JP7047386B2 - 異常を警告する方法および異常警告システム - Google Patents

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Description

本発明は、異常を警告する方法および異常警告システムに関する。
対象物である装置や機器の異常を、自己組織化マップ(Self-organaiging maps;SOM)を用いて検出する種々の技術が提案されている(例えば、下記特許文献1)。自己組織化マップの技術を用いれば、対象物の状態を把握するために検出される信号を表す多次元の検出データを低次元に写像して反映させた正常状態モデルの構築を容易におこなうことができる。そのため、そうした多次元の検出データの分析や評価を、簡易かつ適切におこなうことができ、機器の状態が正常か異常かを判別することができる。
特開2008-40684号公報
上記特許文献1の技術では、検出データに相当する入力データとニューロンとの乖離度が大きい場合には、常に異常があると判断され、当該入力データは削除されてしまう。そのため、正常な状態にある対象物において、何らかの原因で、偶然、乖離度が大きい入力データが取得されたときにも、対象物に異常があると判断されてしまう可能性がある。また、本来は異常ではないはずの入力データが、常に異常であると判断され続けてしまうように、自己組織化マップが形成されてしまう可能性がある。このように、自己組織化マップを用いて対象物の異常を警告する技術においては、異常の警告が、過誤がなく、より適切に発信されるように、警告の精度を高めることについて、依然として改良の余地がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
対象物の正常な状態を示す複数のノードによって規定される自己組織化マップを用いて、前記対象物の異常を警告する方法であって、
前記対象物の駆動によって発生する音および振動のうち少なくとも一方を検出することによって前記対象物の状態を示す検出データを取得し、前記検出データから特徴量を取得する工程と、
前記特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離が、予め定められた異常閾値より小さい前記検出データの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程と、
前記距離が前記異常閾値より大きい前記検出データを、記録データとして、記憶部に記憶させる工程と、
前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記対象物の異常を報知する工程と、
を備える、方法。
対象物としての印刷装置の異常を検出する異常警告システムであって、
前記対象物の駆動によって発生する音および振動のうち少なくとも一方を検出することによって現在の前記対象物の状態を示す検出データを出力するセンサーと、
自己組織化マップを規定する前記対象物の正常な状態を示す複数のノードに関する情報と、記録データと、を記憶する記憶部と、
前記対象物の異常を報知する報知部と、
前記ノードに関する情報を用いて構築される前記自己組織化マップと、前記検出データと、を用いて、前記対象物における前記異常を検出し、前記報知部に前記異常を報知させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記検出データから取得した特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離と、予め定められた異常閾値より小さい場合には、前記検出データのうちの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこない、
前記距離が前記異常閾値より大きい場合には、前記検出データを、前記記録データとして前記記憶部に記憶し、
前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記報知部に、前記異常を報知させる、異常警告システム。
[1]本発明の一形態によれば、対象物の正常な状態を示す複数のノードによって規定される自己組織化マップを用いて、前記対象物の異常を警告する方法が提供される。この形態の対象物の異常を警告する方法は、前記対象物の状態を示す検出データを取得し、前記検出データから特徴量を取得する工程と;前記特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離が、予め定められた異常閾値より小さい前記検出データの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程と;前記距離が前記異常閾値より大きい前記検出データを、記録データとして、記憶部に記憶させる工程と;前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記対象物の異常を報知する工程と;を備える。
この形態の方法によれば、ノードとの距離が大きい特徴量を有する検出データについては、いったん蓄積し、そうした検出データが繰り返し取得されるような場合に、対象物における異常の発生の可能性が警告される。よって、偶然、発生したにすぎない事象によって、対象物の異常が警告されてしまうことが抑制される。
[2]上記形態の方法は、さらに、正常な状態にあると確認されている前記対象物から得られる前記検出データを用いて、前記自己組織化マップを、予め生成する工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、自己組織化マップが対象物の正常な状態を適切に表す基準として予め生成されるため、異常の警告の精度が、より迅速に高められる。
[3]上記形態の方法において、記異常閾値は、予め決められた第2異常閾値より大きい第1異常閾値であり、前記距離が、前記第1異常閾値より小さく、前記第2異常閾値よりも大きい前記検出データについては、前記自己組織化マップの学習に用いることなく破棄してよい。
この形態の方法によれば、対象物における異常の予兆を表す検出データと、自己組織化マップの学習に用いられる正常な検出データと、の間の中間の検出データが破棄されるため、異常と正常との区別をより明確に判別することが可能になる。
[4]上記形態の方法は、報知した前記異常について、許容範囲内か否かの評価の入力をオペレーターから受け付け、前記評価が、前記異常が許容範囲外であるとの評価であった場合には、前記記録データを前記記憶部から削除する工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、記録データが、オペレーターの評価を受けることなく破棄されてしまうことが抑制される。
[5]上記形態の方法は、前記評価に応じて、前記異常閾値の値を変更する工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、検出データの選別にオペレーターの評価を反映させることができるため、より適切な異常の警告が可能になる。
[6]上記形態の方法において、前記記録データは、前記記憶部に、前記距離に応じて設定された複数の階級ごとに記憶され、前記報知は、少なくとも1つの前記階級において、前記記録データの数が、前記階級ごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに実行されてよい。
この形態の方法によれば、階級ごとの記録データの数が示す異常の発生頻度に応じて、より適切な警告が発せられる。
[7]上記形態の方法は、前記異常を報知した前記階級の前記記録データを破棄するとともに、前記異常を報知した前記階級の前記報知閾値を、前記異常を報知する前よりも低減させる工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、いったん警告が発信された階級について、異常の発生の警告が早期に実行されるようになる。
[8]上記形態の方法は、報知した前記異常について、許容範囲内か否かの評価の入力をオペレーターから受け付け、前記評価が、前記異常が許容範囲内の異常であるとの評価であった場合に、前記異常を報知するきっかけとなった前記記録データを用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、オペレーターが許容範囲の異常と判断した検出データによって、異常の警告が繰り返し発せられることが抑制される。
[9]上記形態の方法において、前記記録データは、前記特徴量に最も近い前記ノードに関連付けられて前記記憶部に記憶され、前記報知は、少なくとも1つの前記ノードにおいて、前記記録データの数が、前記ノードごとに予め設定されているノード閾値以上になったときに実行されてよい。
この形態の方法によれば、ノードごとの異常の検出精度が高められる。
[10]上記形態の方法において、複数の前記対象物の状態を示す前記検出データを、ひとつのセンサーによって取得してよい。
この形態の方法によれば、複数の対象物についての異常の検出を効率的におこなうことができる。
[11]上記形態の方法において、前記自己組織化マップは、複数の前記対象物のそれぞれに対して生成されてよい。
この形態の方法によれば、複数の対象物ごとの異常の検出精度を高めることができる。
[12]上記形態の方法において、前記自己組織化マップは、前記記憶部に不揮発的に記憶されている前記ノードの情報を用いて構築されてよい。
この形態の方法によれば、自己組織化マップの学習を、長期的に継続することが可能になる。
[13]上記形態の方法において、前記対象物に対するメンテナンスを実施した履歴を表す情報が入力された後に、前記記憶部から前記ノードの情報を読み出して、前記メンテナンスが実施される前の状態の前記自己組織化マップを構築する工程を備えてもよい。
この形態の方法によれば、メンテナンスの後にも、これまでの学習内容が蓄積されている自己組織化マップを継続して使用することができる。よって、自己組織化マップを初期から学習しなおすことによる一時的な異常の検出精度の低下が抑制される。
[14]上記形態の方法は、前記対象物に対するメンテナンスを実施した履歴を表す情報が入力された後に、前記記憶部における前記ノードの情報を初期化して、前記自己組織化マップを初期化する工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、対象物を使用開始直後の初期の状態に戻すようなメンテナンスをおこなった後に、メンテナンス前の状態が反映された不適切な自己組織化マップが用いられ、異常の検出精度が低下してしまうことが抑制される。
[15]上記形態の方法は、前記メンテナンスが実施された後の前記対象物の状態を示す前記検出データを用いた前記自己組織化マップの学習をおこなう工程を備えてよい。
この形態の方法によれば、メンテナンス後の対象物の状態に適合したより適切な状態の自己組織化マップを得ることができる。
[16]本発明の他の実施形態は、対象物の異常を警告する異常警告システムとして提供される。この形態の異常警告システムは、現在の前記対象物の状態を示す検出データを出力するセンサーと;自己組織化マップを規定する前記対象物の正常な状態を示す複数のノードに関する情報と、記録データと、を記憶する記憶部と;前記対象物の異常を報知する報知部と;前記ノードに関する情報を用いて構築される前記自己組織化マップと、前記検出データと、を用いて、前記対象物における前記異常を検出し、前記報知部に前記異常を報知させる制御部と;を備える。前記制御部は、前記検出データから取得した特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離と、予め定められた異常閾値より小さい場合には、前記検出データのうちの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこない;前記距離が前記異常閾値より大きい場合には、前記検出データを、前記記録データとして前記記憶部に記憶し;前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記報知部に、前記異常を報知させる。
この形態の異常警告システムは、ノードとの距離が大きい特徴量を有する検出データについては、いったん蓄積し、そうした検出データが繰り返し取得されるような場合に、対象物における異常の発生の可能性を警告する。よって、偶然、発生したにすぎない事象によって、対象物の異常が警告されてしまうことが抑制される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、異常の警告方法や異常警告システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、異常の検出方法や検出装置、自己組織化マップの学習方法、センサー信号の解析方法等の形態で実現することができる。また、そうした方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することもできる。
印刷装置の構成を示す概略図。 異常検出部の構成を示す概略ブロック図。 検証部におけるニューラルネットワークの構成を示す模式図。 検証部において構築される自己組織化マップの概念を示す模式図。 異常検出処理のフローを示す説明図。 検出データの検出数の距離ごとの分布の一例を示す説明図。 管理部による記録データの管理方法を説明するための説明図。 管理部による記録データの更新処理のフローを示す説明図。 自己組織化マップの学習に用いる記録データの特定方法の一例を示す説明図。 メンテナンス後の処理のフローを示す説明図。
1.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における異常警告システム10を搭載する印刷装置100の構成を示す概略図である。印刷装置100は、媒体MDに液体であるインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンターである。第1実施形態では、媒体MDは印刷用紙である。異常警告システム10は、印刷装置100の駆動中の状態を監視し、異常発生の予兆を検出して警告する。以下では、印刷装置100の印刷機能に関する構成を説明した後、異常警告システム10の構成を説明する。
印刷装置100は、制御部11と、搬送部20と、印刷ヘッド30と、を備える。制御部11は、例えば、中央処理装置(CPU)と、主記憶装置(RAM)と、を備えるマイクロコンピューターとして構成される。制御部11は、CPUがRAMに種々の命令やプログラムを読み込んで実行することによって、種々の機能を発揮する。
制御部11は、印刷装置100の印刷処理を制御する機能を有する。制御部11は、外部から入力された印刷データや、印刷装置100の操作部(図示は省略)を介して受け付けたユーザーの操作に応じて、搬送部20による媒体MDの搬送や、印刷ヘッド30による液滴であるインクの吐出を制御する。本実施形態では、制御部11は、異常警告システム10において異常検出処理を実行する異常検出部15としての機能も有する(後述)。
搬送部20は、駆動モーター(図示は省略)によって回転する搬送ローラー21を備える。搬送部20は、制御部11の制御下において、搬送ローラー21を回転させて、搬送ローラー21上において媒体MDを搬送する。
印刷ヘッド30は、制御部11の制御下において、媒体MDの搬送路の上方において、媒体MDの搬送方向である副走査方向に交差する主走査方向SDに往復移動するキャリッジ30cの下面に搭載されている。印刷ヘッド30は、複数のノズル31を備えており、制御部11の制御下において、媒体MDの印刷面に向かって、各ノズル31からインク滴を吐出して、インクドットを記録する。印刷ヘッド30は、例えば、ピエゾ素子などのアクチュエーターによる圧力室内のインクへの圧力の印加など、公知の方法によって、圧力室に充填されているインクを、ノズル31から吐出する。
異常警告システム10は、対象物における異常の発生の予兆を検出したときに、当該対象物における異常を警告する。本明細書において、「異常の警告」とは、異常の発生の予兆を報知することを意味する。第1実施形態では、異常警告システム10は、印刷ヘッド30のノズル31を対象物として監視し、印刷装置100のオペレーターに、ノズル31からのインクの吐出異常を警告する。異常警告システム10は、上述した異常検出部15に加えて、センサー50と、インターフェース部55と、を備える。
センサー50は、印刷ヘッド30に取り付けられている。センサー50は、例えば、マイクロフォンなどの音センサーによって構成される。センサー50は、超音波領域の周波数帯域を検出可能な感度を有していることが望ましい。センサー50は、ノズル31におけるインクの吐出音を検出可能なように、ノズル31の近傍に取り付けられている。
ここで、「インクの吐出音」とは、ノズル31からインクが吐出される際に生じる音全般を意味している。よって、「インクの吐出音」には、例えば、インクの運動によって生じる音や、アクチュエーターの駆動音、印刷ヘッド30やキャリッジ30cの筐体の振動音などが含まれる。
センサー50は、インクの吐出音を表す周波数信号FSを異常検出部15に出力する。センサー50は、複数のノズル31からそれぞれインクが吐出される際に発せられるインクの吐出音をまとめて検出する。印刷ヘッド30が、例えば、一周期の吐出動作において、4種類の異なる駆動信号で駆動する4種類の吐出モードの吐出動作をおこなうとき、当該一周期の吐出動作に対して、センサー50が出力する周波数信号FSは、下記の数式(1)として表される。
FS=N*S+N*S+N*S+N*S …(1)
(n=1~4)…吐出モードnでの吐出動作をおこなっているノズルの数
(n=1~4)…吐出モードnにおける一周期の動作で発生する音波
なお、n=4の吐出モードが、インクを吐出しない動作モードである場合には、N*Sの項は、0である。
インターフェース部55は、報知部56と、操作部58と、を備える。報知部56は、制御部11の制御下において、オペレーターに対して、対象物の異常に関する情報を報知する。報知部56は、例えば、液晶ディスプレイなど、オペレーターに視覚的に情報を報知する表示部によって構成されてもよい。また、報知部56は、例えば、スピーカーなど、音声によってオペレーターに情報を報知する音声出力部によって構成されてもよい。報知部56は、表示部と音声出力部の両方によって構成されてもよい。操作部58は、オペレーターからの操作を受け付け、制御部11に出力する。操作部58は、例えば、ボタンや、報知部56の表示部を兼ねるタッチパネルによって構成されてもよい。
図2は、異常検出部15の構成を示す概略ブロック図である。異常検出部15は、記憶部60と、信号解析部62と、検証部64と、学習部66と、管理部68と、を備える。記憶部60は、例えば、ハードディスク装置など、不揮発性の記憶装置によって構成される。記憶部60には、ノード情報NIと、初期ノード情報NIsと、記録データRDと、が格納されている。ノード情報NI、初期ノード情報NIs、記録データRDについては後述する。
信号解析部62は、センサー50が出力する周波数信号FSを取得して、検出データDDを生成する。本実施形態では、信号解析部62は、例えば、連続ウェーブレット変換(Continuous Wavelet Transform;CWT)によって、周波数信号FSを、時間と周波数と強度とによって三次元的に可視化される検出データDDを生成して、検証部64に出力する。なお、信号解析部62は、CWT以外の方法によって、2次元以上の多次元の検出データDDを生成してもよい。
信号解析部62は、ノズル31からインクを吐出させる駆動信号が、制御部11から印刷ヘッド30に入力されるタイミングに同期して、センサー50から、駆動信号に応じて予め決められた周期の周波数信号FSを取得する。周波数信号FSは、印刷ヘッド30の一周期の吐出動作ごとに取得される。上述したように、第1実施形態では、周波数信号FSは、複数のノズル31のそれぞれからインクが吐出される際に発せられるインクの吐出音を示している。つまり、第1実施形態では、複数の対象物の状態を示す検出データDDがひとつのセンサー50によって取得されていると解釈できる。
検証部64は、記憶部60のノード情報NIを用いて自己組織化マップMPを構築する。そして、構築した自己組織化マップMPを用いて、検出データDDが、対象物の正常な状態を示すものであるか、対象物における異常の発生の予兆を示すものであるか、を検証する検証処理を実行する(詳細は後述)。検証部64は、対象物の正常な状態を示すと判定した検出データDDについては、学習データLDとして学習部66に出力する。一方、対象物における通常状態とは異なることを示す検出データDDについては、記録データRDとして管理部68に出力する。
学習部66は、学習データLDを用いて、記憶部60に格納されているノード情報NIを更新する(後述)。ノード情報NIは、自己組織化マップMPを規定するノードに関する情報である。記憶部60にノード情報NIとともに記憶されている初期ノード情報NIsは、学習部66による学習がおこなわれる前のノード情報NIの初期データであり、初期状態の自己組織化マップMPを規定する情報である。本実施形態では、初期ノード情報NIsは、正常状態であることが確認されている基準となる印刷装置100において得られる検出データDDに基づいて、工場出荷前に予め準備されている。つまり、本実施形態の異常警告システム10において実現されている対象物の異常を警告する方法では、正常な状態にあると確認されている対象物から得られる検出データDDを用いて自己組織化マップMPを予め生成する工程を備えていると解釈される。
管理部68は、記録データRDを管理する。管理部68は、検証部64から受け取った記録データRDを、記憶部60に格納する。第1実施形態では、管理部68によって、記憶部60の記録データRDを分類して管理するためのデータベースが構築されている。管理部68は、記憶部60における記録データRDの記録状況に基づいて、インターフェース部55に、オペレーターに対する対象物における異常の発生の可能性の警告を実行させる(後述)。
その他に、管理部68は、インターフェース部55を通じて、オペレーターから記録データRDについての評価を受け付ける処理を実行する(後述)。また、管理部68は、インターフェース部55を通じて、オペレーターから対象物のメンテナンスに関する情報を取得し、取得したメンテナンスの内容に応じた処理を実行する(後述)。
図3および図4を参照して、異常警告システム10において構築される自己組織化マップMPおよび自己組織化マップMPを用いた検証部64による検証処理を説明する。図3は、検証部64において自己組織化マップMPを構築する教師無しの競合学習型ニューラルネットワーク70(以下、単に「ニューラルネットワーク70」とも呼ぶ。)を示す模式図である。ニューラルネットワーク70は、入力層71と、出力層72と、の2層によって構成される。
入力層71のn(nは2以上の任意の自然数)個のニューロンN1を有し、出力層72は、m(mは2以上の任意の自然数)個のニューロンN2を有する。入力層71の各ニューロンN1は、出力層72の各ニューロンN2に対して一対多の関係で結合されている。出力層72の各ニューロンN2は、自己組織化マップMPの基準点を示し、自己組織化マップMPを規定するノードNDに相当する。本実施形態では、各ノードNDは、自己組織化マップMPにおいて対象物の正常な状態の基準を示している。
入力層71の各ニューロンN1と出力層72の各ニューロンN2との間にはそれぞれ、ニューロンN1,N2間の関連度を示す結合度が設定されている。つまり、各ノードNDには、入力層71の各ニューロンN1との間の距離に相当する重みベクトルが設定されていると言い換えることができる。重みベクトルは、可変であり、学習部66によって更新され、上述したノード情報NIとして記憶部60に不揮発的に記憶される。自己組織化マップMPは、各ノードNDの重みベクトルの更新が繰り返されることによって、対象物が正常な状態であるときの正常状態モデルとしての精度が高められる。
図4は、異常警告システム10において構築される自己組織化マップMPの概念を示す模式図である。図4では、便宜上、重みベクトルによって規定されるノードND間の距離が正規化されて示されている。図4には、自己組織化マップMP上において検出データDDがマッピングされる位置PPの一例を示す点が図示されている。自己組織化マップMP上では、各ノードNDから半径r以内の領域が対象物の状態が正常と判定される正常範囲NMRである。そして、各ノードNDの半径rの領域より外側に位置する領域が、通常状態とは異なり、対象物に異常が発生している可能性があると判定される異常範囲ANRである。図4の例では、異常範囲ANRは、ノードNDを中心とする4つの正常範囲NMRの領域に囲まれた領域として示されている。
検証部64による検証処理は次のように実行される。検証部64は、信号解析部62(図2)から入力された検出データDDの特徴量を取得し、取得した特徴量を入力層71(図3)に入力する。すると、重みベクトルと当該検出データDDとのユークリッド距離が最小であるニューロンN2が発火する。そして、当該特徴量を有する検出データDDが、発火したニューロンN2に対応するノードNDを基準として、自己組織化マップMP上においてマッピングされる(図4の位置PP)。
検証部64は、自己組織化マップMP上において検出データDDがマッピングされた位置PPと、マッピングされた位置PPに最も近いノードND(発火したニューロンN2)との距離Dを求める。そして、最も近いノードNDとの距離Dと、当該ノードNDごとに定めされている異常閾値である第1異常閾値Thaと、を比較する。第1異常閾値Thaは、図4での半径rに相当する値である。検証部64は、距離Dが、第1異常閾値Tha以下の場合には、検出データDDは正常範囲NMRに属し、第1異常閾値Thaより大きい場合には、検出データDDは異常範囲ANRに属する、と判定する。
図5は、異常警告システム10において異常検出部15が実行する異常検出処理のフローを示す説明図である。印刷装置100では、異常警告システム10は、印刷ヘッド30において、インクの吐出動作が実行されるたびに、異常検出処理を繰り返し実行する。ステップS10では、信号解析部62(図2)によって、センサー50が出力する周波数信号FSから、検出データDDが取得される。
ステップS20では、上述した検証部64による検証処理が実行される。検証部64は、検出データDDの特徴量を取得する。そして、自己組織化マップMPを用いて、検出データDDの特徴量に最も近いノードNDとの距離Dを求め、距離Dと異常閾値とを比較する(図4)。本実施形態では、異常閾値として、上述した第1異常閾値Thaの他にも、第2異常閾値Thbが設定されている。第1異常閾値Thaは、第2異常閾値Thbよりも大きい。検証部64は、2つの異常閾値Tha,Thbを用いて、検出データDDを、以下のように分類する。
図6を参照して、2つの異常閾値Tha,Thbを用いた検出データDDを分類する処理を説明する。図6には、ある一定の期間において検出される検出データDDの検出数の距離Dごとの分布の一例を示すグラフが図示されている。
検証処理では、距離Dが第1異常閾値Tha以下の検出データDDは、上述したように、正常範囲NMRに属すると判定される。そして、正常範囲NMRに属する検出データDDのうち、距離Dが、第2異常閾値Thbより小さいものについては、異常度が「小」として分類され、第1異常閾値Tha以下で、かつ、第2異常閾値Thbより大きいものについては、異常度が「中」として分類される。距離Dが第1異常閾値Thaより大きい検出データDDは、上述したように、異常範囲ANRに属すると判定され、異常度が「大」として分類される。
正常範囲NMRに属すると判定された検出データDDのうちで、異常度が「小」の検出データDDは、学習データLDとして学習部66(図2)に出力され、自己組織化マップMPの学習に用いられる。異常度が「中」の検出データDDについては、後述するステップS35(図5)において破棄される。異常範囲ANRに属すると判定された異常度が「大」の検出データDDは、記録データRDとして管理部68(図2)に出力される。このとき、管理部68には、記録データRDとともに、各記録データRDに対して求められた距離Dも出力される。
ステップS30(図5)では、学習部66は、検証部64から受け取った学習データLDを用いて、自己組織化マップMPの学習をおこなう。学習部66は、当該検出データDDから求められる距離Dが小さくなるように、ノード情報NIに含まれるノードNDの重みベクトルを更新する。
ステップS35では、正常範囲NMRに属すると判定された検出データDDが破棄される。具体的には、学習部66が、自己組織化マップMPの学習に使用済みの学習データLDを破棄し、検証部64が、異常度を「中」として分類し、自己組織化マップMPの学習に用いなかった検出データDDを破棄する。このように、異常度が「中」の検出データDDを学習に用いることなく破棄し、異常度が「小」の検出データDDのみを用いて自己組織化マップMPを学習する処理が繰り返されることによって、自己組織化マップMPにおける正常と異常の区分がより明確になる。
ステップS40では、管理部68は、検証部64から受け取った異常度が「大」の記録データRDを、記憶部60に記憶させる。
図7を参照して、管理部68による記録データRDの管理方法を説明する。管理部68は、各記録データRDを、距離Dに応じて予め設定されている複数の階級R(mは任意の自然数)ごとに記憶させる。第1実施形態では、階級Rは、距離Dを等間隔で区分するように設定されている。管理部68は、記憶部60に記憶されている各階級Rごとの記録データRDの個数をカウントしている。管理部68は、各記録データRDを、図示されているようなヒストグラムによって管理していると解釈することができる。
異常警告システム10は、記憶部60に記憶されている記録データRDの数が、予め決められた個数に到達したときに、対象物の異常を報知する。第1実施形態では、異常警告システム10は、各階級Rごとにカウントした記録データRDの数が、予め決められた個数に到達したときに対象物の異常を報知する。管理部68は、各階級Rごとに、予め決められた個数に相当する報知閾値NTを設定している。管理部68は、少なくとも一つの階級R(iはm以下の任意の自然数)において、記録データRDの数が、当該階級Rの報知閾値NTに到達したときに、インターフェース部55の報知部56を通じて、対象物における異常の発生の可能性を警告する(図5のステップS60)。管理部68は、警告とともに、オペレーターに対して、対象物の検査を促すメッセージを報知する。
ステップS70では、管理部68は、インターフェース部55の操作部58を通じて、オペレーターによる報知された異常の警告に対する評価を受け付ける。本実施形態では、次の3段階の評価を受け付ける。
(i)警告された異常が、印刷装置100の駆動に支障をきたすような許容範囲外のものであり、警告は妥当である。
(ii)警告された異常が、印刷装置100の駆動に支障をきたさないような許容範囲内のものであり、警告は妥当ではない。
(iii)現時点では、異常の原因がわからず、警告の妥当性は不明である(未決)。
この評価は、例えば、報知部56を構成する表示部に上記(i)~(iii)の評価項目を表示し、操作部58を通じて当該評価項目からのユーザーの選択を受け付けることによってなされる。ステップS80では、管理部68は、オペレーターによって入力された評価結果に応じて、記憶部60に記憶されている記録データRDを処理する記録データRDの更新処理を実行する。記録データRDの更新処理については、次に説明する。以上の工程によって、異常検出部15による異常検出処理が完了する。
図8は、管理部68による記録データRDの更新処理のフローを示す説明図である。オペレーターが、警告が妥当であると評価した場合には(ステップS100のYES)、適正に学習された自己組織化マップMPによって適切に警告がなされたものとして、管理部68は、記憶部60の全記録データRDを削除する(ステップS110)。これによって、記憶部60が記憶しているデータ量を低減できる。また、警告の判定に、古い記録データRDの履歴が影響してしまうことを抑制できる。
ステップS115では、管理部68は、異常を警告した階級Rにおける報知閾値NTiを低減させる。これによって、いったん警告が発信された階級Rについて、異常の発生の警告が早期に実行されるようになる。
オペレーターが警告は妥当ではないと評価した場合には(ステップS100のNO)、警告のきっかけとなった記録データRDについては、今後、通常状態とは異なることを示す検出データDDとして判定されにくくなるように自己組織化マップMPを学習させる。まず、管理部68は、許容範囲内の異常を示す警告が発せられることを抑制するための自己組織化マップMPの学習の可否を判定する(ステップS120)。
ここで、自己組織化マップMPの学習が可能な場合とは、自己組織化マップMPに学習させるべき記録データRDを特定できる場合である。つまり、他の記録データRDとは著しく異なる傾向を有し、警告のきっかけとなった可能性を有する記録データRDを特定できる場合である。例えば、警告が発せられた時点において、距離Dごとに記録データRDの記録数を比較したときに、他よりも顕著に多い記録数を有する記録データRDを特定できる場合であるとしてもよい。これに対して、自己組織化マップMPの学習ができない場合とは、自己組織化マップMPに学習させるべき記録データRDを特定できない場合である。例えば、距離Dごとの記録データRDの記録数の差が予め決められた範囲内に収まり、距離Dごとの記録データRDの間で顕著な差がない場合である。
図9は、自己組織化マップMPの学習の可否判定および自己組織化マップMPの学習に用いる記録データRDの特定方法の一例を示す説明図である。管理部68は、距離Dごとの記録データRDの分布において、記録データRDの記録数が、予め決められたピーク閾値Pを越える記録データRDが検出されたときに、自己組織化マップMPの学習が可能なケースであると判定する(図8におけるステップS120の「可」の矢印)。管理部68は、ピーク閾値Pを越える数が記録されている距離Dpの記録データRDが、今回の警告のきっかけとなった記録データRDであると特定する。
さらに、管理部68は、当該記録データRDの距離Dpの前後において、予め設定された記録数NRを超えている記録データRDのグループ(距離Da~Dpの記録データRDのグループ)を学習範囲のデータとして特定する。記録数NRは、例えば、記憶部60に記録可能な記録データRDの最大値の1/2の値としてもよい。学習部66は、そのグループに含まれる記録データRDを記憶部60から読み込み、自己組織化マップMPの学習をおこない、ノード情報NIを更新する(図8のステップS130)。
このように、異常警告システム10では、警告のきっかけとなったものの、オペレーターが許容範囲であるとみした記録データRDを用いて、自己組織化マップMPが学習される。そして、異常範囲ANRに属すると判定された記録データRDを用いた学習により、ノードNDの重みベクトルが更新されるため、警告の繰り返しが低減される。なお、ステップS130では、管理部68は、学習に用いた使用済みの記録データRDを記憶部60から削除する。
ステップS140(図8)は、記憶部60に現在記憶されている記録データRDについて、検証部64が、現在の自己組織化マップMPを用いて再検証する処理である。ステップS140は、ステップS120において、自己組織化マップMPの学習ができないと判定された場合(「否」の矢印)、または、ステップS130において、自己組織化マップMPの学習が完了した場合に実行される。
検証部64は、現在、記憶部60に残っている記録データRDの全てについて、図5のステップS20で説明したのと同様な方法で検証し、記録データRDの中に、現在の自己組織化マップMPの学習に用いることができるものが含まれているか否かを判定する。検証部64は、学習に用いることができると判定した記録データRDが抽出された場合には、当該記録データRDを学習データLDとして、学習部66に出力する。学習部66は、学習データLDを用いた自己組織化マップMPの学習をおこなう(ステップS150)。
ステップS160では、管理部68は、記憶部60に残っている全ての記録データRDを削除する。これによって、記憶部60が記憶しているデータ量を低減できる。また、異常検出処理における警告の判定(図5のステップS50)に、古い記録データRDの履歴が影響してしまうことを抑制できる。以上の工程によって、記録データRDの更新処理が完了する。
図10は、ノズル31のメンテナンス後に実行される処理のフローを示す説明図である。異常検出部15の管理部68(図2)は、印刷装置100が駆動している間には、随時、オペレーターから、ノズル31のメンテナンス作業を実行したとの入力を、操作部58を通じて受け付ける(ステップS200)。異常検出部15は、オペレーターから、対象物のメンテナンスを実施した履歴を表す情報の入力がされた場合には、報知部56を通じて、オペレーターに対して、自己組織化マップMPの刷新の必要性を問い合わせる(ステップS210)。
自己組織化マップMPの刷新が必要な場合とは、例えば、部品の交換を伴うメンテナンスがおこなわれて、対象物の駆動状態が著しく変化したような場合や、工場出荷時の状態へと回復されたような場合である。また、自己組織化マップMPの刷新が不要な場合とは、例えば、メンテナンスの内容が部品の軽微な調整やクリーニングなどにすぎず、メンテナンス前後において、対象物の駆動状態に著しい変化が生じていないような場合である。
オペレーターが、操作部58を通じて、自己組織化マップMPの刷新は不要と回答した場合には(ステップS210のNOの矢印)、管理部68は、検証部64に、メンテナンス実施前の状態の自己組織化マップMPの使用を継続させる(ステップS220)。管理部68は、検証部64に、メンテナンス前に記録されたノード情報NIを読み込ませて、メンテナンス実施前の状態の自己組織化マップMPを構築させる。これによって、メンテナンス後に、自己組織化マップMPを初期状態から学習しなおさせることによる一時的な異常の検出精度の低下が抑制される。
オペレーターが、操作部58を通じて、自己組織化マップMPの刷新が必要と回答した場合には(ステップS210のYESの矢印)、管理部68は、検証部64に、現在の自己組織化マップMPを初期化させる(ステップS230)。管理部68は、現在の記憶部60のノード情報NIを破棄し、検証部64に、初期ノード情報NIsを用いて自己組織化マップMPを再構築させる。これによって、メンテナンス前の対象物の状態を表している自己組織化マップMPがメンテナンス後の対象物の状態に適合していないことによる異常の検出精度の一時的な低下が抑制される。
続くステップS240では、異常検出部15は、印刷ヘッド30にテストのためのインクの吐出を実行させ、テストで得られたメンテナンス後の対象物の状態を表す検出データDDを用いて、自己組織化マップMPの学習を実行する。テスト駆動が実施されることによって、メンテナンス後の対象物の正常な状態に適合したより適切な状態の自己組織化マップMPを、より短期間で得ることができるため、効率的である。なお、テスト駆動を実施することにより得られた自己組織化マップMPは、初期ノード情報NIsとして記憶部60に記憶されてもよい。
以上のように、本実施形態の印刷装置100によれば、自己組織化マップMPを用いた異常警告システム10によって、ノズル31からのインクの吐出異常の警告がより適切になされる。また、本実施形態の異常警告システム10によれば、自己組織化マップMPの学習によって、対象物の正常な状態が逐次、更新されるため(図5のステップS30)、対象物における許容範囲の経年変化などを反映させた適切な異常の警告が可能になる。また、本実施形態の異常警告システム10は、通常とは異なると判断された検出データDDについては、いったん、記録データRDとして蓄積し、通常とは異なると判断される検出データDDが繰り返し取得されるような場合に、対象物における異常の発生の可能性をオペレーターに警告する(図5のステップS40~S60)。従って、偶然、発生したにすぎない事象によって生じた検出データDDをきかっけとして、対象物の異常が警告されてしまうことが抑制される。
本実施形態の異常警告システム10では、正常な状態にあると確認されている対象物から得られる検出データDDを用いて作成された初期ノード情報NIs(図2)に基づく自己組織化マップMPが、工場出荷時の時点で予め生成されている。このため、異常についての高い検出精度が自己組織化マップMPの学習開始直後から実現される。
本実施形態の異常警告システム10では、最も近いノードNDからの距離Dが、第1異常閾値Thaより小さく、第2異常閾値Thbよりも大きい検出データDDについては破棄される(図5のステップS20~S35,図6)。そのため、自己組織化マップMPに反映されるべき検出データDDと、記憶部60に記憶される通常状態とは異なることを示す検出データDDと、の間の境界が明確にわかれるように、自己組織化マップMPが学習される。よって、検出データDDについて、異常と正常との区別をより明確に判別することが可能になる。
本実施形態の異常警告システム10では、報知した異常について、許容範囲内か否かの評価の入力をオペレーターから受け付ける(図5のステップS70)。そして、オペレーターの評価が、許容範囲外であるとの評価であった場合には、記録データRDが記憶部60から削除される(図8のステップS110)。これによって、オペレーターの評価を受けることなく記録データRDが破棄されることが抑制されるため、異常の警告に、オペレーターの判断を反映させることができる。
本実施形態の異常警告システム10では、記録データRDは、記憶部60において距離Dに応じて設定された階級Rごとに記憶される(図7)。そして、少なくとも1つの階級Rにおいて、記録データRDの数が、報知閾値NT以上になったときに実行される(図5のステップS50,S60)。そのため、距離Dごとの記録データRDの異常の発生頻度に応じたより適切な警告の報知が可能である。
本実施形態の異常警告システム10では、異常の警告に対して、オペレーターから許容範囲内のものであり、警告は妥当ではないとの評価を受けた場合には、異常を報知するきっかけとなった記録データRDを用いて、自己組織化マップMPが学習される(図8のステップS130)。オペレーターが許容できると判断した範囲に属する検出データDDによって自己組織化マップMPが学習されるため、異常の警告が繰り返し発せられることが抑制される。
本実施形態の異常警告システム10では、ひとつのセンサー50によって、複数のノズル31の状態をまとめて示す検出データDDが取得されている。そのため、複数の対象物についての異常が、効率的に検出される。特に、本実施形態では、センサー50に対する距離が異なる複数のノズル31におけるインクの吐出音を、ひとつのセンサー50によってまとめて検出することができるため、印刷ヘッド30の大型化や、印刷装置100の構成の複雑化、それらの製造コストの増大を、より効果的に抑制することができる。
本実施形態の異常警告システム10では、自己組織化マップMPを構築するためのノード情報NIが、記憶部60に不揮発的に記憶されており、自己組織化マップMPは、記憶部60に不揮発的に記憶されていると解釈される。これによって、異常警告システム10に対する電力供給が遮断された場合でも、自己組織化マップMPの消失が防がれるため、長期的に継続することが可能になる。
その他に、本実施形態の異常警告システム10や、異常警告システム10において実現されている異常を警告する方法、異常警告システム10を備える印刷装置100によれば、本実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
2.他の実施形態:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように変形することが可能である。以下に説明する変形例はいずれも、発明を実施するための形態の一例として位置づけられる。
2-1.他の実施形態1:
上記の第1実施形態では、異常警告システム10は、印刷装置100に搭載されていなくてもよい。異常警告システム10は、例えば、印刷装置100以外の液体噴射装置や、他の装置に搭載されてもよいし、対象物を備える装置とは別体の装置として構成されていてもよい。また、異常警告システム10が監視する対象物は、ノズル31に限定されることはない。異常警告システム10が監視する対象物は、印刷装置100における搬送部20や他の構成部であってもよい。その他に、異常警告システム10が監視する対象物は、例えば、エンジンや、アクチュエーター、ギヤ、プーリー、ローラーなど、駆動中に音や振動、その他の運動を伴うものであってよい。
2-2.他の実施形態2:
上記の第1実施形態では、異常警告システム10のセンサー50は、ノズル31の吐出音を検出するマイクロフォンによって構成されている。これに対して、センサー50は、ノズル31におけるインクの吐出に伴う振動を検出する振動センサーによって構成されてもよい。また、センサー50は、ノズル31から吐出されたインクを光学的に検出する光学センサーによって構成されていてもよい。このように、センサー50としては、対象物の駆動状態を検出可能なセンサーであれば、種類が限定されることはない。
2-3.他の実施形態3:
上記の第1実施形態では、ひつつのセンサー50によってまとめて検出されたインクの吐出音を表す検出データDDによって、複数のノズル31を対象物とする単一の自己組織化マップMPが生成されている。これに対して、センサー50によってまとめて検出されたインクの吐出音を表す検出データDDによって、各ノズル31ごとに自己組織化マップMPが生成される構成が採用されてもよい。この構成によれば、対象物ごとに、異常の検出をより適切におこなうことが可能になる。センサー50は、複数のノズル31に対して一つ以上設けられてよい。センサー50は、ノズル31ごとにセンサー50が一対一で設けられていてもよい。また、第1実施形態においては、2以上、かつ、ノズル31の数より少ない個数のセンサー50が設けられていてもよい。
2-4.他の実施形態4:
上記の第1実施形態では、初期ノード情報NIsは、正常な状態にあると確認されている対象物から得られる検出データDDを用いて生成されている。これに対して、初期ノード情報NIsは、例えば、乱数処理によって生成されるランダムな情報に基づいて生成されていてもよい。
2-5.他の実施形態5:
上記の第1実施形態では、異常閾値として、第1異常閾値Thaと第2異常閾値Thbとを用いて、3種類の異常度で検出データDDを分類している。これに対して、第2異常閾値Thbは設定されていなくてもよく、検出データDDは、第1異常閾値Thaによって、正常範囲NMRと異常範囲ANRのいずれに属するかが判定されるのみでもよい。
2-6.他の実施形態6:
上記の第1実施形態において、異常の警告についてオペレーターからの評価を受け付ける処理(図5のステップS70)は省略されてもよい。また、オペレーターの評価に応じた記録データRDの更新処理(図5のステップS80,図8)が省略されてもよい。記録データRDは、例えば、先入れ先出し法により、古いデータから順に消去されていってもよい。
2-7.他の実施形態7:
上記の第1実施形態の異常検出処理(図5)において、異常の警告についてのオペレーターから評価が入力された後(ステップS70)、オペレーターの評価に応じて異常閾値Tha,Thbの値を変更する処理が実行されてもよい。例えば、警告された異常が許容範囲内であると評価された場合には、第1異常閾値Thaを大きくして、正常範囲NMRを広げる処理が実行されてもよい。警告された異常が許容範囲外の異常であると評価された場合に、第1異常閾値Thaを小さくして、異常範囲ANRを広げる処理が実行されてもよい。
2-8.他の実施形態8:
上記の第1実施形態では、記録データRDは、記憶部60において、階級Rごとに記録されている。これに対して、記録データRDは、階級Rごとに記録されていなくてもよく、例えば、距離Dごとに記録されていてもよい。また、記録データRDは、最も近いノードNDと関連付けられて、ノードNDごとに記録されてもよい。ノードNDごとに記録データRDを記録する場合には、少なくとも1つのノードNDについての記録データRDの数が、ノードNDごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに、対象物の異常が警告される構成が採用されてもよい。ノードNDごとに対象物の異常が警告される構成によれば、オペレーターは、各ノードNDごとに異常の予兆を知ることができる。よって、オペレーターが、ノードNDごとに対応付けられた異常の種類を把握できていれば、ノードNDごとに発せられる警告によって、異常の種類まで特定することができる。
2-9.他の実施形態9:
上記の第1実施形態では、ノード情報NIは、記憶部60に不揮発的に記憶されている。これに対して、ノード情報NIは、不揮発的に記憶されていなくてもよい。上記の第1実施形態において説明したノズル31に対するメンテナンスが実施された後の処理(図10)は省略されてもよい。
2-10.他の実施形態10:
上記の第1実施形態のメンテナンス後の処理(図10)では、対象物に対してメンテナンスが実施された履歴を表す情報は、オペレーターによって管理部68に入力されている(ステップS200)。これに対して、対象物に対してメンテナンスが実施された履歴を表す情報は、対象物に対するメンテナンスを感知可能なセンサーによって管理部68に入力されてもよい。例えば、対象物と駆動電源との導通状態を感知するセンサーによって、導通状態が遮断されたときに、対象物に対してメンテナンスが実施された履歴を表す情報が、管理部68に入力されてもよい。メンテナンス後の処理のステップS210においても、同様に、管理部68が、種々のセンサーの出力信号を用いて、メンテナンスの内容が自己組織化マップMPの刷新が必要なものか否を判定してもよい。
2-11.他の実施形態11:
上記実施形態において、ソフトウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェアによって実現されてもよい。また、ハードウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェアによって実現されてもよい。ハードウェアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。上記の各実施形態において、制御部11が、そうした回路によって構成されてもよい。また、制御部11は、複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須ではないと説明されているものに限らず、その技術的特徴が本明細書中に必須であると説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…異常警告システム、11…制御部、15…異常検出部、20…搬送部、21…搬送ローラー、30…印刷ヘッド、30c…キャリッジ、31…ノズル、50…センサー、55…インターフェース部、56…報知部、58…操作部、60…記憶部、62…信号解析部、64…検証部、66…学習部、68…管理部、70…ニューラルネットワーク、71…入力層、72…出力層、100…印刷装置、ANR…異常範囲、D,Da,Db,Dp…距離、DD…検出データ、FS…周波数信号、LD…学習データ、MD…媒体、MP…自己組織化マップ、N1…ニューロン、N2…ニューロン、ND…ノード、NI…ノード情報、NIs…初期ノード情報、NMR…正常範囲、NR…記録数、NT…報知閾値、P…ピーク閾値、PP…位置、RD…記録データ、R…階級、SD…主走査方向、Tha…第1異常閾値、Thb…第2異常閾値

Claims (18)

  1. 対象物の正常な状態を示す複数のノードによって規定される自己組織化マップを用いて、前記対象物の異常を警告する方法であって、
    前記対象物の駆動によって発生する音および振動のうち少なくとも一方を検出することによって前記対象物の状態を示す検出データを取得し、前記検出データから特徴量を取得する工程と、
    前記特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離が、予め定められた異常閾値より小さい前記検出データの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程と、
    前記距離が前記異常閾値より大きい前記検出データを、記録データとして、記憶部に記憶させる工程と、
    前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記対象物の異常を報知する工程と、
    を備える、方法。
  2. 対象物の正常な状態を示す複数のノードによって規定される自己組織化マップを用いて、前記対象物の異常を警告する方法であって、
    前記対象物の状態を示す検出データを取得し、前記検出データから特徴量を取得する工程と、
    前記特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離が、予め定められた異常閾値より小さい前記検出データの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程と、
    前記距離が前記異常閾値より大きい前記検出データを、記録データとして、記憶部に記憶させる工程と、
    前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記対象物の異常を報知する工程と、
    を備え
    前記記録データは、前記記憶部に、前記距離に応じて設定された複数の階級ごとに記憶され、
    前記報知は、少なくとも1つの前記階級において、前記記録データの数が、前記階級ごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに実行される、方法。
  3. 請求項2記載の方法であって、さらに、
    前記異常を報知した前記階級の前記記録データを破棄するとともに、前記異常を報知した前記階級の前記報知閾値を、前記異常を報知する前よりも低減させる工程を備える、方法。
  4. 請求項2または請求項3記載の方法であって、さらに、
    報知した前記異常について、許容範囲内か否かの評価の入力をオペレーターから受け付け、前記評価が、前記異常が許容範囲内の異常であるとの評価であった場合に、前記異常を報知するきっかけとなった前記記録データを用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程を備える、方法。
  5. 対象物の正常な状態を示す複数のノードによって規定される自己組織化マップを用いて、前記対象物の異常を警告する方法であって、
    前記対象物の状態を示す検出データを取得し、前記検出データから特徴量を取得する工程と、
    前記特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離が、予め定められた異常閾値より小さい前記検出データの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこなう工程と、
    前記距離が前記異常閾値より大きい前記検出データを、記録データとして、記憶部に記憶させる工程と、
    前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記対象物の異常を報知する工程と、
    を備え
    前記記録データは、前記特徴量に最も近い前記ノードに関連付けられて前記記憶部に記憶され、
    前記報知は、少なくとも1つの前記ノードについての前記記録データの数が、前記ノードごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに実行される、方法。
  6. 請求項1、請求項2、および請求項5のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
    正常な状態にあると確認されている前記対象物から得られる前記検出データを用いて、前記自己組織化マップを、予め生成する工程を備える、方法。
  7. 請求項1、請求項2、および請求項5のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記異常閾値は、予め決められた第2異常閾値より大きい第1異常閾値であり、
    前記距離が、前記第1異常閾値より小さく、前記第2異常閾値よりも大きい前記検出データについては、前記自己組織化マップの学習に用いることなく破棄する、方法。
  8. 請求項1、請求項2、および請求項5のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
    報知した前記異常について、許容範囲内か否かの評価の入力をオペレーターから受け付け、前記評価が、前記異常が許容範囲外であるとの評価であった場合には、前記記録データを前記記憶部から削除する工程を備える、方法。
  9. 請求項8記載の方法であって、さらに、
    前記評価に応じて、前記異常閾値の値を変更する工程を備える、方法。
  10. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法であって、
    複数の前記対象物の状態を示す前記検出データを、ひとつのセンサーによって取得する、方法。
  11. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記自己組織化マップは、複数の前記対象物のそれぞれに対して生成される、方法。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記自己組織化マップは、前記記憶部に不揮発的に記憶されている前記ノードの情報を用いて構築される、方法。
  13. 請求項12記載の方法であって、さらに、
    前記対象物に対するメンテナンスを実施した履歴を表す情報が入力された後に、前記記憶部から前記ノードの情報を読み出して、前記メンテナンスが実施される前の状態の前記自己組織化マップを構築する工程を備える、方法。
  14. 請求項12記載の方法であって、さらに、
    前記対象物に対するメンテナンスを実施した履歴を表す情報が入力された後に、前記記憶部における前記ノードの情報を初期化して、前記自己組織化マップを初期化する工程を備える、方法。
  15. 請求項14記載の方法であって、さらに、
    前記自己組織化マップを初期化した後に、前記メンテナンスが実施された後の前記対象物の状態を示す前記検出データを用いた前記自己組織化マップの学習をおこなう工程を備える、方法。
  16. 対象物としての印刷装置の異常を検出する異常警告システムであって、
    前記対象物の駆動によって発生する音および振動のうち少なくとも一方を検出することによって現在の前記対象物の状態を示す検出データを出力するセンサーと、
    自己組織化マップを規定する前記対象物の正常な状態を示す複数のノードに関する情報と、記録データと、を記憶する記憶部と、
    前記対象物の異常を報知する報知部と、
    前記ノードに関する情報を用いて構築される前記自己組織化マップと、前記検出データと、を用いて、前記対象物における前記異常を検出し、前記報知部に前記異常を報知させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記検出データから取得した特徴量と前記特徴量に最も近い前記ノードとの間の距離と、予め定められた異常閾値より小さい場合には、前記検出データのうちの少なくとも一部を用いて、前記自己組織化マップの学習をおこない、
    前記距離が前記異常閾値より大きい場合には、前記検出データを、前記記録データとして前記記憶部に記憶し、
    前記記憶部に記憶されている前記記録データの数が、予め決められた個数に到達したときに、前記報知部に、前記異常を報知させる、異常警告システム。
  17. 請求項16記載の異常警告システムであって、
    前記記録データは、前記記憶部に、前記距離に応じて設定された複数の階級ごとに記憶され、
    前記報知は、少なくとも1つの前記階級において、前記記録データの数が、前記階級ごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに実行される、異常警告システム。
  18. 請求項16記載の異常警告システムであって、
    前記記録データは、前記特徴量に最も近い前記ノードに関連付けられて前記記憶部に記憶され、
    前記報知は、少なくとも1つの前記ノードについての前記記録データの数が、前記ノードごとに予め設定されている報知閾値以上になったときに実行される、異常警告システム。
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