JP7051030B1 - 加工寸法予測装置、加工寸法予測システム、加工寸法予測方法及びプログラム - Google Patents

加工寸法予測装置、加工寸法予測システム、加工寸法予測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

加工寸法予測装置(10)は、工作機械(20)による加工の開始から終了までの加工期間における工作機械(20)の状態の推移を示す推移情報を、加工が実施される複数の被加工物それぞれについて取得する推移取得部(11)と、推移情報に基づいて、加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける状態の推移から特徴量を算出する特徴量算出部(14)と、加工された複数の被加工物の寸法の測定値を取得する測定値取得部(15)と、測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い特徴量が算出された区間を、複数の区間から特定区間として特定する区間特定部(16)と、新たな被加工物が加工されるときに、特定区間における状態の推移から算出される特徴量に基づいて、新たな被加工物の加工後の寸法を予測する予測部(18)と、を備える。

Description

本開示は、加工寸法予測装置、加工寸法予測システム、加工寸法予測方法及びプログラムに関する。
FA(Factory Automation)現場の製造ラインは、工作機械が被加工物に加工を施す工程を含むことが多い。加工された被加工物の寸法が許容範囲に収まっているか否かを確認するためには、加工後に被加工物の寸法を検査すればよいが、全数検査の実施は難しく、時間がかかってしまう。そこで、加工寸法を予測する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1には、予め定められた加工区間において収集された工作機械の駆動状態情報から特徴量を抽出し、この特徴量から加工寸法を予測するための予測モデルを生成する技術について記載されている。この予測モデルを用いれば、加工後に加工寸法を測定しない場合であっても、加工品質の判定或いは正常な加工であったことの診断が可能になる。
特許第6833090号公報
ZHANG, Jing, et al. Fault Detection and Classification of Time Series Using Localized Matrix Profiles. In: 2019 IEEE International Conference on Prognostics and Health Management (ICPHM). IEEE, 2019. p. 1-7.
切削工具の切り取り量が一定であって切削にともなって形成される溝幅が均一となる直線溝加工のような場合においては、特許文献1の技術を用いて予測された加工寸法と、実際に測定した加工寸法との誤差は小さい。しかしながら、曲線加工及び部分加工をともなう場合には、切削工具の加工面への当たり角又はNC(Numerical Control)工作機械の曲線補間制御性能に代表される要因により、測定位置に対して切り取り量が一様ではない。これにより、予め定められた加工区間において収集された情報から抽出された特徴量は必ずしも、加工後の検査にて測定される箇所の寸法を十分に説明するデータとはならない。このため、特許文献1に記載の特徴量から加工寸法を予測する予測モデルを学習したときに、この予測モデルにより予測された加工寸法の誤差が大きくなるおそれがある。したがって、工作機械によって加工された被加工物の寸法をより正確に予測する余地がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、工作機械によって加工された被加工物の寸法をより正確に予測することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の加工寸法予測装置は、工作機械による加工の開始から終了までの加工期間における工作機械の状態の推移を示す推移情報を、加工が実施される複数の被加工物それぞれについて取得する推移取得手段と、推移情報に基づいて、加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける状態の推移から特徴量を算出する特徴量算出手段と、加工された複数の被加工物の寸法の測定値を取得する測定値取得手段と、測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い特徴量が算出された区間を、複数の区間から特定区間として特定する区間特定手段と、新たな被加工物が加工されるときに、特定区間における状態の推移から算出される特徴量に基づいて、新たな被加工物の加工後の寸法を予測する予測手段と、を備える。
本開示によれば、区間特定手段は、測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い特徴量が算出された区間を、複数の区間から特定区間として特定し、予測手段は、新たな被加工物が加工されるときに、特定区間における状態の推移から算出される特徴量に基づいて、新たな被加工物の加工後の寸法を予測する。すなわち、加工期間のうちの実寸に最も関連する区間の特徴量に基づいて寸法が予測される。このため、工作機械によって加工された被加工物の寸法をより正確に予測することができる。
実施の形態1に係る加工寸法予測システムの構成を示す図 実施の形態1に係る被加工物の加工例を示す図 実施の形態1に係る加工について説明するための図 実施の形態1に係る加工寸法予測装置のハードウェア構成を示す図 実施の形態1に係る加工寸法予測装置による加工寸法の予測について説明するための図 実施の形態1に係る加工寸法予測装置の機能的な構成を示す図 実施の形態1に係る工作機械の状態の推移の一例を示す図 実施の形態1に係る特徴量の算出について説明するための図 実施の形態1に係る特徴量の算出例を示す図 実施の形態1に係る関連度の算出例を示す図 実施の形態1に係る予測モデルの一例を示す図 実施の形態1に係る学習処理を示すフローチャート 実施の形態1に係る検証処理を示すフローチャート 実施の形態1に係る予測処理を示すフローチャート 実施の形態2に係る特徴量の算出について説明するための図 実施の形態2に係る特徴量の算出例を示す図 実施の形態3に係る予測モデルの学習について説明するための図 実施の形態4に係る重要度について説明するための図 実施の形態5に係る乖離度について説明するための図 実施の形態6に係る区間の設定について説明するための第1の図 実施の形態6に係る区間の設定について説明するための第2の図 変形例に係る測定部位を示す図
以下、本開示の実施の形態に係る加工寸法の予測について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
実施の形態1.
本実施の形態に係る加工寸法予測装置10は、図1に示されるように、被加工物40に加工を施す工作機械20、工作機械20の状態を計測するセンサ21、並びに、工作機械20の座標情報及び加工された被加工物40の寸法の測定値を取得して品質を検査するための測定装置30とともに、加工寸法予測システム100を構成する。加工寸法予測システム100は、工場に設置されるFAシステムとしての生産システムの一部に相当する。加工寸法予測システム100においては、工作機械20から収集される情報のうちの、特に加工寸法に影響を与える部分を特定することで、加工寸法の予測精度が向上する。なお、加工寸法予測システム100における予測は、加工寸法を実際に測定することなく当該寸法を推定することを意味する。
工作機械20は、例えば、フライス盤、旋盤、ボール盤、マシニングセンター及びターニングセンターに代表されるNC工作機械である。工作機械20は、予め設定されたNC制御用プログラムを実行することにより、工具を用いて被加工物40を加工する。工具は、例えば、エンドミル、フェースミル、ドリル、タップ、又はチップである。被加工物40は、加工の対象となるワークである。加工は、例えば、切削、研削、又は切断である。
図2,3には、被加工物40に対する加工の一例が示されている。図2の例では、工作機械20が、金属の被加工物40に対して、エンドミルである工具201を矢印で示されるように接触させて切削することにより、渦巻き状の翼を形成する。詳細には、工作機械20は、図3中の太線の矢印で示される方向に工具201を移動させることで、太線で示される内向面401を形成してから、破線の矢印で示される方向に工具201を移動させることで、破線で示される外向面402を形成する。このようにして加工された被加工物40は、スクロールコンプレッサの部品として用いられる。スクロールコンプレッサの翼の寸法は、高精度であることが要求されるため、このような加工時の寸法の予測は、正確である必要がある。
工作機械20は、通信線またはアナログ信号線を介して加工寸法予測装置10に接続され、内蔵のセンサにより周期的に得た工作機械20自体の状態の推移を示す状態推移情報を、加工寸法予測装置10に送信する。ここで、工作機械20の状態の推移は、工具の摩耗状態、被加工物40の状態、及び、工具と被加工物40との接触状態に応じて変化する加工に伴う状態推移であって、工作機械20の状態は、例えば、工具を回転させる主軸モータに流れる電流又はトルクの値、被加工物40が固定されたテーブルの送り軸のモータに流れる電流又はトルクの値、主軸若しくはテーブルの座標値、又は、工作機械20における温度若しくは振動強度である。状態推移情報は、加工中にリアルタイムに送信されてもよいし、加工時の計測結果が加工後にまとめて送信されてもよい。
センサ21は、工作機械20の状態を周期的に収集する状態推移情報収集装置であって、既設の工作機械20に対して事後的に追加される。または、センサ21は、上述のように工作機械20の機能の一部として搭載されても良い。センサ21は、通信線またはアナログ信号線を介して加工寸法予測装置10に接続され、収集結果を加工寸法予測装置10に送信する。センサ21による収集結果には、個々の被加工物40に対応する製造シリアル番号に代表される個体識別番号が付与される。加工寸法予測装置10は、この個体識別番号と、工作機械20から通知される加工の進行状況(状態推移)と、に基づいて、センサ21による収集結果から、工作機械20の加工時に対応する部分を抽出する。
なお、工作機械20からの収集結果の送信及びセンサ21からの収集結果の送信の一方を省略して加工寸法予測システム100を構成してもよい。センサ21からの計測結果の送信が省略される場合には、センサ21を省略して加工寸法予測システム100を構成してもよい。
測定装置30は、通信線を介して加工寸法予測装置10に接続され、加工された被加工物40の寸法を測定して、測定結果に個体識別番号を付与して加工寸法予測装置10に送信する。測定装置30による測定は、加工工程を経た被加工物40に対する検査工程に相当する。測定装置30によって測定される寸法は、通常、被加工物40の工作機械20によって加工された部位の寸法である。図3の例では、基準面から翼の内向面401のうちの特定の位置までの長さD1、及び、翼の特定部位の厚さに相当する長さD2が測定対象とされる。なお、測定対象は、図3に示される例に限られない。また、測定対象は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
加工寸法予測装置10は、例えば、IPC(Industrial Personal Computer)、PLC(Programmable Logic Controller)、その他のFA装置である。加工寸法予測装置10は、そのハードウェア構成として、図4に示されるように、プロセッサ51と、主記憶部52と、補助記憶部53と、入力部54と、出力部55と、通信部56と、を有する。主記憶部52、補助記憶部53、入力部54、出力部55及び通信部56はいずれも、内部バス57を介してプロセッサ51に接続される。
プロセッサ51は、集積回路であるCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、演算用GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPU(Floating Point Unit)を含む。プロセッサ51は、補助記憶部53に記憶されるプログラムP1を実行することにより、加工寸法予測装置10の種々の機能を実現して、後述の処理を実行する。
主記憶部52は、RAM(Random Access Memory)を含む。主記憶部52には、補助記憶部53からプログラムP1がロードされる。そして、主記憶部52は、プロセッサ51の作業領域として用いられる。
補助記憶部53は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)に代表される不揮発性メモリを含む。補助記憶部53は、プログラムP1の他に、プロセッサ51の処理に用いられる種々のデータを記憶する。補助記憶部53は、プロセッサ51の指示に従って、プロセッサ51によって利用されるデータをプロセッサ51に供給し、プロセッサ51から供給されたデータを記憶する。
入力部54は、入力キー、ボタン、スイッチ、キーボード、ポインティングデバイス、及びDI接点(フォトカプラ入力)に代表される入力デバイスを含む。入力部54は、加工寸法予測装置10のユーザによって入力された情報、その他の外部から提供される情報を取得して、取得した情報をプロセッサ51に通知する。
出力部55は、LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)、DO接点(フォトカプラ出力)及びスピーカに代表される出力デバイスを含む。出力部55は、プロセッサ51の指示に従って、種々の情報をユーザに提示し、又は外部に出力する。
通信部56は、外部の装置と通信するためのネットワークインタフェース回路とアナログ信号回路を有する。通信部56は、外部から信号を受信して、この信号により示される情報をプロセッサ51へ出力する。また、通信部56は、プロセッサ51から出力された情報を示す信号を外部の装置へ送信し、又はアナログ信号を出力する。
上述のハードウェア構成が協働することで、加工寸法予測装置10は、複数の被加工物40について、測定装置30から取得した実寸値と、工作機械20及びセンサ21から取得した加工時における工作機械20の状態推移との関係を学習する。また、加工寸法予測装置10は、図5に示されるように、新たな被加工物41を加工する際に、工作機械20及びセンサ21から通知される工作機械20の状態推移と、学習した上記関係と、から新たな被加工物41の加工寸法を予測する。
詳細には、加工寸法予測装置10は、図6に示されるように、その機能として、加工開始から終了までの加工期間における工作機械20の状態の推移を示す推移情報を取得する推移取得部11と、被加工物40,41の品種及び製造シリアル番号を取得する品種・製造シリアル番号取得部12と、推移取得部11によって取得された推移情報から複数の区間を切り出す区間切り出し部13と、区間切り出し部13によって切り出された区間における状態の推移から特徴量を算出する特徴量算出部14と、加工された被加工物40の寸法の測定値を取得する測定値取得部15と、測定値と関連する度合いが高い特徴量が算出される区間を少なくとも1つ特定する区間特定部16と、特定された区間の特徴量から寸法を予測するための予測モデルを学習する学習部17と、新たな被加工物41に関する推移情報を予測モデルに適用して寸法を予測する予測部18と、予測結果に基づく良否判定の結果を報知する報知部19と、を有する。
推移取得部11は、主として通信部56によって実現される。推移取得部11は、工作機械20及びセンサ21の少なくとも一方から、同一の加工が施される被加工物40,41それぞれについて推移情報を取得する。例えば、推移取得部11は、工作機械20の状態の推移として、図7において線L1で示されるような加工トルクの時系列波形を示す推移情報を取得する。加工トルクは、工作機械20の主軸モータの電流値に対応する。推移取得部11は、加工寸法予測装置10において、工作機械20による加工の開始から終了までの加工期間における工作機械20の状態の推移を示す推移情報を、加工が実施される複数の被加工物40それぞれについて取得する推移取得手段の一例に相当する。
品種・製造シリアル番号取得部12は、主として通信部56によって実現される。品種・製造シリアル番号取得部12は、被加工物40,41の品種情報及び製造シリアル番号を、工作機械20及び測定装置30から取得する。品種・製造シリアル番号取得部12は、取得した品種情報及び製造シリアル番号を、区間切り出し部13及び測定値取得部15に出力する。同一の加工が施される被加工物40,41について、その品種は共通するため、品種情報は、同一の加工が施される被加工物40,41を、他の加工が施される加工対象物と区別するために利用される。製造シリアル番号は、個々の被加工物40,41の個体識別に利用される。
区間切り出し部13は、品種情報に予め紐づけられた推移情報切り出し条件にて、取得した推移情報の加工期間を複数の区間に分割し、特徴量算出部14に出力する。また、区間切り出し部13は、新たな被加工物41についての推移情報も、品種情報に予め紐づけられた推移情報切り出し条件にて複数の区間に分割して特徴量算出部14に出力する。
なお、加工期間は、被加工物40,41に対する加工工程のすべてに対応していなくともよい。例えば、被加工物40,41に対する加工工程が、荒削り工程と、工具201を用いて内向面401及び外向面402を形成する工程と、他の工具を用いてネジ穴を形成する工程と、を含む場合において、上述の加工期間は、内向面401及び外向面402を形成する工程に対応していてもよい。加工期間は、測定装置30による測定対象となる部位に対する加工が被加工物40,41に施されたタイミングを含んでいればよい。
例えば、区間切り出し部13は、図7に例示されるように、加工期間に含まれる複数の区間A1~A18を区間切り出しする。区間A1~A18は、ユーザにより予め設定された長さの、加工開始時点から始まる区間A1と、この区間を予め定められたシフト幅でシフトさせることで次の区間を設定する操作を繰り返すことにより切り出される複数の区間A2~A18と、を含む。図7の例におけるシフト幅は、区間の長さに等しいが、シフト幅は区間の長さより短くてもよいし長くてもよい。また、最後の区間A18については、加工期間に含まれるようにその長さを変更してもよい。なお、区間は、複数の被加工物40の品種について共通するものとして設定される。
特徴量算出部14は、主としてプロセッサ51によって実現される。特徴量算出部14は、各区間における工作機械20の状態の推移から、複数の種別の特徴量を算出する。例えば、特徴量算出部14は、図8に示されるように、区間A4における波形の特徴量として、最大値である特徴量F1、最小値である特徴量F2、平均値である特徴量F3、及び、中央値である特徴量F4を算出する。
図9には、複数の被加工物40それぞれについて、加工期間に含まれる複数の区間それぞれに関して算出される複数の種別の特徴量が例示されている。図9においては、1番目の被加工物40の識別子が[40-01]として示されており、2番目の被加工物40の識別子が[40-02]として示されている。図6に戻り、特徴量算出部14は、複数の被加工物40について算出した特徴量を区間特定部16に出力する。また、特徴量算出部14は、新たな被加工物41について算出した特徴量を予測部18に出力する。特徴量算出部14は、加工寸法予測装置10において、被加工物それぞれについて取得された推移情報に基づいて、加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける状態の推移から特徴量を算出する特徴量算出手段の一例に相当する。
測定値取得部15は、主として通信部56によって実現される。測定値取得部15は、加工された複数の被加工物40それぞれの寸法の測定値を測定装置30から取得し、品種情報と製造シリアル番号を品種・製造シリアル番号取得部12から取得して、被加工物40それぞれについて取得した測定値を区間特定部16に出力する。測定値取得部15は、加工寸法予測装置10において、加工された複数の被加工物40の寸法の測定値を取得する測定値取得手段の一例に相当する。
区間特定部16は、主としてプロセッサ51によって実現される。区間特定部16は、測定値との関連度が高い順に、特徴量の種別と当該特徴量が算出された区間との組み合わせを複数特定する。関連度は、複数の被加工物40それぞれについての、算出された特徴量と加工寸法の測定値とが関連する度合いを示す指標値であって、例えば、相関係数の大きさに等しい。図10には、各区間における状態の推移から算出された各種別の特徴量と、測定値と、の相関係数の大きさが関連度として例示されている。図10の例では、区間A14と特徴量F4の組み合わせ、及び、区間A5及び特徴量F3の組み合わせが、関連度が高い順に2つの組み合わせとして特定されて太字で示されている。相関係数は、-1から1までの実数値であり、相関係数の大きさ、すなわち相関係数の絶対値が大きいほど、測定値との関連性が高い。
区間特定部16によって特定される組み合わせの数は、ユーザによって予め設定される。例えば、図3に示される内向面401は、図7中の第1部分期間において形成され、図3に示される外向面402は、図7中の第2部分期間において形成される。ここで、図3に示される長さD2が測定装置30による測定対象となる場合には、第1部分期間のうちの測定対象部位を加工した区間と、第2部分期間のうちの測定対象部位を加工した区間とが、特に測定値との関連度が高い区間となる。このため、長さD2が測定対象に含まれる場合には、2つの区間を特定することが好ましく、ユーザは、特定される区間と特徴量との組み合わせを2つ以上に設定すればよい。また、長さD2のみが測定対象となる場合には、ユーザは、特定される組み合わせを2つに設定すればよい。
なお、同一の区間については、1つの特徴量との組み合わせが特定されれば、2つ目以降の特徴量との組み合わせを特定対象から除外することが好ましい。すなわち、図10に示されるように、区間A14と特徴量F4との組み合わせが特定されると、同一の区間A14と特徴量F3との組み合わせは特定されることなく、他の区間といずれかの特徴量との組み合わせが特定されることが好ましい。
また、図3に示される長さD1が測定対象となる場合には、長さD1に対応する測定対象部位を加工した1つの区間が、特に測定値との関連度が高い区間となる。このため、長さD1のみが測定対象となる場合には、ユーザは、特定される組み合わせを1つに設定してもよい。すなわち、区間特定部16は、関連度が最も高い組み合わせを少なくとも1つ特定すればよい。
区間特定部16によって特定される組み合わせの数が、測定装置30による測定の対象となる部位に対する加工のタイミングが属する区間の数に等しい例について説明したが、これには限定されず、異なっていてもよい。例えば、図3に示される長さD1,D2の双方が測定対象となる場合において、区間特定部16は、3つより少ない組み合わせを特定してもよいし、3つより多い組み合わせを特定してもよい。
また、区間特定部16によって特定される組み合わせの数は、予め設定されていなくともよい。例えば、区間特定部16が、予め定められた閾値より大きい関連度が算出される組み合わせをすべて特定してもよい。閾値より大きい関連度が算出される組み合わせをすべて特定する際に、同一の区間について関連度の大きさが2番目以下の特徴量との組み合わせは、除外されてもよい。
区間特定部16は、特定した組み合わせ、特定した区間の特徴量、及び測定値を、学習部17に出力する。区間特定部16は、加工寸法予測装置10において、測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い特徴量が算出された区間を、複数の区間から特定区間として特定する区間特定手段の一例に相当する。
学習部17は、主としてプロセッサ51によって実現される。学習部17は、複数の被加工物40について、区間特定部16によって特定された区間の特徴量と、加工寸法の測定値と、の関係から、当該区間の特徴量から加工寸法を予測するための予測モデルを学習する。例えば、区間特定部16によって1つの組み合わせが特定された場合において、学習部17は、図11に示されるような回帰直線L10を予測モデルとして学習する。また、図10に示されるように区間特定部16によって2つの組み合わせが特定された場合において、学習部17は、以下の回帰式(1)で表される予測モデルを学習する。
B=C1・F3A5+C2・F4A14+C3・・・(1)
ここで、Bは、加工寸法の予測値を表し、C1は、第1係数を表し、F3A5は、区間A5の特徴量F3を表し、C2は、第2係数を表し、F4A14は、区間A14の特徴量F4を表し、C3は、定数項を表す。このように、学習部17は、回帰分析により予測モデルを学習する。学習部17は、学習した予測モデルを予測部18に出力する。予測モデルは、特定区間に対応する特徴量から被加工物40の寸法を予測するための第2予測モデルの一例に相当し、学習部17は、加工寸法予測装置10において、第2予測モデルを学習する学習手段の一例に相当する。
予測部18は、新たな被加工物41についての推移情報から算出された特徴量を特徴量算出部14から取得して、取得した特徴量のうちの、区間特定部16によって特定された区間の特徴量を、学習された予測モデルに適用することで、新たな被加工物41の寸法を推定する。例えば、予測部18は、図11中の回帰直線L10上で、新たな被加工物41の特徴量に対応する加工寸法の値を予測値として得る。また、予測部18は、上記回帰式(1)に新たな被加工物41のF3A5の値及びF4A14の値を代入することで加工寸法の予測値Bを得る。そして、予測部18は、加工寸法の予測結果を報知部19に出力する。予測部18は、加工寸法予測装置10において、新たな被加工物41が加工されるときに、特定区間における状態の推移から算出される特徴量に基づいて、新たな被加工物の加工後の寸法を予測する予測手段の一例に相当し、より詳細には、区間特定手段によって特徴量の種別とともに特定された特定区間における状態の推移から算出される、区間特定手段によって特定された種別の特徴量に基づいて、新たな被加工物41の加工後の寸法を予測する予測手段の一例に相当する。
報知部19は、主として出力部55によって実現される。報知部19は、予測部18によって予測された加工寸法の予測値が、予め定められた許容範囲から外れているか否かを判定することにより、新たな被加工物41の良否判定を実行する。そして、予測値が許容範囲から外れていると判定した場合に、報知部19は、加工不良である旨をユーザに報知する。報知部19による報知は、加工寸法予測装置10の画面への表示、LEDの点灯、又はブザー音の生成であってもよい。また、報知部19は、工作機械20に加工不良の旨を通知して工作機械20へのアラーム表示とともに加工を停止させてもよいし、予測寸法値を許容範囲内に入れるための工具長(座標)補正をしてもよい。
工具長補正は、例えば、摩耗により変化した工具長に応じて工具の座標及びテーブルの座標を補正することであって、次回以降の被加工物41が良品と判定されるように当該被加工物41と工具との接触状態を改善することである。報知部19は、工具長補正を実行するための工具長補正部191を有してもよい。工具長補正部191は、予測手段によって予測された寸法が許容範囲から外れたときに、被加工物を加工する工作機械に設定される工具長を補正する補正手段の一例に相当する。なお、工具長補正部191は、報知部19の外部に設けられてもよいし、加工寸法予測装置10が、報知部19に代えて工具長補正部191を有してもよい。
また、報知部19は、予測部18による予測結果を報知してもよい。詳細には、報知部19は、予測値を示す情報を画面に表示してもよい。報知部19は、加工寸法予測装置10において、予測手段によって予測された寸法が予め定められた許容範囲から外れたときに、寸法が許容範囲から外れたことを報知する報知手段の一例に相当する。
また、報知部19は、被加工物40の加工寸法の測定値、及び、新たな被加工物41の加工寸法の予測値を蓄積して、これらの加工寸法の履歴に基づいて、切削工具の摩耗により工具長が変化し、将来において加工寸法が許容範囲から外れるまでの加工回数を予測した結果を報知してもよい。通常、工具の摩耗及び劣化により、加工寸法の設計値からの誤差は、加工回数の増加とともに大きくなる。そのため、加工寸法が許容範囲から外れるまでの加工回数をある程度予測することが可能である。例えば、報知部19は、加工寸法の履歴から将来における加工寸法を予測するための回帰分析を行ってもよいし、加工寸法の誤差の履歴から将来における当該誤差の大きさを予測するための回帰分析を行ってもよい。報知内容は、残り加工回数であってもよいし、残り加工回数がゼロになるまでの期間長であってもよい。報知部19は、残り加工回数に関する情報を報知すればよい。
図12~14には、加工寸法予測装置10によって実行される学習処理、検証処理及び予測処理の流れが示されている。
図12に示される学習処理は、予測モデルを学習するための処理であって、ユーザが加工寸法予測装置10にインストールされた特定のアプリケーションを実行することにより開始される。学習処理では、推移取得部11が、同一品種の加工が実施される複数の被加工物40それぞれについて推移情報を取得し(ステップS11)、区間切り出し部13が、品種別に予め指定された切り出しルールにて、推移情報により示される状態遷移を複数の区間に分割する(ステップS12)。そして、特徴量算出部14が、加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける状態の推移から特徴量を算出する(ステップS13)。
次に、測定値取得部15が、ステップS11にて推移情報が取得された複数の被加工物40の加工寸法の測定値を取得し、製造シリアル番号を用いて、ステップS11にて取得された被加工物40の推移情報と紐付ける(ステップS14)。また、区間特定部16が、ステップS14で取得された測定値との関連度が高い順に、区間と、ステップS13で算出された特徴量の種別と、の複数の組み合わせを特定する(ステップS15)。そして、学習部17が、ステップS15にて特定された区間の特徴量から加工寸法を予測するための予測モデルを学習して(ステップS16)、学習処理が終了する。
図13に示される検証処理は、学習処理において学習された予測モデルを用いたときの予測精度を検証する処理である。検証処理では、推移取得部11が、学習処理のステップS11にて収集対象とされた被加工物40と同一品種の加工が実施された、学習対象とは異なる複数の被加工物40について推移情報を取得する(ステップS21)。
次に、特徴量算出部14が、ステップS21で取得された推移情報に基づいて、加工期間に含まれる品種毎に設定された複数の区間それぞれにおける状態の推移から特徴量を算出し(ステップS22)、予測部18が、学習処理にて学習された予測モデルを用いて、ステップS22で算出された特徴量から加工寸法を予測する(ステップS23)。
次に、測定値取得部15が、ステップS21にて推移情報が取得された複数の被加工物40の加工寸法の測定値を取得し(ステップS24)、予測部18が、ステップS23で得た加工寸法の予測値とステップS24で得た測定値とを比較する(ステップS25)。例えば、予測部18は、予測値と測定値との残差を記録する。
次に、予測部18は、ステップS25で得た予測精度が予め定められた許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS26)。このステップS26の判定は、複数加工にて予測した寸法値とその被加工物40の測定値から得られる自由度調整済み決定係数が許容範囲内にあるか否かの判定であってもよい。予測精度が許容範囲内にはないと判定された場合(ステップS26;No)、報知部19が、十分な予測精度の予測モデルが得られなかった旨のエラーをユーザに報知する(ステップS27)。これにより、例えば新たな学習対象データを用いて、ユーザが学習処理を再度実行させることにより、十分な予測精度の予測モデルを改めて学習することが期待される。予測精度が許容範囲内にあると判定された場合(ステップS26;Yes)、及び、ステップS27の終了後に、検証処理が終了する。
図14に示される予測処理は、予測モデルを用いて新たな被加工物41の加工寸法を予測する処理である。予測処理では、推移取得部11が、新たな被加工物41について推移情報を取得し(ステップS31)、区間切り出し部13が、品種別に予め指定された切り出しルールにて、ステップS31で取得された推移情報により示される状態遷移を複数の区間に分割する(ステップS32)。また、特徴量算出部14が、ステップS32で分割された区間のうち、学習処理のステップS15にて特定された区間の特徴量を算出する(ステップS33)。
次に、予測部18が、検証処理において十分な予測精度を有することが検証された予測モデルを用いて、新たな被加工物41の加工寸法を予測する(ステップS34)。また、報知部19は、予測された新たな被加工物41の寸法を取得して記録する(ステップS35)。ここで、報知部19は、学習処理の対象とされた被加工物40の測定値、及び、検証処理の対象とされた被加工物40の測定値を併せて記録してもよい。
次に、報知部19は、ステップS34にて予測された寸法が許容範囲外であるか否かを判定する(ステップS36)。寸法が許容範囲外であると判定した場合(ステップS36;Yes)、報知部19は、その旨をユーザに報知する(ステップS37)。また、工具長補正をするときには、次回以降の被加工物41について寸法を許容範囲内とするための工具長(座標)を工作機械20に送信する(ステップS38)。寸法が許容範囲外でないと判定した場合(ステップS36;No)、報知部19は、記録された寸法の履歴に基づいて、寸法が許容範囲から外れるまでの残り加工回数を報知する(ステップS39)。その後、予測処理が終了する。
以上、説明したように、区間特定部16は、関連度が最も高い特徴量が算出された区間を複数の区間から特定し、予測部18は、新たな被加工物41が加工されるときに、区間特定部16によって特定された区間における状態の推移から算出される特徴量に基づいて、新たな被加工物41の加工後の寸法を予測する。すなわち、加工期間のうちの実寸に最も関連する区間の特徴量に基づいて加工寸法が予測される。このため、工作機械20によって加工された新たな被加工物41の寸法をより正確に予測することができる。
従来、予測精度が悪い場合には、手動にて、特徴量を算出するための区間を変更したり特徴量の種別を変更したりしながら、予測モデルの学習を試行していた。これに対して、本実施の形態に係る加工寸法予測装置10によれば、同一の加工条件で加工された同一品種のワークについて加工期間において収集した時系列データと、加工後に測定された寸法と、をある程度集めて登録することにより、精度の高い予測モデルの学習と、予測モデルによる予測値に基づく新たな被加工物41の良否判定が可能となる。
また、区間特定部16は、関連度が高い順に2以上の区間を特定する。これにより、工作機械20によって加工された被加工物40の2以上の部位が測定装置30による測定の対象に含まれる場合に、新たな被加工物41の加工寸法を正確に予測することが期待される。また、一般的に、パラメータ数を多くすることにより予測精度が高くなることが期待される。
また、区間特定部16は、測定値との関連度が高い区間に加えて、当該関連度が高い特徴量の種別を特定し、予測部18は、特定された種別の特徴量に基づいて新たな被加工物41の加工寸法を測定する。これにより、適当な種別の特徴量に基づいて高精度に加工寸法を予測することができる。
また、区間特定部16は、測定値との相関係数の大きさが最も大きい区間を、関連度が最も高い区間として特定する。相関係数の算出にかかる計算負荷は比較的軽い。このため、区間を特定するための演算負荷を軽くすることができる。特に、区間の数と特徴量の種別数が多くなり、区間特定部16が区間と特徴量の種別との組み合わせを特定するための探索範囲が広くなったときに、演算負荷を軽くすることができる。
また、特徴量算出部14は、予め定められた長さの区間が加工期間内でシフトする毎に特徴量を算出する。これにより、特徴量の算出にかかる演算負荷を軽くすることができる。
また、加工寸法予測装置10は、予測モデルを学習する学習部17を備える。これにより、大量のデータから得た予測モデルを用いて、精度よく加工寸法を推定することができる。
また、加工寸法予測装置10は、予測された加工寸法が許容範囲から外れたことを報知する報知部19を備える。これにより、新たな被加工物41について、測定装置30を用いた検査をしない場合であっても、良否判定をすることができる。さらに摩耗による切削量削減に伴う工具長補正(座標)をし、良品加工を続けることができる。
また、報知部19は、予測された寸法の履歴に基づいて、将来において加工寸法が許容範囲から外れるまでの加工回数に関する情報を報知する。これにより、ユーザは、工具を交換すべきタイミングを事前に認識して新たな工具を準備することができる。
なお、固定長の区間をシフトしつつ特徴量を算出する例について説明したが、これには限定されない。例えば、特徴量算出部14は、加工期間を分割して得る区間毎に特徴量を算出してもよい。図7に例示される区間A1~A18は、加工期間を、18個の区間に等分割して得る区間であってもよい。加工期間を分割する場合には、分割後の区間数が予め設定されてもよいし、区間長が予め定められた長さに近似するように加工期間が分割されてもよい。この場合にも、特徴量の算出にかかる演算負荷を軽くすることができる。
実施の形態2.
続いて、実施の形態2について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。本実施の形態は、加工期間に含まれる複数の部分区間を合成することにより、特徴量を算出するための区間を得る点で、上記実施の形態1とは異なる。
本実施の形態では、実施の形態1において図7に示される区間A1~A18を、部分区間として扱い、特徴量算出部14が、この部分区間を2つ合成することで得る区間の波形から特徴量を算出する。詳細には、図15に示されるように、実施の形態1における区間A5,A14に相当する部分区間を組み合わせた区間における、合成された波形から、特徴量F1~F4が算出される。特徴量算出部14は、図16に示されるように、部分区間のすべての組み合わせである区間それぞれについて、特徴量を算出する。
以上、説明したように、本実施の形態に係る区間は、加工期間に含まれる一の部分区間と、当該一の部分区間の終了時刻より後の開始時刻から始まる他の部分区間と、を合成して得る期間に相当する。図3中の長さD2のように、工作機械20によって加工されて測定装置30による測定の対象となる部位が2つである場合には、当該部位が加工されたタイミングを含む2つの部分区間の波形を合成した合成波形から算出される特徴量の方が、個々の部分区間から算出される特徴量よりも、測定値との関連度が高くなる場合がある。このため、加工寸法を予測するための、より適当な特徴量を得ることができる。
実施の形態3.
続いて、実施の形態3について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。加工寸法は、環境温度の影響を受けるため、例えば、夏と冬とで同一の予測モデルを用いるよりも、夏季に適した予測モデルと、冬季に適した予測モデルと、を用いることが好ましい。このように、特定の条件が満たされるときのデータから学習された予測モデルを用いて、当該条件が満たされるときの新たな被加工物41の加工寸法を予測する形態について、以下説明する。
図17に示されるように、加工寸法予測装置10は、大量のデータを収集する。個々のデータは、同一品種の被加工物40の推移情報及び測定値に相当する。学習部17は、大量のデータのうちの予め定められた条件を満たすデータ群を抽出し、抽出したデータについて交差検証を実行する。詳細には、学習部17は、抽出情報から、検証処理の対象とする検証対象情報と、学習処理の対象とする学習対象情報とを分けて、対象群を変更しながら予測モデルを複数生成する。学習部17は、例えば自由度調整済み決定係数により予測精度を数値化して評価し、最も予測精度が高い予測モデルを決定する。例えば、学習部17は、夏季期間データから条件を満たすデータ群を抽出し、最も予測精度の高い夏季予測モデルを決定する。同様に、学習部17は、冬季期間データから条件を満たすデータ群を抽出し、最も予測精度の高い冬季予測モデルを決定する。これにより、例えば冬季という環境条件での加工では、冬季予測モデルを選択することで、予測精度が高く冬季に適した予測モデルを得ることができる。
さらに、加工寸法予測装置10は、他の条件についても、データの抽出及び交差検証を実行し、当該他の条件に適した予測モデルを得る。例えば、地面の振動幅が大きい日中、若しくは、振動幅が小さい夜間に適した予測モデルを得る。そして、予測部18は、新たな被加工物41について、図17に示されるように予測精度を検証した条件が満たされるときに、条件に適した予測モデルを用いて、加工寸法を推定する。
以上、説明したように、加工寸法予測装置10は、条件に適した予測モデルを得る。これにより、条件が満たされるときに新たな被加工物41の加工寸法を精度よく予測することができる。
なお、本実施の形態に係る学習部17は、複数の被加工物それぞれについて取得された推移情報のうちの予め定められた条件を満たす推移情報からの、学習の対象とする学習対象情報と、学習の対象から除外された検証対象情報と、の抽出を、学習対象情報とされる推移情報を変更しつつ繰り返して、学習対象情報から学習した第2予測モデルを用いるときの予測精度を、検証対象情報、及び、該検証対象情報である推移情報に対応する被加工物の測定値に基づいて繰り返し検証する学習手段の一例に相当する。また、予測部18は、上記条件が満たされるときに、学習対象情報から学習された第2予測モデルを用いて、新たな被加工物の寸法を予測する予測手段の一例に相当する。
実施の形態4.
続いて、実施の形態4について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。本実施の形態は、関連度として、測定値との相関係数とは異なる指標値を用いる点で、上記実施の形態1とは異なる。
図18には、本実施の形態に係る関連度の導出について概略的に示されている。図18に示されるように、推移取得部11が推移情報を取得し、特徴量算出部14が区間を設定してすべての種別の特徴量を算出し、測定値取得部15が測定値を取得するのは、図12に示されるステップS11~S14と同様である。
次に、区間特定部16は、区間及び複数の種別の特徴量を説明変数とし、測定値を目的変数として、測定値を予測するための測定値予測モデルを学習する。例えば、区間特定部16は、勾配ブースティング木により測定値予測モデルを学習する。このような測定値予測モデルを学習すると、測定値に対する重要度、すなわち測定値への寄与率が、区間及び特徴量の種別毎に定まる。この重要度は、各区間及び各種別の特徴量が測定値に関連する度合いといえるため、区間特定部16は重要度が高い順に、区間及び特徴量の種別を特定する。なお、区間特定部16は、少なくとも、重要度が最も高い区間及び特徴量の種別を特定すればよい。
以上、説明したように、関連度として、測定値予測モデルにおける重要度を用いて特徴量の種別を特定する形態においても、加工寸法を高精度に予測するための予測モデルを得ることが期待される。ここで、区間特定部16は、複数の種別の特徴量を説明変数とし、測定値を目的変数として、複数の種別の特徴量から測定値を予測するための第1予測モデルを学習し、学習した第1予測モデルにおいて最も重要度が高い特徴量の種別を、関連度が最も高い特徴量の種別として特定する区間特定手段の一例に相当する。
なお、区間と特徴量の種別との双方を説明変数とする例について説明したが、これには限定されない。例えば、加工期間全体から算出される全種別の特徴量を説明変数とし、測定値を目的変数として、重要度が高い特徴量の種別を特定してから、特定した種別の特徴量と測定値との相関係数が大きい区間を特定してもよい。
実施の形態5.
続いて、実施の形態5について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。本実施の形態は、関連度として、測定値との相関係数とは異なる指標値を用いる点で、上記実施の形態1とは異なる。
図19に示されるように、不良品と判定された被加工物40の状態の推移と、良品と判定された被加工物40の状態の推移と、が乖離している区間は、良否判定の基礎となる測定値と関連する度合いが大きいといえる。そこで、本実施の形態に係る区間特定部16は、被加工物40が正常に加工されたときの工作機械20の状態の推移と、被加工物40の加工が不良であるときの工作機械20の状態の推移と、の乖離する度合いを表す乖離度が高い順に複数の区間を、関連度が高い区間として特定する。乖離度としては、例えば上述の非特許文献1に記載のLMP(Localized Matrix Profile)特徴量を用いる。LMP特徴量が大きいほど、その時刻において波形の差異が大きくなる。
以上、説明したように、関連度として乖離度を用いる形態においても、不良品と良品との乖離度が高い区間を選択することにより、適当な区間を特定して高精度な予測モデルを得ることが期待される。なお、区間の特定について説明したが、乖離度に基づく区間の特定の後に、他の指標値に基づいて特徴量の種別を特定してもよい。
また、相関係数、実施の形態4に係る重要度、及び、実施の形態5に係る乖離度とは異なる関連度を用いることも考えられる。例えば、関連度として、特徴量と測定値との独立性の尺度、或いは相互情報量を採用してもよい。
実施の形態6.
続いて、実施の形態6について、上述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。本実施の形態は、可変幅の区間が設定される点で、上記実施の形態1とは異なる。
本実施の形態に係る特徴量算出部14は、図20に示されるように、工作機械20の状態の推移を表す波形に近似する折れ線L3を構成する直線に対応する区間における特徴量を算出する。折れ線近似の手法としては、例えば、Ramer-Douglas-Peucker法が採用される。
これにより、波形に適した可変長の区間を設定し、測定値との関連度が高い区間が特定されることが期待される。
なお、可変幅の区間を設定する手法は、折れ線近似に限定されない。例えば、図21に示されるように、区間切り出し部13は、予め定められた状態遷移モデルを状態の推移に適用して、波形の背後にあるモデル状態の遷移を予測して、個々のモデル状態に属する区間を設定してもよい。状態遷移モデルとしては、例えば、国際公開第2020/234961号に記載の手法、或いは隠れマルコフ連鎖を採用することができる。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態によって限定されるものではない。
例えば、加工寸法予測装置10が、推移情報及び測定値を通信により取得する例について説明したが、加工寸法予測装置10は、ユーザにより指定された補助記憶部53又は外部サーバ内のロケーションからデータを読み込むことにより、推移情報及び測定値を取得してもよい。
また、工作機械20の状態が、スカラー値の系列として表されることを想定して説明したが、これには限定されず、ベクトル値の系列として表されてもよい。
また、特徴量は、上記実施の形態において説明した例に限定されず、直前の計測値と今回の計測値との差分値であってもよいし、位置偏差であってもよい。また、特徴量算出部14は、図8において区間における波形と横軸との間の面積に相当する積分値、及び、特徴量F3に基づいて算出される分散値を、特徴量として算出してもよい。さらに、特徴量算出部14は、差分値、積分値及び分散値とは異なる算術特徴量を算出してもよい。
また、区間特定部16が複数の種別の特徴量から一の種別の特徴量を特定する手法に関し、関連度が最も高い種別を特定することを説明したが、これには限定されない。例えば、相関係数である関連度が0.4以上となる特徴量及び区間の組み合わせからユーザによって選択された組み合わせを用いて複数の予測モデルを学習し、学習した予測モデルの検証処理において、残差が最も少ないモデルを予測処理において採用することにより、特徴量の種別を選別してもよい。
また、測定装置30による測定の対象となる被加工物40の部位が、工作機械20によって加工される1つ又は2つの部位である例について説明したが、これには限定されない。例えば、測定対象が角度である場合において、図22に示されるように、基準となる方向D1を規定する2つの測定部位E1,E2と、方向D1とともに角度θを形成する方向D2を規定する2つの測定部位E3,E4と、の合計4つの部位を用いて寸法が測定される例が考えられる。この例においては、4つの区間を特定することが好ましいケースがある。
また、加工寸法予測装置10の機能は、専用のハードウェアによっても、また、通常のコンピュータシステムによっても実現することができる。
例えば、プロセッサ51によって実行されるプログラムP1を、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムP1をコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する装置を構成することができる。このような記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disc)が考えられる。
また、プログラムP1をインターネットに代表される通信ネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロードするようにしてもよい。
また、通信ネットワークを介してプログラムP1を転送しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
さらに、プログラムP1の全部又は一部をサーバ装置上で実行させ、その処理に関する情報をコンピュータが通信ネットワークを介して送受信しながらプログラムを実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
なお、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合又はOSとアプリケーションとの協働により実現する場合には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロードしてもよい。
また、加工寸法予測装置10の機能を実現する手段は、ソフトウェアに限られず、その一部又は全部を、回路を含む専用のハードウェアによって実現してもよい。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
本開示は、工作機械によって加工された被加工物の寸法の予測に適している。
100 加工寸法予測システム、 10 加工寸法予測装置、 11 推移取得部、 12 品種・製造シリアル番号取得部、 13 区間切り出し部、 14 特徴量算出部、 15 測定値取得部、 16 区間特定部、 17 学習部、 18 予測部、 19 報知部、 191 工具長補正部、 20 工作機械、 201 工具、 21 センサ、 30 測定装置、 40,41 被加工物、 401 内向面、 402 外向面、 51 プロセッサ、 52 主記憶部、 53 補助記憶部、 54 入力部、 55 出力部、 56 通信部、 57 内部バス、 A1~A18 区間、 L1,L3 線、 L10 回帰直線、 P1 プログラム。

Claims (20)

  1. 工作機械による加工の開始から終了までの加工期間における前記工作機械の状態の推移を示す推移情報を、前記加工が実施される複数の被加工物それぞれについて取得する推移取得手段と、
    前記推移情報に基づいて、前記加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける前記状態の推移から特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    加工された前記複数の被加工物の寸法の測定値を取得する測定値取得手段と、
    前記測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い前記特徴量が算出された前記区間を、前記複数の区間から特定区間として特定する区間特定手段と、
    新たな被加工物が加工されるときに、前記特定区間における前記状態の推移から算出される前記特徴量に基づいて、前記新たな被加工物の加工後の寸法を予測する予測手段と、
    を備える加工寸法予測装置。
  2. 前記区間は、前記加工期間に含まれる一の部分区間と、該一の部分区間の終了時刻より後の開始時刻から始まる他の部分区間と、を合成して得る期間に相当する、
    請求項1に記載の加工寸法予測装置。
  3. 前記区間特定手段は、複数の前記区間から、前記関連度が高い順に2以上の前記区間を前記特定区間として特定する、
    請求項1又は2に記載の加工寸法予測装置。
  4. 前記特徴量算出手段は、前記推移情報に基づいて、前記加工期間に含まれる前記複数の区間それぞれにおける前記状態の推移から、複数の種別の前記特徴量を算出し、
    前記区間特定手段は、前記関連度が最も高い前記特徴量の種別及び該特徴量が算出される前記区間としての前記特定区間を特定し、
    前記予測手段は、前記新たな被加工物が加工されるときに、前記区間特定手段によって前記特徴量の種別とともに特定された前記特定区間における前記状態の推移から算出される、前記区間特定手段によって特定された種別の前記特徴量に基づいて、前記新たな被加工物の加工後の寸法を予測する、
    請求項1又は2に記載の加工寸法予測装置。
  5. 前記区間特定手段は、前記関連度が高い順に、前記特定区間と前記特徴量の種別との2以上の組み合わせを特定する、
    請求項4に記載の加工寸法予測装置。
  6. 前記区間特定手段は、複数の種別の前記特徴量を説明変数とし、前記測定値を目的変数として、複数の種別の前記特徴量から前記測定値を予測するための第1予測モデルを学習し、学習した前記第1予測モデルにおいて最も重要度が高い前記特徴量の種別を、前記関連度が最も高い前記特徴量の種別として特定する、
    請求項4又は5に記載の加工寸法予測装置。
  7. 前記区間特定手段は、前記測定値との相関係数の大きさが最も大きい前記区間を、前記特定区間として特定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  8. 前記区間特定手段は、前記被加工物が正常に加工されたときの前記状態の推移と、前記被加工物の前記加工が不良であるときの前記状態の推移と、の乖離する度合いを表す乖離度が最も高い前記区間を、前記特定区間として特定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  9. 前記特徴量算出手段は、予め定められた長さの前記区間が前記加工期間内でシフトする毎に前記特徴量を算出する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  10. 前記特徴量算出手段は、前記加工期間を分割して得る前記区間毎に前記特徴量を算出する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  11. 前記特徴量算出手段は、前記状態の推移を表す波形に近似する折れ線を構成する直線に対応する前記区間における前記特徴量を算出する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  12. 前記特徴量算出手段は、前記状態の推移に対して予め定められた状態遷移モデルを適用することで予測されたモデル状態の遷移のうちの、前記モデル状態それぞれに属する前記区間における前記状態の推移から前記特徴量を算出する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  13. 前記特定区間に対応する前記特徴量から前記被加工物の寸法を予測するための第2予測モデルを学習する学習手段、をさらに備え、
    前記予測手段は、前記学習手段によって学習された前記第2予測モデルを用いて、前記新たな被加工物の加工後の寸法を予測する、
    請求項1から12のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  14. 前記学習手段は、
    前記複数の被加工物それぞれについて取得された前記推移情報のうちの予め定められた条件を満たす前記推移情報からの、学習の対象とする学習対象情報と、学習の対象から除外された検証対象情報と、の抽出を、前記学習対象情報とされる前記推移情報を変更しつつ繰り返して、
    前記学習対象情報から学習した前記第2予測モデルを用いるときの予測精度を、前記検証対象情報、及び、該検証対象情報である前記推移情報に対応する前記被加工物の前記測定値に基づいて繰り返し検証し、
    前記予測手段は、前記条件が満たされるときに、前記学習対象情報から学習された前記第2予測モデルを用いて、前記新たな被加工物の寸法を予測する、
    請求項13に記載の加工寸法予測装置。
  15. 前記予測手段によって予測された寸法が予め定められた許容範囲から外れたときに、寸法が前記許容範囲から外れたことを報知する報知手段、をさらに備える、
    請求項1から14のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置。
  16. 前記報知手段は、前記予測手段によって予測された寸法の履歴に基づいて、将来において前記加工が施されたときの寸法が前記許容範囲から外れるまでの加工回数に関する情報を報知する、
    請求項15に記載の加工寸法予測装置。
  17. 前記予測手段によって予測された寸法が前記許容範囲から外れたときに、前記被加工物を加工する前記工作機械に設定される工具長を補正する補正手段、をさらに備える、
    請求項15又は16に記載の加工寸法予測装置。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の加工寸法予測装置と、
    前記被加工物の寸法を測定する測定装置と、
    を備える加工寸法予測システム。
  19. 工作機械による加工が実施される複数の被加工物それぞれについての、前記加工の開始から終了までの加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける前記工作機械の状態の推移から特徴量を算出し、
    前記複数の被加工物の寸法の測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い前記特徴量が算出された前記区間を、前記複数の区間から特定し、
    新たな被加工物が加工されるときに、特定された前記区間における前記状態の推移から算出される前記特徴量に基づいて、前記新たな被加工物の寸法を予測する、
    ことを含む加工寸法予測方法。
  20. コンピュータに、
    工作機械による加工が実施される複数の被加工物それぞれについての、前記加工の開始から終了までの加工期間に含まれる複数の区間それぞれにおける前記工作機械の状態の推移から特徴量を算出し、
    前記複数の被加工物の寸法の測定値と関連する度合いを示す関連度が最も高い前記特徴量が算出された前記区間を、前記複数の区間から特定し、
    新たな被加工物が加工されるときに、特定された前記区間における前記状態の推移から算出される前記特徴量に基づいて、前記新たな被加工物の寸法を予測する、
    ことを実行させるプログラム。
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