JP7071542B2 - エアロゲルブランケットの製造方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2018年11月27日付けの韓国特許出願第10-2018-0147974号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、反応容器を回転させながらゲル化させるステップを含むエアロゲルブランケット(aerogel blanket)の製造方法、および前記製造方法により製造された高断熱エアロゲルブランケットに関する。
エアロゲル(aerogel)は、90~99.9%程度の気孔率と、1~100nmの範囲の気孔サイズを有する超多孔性の高比表面積(≧500m2/g)物質であり、優れた超軽量/超断熱/超低誘電の特性を有する材料であるため、エアロゲル素材の開発研究はいうまでもなく、透明断熱材や環境にやさしい高温型断熱材、高集積素子用極低誘電薄膜、触媒および触媒担体、スーパーキャパシタ用電極、海水淡水化用電極材料としての応用研究も活発に進んでいる。
エアロゲルの最も大きい利点は、従来のスタイロフォーム(登録商標)などの有機断熱材よりも低い、0.300W/m・K以下の熱伝導率を示す超断熱性(super-insulation)である点と、有機断熱材の致命的な欠点である火事脆弱性や、火事時における有害ガスの発生を解決することができるという点である。
通常、エアロゲルは、前駆体物質からヒドロゲルを製造し、ヒドロゲル中の液体成分を、微細構造を破壊することなく除去することで製造される。代表的なエアロゲルの形態は、粉末、顆粒、モノリスの三種に分けられ、一般には粉末の形態で製造されている。
前記粉末の場合、繊維と複合化してエアロゲルブランケット(blanket)またはエアロゲルシート(sheet)などのような形態で製品化が可能であり、ブランケットまたはシートは柔軟性を有しているため、任意のサイズや形態に曲げたり、折ったり、切ることができる。そのため、LNG船の断熱パネル、工業用断熱材や宇宙服、交通および車両、電力生産用断熱材などのような工業用としての応用だけでなく、ジャケットやランニングシューズ類などのような生活用品にも適用可能である。また、アパートのような住宅において、屋根や底だけでなく、防火戸にエアロゲルを用いる場合、火事予防に大きい効果がある。
具体的に、本明細におけるエアロゲルブランケットは、繊維などのようなブランケット用基材にエアロゲルが含浸された物質を意味する概念であり、前記エアロゲルブランケットの製造方法は、ゲルキャスティング(Gel casting)方法と、エアロゲル粉末や顆粒を製造した後、バインダーを用いてブランケット用基材に沈着させる方法とに分けられる。
ゲルキャスティング方法により製造した製品は、優れた物性を有するため、現在も使用量の大部分を占めており、現在商用化されている技術としては、ロールツーロール(roll-to-roll)技法を利用したゲルキャスティング方法が知られている。しかし、ロールツーロール技法によりエアロゲルブランケットを製造するためには、基材に触媒化されたゾルなどをキャストし、完全にゲル化されるようにするコンベアベルトが必ず装備に含まれていなければならず、コンベアベルトは、ゲル化が完全になされるまで続けなければならないため、大量生産ステップでは装備の規模が巨大化するという問題がある。また、生産しようとするエアロゲルブランケットの長さが長くなるほど、コンベアベルトの長さも長くなり、ゲル化時間が長くかかって全体的な製造時間が長くなるという問題があり、特に、エアロゲルブランケットの厚さを薄くするほど長さが長くなり、それに伴って製造時間が長くなるため、製造時間がブランケットの厚さおよび長さの影響を受けるという問題があった。
したがって、エアロゲルブランケットの製造工法において、製造装備を簡素化し、且つ製造工程の効率を高めることができ、エアロゲルブランケットの厚さおよび長さなどが製造時間に与える影響が大きくないため、大量生産工程で商用化が可能なエアロゲルブランケットの製造方法に関する研究が必要とされていることが現状である。
韓国特許出願公開第10-2012-0070948号(2012.07.02)公報
本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであって、ゲルキャスティング方法によりエアロゲルブランケットを製造するに際し、ゲル化工程で反応容器を回転させながらゲル化を行うことで、製造時間を著しく減少させることができるとともに、製造時間がエアロゲルブランケットの厚さおよび長さに影響されることなく製造装備を簡素化することができるエアロゲルブランケットの製造方法を提供する。
本発明の解決しようとする他の課題は、反応容器を回転させることにより、ブランケット用基材中にエアロゲルが均一に形成されるようにすることで、製造されたエアロゲルブランケットの熱伝導度が改善されるエアロゲルブランケットの製造方法を提供する。
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、反応容器の回転速度を制御することでブランケット用基材中に形成されるエアロゲルの均一度をより向上させ、これにより、エアロゲルブランケットの全体にわたって熱伝導度が均一に示されるエアロゲルブランケットの製造方法を提供する。
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、前記エアロゲルブランケットの製造方法により製造された高断熱エアロゲルブランケットを提供する。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであって、反応容器に、触媒化されたゾルおよびブランケット用基材を投入するステップ(ステップ1)と、前記反応容器を回転させながらゲル化させるステップ(ステップ2)と、を含み、前記ブランケット用基材が多孔質基材であることを特徴とする、エアロゲルブランケットの製造方法を提供する。
また、本発明の一実施形態によると、ステップ2)で、反応容器を10~400rpmの速度で回転させる、エアロゲルブランケットの製造方法を提供する。
本発明の製造方法は、ゲル化工程で反応容器を回転させながらゲル化を行うことで、製造時間を著しく減少させることができるとともに、製造時間がエアロゲルブランケットの厚さおよび長さに影響されることなく製造装備を簡素化することができる。
また、反応容器を回転させることにより、ブランケット用基材中にエアロゲルが均一に形成されるようにすることで、製造されたエアロゲルブランケットの厚さが均一であり、熱伝導度が著しく改善されたエアロゲルブランケットを製造することができる。
また、反応容器の回転速度を制御することで、触媒化されたゾルがブランケット用基材中に均一に含浸されるようにし、形成されるエアロゲルの均一度をさらに向上させることができ、これにより、全体にわたって均一な熱伝導度を有するエアロゲルブランケットを製造することができる。
本発明の実施例1で製造されたエアロゲルブランケットを撮影した写真である。 本発明の実施例2で製造されたエアロゲルブランケットを撮影した写真である。 本発明の比較例2で、ゲル化反応完了後に反応容器の内部3Aおよび内容物3Bを撮影した写真である。
以下、本発明が容易に理解されるように、本発明をより詳細に説明する。この際、本明細書および請求の範囲で用いられている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず、発明者らは、自分の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈すべきである。
本発明の一実施形態に係るエアロゲルブランケットの製造方法は、反応容器に、触媒化されたゾルおよびブランケット用基材を投入するステップ(ステップ1)と、前記反応容器を回転させながらゲル化させるステップ(ステップ2)と、を含み、この際、ブランケット用基材は多孔質基材である。
以下、前記本発明のエアロゲルブランケットの製造方法を各ステップ毎に詳細に説明する。
ステップ1
本発明の一実施形態に係る前記ステップ1)は、エアロゲルブランケットを形成するために準備するステップである。つまり、触媒化されたゾルを製造し、製造された触媒化されたゾルとブランケット用基材を反応容器に投入するステップであり、具体的に、ブランケット用基材に触媒化されたゾルを含浸させるステップである。
本発明において、前記触媒化されたゾルは、ゾルと塩基触媒を混合して製造するものであり、塩基触媒は、ゾルのpHを増加させてステップ2)でのゲル化を促進する役割をする。
この際、ゾルは、ゾル-ゲル反応で多孔性のゲルを形成できる物質であれば制限されず、具体的に、無機ゾル、有機ゾル、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。無機ゾルは、ジルコニア、酸化イットリウム、ハフニア、アルミナ、チタニア、セリア、シリカ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、およびこれらの組み合わせ物を含んでもよく、有機ゾルは、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリフルフラールアルコール、フェノールフルフリルアルコール、メラミンホルムアルデヒド、レゾルシノールホルムアルデヒド、クレゾールホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、ポリビニルアルコールジアルデヒド、ポリシアヌレート、ポリアクリルアミド、種々のエポキシ、寒天、アガロース、およびこれらの組み合わせ物を含んでもよい。また、ブランケット用基材との優れた混和性を確保し、ゲルに形成する際に多孔性をより改善することができ、低い熱伝導度を有するエアロゲルブランケットを製造する点から、前記ゾルがシリカゾルであることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る触媒化されたゾルが、触媒化されたシリカゾルである場合、前記ステップ1)で触媒化されたシリカゾルは、シリカゾルと塩基触媒を混合して製造してもよく、この際、前記シリカゾルは、シリカ前駆体とアルコールを混合して製造してもよい。また、シリカゾルは、ゲル化を容易にするために、低いpHで加水分解を進行することができる。
前記シリカゾルの製造に使用可能なシリカ前駆体は、シリコン含有アルコキシド系化合物であってもよく、具体的には、テトラメチルオルトシリケート(tetramethyl orthosilicate;TMOS)、テトラエチルオルトシリケート(tetraethyl orthosilicate;TEOS)、メチルトリエチルオルトシリケート(methyl triethyl orthosilicate)、ジメチルジエチルオルトシリケート(dimethyl diethyl orthosilicate)、テトラプロピルオルトシリケート(tetrapropyl orthosilicate)、テトライソプロピルオルトシリケート(tetraisopropyl orthosilicate)、テトラブチルオルトシリケート(tetrabutyl orthosilicate)、テトラセカンダリーブチルオルトシリケート(tetra secondary butyl orthosilicate)、テトラターシャリーブチルオルトシリケート(tetra tertiary butyl orthosilicate)、テトラヘキシルオルトシリケート(tetrahexyl orthosilicate)、テトラシクロヘキシルオルトシリケート(tetracyclohexyl orthosilicate)、テトラドデシルオルトシリケート(tetradodecyl orthosilicate)などのようなテトラアルキルシリケートであってもよい。中でも、より具体的に、本発明の一実施形態に係る前記シリカ前駆体はテトラエチルオルトシリケート(TEOS)であってもよい。
前記シリカ前駆体は、シリカゾル中に含まれるシリカ(SiO2)の含量が3重量%~30重量%となるようにする量で使用すればよい。シリカの含量が上記の範囲内である場合、最終的に製造されるブランケットにおけるシリカエアロゲルの含量が十分であって、目的とするレベルの断熱効果を期待することができ、また、ブランケットの機械的物性、特に、優れたレベルの柔軟性を確保することができる。また、本発明のシリカゾルの製造に使用可能なアルコールは、具体的に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのような1価のアルコール;またはグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、およびソルビトールなどのような多価アルコールであってもよく、これらのうち何れか1つまたは2つ以上の混合物が用いられてもよい。中でも、水およびエアロゲルとの混和性を考慮すると、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのような炭素数1~6の1価のアルコールであってもよい。
上記のようなアルコールは、最終的に製造されるシリカエアロゲルを考慮して、適当な含量で用いられてよい。
本発明の一実施形態に係るシリカゾルは、シリカ前駆体と水が1:4~1:1のモル比で含まれてもよい。また、シリカ前駆体とアルコールは、1:2~1:9の重量比で含まれてもよく、好ましくは1:4~1:6の重量比で含まれてもよい。シリカ前駆体溶液が前記重量比を満たす場合、断熱性能が改善される効果がある。
また、本発明の一実施形態に係る触媒化されたゾルに使用可能な塩基触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基;または水酸化アンモニウムのような有機塩基であってもよい。具体的に、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、アンモニア(NH3)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、モノイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、コリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2-アミノエタノール、2-(エチルアミノ)エタノール、2-(メチルアミノ)エタノール、N-メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ニトリロトリエタノール、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、1-アミノ-2-プロパノール、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジブタノールアミン、およびピリジンからなる群から選択される1種以上であってもよく、好ましくは、水酸化ナトリウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、またはこれらの混合物であってもよい。
前記塩基触媒は、ゾルのpHが7~11となるようにする量で含まれてもよい。前記ゾルのpHが上記の範囲を満たす場合、ゲル化が円滑に行われることができる。また、前記塩基は、固体状で投入する際には析出される恐れがあるため、上記のアルコールにより希釈された溶液状で添加することが好ましい。この際、前記塩基触媒およびアルコールの希釈比率は体積基準で1:4~1:100であってもよい。
また、本発明の一実施形態に係るブランケット用基材は、エアロゲルブランケットの断熱性を改善する点から、具体的には多孔質(porous)基材である。多孔質のブランケット用基材を用いる場合、触媒化されたゾルが基材の内部に容易に浸透し、ブランケット用基材の内部にエアロゲルを均一に形成することで、製造されたエアロゲルブランケットが優れた断熱性を有することができる。
本発明の一実施形態において使用可能な多孔質のブランケット用基材は、フィルム、シート、網、繊維、発泡体、不織布体、またはこれらの2層以上の積層体であってもよい。また、用途によって、その表面に表面粗さが形成されているか、パターン化されたものであってもよい。より具体的には、前記多孔質のブランケット用基材は、多孔質のブランケット用基材内へのエアロゲルの挿入が容易な空間または空隙を有することで、断熱性能をより向上させることができる繊維であってもよい。また、前記多孔質のブランケット用基材は、低い熱伝導度を有することが好ましい。
具体的に、前記多孔質のブランケット用基材は、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、ポリアラミド、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはこれらの共重合体など)、セルロース、カーボン、綿、毛、麻、不織布、ガラス繊維、またはセラミックウールなどであってもよく、より具体的に、本発明において前記多孔質のブランケット用基材はガラス繊維(glass fiber)であってもよい。
本発明の一実施形態によると、触媒化されたゾルとブランケット用基材を投入する反応容器は、ゲル化を行うための反応容器であり、触媒化されたゾルとブランケット用基材を入れて回転させることができる容器であれば、多角形状、円筒状などの何らの形状の容器でも使用可能であるが、長さの長いブランケット用基材も容易に投入でき、ゲル化反応時の回転が容易に行われる点から、円筒状の反応容器を用いることが好ましい。
また、本発明の一実施形態によると、前記反応容器に触媒化されたゾルとブランケット用基材を投入する順序は限定されず、例えば、触媒化されたゾルを先に投入してからブランケット用基材を投入してもよく、ブランケット用基材を先に投入してから触媒化されたゾルを投入してもよく、または、触媒化されたゾルとブランケット用基材を同時に投入してもよく、ブランケット用基材を触媒化されたゾルに浸す方法により含浸が行われてもよい。この際、ブランケット用基材と触媒化されたゾルとの結合が十分になるように、ブランケット用基材を軽く押すことで、十分に含浸されるようにすることができる。後で、一定の圧力でブランケット用基材を一定の厚さに加圧して余剰のゾルを除去することにより、乾燥時間を減らすこともできる。
また、前記ブランケット用基材は、反応容器の形状に応じて、投入しやすい適切な形態で投入することができ、具体的には、ロール(roll)状に巻いたブランケット用基材を反応容器に投入してもよい。
また、前記触媒化されたゾルおよびブランケット用基材は、反応容器の体積、具体的に、反応容器の内部体積の1~100%となる量をそれぞれ投入してよく、ステップ2)におけるゲル化時間を短縮し、ブランケット用基材の内部にエアロゲルを均一に形成する点から、好ましくは反応容器の体積の1~60%となる量、より好ましくは10~60%、さらに好ましくは30~60%となる量をそれぞれ投入することができる。
本発明の一実施形態によると、ブランケット用基材の体積基準で、触媒化されたゾルを80~120%、好ましくは90~110%となる割合の量で投入してもよい。また、好ましくは、前記ブランケット用基材および触媒化されたゾルの投入量は、前記反応容器に対する投入量を満たす条件下で、上記の相互間の投入比率を満たす。触媒化されたゾルが、ブランケット用基材の体積に対する投入比率(投入量)を満たす場合、触媒化されたゾルがブランケット用基材により均一に含浸され、製造されるエアロゲルブランケットがより均一な物性を有することができ、触媒化されたゾルがブランケット用基材に全て含浸されることができるため、原材料の損失を防ぎ、触媒化されたゾルが単独でゲル化される問題を防止することができる。
ステップ2)
本発明の一実施形態に係るステップ2)は、湿潤ゲルブランケット(ゲルブランケット複合体)を製造するためのステップであり、触媒化されたゾルがブランケット用基材に含浸された状態で反応容器を回転させながらゲル化反応させることにより行うことができる。
本発明において、前記ゲル化(gelation)とは、触媒化されたゾルから網状構造を形成させることであり、前記網状構造(network structure)は、原子配列が1種もしくはそれ以上の種類からなっている、ある特定の多角形が連結された平面網状の構造、または特定の多面体の頂点、角、面などを共有して三次元骨格構造を形成している構造であってもよい。
本発明の一実施形態によると、触媒化されたゾルおよびブランケット用基材を投入した反応容器を密封した後、ゲル化反応を進行することができる。また、前記反応容器は、長軸を横方向、すなわち、水平方向に配置して回転させることができ、具体的には、円筒状の反応容器を横にして回転させることができる。すなわち、本発明の反応容器の回転軸は水平方向である。
本発明の一実施形態によると、反応容器を回転させる装置上に反応容器を装着してから回転させることができ、この際、反応容器を回転させる装置は、その種類が制限されず、回転させることができる装置であれば公知の何ら装置も使用できる。
本発明の一実施形態によると、前記反応容器を10rpm~400rpm、15rpm~325rpm、30rpm~300rpm、30rpm~200rpm、または100rpm~200rpmの回転速度で回転させながらゲル化を行ってもよい。反応容器の回転速度が上記の範囲を満たす場合、ブランケット用基材中にゾルが均一に含浸されることができるため、ゲル化時にエアロゲルがより均一に形成され、これにより、エアロゲルブランケットの全体にわたって非常に均一な熱伝導度を確保することができ、反応容器およびそれを回転させる装置の安定性を高め、エアロゲルブランケット製造工程の安全性を高める利点がある。
本発明では、反応容器に、触媒化されたゾルとブランケット用基材の両方を入れてゲル化させることでエアロゲルブランケットを製造するため、従来に適用されていたロールツーロール工法とは違って、コンベアベルトのような別の移動要素が不要であって、製造時における使用空間を著しく節約することができる利点がある。また、ロールツーロール工法のように、移動要素にブランケット用基材を配置し、前記ブランケット用基材にシリカゾルを塗布して移動要素を移動させ続けながらゲル化させる場合、ブランケット用基材の全体で同時にゲル化が行われるのではなく、連続的にブランケット用基材および触媒化されたゾルを供給しつつ、時間的な流れに従って順にゲル化が行われるしかない。そのため、同一の厚さおよび長さを有するブランケット用基材を用いても、本発明の一実施形態に係るゲル化工程より時間が著しく長くかかる問題が発生する。特に、ブランケット用基材が長くなるほど、ブランケット用基材の全体にわたって十分なゲル化が行われるためには、ゲル化工程時間が長くなるという問題がさらに顕著になるが、本発明の一実施形態によると、ブランケット用基材の全体においてゾルのゲル化が同時に行われるため、製造時間を著しく減らすことができ、また、ブランケット用基材の長さおよび厚さがゲル化時間に影響を与えないため、長さの長いブランケット用基材を用いる際にも、製造時間を著しく短縮させて工程効率を極大化することができる。
また、本発明の一実施形態によると、反応容器を回転させながらゲル化を行うことで、遠心力と求心力が作用するため、反応容器を回転させない方法や、移動要素上でゲル化させるロールツーロール工法に比べて、エアロゲルがより均一に分散されたエアロゲルブランケットを製造することができる。これにより、製造されるエアロゲルブランケットの厚さが、ブランケット用基材の厚さと同一または極めて近似なレベルであり、断熱性に優れる効果がある。
さらに、本発明の一実施形態に係る製造方法は、前記湿潤ゲルブランケットを適当な温度で放置し、化学的変化が完全になされるようにするための工程として、熟成ステップを行ってもよい、熟成ステップは、上記で形成された網状構造をより強固に形成させることができ、本発明のエアロゲルブランケットの機械的安定性を強化させることができる。
本発明の熟成ステップは、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基性触媒を有機溶媒に1~10%の濃度で希釈させた溶液を添加することで、エアロゲル中にSi-O-Si結合(bonding)を最大限誘導し、ゲルの網状構造をさらに強固にすることで、後で行われる速い乾燥工程で、気孔の構造をより容易に維持させる効果がある。この際、有機溶媒は、上述のアルコールであってもよく、具体的にはエタノールを含んでもよい。
また、前記熟成ステップは、最適の気孔構造強化のために、適切な温度範囲で行わなければならないが、本発明の熟成ステップは、30~70℃の温度で1~10時間放置させることで行ってもよい。熟成温度が上記の範囲を満たす場合、熟成効率がさらに改善され、生産性が増大されることができる。また、有機溶媒としてエタノールを用いる場合、上記の温度範囲は、エタノールの沸点以下の温度範囲であるため、蒸発による溶媒の損失を防止することができる。
また、本発明の一実施形態によると、疎水性のエアロゲルブランケットを製造するためのものとして、表面改質ステップをさらに行ってもよい。
エアロゲルの表面に存在する親水性官能基を疎水性官能基で置換する場合、疎水性官能基間の反発力により、エアロゲルの乾燥時における溶媒の表面張力による気孔の収縮を最小化することができる。乾燥されたエアロゲルは、乾燥直後には低い熱伝導率を維持するが、エアロゲルの表面に存在するヒドロキシ官能基、例えば、前記エアロゲルがシリカエアロゲルである場合には、シリカの表面に存在する親水性のシラノール基(Si-OH)が空気中の水を吸収することで、熱伝導率が徐々に高くなる欠点がある。よって、低い熱伝導率を維持するためには、エアロゲルの表面を疎水性に改質する必要がある。
したがって、本発明の一実施形態に係る前記表面改質は、極性溶媒および有機シラン化合物を含む表面改質剤により行うことができる。
前記極性溶媒としては、メタノール、エタノール、またはイソプロピルアルコールなどが使用可能であり、前記有機シラン化合物としては、トリメチルクロロシラン(Trimethylchlorosilane、TMCS)、ヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisilazane、HMDS)、メチルトリメトキシシラン(methyltrimethoxysilane)、トリメチルエトキシシラン(trimethylethoxysilane)、エチルトリエトキシシラン(ethyltriethoxysilane)、またはフェニルトリエトキシシラン(phenyltriethoxysilane)などが使用可能であり、具体的には、ヘキサメチルジシラザンが使用できる。
前記表面改質において、溶媒は、ゲルに対して1~10の体積比で、有機シラン化合物は、ゲルに対して0.1~10の体積比で混合することが好ましい。有機シラン化合物の体積比が上記の範囲を満たす場合、最適の反応時間を有することができ、適正量の表面改質剤で表面改質を行うことにより、原価上昇の問題を解消し、未反応の表面改質剤が残留して乾燥時にゲル構造が収縮する現象を予防することができる。
また、本発明の一実施形態によると、前記熟成ステップおよび表面改質ステップは、ゲル化が完了したシリカ湿潤ゲルブランケットを回収した後、別の反応容器で行ってもよく、または、ゲル化が行われた反応容器の内部で行ってもよいが、工程の効率および装備の簡素化の点から、ゲル化が行われた前記反応容器で熟成および表面改質ステップを行うことが好ましい。
また、本発明の一実施形態に係る疎水性湿潤ゲルブランケットを乾燥するステップを行うことで、疎水性エアロゲルブランケットを製造することができる。
一方、本発明の一実施形態に係る製造方法は、前記乾燥前に、洗浄するステップをさらに行ってもよい。前記洗浄は、反応中に発生した不純物(ナトリウムイオン、未反応物、副産物など)、および超臨界乾燥中にCO2と反応して炭酸アンモニウム塩を発生し得る残留アンモニアなどを除去し、高純度の疎水性シリカエアロゲルを得るためのことであって、非極性有機溶媒を用いた希釈工程または交換工程により行うことができる。
本発明の一実施形態に係る前記乾燥ステップは、熟成されたゲルの気孔構造をそのまま維持しながら、溶媒を除去する工程により行うことができ、前記乾燥ステップは、超臨界乾燥または常圧乾燥工程により行うことができる。
前記超臨界乾燥工程は、超臨界二酸化炭素を用いて行うことができる。二酸化炭素(CO2)は、常温および常圧では気体状態であるが、臨界点(supercritical point)と呼ばれる一定の温度および高圧の限界を超えると蒸発過程が起こらず、気体と液体の区別ができない限界状態になり、この限界状態にある二酸化炭素を超臨界二酸化炭素という。
超臨界二酸化炭素は、分子の密度は液体に近いが、粘性度は低くて気体に近い性質を有し、拡散が速く、熱伝導性が高いため、乾燥効率が高く、乾燥工程時間を短縮させることができる。
具体的に、前記超臨界乾燥工程は、超臨界乾燥反応器内に熟成された湿潤ゲルブランケットを入れた後、液体状態のCO2を満たし、湿潤ゲル内のアルコール溶媒をCO2で置換する溶媒置換工程を行う。その後、一定な昇温速度、具体的には、0.1℃/min~1℃/minの速度で、40~70℃に昇温させた後、二酸化炭素が超臨界状態になる圧力以上の圧力、具体的には、100bar~150barの圧力を維持しながら二酸化炭素の超臨界状態で一定時間、具体的には、20分~1時間維持する。一般に、二酸化炭素は、31℃の温度、73.8barの圧力で超臨界状態になる。二酸化炭素が超臨界状態になる一定温度および一定圧力で2時間~12時間、より具体的には2時間~6時間維持した後、徐々に圧力を除去して超臨界乾燥工程を完了することで、エアロゲルブランケットを製造することができる。
また、常圧乾燥工程は、70~200℃の温度および常圧(1±0.3atm)下で、熱風乾燥、IR dryingなどの通常の方法により行うことができる。
上記のような乾燥工程の結果、ナノサイズの気孔を有する多孔性エアロゲルを含むブランケットが製造されることができる。特に、本発明の一実施形態に係るシリカエアロゲルは、高い疎水化度とともに、優れた物性的特性、特に、低いタップ密度と高い気孔率を有し、これを含むシリカエアロゲル含有ブランケットは、低い熱伝導度とともに優れた機械的柔軟性を有する。
また、前記乾燥工程の前または後に、厚さを調節し、ブランケットの内部組織と表面形状を均一にするための圧着工程、用途によっては、適切な形態またはモフォロジーを有するようにするための成形工程、または別の機能層を積層する積層工程などをさらに行ってもよい。
また、本発明の一実施形態によると、前記エアロゲルブランケットの製造方法は、反応容器にブランケット用基材を投入するステップと、前記ブランケット用基材が投入された反応容器に、触媒化されたゾルを投入するステップと、前記反応容器を回転させながらゲル化させるステップと、前記ゲル化された湿潤ゲルブランケットを乾燥するステップと、を含み、この際、前記ブランケット用基材は、複数の繊維層を有する繊維-ロール母材(PREFORM)に繊維性バット物質を圧延した多孔質基材であってもよい。
また、前記反応容器は、10rpm~400rpmの速度で回転しながらゲル化が行われるものであってもよい。
また、本発明は、本発明に係るエアロゲルブランケットの製造方法により製造されたエアロゲルブランケットを提供し、具体的に、上述の製造方法により製造されたシリカエアロゲルブランケットを提供する。
具体的に、前記ブランケットは、ブランケット用基材の少なくとも一面、および内部にエアロゲルを含む。より具体的に、前記エアロゲルは、ブランケットの総重量に対して20~80重量%で含まれてもよい。ブランケット中のエアロゲルの含量が増加するほど断熱性が増加するが、80重量%を超える場合には、エアロゲル自体の低い強度および付着力により、後でブランケットの製造時に強度および付着力が低下する恐れがある。また、ブランケット中のエアロゲルの含量が少なすぎる場合には、具体的に20重量%未満である場合には、断熱性が低下する恐れがある。
本発明の一実施形態によると、エアロゲルブランケットの製造時に、反応容器を回転させてゲル化させるステップを含むことで、ブランケット用基材に多量のエアロゲル粒子が均一にコーティングされ、10~20mW/mKの改善された熱伝導度を有することができる。
前記熱伝導度は、NETZSCH社のHFM 436 Lambda装備を用いて、ヒートフロー法(heat flow method)により常温(20±5℃)で測定した値である。
これにより、本発明のエアロゲルブランケットは、各種産業用設備の配管や工業用炉のような保温保冷用プラント施設はいうまでもなく、航空機、船舶、自動車、建築構造物などの断熱材、保温材、または不燃材として有用に使用可能である。
以下、本発明が属する技術分野において通常温の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
[実施例1]
テトラエチルオルトシリケート(TEOS)と水を1:4のモル比で混合し、TEOSとの重量比が1:5であるエタノールを添加してシリカ前駆体溶液を製造した。加水分解を促進するために、シリカ前駆体溶液のpHが3以下になるように塩酸を添加した。シリカ前駆体溶液に対して0.2重量比の不透明化剤であるTiO2と、難燃剤であるUltracarb(LKAB社)を混合して30分間撹拌した。1体積%のアンモニアエタノール溶液(塩基触媒溶液)を製造し、前記シリカ前駆体溶液と塩基触媒溶液を9:1の体積比で混合してシリカゾルを製造した。前記シリカゾル3Lを5Lの反応容器に投入した。多孔質の10T(10mm)ガラス繊維(Glass fiber)を前記シリカゾルと同一の体積で反応容器に投入して密封した後、反応容器を横にした状態で150rpmの速度で回転させ、20分間ゲル化を進行した。ゲル化が完了した湿潤ゲルブランケットを反応容器から回収した後、5体積%のアンモニアエタノール希釈液に入れ、70℃の温度で100分間熟成させた。熟成後、10体積%のヘキサメチルジシラザン(HMDS)エタノール希釈液で、疎水化反応を8時間進行した。疎水化反応が完了した後、湿潤ゲルブランケットを超臨界抽出器に入れてCO2を注入し、抽出器内の温度を1時間かけて60℃に昇温し、60℃、100barで超臨界乾燥を行った。超臨界乾燥が完了した疎水性シリカエアロゲルブランケットを200℃のオーブンで2時間常圧乾燥することで、残存する塩と水分を完全に除去して疎水性シリカエアロゲルブランケットを製造した。
[実施例2および3]
前記実施例1において、繊維の厚さを下記表1に記載の条件に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により疎水性シリカエアロゲルブランケットを製造した。
[実施例4]
前記実施例1において、ゲル化が完了した湿潤ゲルブランケットを反応容器から回収せず、反応容器内で熟成および表面改質を行ったことを除き、実施例1と同様の方法により疎水性シリカエアロゲルブランケットを製造した。
[実施例5~7]
前記実施例1において、反応容器の回転速度を下記表1の条件に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により疎水性シリカエアロゲルブランケットを製造した。
[比較例1]
前記実施例1において、反応容器を回転させなかったことを除き、実施例1と同様の方法により疎水性シリカエアロゲルブランケットを製造した。
[比較例2]
前記実施例1において、多孔質のガラス繊維(Glass fiber)の代わりに、非圧縮性、非多孔質の基材であるガラスを反応容器に投入したことを除き、実施例1と同様の方法により実施したが、シリカゾルが基材に含浸されないため、エアロゲルブランケットの製造が不可能であった。
実験例1:エアロゲルブランケットの外観確認
実施例1および2と比較例2で製造されたエアロゲルブランケットを撮影し、図1~図3に示した。
図1~図3に示されたように、本発明の一実施形態に係る製造方法により製造された実施例1および実施例2のエアロゲルブランケット(図1および図2)は、ブランケット用基材中にシリカゾルが含浸されてからゲル化が行われたため、基材の内部にエアロゲルが形成されていることを目視で確認することができるが、多孔質ではなく非圧縮性基材のガラスを使用した比較例2は、ブランケット用基材の内部にシリカゾルが含浸されないため、エアロゲルブランケットを製造することができず、ゾルが不溶性のシリカ塩として析出されたり、図3のように粉末状のエアロゲルが形成されることを確認することができる。図3の3Aは、反応容器の内部を撮影した写真であって、エアロゲルが基材の内部に形成されず、反応容器内で粉末状のエアロゲルとして存在することを確認することができ、3Bは、反応容器で形成された内容物を取り出して撮影した写真であって、粉末状のエアロゲルが形成されたことを確認することができる。
実験例2:エアロゲルブランケットの厚さおよび熱伝導度の測定
各実施例および比較例で製造したエアロゲルブランケットに対して、30cmX30cmのサイズのサンプルを準備し、NETZSCH社のHFM 436 Lambda装備を用いて、サンプルの厚さおよび常温(20±5℃)熱伝導度を測定した。
Figure 0007071542000001
上記の表1のように、多孔性のブランケット用基材を使用し、ゲル化が行われる反応容器を回転しながらゲル化を進行した実施例1~7は、前記条件を満たさない比較例1および2に比べて、製造されたエアロゲルブランケットの厚さが一定であり、常温熱伝導度値がより低く、熱伝導度の最低値と最高値の偏差が大きくなく均一な熱伝導度を示すことを確認することができる。
また、前記表1において、多孔性のブランケット用基材を使用しなかった比較例2は、ゾルが基材の内部に含浸されず、エアロゲルブランケットの製造自体が不可能であったことを確認することができる。
上述の本発明の説明は例示のためのものであり、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解できるであろう。よって、以上で記述した実施形態は、全ての点で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。

Claims (11)

  1. 反応容器に、触媒化されたゾルおよびブランケット用基材を投入するステップ(ステップ1)と、
    前記反応容器を回転させながらゲル化させるステップ(ステップ2)と、を含み、
    前記ブランケット用基材が多孔質基材である、エアロゲルブランケットの製造方法。
  2. 前記ステップ2)において、反応容器を10rpm~400rpmの速度で回転する、請求項1に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  3. 前記ステップ2)において、前記反応容器の長軸を横方向に配置して回転させる、請求項1または2に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  4. 前記反応容器が円筒状の反応容器である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  5. 前記ブランケット用基材が、フィルム、シート、網、繊維、発泡体、不織布体、またはこれらの2層以上の積層体である、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  6. 前記触媒化されたゾルは、ブランケット用基材の体積基準で80~120%となる量を投入する、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  7. 前記触媒化されたゾルが、触媒化されたシリカゾルである、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  8. ステップ2)の後に、熟成するステップと、表面改質するステップと、をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  9. 前記熟成および表面改質は前記反応容器内で行う、請求項8に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  10. ステップ2)の後に、乾燥するステップをさらに含み、
    前記乾燥は、超臨界乾燥、または圧力1±0.3atmおよび温度70℃~200℃の条件での常圧乾燥工程により行う、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゲルブランケットの製造方法。
  11. 反応容器にブランケット用基材を投入するステップと、
    前記ブランケット用基材が投入された反応容器に、触媒化されたゾルを投入するステップと、
    前記反応容器を回転させながらゲル化させるステップと、
    前記ゲル化された湿潤ゲルブランケットを乾燥するステップと、を含み、
    前記ブランケット用基材が、複数の繊維層を有する繊維-ロール母材(PREFORM)に繊維性バット物質を圧延した多孔質基材である、エアロゲルブランケットの製造方法。
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