料Bを焼成した。セメント原料の諸率は以下のとおりとした。
(セメント原料の諸率)
・セメント原料A:水硬率2.09、ケイ酸率2.35、鉄率2.01。
・セメント原料B:水硬率2.10、ケイ酸率2.35、鉄率1.76。
普通ポルトランドセメントクリンカの製造中(セメント原料の焼成中)に発生した排ガスを各セメント製造設備におけるバイパス設備から抽気して、抽気ダストを捕集した。捕集した抽気ダストを以下の前処理条件で前処理して、各抽気ダストに含まれるセシウム含有量をICP-MSで上述のとおり測定した。結果を以下の表2に示す。
(前処理条件)
分析試料を容器に入れ,酸を加えて,マイクロ波を照射して加熱分解したあと、超純水で定容して試料溶液を調製した。
Figure 0007083276000002
表2に示すように、石灰石等のセメント原料に由来するセシウムが、各抽気ダストに濃縮されていることが判る。
<第二工程>
第一工程で得られた各抽気ダストを、工業用水と混合してスラリーとし、これらのスラリーを沈降分離法によって固液分離し、その液相として第1分離液をそれぞれ得た。固液分離の条件は上述のとおりとした。抽気ダストと水との混合比は、質量比で、抽気ダスト:水=1:10とした。
第1分離液中のセシウム含有量は、該分離液に以下の前処理条件で前処理を行って、ICP-MSで上述のとおり測定した。排水基準の合否判定は、第1分離液中の重金属類(Se及びPb)の濃度が、水質汚濁防止法に規定される排水基準に適合する場合は「合」とし、適合しない場合は「否」とした。第1分離液中のセシウム含有量及び排水基準の合否の結果を表3に示す。
(前処理条件)
第1分離液を超純水で希釈し、酸を添加して試料溶液を調製した。
<第三工程>
第二工程で得られた各第1分離液に対して、これらの酸化還元電位が-600mV以下となるように、第一鉄塩を添加すると同時に、水酸化ナトリウムを用いてpHを8~12に調整した。そのあと、高分子凝集剤を添加して、第1混合液をそれぞれ得た。得られた第1混合液を上述の方法と同様に固液分離して、その液相である第2分離液を得た。第2分離液中のセシウム含有量の測定及び排水基準の合否判定は、第二工程で行った方法と同様に行った。結果を表3に示す。
<第四工程>
第三工程で得られた第2分離液に、第2分離液中の全セレン量に対して、鉄イオン換算で50~300倍モル量となるように第二鉄塩を添加すると同時に、水酸化ナトリウムを用いてpHを8~12に調整した。そのあと、高分子凝集剤添加し、第2混合液をそれぞれ得た。得られた第1混合液を上述の方法と同様に固液分離して、その液相であるセシウム含有分離液を得た。セシウム含有分離液中のセシウム含有量の測定及び排水基準の合否判定は、第二工程及び第三工程で行った方法と同様に行った。結果を表3に示す。
Figure 0007083276000003
表3に示すとおり、本発明によって得られるセシウム含有分離液(第四工程後の液相)は、第1分離液(第二工程後の液相)のセシウム含有量を維持した状態で回収できること
が判る。また、セシウム含有分離液は、第1及び第2分離液と比較して、水質汚濁防止法に係る重金属類の排水基準に適合していることが判る。
以上のとおり、本発明によれば、通常のセメント製造設備を利用し、定常的な焼成条件でセメントクリンカを製造しながら、セレン等の重金属類の混入が少ない条件でセシウムを安定的に回収することができる。また、本発明によって得られたセシウム含有分離液は、セシウムの濃縮及び精製などの以後の工程に利用することができるので、社会的な課題となっているレアメタル資源確保へ貢献することができる。

Claims (3)

  1. セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメント製造設備を用いたセシウムの回収方法であって、
    セシウム含有量が0.5mg/kg以上である石灰石を含む鉱区を選定し、当該石灰石を含むセメント原料をセメント製造設備で焼成し、それによって発生した排ガスを抽気して、次いで抽気した該排ガスに含まれる抽気ダストを捕集する第一工程と、
    前記抽気ダスト及び水を混合してスラリーとし、該スラリーを固液分離して第1分離液を得る第二工程と、
    前記第1分離液に、その環境温度における酸化還元電位が-600mV以下となるように且つpHを8~12となるように、第一鉄塩を含む化合物と酸又はアルカリとを添加して、然る後に高分子凝集剤を添加して第1混合液とし、該第1混合液を固液分離して第2分離液を得る第三工程と、
    前記第2分離液に、第一鉄塩又は第二鉄塩を含む化合物を添加すると同時にpHを8~12に調整し、然る後に高分子凝集剤を添加して第2混合液とし、該第2混合液を固液分離して、セシウム含有分離液を得る第四工程とを備えるセシウムの回収方法。
  2. 第五工程として、以下の工程(a)ないし(c)のいずれか1つを更に備える、請求項1に記載のセシウムの回収方法。
    (a)三塩化アンチモンを含む塩酸を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム・アンチモン化合物を生成させる工程。
    (b)硫酸を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム・ミョウバン化合物を生成させる工程。
    (c)4‐tert‐ブチル‐(2‐α‐メチルベンジル)フェノールを含む灯油を前記セシウム含有分離液に添加して、セシウム化合物を抽出する工程。
  3. 前記セメント原料として、その水硬率が1.8以上2.4以下であり、ケイ酸率が2.0以上3.8以下であり、鉄率が0.6以上2.3以下であるものを用いる、請求項1又は2に記載のセシウムの回収方法。
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