JP7078225B2 - 作物収穫機 - Google Patents
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Description
分離された実は、下側の搬送コンベアに落下し、搬送コンベアにより搬送されて、回収箱(回収部に相当)に供給されて回収される。
圃場の作物を収穫する収穫部と、収穫された作物に分離作用を掛ける分離部と、前記分離部により分離された処理物を搬送する搬送コンベアと、回収部と、
前記搬送コンベアの搬送終端部に隣接する位置に設けられて、前記搬送コンベアの搬送終端部からの処理物を受け取る選別部とが備えられ、
前記選別部に、
成熟した良品の実を下側に通過させて前記回収部に供給する通過部と、葉や枝の屑を乗せて送って排出する送り部とが設けられ、
前記選別部の下側に配置された下部選別部が備えられて、
前記下部選別部に、
前記通過部から落下してきた良品の実と未成熟の不良の実のうち、不良の実を通過させて下側に落とす下部通過部と、良品の実を乗せて送って前記回収部に供給する下部送り部とが設けられている。
これにより、屑が回収部に供給される状態を少なくすることができて、作物収穫機の収穫性能を向上させることができる。
枝豆や大豆等の作物では、成熟した良品の実に加えて、未成熟の不良の実が付いていることがあり、作物から分離された処理物に、成熟した良品の実と、未成熟の不良の実と、葉や枝の屑とが含まれていることがある。良品の実と不良の実とを比較すれば、良品の実よりも不良の実が小さい場合が多い。
本発明によると、下部選別部が選別部の下側に配置されており、処理物が選別部に渡されると、良品の実及び不良の実が選別部の通過部を下側に通過して、下部選別部に渡される。
下部選別部において、良品の実は下部選別部の下部送り部に乗って送られて、回収部に供給されるのであり、不良の実は下部選別部の下部通過部を下側に通過して、回収部に供給されずに排出される。
これにより、不良の実が回収部に供給される状態を少なくすることができて、作物収穫機の収穫性能を向上させることができる。
前記選別部に、送り方向に沿って配置された複数の細長部材が、前記細長部材の延出方向と交差する方向に沿って間隙を開けて配置されて、
前記送り部が前記細長部材であり、前記通過部が前記間隙であると好適である。
これにより、細長部材と間隙という簡素な構成により、選別部の機能を無理なく発揮させることができて、構造の簡素化の面で有利なものとなる。
前記搬送コンベアの搬送終端部と、前記回収部とが、平面視で排出空間を開けて配置され、
前記選別部が、前記搬送コンベアの搬送終端部に隣接する位置から、前記排出空間及び前記回収部の上側を越えて、前記搬送コンベアの搬送終端部の反対側に延出され、
前記下部選別部が、前記選別部の下側において、前記排出空間と前記回収部の上側とに亘って配置されていると好適である。
前記下部選別部に、送り方向に沿って配置された複数の下部細長部材が、前記下部細長部材の延出方向と交差する方向に沿って下部間隙を開けて配置されて、
前記下部送り部が前記下部細長部材であり、前記下部通過部が前記下部間隙であると好適である。
これにより、下部細長部材と下部間隙という簡素な構成により、下部選別部の機能を無理なく発揮させることができて、構造の簡素化の面で有利なものとなる。
前記選別部に、送り方向に沿って配置された複数の細長部材が、前記細長部材の延出方向と交差する方向に沿って間隙を開けて配置されて、
前記送り部が前記細長部材であり、前記通過部が前記間隙であり、
前記下部間隙における前記下部細長部材の延出方向と交差する方向での横幅が、前記間隙における前記細長部材の延出方向と交差する方向での横幅よりも小さいと好適である。
これにより、選別部における良品の実及び不良の実と屑との選別、下部選別部おける良品の実と不良の実との選別が適切に行われるようになって、作物収穫機の収穫性能を向上させることができる。
図1及び図2に示すように、右及び左のクローラ型式の走行装置2により、機体1が支持されており、機体1の前部の左部に収穫部3が設けられ、機体1の前部の右部に運転部4が設けられている。
図1及び図2に示すように、収穫部3の前部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯P1周りに、右及び左の従動プーリー45が回転自在に支持されている。収穫部3の後部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯P2周りに、右及び左の駆動プーリー46が回転自在に支持されている。軸芯P1と軸芯P2とは互いに平行である。
第1搬送体8において、従動プーリー45の付近が搬送始端部8aであり、駆動プーリー46の付近が搬送終端部8bである。これにより、右及び左の第1搬送体8が、第1搬送体8の搬送始端部8aから搬送終端部8bに亘って、捩じられることなく、直線的に斜め上側の後側に向けて延出されている。
図1,2,3に示すように、機体1の左部に駆動機構27が支持されており、機体1の左部の前部に、回転輪55,56が左右方向の軸芯周りに回転自在に支持され、機体1の左部の後部に、回転輪57が左右方向の軸芯周りに回転自在に支持されている。
図1,2,3に示すように、分離部5が機体1に設けられている。分離部5に、第1上回転体11及び第1下回転体12、第2上回転体21及び第2下回転体22が設けられている。
回収コンベア10の後部の下側に左右方向に沿って搬送コンベア14が設けられ、回収コンベア10の後部から後側に所定間隔を開けて排出コンベア15が設けられており、回収コンベア10の下側に唐箕16が設けられている。
図3及び図4に示すように、第1上回転体11(第1下回転体12、第2上回転体21及び第2下回転体22)において、軸部18と2個の打撃部19とが設けられている。
図3及び図4に示すように、第1上回転体11が、第1上軸芯P11周りに回転自在に壁部44と壁部29とに亘って、ベアリング23により支持されている。第1下回転体12が、第1上軸芯P11の下側で第1上軸芯P11に沿った第1下軸芯P12周りに回転自在に、壁部44と壁部29とに亘って、ベアリング23により支持されている。
図3及び図4に示すように、第1上回転体11(第2上回転体21)の軸部18における第2搬送体9の反対側の部分に、伝動軸24を介して駆動軸25が接続されており、駆動軸25の動力により、第1上回転体11(第2上回転体21)が、回転方向C1(作物Aが第2搬送体9の搬送始端部9a側に押される方向)に回転駆動される。
図1及び図2に示すように、第1搬送体8の搬送終端部8bの上部に、姿勢変更部62が取り付けられている。姿勢変更部62に、ガイド部63、無端回動体64及び爪体65が設けられている。
枝豆収穫機における収穫の全体の流れについて、各部分での状態を、以下のように、本項から後述の(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部での回収コンベア、搬送コンベア及び排出コンベアでの状態)において、順に説明する。
図1及び図2に示すように、作物Aの上部が倒れ込むようにして防塵カバー26の開口部26aに入るのに伴って、作物Aの株元A1が第2搬送体9の搬送始端部9aに受け渡されるのであり、横倒れ姿勢の作物Aの株元A1が、第2搬送体9の搬送始端部9aとガイドレール13との間に挟持される。
図3に示すように、横倒れ姿勢の作物Aが第2搬送体9及びガイドレール13により後側に搬送されると、分離部5において、作物Aは先ず、第1上回転体11と第1下回転体12との間に入る。
これにより、作物Aから、成熟した良品の実A2、未成熟の不良の実A3、葉や枝等の屑A4が、処理物として分離されて回収コンベア10に落下する。
これにより、作物Aから、成熟した良品の実A2、未成熟の不良の実A3、葉や枝等の屑A4が、処理物として分離されて回収コンベア10に落下する。
図1,2,3に示すように、処理物(良品の実A2、不良の実A3及び屑A4)が分離された作物Aは、第2搬送体9の搬送終端部9bに達すると、第2搬送体9の搬送終端部9bから圃場に放出される。
この場合、薄く非常に小さい不良の実A3や、小さく細かい屑A4は、唐箕16の搬送風により飛ばされて排出コンベア15に乗るのであり、排出コンベア15により後側に搬送されて圃場に放出される。
図2,5,6に示すように、搬送コンベア14の搬送終端部14aに隣接する位置に、選別部28が設けられている。
以上のように、選別部28は、側板31、支持板32、細長部材33及び間隙34を備えている。
図5及び図7に示すように、選別部28の下側に、下部選別部36が設けられている。
前及び後の側板30に亘って、前後方向に沿った側板37が連結されて下側に延出されている。前及び後の側板31の下部に、前及び後の側板38が連結されて下側に延出されている。前及び後の側板31に亘って、前後方向に沿った案内板41が連結されて下側に延出されており、側板37と側板38と案内板41とが連結されている。
下部細長部材39が、側板37の下部37aに連結されて、側板37の下部37aから、搬送コンベア14の搬送方向(左右方向)及び細長部材33と平行に、斜め下向きに片持ち状に延出されている。
前項の(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部での回収コンベア、搬送コンベア及び排出コンベアでの状態)に記載のように、搬送コンベア14により処理物(良品の実A2、不良の実A3及び屑A4)が搬送されてくると、図5,6,8に示すように、処理物は、搬送コンベア14の搬送終端部14aから選別部28に受け渡される。
細長部材33が斜め下向きに延出されている点、
細長部材33において細長部材33の延出方向(左右方向)と交差する方向(前後方向)の部材が無い点、
機体1の走行時の振動や搬送コンベア14の作動による振動等により、細長部材33が振動している点、
前及び後の側板31により、屑A4が選別部28から外側に出ることができない点によって、
選別部28において、屑A4は細長部材33に乗りながら選別部28の終端部に円滑に無理なく送られる。
成熟した良品の実A2に対して、未成熟の不良の実A3は痩せて薄い状態であるので、不良の実A3は良品の実A2に比べて小さいものとなっている。
下部細長部材39が斜め下向きに延出されている点、
下部細長部材39において下部細長部材39の延出方向(左右方向)と交差する方向(前後方向)の部材が無い点、
機体1の走行時の振動や搬送コンベア14の作動による振動等により、片持ち状に支持された下部細長部材39が振動している点、
側板37、前及び後の側板38により、良品の実A2が下部選別部36から外側に出ることができない点によって、
下部選別部36において、良品の実A2は下部細長部材39に乗りながら下部選別部36の終端部に円滑に無理なく送られる。
この場合、機体1の走行時の振動や搬送コンベア14の作動による振動等により、片持ち状に支持された下部細長部材39が振動しているので、不良の実A3が下部間隙40に移動することが促進されるのであり、不良の実A3が下部間隙40を通過することが促進される。
図9に示すように、下部選別部36を備えずに、選別部28だけを備えてもよい。
下部選別部36を備えない場合、搬送コンベア14が支持台6の回収設置部6aまで延出されて、搬送コンベア14の搬送終端部14aと、支持台6の回収設置部6a(回収箱17)との間に、排出空間35が形成されていない。
図9に示す構成は、未成熟の不良の実A3が少ない作物Aに適しており、良品の実A2及び不良の実A3の両方を回収箱17に回収する作業形態に適している。
回収箱17を使用しない作物収穫機では、支持台6の回収設置部6aの位置に、大きな箱状の回収部(図示せず)を機体1に固定して設置してもよい。
回収箱17に代えて、布製の回収袋(図示せず)を回収部として使用してもよい。
選別部28において、幅狭で薄い合成樹脂製の細長部材33に代えて、細長い布製の紐や、細長い金属製の棒材を、細長部材33として使用してもよい。
細長い金属製の棒材を細長部材33として使用した場合、下部選別部36と同様に、細長部材33を搬送コンベア14の搬送終端部14a側から、片持ち状に延出してもよい。
細長部材33に代えて、多数の開口部(通過部に相当)が開口されたメッシュ状の部材(図示せず)を送り部として使用してもよい。
下部選別部36において、細長い棒状の金属製の下部細長部材39に代えて、幅狭で薄い合成樹脂製の板材や、細長い布製の紐を、下部細長部材39として使用してもよい。
この場合、選別部28と同様に、下部細長部材39において、搬送コンベア14の搬送終端部14a側の部分及び反対側の部分の両方を支持するように構成すればよい。
下部細長部材39に代えて、多数の開口部(下部通過部に相当)が開口されたメッシュ状の部材(図示せず)を下部送り部として使用してもよい。
選別部28及び下部選別部36において、機体1の走行時の振動や搬送コンベア14の作動による振動等により、細長部材33及び下部細長部材39が振動するように構成するのではなく、電動モータ(図示せず)により細長部材33及び下部細長部材39を振動させるように構成してもよい。
機体1の前部の右部に、収穫部3(第1搬送体8)、第2搬送体9及びガイドレール13を設けてもよい。この構成によると、第2搬送体9及びガイドレール13の左側に分離部5が設けられ、機体1の左部に、支持台6及び作業デッキ7、選別部28及び下部選別部36が設けられる。
5 分離部
14 搬送コンベア
14a 搬送終端部
17 回収箱(回収部)
28 選別部
33 細長部材(送り部)
34 間隙(通過部)
35 排出空間
36 下部選別部
39 下部細長部材(下部送り部)
40 下部間隙(下部通過部)
A 作物
A2 実
A3 実
A4 屑
W1 間隔
W2 間隔
Claims (5)
- 圃場の作物を収穫する収穫部と、収穫された作物に分離作用を掛ける分離部と、前記分離部により分離された処理物を搬送する搬送コンベアと、回収部と、
前記搬送コンベアの搬送終端部に隣接する位置に設けられて、前記搬送コンベアの搬送終端部からの処理物を受け取る選別部とが備えられ、
前記選別部に、
成熟した良品の実を下側に通過させて前記回収部に供給する通過部と、葉や枝の屑を乗せて送って排出する送り部とが設けられ、
前記選別部の下側に配置された下部選別部が備えられて、
前記下部選別部に、
前記通過部から落下してきた良品の実と未成熟の不良の実のうち、不良の実を通過させて下側に落とす下部通過部と、良品の実を乗せて送って前記回収部に供給する下部送り部とが設けられている作物収穫機。 - 前記選別部に、送り方向に沿って配置された複数の細長部材が、前記細長部材の延出方向と交差する方向に沿って間隙を開けて配置されて、
前記送り部が前記細長部材であり、前記通過部が前記間隙である請求項1に記載の作物収穫機。 - 前記搬送コンベアの搬送終端部と、前記回収部とが、平面視で排出空間を開けて配置され、
前記選別部が、前記搬送コンベアの搬送終端部に隣接する位置から、前記排出空間及び前記回収部の上側を越えて、前記搬送コンベアの搬送終端部の反対側に延出され、
前記下部選別部が、前記選別部の下側において、前記排出空間と前記回収部の上側とに亘って配置されている請求項1又は2に記載の作物収穫機。 - 前記下部選別部に、送り方向に沿って配置された複数の下部細長部材が、前記下部細長部材の延出方向と交差する方向に沿って下部間隙を開けて配置されて、
前記下部送り部が前記下部細長部材であり、前記下部通過部が前記下部間隙である請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の作物収穫機。 - 前記選別部に、送り方向に沿って配置された複数の細長部材が、前記細長部材の延出方向と交差する方向に沿って間隙を開けて配置されて、
前記送り部が前記細長部材であり、前記通過部が前記間隙であり、
前記下部間隙における前記下部細長部材の延出方向と交差する方向での横幅が、前記間隙における前記細長部材の延出方向と交差する方向での横幅よりも小さい請求項4に記載の作物収穫機。
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