JP7053662B2 - 炭素質供給原料を利用するためのデバイスおよび方法、ならびにその使用 - Google Patents

炭素質供給原料を利用するためのデバイスおよび方法、ならびにその使用 Download PDF

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Description

本発明は、それぞれ炭素質供給原料を利用するための装置および方法に関し、また、供給原料の関連した使用にも関する。より詳細には、本発明は、供給原料からコークスを生成するための装置および方法に関するが、この供給原料は、現在のところ標準的に使用することが不可能であるか、または現在のところ満足のいく最終製品を得るには至っていないものである。より詳細には、本発明は、それぞれの独立請求項のプリアンブルに従った装置および方法に関する。さらに、本発明は、具体的にこれらの代替供給原料に関連して、個々の構成部品または装置の使用に関する。
現在、コークスおよび炭素質/炭素含有供給原料は、地球上の多くの国家経済にとって、不可欠な基本材料であり、またはその実在の形態においてそれ自体が価値ある材料の代表であり、将来においてもそうであろう。コークス化は、今までのところ、主に粘結性の高い瀝青炭(脂肪炭として知られる)で行われている。しかし、一部の種類のコークスは、ごく近いうちに世界市場で不足することになる可能性が高い。とりわけ、コークス化に非常に適したコークス用炭の入手可能性が減少するであろうこと、そしてその結果、将来的には、特に高炉用コークス生成用に、粘結性の低い石炭もしくはかなりの膨潤炭、または他の炭素源を使用する必要もおそらくあることを予測しなければならない。少なからず政治的圧力を理由に、特にヨーロッパを含む領域において、特に従来の瀝青炭の代替品が将来的に必要となるであろうが、これはとりわけ、エネルギー源としての原材料の燃焼が、今後数十年にわたって不可欠のままである可能性が高いためである。ヨーロッパでは、2014年以降、従来のコークス用炭が重要原材料と見なされているが、それにもかかわらず、他の重要原材料と比較して、最大の経済的重要性があると認められ続けている。包括的に見ると、ここで、一方で矛盾が存在し、もう一方で従来のコークス化プロセスを起点としてさらなる最適化措置を有利に導入する好機または動機付けが存在することが明らかである。
エネルギー転換は、現在、豊かな高度先進工業国においてのみ進んでいる一方で、発展途上国は、何年も何十年も前の最新技術を基にした、従来の原材料を燃焼することに、今後何年も頼り続けるであろう。しかしながら、たとえば、オーストラリアなどの高度な先進国、特にクイーンズランド州でさえ、より現代的な炉の技術への転向に対して、さらには将来、国内的に原材料を高度に改良し続けられるように、高いレベルでの投資活動を行っている。したがって、定義された性質を有するコークスもしくはある特定の種類のコークスを生成または利用するための、あるいはコークス生成に使用可能な供給原料の範囲を拡張するための、新たな機会の提供を可能にする装置および方法に対し、大きな興味と高い技術的需要が存在する。当然ながら、これらの対策によって、ある特定の原材料が世界中で長距離輸送される必要性も回避することが可能である。
具体的な技術的課題は、とりわけ亜炭をはじめとする微粘結性および非粘結性のコークス原材料から高品位コークスを生成することである。このような供給原料をより広範に利用することも、ヨーロッパでは興味の対象となり得るが、これはとりわけ、このような供給原料であれば、たとえば瀝青炭の場合よりも許容可能な費用シナリオで採掘可能だからである。本発明はとりわけ、非従来の供給原料も利用可能とする、最近、今までよりも重要となってきているこの課題に関する。この文脈において少なからず興味を覚えるのは、たとえば、高硫黄分を有する供給原料の使用でもあるが、これは特に、まさにこの得られた硫黄を副産物として利用可能な、種々の応用が明らかとなるに違いないからである。
多くの場合、石炭の高品位コークスへの転換は、原材料または供給原料が特定の方法で(供給材料のブリケッティング/成形によって練炭(coal briquette)を形成することを指す)、事前に圧縮加工されている場合に限り、首尾よく達成できるということが既に明らかになっている。ブリケットはとりわけ、炉室床で高い圧力に耐える必要があり、この床は、特に、大きな垂直炉(vertical chamber oven)の場合は高さ数メートルにもなり、できるだけ多くのブリケットが、小さな粒子に粉砕されることが企図される。したがって、特に垂直炉での使用に関して、供給原料の到達可能強度も、有利な加工設計における重要な判断基準である。新規の代替供給原料および新規の方法を模索する中で興味深い問題の1つは、したがって、代替供給原料を理想的に提供すべき加工形態の問題、そしてその関連する加工が行われる方法である。
コークス生成用のコークス炉は、言及した通り、垂直炉と呼ばれる形態を取ることができる。垂直炉には、上から原材料ブリケットまたは練炭を装入する。垂直炉は、たとえば30~40mの範囲のかなりの高さに及ぶ場合もある。たとえばクレーンを使って、ブリケットを炉の上方に配置して、たとえば12または15時間など、とりわけ数時間にわたって、とりわけ重力でコークスシャフト(炉室)を通ってスライドさせるが、この時間は、供給原料をコークスに変換するのに必要な時間に相当する。このプロセスで、ブリケットは、特に300℃未満の初期温度から900~1100℃の最終温度までの温度変化を受ける。コークス化炉は典型的に、2~10の炉室のアセンブリを備え、炉団と呼ばれるものを形成している。それぞれの炉室のシャフトは、とりわけ3.5~10mの高さ、およびとりわけ150~600mmの幅を有してもよい。このことから、ブリケットが、コークス化の間、高い摩擦力と圧力を受けることは明らかである。したがって、ブリケットの強度は、可能な限りとても高くなる。さらに、意図として、ブリケット内での体積変化と「効果的な」質量輸送が存在し得る。したがって、ある特定の多孔性も有利である。
ブリケットを提供するには、原材料を事前に、特にハンマーミルで、より詳細には、粒度0~1mmに微粉砕してもよい。次に、典型的には、ブリケットは粒子圧縮によるプレスで成形され、現在のところ多くの場合で、交互に丸くなった角または丸くなった端を有する細長いブロックの様式のブリケット形状が有利であることが判明している。楕円形のブリケットもまた、よくある形状で、とりわけ圧延加工によって生成される。
微粉砕された原材料の粘結性(圧縮中および圧縮後の粒子の粘着性)を高めるために、水を加えてもよい。しかし、含水量が高いと、コークス化の直後にブリケット強度に悪い結果をもたらす場合があり、その結果、特にブリケットに最大の力すなわち荷重が作用する垂直炉の下部領域で、ブリケットが粉々になり、コークス化プロセスが損なわれる。
実際、さまざまな操作ステップでのプロセス全体において、特にブリケット強度が十分でない場合に、困難が生じ、その結果、練炭/コークスブリケットがコークスシャフト内の床で粉砕されることが明らかになっている。したがって多くの場合で、とりわけ大きい/高さのある炉室の場合に、30MPaを超える数字をブリケットの圧縮強度の下限とすることになる。それゆえ、供給原料のコークス化の実行可能性を推測する場合に、十分な圧縮強度が最重要基準の1つとされる。圧縮強度は、成形および/または圧縮の影響を受ける場合があるため、このプロセスは大きな意義があると認められる。
さらなる問題が、特に原材料またはブリケットの特定の含水量が十分正確に得られない場合に起こり、その結果、熱供給の間、ブリケットが高い応力を受け、とりわけ爆裂または他の形態の崩壊を受ける。上記の観察から、炉の効率的な操業には、とりわけ圧縮強度および含水量に関して、狭い許容範囲内で、できるだけ多くの原材料またはブリケットを提供することが必要であるとわかる。
これらを考慮すると、新規の方法および装置を模索する上で、特に以下の点を懸念すべきである。供給原料に固有の炉室内の加熱曲線の定義、供給原料に固有の方法パラメータ、特にコークス化の間および供給原料のブリケットへの加工の間、特にコークス化の途中で発生するガスに関する、ストリームと材料との種類と体積のバランス化の間の両方における温度、期間、圧力の定義、利用および廃棄の選択肢。
現在のところ、コークス製造は、垂直室を有するガス炉、または水平室を有するコークス炉のいずれかにおいて行われている。後者は、2つの種類、すなわち、(統合)水平室炉であって、その中に狭い炉室と間接加熱式の直立の充填室(charge standing upright)を備えた水平炉、およびいわゆる熱(非)回収炉であって、その中にアーチ状炉室と横長の充填室(charge lying flat)を備え、少なくとも上方から直接加熱できる熱(非)回収炉とに分類できる。現在の想定では、この2種類のコークス炉は、原材料利用における将来の作業に対し、所望の通りに最適化することはもはやできない可能性が高い。コークス炉の新時代に向け、とりわけコークス炉でさまざまな種類の異なる供給原料を利用したい願望に直面して、新たな概念を発展させなければならないようである。したがって、現在まで一般的に使用されてきた(石炭)供給原料の使用にとりわけ適合可能な、新たな炉の概念を、下記に提示する。
本発明の目的は、記載した特徴を最初に有する装置および方法であって、非従来の供給原料、より詳細には亜炭および/または微粘結瀝青炭および/またはバイオマスおよび/または石油炭であっても、とりわけ垂直炉において高効率であると同時に穏やかなコークス化を可能とする、装置および方法を提供することである。非従来の供給原料からでも高品質の最終製品(より詳細にはコークスブリケット)を提供することが望ましい。目的はまた、コークス化後に得られる生成物を、従来の供給原料、たとえば従来の瀝青炭ブリケットの場合に今まで行われてきたのと同一または類似のやり方においてできるだけ多く利用可能なように、非従来の供給原料を調製、提供、および/または管理することとして見ることもできる。本装置および本方法はまた、極めて広範な非従来の供給原料からのコークス化を魅力的なものとすることも意図される。
この目的を達成可能とする方法の1つは、優先的には、以下に詳述する炉装置であって、特に亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成するための、少なくとも1つの垂直炉室、特にコークス炉を有し、供給原料から作製されたブリケットを熱調節するために設置された少なくとも1つのブリケット乾燥機と、さらに、とりわけブリケット乾燥機の下に、ブリケット乾燥機に連結された少なくとも1つの炉室とを備え、加熱壁を有する炉装置であり、ブリケット乾燥機は、加熱設備と、それによって加熱可能なブリケット貯留庫とを備え、ブリケット乾燥機は、ブリケット貯留庫内に、連続上昇する、またはブリケットの運搬方向に段階的に、特に60~200℃の範囲の少なくとも2つもしくは3つの温度レベルで上昇する温度を確立するために設置されている、炉装置による。
本炉装置は好ましくは、少なくとも1つのロック設備を備える搬入システムをさらに備え、前記搬入システムは、ブリケット貯留庫と(それぞれの)炉室との間に配置され、かつブリケット貯留庫から(それぞれの)炉室へとブリケットを供給するために設置されている。
本明細書に記載の供給原料に関連して、上昇するさまざまな温度レベルへの温度調整を非常に確実なやり方で実施することが有用であることがわかっている。このやり方では、とりわけ、ブリケットの水分量を穏やかなやり方で所望の値まで下げることが可能である。これらの調製措置は、後続のコークス化操作に対し重要なものとして明らかになっている。制御されたブリケット加工を通して、特に炉室内の制御された温度管理体制と合わせることで、とりわけ広範な供給原料の品質を上げることができる。したがって、これらの供給原料の少なくとも一部は、丸太またはセメント業界からの物質から作製されることも不可能ではなくなるであろう。
温度レベルは、一定して上げてもよいし、および/または、特にブリケットが重力の方向に運搬される貯留庫のさまざまな高さ平面に対し設定される、具体的な温度レベルであってもよい。所望の温度レベルを、各操作または供給原料で個々に調節してもよい。
コークス化の連続操作を、それぞれの垂直炉室で確立させてもよい。この場合のブリケット床は、上昇気温を有する少なくとも1つの温度ゾーンを通して移動する。この場合の所望のスループットを、とりわけ搬出システムによって確立および調整してもよい。固定温度条件でのバッチ操作と比べて、この場合、たとえば石炭からコークスへの変換/アップグレードが連続的に起きる可能性がある。温度管理体制があってもよいし、操作が影響を受けてもよいし、および/または副産物が個々の温度ゾーンで排出されてもよい。
垂直炉内での連続操作もまた、たとえば炉装置の材料、より詳細にはシリカに対する温度応力に関して利点を有する。材料は、主として600℃を超える温度、または800℃であっても保つことができるため、より低い温度へのクールダウンを繰り返し行う必要がない。その結果、材料への応力/亀裂が少なくなる。
炉装置は、ブリケット乾燥機にブリケットを提供するための供給ユニットを備えてもよい。供給ユニットはまた、たとえば生成されたブリケットをプレス機からブリケット乾燥機に運搬するために設置されてもよい。供給ユニットは、連続的にまたはバッチ式にブリケットを乾燥機に確実に供給するために少なくとも設置される。
乾燥機の上流には、ブリケットが連続的にまたはバッチ式に供給され得、かつそこからブリケットが連続的にまたはバッチ式に、とりわけブリケットのスライドによってブリケット乾燥機に搬出され得る燃料庫が位置している。
搬入システムは、(それぞれの)炉室の上方に配置され得る。これにより、供給を重力ベースで行うことができる。
炉装置は好ましくは、垂直炉室を有する垂直炉として全体が設計される。垂直炉室は、ブリケットが、特に重力ベースでそこを通って垂直方向に運搬される炉室である。
供給原料としては、とりわけ軟炭、艶なしおよび艶ありの褐炭、ならびに長炎炭の全範囲を含み得る。とりわけ、ライン、ルサチア地方、およびインドネシア由来の褐炭で、良好な結果が既に達成されている。また、本明細書に記載の装置および方法は、ロシアの褐炭および長炎炭、ならびに石油炭の利用にも適していることが既にわかっている。供給原料としては、とりわけ、DIN、ASTM、および国連欧州経済委員会(UN-ECE)による分類を基に、以下の石炭の種類と泥炭を含み得るもので、以下は、本明細書で概略的に再製したものである。本発明の文脈において、ドイツのDINを参照して、利用に特に適していると明らかになっている石炭としては、前記DINで分類されている軟褐炭、艶なし褐炭、艶あり褐炭、および長炎炭が挙げられる。
Figure 0007053662000001
表内の上記の数字は、揮発成分の数字に関して、質量%であり、測定は、「waf」条件、すなわち、無水であると同時に無灰の状態で行われた。
上記の目的は、特に亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成するための、少なくとも1つの垂直炉室を、特にコークス炉の形態で有し、供給原料から作製されたブリケットを熱調節するために設置された少なくとも1つのブリケット乾燥機と、とりわけブリケット乾燥機の下に、さらにブリケット乾燥機に連結された少なくとも1つの炉室とを備え、加熱壁を有する炉装置であって、下半分、とりわけ下1/3にある加熱壁のうちの少なくとも1つにおける炉室の少なくとも1つの側面において、少なくとも1つの水平加熱チャネルと、その上に、とりわけ同じく少なくとも上半分または真ん中1/3の始まり部分に加熱チャネルがあり、この加熱チャネルは、多様な高さ平面において蛇行して延伸しており、加熱チャネルはそれぞれ、少なくとも1つのバーナによって個々に加熱可能である、炉装置によって本発明にしたがって達成される。この種類の加熱は、本明細書に記載の多数の利点をもたらし得、とりわけ、ブリケット乾燥機の任意の特定の構成または操作モードの利点も独立してもたらし得る。ブリケット乾燥機は、とりわけ炉室への供給前のブリケットの加工について利点をもたらす。その後、加熱チャネルは、炉室内にあるブリケットに対する操作のその後の段階で作用する。述べたように、両方の措置が、極めて正確に調整された温度管理体制またはブリケットへのエネルギー供給に関する。炉室の上流の加工が正確であればあるほど、炉室へのエネルギー供給がさらに正確にまたは効果的に所望効果へとつながり得る。
例示的な一実施形態によれば、加熱壁のうちの少なくとも1つにおける炉室の少なくとも1つの側面において、バーナによって加熱可能な多数の水平加熱チャネルがあり、特にそれぞれ少なくとも3つの水平加熱チャネルがバーナのうちの少なくとも1つによって個々に加熱される。例示的な一実施形態によれば、下半分にある加熱壁のうちの少なくとも1つにおける炉室の少なくとも1つの側面において、少なくとも3つの水平加熱チャネルおよびその上に、1つの蛇行加熱チャネルがあり、加熱チャネルはそれぞれ、少なくとも1つのバーナによって個々に加熱可能である。これにより、それぞれの場合に、特に熱調節に関する有利な配置を提供する。
例示的な一実施形態によれば、蛇行加熱チャネルは、観察サイトを有する反転点を備え、観察サイトはその上に配置されたセンサを有し、またはそこで測定を実施するが、センサは特に温度センサである。例示的な一実施形態によれば、蛇行加熱チャネルは、少なくとも1つの反転点を備え、そこに、特に外側から調整スライドによって操作可能な密閉観察サイトが配置される。例示的な一実施形態によれば、加熱チャネルのうちの少なくとも1つで、特に反転点で、スライディングブロック用の調整スライド(開位置、閉位置、中間位置)を有する、および/または測定センサシステムを有する、少なくとも1つの観察サイトが配置される。これにより、それぞれの場合に、熱調節の種類およびやり方をそれぞれ最適化することができる。
例示的な一実施形態によれば、調整スライド用の手動でアクセス可能なアクセス管は、加熱チャネルのうちの少なくとも1つ、特に蛇行加熱チャネルに連結される。これによりまた、いかなる調節も簡単になる。
例示的な一実施形態によれば、蛇行加熱チャネルは、1つまたは複数の垂直流路を備える。これによりまた、熱調節に関するさらなる可能性が開かれる。
例示的な一実施形態によれば、蛇行加熱チャネルは、1つもしくは複数の水平または垂直位置で、特に垂直流路を清掃または遮断することにより、短絡している/短絡になるように設置される。例示的な一実施形態によれば、蛇行加熱チャネルは、1つまたは複数の垂直流路を備え、そこでそれぞれ少なくとも1つの調節部材、特に外部から作動可能なスライディングブロックが配置される。これによりまた、それぞれの場合に、とりわけ微調節、または具体的な局地的焦点での調節がそこで可能となる。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥用のブリケット貯留庫は、調整されたやり方で、ブリケット貯留庫内で測定可能かつ少なくとも以下の、温度、水分量、特に60~105℃の、特に95℃以下の第1の温度レベルと、105~200℃の第2の温度レベルとを包含し、かつ95~105℃の温度レベルを含む少なくとも1つのさらなる温度レベルを包含していてもよい群からなる測定値の関数としての少なくとも2つの異なる温度レベルまで、とりわけブリケット貯留庫の少なくとも2つの異なる高さ位置で加熱可能である。最後の温度レベルの上限は、まだ揮発成分除去がないように、特に確立されてもよい。それぞれの温度レベルの上限は、特定の供給原料に対して事前に把握した温度値、およびたとえばデータメモリ内に記憶された温度値から選んでもよく、または操作中に、特にブリケット乾燥機上/内の少なくとも1つの圧力センサおよび/もしくはガスセンサおよび/もしくは水分センサによって、指定されていてもよい。これにより、過度な温度応力または材料応力のない穏やかなやり方で、ブリケットを連続的により強力に乾燥させることが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、ブリケットの調整乾燥用の測定値の関数としてのブリケット貯留庫は、ブリケット乾燥機の出口において、1~5質量%、特に2~4質量%以下の最低水分値の点まで加熱可能である。これにより、穏やかなやり方で、ブリケットが10~15質量%の範囲の開始水分量から5質量%未満の水分値にすることが可能であり、この水分値は後続のコークス化にとって有利である。この場合、ブリケット乾燥機内に、特にそれぞれの高さ位置に水分センサおよび/または温度センサが存在してもよい。温度調整は、十分な測定精度を条件として、もっぱら水分量の関数として実施されるだけで十分であり得る。水分量は、たとえば容量または分光測定方法を使用して測定され得る。しかし好ましくは、特に圧力、体積および/または温度測定用の余剰測定設備が存在する。調整は好ましくは、とりわけ温度測定を介して行われ、または温度測定のみを介して行われていてもよい。
特に亜炭に対しては、乾燥は60~200℃の温度範囲、特に100~200℃で特に有用であることがわかっている。乾燥は、好ましくは上限温度までで行われることになり、この上限温度から、それぞれの供給原料が揮発成分除去(ガス排出)をし始めることがわかっている。この上限温度は、それぞれの供給原料ごとに事前設定されてもよく、乾燥プロセスの調整の場合には、このような上限は、データメモリから呼び出されて目標数値として利用されてもよい。
この種のブリケット貯留庫により、乾燥プロセスもまた、各供給原料に対し固有に適応可能であることがわかっている。上記の温度および水分率は、たとえば亜炭または瀝青炭に対して、さらに制限してもよい。供給原料は異なるHO含有量を有し、とりわけ材料の構造の違い(ミクロ孔/メソ孔/マクロ孔)により、乾燥中の質量輸送プロセスは各供給原料に対し固有である。
亜炭に関する限り、200℃の上限によって、効果的な乾燥ではあるが、たとえば、HSの揮発成分除去の効果的な予防に対する良好な妥協点が見つかり得ることがわかっている。HSの揮発成分除去の回避は、とりわけ再利用された煙道ガスをブリケット乾燥機で熱調節するために使用する場合に、望ましい場合がある。
炉装置は、ブリケットの乾燥またはコークス化を制御/調整するために設置された、制御設備およびそれに連結された測定設備を有し得る。ここでの制御設備は、測定値に基づいて乾燥プロセスを制御/調整するために設置され得、またはそれを具体的に企図し得る。ここでの制御設備もまた、本明細書に記載の方法ステップのうちのいずれかの単独のステップのために設置または提供され得、それぞれの場合に、測定設備の対応するセンサと連通する。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機は、少なくとも1つの乾燥機ユニット、特に屋根乾燥機ユニットを備え、この乾燥機ユニットは、熱エネルギーをブリケットに導入する目的で、熱ガス回路、特にブリケットから仕切られたものを備える。熱ガスとブリケットとの間の分離は、仕切られた熱ガス回路によって遂行され得る。この場合の熱ガスは、屋根によって覆われているライン内またはそうでなければ傾斜管内で、およびこれらのライン上で流れることができ、ブリケットは、ライン上に留まることなく通り過ぎる。
ここでの乾燥機ユニットは、重力に基づいたブリケットの連続運搬(連続操作)用に設置され得、この場合、ブリケット貯留庫は、特に熱ガス回路から分離されて、乾燥機ユニットに統合される。他の種類の乾燥、たとえば流動層乾燥は、実現可能ではないか、または少なくとも得策ではないことがわかっているが、これは特に、これらが同じ穏やかなやり方でブリケットを事前処理できないためである。本明細書に記載の乾燥機ユニットは、導入された熱エネルギーを効果的に調整可能であり、さらには、その構造が安価で頑丈なユニット内で、穏やかな乾燥を可能とする。加熱ラインの数/密度は、特に複雑な調整を必要とすることなく、連続的なさらなる熱エネルギーの導入が可能となるように、底部に向かって大きくなっていてもよい。
ここでのブリケット乾燥機はまた、緩衝器の役目も満たし得る。好ましくは、一番高い/頂上の乾燥レベルより上に、とりわけ、乾燥ガスの短絡流を防止するために、緩衝されたブリケットの複数の平面が常に存在する。供給されるブリケットのこの多層緩衝器はまた、一様分布での吸引下で、乾燥ガスを抜取り可能でもある。
ブリケット乾燥機内における1つの高さ平面の個々の屋根の形状および配置、特に角度および間隔、ならびにさらに乾燥平面の高さ間隔については、固体のブリッジが形成されないようなもの、かつブリケットの重力運動が妨害されることなく行われ得るようなものとしてもよい。ブリケットの直径の少なくとも6倍の垂直または対角線間隔は、温度プロファイルとブリケットの(とりわけもっぱら重力駆動の)運搬または運動の自由度との間を効果的に折り合いをつけることができることがわかっている。
それぞれの乾燥回路は、ブロワを所持していてもよく、さらには、(コークス化室内のブリケットの熱からの)新鮮な乾燥廃ガス、および/または外部で生成された、バーナからの乾燥煙道ガス(特に、もっぱら乾燥機に対して、余剰が確実とされ得るためのもの)が与えられてもよい。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機は、複数の乾燥回路を有する乾燥機ユニットを備え、乾燥回路はそれぞれ、少なくとも2つの乾燥機平面を備える。これにより、それぞれの温度レベルに対し、とりわけ具体的な調整が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機は、複数の乾燥回路を有する乾燥機ユニットを備え、乾燥回路はそれぞれ、少なくとも2つの乾燥平面を備える。これにより、ブリケット貯留庫内の所望の温度プロファイルの確立において、最大限可能な柔軟性がもたらされる。
例示的な一実施形態によれば、乾燥機ユニットは、複数の乾燥平面、特に少なくとも4つの乾燥平面を画定し、そこでは熱ガスラインがそれぞれ配置され、各乾燥平面は個々の温度レベルに調整可能で、乾燥平面は好ましくは、互いに少なくとも60cm離れて配置される。これにより、施設の複雑性と微細な温度調整可能性との間の効果的な折り合いを提供する。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機またはブリケット貯留庫は、少なくとも2m程度、好ましくは少なくとも2.5mまたは3mの高さを備える。これにより、特に事前に個々の間隔を広く設定してある乾燥平面の場合に、高さ方向において有利な温度プロファイルを確立できる。好ましくは、少なくとも25~30℃と35~45℃以下の温度差は、乾燥平面間で確立される。このやり方において、特にブリケットが重力ベースで運搬される場合に、有利な乾燥プロセスが実現可能となることがわかっている。
例示的な一実施形態によれば、乾燥機ユニットは、特に異なる高さ位置において、複数の乾燥平面、特に少なくとも4つの乾燥平面を画定し、そこでは熱ガスラインがそれぞれ配置され、各乾燥平面は、スライダ、バルブ、および/または流量調整弁などにより、個々の温度レベルに調整可能である。これにより、特により高い乾燥温度へのブリケットの連続的で穏やかな乾燥が可能となる。乾燥平面は、別個の温度値を要求してもよい。ブリケット乾燥機内のブリケットを個々の乾燥平面に対して運搬または移すことができ、とりわけこれが連続的に行われ得るため、比較的均一で一定の温度応力下で乾燥を行うこともできる。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機または搬入システムは、炉室のうちの少なくとも2つ、特に2~6つの炉室に接続される。このやり方では、ブリケットの供給がより簡単かつより安くなり得る。搬入システムは、少なくとも2つの炉室に対応し得る。とりわけ、搬入システムは、この目的のために分配器を備える。ブリケットは、個々の炉室(特に4~6つの炉室)に均一に分配され得、これは好ましくは、ホッパ、パイプ、吸込み口などによる、重力駆動の塊状材料の動きに適合した分配器の形状により支持される。ロック設備により、ここでもやはり、ガスの発生を防止できる。炉室全体へのブリケットの分配は、好ましくは、機械的に移動可能な部品(スイッチ)なしで、とりわけマンドレルと呼ばれるものにより、実現可能であり得る。それぞれのロック設備内またはその前面もしくは背後に配置されたマンドレルは、ブリケットの均一で重力駆動の分配を確実に行うことができる。この文脈において、炉室幅の半分よりも広い出口を有する搬入システムを備えた、ロック設備の横断方向へのオフセット構成の実現も可能である。
それぞれの炉室全体へのブリケットの極めて均一な分配もまた、一定の操作パラメータを確保可能な点で有利である。炉室の操作は、多数の異なる作用因子間の微妙な相互作用である。たとえば、炉室が完全には充填されていない場合、熱移動の種類は、吸引下の生ガスの取出しと関連するだけでなく、熱エネルギーの供給原料への間接的な供給に対しても変更される。炉室が完全には充填されていない場合、とりわけ質量固有の熱入力の上昇があり得る。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)ロック設備は、二重フラップシステムを備え、それにより、少なくとも2つの炉室がブリケット乾燥機またはコークス乾式冷却設備に連結され得る。個々の構成部品間で、特にそれぞれの境界面において好適な封止剤によって、気密性が確保され得、境界面は静的であってもよいため、たとえばガスケットなどの従来の封止剤も使用可能である。
この場合、二重フラップシステムに囲まれたロックの内部体積は、たとえば、炉装置のさらなる構成部品への排出またはガス流れをもたらすポンプによって排出を可能とすることができる。それぞれのフラップまたはロックスライダの形状は、とりわけ正方形であり得る。
炉装置はその特徴として、少なくとも2つの炉室の下方に二重ロックシステムを持ち得、それにより隣接する少なくとも2つの炉室からの練炭/コークスブリケットまたは塊コークスを前方に、特に乾式冷却設備内に運搬することが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、炉デバイスはさらに、少なくとも1つのロック設備を備える搬出システムを備え、特に重力駆動プロセスでの、ブリケット、またはコークスブリケットに変換される練炭の、それぞれ炉室からまたはコークス乾式冷却操作からの引取り用に設置される。
搬入/搬出システムのそれぞれのロック設備は、好ましくは、たとえばテフロンコーティングによるスリップ促進性(slip-promoting property)を有する耐熱材料の構造物として設計される。ロック設備は、たとえば(水平面に対して)5~35°の角度を有するスライド傾斜を備える。ロック設備は、モータ制御下で駆動され得、手動で(手動スイッチ、押ボタンで)、または自動で(時間制御もしくはコークス温度制御下で)作動され得る。対応するモータ制御は、たとえば油圧式、空気圧式、または電気式の駆動と相互作用することができる。
搬出システムは、好ましくは(それぞれの)炉室の下方、またはコークス乾式冷却操作の下方に配置される。搬入システムおよび/または搬出システムは、それぞれロッカ、フラップ、レバー、タップ、スライダ、または振子構造物として構成され得る。さらに、スイッチまたは分配器もしくは少なくとも1つのマンドレルは、とりわけブリケット乾燥機の基盤上に、または炉室の下流に、三角形の分流器の形態で提供され得、それにより、ブリケットが均一にかつ重力により駆動されて、ロック内に分配され得る。
例示的な一実施形態によれば、炉装置は、(それぞれの)炉室の下流に、水なしで操作可能で、かつガス冷却用、特にイナートガス冷却用に少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えるコークス乾式冷却用設備を備える。コークス乾式冷却により、効率的でありながら穏やかな冷却が可能となる。この冷却は、床全体で向流で行われ得るため、特に、使用されるパージガス量の関数として調整可能な連続温度プロファイルが確立され得る。コークス乾式冷却用設備は、連続温度プロファイルとの一体型熱交換器として記述され得る。
例示的な一実施形態によれば、コークス乾式冷却用設備は、ブリケット床全体で向流で流れるガス冷却用であって、特に少なくとも1つの熱交換器を備える冷却ガス回路を設定する。乾式冷却用設備は好ましくは、水蒸気を発生させるために設置される熱交換器を備える。冷却ガス回路により、高エネルギー効率を同時に確保しつつ、ブリケット床での比較的均質な温度プロファイルまたは温度傾度をこのように達成できる。高エネルギー効率は、遅くとも操業全体の経済状態が問題になるときまでは、関心の対象となる。したがって、高エネルギー効率はまた、たとえば、ブリケットの乾燥と関連する潜在的/実現可能な措置に直接影響を及ぼす。
炉室の下流では、コークス乾式冷却用設備は、炉室のうちの少なくとも1つに、特に炉装置の搬出システムによって連結され得る。コークス乾式冷却用設備は、1~6つの炉室に連結され得る。
例示的な一実施形態によれば、コークス乾式冷却用設備は、特に少なくとも1つの熱交換器を備える冷却ガス回路を備えるまたは設定する。これにより、回収エネルギーを効率的に利用できる。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室内において、ブリケットの運搬方向に、上昇温度を有する複数の温度ゾーンが存在し、60~95℃の第1の温度レベルにおける温度ゾーンと、95~125℃の第2の温度レベルにおける温度ゾーンと、125~200℃の第3の温度レベルにおける温度ゾーンとを少なくとも含み、その間にそれぞれ同じ温度差で1つまたは2つのさらなる温度ゾーンを含んでいてもよい。これにより、少なからず蒸発領域において、加熱制御が可能となる。
乾式冷却用設備は、熱交換器を有する冷却ガス回路を備えていてもよく、前記熱交換器は、給水ラインに接続される。熱交換器は、管束と水蒸気ドラムとからなっていてもよく、乾式冷却設備内で加熱された冷却ガスからの給水のための熱伝達は、向流で、並流で、または交差流で起こり得る。
乾式冷却用設備は、複数の冷却ガス入口および冷却ガス出口を備えていてもよく、これらは、流れ横断ブリケット床内の流れプロファイルが、供給されたまたは取り除かれた体積流れをそれぞれ調整することにより確立され得る。
例示的な一実施形態によれば、複数の水平加熱チャネルは、加熱壁のうちの少なくとも1つにおいて、(それぞれの)炉室の少なくとも1つの側面に構成され、好ましくは、少なくとも1つの垂直廃ガス煙道に連結されており、バーナによって、とりわけ少なくとも3つの水平加熱チャネルがそれぞれ個々にバーナのうちの少なくとも1つによって、加熱可能である。これにより、温度プロファイルが比較的正確に炉室内に確立され得る。この文脈での水平加熱チャネルとは、垂直方向に延伸していない、または顕著には延伸していないチャネルである。蛇行加熱チャネルと対照的に、水平加熱チャネルは、実質的に単一の高さ位置または水平面に延伸する。
発電機内で外部生成されたガスの再生予熱は、遡って1960年代に実現されており、10~30分ごとに流れ方向が反転することで、冷ガスを前もって加熱しておいたチェッカーレンガに流して、その結果、熱することができた。炉室の側面に位置する壁内でのこの種の加熱チャネル管理体制は、「チェッカーレンガ蓄熱器」と呼ばれ得る。本発明によれば、およびこれと対照的に、加熱は、異なる高さ平面で、反転させることなく、個々に行うことが可能である。各加熱チャネルは、熱エネルギーを個々に供給され得る。
加熱チャネルのこの古めかしい構造物または構成は、かなり柔軟性に欠けることが証明されており、たった1種類の供給原料/石炭(ルサチア地方の軟質褐炭)に対してせいぜい最適化できるのみである。この構造物は、異なる石炭/供給原料に対し的確な応答をすることはできない。
それぞれの炉室への間接的な熱移動は、個々に加熱可能な水平加熱チャネルにより達成し得る。この場合の間接的な熱移動とは、少なくとも1つの分割壁を通して熱を移動すること指し、したがって、炉の材料を通る熱伝導、特に珪石レンガ内の熱伝導を基にした移動を含む。
「間接的な」熱移動は、加熱壁とブリケットとの間に、特にその間に、温度変化に安定的で耐高温のシリカ材料分離層を用意することによって、なんら接触がないことを確かなものにする。ブリケットの望まない製品汚染を防止することができる。
個々に燃焼することが可能な水平加熱チャネルは、揮発成分除去室または揮発成分除去ゾーンを設定してもよく、ここでは、炉室の下部分で揮発成分除去が実質的に遂行され得るように、事前にかなり乾燥させたブリケットに、比較的高い温度応力および/または比較的高いエネルギー供給を与える。これも、特に炉室の上方領域で、パージガスのコークス化を防止することができ、ブリケットは、依然として温度応力に対し特に影響を受けやすいままである。
水平加熱チャネルは、それぞれ(特に互いに独立して)、垂直廃ガス煙道に通じていてもよく、垂直廃ガス煙道では、ガスを引取り可能である。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機の乾燥回路は、(それぞれの)炉室の少なくとも1つの加熱チャネルに連結される。これにより、ブリケット乾燥機の熱調節を目的に炉室によって発生する熱の利用が可能となる。炉室の加熱からの煙道ガスは、ブリケット乾燥機の回路にできるだけ多くの「乾燥」煙道ガスを供給するために使用され得る。引き取られた煙道ガスの温度レベルは、乾燥機回路を操作するのに依然として十分高いことがわかっている。その結果、施設構成の簡素化に加え、エネルギー効率の上昇の可能性も少なからず存在する。加熱からの廃ガス(または煙道ガス)は、特に化学量論的燃焼により確実となり得る、非常に低いO含有量を有することになる。これにより、ブリケット燃焼のいかなるリスクも防止することができる。
例示的な一実施形態によれば、炉装置は加熱チャネルのうちの少なくとも1つで発生するガス用の少なくとも1つの戻りラインを備え、前記ラインは(それぞれの)加熱チャネルをブリケット乾燥機に連結する。これにより、非常にエネルギー効率の高い構成を提供することができる。バーナから発生するガスは、廃ガス回収管を通り、または熱ガス煙道内を通り得、そこから接続ラインを介してブリケット乾燥機に誘導され得る。
回収システムにより、生ガスを加工し、加工ガスを、特に加熱用燃料として、さらに使用することが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機の乾燥回路は、炉室の少なくとも1つの加熱チャネルに連結される。これにより達成可能なエネルギーに関する利点もある。
例示的な一実施形態によれば、複数の水平加熱チャネルのうちの少なくとも1つは、炉室の外部に配置され火炎モニタを備え、それぞれの加熱チャネルに連結される前記バーナにより、より詳細には、天然ガスを使用して操作されるバーナにより加熱可能である。これにより、エネルギー入力が比較的正確に調整可能となる。とりわけ、それぞれの加熱チャネル上で、少なくとも1000℃の温度が実現可能である。複数の水平加熱チャネルにより、非常に熱い揮発成分除去ゾーンが、炉室の下部領域内に目標とするやり方で確立され得る。
火炎モニタリングを備えたバーナ、特に天然ガスを使用して操作されるバーナは、熱調節(入熱)に対する高い柔軟性と正確性という利点をもたらす。対照的に、以前は、ガスの発生は、炉室より前に配置された別個のガス発生器で行われ、対応する導管が炉室に供給していた。これらのガス発生器では、加熱ガスが石炭の燃焼により生成され、環境を損ねていた。
例示的な一実施形態によれば、互いの上に配置され、互いに接している水平加熱チャネルは、互いに向かい合って配置されるバーナによって加熱可能である。これにより、炉室の全体的な体積に対して比較的均質な入熱が可能となる。
互いに垂直方向に接している水平加熱チャネルは、好ましくは、それぞれ反対端で垂直廃ガス煙道に通じている。バーナのこのオフセット構成により、とりわけ均質な入熱が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、同じ高さ位置で向かい側に配置された加熱チャネルは、互いに向かい合って配置されるバーナによって加熱可能である。これにより、炉室の全体的な体積に対して比較的均質な入熱が可能となる。
バーナは、対角線上に向かい合って、炉室の同じ高さ位置に配置され得る。互いに接する炉室の高さ位置で、バーナは、炉室の側面の1つの反対縁/角に配置され得る。これにより、二回転非対称を、すなわち、それぞれの高さ平面内、および隣接する高さ平面に対して、生成することができる。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室の少なくとも1つの側面において、複数の高さ平面に蛇行して延伸する加熱チャネルがあり、これは少なくとも2つまたは3つの水平加熱チャネルより上方に配置され、かつ少なくとも1つのバーナによって加熱され得る。これにより、高さ方向に上に向かって下がる温度プロファイルを、簡単に確立することが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室の少なくとも1つの側面において、反転を有する蛇行加熱チャネルがあり、その上の少なくとも1つの測定点、特に少なくとも1つの温度測定点および/または圧力測定点が、反転のうちの少なくとも1つに配置される。これにより、とりわけ温度プロファイルにおいて、測定が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、炉室の少なくとも1つの側面において、少なくとも1つの反転を有する蛇行加熱チャネルがあり、その上の反転のうちの少なくとも1つにおいて、観察点が配置され、より詳細には、観察点は、外側から操作可能な密閉観察点である。これにより、炉室内の操作パラメータ、特に温度プロファイルのモニタリングおよび確立における幾多の選択肢が提供される。
例示的な一実施形態によれば、観察点は、加熱チャネルのうちの少なくとも1つに配置される。観察点により、この光学制御またはそうでなければ他の視覚的な洞察が可能となる。これにより、操作パラメータのモニタリングおよび確立における選択肢が提供される。
例示的な一実施形態によれば、炉室の側方の加熱壁において、特に向かい合う加熱壁において、複数の水平加熱チャネルが提供され、それぞれ底部から4番目の加熱チャネルは、複数のループにおいて蛇行して構成され、炉室の下部領域での4番目の水平加熱チャネルに少なくとも1つのバーナが接続され、炉室の上部領域において、ブリケット乾燥機まで続くライン設備が接続される。これにより、上向きに減少する温度傾度の確立を簡単にすることが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室の少なくとも1つの側面において、少なくとも1つの反転を有する蛇行加熱チャネルがあり、その上の反転のうちの少なくとも1つにおいて、観察点が配置され、より詳細には、観察点は、外側から操作可能な密閉観察点である。これにより、対象となる影響をさらにより多く、炉室内の温度管理体制に及ぼすことができる。とりわけ、温度検出および温度モニタリングもあってもよい。複数の観察点は、少なからず温度傾度を検出するために、複数の高さ位置に提供され得る。観察点において、取り付けられたブロックの状態を外側から検査できる。ブロックの表面温度も測定可能であり、情報、たとえば発生した輻射熱についての情報を提供する。
一実施例によれば、加熱チャネルのうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの観察点がある。そこでは、スライディングブロック用の調整スライダを操作すること、および/または、炉室壁の材料が損なわれないままでいるかどうかを確認することができる。そこではまた、1つまたは複数のセンサを取り付けることができる。それぞれの観察点、たとえば、外側から骨組みを介してアクセス可能である。
例示的な一実施形態によれば、炉室の側方の加熱壁において、特に向かい合う加熱壁において、複数の水平加熱チャネルが提供され、それぞれ底部から4番目の加熱チャネルは、複数のループにおいて蛇行して構成され、炉室の下部領域での4番目の水平加熱チャネル上に少なくとも1つのバーナが接続され、炉室の上部領域において、ブリケット乾燥機まで続くライン配置が接続される。これにより、広い高さ部分にわたって、上に向かって均質的に落ちる温度プロファイルを確立することができる。
加熱チャネルのこの構成により、炉室内の温度プロファイルを比較的正確に確立することが可能となる。炉室の下部領域において、とりわけブリケット内の揮発成分を1質量%未満の所望のレベルにするために、およびコークス化プロセスを終わらせるために、非常に高い温度が柔軟に実現可能となる。
個々に加熱可能な3つの水平チャネルの数は、一方で高い度合いでの個々の加熱に関して、もう一方で結果として導入され得る高い熱エネルギーに関して、有利であることが証明されている(たとえば、約1050℃の所望最終ブリケット温度)。
この種の入熱は、1000℃を優に超える炉室温度の実現によって、(ブリケットの垂直運搬方向での)相対的に短い距離にわたって行われ得ることがわかっている。この入熱は、それぞれの炉室の下部領域において(基盤上で)、とりわけ有用なやり方で、多数のバーナおよび多数の個々の加熱チャネルによって確実になされることがわかっている。この構成によりまた、供給原料/石炭の種類によって、個々を基準にして必要な最終温度に対する柔軟な応答が可能となる。本発明者ら自身の調査により、3つの水平加熱チャネルと1つの蛇行加熱チャネルとの組合せは、達成可能な、極めて均質的な温度プロファイルならびに構造上の費用および複雑性に対して、とりわけ多くの利点を提供する。
蛇行加熱チャネルとは、複数の高さ平面にわたって延伸するチャネルを指し、高さ平面は、ループまたは蛇行カーブの形態でチャネルプロファイルによって互いに接続される。チャネルはこの場合、連続的に高さが上昇してもよい。チャネルの反転点では、角度はとりわけ、90°以下になる。蛇行加熱チャネルにより、ある種のらせん熱交換器を提供することができる。
以前の炉室では、対照的に、頻繁な観察は炉室の下部領域での熱が適切にコークス化に使用され得ず、その結果として、とりわけ炉室の真ん中で、石炭またはコークス内の残留揮発成分の高い留分と950℃未満の低い温度とを有する無益なコークスゾーンが形成された。
例示的な一実施形態によれば、下半分、特に下1/3にある加熱壁のうちの少なくとも1つにおける炉室の少なくとも1つの側面において、少なくとも3つの水平加熱チャネルおよびその上に、とりわけ同じく少なくとも上半分、特に真ん中1/3の始まり部分に蛇行加熱チャネルがあり、前記加熱チャネルはそれぞれ、少なくとも1つのバーナによって個々に加熱可能であり、蛇行加熱チャネルは好ましくは、センサが配置されたまたは測定を実行する、観察点を有する反転点を備える。これにより、上記の利点の多くを併せて実現可能である。垂直流路は好ましくは、蛇行加熱チャネル上に形成される。
スライディングブロック要素などの調節部材を装備する加熱チャネルは、たとえば多様な利点を提供することがわかっている。観察点を通して、調節部材は、とりわけ外部から、たとえば金属フックなどの適切な補助構造物を使用して調節/位置決め可能であり、それにより、加熱チャネル内に流れる体積流れが操作要件(たとえば、設定された高さレベルの蛇行チャネル内で燃焼が行われるように流れを下げること)にしたがって調節され得るようになる。これにより、垂直方向で、所望の温度傾度が正確に確立され得る。さらに、加熱チャネルはまた、開口部および特に垂直流路をさらに備えてもよく、それにより、部分的な体積流れが下方から上方の水平チャネルに、短絡またはバイパスの形態で流れることが可能となり、ならびにこれらのバイパス流れにより、システムの全体的な圧力損失だけでなく最大限に発生するいかなる温度も、とりわけそれぞれの反転サイトにおいて最小化され得る。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室上の少なくとも3つの異なる高さ位置において、それぞれガス引取りライン用の少なくとも1つのガス出口が配置され、高さ位置はとりわけ、炉室の高さの半分において少なくともほぼ中央に配置されている高さ位置を備える。これにより、炉室内へのガスの伝搬に対し、および温度分配に対し、比較的簡単に、非常に効果的に影響を及ぼすことが可能となる。より均質な温度分配(パージガスのコークス化の回避)に加え、貴重なガスも、特に中央位置において再生使用するために抜取りができることがわかっている。供給原料が亜炭を含有している場合、とりわけこの時点で水素Hを排出できる。水素の再利用可能性(たとえば、メタノール合成)とは別に、吸引による水素の取出しが制御されることで、非常に効果的に温度分配を最適化することが可能となる。水素は高い熱伝導性を有する。
(それぞれの)炉室は、炉室の少なくとも3つの異なる高さ位置に配置される、少なくとも3つのガス出口を備えていてもよく、このガス出口により、炉室から排出可能な、少なくとも3つのガス類/ガスの種類(第1のガスおよび少なくとも1つのさらなるガス)を提供することができる。
例示的な一実施形態によれば、(それぞれの)炉室は、高さ位置のうちの少なくとも1つにおける複数のサイトで、特に循環して配置可能な、複数のガス出口を備える。これにより、垂直または水平(または半径)方向に質量輸送が特にほとんどないように、ガスが引取り可能となる。その結果、コークス化プロセスを、さらに害のない、より選択的なものとすることができる。
例示的な一実施形態によれば、ガス出口は炉室の高さの少なくとも半分に相当する高さ、特に炉室の高さの少なくとも50%以上にまで及ぶ。これにより、垂直方向に質量輸送が特にほとんどないように、ガスが引取り可能となる。これにより、異なるガスの広範囲での排出も可能となる。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は炉室の下1/3に配置され、第2の高さ位置は炉室の真ん中1/3に配置され、第3の高さ位置は炉室の上1/3に配置される。炉室の高さに沿ったこの分配により、コークス化プロセスの確立、またはそうでなければ、利用可能なガスの種類の排出に対するとりわけ数多くの選択肢がもたらされる。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、炉室の基盤から見て、第2の高さ位置から1~3m、特に1.5~2.5mの距離に配置される。これにより、主な脱気ゾーン、特に個々に燃焼される水平加熱チャネル領域での選択的な排出が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、第3の高さ位置から3~6m、特に4~5mの距離に配置される。例示的な一実施形態によれば、第2の高さ位置は、第3の高さ位置から1~3m、特に1.5~2.5mの距離に配置される。このそれぞれの距離は、パージガスのコークス化または望まない温度偏差を防止する上で、多くの場合で非常に適切である。実際には距離は、特に高さ位置が3つより多くある場合にもっと短くてもよいが、この距離によって、施設/プロセス加工費用および複雑性と、施設の構造物の単純性との間の有効な妥協点がもたらされることがわかっている。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、炉室の基盤から0~2m、特に1mの距離に配置され、および/または第2の高さ位置は、炉室の中央に対して0~0.5mの距離に配置され、および/または第3の高さ位置は、炉室の頂部から0~2m、特に1mの距離に配置される。この分配により、それぞれの炉室をプロセス加工条件において十分考慮に入れることが可能となり、比較的小さい数字の高さ位置について、事実上完全に考慮に入れることが可能となるという利点がもたらされる。
例示的な一実施形態によれば、炉室の上半分に配置される、少なくとも3つの高さ位置が設定される。特に炉室の上部領域では、これにより、排出可能なガスまたは所望の温度プロファイルにおいて、比較的微細な調節ができる操作上の高い信頼度を提供される。
例示的な一実施形態によれば、高さ位置はそれぞれ、互いから、炉室の高さ全体の少なくとも20~25%の距離に配置される。これにより、高高度範囲をカバーできる。
例示的な一実施形態によれば、高さ位置のうちの1つは、炉室の頂部の上端に設けられ、炉室の上部領域で発生する炉頂ガスは、対応するガス出口により炉室から排出され得る。特に、炉室のより低い温度の影響を受けやすい領域では、これにより、温度プロファイルを可能な限り正確に確立することが可能となる。ここで一番上の高さ位置は、炉室の頂部端に対応する必要はないが、その代わり、たとえば、供給原料およびプロセス管理体制にしたがって、多少低い位置に配置されてもよい。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機に供給可能な供給原料またはブリケットは、45質量%以上の揮発性石炭成分、および40質量%、もしくは45質量%を超える含水量、および/または28~45質量%、もしくは12~22質量%の範囲で揮発成分を有する微粘結瀝青炭を含む、またはこれらからなる。この種の供給原料により、とりわけ高品位にアップグレードされたブリケットを得ることが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、炉装置は、垂直炉として構成され、ここでブリケット乾燥機は、(それぞれの)炉室上方に配置される。こうして、ブリケットの供給を促進することができる。とりわけ、材料流れの全体を、搬出システムを使って調整することができる。この場合、炉室内の所望の材料流れ(ブリケットの量/時)が確立されると、ブリケット乾燥機内の所望の温度プロファイルも確立されるように、ブリケット乾燥機内の温度プロファイルを炉室内の温度プロファイルと合わせるようにしてもよい。この目的において、ブリケット乾燥機が少なくとも4つの乾燥平面もしくは温度平面を備えるまたは設定可能である場合に有利である。これにより、材料流れ内の変化にとりわけ敏感な応答が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、コークス乾式冷却用設備は、(それぞれの)炉室の下方に配置される。これにより、重力に基づいた運搬手法の継続が可能となる。全体の配置が小型なため、材料流れは簡単に調整可能である。
例示的な一実施形態によれば、炉装置は測定設備を備え、さらに、そこに連結され、60~200℃の温度範囲および/もしくは1~5質量%の水分範囲でブリケットの乾燥を制御/調整するために設置される制御設備を備えており、ならびに/または、ここで、炉装置は測定設備を備え、さらに、そこに連結され、特に制御設備に連結された搬出システムによりスループットもしくはブリケット材料流れを要求するために設置される制御設備を備える。同一の制御設備により、乾燥およびコークス化の間の温度管理体制と材料流れの両方を、特に互いの関数として調整することができる。
(それぞれの)炉室または炉室の加熱壁は、耐火性のシリカ材料から作製されてもよい。
炉室内のブリケットの嵩密度は、それぞれのブリケットに対して1350kg/mの密度を基準として、650~850kg/mの範囲であってもよい。
本発明にしたがって、上記の炉装置により、上記の目的のうちの少なくとも1つを達成することもでき、ここで、個々の加熱チャネルは、少なくとも2つの異なる温度勾配/ゾーンに対して配置され、そのうちの高い方の温度ゾーンは、少なくとも1つの蛇行加熱チャネルによって、中程度の温度勾配で実現され、および/またはそのうちの、より険しい温度勾配を有する低い方の温度ゾーンは、多数の、特に少なくとも3つの、個々に燃焼される水平加熱チャネルによって実現される。
上記の目的はまた、以下に詳述する、特に亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成する方法であって、供給原料はブリケットの形態で提供され、かつ特にコークス炉の垂直炉室に供給され、とりわけ上記の炉装置に供給され、ブリケットは最初に、ブリケット乾燥機に供給され、その中で、事前設定された温度曲線にしたがって、ブリケットの進行速度で連続的に乾燥させ、とりわけ60~200℃の範囲の少なくとも2つまたは3つの温度レベルに乾燥させて、その後、炉室に供給される、方法によっても、好ましくは達成され得る。これにより、非常に正確に要求されてもいいように、ブリケットを事前乾燥および事前加工し、それと同時に穏やかに処理することが可能となる。ここで、炉室内のブリケットは、ブリケットの進行速度にしたがって連続的により広い範囲に熱調節されてもよい。経路で徐々により激しく増えるエネルギー供給とすることで、効率的な方法が可能となる。エネルギー供給は、たとえば、以前の加熱レベル間の温度傾度に対して不相応な熱ガスによる個々の加熱レベルの給気によるなど、残留水分量の関数としてとりわけ増える場合がある。
亜炭、微粘結瀝青炭、またはバイオマスのコークス化は、非常に正確に、とりわけブリケットの軟化(および崩壊)を回避できるように、制御すべき操作である。供給原料が軟化する、「塑性域」と呼ばれる温度範囲(ある特定の亜炭について、とりわけ約350~410℃)でのコークス化は回避すべきである。これは、温度管理体制および/または加熱曲線を確立することにより、なし得る。
多くの供給原料では、主な揮発成分除去は、「塑性域」で行われる。したがって、ブリケットの構造組成が改変のリスクに最も近づくのが、「塑性域」内である。本明細書に記載の方法および装置によって、「塑性域」を、炉室内のある高さ位置、特に蛇行加熱チャネルの高さに具体的に割り当てることができる。これにより、操作をモニタし、および/またはとりわけ良好な結果に調整して、供給原料を特に穏やかにコークス化することが可能となる。
経験から、約470~500℃より高い温度で、その後、供給原料を再固化させることが推奨される。亜炭ブリケットおよび微粘結瀝青炭から作製されたブリケットはとりわけ、「塑性域」を通過する間、コークス化にあまり耐えられないようである。この点で、これらの供給原料から作製されたブリケットが崩れるまたは粉々になるリスクがあるようである。したがって、特定の供給原料に特に適した温度プロファイルを精密に確立すべきである。ブリケット乾燥機での事前乾燥は、この点で予備ステップとして解釈され得る。短時間での不相応に高い排水は、たとえ350℃以下の温度範囲でも、水の流出およびガス留分の結果として、ブリケットの破裂を引き起こす可能性がある。
したがって、温度プロファイルは、さまざまな高さ位置での吸引による排ガスの抜取りだけでなく、外部バーナにより供給されるエネルギーの制御/調整によっても確立可能である。とりわけ、蛇行加熱チャネルにおいても、垂直流路を清掃または遮断するなどの措置を、たとえば、エネルギー入力を「塑性域」においても確立可能なように、行うことができる。
上記の目的は、本発明にしたがって、特に亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成する方法であって、供給原料はブリケットの形態で提供され、かつ特にコークス炉の垂直炉室に供給され、より詳細には、上記の炉装置に供給され、ブリケット乾燥機での乾燥後のブリケットが、多数の高さ平面内に蛇行して延伸する加熱チャネルの下半分、特に下1/3、およびその上の、特に同じく少なくとも上半分、特に真ん中1/3の始まり部分にある、炉室の少なくとも1つの加熱壁において、少なくとも1つの水平加熱チャネルの、それぞれ少なくとも1つのバーナによる個々の燃焼による、炉室内での外側からの間接的な熱調節により、それらの進行速度にしたがってより強力に連続加熱される、方法により、達成される。加熱壁のこの構成により、外側からの間接的な熱調節においても、比較的正確で均質的に炉室内に所望の温度プロファイルを確立することができることがわかっている。蛇行加熱チャネルを形成するための個々の水平部分の連続接続によって、煙道ガスの制御冷却は、連続熱移動を伴って、加熱壁の高さにわたって制御されて減少する熱流量密度で可能となる。加熱チャネルを介して間接的に移動した熱は、負荷(荷重)に個々に適合するように供給され得る。とりわけ、コークス化操作の少なくとも1つの段階では、蒸発する残留水分およびさらに流出する揮発成分除去物とが穏やかに中程度の圧力のみでブリケットから除去されるように、ブリケット内の上昇温度の勾配が適度に調節され得る。少なくとも1つ後の段階において、特に揮発成分除去速度が遅くなるときに、(高さ位置の関数としての)熱エネルギーの温度または間接供給は、特に所望の程度まで揮発成分除去を完了するために、さらに穏やかに増加する。事前に行っておいた少なくとも最初の段階のおかげで、ブリケットの集塊構造の脆弱化リスクはもはや存在しない。増加速度の速さおよびそれぞれの温度勾配の険しさをどのように選択可能か、および異なる温度勾配の多くの間隔を、好ましくは炉室の高さに沿ってどのように確立するかの条件は、選択された供給原料および温度範囲の関数として柔軟に、本発明の装置によって、特に調節可能である。
例示的な一実施形態によれば、険しさが異なる温度勾配は、炉室内で確立され、特に一方で蛇行加熱チャネルを使用し、もう一方で少なくとも1つの水平加熱チャネルを使用してもっぱら間接的に熱調節することにより、特に5~7時間後、特に300~350度の範囲の勾配間の境界温度において、特に第1の温度勾配は0.7~1K/分の範囲の傾斜を有し、第2の温度勾配は2.5~3.5K/分の範囲の傾斜を有する。これにより、コークス化プロセスを簡単に最適化することが可能となる。ここで、温度勾配間の推移は、連続的であってもよく、非連続的であってもよい。連続推移は、ブリケットの連続前進(下方スライド)に基づく場合のみ実現可能であることがわかっている。
例示的な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機内のブリケットの加熱は、0.4~2K/分の、特に0.8K/分の温度曲線で行われる。これにより非常に穏やかに乾燥を行うことが可能となる。熱エネルギーは好ましくは、ブリケット乾燥機の加熱ラインにおける、2つまたはそれより多い段階(底部は熱く、上部はあまり熱くない)に導入される。これは、炉室からの排ガスおよび/またはバーナにより外部で生成された廃ガスを使用して行うことができる。
特に亜炭ブリケットに関して、0.8K/分の温度上昇は非常に有利であることがわかっている。操作が、この場合60~200℃、特に100~200℃の温度範囲で行われる場合に、とりわけ利点が生じる。さらに、この温度勾配が炉室内でも、より詳細には、上半分または上2/3においてでも確立される場合に、得られるブリケットの品質にとって非常に有利であることがわかっている。これは、蛇行加熱チャネルによって、特に複数の高さ位置においてガス排出ととりわけ併せることで、達成し得ることがわかっている。
例示的な一実施形態によれば、測定、特に温度測定は、蛇行加熱チャネル内の観察サイトを有する反転点において行われる。例示的な一実施形態によれば、調整は、蛇行加熱チャネル内の少なくとも1つの反転点において、特に外側からの調整スライドによって行われる。例示的な一実施形態によれば、少なくとも1つの測定および/またはスライディングブロックによる少なくとも1つの調整は、加熱チャネルのうちの少なくとも1つにおいて、特に反転点において行われる。例示的な一実施形態によれば、短絡またはバイパスは、蛇行加熱チャネルの1つまたは複数の垂直流路において、特に垂直流路の清掃または遮断により生じる。例示的な一実施形態によれば、調整用の少なくとも1つの調節部材、特に外側から作動可能なスライディングブロックは、蛇行加熱チャネルの1つまたは複数の垂直流路のそれぞれに配置される。これにより、それぞれ既に記述した利点が提供される。
例示的な一実施形態によれば、ブリケットは最初に、ブリケット乾燥機に供給され、その中で、事前設定された温度曲線にしたがって、ブリケットの進行にしたがって、特に60~200℃の範囲の少なくとも2つまたは3つの温度レベルに連続的に乾燥させて、その後、炉室に供給され、およびブリケットが炉室に供給される前に、5質量%未満の含水量までブリケット乾燥機内で乾燥させる。その結果、ブリケットを特に穏やかに処理することが可能となる。ブリケット乾燥機より前の予備ステップによって、供給原料を、最初に加熱させ、20質量%水分まで乾燥させ、その後に、ブリケットがブリケット乾燥機に供給される前に、およびブリケットが特に5質量%未満の含水量で炉室に供給される前に、ブリケットを形成するために成形された供給原料を加熱させ、11質量%水分まで乾燥させることがわかっている。
例示的な一実施形態によれば、ブリケットをブリケット乾燥機内で、1~5質量%、特に3質量%の含水量まで乾燥させ、それと同時にまたはその結果として、120~180℃、特に150℃の温度にさせる。これにより、ブリケットの特に穏やかな処理を確実にし得る。
例示的な一実施形態によれば、炉室内のブリケットの加熱は、特にブリケットの運搬方向に対して、もしくは垂直方向に対して、0.5~5K/分の温度曲線、特に2~3K/分以下の温度曲線で行われ、および/またはブリケットは、4~15時間、特に6~9時間にわたって上部炉室で加熱され、および/またはブリケットは、特にブリケットの運搬方向に対してもしくは垂直方向に対して、100~200℃、もしくは120~180℃、特に150℃の出発温度から、900℃を超える、特に900~1100℃の最終温度まで炉室内で加熱される。これらの温度条件により、ブリケットの穏やかな処理を含む効率的な方法が提供される。
垂直炉内の連続プロセス(連続プロセス)により、たとえば、垂直メータ(vertical meter)当たり100~150℃の温度傾度が可能となる。たとえば、2~3℃の温度勾配が、垂直方向の材料流れ/運搬速度に応じて、操作可能である。
炉室内の温度プロファイルに目標とする影響を及ぼしつつ、(コークス)圧縮強度をさらに高めるために、コークス化プロセスも利用し得ることがわかっている。とりわけ圧縮強度は、たとえば、20~25MPaから30%~50%上げて、少なくとも35MPa~45MPaにすることができる。上記の炉装置によって、十分に正確に、目標とするやり方で、とりわけまた、複数の高さ位置でのガス排出のおかげで、炉室内の温度プロファイルに影響を及ぼすことができる。
一実施形態によれば、ブリケットの加熱は、含水量に応じて複数の段階で、特に水分が15~10質量%以下、特に11質量%の第1の段階と、水分が1~5質量%以下または2~4質量%以下、特に3質量%の第2の段階との2段階において、ブリケット乾燥機内で行われる。これにより、特に穏やかに乾燥することができる。
一実施形態によれば、ブリケットの加熱は、異なる高さ位置における複数の乾燥平面上のブリケット乾燥機内で、それぞれ、個々に調整された事前設定可能な温度レベルになるまで、特に1つまたは複数の個々に調整可能な乾燥ガス回路によって行う。これにより、乾燥中のエネルギー供給に対し、とりわけ各供給原料に固有のやり方で、目標とする影響を及ぼすことが可能となる。とりわけ体積流れによって、たとえばスライダまたは流量調整弁を使って、調整を完遂させ得る。
供給原料の成形前に、特に20質量%から11質量%水分までの予備乾燥に付すこともできる。供給原料の加熱は、含水量に応じて複数の段階で、特に20質量%水分への第1の段階と、11質量%水分への第2の段階との2段階において、行われ得る。
一実施形態によれば、成形体は、コークス化操作中、950~1100℃、特に1000~1050℃以下、好ましくは1050℃以下に加熱される。コークスの強度と粒度の両方において、供給原料に応じて1100℃を超える、またはたとえ1050℃であってもそれを超える最終温度で、望ましくない減少が起こり得ること、および高炉でのコークスの使用が危ぶまれ得ることがわかっている。
本方法によれば、これらの温度範囲が観察される場合、既存の高炉用コークスの代替品と見なされ得る供給原料から、高強度ブリケットが提供され得る。
一実施形態によれば、コークス化操作中の成形体の加熱は、コークス化操作中、成形体が体積換算で40%~60%、特に50%収縮するような、および/またはコークス化操作中、成形体が質量換算で40%~60%、特に50%減少するようなものである。この範囲内の体積変化は、高強度値および良好な燃焼特性をコークスブリケットの一部で得る上で、まだ耐え得るものであることがわかっている。
一実施形態によれば、成形体をブリケット乾燥機内で、1~5質量%、特に3質量%の含水量まで乾燥させ、それと同時にまたはその結果として、120~180℃、特に150℃の温度にさせる。これにより、穏やかかつ効率的/効果的な乾燥をうまく両立し得る。
一実施形態によれば、隣接する少なくとも2つのコークス化室のブリケットを、搬出システムまたは構成部品それ自体を介して、特に二重ロックにより、乾式冷却用設備に移動させ、ここで、冷却ガス、特に窒素によって200℃未満の温度に冷却させる。第1に、これにより有効な方法が提供され、第2に、操作ステップの上流用であろうと他の施設/プロセス用であろうと、コークス化の直後にエネルギーを回収することも可能となる。凝縮物の形成は、とりわけ冷却を実際に200℃未満で行うものの、設備全体を露点より高い制御温度に留めることにより、回避可能である。この目的において、1つまたは複数の露点センサが提供されてもよい。搬出システムの、乾式冷却用設備からの除去を行うこともできる。
一実施形態によれば、熱エネルギーは、特に熱交換器内で、ブリケット床での乾式冷却の結果、加熱された冷却ガス(特に窒素)から取り除かれる。これにより、特に冷却ガスの循環においても、エネルギー効率の高い構成が可能となる。冷却ガスはその後、とりわけ水蒸気を生成するために使用され得る。水蒸気生成の場合、水蒸気は、電流を生成するために利用され得る(水蒸気タービン内での膨張)。次に電流は、たとえば、ポンプ、コンプレッサ、ブロワ、ロック、バルブなどの電気消費者の操作のために使用され得る。余剰電流はすべて、地域の供給網に送られ得る。水蒸気のさらなる潜在利用性は、たとえば、炉装置の空白側での生ガス調製用の随伴加熱としてである。水蒸気は、化学プロセスでの反応物質としてさらに利用され得、一例は、メタノール合成(キーワード:水蒸気改質/蒸気改質、合成ガス、水素収率を押し上げるH20(シフト反応)、一次改質炉)である。
一実施形態によれば、コークス、特に55質量%を超える固定炭素分Cfixを有する亜炭コークスが生成される。これにより、後続の多くの用途に対して有利な物理特性を供給する。とりわけ、生成されたブリケットをDRI(直接還元鉄)プロセスにおいて利用することができる。
一実施形態によれば、コークス、特に24質量%未満の極めて低いコークス反応性指数(CRI)と、65質量%を超える極めて高い反応後強度指数または反応後強度(CSR)を有する亜炭コークスが生成される。これらの値により、高品位コークスの幅広い利用可能性が期待される。とりわけ、生成されたブリケットが高炉プロセスで利用可能となる場合である。
CRIは、事前設定された条件下で供給原料をとりわけ1100℃に加熱すること、およびガス放出を通して質量損失を決定することにより、決定される。CSRは、とりわけガス放出された材料サンプルを事前設定された条件下でドラム内で回転させることにより決定され得、同様に質量損失値として定量化される。
一実施形態によれば、コークスは、炉室の下流で、向流の反応不活性な冷却ガス、特に窒素を乾式冷却設備内で形成されたブリケット床に通すこと、および乾式冷却用設備から炉装置の搬出システムによってガスを排出することにより、200℃未満の温度に冷却される。これにより、制御/調整が比較的簡単で、エネルギーも効率的に回収可能な方法が可能となる。
乾式冷却設備は、循環して操作可能であり、この場合、冷却ガスが燃焼可能な成分、たとえばHおよびCOを蓄積するが、これはコークス床内でのさらなる脱気事象による。H/COがある特定の含有量以上にさらに蓄積されるのを防止するため、したがって、安全問題を提示する状態を回避するため、冷却ガスは、床から排出されて精製され得る。とりわけ、燃焼可能な成分を燃やすために、冷却ガスに保存された熱エネルギーが移動して熱交換器に水を供給する前に、空中酸素を、蓄積された冷却ガスに加える。
一実施形態によれば、ブリケットは、4~15時間、特に6~9時間以内に、ブリケット乾燥機から、(それぞれの)炉室から発生するまでの運搬路上で、コークスブリケットに変換される。
一実施形態によれば、(それぞれ)の炉室は、連続式に操作され、ブリケットは炉室内に(特に下向きに)連続的に運搬され、特に少なくとも2つの炉室用のロック設備(二重ロック)を介して、バッチで供給され、排出される。床は、炉室内で連続して動くことができ、そして、搬入および搬出がバッチで行われ得るので、特に時速2~4×で動くことができる。搬出速度により、炉室内の床での滞留時間を調整することができる。ここで、ブリケットの質量流れおよび体積流れが、とりわけ脱気および収縮を基に、コークス化操作の途中で変化するという事実を考慮に入れることもできる。搬入または供給はしたがって、搬出よりも高い質量流量で設定することができる。
一実施形態によれば、ブリケットは、重力を通じて、垂直方向に炉室に供給され、および/または炉室から引き取られる。これにより、少なからず、装置内でのブリケットの自己調整運搬および位置決めの点で、さまざまな利点が提供される。
一実施形態によれば、供給原料または供給されたブリケットは、45質量%(waf)以上の揮発性石炭成分、および35質量%もしくは40質量%もしくは45質量%を超える含水量を有する亜炭を含み、またはこれからなる。一実施形態によれば、供給原料またはブリケットは、28~45質量%(waf)もしくは12~22質量%(waf)の範囲の揮発性石炭成分を有する微粘結瀝青炭を含み、またはこれからなる。このそれぞれの組成にもより、上記の利点が達成され得る。
一実施形態によれば、(それぞれの)炉室を通る供給原料材料流れは、(それぞれの)炉室の下方に配置され、とりわけもっぱら重力ベースの重力駆動である搬出システムにより、制御または調整される。これにより、炉室内の材料流れを、すなわち(所望の場合に)搬出システムのみを介して、簡単に制御/調整可能となる。材料流れへの影響のそれぞれは、ここでは大きな利点であるが、それは、温度プロファイルおよび/またはエネルギー入力上に影響を及ぼすことを可能にするために、さらなる変数の(場合による)利用が可能となるからである。
一実施形態によれば、ガスは、炉室から、少なくとも3つの異なる高さ位置において、引き取られる/排出される。これにより、所望の温度プロファイルをより効果的に確立または確認することが可能となる。
炉室内の床において生成され、上向きに流れる、流出するガス成分の生ガス混合物は、上流に位置するブリケットの望ましくない二次コークス化(パージガスまたは生ガスのコークス化)において高エネルギー含有量(高温)のため(上部ブリケットへの、望ましくない加速された対流熱移動)、現在のところ、典型的な結果となっている。このような二次コークス化は、とりわけ高く体積のある垂直炉における著しい短所である。この結果が、目標とするバーナ制御によって側壁により生成された温度プロファイル上に重なる、または温度プロファイルを変造するリスクが存在する。生ガスを異なる垂直高さ位置において排出することにより、とりわけ炉室の頂部での1つの高さ位置を含む少なくとも3つの高さ位置において、この結果を低減または完全に防止できることがわかっている。
炉室の中間および下部領域に位置する高さ位置では、炉室の上部領域での高い生ガス温度を非常に効率的に防止する。下部領域でのとりわけ熱いガスは、炉室内で上昇する前に引き取ることができる。垂直方向での熱輸送を防止できる。とりわけ、水素は、特に供給原料が水素を発生する高さ位置において、目標とするやり方で排出される。ここで、エネルギー供給は、技術規制の点で、バーナを介して、とりわけ排出される体積流れに関して、吸引取出しまたは排出システムに連結され得る。
本発明にしたがって、亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの供給原料の使用であって、少なくとも1つの垂直炉室を有する垂直炉において、以下の性質、55質量%を超える固体炭素分Cfix、ならびに/または24質量%未満のCRI、および65質量%を超えるCSRを有するコークスに供給原料をコークス化するための、特に上記の装置内もしくは上記の方法内での使用であり、供給原料は、炉室の上流に配置されたブリケット乾燥機内の少なくとも1つの温度勾配と、炉室内の少なくとも1つの温度勾配とを含む少なくとも2つの温度勾配に沿って、調整されたやり方で熱調節され、炉室内の温度勾配は、好ましくは進行方向への炉室内の上昇傾斜の少なくとも2つの温度勾配を含む少なくとも3つの温度勾配に沿って、蛇行加熱チャネルにより、および代替的に水平加熱チャネルにもよって確立されている、使用によって、上記の目的のうちの少なくとも1つが達成される。本明細書に記載の固有の熱調節のおかげで、およびとりわけすべての瀝青炭コークスの場合に、これらの値は実現可能であること、また、亜炭コークスに関して、55質量%を超える比較的高いCfixも達成可能であることがわかっている。
上記の通りの本発明の目的とともに、記載の特徴を最初から有する装置および方法を提供することも有利であり、これにより、非従来の供給原料のコークス化であっても、とりわけ亜炭および/または微粘結瀝青炭またはバイオマスのコークス化であっても、極めて正確に確立可能な操作パラメータを使って、特に垂直炉において、コークス化が可能となる。ここで、全体的な操業をエネルギーの観点からも最適化できるように、非従来の供給原料を加工し、提供し、および/または取り扱うことは有利であり得る。ここで、コークス化後に得られた生成物を、たとえば現状での従来の瀝青炭ブリケットを使う場合と可能な限り同一または類似のやり方で利用できる場合に、有利である。
また、この文脈において、コークスを得るための、亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料のコークス化中に利用可能なガスを回収するための、ガス排出構成も提供され、ガス排出構成は、炉装置の少なくとも1つ垂直炉室に連結するために設定され、ガス排出構成は、炉室の少なくとも3つの異なる高さ位置に配置され得、少なくとも3つの高さ位置において(それぞれの)炉室に連結するために設置される少なくとも3つのガス引取りラインを備え、ガス排出構成はそれぞれのガス引取りラインによって選択的に排出される少なくとも3つの種類のガス(第1のガスおよび少なくとも1つのさらなるガス)を選択的に取り扱うために設定される。これにより、一方で、コークス化で得られた副産物の利用、もう一方で、特に垂直方向での(パージ)ガスの伝搬回避による、正確な温度制御/調整および炉室で行われる反応の制御が可能となる。選択的な取扱いは、ガス引取りラインに連結される/連結可能なガス排出構成のポンプ、バルブ、およびミキサによって行うこともできる。
ガス状物は、液状およびガス状物を高品質のものとし、とりわけ環境および/または経済的観点から利用可能とするために、温度依存的に引取りされ得る。石炭の場合のガス排出の放出は、異なる温度レベルで、石炭の石炭化度に応じて、非常に明確なやり方で行われること、および、炉室が特定の温度レベルで最大限正確かつ均質に熱調節/管理され得る場合にこの効果が活用され得ることがわかっている。加熱チャネルの配置のみならず、ガス引取り煙道/ガス出口の配置も、調節可能性の点でここでは効果を有する。
これにより、たとえば水素の引取りが可能となる。メタノールを回収することができる。したがって、ガス排出構成は、包括的、持続可能な供給原料の利用、および特にコークス化を含めた、非常に効率的な全体的な操業に貢献する。これにより、炉室の上部領域にあるブリケットを、下部領域からの熱ガスから保護することもできる。ブリケットを、所望の温度曲線に沿ってさらに正確に誘導することができる。熱応力が軽減される。パージガスのコークス化を回避できる。さらに、たとえば、異なる高さ位置でのブリケットで発生するタール蒸気の凝縮も回避される。
ここで、ガス排出構成は、選択的に排出される少なくとも3つのガスの選択的伝送またはさらなる加工をするために、設定され得る。ガスの取扱いは、選択的に行う必要はないが、ガスを個々にさらに加工または利用することが可能である。この選択肢によって、特定の用途にしたがって、おそらく利用可能な発生副産物に対して、柔軟な応答が可能となる。
ガス排出構成は、個々にそれぞれの高さ位置で、とりわけ特定の低減圧で、操作パラメータを選択的に調節するためにさらに設定され得る。その結果、炉室内での副産物の排出および/または発生ガスの流れ経路を、高さ位置の数が比較的少ない場合でも(たとえば、3つのみ)、さらにより目標とするやり方で調節することができる。
バーナを介する加熱と生ガスの吸引取出しとの間に相補的な影響が存在し得ることがわかっている。炉室の高さにわたって個々のガスが脱気するため、生ガス組成はさまざまである。その結果、同様に、熱移動係数にばらつきがある。本方法および対応する装置によって、直接熱交換器(吸引取出し)および間接熱交換器(加熱チャネルを介した炉室の間接加熱)を、互いに熱技術的に連結することができる。吸引取出しサイト(引取り)の高さ部分全体で、炉室内の熱移動および温度プロファイルに影響を及ぼすことができる。
選択的取扱いはまた、本明細書に記載の炉装置を操作する方法とともに、排出可能なガスの、たとえば炉装置のバーナ用の燃料/燃焼ガスとしての利用も含み得る。生ガスは、たとえば乾燥機のバーナ用の燃料として利用してもよい。エネルギーの点で、この目的のために回路を提供することは有利である。
例示的な一実施形態によれば、ガス排出構成は、高さ位置のうちの少なくとも1つおよび複数のサイトで、特に循環して配置可能な、複数のガス引取りラインを備える。これにより、半径方向での発生ガスの流れ経路の確立および/または制御も可能となる。ガス引取りラインに対する接続は、周辺における分配で、および2つの循環位置/サイトと、たとえば6または8つの循環位置/サイトとの間に、特に提供され得る。
例示的な一実施形態によれば、ガス排出構成は、炉室の高さの少なくとも半分に相当する高さにわたって、特に炉室の高さの少なくとも75%にわたって広がる。これにより、広い高さ範囲にわたって、発生ガスが二次反応または変造された温度プロファイルを引き起こすのを防止することができる。たとえば、ガス排出構成は、炉室の高さが4mの場合は、少なくとも2m~3mの高さにわたって、または炉室の高さが10mの場合は、少なくとも5m~8mの高さにわたって広がる。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、炉室の基盤から見て、第2の高さ位置から1~3m、特に1.5~2.5mの距離に配置される。これにより、主な脱気ゾーン、特に個々に燃焼される水平加熱チャネル領域での選択的な排出が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、第3の高さ位置から3~6m、特に4~5mの距離に配置される。これにより、高さ位置が比較的少ない数しかない場合に、広い範囲での影響をもたらす。
例示的な一実施形態によれば、第2の高さ位置は、第3の高さ位置から1~3m、特に1.5~2.5mの距離に配置される。これにより、特定の種類のガスに対する排出の正確性および選択性が向上する。
例示的な一実施形態によれば、第1の高さ位置は、炉室の基盤から0~2m、特に1mの距離に配置され、および/または第2の高さ位置は、炉室の真ん中に対して0~0.5mの距離に配置され、および/または第3の高さ位置は、炉室の頂部から0~2m、特に1mの距離に配置される。この分配により、装備の費用および複雑性と、垂直ガス流れの回避に対する選択性または有効性との間に良好な妥協点をもたらす。とりわけ、主な脱気ゾーンでの選択的なガスの排出が可能となる。
例示的な一実施形態によれば、ガス排出構成は、ガス引取りライン用に少なくとも3つの高さ位置を設定し、この高さのうちの少なくとも2つは、炉室の上半分に配置される。これにより、パージガスのコークス化を防止するのに効果的な配置も提供する。
例示的な一実施形態によれば、高さ位置はそれぞれ、互いに炉室の全体的な高さの少なくとも20%~45%の距離に配置される。これにより、特に圧力依存および/または体積流れ依存の排出調整と併せて、それぞれの炉室の幅広い高さ部分を含むことが可能となる。
例示的な一実施形態によれば、高さ位置のうちの1つは、炉室の頂部に提供され、ガス排出構成は、炉室の頂部の対応するガス出口に連結するために配置され設置される少なくとも1つの接続または少なくとも1つのガス引取りラインを備える。これらにより、供給されたブリケットが熱エネルギーによって極めて穏やかに、中程度に作用されたままと思われる領域において、とりわけ熱ガスが回避され得る。
例示的な一実施形態によれば、ガス排出構成は、(それぞれの)炉室からの排出可能なガスを取り扱うための、別個の生ガス冷却、タール遮蔽/分離容器、タール用排出装置、粉塵低減用に設置された電子フィルタ、脱硫ユニットのうちの少なくとも1つの構成部品を備える。これにより、ガス固有の個々のやり方により、排出ガスをさらに加工することが可能となる。排出装置により、たとえば、特に特定の高さ位置から排出されるガスの場合、周囲雰囲気にあるライン内で凝縮し、これらライン内で閉塞の原因となるタールを防止することができる。
例示的な一実施形態によれば、ガス排出構成は、平行配置で提供され、同じ高さ位置で異なる炉室に連結可能な同一の機能の複数のガス引取りラインを備え、ガス排出構成は、同一の機能のガス排出ラインが連結するミキサを備える。この構成により、複数の炉室からの同一種類のガスをさらに取り扱うことが可能となる。これにより、構成をさらに小型にし、その取扱いをより簡単にすることが可能となる。
この文脈で、少なくとも1つの垂直炉室を有する炉装置も、とりわけ上記のガス排出構成を有する上記の垂直炉装置により、提供される。
この文脈で、コークス化するための固体供給原料、特に亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの供給原料のコークス化でガスを得るための方法であって、炉装置の少なくとも1つの垂直炉を備え、およびガスのさらなる取り扱いのための方法であり、少なくとも3種類の異なるガス(第1のガスおよび少なくとも1つのさらなるガス)は、とりわけ上記のガス排出構成により、炉室の少なくとも3つの異なる高さ位置で(それぞれの)炉室から選択的に引き取られ/排出され、操作ステップの下流で選択的に取り扱われ、より詳細にはリサイクルされる、方法も提供される。これにより、上記の利点を提供される。
ここでさまざまなガスは、別個に取り扱いされていてもよい。貴重な(単一の)物質は、異なる高さ位置で取った2つのガス/2種類のガスからリサイクルされていてもよい。
問題のガスは、より詳細には、炉室内でコークス化操作中の温度影響下で形成され、床を通って上向きに上昇する生ガスである。排出され取り扱われるガス類/ガスの種類は、次のガス、C、N、NH、CO、CH、H、HS、CO、SO、C、C、C、C、特にBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)、および他の高級炭化水素の群からのとりわけ1つまたは複数のガスから形成される。
異なる高さ位置での吸収取出しも(すなわち、特定の排出ガスの吸収取出しも)、所望の温度プロファイルを極めて正確に観察することができる。対応する条件下で、たとえば、Hは、Nのものよりも約6~7倍高い熱伝導性を有する。
一実施形態によれば、第1のガスは、150~300℃の温度範囲で選択的に引き取られ、さらなるガスは、300~600℃の温度範囲で選択的に引き取られ、別のさらなるガスは、600~950℃または700~900℃の温度範囲で選択的に引き取られる。これにより、一方で少なくとも3種類の選択的に引き取られたガスを利用でき、もう一方で炉室内での垂直対流熱輸送を非常に効果的に防止することができる。
一実施形態によれば、少なくとも3つの異なる種類のガスは、少なくとも3つの異なる高さ位置から引き取られ、それぞれの場合において炉室の高さの20%~30%を超える高さ部分から、または炉室の下1/3、真ん中1/3、上1/3から引き取られる。これにより、技術装置の点で、比較的低費用および低複雑性に対して、影響を広い高さ部分で及ぼすことを確実にすることができる。
この場合、経験から非常に重要であると見なされる温度範囲、特に350~470℃の範囲を、可能な限り穏やかに、たとえば時間最適化により、橋渡しまたは横切ることも可能となる。経験から、ある特定の供給原料で起こる、「膨張」、または「収縮/再固化」などの有害事象をこのように避けるまたは横切ることができるように、供給原料は、この温度ゾーン/温度範囲を通って運搬され得る。とりわけ、たとえばおよびまた具体的には、ある種類のガスは、たとえば、とりわけ価値があると判明している450℃で吸引/排出することが可能であり、また高さレベルに基づく目標とする排出により、この温度範囲を、それぞれの炉室内の小さい(高さ)ゾーンにおいてのみ促進させることが可能となる。
一実施形態によれば、第1のガスは、炉室の頂部より下2m以下の範囲内の第1の高さ位置で選択的に引き取られ、さらなるガスは、炉室の高さの35%~65%、より詳細には45%~55%の範囲内のさらなる高さ位置で選択的に引き取られ、別のさらなるガスは、炉室の底部より上2m以下の範囲内のさらなる高さ位置で選択的に引き取られ、それぞれ炉室の高さは少なくとも4~6mである。これにより、それぞれの場合の関連する高さ位置、および/またはコークス化操作の関連する時間的段階で、有利な構成ならびに効果的な影響をもたらす。
一実施形態によれば、少なくとも3つの種類のガスには、特に排出された体積に対する、ガスの種類ごとに排出された体積流れの個々の調整が含まれる。これにより、排出ガスの組成だけではなく、ブリケット床内の温度プロファイルにも影響を及ぼすことができる。この目的のために、少なくとも1つの流量センサが、それぞれ少なくとも引取りラインで提供され得る。
調整はまた、完全にはおそらく防止できない垂直ガス流れの目標とする影響を可能とする。たとえば、さらに下側に配置されるガス引き取りラインで、より高い高さ位置でのガス引き取りラインよりも大きく低減させた圧力とすることができる。結果として得られる効果は、次の通りである。垂直に上向きのガス流れは相殺され得る、またはガス流れは逆方向にすらなり得、ブリケット床内の温度プロファイルに影響を及ぼすのに利用され得る。この文脈において、各引取りラインに対して、より詳細には、少なくとも1つのガスセンサまたは少なくとも1つのガス分析システム(たとえば、分光分析またはクロマトグラフ分析)によって、ガス組成の個々の測定を行うことが賢明である。
一実施形態によれば、(それぞれの)炉室から引き取られた少なくとも3つの異なるガス類/ガスの種類のさらなる加熱には、たとえば、メタノール、ジメチルエーテル、または合成天然ガスなどの、価値ある化学物質の生成が含まれる。これにより、少なからず持続可能で経済的な全体プロセスが可能となる。
一実施形態によれば、(それぞれの)炉室から引き取られた少なくとも3つの異なるガス類/ガスの種類の少なくとも1つは、炉室を間接的に加熱するバーナに、燃料として供給される。これにより、原材料およびエネルギーの節約をすることが可能となる。バーナ用に引き取られたガスは、特に少なくとも97%程度の以下の成分、C、N、CO、CH、H、COからなり得る。バーナ用に企図されたガスは、異なる高さ位置で、特に高さ位置のうちの3つで、引き取られ得る。ガスは、それぞれのバーナに供給される前に、とりわけBTXおよび高級炭化水素に関して、精製され得る。これにより、バーナの機能が向上する。
一実施形態によれば、55質量%を超える固定炭素分(Cfix)を有する亜炭コークスが生成される。本方法により、幅広く使用するための高品位コークスの提供が可能となる。ここで、参照変数Cfixは、コークス収率マイナス灰分としても定義され得る。
また、この文脈において、炉室のブリケット床内に垂直温度プロファイルを確立する目的で、少なくとも3つのガスの種類を炉室から排出させるための少なくとも1つの垂直炉室でのガス排出構成の使用も有利である。
また、この文脈において、間接的に炉室を加熱する少なくとも1つのバーナに燃料ガスを提供する目的で、垂直炉室から排出された少なくとも3つのガスの種類のうちの少なくとも1つのガスの種類の使用も、有利である。
また、この文脈において、コークスブリケットを生成するための炉構成であって、上記のガス排出構成と炉装置も備え、下半分、より詳細には下1/3にある少なくとも1つの加熱壁における炉室の少なくとも1つの側面にある炉装置は、少なくとも1つの水平加熱チャネルと、その上に、より詳細には同じく少なくとも上半分または真ん中1/3の始まりに加熱チャネルを備え、この加熱チャネルは、複数の高さ平面で蛇行して延伸し、加熱チャネルはそれぞれ、特に炉室から排出されたガスを使って、少なくとも1つのバーナによって個々に加熱可能である、炉構成が提供される。
また、この文脈において、炭素質固体供給原料からブリケットを生成する方法であって、ブリケット乾燥機内の供給原料から作製されたブリケットの乾燥だけでなく、炉室内でコークスブリケットを形成するためのブリケットのコークス化も含み、ガスは、炉室内の少なくとも3つの高さ位置において排出され、この少なくとも3つの高さ位置は、炉室の少なくとも半分の高さにわたって分配され、ガスは、炉室の加熱のために、炉室に配置されるバーナを少なくとも部分的に通過する、方法が提供される。この方法は、上記の炉構成によって実施され得る。
原材料ブリケットは、4~15時間、特に6~9時間の間、それぞれの炉室を通過する。この手順では、原材料ブリケットは、とりわけ多段式に、100~200℃、特に150℃の初期温度から900~1100℃の最終温度まで加熱される。必要な熱は、それぞれの炉室に対し横向きに配置され、複数の外部バーナによって加熱され得る2つのチャネルで生成され得、この熱は、石製の分割壁を通って、それぞれの炉室に間接的に伝送される。
通常は、2~10、特に4~6のシャフトチャンバが一緒に接続されて、炉団を形成する。それぞれのシャフトの高さは、3.5~10mm、特に5~8mである。それぞれのシャフトの幅は、150~600mm、特に200~400mmである。
ブリケットがそれからなる石炭の種類としては、とりわけ、45質量%を超える揮発炭素成分(vc)と、質量45%を超える含水量とを含む(硬質および軟質)亜炭が含まれる。ブリケットに加工される原材料としては、28質量%以上~45質量%の揮発成分(特に、ガス用炭、ガス長炎炭、長炎炭)を含むか、またはそうでなければ22質量%以下の揮発成分(特に、鍛冶炭および貧石炭)を含む微粘結瀝青炭を含んでいてもよい。微粘結瀝青炭自体の粘結性は低い。先行の混合操作において、微粘結瀝青炭は、接着剤と混合されてもよく、それにより、ブリケッティング操作中の石炭粒子の粘結性の粘着効果が増加する。
そのるつぼコークスの性質のために、とりわけ脂肪炭が強粘結炭(従来の「コークス炭」)を代表する。さらに、いわゆる鍛冶炭およびガス用炭も、強粘結炭である。他のすべての種類の石炭を、本明細書において、微粘結炭と呼ぶ。
ブリケットは、無煙炭(vc<12%)、貧石炭(12%<vc<19%)、ガス用炭(28%<vc<35%)、ガス長炎炭(35%<vc<45%)などの瀝青炭の種類からなってもよく、または代わりにこれらの石炭の種類の混合物からなってもよく、高品位脂肪(コークス)炭(19%<vc<28%)も使用されていてもよいことがわかっている。これらのパーセンテージにより、および石炭の種類に対する規格に基づき、さらにより具体的な割り当てが可能である。
原材料は、多孔板ロール粉砕機で、特に0~2mmの粒度を有するペレットに、とりわけ微粉砕されてもよい。多孔板ロール粉砕機によって生成されたペレット/粒子は、特に接着しやすく(容易に粘結する)、したがって下流のブリケッティング操作(成形)が簡単であることがわかっている。
微粉砕後、原材料は成形される。この成形プロセス(凝塊)は、好ましくは形成チャネルのラムプレス機で行われる。高耐圧ブリケットは、断面が狭くなり外向きに断面が広くなるベンチュリ管の形態で、チャネルダイの形状によって生成され得ることがわかっている。他の種類のプレス機では、比較品質の結果をもたらすことはできていない。
さらに、非常に高いブリケット強度は、金型で成型した後、供給原料を狭くなる断面を通してプレスする場合に達成し得ることがわかっている。さらに高いブリケット強度は、その後の供給原料を広がっていくランアウト部分に沿って誘導する場合に達成し得る。有利には、狭くなる部分は、ランアウト部分より短いか、または断面が広がっていく部分より短い。
平らな円筒形(円盤様、パック様)のブリケットは、コークス化の前であろうと後であろうと、とりわけ良好な強度値をもたらすことがわかっている。とりわけ、ブリケットの高さに対するブリケットの直径の比が1~5、特に2~3であると、加熱およびコークス化操作に対しても良好な結果が得られる。ブリケットの直径は好ましくは、20~100mmである。ブリケットは、とりわけ0~2mmの石炭粒度から生成される。
必要な強度はまた、異なるダイまたは異なる種類のプレス機により達成可能であり、ブリケットもまた、たとえば、立方体、ブロック、小板、イガイ、クッション、ボール、または卵形状などの異なる形状を有していてもよいことが明らかであろう。現在までの実験において、最良の経験は、パック形状で達成されている。
本方法のパラメータは以下の通りである。プレス圧力、プレス時間、プレス温度。成形は、とりわけ120~150MPa、特に140MPaの圧力で行われる。成形は、とりわけ60~100℃の温度で行われる。成形は、とりわけ15秒以下の時間で行われる。
本明細書に記載の石炭の種類は、上流の操作ステップでコークス化助剤(coking assistant)と混合されることで、コークス化をより効率的に行い、コークス製品を、たとえばより高強度またはより高い反応性など、より高い品質とすることができることがわかっている。
一実施形態によれば、少なくとも1つのコークス化助剤は、とりわけ下流のコークス化プロセスの効率向上のために、ブリケッティング操作(成形中)に供給される。コークス化助剤は、とりわけ現在までに従来の供給原料と併せて有用であることが既に立証されているコークス化助剤の群から、個々に選択されてもよいし、組み合わせて選択されてもよい。
本発明の方法を通して、供給原料として亜炭を使用する場合、生成されたコークスの炭素含有量C(fix)は、55%を超える値に上昇させてもよく、すなわち、このコークスを、鋼を生成する直接溶融還元プロセス(PRIMETALSのCOREX/FINEXプロセス)においてであっても、その後使用することが可能であることがわかっている。
プレスおよびコークス化操作の前に、一段式または多段式の混合操作で、とりわけ生成されたコークスの品質向上または微粘結炭種からのブリケットプレス操作促進のために、原材料は好ましくは、粘結(粘着)システムおよびコークス化システムと混ぜ合わされる。このような補助剤は好ましくは、ブリケッティングの前に、30~120℃の範囲の温度で混ぜ合わされる。
補助剤は、とりわけ以下の群、糖蜜、亜硫酸パルプ廃液、硫酸塩パルプ廃液、プロパンビチューメン、セルロース繊維、石油業界からのHSC(重質油熱分解)残渣、混合HSC/ROSE(残渣油超臨界抽出)残渣から選択されてもよく、組み合わせて選択されていてもよい。
通常、コークス化助剤と粘結(粘着)助剤との区別がなされるが、両方の機能を満たし得る、ある特定の供給原料向けの助剤も存在し得る。
本発明の方法に関して本明細書に記載の石炭種の場合、水の添加は好ましくない傾向があることがわかっている。たとえば亜炭は、慣習的に、45%を超える含水量を有する。ブリケッティング操作の高効率を確かなものにし得るために、ある程度の(高すぎない)含水量を観察することが理にかなっていることがわかっている。特に、約20%の含水量が有利であることがわかっている。したがって本発明によると、予備乾燥も存在し得る。
後続のブリケッティング操作は、とりわけ40~90℃、特に55~65℃の温度範囲で行われる。この凝塊形態により、生成された練炭の一部において、高い圧縮強度および摩耗強度、特に30MPa以上の強度になる。
ブリケットは、主要乾燥機の上方でクレーンを使って設置され得、主要乾燥機を通って、コークスシャフトを通って、さらにコークス乾式冷却用装置へとスライドし得る。
凝塊後の主要乾燥操作中に、ブリケットを2~4質量%の含水量へと穏やかに乾燥させることが有利であることがわかっている。
ブリケット乾燥の主要操作は、とりわけ屋根乾燥機ユニットにより行われ、ブリケットの含水量の約20質量%から約3質量%へのさらなる低下に役立つ。このやり方では、炉室へ移動した熱は、水の蒸発が高い割合の方へは放散されず、この経験により、ブリケットの粉砕にもつながりかねないことを示している。
主要な乾燥操作は、とりわけ2段階で行われるが、一段式または多段式操作であってもよい。使用する乾燥媒体は好ましくは、乾燥機の下に位置する炉室の加熱チャネル内での燃焼操作から生じる熱廃ガス/生ガスであり、屋根状に実装されたチャネル内に上向きに入り込むことができる。
これらのチャネルの配置は、交差流管理体制用に、とりわけ十字形である。いくつかの部分では、少なくとも、向流または並流に対する用意もなされ得る。
乾燥効率の向上のためには、主要乾燥用に設置されている主要乾燥ユニットは、火炎モニタリングを備えた外部バーナに連結されてもよく、火炎モニタリングによって、すべてまたは2つもしくはそれ以上、またはそうでなければ1つだけの乾燥段階用に、追加の廃ガスを提供することができる。主要乾燥ユニットおよびそれぞれの炉室は、密閉封止可能な、特に気密式のロックシステムによって互いに分離されていてもよい。ロックシステムは、とりわけ二重フラップの形態で、少なくとも2つの炉室に連結されていてもよい。
原材料/供給原料(またはブリケット)は好ましくは、主要乾燥機の下に位置するコークスシャフト(または炉室)内で、原材料固有の温度管理体制を適用することにより加熱される。たとえば、以下の温度管理体制により、利点がもたらされる。第1段階において、特に0~約4~7時間にわたって、ブリケットが300~400℃の温度範囲まで加熱され、0.75~0.9K/分の温度上昇で操作される。少なくとも1つのさらなる段階において、ブリケットを300~1100℃の温度範囲にさせ、加熱は2.6~3K/分の加熱速度で行われる。
ある特定の供給原料については、一定の加熱速度を有する1段階でのみ加熱を行うことも有利であり得、同様に、これを所望の高いコークス強度と関連させることができる。
本発明の1つまたは複数の方法のおかげで(特にブリケット提供のための固有の凝塊技術と組み合わせて)、供給原料に対して比較的高品位のコークスまたは石炭を提供することができる、所望のブリケット形状、とりわけ円筒パック形状の維持は、コークス化の間にも確実にすることができる。コークス化プロセスの途中で、石炭を質量換算および体積換算の両方において40%~60%、特に50%縮小させて、さらにこれにより、30MPaを超える所望の高圧縮強度および摩耗強度(特に反応(CSR)後のコークス強度)、ならびに55%未満のCRI(コークス反応性指数)値との低反応性が必要となる。反応性におけるこの上限は、そうでなければ練炭が空気の存在下でそれ自身燃え始めかねないため、必要となる。これらの制限値により設定される品質レベルは、今のところ、記載した現状の低品位炭では達成可能ではない。とりわけ、現状の方法および装置では、その結果、ブリケットに亀裂が入るか、またはブリケット形状の完全な破壊にさえつながっている。質量および体積の変化は、とりわけ同じ比率で起こり得る。
本発明の方法のおかげで、ブリケット形状(パック形状)を維持することができ、その結果、圧力損失、熱輸送、流れプロファイル、および他の方法パラメータが事前設定可能なままである。
それぞれの炉室は、とりわけ耐火シリカ材料からなる。
熱/エネルギーバランスの最適化に関する態様を、以下に説明する。
それぞれの炉室の側面には、とりわけ両側に、壁に組み込まれた加熱ダクトがあってもよい。加熱ダクトは、少なくとも1つ、好ましくは4つの外部バーナにより燃焼される。バーナは、とりわけ重なって水平加熱チャネルに連結される。ここで、加熱壁からの廃ガスまたは燃料ガスはまた、エネルギー用に利用可能であり、この目的のために、引取りアミンが煙道ガスブロワにより補助されていてもよい。
有利で例示的な一実施形態によれば、3つのバーナがより下のまたは一番下の3つの水平チャネルに提供/連結される。より下の3つのチャネルは、炉室の向かい合う側に水平に走っており、これらがそれぞれ上向き誘導垂直加熱シャフトになる。シャフト/炉の下部領域での3つのバーナの集中配置によって、そこに強力熱源を形成することが可能となることがわかっているが、強力熱源とは、コークス形成に必要とされる500℃を超える温度が炉室内で発生することを意味する。
有利で例示的な一実施形態によれば、より下のまたは一番下の水平チャネルの上方に、加熱壁内に形成された、とりわけ4番目のチャネル(下から数えて)として蛇行して上を向いているチャネルがある。同様に、バーナは蛇行チャネルに連結され得る。この蛇行チャネルにより、熱の、特に垂直方向での有利な分配を確実にできることがわかっている。上に向かうときに、対応する(特に4番目の)バーナにより生成された廃ガスがゆっくりと冷却され、それにより、垂直方向に、ブリケットの装填/床への漸次の熱移動を確実に行うようにできる。この種の漸次の熱移動は、エネルギーに関してであろうと、またはブリケットの寸法上の安定性に関する利点であろうと、または一般的に穏やかなコークス化手順に関して、さまざまな利点をもたらす。バーナは、とりわけ天然ガスおよび/またはコークスシャフトからのコークス炉ガスで燃焼され得る。
上記の構成のおかげで、それぞれの炉室の上流で、実際、発生に関しデメリットも有する、石炭から燃焼ガスを発生させるために現在使用されている費用のかかる発生器ガスユニットを用意しないで済ますことができる。
コークス化の間に形成される副産物の持続使用に関する態様を、以下に説明する。特に本明細書に記載の供給原料と関連して、それぞれの炉室の異なる高さ位置から副産物を取り出すことは有利であり、そうすることで、高い選択性とさらには温度管理体制の効果的な影響が可能になることがわかっている。
有利で例示的な一実施形態によれば、コークス化中にそれぞれの炉室で形成された高カロリーガスは、異なる高さ位置で1~5か所の取出しサイトで取り出され、したがって、炉室から排出され、さらなる利用にまわされる。それぞれの取出しサイトにおいて、とりわけ事前設定した角度を有するポートがあってもよい。
現在のところ、通常は炉室の上部において、パージガスのコークス化と呼ばれる望まない現象が存在している。底部で解放されたガスによりもたらされるパージガスは、炉室内で上昇し、望まないまたは制御不能な温度範囲で、上部に配置されるブリケットと望まない反応を起こす。経験から、炉室のこれらの上部領域では、これは、望まない対流熱移動およびコークスの品質低下を伴っている。現在のところ、これは多くの配置または炉構成において、床での温度プロファイルの制御が簡単でなないことを意味している。したがって、コークス化は、多少混沌とした形態で行われている。
異なる高さ位置に配置される取出しサイトを備える配置により、現状では典型的に炉室の上部で起こっているパージガスのコークス化を防止することができることがわかっている。
さらに、この措置には、コークス化操作の個々の段階で解放されたガスのコークス化プロセスからの画分排出を行い、固有のガスプロセス施設にそれらを供給し、および/または価値ある化学物質へとそれらを変換することができるという利点がある。この文脈において、画分取出しとは、異なる高さ位置での取出し、および異なるガスの種類またはガス組成の取出しを意味する。取出しサイト間の(供給原料またはコークス化手順の種類にしたがった)事前設定可能な距離によって、取り出されるガスの組成に対して選択性の高い事前選択も可能となることがわかっている。
有利には、取出しサイトのうちの1つ、2つもしくはそれ以上、またはそうでなければ全部は、それぞれの炉室のシャフト/基盤出口より上方に少なくとも50%、垂直方向に位置している。これは、少なからず搬出システムの前の保留ゾーンの配置に対して有利である。その結果、生ガスは上部領域から吸引され得、下部の「吸引取出し」システムを介してシャフトへと戻り得る。この目的のために、それぞれの下部のガス引取りラインも、ガス供給ラインとして再企図され得る。したがって、ガスは、熱ブリケット上を局部的に通ることができ、それにより、品質向上効果を確立することができる。
下流の操作ステップでは、これらの排出ガスから、メタノール、合成天然ガス、またはジメチルエーテルなどの高価値物質を生成することができる。その目的に必要なガス留分が、それらが形成される場所においてコークス化操作から引き取られる場合に、これらのガスを実質的により効率的に生成することができることがわかっている。
現在までの装置には、炉室で形成されたガスの排出を、よくても一段式でしか行えないという不都合がある。この場合、不都合な熱移動および化学変換事象が、特にそれぞれの炉室の上部領域で、コークス化効率にだけでなく、ガス調製の質にも起こった。
コークス化中に費やしたまたは発生したエネルギーの長期使用に関する態様を、以下に説明する。とりわけ、加熱システムからの、またはコークス化ユニットからの煙道ガスは、乾燥機の回路用に使用できる。この場合、循環している乾燥ガスを加湿するための、調整された部分取出しがあってもよい。特に、加熱装置、導管、バルブのための蒸気発電所用に水蒸気生成もあってもよい。水蒸気はさらに、粗ガスの加工用に、プロセス蒸気の形態で得てもよいし、および/または利用されてもよい。十分に高い温度レベルで(特に一番下のバーナからの廃ガスのガス中)、廃熱回収ユニットへの供給が行われてもよいし、および/または煙道ガスを乾式冷却設備に供給してもよい。
有利で例示的な一実施形態によれば、ガス密搬出システムは、(それぞれの)炉室の下方に配置され、熱コークスを乾式冷却設備に移動することができる。搬出システムは、シャフトの形態で構築されてもよい。搬出システムは、隣接する2つの炉室からのコークスの全量を収容するように設置されてもよい。
有利で例示的な一実施形態によれば、コークスは、とりわけ冷イナートガスの導入、特に水を加えることなく下方からの導入によって、900℃を超える領域内の温度レベルから200℃を下回る温度レベルまで冷却される。冷却シャフトコークス床全体を上向きに流れてこのように熱を得る冷却ガスは、熱交換器、特に水蒸気生成用の熱交換器に、とりわけエネルギーバランスの向上も伴って、供給され得ることがわかっている。圧力差をもたらすために、低減圧システムを、とりわけブロワの形態で提供してもよく、この低減圧システムは、乾式冷却設備および/または熱交換器に連結されてもよい。
この種の配置によって、200℃未満の乾式冷却設備より低いコークス温度を実現することができる。ロッカ、または振子構造物を、たとえば、コークスの引取り用に具現化してもよい。こうして、冷たい冷却ガスを、自由床領域を通って乾式冷却設備に導入することができる。
また、この文脈において、ブリケット生成用の炉構成であって、上記の炉装置と、さらにガス排出構成とを備え、ガス排出構成は炉装置の少なくとも1つの炉室に、少なくとも3つの高さ位置における少なくとも3つのガス引取りラインによって連結される、炉構成も提供される。これにより、上記の利点がもたらされる。
また、この文脈において、炭素質固体供給原料からブリケットを生成する方法であって、事前設定可能な第1の温度勾配に沿ってブリケット乾燥機内の供給原料から生成したブリケットの乾燥と、さらに少なくとも1つの事前設定可能な第2の温度勾配に沿って、炉室内のブリケットをコークス化するためのブリケットのコークス化とを含み、第2の温度勾配は、蛇行加熱チャネルにより、および場合により水平加熱チャネルにもよって確立されており、第2の温度勾配は、炉室の少なくとも3つの高さ位置におけるガス排出により確立されており、この少なくとも3つの高さ位置は、炉室の少なくとも半分の高さにわたって分配されている、ブリケット生成方法も提供される。これにより、上記の利点がもたらされる。
有利な一実施形態によれば、本方法は、上記の炉構成によって実施される。
有利な一実施形態によれば、ブリケット乾燥機用に提供されるブリケットは、10~12質量%の含水量の事前乾燥形態であり、その後に、ブリケットが炉室に供給される前に、5質量%未満への乾燥がある。これにより、供給原料のとりわけ穏やかな処理が可能となる。
この文脈において、固体供給原料、特に、固体の炭素含有供給原料、より詳細には、以下の群、亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭からの固体供給原料をブリケットに成形するための、特定の金型装置であって、供給原料を成形する設備を有する、金型装置も提供することができる。
本発明のさらなる特徴および利点は、図面を使用する少なくとも1つの例示的な実施形態の記述から、および図面自体からも明らかである。個々の図面に対して明示的に記載されていない参照符号については、他の図面への参照がなされる。各図面が概略的な表示として示すものは、以下の通りである。
例示的な一実施形態による炉装置および石炭利用構成の側面図である。 一例としての、例示的な一実施形態による炉装置の高さにわたる、一実施形態による調節可能な温度プロファイルである。 例示的な一実施形態による炉装置および石炭利用構成の側面図である。 例示的な一実施形態による、炉装置を備える石炭利用構成の炉装置の個々の構成部品の図である。 例示的な一実施形態による、炉装置のブリケット乾燥機の個々の構成部品の詳細図である。 例示的な一実施形態による、炉装置の炉室の壁の部分的な側面図である。 一実施形態による、炉室内の間接的な熱調節方法を基本的な図によって表す図である。 例示的な一実施形態による、炉装置のコークス乾式冷却用設備の個々の構成部品を示す図である。 例示的な一実施形態による、炉装置/炉構成のガス排出構成の個々の構成部品、または炉装置を備える石炭利用構成の個々の構成部品を表す概略図である。
図1Aは、炉装置10、特に複数の垂直室11を有するコークス炉を示す。ブリケット5の形態の供給原料1は、供給ユニット10.1によって、ブリケット乾燥機15に供給され、この中で事前加熱され、前記ブリケット乾燥機15は、炉室11の上方に配置される。その後、事前乾燥させた供給原料5は、とりわけ、以下に詳述する(特に図4A、4B)正確に事前設定可能な温度プロファイルにしたがって、炉室11の加熱壁12を介した間接加熱によりコークス化され得る。コークス化は、乾燥の前でもよい。この目的のために、コークス乾式冷却用設備19は、それぞれの炉室11の底部で連結される。供給原料1、5、6の供給および除去は、搬入システム16および搬出システム17によって、あざやかに完遂され得、システムはそれぞれ、とりわけ重力によって駆動される、1つまたは複数のロック16.1、17.1を備える。切片設備17.9内で、コークス化され乾燥させたブリケット6を、切り取って、仮保管庫に入れることができる。
炉装置10は、たとえば、4~6つの垂直に並んだ、垂直に充填可能な炉室を備え、炉室はそれぞれyz平面(すなわち、図1Aにおいて右から左に見る)に沿った2つの加熱壁によって側面から加熱される。熱移動は、加熱壁を介して間接的に行われる。
図1Cは、乾燥機15が複数の炉室11にどのように連結され得るかを概略的に示す。コークス乾式冷却用設備19は、同様に複数の炉室11に連結され得る。
高さzにわたる温度プロファイルTを、ここでは強調した6段階で、図1Bに示す。段階Iでは、ブリケット乾燥機内で乾燥が行われ、ここでは、線形温度プロファイルで概略的に示しているが、前記温度プロファイルはまた、非線形であってもよい。段階IIでは、供給原料をそれぞれの上部炉室に移動させ、少なくとも概ね段階Iの最終温度で維持される。この目的のために、搬入システムは、熱調節を特徴としていてもよいし、および/または加熱設備を備えていてもよい。段階IIIでは、第1のコークス段階が、比較的低い温度上昇または低い温度勾配で示されている。これにより、とりわけ外部物質/ガス成分の穏やかな加熱および穏やかな排除が可能となる。段階IVでは、温度勾配がより険しくなり得るが、それは、特に供給原料がここでは既に大量の不混和外部物質を排出してしまっているためである。過度に供給原料に応力を与えることなく、エネルギー供給が増大する可能性がある。段階Vでは、コークス化中の最大最終温度に到達し、コークス乾式冷却設備内で冷却が行われ得る。段階IVおよび段階Vでの温度プロファイルは、ここではそれぞれ線形として概略的に示されているが、進行中の段階に応じて、やはり非線形になっていてもよい。段階VIでは、コークス化ブリケットが入手可能となり、または下流の操作ステップのいずれかでのさらなる処理にアクセス可能となる。
加熱は、とりわけ最初は非常に穏やかに、0.8K/分の領域の温度勾配で、とりわけ途切れることなく単調な上昇で、320℃の領域の温度までおよび/または最大6時間にわたって、達成され得る(段階IV)。その後、温度勾配の傾斜が、特に2.8K/分の領域の値にまで、とりわけ途切れることなく単調な上昇で、1050℃の領域の温度までおよび/または最大5もしくは6時間にわたって、顕著に高くなり得る(段階V)。推移も継続的、不変であり得る。
上部温度ゾーン(材料流れの方向での第1の温度ゾーン、たとえば、材料の流れ方向で見て、炉室の上部、最初の4m)が、少なくとも1つの蛇行加熱チャネルによって、より中程度の温度勾配で実現できていてもよい。下部温度ゾーン(材料の流れ方向での第2の温度ゾーン、たとえば、炉室の底部の2m)が、少なくとも3つの個々に燃焼される水平加熱チャネルによって、より険しい温度勾配で実現できていてもよい。
図2は、炉構成50または石炭利用構成80の個々の施設構成部品間の関係を全体的に示す。供給原料/原材料1は、成形/圧縮(特に2段階凝塊)用の施設構成部品に供給され、この施設構成部品に、成形体または練炭の形態で、特に円盤またはパック形で、留まる。このコークス化後の生成物は、コークスブリケット6の形態を取る。石炭利用構成18は、既に上述した少なくとも1つの炉装置10だけでなく、ガス排出構成(図6)および/または圧縮用施設構成部品も備える。ここで、個々の施設構成部品は、少なからず高エネルギー効率を目的として、互いに適切に接続されていてもよい。(それぞれの)炉室から乾燥機15に戻って少なくとも1つの戻りラインを有する回収システム18がとりわけ提供され、すなわち、それぞれの炉室11からの廃ガスG2が乾燥機15の熱調節用としても利用され得るようになる。対照的に、生ガスG1は、ガス排出構成30によって引取りされ、さらなる使用/再生使用のために管理され得る。
図3は、乾燥機15を詳細に示す。複数の乾燥平面または乾燥回路15.6、15.7、15.8内に、それぞれ加熱要素15.4、15.5、特に熱ガスラインが、異なる温度で存在する。他の加熱要素15.5は、より低い加熱要素15.4より温かくなく、たとえば、回路の戻りラインにより形成され得る。より低い加熱要素15.4において、熱ガス回路15aの熱ガスがたとえば、一番低い乾燥レベル15.8で、とりわけ高エネルギー含有量で供給され得る。ブリケット乾燥機内には、特に、温度センサと湿度センサが、より詳細には2レベル以上で存在し得る。
個々のセンサは、制御設備20に連結される測定設備14の要素であり得る。とりわけ、1つ以上の温度センサ14.1、HOセンサ14.2、および/または圧力センサ14.3が存在し得るが、ここでは、その位置を概略的に示しているにすぎない。
乾燥機15は、特に重力駆動の連続操作用の大きさの、少なくとも1つの貯留庫15.1を備える。貯留庫の加熱設備15.2は、上記のライン15.4、15.5により形成され得、またはさらなる加熱要素を備えていてもよい。ラインは好ましくは、屋根要素15.3の下方に配置され、屋根要素の周りでは、ブリケットが下向きにスライドできる。
乾燥回路15.7、15.8はそれぞれ、2つの乾燥平面15.6をとりわけ備えることがき、既に熱エネルギーが運ばれているその2つの乾燥平面15.6の上部は、それぞれ冷却平面であり、そこで乾燥ガスが吸引下抜き取られ得る。したがって、構成は、少なくとも2つの導入平面と2つの吸引抜取り平面とを備え、温度および乾燥ガスの量は、それぞれの導入平面において個々に要求され得る。各乾燥回路は、少なくとも熱ガスの体積流れおよび入口温度に関して調整され得る。1つの平面の個々のラインおよび/または屋根にわたる、乾燥ガスの均一な分割は、たとえば、バルブ、手動調節可能な多孔板などを介して行われ得る。
個々のラインまたは屋根は、互いに対してオフセット構成を有し得る。ライン間の垂直または対角線上の距離は好ましくは、ブリケットの直径の少なくとも6倍である。
図4Aは、側面から見た、または断面yzでの加熱壁12を示す。3つの水平加熱チャネル12.1は、それぞれ単一の高さ平面で延伸し、それぞれ垂直廃ガス煙道(引取りライン)12.3に通じており、バーナ13によってそれぞれ個々に燃焼される。以下の文において、用語「煙道」は、練炭/コークスブリケットの運搬方向に垂直に配向されたライン、特に廃ガスラインのためだけに使用され、したがって、水平加熱チャネルには使用しない。バーナ軸13.1は、それぞれの場合に、それぞれのチャネル12.1の長軸と少なくともほぼ一致する。水平の単一平面チャネル上で、蛇行加熱チャネル12.2が多数の高さ平面にわたって延伸し、すなわち、多数の反転または反転点12.21も備える。蛇行加熱チャネル12.2もまた、バーナ13によって燃焼される。得られる温度プロファイルは、上に向かって減少するものである。すなわち、炉室に供給されたブリケットは、最初に非常に慎重に熱調節され、さらに下の水平単一平面チャネル12.1の領域では、連続式に増加するエネルギー供給を受ける。
それぞれのチャネル12.1、12.2上には、測定センサシステム14用の少なくとも1つの振動点12.22および/または測定点、とりわけさらに反転点12.21も提供され得る。蛇行加熱チャネル12.2は、1つまたは複数の垂直流路12.5を備えていてもよい。垂直流路12.5によって、ある意味で、エネルギー供給における短絡および垂直または水平エネルギー分配が可能となる。垂直流路12.5は、たとえばスライディングブロック12.9により切り替え可能である(開位置、閉位置、中間位置)。これにより、コークス化操作がモニタされ得、炉室11内の温度プロファイルにわたって目標とする影響を及ぼすことができる。ここで、測定センサシステム14.4はまた、特に観察点の中に提供され得る。それぞれの観察点12.22に容易にアクセス可能とするために、加熱壁内で、アクセス管、とりわけ手動でもアクセス可能なアクセス管をそこに提供することができる。
加熱壁の端面側の前面に配置される垂直廃ガス煙道は、4番目の加熱チャネルの各加熱チャネル部分への接続を、特に、使用する供給原料の関数としての加熱をさらに制御できるように備え得る。加熱チャネル内に配置されていてもよい調節部材、特にスライディングブロック12.9により、特に底部から4番目の加熱チャネルを起点に、事前に廃ガス煙道内にまたは設定された水平位置に、より熱い形態の廃ガスを直接上向きに方向転換させる可能性も存在する。その結果、蛇行チャネル12.2は、1つもしくは複数の水平または垂直位置において、短絡され得る。これにより、個々の加熱チャネルを、個々に事前設定可能な所望の温度プロファイルにしたがって、垂直または水平方向のどちらかで、加熱することが可能となる。とりわけ、危険な温度範囲、たとえば350~410℃または410~470℃を、目標とするやり方で避けることができるか、または少なくとも短く局部的に小さな温度ゾーンに制限することができる。スライディングブロックは、たとえば観察開口部12.22において調整スライダにより位置決めされ得る。
垂直流路12.5は、加熱チャネルにわたってマトリックス形式で分配され得るため、エネルギーの炉室への入力の調節/調整に関して、多数の選択肢を具現化することが可能となる。
炉室内の温度プロファイルに影響を及ぼすさらなるパラメータは、それぞれの加熱チャネルへの給気を通して、および/または他のバーナの関数としての個々のバーナの駆動/調整を通して生じる。すなわち、制御設備はすべてのバーナと連通しているだけでなく、給気用バルブもしくはフラップ、および/あるいはそれぞれの垂直流路上のバルブもしくはフラップ、またはそれぞれの垂直流路の開閉用のブロックを配置するための設備とも連通していてよい。
とりわけセンサシステム14.4をそれぞれ装備した観察点12.22のおかげで、炉室の熱調節をモニタすることができ、比較的正確にその最適化/調整を実施することができる。
図4Bは、xy平面の平面図を示す。図4Cでは、xz側面図が示される。図4Cでは、ガス出口12.6、12.7、12.8が既に3つの異なる高さ位置に示されているが、図6で詳細に説明する。
最適な加熱管理体制について、とりわけ少なくとも4つの外部バーナ13が加熱壁ごとに提供されており、x軸またはy軸の方向に配向され、炉室11の前と後ろに交互に、向かい合って配置される。
より低い3つの加熱チャネル12.1はそれぞれ、1つの高さ位置/高さ平面(のみ)に延伸し、それぞれ個々のバーナで別個に加熱される。より低い3つの加熱チャネルから、廃ガスが、垂直方向に延伸する廃ガス煙道12.3に直接入る。底部から数えて4番目の加熱チャネル12.2は、複数の水平面にわたって延伸し、単一のまたは複数のバーナ13によって燃焼され、そこからの廃ガスが、4番目の加熱チャネルの残りの部分を蛇行して流れるが、この残りの部分は、最初の部分の上方に横たわる。
水平加熱チャネル12.1は、特に配向が互いに平行であり、対応する垂直廃ガス煙道12.3に直角に交わる。
炉のより低い部分は好ましくは、もはや加熱されておらず、コークスの完全なコークス化およびコークスの予備コークス化が企図される(約1m)。この部分は保留ゾーンとして記載される場合もあり、完全な通しコークス化および完全な脱気を、コークス品質に良い影響を与えつつ支持することができる。
回収システム18に関して、以下についても言及できる。ブリケット乾燥機は、炉室上に設けられ、それぞれのバーナから(垂直)廃ガス煙道を介して廃ガスが与えられ得る。この廃ガスは、ブリケット乾燥機内の2つの別個の乾燥回路内で、乾燥媒体として利用可能であり、ここでは、予備乾燥機段階と主要乾燥機段階とに定義される。換言すれば、2つの乾燥回路を提供することが可能であり、とりわけそれぞれが炉装置のバーナからの熱エネルギーによって与えられ得る。両方の回路にはまた、追加の外部バーナが備えられていてもよく、これはとりわけ、余分またはより柔軟な調整可能性のためである。
一次発熱システム(第1の乾燥回路)からの熱廃ガスは、とりわけそれぞれの炉室の底部に配置される3つの水平加熱チャネルに接続されている、少なくとも3つの外部バーナにより提供され得る。二次発熱システム(第2の乾燥回路)からの熱廃ガスは、水平加熱チャネルにわたって横たわる蛇行加熱チャネルに接続されている、少なくとも1つの外部バーナにより提供され得る。
図5は、炉室11の下方に配置される乾式冷却設備19の個々の構成部品を示す。ポンプ19.1および熱交換器19.3により、ガス回路19.5が操作され、そこでコークス化済みブリケット6は空洞19.7内の向流で冷却され、ガスは少なくとも1つの入口19.9を通って空洞に入り、少なくとも1つの出口19.8を通って再び排出される。出口は炉室11のすぐ下方に配置され、そらせ板または突出壁により炉室から仕切られている。この構成の利点は、炉室11からのブリケットが最初に、既に非常に高温に加熱されている冷却ガスの流れに取り囲まれる。したがって、このやり方では、穏やかな冷却が行われる。同様に、ブリケットにかかる(温度)応力が最小限にされる。それにもかかわらず、冷却は明らかに効果的であり得る。少なくとも1つの流れ阻害屋根またはガス分流ユニット19.6が、空洞19.7内の中央に配置される。これにより、流れプロファイルを調節することが可能となる。とりわけ、空洞19.7の中央で発生するエネルギーおよび/または塊の主な輸送を防止することができる。
垂直炉の具体的な特徴は、コークス乾式冷却が炉室の下側と「精密に一致」して配置されていることである。したがって、乾式冷却設備の空洞は、炉室と同じ断面を有していてよい。これは、ブリケットの直接の重力駆動運搬の利点であるため、連続操作を簡単にすることができる。炉室と乾式冷却設備との間に物理的な分離が何も存在しないので、推移はとりわけ、途切れることはない。
とりわけ直径方向に中央に配置されている少なくとも1つの屋根および/またはガス分流ユニット19.6は、冷却ガスを直径方向に均質に分流すること、およびとりわけ同様に均質なやり方で、出口19.8に誘導することを確実にすることができる。
図6は、第1の高さ位置用の1つまたは複数のガス引取りライン31を有するガス排出構成30を備える炉構成50を示し、ガス引取りライン31は、連結または接続31.1を介してそれぞれの炉室11に連結され得る。少なくとも1つのさらなる高さ位置、ここでは第2および第3の高さ位置用の1つまたは複数のガス引取りライン33も提供され、第2および第3の高さ位置は、それぞれ同様に連結33.1を備える。さらに、複数のミキサ35.1および少なくとも1つのポンプ35.2は、排出ガスのさらなる管理用に提供される。対応するガス出口または接続12.6、12.7、12.8は、それぞれ対応する高さ位置に対し、それぞれの炉室11上に提供される。
ここで、生ガスは、3つ以上の高さ平面で、それぞれ炉室ごとに個々に、炉頂部(一番上の種類の位置)のライザーパイプを介して、炉室の事前設定された高さ位置に配置された1つまたは複数の接続を通って、そしてとりわけそれぞれの加熱壁(中間の高さ位置)内の1つまたは複数の垂直廃ガス煙道を通って、およびさらに、炉室の事前設定した高さ位置に配列された1つまたは複数接続により、そしてとりわけ加熱壁(一番下の高さ位置)内の1つまたは複数の垂直廃ガス煙道を通って、吸引下での抜取りが可能である。
引き取られた生ガスは、別個の/分離された生ガス収集ラインを介して冷却され収集され得、その後、1つまたは複数の生ガス収集ラインに組み込まれ得る。生ガスの直接吸引取出し(特にブリケット搬入システムのロック設備のすぐ下流)の場合、生ガスが炉室から予備乾燥機に移動するリスクが低減され得ることがわかっているが、これは、少なからずここで発生する低減圧力による。これにより、さらに品質を向上させられ得る。
1 供給原料/原材料
1.1 ペレット、特に多孔板ロール粉砕機を使用して生成したもの
2 コークス化補助剤
3 接着剤
4 ブリケットストランド
5 成形体または練炭、特に円盤またはパック形のもの
6 成形体またはコークスブリケット、特に円盤またはパック形のもの
10 炉装置、特にコークス炉
10.1 供給ユニット
11 炉室
12 加熱壁
12.1 単一平面における水平加熱チャネル
12.2 多数平面にわたる蛇行加熱チャネル
12.21 反転または反転点
12.22 測定センサシステム用の観察点または測定点
12.3 垂直廃ガス煙道(引取りライン)
12.5 垂直流路
12.6 ガス出口または第1の高さ位置での接続
12.7 ガス出口またはさらなる(第2の)高さ位置での接続
12.8 ガス出口またはさらなる(第3の)高さ位置での接続
12.9 スライディングブロック
13 バーナ
13.1 バーナ軸
14 測定設備、特に温度センサおよび/またはH2Oセンサを備える
14.1 温度センサ
14.2 HOセンサ
14.3 圧力センサ
14.4 観察点固有の測定センサシステム
15 ブリケット乾燥機、特に屋根乾燥機ユニットを備える
15a 熱ガス循環を備える乾燥機ユニット、特に屋根乾燥機ユニット
15.1 貯留庫、特に連続操作用のサイズ
15.2 貯留庫用加熱設備
15.3 屋根要素
15.4 加熱要素、特に第1の温度でのライン/熱ガスライン
15.5 加熱要素、特に第2の温度でのライン/熱ガスライン
15.6 乾燥平面
15.7 第1の乾燥回路
15.8 さらなる(第2の)乾燥回路
16 搬入システム
16.1 ロック設備
17 搬出システム
17.1 ロック設備
17.9 切片設備
18 炉室からのガス用の少なくとも1つの戻りラインを有する回収システム
19 コークス乾式冷却用設備、または乾式冷却設備
19.1 ポンプ
19.3 熱交換器
19.5 ラインシステム、特に回路
19.6 屋根またはガス分流ユニット
19.7 空洞
19.8 出口
19.9 入口
20 制御設備
30 ガス排出構成
31 第1の高さ位置用のガス引取りライン
31.1 連結または接続
33 少なくとも1つのさらなる高さ位置用のガス引取りライン
33.1 連結または接続
35.1 ミキサ
35.2 ポンプ
50 炉構成
80 石炭利用構成
G1 生ガス
G2 廃ガス

Claims (21)

  1. 亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成するための、少なくとも1つの垂直コークス炉室(11)を有する炉装置(10)であって、前記供給原料から作製されたブリケットを熱調節するために設置された少なくとも1つのブリケット乾燥機(15)と、さらに前記ブリケット乾燥機に連結された少なくとも1つの炉室(11)とを備え、加熱壁(12)と、さらに少なくとも前記炉室(11)に配置されたバーナ(13)とを有する炉装置(10)であって、下半分、または下1/3にある前記加熱壁のうちの少なくとも1つにおける前記炉室の少なくとも1つの側面において、水平単一平面チャネル(12.1)として配置された少なくとも1つの水平加熱チャネル(12.1)と、その上に、少なくとも上半分または真ん中1/3に蛇行加熱チャネル(12.2)があり、この蛇行加熱チャネルは、多様な高さ平面において蛇行して延伸しており、これらの加熱チャネルはそれぞれ、前記バーナ(13)の少なくとも1つによって個々に加熱可能であり、少なくとも1つの前記水平単一平面チャネル(12.1)が、垂直廃ガス煙道に通じていることを特徴とする、炉装置(10)。
  2. 前記加熱壁のうちの少なくとも1つにおける前記炉室(11)の少なくとも1つの側面において、前記バーナ(13)によって個々に加熱可能な少なくとも3つの水平加熱チャネル(12.1)がある、請求項1に記載の炉装置。
  3. 前記垂直廃ガス煙道が、前記蛇行加熱チャネル(12.2)の各加熱チャネル部分への接続を備える、請求項1から2のいずれか一項に記載の炉装置。
  4. 前記蛇行加熱チャネルが、観察サイト(12.22)を有する反転点(12.21)を備え、観察サイト(12.22)はその上に温度センサを有し、もしくはそこで測定を実施し、ならびに/または前記蛇行加熱チャネルが、少なくとも1つの反転点(12.21)を備え、そこに、外側から調整スライドによって操作可能な密閉観察サイト(12.22)が配置され、および/または前記加熱チャネルのうちの少なくとも1つで、反転点(12.21)で、スライディングブロック(12.9)用の調整スライドを有する、および/もしくは測定センサシステム(14)を有する、少なくとも1つの観察サイトが配置され、ならびに/または調整スライド用の手動でアクセス可能なアクセス管が、前記蛇行加熱チャネルのうちの少なくとも1つに連結される、請求項1から3のいずれか一項に記載の炉装置。
  5. 前記蛇行加熱チャネルが、1つまたは複数の垂直流路(12.5)を備え、および/あるいは前記蛇行加熱チャネルが、1つもしくは複数の水平または垂直位置で、垂直流路を清掃または遮断することにより、短絡している/短絡になるように設置され、および/あるいは前記蛇行加熱チャネルが、1つまたは複数の垂直流路(12.5)を備え、そこでそれぞれ少なくとも1つの外部から作動可能なスライディングブロック(12.9)が配置される、請求項1から4のいずれか一項に記載の炉装置。
  6. 前記ブリケット乾燥機が、加熱設備(15.2)と、それにより加熱可能なブリケット貯留庫(15.1)とを備え、前記ブリケット乾燥機が、前記ブリケット貯留庫内に、ブリケットの運搬方向に、60~200℃の範囲で少なくとも2つもしくは3つの温度レベルで上昇する温度を確立するために設置され、および/または前記ブリケット乾燥機が、少なくとも1つの屋根乾燥機ユニット(15a)を備え、これが熱エネルギーを前記ブリケットに導入するための熱ガス回路を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の炉装置。
  7. 前記ブリケット乾燥用の前記ブリケット貯留庫(15.1)が、調整されたやり方で、前記ブリケット貯留庫内で測定可能かつ少なくとも以下の、温度、水分量を包含する群からなる測定値の関数としての少なくとも60~105℃の第1の温度レベルと105~200℃の第2の温度レベルまで加熱可能であり、ならびに/または前記ブリケットの調整乾燥用の前記ブリケット貯留庫が、前記ブリケット乾燥機の出口において、1~5質量%以下の最低水分量まで加熱可能である、請求項に記載の炉装置。
  8. 前記炉室の下流に、イナートガス冷却用に少なくとも1つの入口(19.9)および少なくとも1つの出口(19.8)を備えるコークス乾式冷却用設備(19)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の炉装置。
  9. 前記炉室(11)上の少なくとも3つの異なる高さ位置において、それぞれガス引取りライン用の少なくとも1つのガス出口(12.6、12.7、12.8)が配置され、前記高さ位置が、前記炉室の高さの半分において少なくともほぼ中央に配置されている高さ位置を包含する、請求項1から8のいずれか一項に記載の炉装置。
  10. 第1の高さ位置は、ある炉室/前記炉室の基盤から見て、第2の高さ位置まで1~3mの距離に配置され、および/または前記第1の高さ位置は、第3の高さ位置まで3~6mの距離に配置され、および/または前記第2の高さ位置は、前記第3の高さ位置まで1~3mの距離に配置され、および/または前記第1の高さ位置は、前記炉室の前記基盤から0~2mの距離に配置され、および/または前記第2の高さ位置は、前記炉室の中央に対して0~0.5mの距離に配置され、および/または前記第3の高さ位置は、前記炉室の頂部から0~2mの距離に配置される、請求項に記載の炉装置。
  11. 亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの少なくとも1つの固体供給原料からコークスを生成する方法であって、この供給原料はブリケットの形態で提供され、かつ請求項1から10のいずれか一項に記載の炉装置(10)に供給され、
    ブリケット乾燥機(15)での乾燥後の前記ブリケットが、下半分にある前記炉室の少なくとも1つの加熱壁(12)における、水平単一平面チャネル(12.1)として配置された少なくとも1つの水平加熱チャネル(12.1)それぞれの、及び、その上にある多数の高さ平面内に蛇行して延伸する蛇行加熱チャネル(12.2)の前記炉室(11)に配置された少なくとも1つのバーナ(13)による個々の燃焼による、前記炉室(11)内での外側から間接的な熱調節により、それらの進行速度にしたがってより強力に連続加熱され、少なくとも1つの前記水平単一平面チャネル(12.1)が通じている垂直廃ガス煙道にてガスを引き取ることができることを特徴とする、方法。
  12. 険しさが異なる温度勾配が、一方で前記蛇行加熱チャネルを使用し、もう一方で前記少なくとも1つの水平加熱チャネルを使用してもっぱら間接的に熱調節することにより、5~7時間後、300~350℃の範囲の勾配間の境界温度において、炉室(11)内で確立され、前記険しさが異なる温度勾配が、0.7~1K/分の範囲の傾斜を有する第1の温度勾配と2.5~3.5K/分の範囲の傾斜を有する第2の温度勾配である、請求項11に記載の方法。
  13. 事前設定可能な第1の温度勾配に沿ってブリケット乾燥機(15)で前記ブリケットを乾燥し、少なくとも1つの事前設定可能な第2の温度勾配に沿って、炉室(11)内でブリケットをコークスブリケットにコークス化し、前記第2の温度勾配は、蛇行加熱チャネル(12.2)により、および代替的に水平加熱チャネル(12.1)にもよって確立されており、前記第2の温度勾配を確立するために、ガスが前記炉室(11)内の少なくとも3つの高さ位置において排出され、この少なくとも3つの高さ位置は、前記炉室の少なくとも半分の高さにわたって分配される、請求項11から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 温度測定が、前記蛇行加熱チャネル内の観察サイト(12.22)を有する反転点(12.21)において行われ、ならびに/または熱エネルギーの調整が、前記蛇行加熱チャネル内の少なくとも1つの反転点(12.21)において、外側からの調整スライドによって行われ、ならびに/または前記加熱チャネルのうちの少なくとも1つにおいて、反転点(12.21)において、少なくとも1つの温度測定が行われ、および/もしくは少なくとも1つの熱エネルギーの調整が、スライディングブロック(12.9)を使用して行われる、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 短絡またはバイパスが、前記蛇行加熱チャネルの1つもしくは複数の垂直流路(12.5)において、前記垂直流路の清掃もしくは遮断により生じ、および/または調整用の少なくとも1つの外部から作動可能なスライディングブロック(12.9)が、前記蛇行加熱チャネルの1つもしくは複数の垂直流路(12.5)のそれぞれに配置される、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ブリケットは最初に、ブリケット乾燥機(15)に供給され、その中で、前記ブリケットの進行速度にしたがって、事前設定された温度曲線にしたがって、60~200℃の範囲の少なくとも2つもしくは3つの温度レベルに連続的に乾燥されて、その後、前記炉室(11)に供給され、および前記ブリケット乾燥機(15)内の前記ブリケットは、前記ブリケットが前記炉室(11)に供給される前に、5質量%未満の含水量まで乾燥され、および/または前記ブリケット乾燥機(15)内の前記ブリケットの加熱が、0.4~2K/分の温度曲線で行われ、および/または前記炉室(11)内の前記ブリケットの加熱が、0.5~5K/分の温度曲線で行われ、および/または前記炉室内の前記ブリケットが、4~15時間にわたって加熱され、および/または前記ブリケットが、100~200℃、もしくは120~180℃の出発温度から、900℃を超える最終温度まで前記炉室内で加熱される、請求項11から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ブリケット乾燥機(15)用の前記ブリケットが、10~12質量%の含水量の事前乾燥形態で供給され、そこで、前記ブリケットが前記炉室に供給される前に、5質量%未満への乾燥が行われる、請求項11から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記供給原料もしくは供給された前記ブリケットが、45質量%以上の揮発性石炭成分、および35質量%を超える含水量を有する亜炭を含み、もしくはこれらからなり、および/または前記供給原料もしくは前記ブリケットが、28~45質量%、もしくは12~22質量%の範囲で揮発成分を有する微粘結瀝青炭を含む、もしくはこれらからなる、請求項11から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. ガスが、少なくとも3つの異なる高さ位置において前記炉室から選択的に引き取られる/排出される、請求項11から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1から10のいずれか一項に記載の炉装置(10)の使用であって、少なくとも1つの垂直炉室(11)を有する垂直炉において、亜炭、微粘結瀝青炭、バイオマス、石油コークス、石油炭の群からの供給原料が、以下の性質、55質量%を超える固体炭素分Cfix、ならびに/または24質量%未満のCRI、および65質量%を超えるCSRを有するコークスに前記供給原料をコークス化するために、コークス化され、前記供給原料は、前記炉室の上流に配置されたブリケット乾燥機(15)内の少なくとも1つの温度勾配と、前記炉室(11)内の少なくとも1つの温度勾配とを含む少なくとも2つの温度勾配に沿って、調整されたやり方で熱調節され、前記炉室内の前記温度勾配は、好ましくは前記炉室内の上昇傾斜の少なくとも2つの温度勾配を含む少なくとも3つの温度勾配に沿って、蛇行加熱チャネル(12.2)により、および代替的に水平加熱チャネル(12.1)にもよって確立されている、使用。
  21. ブリケット生成用の炉構成(50)であって、請求項1から10のいずれか一項に記載の炉装置(10)と、さらにガス排出構成(30)とを備え、このガス排出構成(30)は前記炉装置の少なくとも1つの炉室(11)に、少なくとも3つの高さ位置における少なくとも3つのガス引取りライン(31、33)によって連結される、炉構成(50)。
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