JP7076093B2 - ストロンチウムを含む薄膜及びその製造方法 - Google Patents

ストロンチウムを含む薄膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換特性に優れた新規なストロンチウムを含む薄膜及びその製造方法に関する。
熱エネルギーと電気エネルギーとの相互変換が可能な素子として熱電変換素子が知られている。この熱電変換素子は、p型及びn型の二種類の熱電変換材料(熱電材料)を用いて構成されており、この二種類の熱電材料を電気的に直列に接続し、熱的に並列に配置した構成とされている。この熱電変換素子は、両端子間に電圧を印加すれば、正孔の移動及び電子の移動が起こり、両面間に温度差が発生する(ペルチェ効果)。また、この熱電変換素子は、両面間に温度差を与えれば、やはり正孔の移動及び電子の移動が起こり、両端子間に起電力が発生する(ゼーベック効果)。
このため、ペルチェ効果を利用したパーソナルコンピュータのCPU、冷蔵庫、カーエアコン等の冷却用の素子としての検討、ゼーベック効果を利用したごみ焼却炉等から生ずる廃熱を利用した発電装置用の素子としての検討が進められている。特に、自動車のエンジンの廃熱量は無視できないほど多量であるため、エンジンの廃熱を利用して発電することも考えられており、その温度域は数百度と言われている。
従来、熱電変換素子を構成する熱電材料として、BiTeが主に実用化されており、Bi-Te系の材料でn型の熱電材料を形成する際には一般にSeが添加される。しかし、これらの熱電材料を構成する元素のBi、Te及びSeは毒性が強いため、環境汚染のおそれがある。そのため、環境負荷の少ない、即ち毒性を有しない熱電材料が望まれている。また、Bi-Te系の材料は100℃程度での利用が主であり、自動車の排熱利用に対しては適していない。さらには、自動車の廃熱回収に使用するには軽量で資源的に豊富な材料が望まれている。
珪化物系の熱電材料としてMgSiが知られている(例えば、特許文献1参照)。同族元素を用いた薄膜の作製方法としてBaSi系(例えば、特許文献2参照)並びにBaSi系のBaの部分をSrに置換したもの(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、SrSi膜に関する検討はこれまで知られておらず、どのような膜結晶性、並びに熱電特性を持つか不明であった。
特開2002-368291号公報 特開2016-008316号公報 特開2005-294810号公報
本発明の目的は、熱電変換特性の高い熱電素子に適したストロンチウムを含む薄膜及びその製造方法を提供することにある。
このような背景に鑑み、本発明者らは鋭意検討を重ねた。その結果、珪化ストロンチウムの結晶相を制御し、ストロンチウム及びシリコンを含む特定の多結晶体を含む薄膜が優れた熱電変換特性を有することを見出するとともに、該薄膜を得る製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の態様は以下の通りである。
(1)ストロンチウム及びシリコンの多結晶体を含有し、該多結晶体が立方晶SrSi相を主に含有することを特徴とする薄膜。
(2)前記多結晶体が、前記立方晶SrSi相に加えて、更に、三方晶SrSi相を含有する上記(1)に記載の薄膜。
(3)前記立方晶SrSi相(101)面のX線回折ピーク強度に対する、前記三方晶SrSi相(210)面のX線回折ピーク強度の比が0.50以下である上記(1)又は(2)に記載の薄膜。
(4)前記多結晶体が、前記立方晶SrSi相及び三方晶SrSi相に加えて、更に、Si相を含有する上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の薄膜。
(5)前記立方晶SrSi相(101)面のX線回折ピーク強度に対する、Si相(100)面のX線回折ピーク強度の比が0.2以下である上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の薄膜。
(6)300℃における10Ω・cm以下の電気抵抗率、20μV/K以上のゼーベック係数及び0.10×10-3W/mK以上のパワーファクターを有する上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の薄膜。
(7)薄膜の表面粗さ(Ra)が、20nm以下である上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の薄膜。
(8)サファイア、無機ガラス、又はシリコンからなる基体上に成膜されている上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の薄膜。
(9)上記(1)~(8)のいずれかに記載の薄膜の製造方法であり、珪化ストロンチウムをターゲットとするスパッタ法により基体上に成膜する薄膜の製造方法。
(10)珪化ストロンチウムが、含有酸素量が1.5wt%以下の珪化ストロンチウムバルク多結晶体である上記(9)に記載の薄膜の製造方法。
(11)基体温度を650℃~750℃とし、成膜におけるガス圧を10mtorr以上とする上記(9)又は(10)に記載の薄膜の製造方法。
(12)基体としてサファイア基板を用いる上記(9)~(11)のいずれか一項に記載の薄膜の製造方法。
(13)上記(1)~(8)のいずれか一項に記載の薄膜を使用する熱電変換素子。
本発明によれば、300℃の温度下で、10Ω・cm以下の低い電気抵抗率、20μV/K以上の高いゼーベック係数、及び0.10×10-3W/mK以上の高いパワーファクターという優れた熱電変換特性を有するストロンチウム・シリコン薄膜が提供できる。
本発明は、ストロンチウム及びシリコンの多結晶体を含有し、該多結晶体が立方晶SrSi相を主に有する薄膜である。熱電特性が良好な立方晶SrSi相を含むことにより、熱電特性を向上させることが可能となる。本発明では、多結晶(100質量%)中、立方晶SrSi相が80質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90%質量以上含有されているのが好ましい。どの程度SrSi相が含まれているかは、例えば、表層のEBSD(後方散乱電子回折)分析により、薄膜全面に対する立方晶SrSi相の比率を算出することにより得られる。
本発明の薄膜中のストロンチウム以外の例えば、カルシウム、バリウムなどアルカリ土類金属は、結晶の歪みが発生し、ゼーベック係数や電気伝導度が低下するとの理由で少ないことが好ましい。ストロンチウム以外のアルカリ土類金属の含有量は、ストロンチウム及びシリコンの合計量に対して10wt%未満であることが好ましく、5wt%以下がより好ましく、1wt%以下であることが更に好ましい。
ストロンチウム及びシリコン以外の金属の含有量も、同様に格子の歪みを発生させる理由で少ないことが好ましい。これらの金属の含有量は、ストロンチウム及びシリコンの合計量に対して5wt%未満であることが好ましく、3wt%以下がより好ましく、1wt%以下であることが更に好ましい。
本発明の薄膜は300℃の中温域におけるゼーベック係数の絶対値が80μV/K以上と高い性能を示す。
珪化ストロンチウムの主な結晶相は、立方晶SrSi相及び正方晶SrSi相であるが、そのほかに三方晶SrSiを形成することができる。立方晶SrSi相にて熱電特性を示すため、主な相が立方晶SrSi相である必要がある。更に、導電性を向上させるために金属的な相を挿入することが好ましい。正方晶及び三方晶は金属的性質を示すため、同じ原料で別組成が存在するようにすることが好ましいので、導電層として正方晶SrSi若しくは三方晶SrSi相を含むことが好ましく、更に好ましくは三方晶SrSiを含むことが好ましい。
本発明の薄膜は、立方晶SrSi相を有することが好ましく、これにより、薄膜がより極めて高い熱電特性を示す。より好ましくは、主相が立方晶SrSi相となることである。
珪化ストロンチウムの結晶相が主相か否かはピーク強度が最も高い材料が何かにより決定される。本発明においては基体に帰属するピークを除き、立方晶SrSi相のピーク強度が最も高いことを特徴とする。
本発明の薄膜は、導電性を向上させることから三方晶SrSiを有することが好ましい。これにより、薄膜がより低い電気抵抗率を示す。
本発明の薄膜が、第2相として三方晶SrSi相を含有する場合、すなわち、立方晶及び三方晶を有する場合、XRDパターンにおける回折ピークにおいて、以下のピーク強度比を有することが好ましい。すなわち、立方晶SrSi相(101)面のX線解説ピーク強度(以下、I(cub)という。)に対する、三方晶SrSi相(210)面のX線解説ピーク強度(以下、I(tri)という。)比が、好ましく0.50以下であり、より好ましくは0.30以下であり、更に好ましくは0.10以上0.20以下である。これにより、熱電特性を持つ立方晶SrSi相を活用しつつ、三方晶SrSi相の導電性を利用することが可能となり、膜の熱伝特性がより向上する。
また、本発明の薄膜は、立方晶SrSi相、三方晶SrSi相及びSi相を有することが好ましい。この場合、本発明の膜のXRD回折パターンにおいて、立方晶SrSi相に起因するI(cub)に対する、Si相(100)面のX線回折ピーク強度(以下、I(Si)という。)の比が0.2以下であることが好ましく、より好ましくは0.1以下である。該強度比は0.02以上であることが好ましい。Si相が存在することにより、膜の熱伝導率がより上昇し、かつ、電気伝導率が低下するため、より熱電特性が低下する。
本発明の薄膜に含有される、SrとSiの比率、すなわち、Si/Srの原子数比は好ましくは1.8~2.8、より好ましくは1.8~2.2である。これにより、SrSi相が主相として存在しやすくなり、熱電特性が向上する。
薄膜の厚みは50nm以上が好ましく500nm以上がさらに好ましい。これにより安定した熱電性能を示すことが可能となる。薄膜の厚みが50nm以上であることにより、十分な結晶性、伝導性を示し、より良好な熱電特性を得ることができる。薄膜の厚みの上限は、特に制限されないが、薄膜の厚みは、通常、100μm以下である。
本発明の薄膜は、基体上に成膜されていることが好ましい。この基体の材料としては、サファイア、無機ガラス、シリコン、等が例示できる。基体は板状の基板であっても、板状以外の異形物や複雑形状物であってもよい。なかでも、結晶性の良い膜を作製するためには、サファイア基板が好ましく、その方位は(0001)面に配向した基板が好ましい。これにより、基板の結晶性に合わせて薄膜の結晶性も向上するため、その熱電特性がより向上する。
薄膜の表面粗さ(Ra)は好ましくは20nm以下、より好ましくは15nm以下であることが好ましい。表面が平坦であることで表層の面積が減少し、表層酸化を抑制することが可能となる。表面粗さ(Ra)は、JIS R 1683により測定される。
熱電変換材料の性能を評価する指数として、パワーファクターPF=Sσや、無次元性能指数:ZT=(Sσ/κ)Tが用いられている。ここで、S:ゼーベック係数、σ:導電率、κ:熱伝導率、T:絶対温度である。すなわち、熱電変換材料において、良好な熱電特性を得るには、ゼーベック係数S及び導電率σが高く、熱伝導率κが低いことが必要である。
本発明の薄膜は、300℃において、10Ω・cm以下、特には、1.0×10-2Ω・cm以下の電気抵抗率を有することができる。これにより、熱電変換材料としての指数がより大きくなり、良好な熱電変換特性を示す。また、20μV/K以上、特には、50μV/K以上のゼーベック係数を有することができる。これにより、熱電変換材料としての指数がより大きくなり、良好な熱電変換特性を示す。更に、0.10×10-3W/mK以上、特には、0.20×10-3W/mK以上のパワーファクターを有することができる。これにより、良好な熱電変換特性を示す。
次に、本発明の薄膜の製造方法の一例について説明するが、この方法に限定されるものではない。
本発明の薄膜の製造方法は、スパッタ法を用いて成膜することが好ましい。薄膜の組成を調整する方法は特に限定しないが、各元素を別のスパッタリングターゲットとして準備し、共にスパッタする方法が挙げられる。又は、ベースとなるターゲット、例えば、シリコンターゲットの上にストロンチウム元素源の破片を設置し、スパッタすることでもよい。ストロンチウム元素、シリコン元素量の調整は、各元素を別のスパッタリングターゲットとして準備する場合は、例えば、スパッタ時の放電電力、スパッタ時のガス圧、ガス組成を調整することなどにより可能となる。各元素ターゲットの破片を使用する場合、破片の大きさ、数、設置位置などを選択することで調整することができる。
上記スパッタ法において、安定した放電特性や、不純物の混入を低減するため、本発明では、珪化ストロンチウムスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。金属ストロンチウムは表面が酸化されやすく、酸素が不純物として混入しやすく、また、空気中で発火する恐れがあるため取り扱いが煩雑である。それに対し、珪化ストロンチウムは空気との反応性も小さく、酸素量を抑制することが可能である。また、スパッタリングターゲットの組成は目的とする薄膜の組成に近いものが好ましい。また、酸素量を低減したスパッタリングターゲットを使用することが好ましい。
本発明者によると、スパッタ法による成膜後の膜の結晶性が、成膜時の基体の温度により変化することを見出された。基体の温度は650℃以上が好ましく、更に好ましくは700℃以上である。500℃までの基体温度では、得られた膜は結晶化しておらず、その熱電特性は向上しない。500℃以上の基体温度で膜は結晶化するが、500℃~650℃においては好ましい結晶相であり、安定相である立方晶でなく、三方晶が形成される。好ましい結晶相である立方晶は650℃以上に基体を加熱することにより得ることが可能になる。
基体温度は900℃以下が好ましく、800℃以下がより好ましい。過度に高温で処理すると立方晶から正方晶へ変化し、熱電特性が低下する傾向となる。立方晶と三方晶とを混在させるためには、基体温度は650℃~750℃が好ましく、680℃~740℃がより好ましい。そうすることで熱電特性の高い立方晶と電気伝導性の高い三方晶の混合した良好な熱電特性を有する結晶相となる。
本発明では、スパッタ法などにより得られた非晶質の膜を、好ましくは基体ごと加熱することで結晶化することも可能である。その温度は400℃以上が好ましく、より好ましくは500℃以上である。加熱温度は900℃以下が好ましく、800℃以下がさらに好ましい。
成膜におけるガス圧は、10mtorr以上であることが好ましく、更に好ましくは20mtorr以上である。成膜ガス圧は、500mtorr以下が好ましく、更に好ましくは400mtorr以下である。この範囲とすることで、成膜時に安定的に放電を維持することが可能であり、粒子が基体に到達する際のエネルギーを適切に調整し、結晶性の良い膜を得ることが可能となる。
放電電力は、ターゲットに与える電力密度として、10W/cm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1W/cm以下である。これにより、粒子に与えるエネルギーが抑制でき、より歪の少ない膜を得ることができる。電力密度は0.1W/cm以上が好ましく、さらに好ましくは0.5W/cmである。そうすることで安定した放電が可能となる。
成膜に用いるガスは酸素の影響を抑制するために、水素を含有することが好ましい。水素を含有させることでスパッタリングターゲット中の酸素と反応させ、膜中の酸素を低減することが可能となる。
スパッタ法で使用するターゲットは、好ましくは、珪化ストロンチウムバルク多結晶体である。珪化ストロンチウムバルク多結晶体における含有酸素量が好ましくは1.5wt%以下であることが好ましい。これにより強度の高い珪化ストロンチウム多結晶体を得ることが可能となる。該含有酸素量は、好ましくは1.0wt%以下、さらに好ましくは0.7wt%以下、特に好ましくは0.5wt%以下である。これにより多結晶体中に混入した酸素に起因する結晶のひずみを低減でき、当該多結晶体の強度がより向上する。
ここで、含有酸素量は、当該多結晶体を熱分解させ、炭素・窒素・水素分析装置を用いて熱伝導度法により酸素量を測定する方法が使用できる。また、XPS(X線光電子分光)、EPMAなどの元素分析により測定する方法なども挙げられる。
スパッタリングターゲットのバルク多結晶体は、密度が3.0g/cm以上であることが好ましく、3.2g/cm以上がさらに好ましい。これにより、バルク体中に開気孔が少なくなり、表面の酸化が進みにくくなる。ここで密度とは嵩密度であり、寸法計測による方法、アルキメデス法により計測できる。
珪化ストロンチウムの結晶相は、その組成により異なり、SrSi相、SrSi相、SrSi相、SrSi相、SrSi相等が挙げられる。本発では、X線回折装置にて珪化ストロンチウムに関係する相が見られる場合に、バルク多結晶体が珪化ストロンチウムの結晶相を有するとみなす。
バルク多結晶体は、結晶相として、SrSiを含むことが好ましい。これにより、多結晶体の強度がより高くなり、かつ、高い熱電特性を示す。SrSiの結晶相は、立方晶、正方晶又は三方晶の少なくとも一つの結晶相であることが好ましい。また、立方晶SrSi相を主晶として含むことが好ましい。これにより、バルク体の強度がより向上する。ここで、立方晶SrSi相が主相であることは、バルク体のXRDパターンにおいて、もっとも強いピーク強度を示す回折角を示す結晶相が立方晶SrSi相であることを表す。
ここで、バルク多結晶体が珪化ストロンチウムの結晶相を有することは、XRD回折試験において以下のように確認することができる。すなわち、珪化ストロンチウム結晶構造に帰属されるピークとは、Cuを線源とするXRDの2θ=20~80°の範囲内に検出される回折ピークが、JCPDS(Joint Committee for Powder Diffraction Standards)カードの各結晶相に帰属するNoである(例えば、SrSi立方晶ならば、01-071-0491)に帰属されるピークパターン又はそれに類似したピークパターン(シフトしたピークパターン)に指数付けできるものであることを指す。
バルク多結晶体は、正方晶SrSiを主相として含むことが好ましい。これにより、多結晶体の強度がより高くなり、かつ、高い熱電特性を示す。ここで、正方晶SrSi相が主相であることは、バルク体のXRDパターンにおいて、もっとも強いピーク強度を示す回折角を示す結晶相が正方晶SrSi相であることを表す。
バルク多結晶体は、斜方晶SrSiを主相として含むことが好ましい。これにより、多結晶体の強度がより高くなり、かつ、高い熱電特性を示す。ここで、斜方晶SrSi相が主相であることは、バルク体のXRDパターンにおいて、もっとも強いピーク強度を示す回折角を示す結晶相が斜方晶SrSi相であることを表す。
バルク多結晶体は、粒径45μm以上のSi粗粒を含まないことが好ましい。これにより、本発明の多結晶体へのSiの混入を抑制することでき、強度を向上することが可能となる。粗粒の存在は電子顕微鏡を用いた観察により確認することができる。
バルク多結晶体におけるSi結晶相の含有量はなるべく少ないことが好ましい。その指標として、XRDパターンにおいて、主相である珪化ストロンチウムの最大となる回折ピーク強度に対する、シリコンの(100)面に帰属する回折ピーク強度比が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがさらに好ましく、特に好ましくは1%以下である。これにより、多結晶体へのSiの混入を抑制することでき、強度を向上することが可能となる。
シリコンの混入量を評価するに当たりX線回折装置で得たピーク強度を元に、下記の式を用いた。

Si/SrSi=シリコン最大ピーク強度/珪化ストロンチウム最大ピーク強度

例えば、珪化ストロンチウムの主相が立方晶SrSi相である場合、Si(100)に帰属されるピークと、珪化ストロンチウム立方晶SrSi相(112)面とのピーク強度の比で表すことができる。
ここで、SrSiは、SrとSiから構成される合金を一般的に表記するものであり、SrとSiから構成される合金のいずれかを示す。
バルク多結晶体のSi/Sr原子量比は1.8以上2.4以下の範囲であることが好ましい。これにより、主相としてSrSi相が存在しやすく、かつ、良好なSrSi相を得ることが可能となる。
バルク多結晶体のSi/Sr原子量比は1.3以上1.8未満であることが好ましい。これにより、主相としてSrSi相が存在しやすく、かつ、良好なSrSi相を得ることが可能となる。
バルク多結晶体のSi/Sr原子量比は0.7以上1.3未満であることが好ましい。これにより、主相としてSrSi相が存在しやすく、かつ、良好なSrSi相を得ることが可能となる。
次に、スパッタリングターゲットに好ましく使用されるバルク多結晶体の好ましい製造方法を説明する。
(合金化工程)
ストロンチウム源、珪素源を含む原料を合金化する工程である。合金化方法は特に限定されないが、極力酸素を含有させないような方法が好ましく、そのためには容器などに酸素を含有する機材をなるべく使用しない装置であるアーク溶解法が好ましい。アーク溶解法とは電極から放電させることで被処理物質を局所的に加熱し溶融する手法である。この方法は簡便に高温処理が可能となり、合金化処理方法として優れている。また、雰囲気制御もできるために、不活性ガス雰囲気中などで処理が可能であり、得られる合金の含有する酸素量をより低酸素量とすることが可能となる。
例えば、ストロンチウム源に金属ストロンチウム、珪素源にシリコンを用いた場合、ストロンチウムの融点が約780℃、沸点が約1400℃、シリコンの融点が約1400℃であることから、双方を均一に溶融するためにも、高速で昇温が可能であるアーク溶解炉は有効である。
ストロンチウム源はストロンチウムの単体金属、ストロンチウム合金の少なくともいずれかであることが好ましく、特に好ましいストロンチウム合金として、珪化ストロンチウム合金を挙げることができる。
珪素源はシリコンの単体金属、シリコン合金の少なくともいずれかであることが好ましく、特に好ましいシリコン合金として、珪化ストロンチウム合金を挙げることができる。
ここで、原料に珪化ストロンチウム合金を含む場合、当該珪化ストロンチウム合金はストロンチウム源、及び珪素源とすることもできる。
ストロンチウム源の平均粒径は1mmより大きいことが好ましく、さらに好ましくは8mm以上である。これにより、酸化が抑制され、安定してバルク多結晶体中の酸素量を低下させる効果が得られる。 合金化工程において、ストロンチウム源、珪素源を混合しアーク溶解処理を行う、アーク溶解処理を一段階行う方法、又は、ストロンチウム源と珪素源をアーク溶解処理し、その後溶解物を反転し、改めてアーク溶解処理を行う、アーク溶解処理を二段階行う方法のいずれでもよいが、前述のアーク溶解処理を二段階行う方法が好ましい。これにより、まず、バルク多結晶体において、珪素が十分に拡散する、すなわち、珪化ストロンチウムへの固溶が十分におきるため、固溶していない珪素の存在により焼結体強度が低下するという問題を解決することもできる。具体的に溶解する手段として、先にストロンチウムが溶解されるように原料を設置する。
例えば、水冷鋳型の底部にシリコンを設置後、その上部に金属ストロンチウムを設置することで、アーク溶解初期にストロンチウムがアーク放電に晒されるようにする。そうすることで初期にストロンチウムを溶解し、その後シリコン後合金化できるようになる。ただし、水冷鋳型の底部は温度が低いため、溶解時間を長くするなどの工夫が必要である。
合金化処理においてアーク溶解法を用いる場合、材料重量当たりのアークの出力の強さは、融点差の大きな材料の合金化に影響を与える。例えば、バリウムと珪素の合金化の場合は、バリウムの融点約730℃、沸点約1640℃と融解後揮発までの温度に一定の幅があるため、初期出力100~200A、溶解中の出力は10~30A/g(溶解金属投入量当たりの放電電流量)の出力範囲で溶解が可能であり、ある程度容易に溶解が可能であるが、金属ストロンチウムは融点約780℃、沸点が1400℃とシリコンの溶融温度範囲ではストロンチウムが揮発し所望の組成比の珪化ストロンチウム合金を得ることが困難である。
特にストロンチウム源として金属ストロンチウムを用いる場合、初期の放電電流は100A未満であることが好ましく、より好ましくは70A以下、さらに好ましくは50A以下である。初期の放電電流は20A以上が好ましく、更に好ましくは30A以上である。そうすることで金属ストロンチウムを溶解させ、かつ揮発を抑制した状態で合成を開始することが可能となる。溶解後の合金物に対しては5~10A/Sr-g(ストロンチウム投入量当たりの放電電流値)の放電電流をかける。そしてその反応時間を3分以上行うことで、珪素の溶融温度よりも低い温度で珪化ストロンチウムへの合金化が進行することで、揮発を抑制し、珪素が残留しない、珪素とストロンチウムの合金化を進めることが可能となる。
また、アーク溶解法を使用することで局所的に加熱を行うことにより、ストロンチウムと珪素の界面のみを優先的に加熱し、反応を促進することが可能となる。
ストロンチウム源として、金属ストロンチウムを使用する場合、塊形状であることが好ましい。粉末形状では、表層酸化が進行し、合金に酸素を取り込む安くなると共に、ストロンチウム溶解時に酸化膜が揮発しストロンチウム添加量が減少する。その直径は1mm以上が好ましく、5mm以上がさらに好ましく、更に好ましくは10mm以上である。そうすることで表層を低減し、酸化を抑制すると共に、安定的にストロンチウムを投入することが可能となる。
珪素源は粉末であることが好ましく、粉末の平均粒径は10mm以下、更には5mm以下であることが好ましい。平均粒径とは粉末もしくは粉砕後の破砕物の平均粒子径を示し、粒度分布計、粒子寸法計測などで測定されるD50平均粒径を指す。
平均粒径が10mmより大きくとなると、溶解時に未溶解や未反応のシリコンの残渣が残ることで珪化ストロンチウム合金体中に発生するシリコン粗粒によって割れが生じるため、珪化ストロンチウムバルク多結晶体を製造することが困難となる。また、平均粒径が小さいとアーク溶解法を使用する際に放電のエネルギーによりシリコン粉末が溶融する前に飛散し、また、表面張力により溶液中に浮遊してしまうため、安定的、かつ必要な組成比に溶解することが困難となるけ傾向があるため、シリコン粉末の平均粒径は0.1mm以上であるのが好ましい。
また、原料であるストロンチウム源及び珪素源の酸素含有量は極力少ないことが望ましく、具体的には20atm%以下が好ましく、10atm%以下がより好ましい。原料中の酸素含有量を少なくすることで、多結晶体に残留する酸素が減少し、成膜した珪化ストロンチウム膜の酸素量も減少することで純度も向上する。例えば、ストロンチウム源として金属ストロンチウムを用いる場合、ストロンチウムは空気に触れると速やかに酸化が進行するため、酸素量を軽減するためには、空気に触れないように溶解装置に設置することが好ましい。
(粉砕工程)
合金化工程で得られたストロンチウム合金を粉砕する工程である。得られる合金の酸素含有量を増加させないため、合金化工程から粉砕工程の間において、珪化ストロンチウム合金は、不活性ガス、又は乾燥ガスの雰囲気にて行うことが好ましく、粉砕も不活性ガス、乾燥ガス雰囲気にて行うことが好ましい。ドープ元素含有合金の粉末表面の酸化を防ぎ、酸素含有量を低く抑えることができるからである。粉砕は、乳鉢を使用する方法、ボールミルを使用する方法、ビーズミルを使用する方法を例示することができる。
(ホットプレス工程)
珪化ストロンチウム合金の粉末を600℃~1100℃でホットプレス処理する工程である。この工程により、得られるバルク多結晶体がより均一となり、その熱電変換特性が安定したものとなる。ホットプレス法は粉末を加圧しながら温度を与えることで焼結を進める装置であり、加熱時に一軸加圧を行なうことで焼成時の被処理物内の元素の拡散を補助するため、拡散係数が低い元素を含有する場合、又は金属など粒子径が大きい粉末を処理する場合など、焼結しにくい材料でも焼結できる焼成法である。ホットプレス法により焼成を行なうことで密度が向上し、例えば、3.0g/cm以上の高い密度を有する珪化ストロンチウム多結晶体を得ることが可能となる。
ホットプレス工程に供する、珪化ストロンチウム合金の粉末は、ストロンチウム源、珪素源を含む原料を後述するアーク溶解により処理することで得られた珪化ストロンチウム合金であることが好ましい。
ホットプレス工程に供する珪化ストロンチウム合金の粒径(D50%、篩式粒度分布計)は、10μm~200μmが好ましく、更に好ましくは30μm~150μmである。そうすることで、粉末が微細となり、焼結性が向上することでバルク多結晶体の密度が向上する。ただし、10μm未満では粉末の酸化が進行しやすく、また、粉末充填時の密度が低下するため、低酸素、高密度の焼結体を得ることが困難となる。
ホットプレス処理における焼成温度は600℃~1000℃であり、好ましくは、700℃~1000℃である。600℃より低い温度では焼結が進まず、密度が成形体密度と同程度にしか向上しない。また、1000℃よりも高い温度にて焼成を行なうと融点が近いために珪化ストロンチウムが溶融する可能性がある。
ホットプレス処理における圧力は10MPa~100MPaが好ましい。これにより、多結晶体の密度をより向上させることができ、かつ、一般的に用いられるカーボン製の金型でも使用に耐えうるからである。
ホットプレス処理における雰囲気は酸素を含まない雰囲気で行なうことが好ましく、真空、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気のいずれかであることが好ましい。ホットプレス処理の焼成温度における保持時間は30分以上が望ましく、さらには1時間以上が望ましい。保持時間が短いと内部まで均一に加熱できず多結晶体として保形が難しい。
バルク多結晶体は、所定の寸法に加工してもよい。加工方法は特に限定されないが、平面研削法、ロータリー研削法又は円筒研削法等を用いることができる。水と反応するために加工時の水の取扱には注意を要する。必要に応じて、熱電変換素子用途に適した形状に加工してもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限定して解釈されるものではない。
(結晶性の確認方法)
XRD装置(装置名:ブルカーAXS社 D8 Discover)を用いて20°~50°まで走査し、あおり角0°~90°の範囲で測定したデータを積分して得た回折図形についてピーク位置から含有される結晶相を同定した。
参考とした結晶相のJCPDSカードは、立方晶は00―020―1215であり、正方晶は00―031―1363である。また、三方晶は、Phys. Rev. B 84,184503(2011)を参考にして、点群P-3m1、164、a=3.89Å、c=5.01Åとし、(101)ピーク:31.35°、(102)ピーク:44.05°として同定した。
(薄膜中の添加元素量の確認方法)
波長分散型蛍光X線分析装置(装置名:PANalytical社 PW2404)を用いて、元素分析を実施し、添加元素の含有率を計算した。
(膜の導電率の測定方法)
ゼーベック係数測定装置(装置名:アルバック社 ZEM-3)により室温から400℃まで加熱し各温度の膜導電率を測定した。
(半導体型の判別方法)
ゼーベック係数測定装置(装置名:アルバック社 ZEM-3)を用いて室温から400℃まで加熱した際のゼーベック係数の絶対値より判断した。正の値:p型、負の値:n型
(ゼーベック係数の測定方法)
ゼーベック係数測定装置(装置名:アルバック社 ZEM-3)を用いて室温から400℃まで加熱し各温度のゼーベック係数を算出した。
(結晶相の割合の測定方法)
EBSD(後方散乱電子回折)分析を用いて膜表面における結晶化している部分の各結晶相の面積比から算出した。
[実施例1]
表1に示される、Si/Sr比、立方晶SrSi相を有するバルク多結晶体からなるスパッタリングターゲット、成膜ガス圧、及び成膜を用いて、下記のスパッタリング条件にて、(0001)サファイア基板(京セラ社製5mm角、0.5mm厚み)上にスパッタ成膜試験を実施した。
(スパッタ条件)
放電方式 :RFスパッタ
成膜装置 :マグネトロンスパッタ装置
ターゲットサイズ :1.3inchφ珪化ストロンチウムターゲット
ターゲット―基板間距離:60mm
成膜圧力 :20mTorr
導入ガス :アルゴン100sccm
放電パワー :20W(2.3W/cm
スパッタリングで得られた膜物性(Si/Sr比、膜厚、表面粗さ)を表2に示す。また、スパッタリングで得られた膜に含まれる結晶相の種類、それらの含有比率、電気抵抗率(300℃での値)、ゼーベック係数(300℃での値)及びそこから導き出されるパワーファクターを表3に示す。
[実施例2~4、比較例1~5]
実施例1において、成膜ガス圧、及び成膜温度を表1のように変更した以外はいずれも実施例1と同一の条件において、(0001)サファイア基板(京セラ社製5mm角、0.5mm厚み)上にスパッタ成膜試験を実施した。
実施例1の場合と同様に、得られた膜物性(Si/Sr比、膜厚、表面粗さ)を表2に示し、また、得られた膜に含まれる結晶相の種類、それらの含有比率、電気抵抗率(300℃での値)、ゼーベック係数(300℃での値)及びそこから導き出されるパワーファクターを表3に示す。また、実施例2における立方晶SrSiの割合は99質量%であった。
なお、実施例1~4及び比較例1~5で得られた膜の金属不純物量はいずれも1wt%以下であった。また、比較例1、2については膜剥がれが生じていた。
Figure 0007076093000001
Figure 0007076093000002
Figure 0007076093000003
本発明のストロンチウム・シリコン薄膜は、優れた熱電変換特性、具体的には、低い電気抵抗率、高いゼーベック係数、及び高いパワーファクターを有するので、広範な分野における熱電変換素子を構成する熱電材料として有用である。

Claims (11)

  1. ストロンチウム及びシリコンを含む多結晶体を含有し、
    前記多結晶体が立方晶SrSiに加えて、三方晶SrSi 相を含有し、かつ前記立方晶SrSi 相(101)面のX線回折ピーク強度に対する、前記三方晶SrSi 相(210)面のX線回折ピーク強度の比が0.50以下であることを特徴とする薄膜。
  2. 前記多結晶体が、前記立方晶SrSi相及び三方晶SrSi相に加えて、更に、Si相を含有する、請求項1に記載の薄膜。
  3. 前記立方晶SrSi相(101)面のX線回折ピーク強度に対する、Si相(100)面のX線回折ピーク強度の比が0.2以下である、請求項1又は2に記載の薄膜。
  4. 10Ω・cm以下の電気抵抗率、20μV/K以上のゼーベック係数、及び0.10×10-3W/mK以上のパワーファクターを有する、請求項1~のいずれか一項に記載の薄膜。
  5. 薄膜の表面粗さ(Ra)が、20nm以下である、請求項1~のいずれか一項に記載の薄膜。
  6. サファイア、無機ガラス、又はシリコンからなる基体上に成膜されている、請求項1~のいずれか一項に記載の薄膜。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の薄膜の製造方法であり、珪化ストロンチウムをターゲットとするスパッタ法により基体上に成膜する薄膜の製造方法。
  8. 珪化ストロンチウムが、含有酸素量が1.5wt%以下の珪化ストロンチウムバルク多結晶体である、請求項に記載の薄膜の製造方法。
  9. 基体温度を650℃~750℃とし、成膜におけるガス圧を10mtorr以上とする、請求項又はに記載の薄膜の製造方法。
  10. 基体としてサファイア基板を用いる、請求項のいずれか一項に記載の薄膜の製造方法。
  11. 請求項1~のいずれか一項に記載の薄膜を使用する熱電変換素子。
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