JP7060978B2 - 紙製カップのエンボス構造 - Google Patents
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Description
上記エンボスに断熱性を付与するためには、エンボスの高さを高くするのが効果的であるが、そのエンボスの頂部の高さを高くするとブランクの紙破れが発生するおそれがあった。
これは一対のエンボスロールにおいて、幅方向側は、エンボスロール金型に拘束されるため、特に紙の場合は、流れ方向(Machine Direction)に比べて、幅方向(Cross Machine Direction)の方が紙の伸び縮みが少なく、エンボス加工時に紙破れが発生しやすいからである。
そこで、従来は、流れ方向と幅方向のエンボスの頂部の高さは、いずれの方向でも紙破れが生じない同一の高さに設定されていた。
特に、前記特許文献1では、一対のエンボスロールの押し型が、それぞれの突起部を前記ブランクに向けて接近する方向に配置すると共に、前記セルと、該セルの隣接する縦横の辺に沿って延びる二辺の枠部および枠部の交差個所とを含んだ単位部分の四角形の縦横の長さを各1ピッチとして、一方の押し型に対して他方の押し型を前記縦横方向に半ピッチずつずらして配置されているので、原紙を引き延ばすことは困難であった。
そこで、この発明では、一対のエンボスロールの一対の押し型(雄型と、これに対応する雌型)は重なり合うように縦横に同一ピッチで配置されている場合が好ましい。
原紙:国内一般紙
テスト方法:試験片100mm×100mmの原紙にエンボス加工を行い、原紙の収縮量を測定した。
N数:3回
結果:加工後の収縮寸法
原紙 エンボス高さ 流れ方向 幅方向
国内一般紙 0.71mm 96.9% 99.9%
この試験により、エンボス加工後の原紙寸法変化は、流れ方向で約3%程度収縮するのに対し、幅方向はほぼ変化がなかった。
また、エンボスの高さを流れ方向を現行以上とした場合で、幅方向を現行の高さを超えた高さにすると紙破れが発生するが、幅方向を現行または現行より低くした場合には紙破れは発生しないことが確認できた。
エンボスロール加工を行う場合に、断熱性を高めるためにはエンボス高さを高くする必要があるが、幅方向の高さを現行の高さを超えた高さとすると原紙が金型に拘束され引っ張られて破れやすくなる。
即ち、幅方向は原紙の伸びが必要となるが幅方向への収縮がなく、ロール加工時に流れ方向に比べて紙破れが発生しやすいことが判明した。
この発明で、流れ方向は、エンボスロールの進行方向で整列されるエンボスの列方向をいい、幅方向はエンボスロールの横幅方向で整列されるエンボスの行方向をいい、直線方向に揃う場合に限らず、幅方向が円弧形状に揃う場合もある(図1参照)。
紙製カップの胴部、または紙製カップの胴部外周に巻き付ける外スリーブのブランクに、対向する一対のエンボスロールによって成形されるエンボスが、規則的な間隔で前記エンボスロールの流れ方向と幅方向に延びて交差する格子枠で囲まれた各四角形のセルを仕切る枠部と、前記セルの各辺の四方向からセルの中央側に向かってブランクの表面から一側方へ***する側壁面および該側壁面の先端で集合する面または線状に形成される頂部を有する突起部が多数形成されてなるエンボス構造において、
エンボスの頂部側を上側とし、接地面からエンボスの頂部までの高さを流れ方向と幅方向とで同一面となる高さとし、
エンボス自体の高さであって、格子枠の溝の深さが幅方向の深さより流れ方向の深さを深く設定してなることを特徴とする。
本実施例では、一例として、特許第5943497号のエンボス製造装置や紙製カップに準じた外スリーブにエンボス加工する。
本実施例では押し型は、縦横に半ピッチずらすことなく揃えて配置している点が相違しているが、この発明では前記先願特許発明のように縦横に半ピッチずらして配置したものでもよい。
また、本実施例で流れ方向、幅方向とは、エンボスロールの流れ方向と幅方向をいい、紙製カップや外スリーブでは縦横方向ともいう(図1~図3参照)。
ここで、ブランクの縦横方向は、流れ方向が縦で、幅方向が横とする。
図6~図7では、押し型5、6の形状を示すが、これによってブランク1に成型されるエンボス2の形状は押し型の形状と同一でなくてもよく、通常は押し型で角部となる個所が多少丸みを帯びた形状となるが、略同じであるので、説明の便宜上、同一の符号を付している。
この場合、流れ方向と幅方向のエンボス2の頂部15は同一の高さレベルの位置でエンボスの頂部15を形成しているので、エンボスの流れ方向の高さH1だけを前記高さHより高くして、幅方向の高さH2を変更しない場合でも、紙破れが生じない。なぜなら、紙破れの要因は、幅方向がエンボスロール金型に拘束され、紙の伸び量の影響を受けやすいからである。一方で、流れ方向は、エンボスロール金型に手繰り寄せられながら、エンボスが作られるため、紙の伸び量の影響を受けにくい。
即ち、エンボスの流れ方向と幅方向の下端の位置を幅方向の下端が流れ方向の下端より上方に、即ち、幅方向の下端となる枠部17の位置を流れ方向の下端となる枠部16より頂部の増分以上に浅く設定される。
なお、枠部の交差個所18は、幅方向の枠部17と同じ高さ位置としたが、流れ方向の枠部16と同じ高さ位置としてもよい。
この流れ方向の高さH1は、幅方向の高さH2を比較対象の高さHと同じか短くすることで、前記高さHよりも長い高さH1に増加させることが可能となる。
これは、エンボス加工時の紙の伸びや収縮などの要因に起因するので、実験的に最適値を定める。
これによりエンボスロールによるブランクにエンボス加工が行われる際にブランクの紙破れを防ぐことができる。
即ち、一対のエンボスロールによって成形されるエンボスが、規則的な間隔で前記エンボスロールの流れ方向と幅方向に延びて交差する格子枠で囲まれた各四角形のセルを仕切る枠部と、前記セルの各辺の四方向からセルの中央側に向かってブランクの表面から一側方へ***する側壁面および該側壁面の先端で集合する面または線状に形成される頂部を有する突起部が多数形成されてなるエンボス構造に当てはまる。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 エンボス
3 対向する一方のエンボスロール
4 対向する他方のエンボスロール
5 一方のエンボスロールに設けられた押し型(雄型)
6 他方のエンボスロールに設けられた押し型(雌型)
10 突起部
11~14 側壁面
15 頂部
16,17 枠部
18 枠部の交差個所
Claims (2)
- 紙製カップの胴部、または紙製カップの胴部外周に巻き付ける外スリーブのブランクに、対向する一対のエンボスロールによって成形されるエンボスが、規則的な間隔で前記エンボスロールの流れ方向と幅方向に延びて交差する格子枠で囲まれた各四角形のセルを仕切る枠部と、前記セルの各辺の四方向からセルの中央側に向かってブランクの表面から一側方へ***する側壁面および該側壁面の先端で集合する面または線状に形成される頂部を有する突起部が多数形成されてなるエンボス構造において、
エンボスの頂部側を上側とし、接地面からエンボスの頂部までの高さを流れ方向と幅方向とで同一面となる高さとし、
エンボス自体の高さであって、格子枠の溝の深さが幅方向の深さより流れ方向の深さを深く設定してなることを特徴とするエンボス構造。 - エンボス構造が、紙製カップの胴部、または胴部外周に巻き付ける外スリーブのブランクに、エンボスを対向する一対のエンボスロールによって成形する紙製カップの製造装置によって成型されており、
紙製カップの製造装置が、該一対のエンボスロールの表面に形成される各押し型が、略同一形状であって、 規則的な間隔で縦横方向となる流れ方向及び幅方向に延びて交差する格子枠で囲まれた各四角形のセルを仕切る平坦面からなる枠部と、前記セルの各辺の四方向からセルの中央側に向かって***する四つの側壁面および該側壁面の先端で集合する面または線状に形成される頂部を有する突起部とを備えており、
前記一対のエンボスロールの押し型が、それぞれの突起部を前記ブランクに向けて接近する方向に配置すると共に、一方の雄型に対して他方の雌型を縦横方向にずらすことなく揃えて配置して前記ブランクに凹凸のエンボスが加工されてなることを特徴とする請求項1に記載のエンボス構造。
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JP2018026530A JP7060978B2 (ja) | 2018-02-16 | 2018-02-16 | 紙製カップのエンボス構造 |
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JP2018026530A JP7060978B2 (ja) | 2018-02-16 | 2018-02-16 | 紙製カップのエンボス構造 |
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