JP7077801B2 - 低降伏比厚鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、低降伏比厚鋼板に関し、例えば、液化石油ガス(LPG)及び液体アンモニアを混載して運搬可能なタンクに用いられるタンク用鋼板に関する。
近年のエネルギー需要の拡大に伴い、エネルギー輸送船のタンクの容量の増大が求められており、タンクに使用される鋼板の高強度化及び厚手化の要求が高まっている。また、LPGやアンモニア等のタンクの材料として用いられる鋼板には液化したガスを輸送するための優れた低温靭性、さらにアンモニアに起因する応力腐食割れ等を抑制するために低い降伏比(YR:降伏強度(YS)/引張強度(TS))も要求される。一般的に低温靭性及び耐応力腐食割れ性は鋼板の強度及び降伏比が高いほど劣化するため、高強度化との両立は困難となる。また、これら鋼板は溶接を行って構造物となるが、鋼板の高強度化及び厚手化に伴って溶接による溶接熱影響部(Heat Affected Zone、以下、「HAZ」という。 )の靭性(以下、「HAZ靭性」という。)の確保も難しくなっている。
これまでに低YRを有しつつ優れた低温靭性を得るための技術が検討されている。例えば、特許文献1では所定の化学組成の鋳片を加熱した後、Ar点以上で熱間圧延を完了し、鋼板が620~720℃まで放冷した後、加速冷却を行い、350~450℃で冷却を停止する。また、特許文献2では、鋳片を加熱し、未再結晶温度域で30%以上の累積圧下量で熱間圧延を行い、800℃以上で停止した後、(Ar温度-50℃)以上の温度から5~50℃/secの加速冷却を行う。
特開2008-261000号公報 特開平11-80832号公報
特許文献1及び2の発明は、いずれも初期フェライトを生成するために、熱間圧延完了後に鋼板を所定の温度になるまで放冷した後、水冷を開始する。鋼板を放冷している間に生じる初期フェライトは主に結晶粒界の3重点などから変態が生じるため、微細な金属組織を均一に得るのは難しく、要求される-60℃の低温靭性を確保するのは困難である。また、放冷は製造ライン上で実施されると考えられるため、放冷時間が長いと生産性が低下する。さらに、これら特許文献においては溶接施工において問題となるHAZ靭性の確保については何ら検討されていない。
本発明者らは、LPGや液体アンモニアなどの大型タンクに使用される高強度かつ耐応力腐食割れ性及び低温靭性に優れ、さらにHAZ靭性にも優れる低降伏比厚鋼板を得るべく検討した。具体的には、本発明者は、上記技術的課題を解決するために、引張強度が490MPa以上の高強度かつ低降伏比であり、低温靭性にも優れ、さらに溶接HAZ靭性にも優れる組成範囲及び製造方法を検討した。
YRを低くする方法として鋼板の金属組織をフェライトなどの軟質相とベイナイトやマルテンサイトなどの硬質相の混合組織にすることによって、引張荷重が負荷された際に低応力で軟質相が塑性変形し、硬質相が破断強度を高めることで降伏強度と破断強度の比を大きくする組織設計が有効であることが知られている。一方で硬質相は衝撃試験時に破壊の起点となり低温靭性の確保が困難となる。硬質相が含まれていても靭性を向上させる方法としてフェライトの結晶粒微細化が有効であるが、結晶粒の微細化は降伏応力の増加を招くために低YRを確保するのが困難となる。従って、低YRと低温靭性を両立するためには微細なフェライト組織を維持しつつ硬質相を分散することが有効である。一般的に、これら微細なフェライト組織を得るにはNbを添加してオーステナイトの未再結晶領域で圧延を施すことで核生成サイトを増加させて組織を微細化させる手段が用いられる。しかし、溶接によって熱影響部がオーステナイト変態すると圧延の効果は失われて組織が粗大化して靭性が低下する。加えて溶接熱影響によって固溶したNbは焼入れ性を上昇させることでHAZ部を硬化して靭性を低下する。
本発明の目的は、引張強さが490MPa以上、低YR及び低温靭性を有し、さらに溶接によるHAZ靭性にも優れる低降伏比厚鋼板を提供することにある。
本発明者らは、上記技術的課題を解決するために研究を重ね、鋼板の低YRと低温靱性を確保した上でHAZ靭性を満足するためには、Nb含有量を低減した上でTi含有量を所定範囲内とし、所定量のNを含有させることでTi析出物を加熱によるγ粒粗大化抑制に活用し、その上で圧延プロセス制御によって鋼板内のフェライト面積率及びフェライト粒径とその個数割合を所定範囲内になるように金属組織を最適化することが有効であることを新たに知見した。
まず、本発明における圧延プロセスにおいて所望の引張強度を確保し、且つ低温靭性の劣化がない範囲を得るために下記の(式1)で示される国際溶接学会(IIW)で定義される焼入れ性の指標である炭素等量(Ceq)を検討した結果、Ceqを0.30~0.40にする必要がある。
Ceq=[C%]+[Mn%]/6+([Cu%]+[Ni%])/15+([Cr%]+[Mo%]+[V%])/5…(式1)
(式1)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
そこで、この範囲において低YR及び低温靭性とHAZ靭性を確保できる組成及び金属組織を検討した結果、次のようなことが明らかになった。
Nbは圧延時に加工誘起析出して介在物を形成するが溶接時にそれら介在物は溶解し、固溶Nbとなる。固溶Nbは大幅に焼入れ性を高めるため金属組織を硬化する。一方、熱間圧延時にNbはオーステナイトの未再結晶領域を拡大し、その領域で圧延を施すことで核生成サイトを増加させて組織を微細化し、鋼板の低温靭性を向上させる効果を有する。HAZ靭性確保の観点からNbの効果を用いずに圧延時に組織を微細化するために、Ti析出物を分散させた状態で本発明の圧延プロセス制御を施すことによって適度なフェライト粒径の分散を得ることで低YRと低温靭性を両立できる。
Nbを含有させずに所要のフェライト粒径の分散を得るには、鋳片を低温加熱することで粗大γ粒の生成を抑制して圧延を行い、900℃以下で十分に累積圧下率を確保し、仕上げ圧延直後に1次冷却を行って変態駆動力を高めることで核生成頻度を増加させ、1次冷却と2次冷却との間でフェライト面積率と粒径分布を調整してから2次冷却を行い、オートテンパー温度域で停止させることで所望の金属組織が得られることを見出した。本発明は下記のとおりである。
〔1〕鋼板の組成が質量%で、
C:0.04~0.08%、
Si:0.05~0.25%、
Mn:0.8~1.6%、
P:0.015%以下、
S:0.005%以下、
Al:0.015~0.05%、
Nb:0.005%未満、
Ti:0.008~0.020%、
N:0.0045~0.0070%、
O:0.0040%以下、
Cu:0~0.40%、
Ni:0~0.80%、
Cr:0~0.20%、
Mo:0~0.10%、
V:0~0.08%、
B:0~0.002%、
Ca:0~0.005%、
残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
下記式1で定義されるCeqが0.30~0.40であり、
下記式2で定義されるNBTが0.010~0.020であり、
板厚1/4の位置の金属組織において、
フェライト面積率が40~70%であり、
前記フェライトの粒径分布において、
10μm未満のフェライトの個数割合が55~80%であり、
10~20μmのフェライトの個数割合が20~45%であり、かつ、
20μmを超えるフェライトの個数割合が2%以下であり、
フェライト組織中にTi析出物が存在する、
HAZ靭性に優れる低降伏比厚鋼板。
Ceq=[C%]+[Mn%]/6+([Cu%]+[Ni%])/15+([Cr%]+[Mo%]+[V%])/5…(式1)
NBT=2×[Nb%]+[Ti%]…(式2)
(式1)、(式2)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
なお、本発明で規定する組成、金属組織の要件を満足すれば厚鋼板の板厚が例えば16~40mmの範囲で本発明の特性が得られるが、本発明で形状、特性を確保する上で好ましい厚鋼板の板厚範囲は20~32mmとなる。
本発明によれば、引張強度が490MPa以上の高強度かつ-60℃の低温靭性に優れ、さらに低降伏比にできることから応力腐食割れへの耐性が高い。また、溶接のHAZ靭性にも優れるため、溶接施工効率の高い溶接条件も適用可能である。このため、応力腐食割れが懸念されるLPGやアンモニア等のタンクに使用するのに好適な鋼材料を提供できることから、産業上の効果は極めて大きい。
実施例におけるHAZ靭性を評価するために溶接した開先形状を示す図である。 実施例におけるHAZ靭性を評価するための試験片採取要領を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明にかかる厚鋼板の組成を上述したように限定する理由を詳細に説明する。
C:0.04~0.08%
Cは強度を決定する最も重要な元素である。また、硬質相を分散させた際の硬質相の硬さにも影響するため、低C化指向とする。Cの含有量が0.04%未満の場合は、必要とする強度を得るのが困難となる。一方で0.08%を超えると硬質相が過剰に硬化して靭性を劣化させるため、これを上限とする。硬質相による劣化を抑制して、安定的に低温靱性を確保するには、Cを0.04~0.07%とするのが好ましい。
Si:0.05~0.25%
Siは溶鋼の予備脱酸に有効な元素であり、かつ靭性を悪くすることなく強度を向上させる効果がある。したがって、Siの含有量は0.05%以上とする。一方で、0.25%を超えて含有するとHAZ部でMAを生成して靭性を劣化するため、これを上限とする。溶接時にMAの生成を抑制して、安定的にHAZ靭性を得るにはSiを0.05~0.19%とすることが好ましい。
Mn:0.8~1.6%
Mnは焼入れ性を高めることで強度を向上させ、MnSを形成することでSの悪影響を低減するため、引張試験の伸び及び靭性を向上させる。これら効果を得るにはMnは0.8%以上含有する必要がある。一方で、1.6%を超えて含有すると凝固による偏析が強くなり、パーライトのバンド組織が生成しやすくなるため、低温靭性が劣化するためこれを上限とする。Mnの含有量が多いほどMnSを形成するようになるため、伸びが高くなり、伸びを安定的に確保するにはMnを1.2~1.6%とすることが好ましい。
P:0.015%以下
Pは不純物として存在し、結晶粒界に偏析して靱性を劣化させ、焼戻し脆化の要因にもなる。そのため、P含有量はできるだけ低いことが望ましい。Pの含有量が0.015%を超えると劣化が著しいため、Pの含有量は0.015%以下に限定する。
S:0.005%以下
Sは不純物として存在し、鋼板の延性や靭性を劣化させるため、その含有量はできるだけ低いことが望ましい。含有量が0.005%を超えると悪影響が顕著になることから、S含有量は0.005%以下に限定する。
Al:0.015~0.05%
Alは溶鋼の清浄度を得るために添加される元素である。その効果を得るにはAlを0.015%以上含有させる必要がある。一方で、Al含有量が0.05%を超えると粗大なアルミナが生成することで靭性が劣化し、溶接HAZ部ではMAが生成してHAZ靭性が劣化するためこれを上限とする。MA生成によるHAZ靭性の劣化をより抑制するためには、Alを0.015~0.03%とすることが好ましい。
Nb:0.005%未満
一般的にNbはオーステナイトの未再結晶領域を拡大させるのに有効な元素であり、圧延による組織微細化に寄与するため、靭性を向上させることができるが、本発明のプロセス条件においては組織微細化によるYP向上が顕著になることで低YR化が難しくなる。また、溶接時にはNb析出物が固溶して固溶Nbとなり、組織を硬化させてHAZ靭性を劣化させる。Nbが0.005%未満では適度に硬質相の分散が得られて低YR化が得られ、HAZ靭性への悪影響も無いため、Nbは0.005%未満とする。
Ti:0.008~0.020%
Tiは窒化物を形成し、鋳片加熱や溶接熱によるオーステナイト結晶粒の粗大化を抑制する効果があるため、靭性及びHAZ靭性の向上に寄与する。その効果を得るにはTiを0.008%以上含有させる必要がある。一方で、0.020%を超えて含有すると、Tiが過剰になり窒化物を形成しないTiは固溶Tiとなり、大幅に焼入れ性を向上させるため靭性が劣化し、溶接部においても固溶Tiが組織を硬化させてHAZ靭性を劣化させるため、これを上限とする。
N:0.0045~0.0070%
NはTiNを形成することで加熱時の組織粗大化を抑制して靭性向上に寄与する。Ti窒化物を適量に分散析出させるためはNを0.0045%以上含有させる必要がある。一方で、0.0070%を超えて含有させるとTiNが粗大化することで分散度が低下し、組織粗大化抑制効果が低下するため、これを上限とする。
O:0.0040%以下
Oは不純物として存在し、鋼板の中で酸化物を形成する。Oが多量に存在すると酸化物の数が増加し、靭性が劣化するため、Oの含有量は0.0040%以下とする。
Cu:0~0.40%
Cuは焼入れ性向上により強度を向上させることができるので必要に応じて含有させてもよい。上記の効果を得るために0.05%以上含有されるのが好ましい。一方で0.40%を超えると靭性が劣化するので、これを上限とする。
Ni:0~0.80%
Niは焼入れ性を向上させて強度を得るだけでなく、同時に低温靭性も向上できる有用な元素であることから必要に応じて含有させてもよい。上記の効果を得るには0.05%以上含有されるのが好ましい。一方で、Niは高価な合金元素であり、0.80%を超える含有は経済合理性に合わなくなるため、これを上限とする。
Cr:0~0.20%
Crは焼入れ性向上により強度を向上させることができるので必要に応じて含有させてもよい。上記の効果を得るには0.05%以上の含有が好ましい。一方で、0.20%を超えると低YRを得るのが難しくなるため、これを上限とする。
Mo:0~0.10%
Moは焼入れ性向上や炭化物を形成することにより強度を向上させることができるので必要に応じて含有させてもよい。上記の効果を得るには0.02%以上の含有が好ましい。一方で、0.10%を超えると低YRを得るのが難しくなるため、これを上限とする。
V:0~0.08%
Vは一般的に焼入れ性を向上させ、炭化物を形成することにより強度を向上させることができるので必要に応じて含有させてもよい。上記の効果を得るには0.02%以上の含有が好ましい。一方で、0.08%を超えると靭性が劣化するため、これを上限とする。
B:0~0.002%
Bは少量で焼入れ性を向上させ、強度の向上に有効であるため、必要に応じて含有させてもよい。一方で、0.002%を超えると靭性が劣化するため、これを上限とする。上記の効果を得るには0.0004%以上の含有が好ましい。
Ca:0~0.005%
Caは硫化物を形成することでSの悪影響を低減し、靭性の向上に有効であるため、必要に応じて含有させてもよい。一方で、0.005%を超えると粗大な酸化物を形成するようになり、靭性に悪影響を及ぼすようになるため、これを上限とする。上記の効果を得るには0.0008%以上の含有が好ましい。
本発明の低降伏比厚鋼板の化学組成における残部はFeおよび不純物である。不純物とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料その他の要因により混入する成分を意味する。
圧延プロセスにおいて所要の引張強さを確保するために、下記(式1)のように国際溶接学会(IIW)で定義される焼入れ硬さの指標である炭素等量(Ceq)を0.30~0.40とする。
Ceq=[C%]+[Mn%]/6+([Cu%]+[Ni%])/15+([Cr%]+[Mo%]+[V%])/5…(式1)
(式1)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
上記(式1)で定義されるCeqは、鋼板の焼入れ性を示す指標となる。引張強さを確保するためには、鋼板に含有するC、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vの含有量を、上記(式1)で定義されるCeqを0.30以上にする必要がある。Ceqが0.30未満であると、焼入れ性が不足するために十分な引張強さが得られない。Ceqが大きくなるほど引張強さが高くなるが、0.40を超えると引張強さが過剰となり、それに伴ってシャルピーの吸収エネルギーが顕著に低下する。そのため、上記(式1)で定義されるCeqは0.30~0.40とする。
さらに本発明では下記(式2)で定義されるNBTを0.010~0.020にする。
NBT=2×[Nb%]+[Ti%]…(式2)
(式2)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
一般的にNbはオーステナイトの未再結晶領域を拡大させるのに有効な元素であり、圧延による組織微細化に寄与するため、靭性を向上させることができる。また、TiはTiNを形成し、鋳片加熱時や溶接時にピンニング効果によってオーステナイトの粗大化を抑制し、圧延によって組織を微細化することができる。一方で本発明の圧延プロセスにおいてNbとTiの効果を併用するとフェライト粒が過剰に微細になることで降伏強度が高くなるため、低YRを得るのが困難となる。適度な粒径の軟質相が得られて低YRを確保するにはNBTを0.010~0.020%にする必要がある。NBTが0.010%未満では、鋳片加熱時にオーステナイトが粗大化して微細なフェライトが得られず、一方でNBTが0.020%を超えるとフェライトが過剰に微細化することで低YRの確保が困難となるため、これを上限とする。
さらに本発明において、鋼材の低YR化および靭性の向上を達成するために圧延プロセスで金属組織を制御する必要があり、鋼板の板厚1/4位置における金属組織を規定する。金属組織は基本的にフェライトとなるが、フェライト以外の主な組織はベイナイトであり、それ以外にマルテンサイトやパーライトおよびMAが存在していてもよい。
金属組織のフェライト面積率:40~70%
フェライトはC固溶量が少なく、変態中に周囲のオーステナイトにCが拡散して軟質相となる。フェライトの面積率が大きいほど降伏強度及び引張強度は低くなるため、所定の強度、低YRを得るにはフェライトの面積率は70%以下に制御する必要がある。一方でフェライト面積率が40%未満になると、軟質相の役割が不十分となり、降伏強度が高くなるため低YR化が困難となるため、フェライト面積率は40~70%とする。
この板厚1/4の位置におけるフェライト組織において、フェライトの粒径分布は以下のようにする。ここで、フェライト粒径における粒径はいわゆる円相当径(投影面積を同じ面積の円と見立てた場合の円の直径)であり、画像解析装置を用いれば容易に測定することができる。実際の画像解析装置を用いた測定では、ごく微小な粒径のフェライトも観測される場合がある。そのようなフェライトの個数をすべてカウントして粒径別の個数割合を算出すると、フェライト粒径10μm未満のフェライト個数割合が突出して大きくなる可能性がある。そのような微小の粒径のフェライトは全体に占める総面積はごく小さいので、実際には個数として数えなくてよい。具体的には、相当径で2μm以上のフェライト個数を数えてフェライト個数割合を算出すればよい。
フェライト粒径10μm未満のフェライト個数割合:55~80%
粒径が小さいフェライト個数割合が大きいほど低温靱性が向上する。所要の低温靭性を確保するには粒径10μm未満のフェライト個数割合が55%以上必要である。一方で10μm未満のフェライト個数割合が80%を超えると粒径10μmを超える粗大なフェライト粒が少なくなり、引張荷重下において早期に降伏するフェライト個数が不十分となるため、降伏強度が高くなり低YR化が困難となる。そのため、フェライト粒径10μm未満のフェライト個数割合は55~80%とする。
フェライト粒径10~20μmのフェライト個数割合:20~45%
粒径10μm以上の粗大なフェライト個数割合が増加すると、引張荷重下において早期に降伏するようになるため、低YRを確保するのに有効である。一方で、粗大なフェライトは低温靭性を劣化させる問題がある。粒径が10~20μmのフェライトは低YRと低温靱性を両立でき、そのフェライト個数割合が20%未満では降伏強度が高くなり、一方で45%を超えると低温靭性の劣化があるため、フェライト粒径10~20μmのフェライト個数割合は20~45%とする。
フェライト粒径20μmを超えるフェライト個数割合:2%以下
粒径が20μmを超えるフェライトは著しく低温靭性を劣化させるため、最小限にする必要があるが、個数割合を2%以下に制御できれば、所要の低温靭性を得ることができるため、フェライト粒径20μmを超えるフェライト個数割合は2%以下とする。
なお、板厚の1/4位置におけるフェライトの粒径について規定するのは、鋼板の平均的な位置でのフェライト粒径を求めるためである。また、板厚の1/4位置におけるフェライト粒径分布を求めるに際しては、板厚の1/4位置を中心として±2mmの領域におけるミクロ組織を観察し、観察結果に基づいてフェライト粒径ごとの個数割合を測定すればよい。
上述のように低YRを得るには、鋼の金属組織中に所要フェライトを確保する必要がある。一方で鋳造時にTi析出物、より具体的には主としてTiNを金属組織内に分散させる。TiNが分散することにより溶接時にγ粒の成長を抑制でき、HAZ靭性が低下することはない。フェライト割合を確保する方法として、仕上げ圧延後に一定時間放冷して鋼板を所定の温度まで冷却させてフェライト変態させた後、水冷する方法が用いられる。
しかし、従来の方法では、製造ライン上で鋼板を一定時間放冷する必要があり、製造効率の観点からは好ましくなく、また、放冷中に高温から変態するフェライトは粗大化しやすく、10μm以下のフェライト個数割合が小さくなる。
そこで、本発明者らが検討を重ねた結果、水冷等の加速冷却(2次冷却)の前に水冷などの予備冷却(1次冷却)を行うことで、製造効率の問題を解決しつつ、1次冷却によってフェライトの変態駆動力を増加させることによって短時間かつ微細にフェライト変態させることができるため、10μm未満のフェライト個数割合も効率的に確保することができることが分かった。
本発明に係る低降伏比厚鋼板の製造方法については、前述した化学組成および金属組織を有する鋼板を製造することが可能である限り特に制限はないが、例えば、以下に示す方法により製造することができる。
まず、上述の化学組成を有する鋳片を加熱炉で1000~1120℃の温度範囲に加熱した後、加熱炉から抽出して熱間圧延を実施して鋼板を製造する。その際、900℃以下の温度範囲における累積圧下率が30%以上、かつ、圧延終了温度TFR(℃)が鋼板表面温度で下記(式3)に定義されるAr点以上となる条件で圧延する。圧延後、1次冷却及び2次冷却を行う。
Ar(℃)=910-310×[C%]-80×[Mn%]-20×[Cu%]-15×[Cr%]-55×[Ni%]-80×[Mo%]+0.35×([板厚(mm)]-8)…(式3)
(式3)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
上述した1次冷却及び2次冷却では下記(a)~(e)に示す条件で冷却処理を施す。
(a)第1冷却を、鋼板表面温度がTFR~TFR-30℃、かつ、Ar点以上の範囲で冷却を開始し、600~700℃の範囲で停止する。
(b)第1冷却の平均冷却速度を10℃/sec以上とする。
(c)第1冷却から第2冷却までの時間を10~50secとする。
(d)第2冷却を350℃~480℃の範囲で停止する。
(e)第2冷却での平均冷却速度を15℃/sec以上とする。
以上、第1冷却及び第2冷却は、一台の冷却装置を用い冷却してもよいし、二台の冷却装置を用いて鋼板を連続的に移動させて行ってもよい。
各工程について、以下に詳しく説明する。なお、以下に示す温度については、特に断りがない限り、鋼板表面温度である。
熱間圧延前の鋳片の加熱温度:1000~1120℃
加熱温度が1000℃未満である場合、鋳片の温度が低いため、圧下抵抗が大きくなる。そのため所定の板厚にするまでの圧延パス数が増えすぎるため製造効率が悪化する。一方、加熱温度が1120℃を超えるとオーステナイトの結晶粒が粗大化するため低温靭性が低下するおそれがある。
900℃以下の温度範囲における累積圧下率:30%以上
900℃以下の温度範囲における累積圧下率とは、900℃における板厚を基準として、仕上げ圧延後の板厚までに圧延した板厚の減少率である。この累積圧下率が30%未満では、変態後に微細な結晶粒が得られないため、低温靭性が低下するおそれがある。
圧延終了温度TFR:Ar点以上
圧延終了温度TFRがAr点未満となると、冷却前に初析フェライトが生成することがある。このため、圧延終了温度TFRは鋼板表面温度でAr点以上とする。なお、Ar点は上記(式3)で示すとおりであり、以下で示す冷却工程におけるAr点も同じである。
次に冷却工程について以下に詳しく説明する。
(a)第1冷却を、鋼板表面温度がTFR~TFR-30℃、かつ、Ar点以上の範囲で冷却を開始し、600~700℃の範囲で停止する。
第1冷却の開始温度は、圧延終了温度がTFRであることから、圧延終了温度TFR以下となる。第1冷却の冷却開始までに温度がTFR-30℃未満まで低下すると圧延で導入した転位が回復するため、変態の駆動力が低下する。そのため、粗大な粒径のフェライト個数割合が増加するおそれがある。一方で、冷却開始温度がAr点未満になると、冷却前に初析フェライトが生成することがある。このため、第1冷却を鋼板表面温度がTFR~TFR-30℃、かつ、Ar点以上の範囲で冷却を開始する。
また、第1冷却の冷却停止温度が700℃よりも高いと冷却による変態駆動力が十分に得られず、粗大な粒径のフェライト個数割合が増えることで靭性が低下する。一方で600℃未満の場合は、変態駆動力は大きくなるが変態核生成頻度が小さくなることで第1冷却と第2冷却の時間の間にフェライト変態が起こりにくいため、フェライト面積率が小さくなることによって低YRを得るのが難しくなる。このため、第1冷却は600~700の範囲で停止する。
(b)第1冷却での平均冷却速度を10℃/sec以上とする。
第1冷却の平均冷却速度が10℃/sec未満となると、冷却途中でのフェライト変態が開始することで粗大な粒径のフェライト個数割合が増加し、靭性が低下するおそれがある。このため、第1冷却の平均冷却速度を10℃/sec以上とする。第1冷却の平均冷却速度の上限速度は規定しないが、通常水冷装置の性能から考えれば、第1冷却の平均冷却速度は40℃/sec以下となる。
(c)第1冷却から第2冷却までの時間を10~50secとする。
1次冷却から2次冷却までの時間は1次冷却停止からの放冷時間となるが、これが10sec未満となると、1次冷却停止後からのフェライト変態が不十分となり、フェライト面積率が不足する。一方で、50secを超えると、フェライトの結晶粒が粗大化するため、靭性が劣化するおそれがある。このため、第1冷却から第2冷却までの時間を10~50secとする。このとき、第2冷却の開始時の鋼板表面温度は鋼板の復熱により580℃以上となる。
(d)第2冷却を350℃~480℃の範囲で停止する。
冷却停止温度が480℃よりも高いと未変態のオーステナイトが靭性の低い上部ベイナイトに変態することで靭性が劣化するおそれがある。一方で冷却停止温度が350℃未満に過剰に急冷されると鋼板が反るようになり平坦度が悪くなるおそれがある。このため、第2冷却における冷却停止温度は350~500℃の範囲とする。
(e)第2冷却の平均冷却速度を15℃/sec以上とする。
第2冷却の平均冷却速度が遅い場合、冷却途中で靭性の低い上部ベイナイト変態が生じて靭性が劣化するおそれがある。このため、第2冷却の平均冷却速度を15℃/sec以上とする。第2冷却の平均冷却速度の上限速度は規定しないが、通常水冷装置の性能から考えれば、第2冷却の平均冷却速度は40℃/sec以下となる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1および表2に示す化学成分を有する鋼を溶製し、連続鋳造機にて鋳片を作製した。得られた鋳片について表2に示す条件で熱間圧延を施した後に第1冷却および第2冷却を行い、用いて鋼板を得た。
Figure 0007077801000001
Figure 0007077801000002
Figure 0007077801000003
Figure 0007077801000004
得られた厚鋼板について、ミクロ組織と、下記の各種物性を調査した。
<機械的特性>
応力除去焼きなましを行った後、得られた各鋼板から平行部の長さが8.5mm、標点距離が42.5mmの丸棒引張試験片を作製した。このとき、丸棒引張試験片の長さ方向が圧延方向と垂直な方向(板幅方向)となるように試験片を切り出した。丸棒引張試験片を用いて、常温、大気圧で引張試験を実施して、降伏強度YS(MPa)、引張強度TS(MPa)、降伏比YR(=YS/TS×100、単位は%)および、全伸びEL(%)を求めた。
<低温靭性>
低温靭性の評価はJIS Z2242-2016に準拠したシャルピー試験片(2mmVノッチ試験片)を板厚の1/4位置から採取した。ノッチ位置は板厚方向とした。-60℃の条件で3本試験し、その最低値を吸収エネルギー(vE-60)とした。
HAZ靭性は、図1のように鋼板をX型開先で突き合わせた後、50k級鋼用の直径4.8mmのサブマージアーク溶接用ソリッドワイヤ商品名Y-Dと溶接フラックス商品名NB-55E(共に日鐵住金溶接工業株式会社製)を用いて、溶接入熱40~60kJ/cmにて図2のように両面1パス溶接を行った。その後、溶接長手方向と垂直に切断し、図2のように1/2tの溶融部をノッチ位置としてシャルピー試験片を採取して、-60℃でシャルピー衝撃試験を行って最低値を吸収エネルギーとした。
これらの結果を表3にまとめて示す。なお、本発明においては、TSが490MPa以上、YSが355MPa以上、YRが80%以下、ELが21%以上の場合に低YR鋼の特性を有していると評価し、また、鋼板とHAZ部のvE-60は47J以上の場合に低温靭性に優れると評価して、総合判定で合格とした。
<ミクロ組織>
ミクロ組織は、試験に供したシャルピー試験片の中央部から試験片の中央部から切出した断面を研磨した後、表面をナイタールで腐食して光学顕微鏡にて中心部から±2mmの領域を観察し、フェライト組織を同定して粒径ごとに各分率(個数割合)を求めた。なお、表5および6には示さないが、ミクロ組織を観察した同様の位置からTEM試料を採取し、TEMで確認したところ、フェライト組織内(フェライト粒内およびフェライト粒界)には微小なTi介在物(TiN)が存在していることが確認できた。
Figure 0007077801000005
Figure 0007077801000006
表1~表6を参照して、本発明で規定される化学組成、金属組織および製造条件を全て満足する本発明例である試験記号A1~A40は、低YRとなり、且つ母材およびHAZの双方において低温靭性に優れる結果となった。
一方、比較例である試験番号B1~B31は、化学組成、金属組織および製造条件の何れか1つ以上を満足できておらず、その結果所望の特性が得られなかった。
本発明によれば、LPGまたはアンモニア等のタンク材料として用いるのに好適な優れた低温靭性及びHAZ靭性を有する低降伏比厚鋼板を提供することが可能となる。
1 鋼板
2 溶接ビード
3 2mmVノッチシャルピー試験片

Claims (1)

  1. 鋼板の組成が質量%で、
    C:0.04~0.08%、
    Si:0.05~0.25%、
    Mn:0.8~1.6%、
    P:0.015%以下、
    S:0.005%以下、
    Al:0.015~0.05%、
    Nb:0.005%未満、
    Ti:0.008~0.020%、
    N:0.0045~0.0070%、
    O:0.0040%以下、
    Cu:0~0.40%、
    Ni:0~0.80%、
    Cr:0~0.20%、
    Mo:0~0.10%、
    V:0~0.08%、
    B:0~0.002%、
    Ca:0~0.005%、
    残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
    下記式1で定義されるCeqが0.30~0.40であり、
    下記式2で定義されるNBTが0.010~0.020であり、
    板厚1/4の位置の金属組織において、
    フェライト面積率が40~70%であり、
    円相当径で2μm以上のフェライト個数を数えてフェライト個数割合を算出したときに、
    前記フェライトの粒径分布において、
    10μm未満のフェライトの個数割合が55~80%であり、
    10~20μmのフェライトの個数割合が20~45%であり、かつ、
    20μmを超えるフェライトの個数割合が2%以下であり、
    フェライト組織中にTi析出物が存在する、
    HAZ靭性に優れる低降伏比厚鋼板。
    Ceq=[C%]+[Mn%]/6+([Cu%]+[Ni%])/15+([Cr%]+[Mo%]+[V%])/5…(式1)
    NBT=2×[Nb%]+[Ti%]…(式2)
    (式1)、(式2)において[ ]付元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
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