JP7068189B2 - マイクロニードルアレイアセンブリ、薬物送達装置、及び液体を広範囲に低圧で投与するための方法 - Google Patents

マイクロニードルアレイアセンブリ、薬物送達装置、及び液体を広範囲に低圧で投与するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、概して、液体製剤を患者の皮膚に送達するための装置に関する。特に、本開示は、液体製剤を経皮送達するためのマイクロニードルアレイを有する装置に関する。
従来、マイクロニードルアレイを利用して流体薬物及び他の医薬組成物を経皮送達するための様々な装置が開発されてきた。例えば、マイクロニードルは、それよりも大きな従来型ニードルと比較して、患者が受ける痛みが少ないという利点を有する。加えて、従来型ニードルを使用した、従来式の流体薬物の皮下(しばしば、筋肉内)送達では、一度に大量の流体薬物を送達するため、しばしば薬物のバイオアベイラビリティが急増することがあった。特定の代謝プロファイルを有する薬物の場合は、このことは大きな問題ではない。しかし、多くの薬物は、患者の血流が定常状態の濃度を有することによって恩恵を受ける。そのような薬物のよく知られた例はインスリンである。
いくつかの状況下では、マイクロニードルアレイを含む経皮薬物送達装置は、液体製剤を、長期間にわたって実質的に一定の流量で、かつ広い適用範囲に投与することを目的としている。また、そのようなマイクロニードルアレイは、いくつかの状況下では、液体製剤が毛細管作用によって投与されるように、液体製剤を比較的低い圧力で排出することが望ましい。しかしながら、マイクロニードルアレイを通る流体の流れに関連する相反要因が存在するため、マイクロニードルアレイのうちのごく少数のマイクロニードルしか液体が流れないことがある。
本開示の一態様によれば、液体製剤を患者の皮膚に、均一に、広範囲に、かつ比較的低い圧力で投与するように構成されたマイクロニードルアレイアセンブリを含む薬物送達装置が提供される。本開示の薬物送達装置は、液体製剤を患者の皮膚に、長期間にわたって実質的に一定の流量で、かつ広い適用範囲に投与することができ、液体製剤の患者の皮膚への投与は、毛細管作用などによって、比較的低い圧力で行われる。
例えば、マイクロニードルアレイアセンブリは、マイクロニードルアレイの上流面に強固に係合された少なくとも1つの均一性制御膜を含み、任意選択で、マイクロニードルアレイの下流面を別の膜で覆うようにしてもよい。均一性制御膜は、トラックエッチング膜などであり得る。均一性制御膜及びマイクロニードルアレイは、均一性制御膜を通る流体の流れに対する抵抗が、マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも実質的に大きくなるように、協働的に構成される。このような流れ抵抗の差により、例えば、液体製剤を患者の皮膚に、毛細管作用などによって、均一に、広範囲に、かつ比較的低い圧力で投与することができる。患者の皮膚の広範囲への液体製剤の投与は、マイクロニードルアレイのマイクロニードルの少なくとも大部分を介した液体製剤の投与により実現することができる。したがって、液体投与に関与するマイクロニードルの数を増やすことにより、液体製剤を低圧でより広範囲に投与することができる。
上記の要約は、基本的な理解を提供するために、本開示のいくつかの態様の簡略化された概要を提示するためのものである。上記の要約は、広範囲に及ぶものではなく、また、本発明の主要な要素または重要な要素の特定や本発明の範囲の限定を意図するものではない。上記の要約の目的は、後述する詳細な説明の前置きとして、本開示のいくつかの概念を簡略化した形態で提示することにある。例えば、他の態様が、以下の説明から明らかになるであろう。
以下、添付図面を参照して説明するが、添付図面は概略的なものであり、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。添付図面は単なる例示であり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
本開示の第1実施形態による薬物送達装置の断面図 図1に示す薬物送達装置の一部の詳細図 図2に示すマイクロニードルアレイアセンブリの一部のより詳細な概略断面図 均一性制御膜を有していない比較例としてのマイクロニードルアレイの排出パターンを示す図 本開示の第2実施形態によるマイクロニードルアレイアセンブリの一部の概略図 第2実施形態において、適切に構成された均一性制御膜が、マイクロニードルアレイのマイクロニードルに関連する気泡圧力の差の影響を、どのようにして有利に減少させるかを概略的に示すグラフ
例示的な実施形態が以下に記載されており、また、添付図面に示されている。添付の図面において、同様の参照符号は、同様の構成要素を指す。以下に記載された実施形態は例を提供するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。以下に記載された実施形態の他の実施形態、変形、及び改良は当業者には想到可能であり、そのような他の実施形態、変形、及び改良も全て本発明の範囲に含まれるものとする。
以下、第1実施形態の薬物送達装置10について、ごく簡潔にかつ概略的に説明し、その後に、薬物送達装置10の個別のサブアセンブリのいくつかについて、より詳細に説明する。また、主として薬物送達装置10の構造的特徴について説明し、その後に、本開示の方法についてより具体的に説明する。
図1を参照すると、薬物送達装置10が、部分的に駆動された形態で示されている。薬物送達装置10は、自己完結型の複数の主要サブアセンブリを含むことを特徴とする。メインサブアセンブリは、レセプタクル13と、カートリッジ16(または、レセプタクル13内に変位可能に取り付けられた他の適切な容器またはリザーバ)と、カートリッジ16に取り付けられた機械的コントローラ19とを含む。
コントローラ19は、内部力供給部25を有するかまたは有さないプランジャ22を含む。コントローラ19は、リザーバまたはカートリッジ16に対して圧力を加えることにより、カートリッジ16からマイクロニードルアレイ28に液体薬物製剤または任意の他の適切な液体製剤を放出するのを助けるためのものである。
第1実施形態のレセプタクル13は、マイクロニードルアレイ28を含む。マイクロニードルアレイ28は、例えば液体薬物製剤の形態であり得る流体をユーザの皮膚に供給するために、ユーザの皮膚に穿刺するための多数のマイクロニードル31(図2)を有する。マイクロニードルアレイ28は、より一般的には、患者または他のユーザの皮膚と係合し、(例えば、ユーザの皮膚の表皮部分に液体製剤をディスペンスすることによって)ユーザの皮膚に液体製剤をディスペンスするためのデバイスと呼ぶことができる。図1に示した状態の薬物送達装置10とは対照的に、通常は、マイクロニードルアレイ28のマイクロニードル31の少なくとも一部が、レセプタクル13の下側開口部を通じて外向きに突出している。薬物送達装置10の例は、米国仮特許出願第61/996,149号、同第61/996,156号、同第61/996,157号、及び同第61/996,158号にさらに記載されており、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
例として、マイクロニードルアレイ28は、RossのWO 2002/020332、RossのWO 2011/1070457、RossのWO 2011/135532、RossのUS2011/0270221、RossのUS2013/0165861、及び米国仮特許出願第61/996,148号(これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする)のうちの1以上に記載されているようにして構成され得る。一般的に、薬物送達装置10のマイクロニードルアレイ28は、液体製剤をユーザの皮膚上に、皮膚中に、及び/または皮膚を通じて送達するための、当分野で既知の任意の適切な構造を有し、例えば、適切な基体または支持体(例えば、ベースまたはベースプレート34と称される)から外向きに延出する複数のマイクロニードル31を有するように構成され得る。図3に示すように、ベースプレート34は、上面37(例えば、上流面)及び底面40(例えば、下流面)を有し、複数のマイクロニードル31は、底面から外向きに延出している。ベースプレート34及びマイクロニードル31は、一般的に、金属材料、セラミック材料、ポリマー(例えば、プラスチック)材料、及び/または任意の他の適切な材料などの、硬質、半硬質、または可撓性の材料シートから構成され得る。例えば、ベースプレート34及びマイクロニードル31は、反応性イオンエッチング、または任意の他の適切な方法によって、シリコンから形成され得る。
ベースプレート34には、一般的に、上面37と底面37との間で液体製剤が流れるのを可能にするために、上面37と底面37との間に延在する複数の流路(孔または貫通孔43と称する)が画定され得る。例えば、各マイクロニードル31の位置に隣接して配置された単一の貫通孔43が、ベースプレート34に画定され得る。なお、他の実施形態では、ベースプレート34には、各マイクロニードル31の位置に隣接して配置された、及び/または各マイクロニードル31の位置から離間して配置された、任意の他の適切な数の貫通孔43が画定され得る。第1実施形態では、各貫通孔43は、各マイクロニードル31に画定され該ニードルに沿って延びる外部チャンネル49に連通する一対の下流開口部または出口開口部46を有するかまたは該開口部に連通される。あるいは、詳細については後述するが、各貫通孔43は、ベースプレート34及びマイクロニードル31を貫通して延在するように形成してもよい。
マイクロニードルアレイ28の各マイクロニードル31は、ベースプレート34の底面40から下向きに延出し、かつ底面40から離間した先端部52を有する鋭利なまたはニードル様の形状(例えば、円錐形、ピラミッド形、または、円錐形またはピラミッド形に推移する円筒形)に推移する基部を含む。各マイクロニードル31の先端部52は、ベースプレート34から最も離れた位置に位置し、各マイクロニードル31の最小寸法(例えば、直径または断面幅)を規定する。加えて、各マイクロニードル31は、一般的に、その基部とその先端部との間に、マイクロニードル31が角質層を穿通してユーザの表皮内に挿入されるのを可能にするのに十分な任意の適切な長さLを有する。マイクロニードル31の長さは、マイクロニードル31が表皮の内側面を貫通して真皮内に穿刺することがないような長さに制限することが望ましく、このことは、有益なことに、液体製剤が投与される患者の痛みを最小限に抑えるのに役立つ。
各マイクロニードル31は、約1000マイクロメートル(μm)未満、例えば、約800μm未満、または約750μm未満、または約500μm未満(例えば、約200μmないし約400μmの範囲)、またはそれらの間の任意の他の部分範囲の長さLを有し得る。特定の一例では、マイクロニードル31は、約290μmの長さLを有し得る。マイクロニードル31の長さは、薬物送達装置10が使用されるユーザの身体部位に応じて様々であり得る。例えば、ユーザの脚部に使用される薬物送達装置10のマイクロニードル31の長さは、ユーザの腕部に使用される薬物送達装置10のマイクロニードルの長さとは実質的に異なり得る。各マイクロニードル31は、一般的に、任意の適切なアスペクト比(すなわち、各マイクロニードル31の長さLの、断面幅寸法Wに対する比)を有し得る。アスペクト比は、2以上、例えば、3以上、または4以上であり得る。断面幅寸法(例えば、直径)が各マイクロニードル31の長さに沿って変化する場合、アスペクト比は平均断面幅寸法に基づいて規定され得る。
各マイクロニードル31には、ベースプレート34に画定された貫通孔43と流体連通する1以上の外部チャンネル49が画定され得る。一般的に、外部チャンネル49は、各マイクロニードル31の任意の適切な位置に画定され得る。例えば、図3に示すように、外部チャンネル49は、各マイクロニードル31の外面に沿って画定され得る。より具体的な例では、各外部チャンネル49は、マイクロニードル31の外面に画定され、該ニードルの長さに沿って延びる、外向きに開口した溝であり得る。代替的に及び/または追加的に、チャンネル49は、各マイクロニードル31が中空シャフトを形成するように、マイクロニードル31の内部を貫通して延在するように形成され得る。この場合、詳細については後述するが、貫通孔43と、マイクロニードル31の内部のチャンネル49とは、互いに同一の直径を有し、かつ互いに同軸的であり得る。いずれの場合でも、外部チャンネル49は一般的に、貫通孔43と組み合わせて、液体製剤がベースプレート34の上面37から貫通孔43を通って外部チャンネル49に流入することを可能にする下流側流路を形成するように構成され得る。外部チャンネル49に流入した液体製剤は、その後、ユーザの皮膚上に、皮膚中に、及び/または皮膚を通じて送達され得る。外部チャンネル49は、任意の適切な断面形状を画定するように構成され得る。例えば、各外部チャンネル49は、半円形または円形の形状を画定し得る。あるいは、各外部チャンネル49は、「v」字状または任意の他の適切な断面形状などの非円形形状を画定し得る。
マイクロニードル31によって画定された外部チャンネル49の寸法は、液体製剤の毛細管流動を誘導するように特別に選択され得る。外部チャンネル49内の毛細管圧力は、外部チャンネル49の断面寸法に反比例し、対象液体の表面エネルギーに正比例し、液体と外部チャンネル49との間に画定された界面における液体の接触角のコサインが乗じられる。したがって、マイクロニードルアレイ28を通じた液体製剤の毛細管流動を促進するために、外部チャンネル49の断面幅寸法(例えば、外部チャンネル49の直径)が選択的に調節され、外部チャンネル49の断面幅寸法を小さくすると、毛細管圧力は高くなる。例えば、外部チャンネル49の断面幅寸法は、各外部チャンネル49の幅に関して、各外部チャンネル49の断面積が約1、000平方マイクロメートル(μm)ないし約125、000μm、例えば、約1、250μmないし約60,000μm、約6、000μmないし約20、000μm、またはそれらの間の任意の他の部分範囲となるように選択され得る。
マイクロニードルアレイ28は、一般的に、そのベースプレート34から延出する任意の適切な数のマイクロニードル31を含み得る。例えば、マイクロニードルアレイ28に含まれるマイクロニードル31の実際の数は、約10マイクロニードル/cmないし約1、500マイクロニードル/cm、例えば、約50マイクロニードル/cmないし約1250マイクロニードル/cm、約100マイクロニードル/cmないし約500マイクロニードル/cm、またはそれらの間の任意の他の部分範囲であり得る。マイクロニードル31は、一般的に、任意の特定の用途のために設計された様々なパターンでベースプレート34上に配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、マイクロニードル31は、例えば長方形または正方形グリッド状または同心円状などの均一な態様で互いに離間して配置され得る。このような実施形態では、マイクロニードル31の間隔は一般的に、これに限定しないが、例えば、マイクロニードル31の長さ及び幅や、マイクロニードル31を通じてまたはマイクロニードル31に沿って送達させる液体製剤の量及び種類などの様々な因子に依存する。
図2を参照すると最も良く理解されるように、マイクロニードルアレイ28のベースプレート34の少なくとも一部は、(ベースプレート単独で考慮して)下向きに開口した周縁外部チャンネル55の形態であるかまたは該チャンネル55を有する実質的に矩形状の周縁部を有し、全体としては実質的に矩形形状または他の任意の適切な形状を有し得る。図2に示す実施形態では、マイクロニードルアレイ28は、バッキング構造体58に取り付けられる。バッキング構造体58は、(バッキング構造体58単独で考慮して)下向きに開口した内側外部チャンネル61及び外側外部チャンネル64を有し、全体としては実質的に矩形形状、または他の任意の適切な形状を有し得る。
実質的に矩形のガスケット67が、バッキング構造体58の内側外部チャンネル61に強固に係合されるとともに、マイクロニードルアレイ28の上面37と係合して上面37を覆う少なくとも1つの均一性制御膜70の周縁部に強固に係合されている。ガスケット67に関連するこれらの強固な係合は、少なくとも一部には、フレーム73が、マイクロニードルアレイ28の周縁外部チャンネル55と、バッキング構造体58の外側外部チャンネル64との間に固定的に取り付けられることに起因する。フレーム73は、例えば締まり嵌め及び/または任意の他の適切な締結技術などの1以上の機械的結合によって、周縁外部チャンネル55と外側外部チャンネル64との間に取り付けられる。第1実施形態では、マイクロニードルアレイ28は、対象の結合によって、レセプタクル14の支持アセンブリのバッキング構造体58に対して実質的に固定的に結合されている。
フレーム73は、実質的にS字状の断面を有する実質的に矩形状のベゼル(bezel)として特徴付けることができる。フレーム73の外側周縁部は、外側外部チャンネル64に圧入され、圧縮された状態で、外側外部チャンネル64の一部分であるかまたは該チャンネル64に関連する(例えば、該チャンネル64を部分的に画定する)フランジ76と対向して直接接触する。また、フレーム73の内側周縁部は、圧縮された状態で、ベースプレート34の底面40と対向して面接触する。より具体的には、フレーム73は、ベースプレート34の周縁外部チャンネル55の表面に係合される。
再び図1を参照して、レセプタクル13は、バッキング構造体58に固定的に取り付けられバッキング構造体58と共に変位する少なくとも1つのカニューレ79をさらに含む。例えば、カニューレ79の下側部分は、例えば締まり嵌め、接着材料、及び/または任意の他の適切な締結技術などの1以上の機械的結合によって、バッキング構造体58を貫通して延存する供給ポートに固定的に取り付けられる。カニューレ79の下側開口端は、均一性制御膜70(図2)の上流面と流体連通している。また、カニューレ79の一般的に鋭く尖っている上側開口端部は、カートリッジ16の所定部分を穿孔してその内部リザーバ80にアクセスするために、バッキング構造体58から軸方向上方に延びている。
少なくともマイクロニードルアレイ28と均一性制御膜70との組み合わせが、本明細書ではマイクロニードルアレイアセンブリ71と称される。少なくともバッキング構造体58及びマイクロニードルアレイアセンブリ71は、それらの間に、周縁が閉鎖されたプレナムチャンバ82(図3)が画定されるように協働的に構成される。プレナムチャンバ82は、バッキング構造体58を貫通して延在するカニューレ79を介して供給ポートに対して開口していること、及び均一性制御膜70の孔85(図3)に対して開口していることを除いて、密封または密閉されていることが好ましい。
図1に実質的に示すように構成した後の薬物送達装置10の動作中は、プランジャ22がカートリッジ16に対して圧力を加えると、液体製剤がカニューレ79を通ってプレナムチャンバ82内に流入する。液体製剤は、均一性制御膜70の孔85を通ってプレナムチャンバ82から流出する。その後、液体製剤は、ベースプレート34の貫通孔43を通って、マイクロニードル31に関連する外部チャンネル49に流れ、外部チャンネル49からユーザの皮膚中に流入する。
図3に示すように、マイクロニードルアレイ28のベースプレート34の上面37を1以上の均一性制御膜70で覆うことにより、マイクロニードルアレイアセンブリ71が少なくとも部分的に形成される。均一性制御膜70は、液体製剤が該膜70を通って流れるときに圧力降下を発生させるように構成された透過性、半透過性、または微孔性材料から作製される。一例では、所定の薬物製剤が均一性制御膜70を所定の流速で通過するときの適切な圧力降下は、0.25kPaないし50kPa、1.0kPaないし10kPa、2.0kPaないし5.0kPa、約0.25kPaないし約50kPa、約1.0kPaないし約10kPa、約2.0kPaないし約5.0kPa、またはそれらの間の任意の他の部分範囲であり得る。
均一性制御膜70は、液体製剤がプレナムチャンバ82(均一性制御膜70の上流面)から貫通孔43(均一性制御膜70の下流面)に流れるのを可能にするためのいくつかの個別の孔85を有するものとして概略的にモデル化することができる。第1実施形態では、全ての孔85の断面積の合計は、全ての貫通孔43の断面積の合計よりも小さい。
均一性制御膜70は、トラックエッチング膜であり得る。トラックエッチング膜は、液体製剤の流れを均一性制御膜70の一方の面から他方の面への厚さ方向に制限し、液体製剤の均一性制御膜70の厚さ方向に対して垂直な横方向への拡散を実質的に防止するので、有益である。好適なトラックエッチング膜は、米国ワシントン州ケント所在のステアリテック社(Sterlitech Corporation)から入手可能であり、0.05μm親水性ポリカーボネートトラックエッチ膜などの形態であり得る。
第1実施形態では、均一性制御膜70は、均一性制御膜70とベースプレート34との間での液体製剤の横方向(側方)への流動を制限または防止するように、ベースプレート34の上面37に取り付けられている。換言すれば、或る貫通孔43に関連する(例えば、近位する)液体製剤が、上面37に沿って流動して、その貫通孔43に隣接する貫通孔43に流入することが一般的に防止される。均一性制御膜70がトラックエッチング膜である場合、均一性制御膜70は、滑らかな面及び粗い面を有し得る。一般的に、液状製剤の望ましくない側方流動を防止するために、均一性制御膜70の滑らかな面が、ベースプレート34の上面37に係合されることが好ましい。
均一性制御膜70は、均一性制御膜70の周縁部の周囲に配置されたフレーム73及びガスケット67から加えられる押圧力によって、ベースプレート34の上面37に緊密に結合される。薬物送達装置10の動作中、プレナムチャンバ82内の医薬製剤の液体圧力は、均一性制御膜70の中央領域をベースプレート34の上面37に結合させるのに十分な大きさであり得る。
再び図1を参照すると、薬物送達装置10の動作中、液体製剤は、コントローラ19のプランジャ22及び内部力供給部25によってカートリッジ16から押し出され、プレナムチャンバ82(図3)内に実質的に均一に充填され、均一性制御膜70を実質的に均一に湿潤させる。換言すれば、図3を参照すると、液体製剤が、ベースプレート34の上面37の各貫通孔43に流入可能となる。図1を参照すると、カートリッジ16からカニューレ79を通じてプレナムチャンバ82に液体製剤を提供してカートリッジ16を実質的に完全に空にするために、内部力供給部25(例えば、少なくとも1つのばね)がプランジャ22に関連して機能する。プランジャ22及び内部力供給部は、1.1Nないし1.3N、約1.1Nないし約1.3N、2Nないし2.2N、約2Nないし約2.2N、2.4Nないし2.6N、約2.4Nないし約2.6N、2.7Nないし2.9N、約2.7Nないし約2.9Nの範囲、またはそれらの間の任意の他の下位範囲の力を提供し得る。図1の薬物送達装置10は、一例としてのみ示したものである。すなわち、マイクロニードルアレイアセンブリ71は、任意の他の適切な装置と共に使用してもよいし、または任意の他の適切な装置内に組み込んでもよい。例えば、プランジャ22、力供給部25、及び/またはコントローラ19は、液体製剤をプレナムチャンバ82内に押し出すための他の適切な要素と置き換えてもよい。
均一性制御膜70は、液体製剤が均一性制御膜70を通過することによって生じる圧力降下により、プランジャ22及び内部力供給部25から液体製剤に付与された圧力エネルギーが実質的に全て消費されるように選択され得る。例えば、プランジャ22及び内部力供給部25による圧力の増加分の絶対値が、均一性制御膜70による圧力の減少分の絶対値とほぼ等しくなるようにする。第1実施形態の動作方法によれば、均一性制御膜70のすぐ下流側に残っている圧力は、液体製剤をマイクロニードル31の外部チャンネル49に到達させ、毛細管流動させるのに十分な大きさである。
潜在的に望ましい毛細管流動を生成するために、いくつかの変数をまとめて考慮する必要がある。例えば、プランジャ22によって加えられる力が大きいほど、カニューレ79に加わる圧力が高くなり、またプレナムチャンバ82内の液体製剤の圧力も高くなる。目標の流量を維持するためには、均一性制御膜70は、プレナムチャンバ82内の圧力の増加を補償するために、圧力降下の増加を可能にするべきである。結果として、均一性制御膜70は一般的に、プレナム圧力と、プランジャ22及び力供給部25(存在する場合)を含むサブシステムとに関連して選択される流れに対する抵抗を有する。
さらに、第1実施形態のマイクロニードルアレイアセンブリ71に関して、図3を参照すると最も良く理解されるように、マイクロニードルアレイアセンブリ71は、該アセンブリを貫通して延在する多数の製剤流路を有し、各製剤流路は、上流側流路と、少なくとも1つの下流側流路とを含む。マイクロニードルアレイアセンブリ71を貫通して延在する各製剤流路について、上流側流路は、均一性制御膜70の1以上の孔85から構成され得る。そのため、各上流側流路は符号85で示す。マイクロニードルアレイアセンブリ71を貫通して延在する各製剤流路について、少なくとも1つの下流側流路は各々、貫通孔43及び1以上の出口開口部または下流開口部46を含むか、それらから本質的になるか、またはそれらから構成される。そのため、説明を簡略化するために、下流側流路は、符号43及び46、または符号43のみで示す。少なくとも理論上は、上述したように、第1実施形態の製剤流路の各々または大部分については、上流側流路85の下流側端部は、側方バイパス流動を防止するために、下流側流路43の上流側端部と直接的に連通している。
第1の比較例として、図4は、均一性制御膜70が上流面に設けられていないマイクロニードルアレイ28の下流面を示している。このマイクロニードルアレイの下流面からは、毛細管作用などによって、約200μl/時間の流量で、かつ比較的低い圧力で水が排出される。図4に示すように、この第1の比較例1では、マイクロニードルアレイ28の上流面全体に水が均一に適用された場合であっても、水は、少数の別々の位置でしかマイクロニードルアレイを通過しないので、マイクロニードルアレイの下流面の面積の大部分は乾いたままである。すなわち、図4は、下流側流路43のごく一部からのみ水が排出されており、水の排出に関与している下流側流路43の数が比較的少ないことを示す。このことは、第1の比較例は、マイクロニードルアレイ28を通じた水の排出の均一性を実質的に欠いており、マイクロニードルアレイの適用範囲(有効領域)の効率が大幅に低下していることを示唆する。
一般的に、製造技術に起因して、下流側流路43の各下流開口部を全く同じ直径または断面積に形成する能力が制限され、このことにより、或る状況下では、図4に示す排出均一性の欠如のように、排出均一性の実質的な欠如をもたらす。より具体的には、製造技術に起因して、下流側流路43の下流開口部を全く同じ直径または断面積に形成する能力が制限されるという事実に関して、断面積が比較的大きい下流側流路43から排出される液体製剤の気泡は、断面積が比較的小さい下流側流路43から排出される液体製剤の気泡と比較して、より大きな気泡半径及びより小さい表面張力を有する。追加の液体製剤をより大きい気泡に加えるのに必要なエネルギーは、液体製剤をより小さい気泡に加えてより小さい下流側流路43から押し出すのに必要なエネルギーよりも小さい。図4を参照して上述した第1の比較例では、大きな気泡は若干大きくなり、その気泡の圧力はさらに低下する。したがって、より小さい下流側流路が液体製剤で完全に満たされていても、液体製剤は、より小さい下流側流路を流れるのではなく、より大きい下流側流路43の1つまたはいくつかを通って流れることとなる。
第1実施形態によれば(例えば、図4の比較例とは対照的に)、均一性制御膜70は、マイクロニードルアレイ28を通じた排出均一性を高めるように構成される。例えば、少なくとも均一性制御膜70及びマイクロニードルアレイ28は、液体製剤が、毛細管作用などによって、比較的広い領域に、比較的低い圧力で、実質的に均一に投与されるように協働的に構成される。広い領域に実質的に均一に投与された液体製剤は、下流側流路43の比較的大部分を定常的に流れて下流側流路43から排出される。つまり、マイクロニードルアレイ28を通じた液体製剤の排出に関与する下流側流路の数が比較的多くなる。すなわち、均一性制御膜70は、実質的に同様の目標流量及び比較的低い投与圧力を維持するとともに、液体排出に関与する下流側流路43の数を増加させることによって、第1の比較例と比べて、マイクロニードルアレイ28の有効領域の効率を向上させるように構成される。
液体排出に関与する下流側流路43の各々について、液体製剤は、下流側流路43を定常的に流れ、下流側流路43から排出される。すなわち、マイクロニードルアレイ28を通じた液体排出に関与する下流側流路43は、液体製剤が流れて排出される下流側流路である。液体排出に関与する下流側流路43の数の増加とは、液体製剤が所定の目標流量及び圧力で流れる下流側流路の割合の増加を意味する。液体排出に関与する下流側流路43の数が増加することによって、液体製剤を、マイクロニードルアレイ28の有効領域により均一に投与できると考えられる。薬剤に対する身体の応答は領域依存性であるので、マイクロニードルアレイ28からの排出均一性を高めることにより、身体に対する薬剤の有効性を高めることができる。
本明細書で説明したような均一性制御膜70を使用することにより、所定の目標流量及び圧力でのマイクロニードルアレイ28の液体排出に関与する下流側流路43の数の予想外の重大な改善がもたらされる。これに関して、均一性制御膜70の流れ抵抗は、マイクロニードルアレイ28の流れ抵抗よりも、約30倍以上、約40倍以上、約50倍以上、約30倍ないし約100倍、約40倍ないし約100倍、または約50倍ないし約100倍大きくあり得る。これらの流れ抵抗及びそれに関連する流路については、本開示の第1実施形態、本開示の第2実施形態、第1の比較例、及び第2の比較例を参照して、より詳細に後述する。
本開示の第2実施形態は、以下に記載した変形及び当業者には明らかな変形を除けば、第1実施形態と同様であり得る。したがって、第1実施形態の構成要素に少なくともほぼ対応する第2実施形態の構成要素の参照番号は、100ずつ大きくした。
図5に概略的に示すように、この第2実施形態では、マイクロニードルアレイ128の各下流側流路143は、代替的にまたは任意選択で、各マイクロニードル131が中空シャフトを形成するようにマイクロニードル131の内部を貫通して延在する内部チャンネルの形態であり得る。すなわち、第2実施形態の各下流側流路143は、内部流路を含んでもよく、例えば、第1実施形態の外部チャンネル49は省略してもよい。
一例として、マイクロニードルアレイアセンブリ171の使用時に、液体製剤が上流側流路185を通って流れて下流側流路143の上流開口部に達すると、液体製剤は下流側流路143の上流開口部に流入しようとする。例えば、液体製剤が下流側流路143となす接触角度が90度未満である場合(例えば、接着力が凝集力よりも強い場合)、毛細管作用に起因して、下流側流路143は、その下流開口部まで液体製剤で満たされる。この時点では、各下流側流路143の下流開口部は、液体製剤と空気との間に独立した境界を有すると概括することができる。液体(例えば、液体薬物製剤)と気体(例えば、空気)との間の境界は、表面張力を有する。液体と気体との境界が変形すると、境界に形成された表面の曲率の変化に起因して、表面張力が変化する。液体製剤が下流側流路143の下流開口部から外側に押し出されると、液体製剤が空気中に押し出され、液体製剤の液滴または気泡が下流側流路の各下流開口部に形成される。これらの気泡の曲率は、最初は小さいが、液体製剤が下流側流路143を流れるにしたがって大きくなる。しかし、上記に示唆したように、或る状況下では、下流側流路143の下流開口部のサイズのばらつきや1または複数の他の理由に起因して、或る下流開口部に形成された液体製剤の気泡が他の下流開口部に形成された気泡よりも大きくなることがある。
液体製剤の流れ及びそれに関連する気泡に関する因子のいくつかの態様は、図5の理論的システム及び以下に提示する方程式及び計算を参照することにより理解できるであろう。以下の方程式及び計算のために、プレナムチャンバ182、上流側流路185、及び下流側流路143は流体で満たされており、下流側流路の下流開口部に流体/空気界面が存在するものとする。第1の下流側流路143を流れる流量をQとし、第2の下流側流路143を流れる流量をQとする。Rは、上流側流路185の上流開口部のすぐ上流側の流れに対する抵抗を表す。R及びRは、均一性制御膜170を通る流体の流れに対する抵抗、より具体的には上流側流路185を通る流体の流れに対する抵抗である。Rは、第1の下流側流路143を通る流体の流れに対する抵抗、Rは、第2の下流側流路143を通る流体の流れに対する抵抗である。Pinは、ソースでの圧力である。P及びPは、上流側流路185の上流開口部での圧力である。P及びPは、下流側流路143の上流開口部での圧力である。P及びPは、下流側流路143の下流開口部での圧力である。
下流側流路143の下流開口部での圧力P及びPは一般的に、一定ではなく、かつゼロでもない。より具体的には、これらの圧力P及びPはそれぞれ、下流側流路143の下流開口部から排出される流体の形状に依存する。一例では、下流側流路143の下流開口部での圧力P及びP(例えば、気泡圧力)はそれぞれ、各下流側流路143の下流開口部から流体を空気中に押し出すのに必要な圧力を表す約1200Paであり得る。
下流側流路143の下流開口部での圧力P及びPは、下記に示すように、流体/気体界面における表面張力、流体曲率、及び圧力降下に関するヤング-ラプラス方程式(方程式1)を用いて計算することができる。
Figure 0007068189000001
上記のヤング-ラプラス方程式において、r1及びr2は、下流側流路143の下流開口部から排出される液体製剤の気泡の主曲率半径である。曲率半径は、下流側流路143を流れた流体の流量によって変化する。流量が小さいときは、曲率半径は小さく、圧力は大きい。流体が流れるにしたがって、曲率半径は増加し、圧力は減少する。
液体製剤を比較的低い圧力で投与する場合に問題を引き起こす可能性があるのは、直前の文章で述べた減圧である。例えば、第1の下流側流路143の下流開口部が第2の下流側流路の下流開口部よりも若干大きい場合には、第1の下流側流路の下流開口部での気泡圧力は、第2の下流側流路の下流開口部での気泡圧力よりも若干小さくなり、これにより、上流側の液体製剤は第1の下流側流路に優先的に流入することとなる。この結果、第1の下流側流路143の下流開口部での液体製剤の大きな泡はより大きくなり、第2の下流側流路の下流開口部での液体製剤の小さな泡はより小さくなり、液体製剤は、第2の下流側流路よりも第1の下流側流路を流れることとなる。これにより、上述したように、このような気泡圧力の差により、マイクロニードルアレイ128内での流れの低均一性が生じる。
本開示の一態様によれば、均一性制御膜70、170は、所定の目標流量及び圧力での液体排出に関与する下流側流路43、143の数を最適化するために、気泡圧力の差の影響を低下させるように構成される。例えば、均一性制御膜70、170は有利なことに、互いに隣接する下流側流路の一方を通る流体の流れが他方を通る流体の流れに対して悪影響を及ぼさないように、一方の下流側流路43、143の上流開口部での圧力が他方の下流側流路を通る流体の流れに応答して大幅に低下するのを阻止するように構成される。互いに隣接する一対の下流側流路43、143の間のこのような関係は、以下に示す方程式を参照することにより、概ね理解できるであろう。
図5の理論的システムの場合、システム内の流量は、下記の方程式2によって示されるように、第1及び第2の下流側流路143を流れる流量の和である。
Figure 0007068189000002
流量は、圧力降下に比例し、抵抗に反比例する。したがって、第1の下流側流路143を流れる流量は、下記の方程式3から求められる。
Figure 0007068189000003
同様に、第2の下流側流路43を通る流量は、下記の方程式4から求められる。
Figure 0007068189000004
上記の方程式から、圧力降下、抵抗、及び流量に関する一連の方程式を作成して解くことができる。例えば、下記の表は、図5に基づくが、均一性制御を事実上含まない第2の比較例に関連する値を示す。
Figure 0007068189000005
第1及び第2実施形態では、均一性制御膜70、170は、或る下流側流路43、143の上流開口部での圧力が、それに隣接する下流側流路43、143を通る流体の流れに応答して大幅に変化しないように構成される。これに関して、上記の方程式から、Pを求めるための下記の方程式5を導出することができる。
Figure 0007068189000006
の変化に応じてPがどのように変化するかを求めるために、Rが0であり、R及びRが互いに等しく、R及びRが互いに等しいと仮定し、かつPとPとの間の差をβで表すことによって上記の方程式5を簡素化して、下記の方程式6を作成した。
Figure 0007068189000007
上記の簡素化された方程式6から、Pと均一性制御膜170の抵抗(すなわち、R)との関係、及び下流側流路143の互いに隣接する下流開口部間の圧力差(すなわち、β)を計算するために、一連の方程式を作成して解いた。例えば、方程式6は、0.027μm/秒(すなわち、100μl/時間)のQin、1200PaのP、及び10、000Pa・s/μmのRを用いて解くことができる。この計算された関係は、直立軸(すなわち、z軸)がPを表す図6に示されている。
図6は、適切に構成された均一性制御膜70、170が、下流側流路143の下流開口部での気泡圧力の差(例えば、β(BETA)、より具体的にはPとPとの間の差)の影響を、どのようにして有益に減少させるかを概略的に示す。例えば、図5のシステム及び方程式6を参照すると、Pの変化率(例えば、PとPとの間の差、βで表される)は、下流側流路143の互いに隣接する下流開口部における気泡圧力の差の関数として、下記の方程式7で表される。
Figure 0007068189000008
上記の方程式7は、適切に構成された均一性制御膜70、170が、下流側流路143の下流開口部での気泡圧力の変動(例えば、β、またはより具体的にはPとPとの間の変動)の影響を、どのようにして有益に減少させるかについての知見を提供する。例えば、下流側流路143の下流開口部での気泡圧力が1200Paまで変化し、それと圧力Pとの差が1%未満であることが望ましい場合、方程式7は、下記のように表すことができる。
Figure 0007068189000009
この方程式8は、RがRと比べてどれだけ(何倍)大きくあるべきか、または、より一般的には、均一性制御膜70、170を通る流体の流れに対する抵抗が、マイクロニードルアレイ28、128を通る流体の流れの抵抗と比べてどれだけ(何倍)大きくあるべきかを求めるために、下記のように表すことができる。
Figure 0007068189000010
式9を解くと、結果は49となる。したがって、この例では、RはRよりも少なくとも約50倍大きい必要がある。また、より一般的には、均一性制御膜70及び170を通る流体の流れに対する抵抗は、マイクロニードルアレイ28及び128を通る流体の流れに対する抵抗よりも少なくとも約50倍大きい必要がある。より一般的には、均一性制御膜70及び170を通る流体の流れに対する抵抗は、マイクロニードルアレイ28及び128を通る流体の流れに対する抵抗よりも少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、約30倍ないし約100倍、約40倍ないし約100倍、または約50倍ないし約100倍大きくあり得る。
図5を参照して上述したように、一例によれば、下流側流路43、143の各下流開口部の圧力P及びP6(例えば、流体製剤の気泡圧力)は、流体製剤を下流側流路の下流開口部から空気中に押し出すのに必要な圧力を表す約1200Paであり得る。動作方法の例では、均一性制御膜70及び170を横切る圧力降下は、流体製剤を下流側流路43、143の下流開口部から空気中に押し出すのに必要な圧力よりも少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、約30倍ないし約100倍、約40倍ないし約100倍、または約50倍ないし約100倍大きくあり得る。流体製剤を下流側流路43、143の下流開口部から空気中に押し出すのに必要な圧力は、一般的に、マイクロニードルアレイ28、128の気泡圧力と呼ぶことができる。したがって、均一性制御膜70及び170を横切る圧力降下は、マイクロニードルアレイ28及び128の気泡圧力よりも少なくとも約30倍以上、少なくとも約40倍以上、少なくとも約50倍以上、約30倍ないし約100倍、約40倍ないし約100倍、または約50倍ないし約100倍大きくあり得る。
上記に示唆したように、マイクロニードルアレイアセンブリ71、171を貫通して延在する各製剤流路については、例えば、均一性制御膜70、170がマイクロニードルアレイ28、128の上流面に強固に係合されることにより、上流側流路85、185の下流開口部は、下流側流路43、143の上流開口部に直接連通され得る。本開示の一態様では、上流側流路85及び185を通る流体の流れに対する抵抗は、下流側流路43及び143を通る流体の流れに対する抵抗よりも大幅に大きくなる。このような流れ抵抗の差は、例えば、液体製剤を患者の皮膚に、毛細管作用などによって、広範囲に、均一に、かつ比較的低い圧力で投与することを容易にする。広範囲にわたる患者の皮膚への液体製剤の投与は、液体製剤がマイクロニードルアレイ28、128のマイクロニードルの少なくとも大部分を介して投与されるように、下流側流路43、143の少なくとも大部分を介して液体製剤を投与することを含み得る。
すなわち、均一性制御膜70、170は、各製剤流路(例えば、下流側流路43、143並びに上流側流路85、185)を通る流体の流れに対する抵抗を大幅に増加させ、かつ、各製剤流路間の全体的な流れ抵抗の差を最小化するという効果を有する。この結果、液体製剤が低圧で投与された場合でも、液体製剤が多数の製剤流路を活発に利用して(すなわち、多数の製剤流路を通って流れて)、液体製剤の大部分が毛細管作用により投与されるようにすることができる。すなわち、流体排出に関与する製剤流路の数が増加し、これにより、液体製剤を低圧でより広範囲に投与することが可能となる。下流側流路43、143の少なくとも大部分を介して投与される液体製剤は、下流側流路43、143の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%を介して投与される。
本開示の一態様では、液体製剤が上流側流路85、185の上流開口部に最初に供給されてその製剤流路を満たしたとき、液体製剤の気泡が下流側流路43、143の下流開口部に外側に突出するように形成され、これらの気泡は下流側流路43、143を通る流体の流れに対する抵抗に寄与する。一例では、液体製剤の気泡は、液体製剤が投与される患者の皮膚の一部を覆う空気の薄い層などの、周囲大気または環境中での液体製剤の小球(globule)であり得る。さらに、下流側流路43、143の下流開口部に最初に形成された液体製剤の外側に突出した気泡に関しては、比較的小さい気泡がいくつかの下流開口部に形成され、比較的大きい気泡が他の下流開口部に形成される。比較的小さな気泡中の液体製剤の圧力は、比較的大きい気泡中の液体製剤の圧力よりも大きいため、小さな気泡に起因する流れ抵抗は大きな気泡に起因する流れ抵抗よりも大きい。少なくとも理論的には、均一性制御膜70、170を通る流体の流れに対する抵抗は十分大きく、比較的大きなかつ膨張する気泡を有する製剤流路の上流側流路85、185を通る圧力降下は、比較的小さな気泡を有する製剤流路の上流部分の圧力降下を上回る。これに関して、比較的大きなかつ膨張する気泡を有する製剤流路の上流部分における圧力降下は、製剤流路の流れが実質的に等しくなるように、比較的小さな気泡を有する製剤流路の上流部分の圧力降下を上回り、これにより、製剤流路の下流部分の下流開口部で形成された気泡の大部分が破裂し、液体製剤の継続的な外向きに流れる流れに置き換えられる。
上記の例は、決して本発明の範囲を限定するものではない。本開示が例示的な実施形態を参照して上記に説明されたが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な追加、変形、及び変更が可能であり、そのいくつかの態様が特許請求の範囲に記載されていることが理解できるであろう。

Claims (18)

  1. マイクロニードルアレイアセンブリであって、
    上流面及びその反対の下流面を有し、前記上流面と前記下流面との間に延在する複数の貫通孔を画定する基体、及び前記下流面から延出する複数のマイクロニードルを含むマイクロニードルアレイと、
    前記基体の前記上流面に係合された少なくとも1つの膜と、を含み、
    前記マイクロニードルアレイ及び前記少なくとも1つの膜が協働する構造においては、複数の流路が前記マイクロニードルアレイアセンブリを貫通して延在し、かつ前記基体の前記上流面における前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗が、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも少なくとも約30倍大きく、かつ前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗と前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗との前記少なくとも約30倍の差は、前記基体の前記複数の貫通孔において測定される、前記基体の前記上流面に達する流路における流体の流れに対する抵抗と前記基体の前記下流面からの流路における流体の流れに対する抵抗との差であり、
    前記少なくとも1つの膜は、トラックエッチング膜であり、
    前記トラックエッチング膜は、比較的滑らかな面及び比較的粗い面を有し、前記比較的滑らかな面が、前記基体の前記上流面に係合されることを特徴とするマイクロニードルアレイアセンブリ。
  2. 前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗は、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも約30倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  3. 前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗は、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも少なくとも約40倍大きいことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  4. 前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗は、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも約40倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項3に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  5. 前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗は、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも少なくとも約50倍大きいことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  6. 前記少なくとも1つの膜を通る流体の流れに対する抵抗は、前記マイクロニードルアレイを通る流体の流れに対する抵抗よりも約50倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項5に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  7. 前記基体の前記上流面に係合された前記少なくとも1つの膜は、前記基体の前記上流面に係合される膜下流面を有し、該膜下流面と前記基体の前記上流面との間の界面における、当該マイクロニードルアレイアセンブリを貫通して延在する前記複数の流路間での液体の流動を制限すること特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードルアレイアセンブリ。
  8. 薬物送達装置であって、
    請求項1に記載のマイクロニードルアレイアセンブリと、
    前記少なくとも1つの膜を通じて前記マイクロニードルアレイに液体を供給するために前記マイクロニードルアレイに動作可能に接続された供給ポートと、
    前記供給ポートに動作可能に接続されたリザーバと、を備えることを特徴とする薬物送達装置。
  9. 前記リザーバから前記マイクロニードルアレイアセンブリに前記液体の少なくとも一部を供給するための力供給部をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載の薬物送達装置。
  10. 前記力供給部は、液体の圧力を増加させるためのものであり、
    前記少なくとも1つの膜は、前記液体の圧力を減少させるためのものであり、
    前記圧力の増加分の絶対値は、前記圧力の減少分の絶対値とほぼ等しいことを特徴とする、請求項に記載の薬物送達装置。
  11. 前記マイクロニードルアレイアセンブリの上流面に流体連通されたプレナムチャンバをさらに備え、
    前記力供給部は、前記リザーバから前記プレナムチャンバに前記液体の少なくとも一部を供給するためのものであることを特徴とする、請求項に記載の薬物送達装置。
  12. 前記プレナムチャンバに流体連通されたカニューレをさらに備え、
    当該薬物送達装置は、その使用時に、前記液体が、前記リザーバから前記カニューレを通って前記プレナムチャンバに供給された後に、前記少なくとも1つの膜を通って前記マイクロニードルアレイに排出されるように構成されたことを特徴とする、請求項11に記載の薬物送達装置。
  13. 請求項に記載の薬物送達装置の動作方法であって、
    前記薬物送達装置が、前記マイクロニードルアレイアセンブリの前記複数の流路を通じて液体を供給する液体供給ステップを含み、
    前記複数の流路の下流部分は、前記マイクロニードルアレイを貫通して延在し、前記複数の流路の上流部分は、前記少なくとも1つの膜を貫通して延在しており、
    前記液体供給ステップは、
    前記薬物送達装置が、前記基体の前記上流面に位置する、前記複数の流路の少なくともいくつかの前記上流部分において圧力降下を発生させることを含み、
    前記上流部分における前記圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも少なくとも約30倍大きいことを特徴とする方法。
  14. 前記液体供給ステップの前記上流部分における圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも約30倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記液体供給ステップの前記上流部分における圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも少なくとも約40倍大きいことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  16. 前記液体供給ステップの前記上流部分における圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも約40倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記液体供給ステップの前記上流部分における圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも少なくとも約50倍大きいことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  18. 前記液体供給ステップの前記上流部分における圧力降下は、それと同時に発生する前記下流部分における圧力降下よりも約50倍ないし約100倍大きいことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
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