JP7073906B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、廉価な構成の光走査型の光書き込み装置におけるレーザー光のパルス幅の変動を抑制する技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体表面を露光して静電潜像を形成するために光書き込み装置を備えている。光書き込み装置のうち、光走査型の光書き込み装置は、レーザーダイオードが出射するレーザー光を、回転多面鏡(ポリゴンミラー)等を用いて偏光走査する。この際、レーザー光は、画像データに応じたレーザー点灯信号を用いて変調され、点消灯される。このレーザー点灯信号を画像形成装置本体から光書き込み装置に伝送するための配線としては、低コスト化を目的として、フレキシブルフラットケーブル(FFC: Flexible Flat Cable)が用いられる。FFCは並列に配置された導体をフィルム状の絶縁体で上下より挟んで作られたケーブルで、シールドの無いものは安価なため頻用されている。
しかしながら、シールドの無いFFC(以下、「ノンシールドFFC」という。)は、筐体板金との距離が製品毎の配線状態によって変化すると、伝送線路の浮遊容量が変化するため、信号波形歪が安定しないという問題がある。特に、近年、画像形成装置の高速化および高解像度化の進展によって、短パルスのレーザー点灯が必要になってきており、短パルスのレーザー点灯信号は信号波形歪の影響を受けてレーザーパルス幅が変動し易い。ノンシールドFFCを用いるとレーザー点灯信号のパルス幅が安定しないと、プリント画像の細線の線幅変動やハーフトーン濃度変動を引き起こすという問題が発生する。このため、現時点においては、高速かつ高解像度の画像形成装置にノンシールドFFCを適用することができない。
このような問題に対して、例えば、シールド付きのFFC(以下、「シールドFFC」という。)を採用すれば、浮遊容量の影響を抑えて、線路インピーダンスを一定にすることができるので、信号波形歪を安定化させることによって、レーザー点灯信号のパルス幅を安定化させることができる。従って、高速の画像形成装置にも対応することができる。
特開2000-085177号公報 特開平7-322065号公報 特開2008-270966号公報
しかしながら、シールドFFCは、ノンシールドFFCよりも高価であることに加えて、シールドFFCを接続するためのコネクターもまた高価であるため、安価なノンシールドFFCでもレーザー点灯信号のパルス幅の変動を抑制できる技術が望まれている。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、ノンシールドFFCを用いて本体から光書き込み装置に伝送されるレーザー点灯信号のパルス幅の変動を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、第1および第2の回路基板と、画像データから第1のレーザー点灯信号を生成するレーザー点灯信号生成手段と、前記第1の回路基板上に実装され、前記第1のレーザー点灯信号からレーザー点灯用伝送信号を生成して、送信するレーザー点灯用伝送信号送信手段と、前記レーザー点灯用伝送信号を伝送するレーザー点灯用フレキシブル配線と、前記第2の回路基板上に実装され、前記レーザー点灯用フレキシブル配線にて伝送されたレーザー点灯用伝送信号を受信して、第2のレーザー点灯信号を生成するレーザー点灯用伝送信号受信手段と、前記第2のレーザー点灯信号に基づいて、レーザー光源の点灯制御を行う点灯制御手段と、を有し、前記レーザー光源が出射するレーザー光を偏向しながら感光体に照射することによって静電潜像を形成する画像形成装置であって、前記第1の回路基板上に実装され、前記第1のレーザー点灯信号からパルス幅モニター用伝送信号を生成して、送信するパルス幅モニター用伝送信号送信手段と、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と並走する状態で固着され、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と電気的特性を同じくし、前記パルス幅モニター用伝送信号を伝送するパルス幅モニター用フレキシブル配線と、前記第1の回路基板上に実装され、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線にて伝送されたパルス幅モニター用伝送信号を受信して、パルス幅モニター用信号を生成するパルス幅モニター用伝送信号受信手段と、前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅が目標のパルス幅になるように、前記パルス幅モニター用信号のパルス幅に応じて、前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を補正するパルス幅補正手段と、を備えることを特徴とする。
この場合において、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と前記パルス幅モニター用フレキシブル配線とは、FFCまたはFPCを構成してもよい。
また、前記レーザー点灯用伝送信号および前記パルス幅モニター用伝送信号はいずれもLVDS信号であってもよい。
また、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、一端が前記パルス幅モニター用伝送信号送信手段に接続され、他端が前記第1の回路基板上で分岐しており、一方の分岐先が前記第2の回路基板上で終端されるとともに、他方の分岐先が前記パルス幅モニター用伝送信号受信手段に接続されていてもよい。
また、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、一端が前記パルス幅モニター用伝送信号送信手段に接続され、第2の回路基板を経由して、他端が前記パルス幅モニター用伝送信号受信手段に接続されていてもよい。
この場合において、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と線路抵抗値が等しくなるように、導体厚と導体幅との少なくとも一方が、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と異なっていてもよい。
更に、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、導体の断面積が前記レーザー点灯用フレキシブル配線の2倍になっていてもよい。
また、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、導体の被覆厚が前記レーザー点灯用フレキシブル配線と異なっていてもよい。
また、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、伝送線路の浮遊容量値および線路抵抗値が前記レーザー点灯用フレキシブル配線と等しいのが望ましい。
また、前記パルス幅補正手段は、前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅の目標値に応じて複数の補正値を記憶する記憶手段を備え、前記パルス幅モニター用信号のパルス幅と、前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅の目標値とに応じて、前記補正値分だけ前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を増加させてもよい。
また、画像形成装置の電源投入時と、画像形成の開始時との少なくとも一方において、前記パルス幅モニター用信号のパルス幅を測定し、当該測定値に基づいて記第1のレーザー点灯信号のパルス幅の補正値を決定する決定手段を備え、前記パルス幅補正手段は、前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を前記補正値分だけ増加させてもよい。
このようにすれば、実測したパルス幅に基づいて、第2のレーザー点灯信号のパルス幅が目標のパルス幅になるように、第1のレーザー点灯信号のパルス幅を補正するので、ノンシールドFFCを用いて本体から光書き込み装置に伝送されるレーザー点灯信号のパルス幅の変動を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す図である。 光書き込み装置100の主要な構成を示す外観斜視図である。 レーザーダイオード201を点灯制御するための主要な構成を示す回路図である。 制御部150の主要な構成を示すブロック図である。 パルス幅補正値を決定するための処理を表すフローチャートである。 パルス幅補正値を決定するためのループ処理を例示する図である。 画像形成時にパルス幅補正値を用いてパルス幅を補正する処理を表すフローチャートである。 レーザーダイオード201を点灯制御するための従来技術に係る構成を例示する回路図である。 (a)はレーザー点灯信号のパルス幅が十分広い場合のレーザー点灯信号とLVDS信号とを例示するグラフであり、(b)は画像形成の高速/高精細化によってレーザー点灯信号のパルス幅が狭くなった場合のレーザー点灯信号とLVDS信号とを例示するグラフであり、(c)は本実施の形態によってレーザー点灯信号のパルス幅を補正した場合のレーザー点灯信号とLVDS信号とを例示するグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係るレーザーダイオード201を点灯制御するための主要な構成を示す回路図である。 (a)はレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001とで導体厚を異ならせることによって、線路抵抗値を等しくしたFFC320の構成を説明する断面図であり、(b)はレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001とで導体からFFC320の表面までの被覆材の厚さを異ならせることによって、浮遊容量を等しくしたFFC320の構成を説明する断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]第1の実施の形態
本実施の形態に係る画像形成装置は、レーザー点灯信号のパルス幅を推定し、その推定値を用いてレーザー点灯信号のパルス幅を補正することを特徴とする。
(1-1)画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、所謂タンデム方式のカラープリンターである。画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)各色のトナー像を形成する作像部110Y、110M、110C及び110Kを備えている。作像部110Y、110M、110C及び110Kは、それぞれ矢印A方向に回転する感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kを有している。
感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kの周囲には、その外周面に沿って、矢印A方向に順に帯電装置102Y、102M、102C及び102K、現像装置103Y、103M、103C及び103K、1次転写ローラー104Y、104M、104C及び104K及びクリーニング装置105Y、105M、105C及び105Kが配設されている。
帯電装置102Y、102M、102C及び102Kは感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kの外周面を一様に帯電させる。光書き込み装置100は、感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kの外周面を露光走査して静電潜像を形成する。
現像装置103Y、103M、103C及び103KはYMCK各色のトナーを供給して静電潜像を顕像化し、YMCK各色のトナー像を形成する。1次転写ローラー104Y、104M、104C及び104Kは感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kが担持するトナー像を中間転写ベルト106へ静電転写する(1次転写)。
クリーニング装置105Y、105M、105C及び105Kは、1次転写後に感光体ドラム101Y、101M、101C及び101Kの外周面上に残留する電荷を除電すると共に残留トナーを除去する。なお、以下において、作像部110Y、110M、110C及び110Kに共通する構成について説明する際にはYMCKの文字を省略する。
中間転写ベルト106は、無端状のベルトであって、2次転写ローラー対107及び従動ローラー108に張架されており、矢印B方向に回転走行する。この回転走行に合わせて1次転写することによって、YMCK各色のトナー像が互いに重ね合わされカラートナー像が形成される。中間転写ベルト106はカラートナー像を担持した状態で回転走行することによって、カラートナー像を2次転写ローラー対107の2次転写ニップまで搬送する。
2次転写ローラー対107を構成する2つのローラーは互いに圧接されることによって2次転写ニップを形成する。これらのローラー間には2次転写電圧が印加されている。中間転写ベルト106によるカラートナー像の搬送にタイミングを合わせて給紙トレイ120から記録シートSが供給されると、2次転写ニップにおいてカラートナー像が記録シートSに静電転写される(2次転写)。
記録シートSは、カラートナー像を担持した状態で定着装置130まで搬送され、カラートナー像を熱定着された後、排紙トレイ140上へ排出される。二次転写後に中間転写ベルト106上に残留するトナーはクリーニング装置109によって除去される。
画像形成装置1は、更に制御部150を備えている。制御部150は、PC(Personal Computer)等の外部装置から印刷ジョブを受け付けると、画像形成装置1の動作を制御して画像形成を実行させる。
(1-2)光書き込み装置100の構成
光書き込み装置100はいわゆる光走査方式の光書き込み装置である。以下に説明するのは光走査方式の光書き込み装置の構成の一例であり、光走査方式の光書き込み装置であれば他の構成であってもよい。
図2に示すように、光書き込み装置100は、レーザーダイオード201a、201bを備えており、後述するレーザー制御基板(図示省略)によって点灯制御される。レーザーダイオード201aは、互いに直交する偏光面を有する2本のレーザービーム210Y、210Mを偏向ミラー204に向かって出射する。レーザービーム210Y、210M(直線偏光)は、偏向ミラー204の偏向反射面に対して、一方がS偏光になり、他方がP偏光となっている。
同様に、レーザーダイオード201bもまた互いに直交する偏光面を有する2本のレーザービーム210C、210Kを偏向ミラー204に向かって出射する。なお、直線偏光のレーザービームを出射する2つのレーザーダイオードからの出射ビームを、偏向ミラー204の偏向反射面に対して各々S偏光及びP偏光になるように合成してもよい。また、S偏光及びP偏光のレーザービームは各々1本ずつではなく、複数本であってもよい。
レーザーダイオード201aから偏向ミラー204に至るレーザービーム210Y、210Mの光路上には、レーザーダイオード201a側から順にカップリングレンズ202a、シリンドリカルレンズ203aが配設されている。カップリングレンズ202aは、感光体ドラム111Y、111Mに至るまでの光学系の特性に応じて、レーザービーム210Y、210Mを平行光束、弱い発散光束及び弱い収束光束の何れかに変換する。シリンドリカルレンズ203aは、レーザービーム210Y、210Mを偏向ミラー204の偏向反射面上に結像させる。
同様に、レーザーダイオード201bから偏向ミラー204に至るレーザービーム210C、210Kの光路上にはカップリングレンズ202b、シリンドリカルレンズ203bが配設されており、カップリングレンズ202bはレーザービーム210C、210Kを平行光束、弱い発散光束及び弱い収束光束の何れかに変換し、シリンドリカルレンズ203bはレーザービーム210C、210Kを偏向ミラー204の偏向反射面上に結像させる。
偏向ミラー204に偏向反射面で反射されたレーザービーム210Y、210Mは、走査光学系205aを経由して光束分離手段206aに入射する。光束分離手段206aは、レーザービーム210Y、210Mの偏光特性に応じて、レーザービーム210Yは透過させ、レーザービーム210Mは反射させる。
その後、レーザービーム210Yは、折り返しミラー207a、208aで順次反射されることによって、感光体ドラム111Yに入射する。レーザービーム210Mは、折り返しミラー209aで反射され、感光体ドラム111Mに入射する。
同様に、レーザービーム210C、210Kは、走査光学系205bを経由して光束分離手段206bに入射する。レーザービーム210Cは、光束分離手段206b、折り返しミラー209bで反射され、感光体ドラム111Cに入射する。レーザービーム210Kは、光束分離手段206bを透過した後、折り返しミラー207b、208bで反射され、感光体ドラム111Kに入射する。
偏向ミラー204の回転駆動によって、レーザービーム210Y、210M、210C及び210Kは感光体ドラム111Y、111M、111C及び111Kの外周面を走査、露光する。
なお、折り返しミラー209a、209bで反射されたレーザービーム210M、210Cとの干渉を防止するために、偏向ミラー204をカバー部材に収容するのが望ましい。また、カバー部材201のスリット202Y、202M、202C及び202Kには、防塵ガラスを嵌設するのが好適である。
トナー像を形成するための装置構成並びに制御方式は、YMCKの各色で共通しているため、以下においては、トナー色を識別するYMCKの文字や光学系を識別するabの文字を符号から省いて表記する。
(1-3)レーザーダイオード201を点灯制御するための構成
次に、レーザーダイオード201を点灯制御するための構成について説明する。
本実施の形態においては、FFCに、レーザーダイオードを点灯制御するためのレーザー点灯信号を伝送する線路に加えて、パルス幅モニター信号を伝送する線路を追加して、当該パルス幅モニター信号を監視することすることによって、信号波形歪に起因するレーザー点灯信号のパルス幅の変動状態を検出し、レーザー点灯信号を補正する。
このため、図3に示すように、制御部150は、画像処理基板300と制御基板340とを備え、光書き込み装置100はレーザー制御基板310を備えている。
画像処理基板300は、レーザー点灯信号生成器301、パルス幅加算回路302、レーザー点灯用LVDS送信器303、パルス幅モニター用LVDS送信器304、パルス幅モニター用LVDS受信器305、パルス幅測定器306、パルス幅補正値演算器307、点灯幅別補正値記憶器308およびレーザー点灯幅識別器309を備えている。また、レーザー制御基板310は、レーザー点灯用LVDS受信器312、レーザー制御回路313および終端抵抗311、314を備えている。
レーザー点灯信号生成器301は、制御基板340からダミーデータや画像データを受け付ける。ダミーデータはレーザー点灯信号のパルス幅を計測するためのデータであって、さまざまなパルス幅のレーザー点灯信号を順次生成させる。また、画像データは、例えば、制御部150が受け付けた印刷ジョブに係る画像データである。レーザー点灯信号生成器301は、ダミーデータおよび画像データに応じて、第1のレーザー点灯信号を生成する。
パルス幅加算回路302は、レーザー点灯信号生成器301が生成した第1のレーザー点灯信号のパルス幅を、後述のようにパルス幅補正値演算器307が算出したパルス幅補正値に応じて、補正する。パルス幅加算回路302が出力した補正後のレーザー点灯信号は、レーザー点灯用LVDS送信器303とパルス幅モニター用LVDS送信器304とに入力される。
レーザー点灯用LVDS送信器303は、補正後のレーザー点灯信号からレーザー点灯用LVDS信号を生成して、出力する。レーザー点灯用LVDS送信器303が送信したレーザー点灯用LVDS信号は、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321を経由して、レーザー点灯用LVDS信号受信器312に受信される。レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321には終端抵抗311が電気的に接続されている。
レーザー点灯用LVDS受信器312は、レーザー点灯用LVDS信号を受信すると、レーザー点灯用LVDS信号から第2のレーザー点灯信号を生成して、レーザー制御回路313に入力する。第2のレーザー点灯信号は、第1のレーザー点灯信号に、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の線路抵抗および浮遊容量に起因する信号波形歪が加わったものである。レーザー制御回路313は第2のレーザー点灯信号に従ってレーザーダイオード201を点灯制御する。
パルス幅モニター用LVDS送信器304は、補正後のレーザー点灯信号からパルス幅モニター用LVDS信号を生成して、出力する。この場合において、補正値が0であってもよく、言い換えると、無補正のレーザー点灯信号からパルス幅モニター用LVDS信号を生成してもよい。パルス幅モニター用LVDS送信器304が送信したパルス幅モニター用LVDS信号は、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322を経由して、パルス幅モニター用LVDS信号受信器305に受信される。
パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322は、光書き込み装置100側で終端抵抗314が電気的に接続されている。レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322とは、共にFFC320を構成しており、FFC320上で並走している。FFC320は、伝送線路を構成する複数の導体配線を幅方向に一定間隔で並べて、接着剤層に埋め込み、2枚の薄い絶縁フィルムで挟み込んだノンシールドFFCである。
絶縁フィルムには、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET: Poly Ethylene Terephthalate)を用いることができるが、他の材料からなるフィルムを用いてもよい。また、長さ方向端部は、コネクターに挿入するために厚いPETフィルムで補強されている。以下、絶縁フィルムと接着剤層とを合わせて「被覆材」というものとする。
レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322とは、FFC320が撓むと同じように撓むので、互いに線路抵抗値と浮遊容量値とが等しい。この意味において、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322とは、電気的特性を同じくしている。
本実施の形態においては、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322とは、伝送線路を構成する導体の断面形状(断面厚および断面幅)が互いに等しくなっており、当該導体を被覆する被覆材の厚さ(以下、「被覆厚」という。)もまた互いに等しくなっている。レーザー点灯用LVDS送信器303から終端抵抗311に至るレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の線路長も、パルス幅モニター用LVDS送信器304から終端抵抗314に至るパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322の線路長と概ね等しくなっている。
パルス幅モニター用LVDS受信器305は、パルス幅モニター用LVDS信号を受信すると、パルス幅モニター用LVDS信号からパルス幅モニター信号を生成して、パルス幅測定器306に入力する。レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322とは互いに線路抵抗値と浮遊容量値とが等しいので、パルス幅モニター用LVDS信号から生成されたパルス幅モニター信号は、レーザー点灯用LVDS信号から生成された第2のレーザー点灯信号と概ね同じパルス幅を有している。
従って、パルス幅測定器306を用いてパルス幅モニター信号のパルス幅を測定すれば、レーザー点灯用LVDS信号から復元されたレーザー点灯用信号のパルス幅を推定することができる。
パルス幅測定器306は、パルス幅モニター信号のパルス幅の測定値をパルス幅補正値演算器307に入力する。パルス幅補正値演算器307は、パルス幅の測定値からパルス幅補正値を生成する。パルス幅補正値演算器307は、パルス幅補正値として、例えば、レーザー点灯信号生成器301が出力したレーザー点灯信号のパルス幅から、パルス幅測定器306が出力した測定値を差し引いた差分値の半分を算出する。そして、パルス幅補正値演算器307は、算出したパルス幅補正値を点灯幅別補正値記憶器308に入力する。
点灯幅別補正値記憶器308は、制御基板340からパルス幅補正値記憶指示を受け付けると、レーザー点灯幅識別機309から受け付けたレーザー点灯幅と、当該点灯幅に対応するパルス幅補正値を対応付けて記憶する。また、点灯幅別補正値記憶器308は、制御基板340からパルス幅補正値出力指示を受け付けると、レーザー点灯幅識別機309から受け付けたレーザー点灯幅に対応するパルス幅補正値を出力する。
レーザー点灯幅識別機309は、レーザー点灯信号生成器301が生成した第1のレーザー点灯信号のパルス幅であるレーザー点灯幅を識別して、点灯幅別補正値記憶器308とパルス幅補正値演算器307とに入力する。
なお、制御基板340は、レーザー点灯信号生成器301、点灯幅別補正値記憶器308およびパルス幅補正値演算器307に制御信号を入力して、静電潜像を形成させたり、パルス幅補正値を演算させたりする。
(1-4)制御基板340の構成と動作
次に、制御基板340の構成と動作について説明する。
図4に示すように、制御基板340はCPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403等を備えている。画像形成装置1に電源が投入されると、CPU401はROM402からブートプログラムを読み出して起動し、RAM403を作業用記憶領域として、HDD(Hard Disk Drive)404から読み出したOS(Operating System)や制御プログラムを実行する。
また、CPU401は、NIC(Network Interface Card)405を用いてプロトコル処理を実行することによって、LAN(Local Area Network)406を経由して、PC(Personal Computer)等の外部装置から印刷ジョブを受け付ける。CPU401は、印刷ジョブに含まれた画像データをレーザー点灯信号生成器301に入力して第1のレーザー点灯信号を生成させる。
次に、制御基板340の動作について説明する。
CPU401は、画像形成装置1に電源が投入されると、図5に示すように、パルス幅補正値記憶器308をリセットすることによって、パルス幅補正値記憶器308が記憶するパルス幅補正値をすべて0にするとともに(ステップS501)、パルス幅補正値の演算に用いるダミーパルスのパルス幅を表す変数Nの値を0に初期化する(ステップS502)。
その後、CPU401は、パルス幅Wdドットの第1のレーザー点灯信号(ダミーパルス)を発生させるためのダミーデータを生成して、レーザー点灯信号生成器301に入力する(ステップS503)。なお、1ドットは、主走査方向における1画素分の長さである。ここで、パルス幅Wdは、
Wd = 0.1 + N × 0.1 …(1)
である。
上記のように、ステップS501においてパルス幅補正値記憶器308をリセットして、パルス幅補正値をすべて0にしたので、この第1のレーザー転送信号は、パルス幅加算回路302でパルス幅Wdを補正されることなく、パルス幅モニター用LVDS送信器303に入力され、パルス幅モニター用LVDS信号に変換されて、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路322に出力される。
その後、パルス幅モニター用LVDS受信器305は、パルス幅モニター用LVDS信号を受信して、パルス幅モニター用信号に変換し、パルス幅測定器306に入力する。パルス幅測定器306は、パルス幅モニター用信号のパルス幅Wmを測定して、得られたパルス幅Wmをパルス幅補正値演算器307に入力する(ステップS504)。
上と並行して、レーザー点灯幅識別器309は、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdを識別して、パルス幅補正値演算器307と点灯幅別補正値記憶器308とに入力する。
パルス幅補正値演算器307は、パルス幅測定器306が測定したパルス幅モニター用信号のパルス幅Wmと、レーザー点灯幅識別器309が識別した第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdとを比較して、下式(2)のようにパルス幅補正値Cを演算する(ステップS505)。
C = Wd - Wm …(2)
パルス幅補正値演算器307が演算したパルス幅補正値Cが0よりも以下でない場合には(ステップS506:NO)、点灯幅別補正値記憶器308に、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdと対応付けてパルス幅補正値Cを記憶させるとともに(ステップS510)、変数Nの値を1だけ増加させた後(ステップS511)、ステップS503へ進み、上記の処理を繰り返す。
このようにすれば、図6に例示するように、変数Nの値が0である場合には、パルス幅Wdが
Wd = 0.1 + 0 × 0.1 = 0.1ドット …(3)
である第1のレーザー点灯信号が生成される。この第1のレーザー点灯信号はパルス幅Wdが狭いので、当該第1のレーザー点灯信号から生成されるパルス幅モニター用LDVS信号は0Vに達することができない。このため、パルス幅モニター用LDVS信号から生成されるパルス幅モニター用信号のパルス幅Wmは0ドットになる。従って、補正値Cは、
C = 0.1 - 0 = 0.1ドット …(4)
になる。同様に、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdが0.2ドットである場合もパルス幅モニター用信号のパルス幅Wmは0ドットになるので、補正値Cは0.2ドットになる。
第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdが0.3ドットまで大きくなると、パルス幅モニター用LDVS信号が0Vに達するようになり、パルス幅モニター用信号のパルス幅が0.1ドットになる。このため、補正値Cは、
C = 0.3 - 0.1 = 0.2ドット …(5)
になる。その後は、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdが大きくなるにつれて、パルス幅モニター用信号のパルス幅Wmが小さくなって、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdが0.5ドットになると、パルス幅モニター用LDVS信号が飽和値±3Vに達して、パルス幅モニター用信号のパルス幅Wmが0.5ドットと、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdと等しくなる。従って、補正値Cが、
C = 0.5 - 0.5 = 0ドット …(6)
になるので、ループ処理が終了する。
なお、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdを更に大きくした場合も、図6の参考図のように、パルス幅モニター用信号のパルス幅Wmは第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdに等しくなるので、補正値Cは0ドットである。すなわち、第1のレーザー点灯信号のパルス幅を補正する必要はない。
パルス幅補正値演算器307が演算したパルス幅補正値Cが0よりも以下でない場合には(ステップS506:NO)、点灯幅別補正値記憶器308に、第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdと対応付けてパルス幅補正値Cとして0を記憶させた後(ステップS507)、パルス幅補正値演算器307の動作を停止させると共に(ステップS508)、点灯幅別補正値記憶器308の書き込みを禁止して(ステップS509)、処理を終了する。
このようにすれば、レーザー点灯信号のパルス幅Wd毎にパルス幅補正値Cが点灯幅別補正値記憶器308に記憶される。
画像形成時には、図7に示すように、CPU401は、レーザー点灯幅識別器309から受け付けたレーザー点灯幅に応じたパルス幅補正値の出力を開始するように、点灯幅別補正値記憶器308に制御信号を入力した後(ステップS701)、レーザー点灯信号生成器301への画像データの入力を開始する(ステップS702)。
すると、レーザー点灯幅識別器309が第1のレーザー点灯信号のパルス幅Wdであるレーザー点灯幅を識別し(ステップS703)、当該レーザー点灯幅に応じてパルス幅補正値を点灯幅別補正値記憶器308が読み出して、パルス幅加算器302に入力し(ステップS704)、点灯幅別補正値記憶器308が入力したパルス幅補正値に応じたパルス幅を第1のレーザー点灯信号のパルスに加算する(ステップS705)。
画像形成処理を続行する場合には(ステップS706:NO)、ステップS703に進んで上記の処理を繰り返す。また、画像形成処理を終了する場合には(ステップS706:YES)、CPU401は、点灯幅別補正値記憶器308にパルス幅補正値の出力を停止させて(ステップ607)、処理を終了する。
このようにすれば、上述のように、パルス幅加算回路302が、パルス幅補正値に応じて、レーザー点灯信号のパルス幅を補正するので、FFC320を用いて画像形成装置1の本体から光書き込み装置100に伝送されるレーザー点灯信号のパルス幅の変動を抑制することができる。
(1-5)従来技術との比較
次に、本実施の形態と従来技術とでのレーザー点灯信号のパルス幅の違いを説明する。
図8に示すように、従来技術に係る画像処理基板800は、レーザー点灯信号生成器801とレーザー点灯用LVDS送信器803とを備えており、レーザー点灯信号生成器801が生成したレーザー点灯信号をそのままレーザー点灯用LVDS送信器803がレーザー点灯用LVDS信号に変換して送信する。
従来技術に係る画像処理基板800は、終端抵抗811、レーザー点灯用LVDS受信器812およびレーザー制御回路813を備えている。レーザー点灯用LVDS送信器803が送信したレーザー点灯用LVDS信号は、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路821を経由してレーザー点灯用LVDS受信器812に受信される。レーザー点灯用LVDS信号伝送線路821はFFCを構成する。
レーザー点灯用LVDS信号伝送線路821にはレーザー制御基板810側において終端抵抗811が電気的に接続されている。レーザー点灯用LVDS受信器812は、レーザー点灯用LVDS信号からレーザー点灯信号を復元して、レーザー制御回路813に入力する。レーザー制御回路はレーザー点灯信号に従って、レーザーダイオード201の点灯制御を実行する。
図9(a)、(b)および(c)はいずれもレーザー点灯信号生成器が生成するレーザー点灯信号と、ノンシールドFFC上で伝送されるLDVS信号とを例示するグラフであって、LVDS信号の差動電圧は±0.3Vである。また同図においては、一対のLVDS信号のうち一方のLVDS信号のみグラフが示されており、他方のLVDS信号のグラフについては図示が省略されている。
図9(a)に示すように、レーザー点灯信号のパルス幅が十分広い場合(例えば、0.5ドット)には、ノンシールドFFCを使用することによってLVDS信号の立ち上がりに要する時間が変動しても、LDVS信号が飽和領域(+0.3V)に達するので、LDVS信号のパルス幅(LDVS信号のゼロクロス点の間隔)をレーザー点灯信号のパルス幅と等しくすることができる。
これに対して、図9(b)に示すように、画像形成の高速化や画像の高精細化によってレーザー点灯信号のパルス幅を狭くした場合(例えば、0.3ドット)には、ノンシールドFFCを使用することによってLVDS信号の立ち上がり時間が延長され、LDVS信号が飽和領域に達することができなくなると、LDVS信号のパルス幅がレーザー点灯信号のパルス幅よりも狭くなる(図9(b)の例では0.2ドット)。その結果、細線細りやハーフトーンの濃度低下が発生して、画像品質が低下する。
そこで、本実施の形態では、上述のように、LVDS信号のパルス幅の測定値に応じて、レーザー点灯信号のパルス幅を補正することによって、LDVS信号のパルス幅を確保する。図9(b)の例では、レーザー点灯信号のパルス幅が0.3ドットであるのに対して、LDVS信号のパルス幅が0.2ドットであるので、その差分値0.1ドットの半分である0.05ドットをパルス幅補正値とする。
図9(c)に示すように、このパルス幅補正値0.05ドットだけレーザー点灯信号のパルス幅を拡張すると、LDVS信号が飽和領域に達するので、LDVS信号のパルス幅をレーザー点灯信号のパルス幅と等しくすることができる。従って、細線細りやハーフトーンの濃度低下を抑制することができるので、画像品質が低下を防止することができる。
[2]第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置は、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と概ね共通の構成を備える一方、レーザー点灯用信号のパルス幅を推定するための構成が相違している。以下、主として相違点に着目して説明する。なお、本明細書においては実施の形態どうしで共通する部材等については共通の符号が付与されている。
(2-1)レーザーダイオード201を点灯制御するための構成
図10に示すように、本実施の形態に係るパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001は、往路1001aを経由して制御部150の画像処理基板300から光書き込み装置100のレーザー制御基板310へ向かった後、レーザー制御基板310上で折り返し、復路1001bを経由して再び画像処理基板300へ向かうことによって、パルス幅モニター用LVDS送信器304からパルス幅モニター用LVDS受信器305へパルス幅モニター用LVDS信号を伝送する。パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001のパル幅モニター用LVDS受信器305側の端部には終端抵抗1002が接続されている。
一般的にLVDS信号は信号電圧の変化速度が遅いため、信号反射の影響は小さいものの、このようにすれば、そもそも伝送線路上に分岐点が無いので、分岐点で反射波が発生することに起因するモニター用LVDS信号の歪みによってパルス幅の検出精度が低下するのを防止することができる。
(2-2)FFC320の構成
パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001は、画像処理基板300とレーザー制御基板310とを往復しているため、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とは線路抵抗値と浮遊容量値とが異なっている。一方、LVDS信号は伝送線路の線路抵抗値と浮遊容量値が波形歪みに大きく影響する。本実施の形態においては、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の線路抵抗値を、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の線路抵抗値と合致させるために、図11(a)に示すように、FFC320の導体形状がパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001とレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321で異なっている。
すなわち、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321とパルス幅モニターLVDS信号伝送線路1001の往路1001aと復路1001bとは、いずれも伝送線路を構成する導体の幅がいずれもWである一方、伝送線路を構成する導体の厚さはレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321がTaであるのに対して、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の往路1001aと復路1001bとはいずれもTa×2とレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の2倍になっている。従って、伝送線路の導体の断面積はパルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の往路1001aと復路1001bとはいずれもレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の2倍になっている。
パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の往路1001a並びに復路1001bのいずれもレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321と伝送線路の導体の断面積が等しい場合、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001は、伝送線路の長さがレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の2倍であるので、伝送線路の抵抗値もまたレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の2倍になる。
一方、上述のように、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の往路1001a並びに復路1001bの伝送線路の導体の断面積をレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の伝送線路の導体の断面積の2倍にすれば、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001の伝送線路の抵抗値をレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321の伝送線路の抵抗値に等しくすることができる。
従って、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001上でのパルス幅と、レーザー点灯用LVDS信号伝送線路321上でのパルス幅とが等しくなるので、パルス幅測定器306で測定したパルス幅をそのままパルス幅補正値の演算に用いることができる。
更に、本実施の形態においては、レーザー点灯用LVDS信号伝送経路321の経路長に対して、パルス幅モニター用LVDS信号伝送経路1001の経路長が2倍となるため、FFCの浮遊容量も2倍となる。このため、図11(b)に示すように、伝送線路を構成する導体からFFC320の表面までの被覆厚がレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321でTbであるのに対して、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001ではその2倍のTb×2にすれば、パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路1001とレーザー点灯用LVDS信号伝送線路321との間の浮遊容量の差も解消することができる。
従って、精度よく細線細りやハーフトーンの濃度低下を抑制して、画像品質が低下を防止することができる。
[3]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(3-1)上記実施の形態においては、レーザー点灯用LVDS信号並びにパルス幅モニター用LDVS信号の伝送線路がFFCを構成する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのはいうまでもなく、FFCに代えてFPC(Flexible Printed Circuits)等の可撓性の伝送手段を用いても、本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
(3-2)上記実施の形態においては、FFC320がLVDS信号を伝送する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのはいうまでもなく、LVDS信号に代えてLVDS信号以外の信号を伝送してもよい。FFC320が伝送する信号の如何に関わらず、FFC320が撓むことに起因してLVDS信号のパルス幅が変動する場合には、本発明を適用することによってパルス幅の変動を抑制することができる。
(3-3)上記実施の形態においては、画像形成装置1の電源投入時にパルス幅補正値を決定する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、これに加えて次にようにしてもよい。例えば、画像形成処理に先立ってパルス幅補正値を決定してもよい。
このようにすれば、画像形成装置1の装置内温度によってFFC320が昇温し、FFC320を構成する被覆材部分と導体部分との線膨張差によってFFC320の撓み方が変動する場合や機外温度の高低や連続印刷枚数の多寡によってファンによる送風量が変動し、当該送風によってFFC320が押されることに起因して、FFC320の撓み量が変動する場合などでは、撓み量の変動によって浮遊容量が変動し、延いてはパルス幅もまた随時、変動し得る。
このような場合には、画像形成装置1の電源投入時にのみパルス幅補正値を決定したのでは、パルス幅の変動に対応しきれなくなる恐れがあるが、画像形成処理のたびに画像形成処理に先立ってパルス幅補正値を決定すれば、精度よくパルス幅の変動を抑制することができるので、さらなる画像品質の向上を図ることができる。
なお、パルス幅が経時的に変動しない場合には、上記実施の形態のように、画像形成装置1の電源導入時にのみパルス幅補正値を決定すれば、画像形成処置を実行するたびにパルス幅補正値を決定しなくても画像品質の向上を図ることができる。また、画像形成処理を実行するたびにパルス幅補正値を決定する場合には、当該処理のために画像形成処理の開始が遅れ、FCOT(First Copy Out Time)が長くなる。これに対して、上記実施の形態によれば、FCOTが長くなる問題を回避することができる。
(3-4)上記実施の形態においては、画像形成装置1がタンデム方式のカラープリンターである場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのはいうまでもなく、これに代えて、タンデム方式以外のカラープリンターやモノクロプリンターであってもよい。また、スキャナーを備えた複写装置や、ファクシミリ通信機能を備えたファクシミリ装置といった単機能機、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
本発明に係る画像形成装置は、廉価な構成の光走査型の光書き込み装置におけるレーザー光のパルス幅の変動を抑制することができる装置として有用である。
1………画像形成装置
100…光書き込み装置
302…パルス幅加算回路
304…パルス幅モニター用LVDS送信器
305…パルス幅モニター用LVDS受信器
306…パルス幅測定器
307…パルス幅補正値演算器
308…点灯幅別補正値記憶器
309…レーザー点灯幅識別器
320…FFC
322…パルス幅モニター用LVDS信号伝送線路

Claims (11)

  1. 第1および第2の回路基板と、
    画像データから第1のレーザー点灯信号を生成するレーザー点灯信号生成手段と、
    前記第1の回路基板上に実装され、前記第1のレーザー点灯信号からレーザー点灯用伝送信号を生成して、送信するレーザー点灯用伝送信号送信手段と、
    前記レーザー点灯用伝送信号を伝送するレーザー点灯用フレキシブル配線と、
    前記第2の回路基板上に実装され、前記レーザー点灯用フレキシブル配線にて伝送されたレーザー点灯用伝送信号を受信して、第2のレーザー点灯信号を生成するレーザー点灯用伝送信号受信手段と、
    前記第2のレーザー点灯信号に基づいて、レーザー光源の点灯制御を行う点灯制御手段と、を有し、
    前記レーザー光源が出射するレーザー光を偏向しながら感光体に照射することによって静電潜像を形成する画像形成装置であって、
    前記第1の回路基板上に実装され、前記第1のレーザー点灯信号からパルス幅モニター用伝送信号を生成して、送信するパルス幅モニター用伝送信号送信手段と、
    前記レーザー点灯用フレキシブル配線と並走する状態で固着され、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と電気的特性を同じくし、前記パルス幅モニター用伝送信号を伝送するパルス幅モニター用フレキシブル配線と、
    前記第1の回路基板上に実装され、前記パルス幅モニター用フレキシブル配線にて伝送されたパルス幅モニター用伝送信号を受信して、パルス幅モニター用信号を生成するパルス幅モニター用伝送信号受信手段と、
    前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅が目標のパルス幅になるように、前記パルス幅モニター用信号のパルス幅に応じて、前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を補正するパルス幅補正手段と、を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記レーザー点灯用フレキシブル配線と前記パルス幅モニター用フレキシブル配線とは、FFCまたはFPCを構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記レーザー点灯用伝送信号および前記パルス幅モニター用伝送信号はいずれもLVDS信号である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、一端が前記パルス幅モニター用伝送信号送信手段に接続され、
    他端が前記第1の回路基板上で分岐しており、
    一方の分岐先が前記第2の回路基板上で終端されるとともに、
    他方の分岐先が前記パルス幅モニター用伝送信号受信手段に接続されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、一端が前記パルス幅モニター用伝送信号送信手段に接続され、
    第2の回路基板を経由して、
    他端が前記パルス幅モニター用伝送信号受信手段に接続されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と線路抵抗値が等しくなるように、
    導体厚と導体幅との少なくとも一方が、前記レーザー点灯用フレキシブル配線と異なっている
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、導体の断面積が前記レーザー点灯用フレキシブル配線の2倍になっている
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、導体の被覆厚が前記レーザー点灯用フレキシブル配線と異なっている
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記パルス幅モニター用フレキシブル配線は、伝送線路の浮遊容量値および線路抵抗値が前記レーザー点灯用フレキシブル配線と等しい
    ことを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記パルス幅補正手段は、
    前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅の目標値に応じて複数の補正値を記憶する記憶手段を備え、
    前記パルス幅モニター用信号のパルス幅と、前記第2のレーザー点灯信号のパルス幅の目標値とに応じて、前記補正値分だけ前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を増加させる
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置の電源投入時と、画像形成の開始時との少なくとも一方において、前記パルス幅モニター用信号のパルス幅を測定し、当該測定値に基づいて記第1のレーザー点灯信号のパルス幅の補正値を決定する決定手段を備え、
    前記パルス幅補正手段は、前記第1のレーザー点灯信号のパルス幅を前記補正値分だけ増加させる
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像形成装置。
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