JP7042780B2 - 作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は旋回可能な旋回体を備える作業機械に関する。
油圧ショベルなどの作業機械は,走行体の上部に旋回可能に取り付けられた旋回体を備えている。こうした作業機械は旋回動作を繰り返しながら所定の作業を行うことが想定されるが,実際の作業現場では,旋回体の可動範囲内に他の作業機械や外壁といった障害物が存在する可能性がある。
これら障害物との接触を防止するための技術として特許文献1に記載されている旋回制御装置がある。特許文献1の作業機械では,予め任意の大きさに設定された旋回範囲から旋回体(フロント作業装置)の旋回角が逸脱しないようにコントローラ(旋回制御装置)が自動的に上部旋回体の旋回動作を制御する(本稿ではこの制御を「逸脱防止制御」と称することがある)。そのため,例えば旋回範囲を作業範囲に一致させれば,作業範囲から上部旋回体(フロント作業装置)を逸脱させることなく作業を行うことが可能である。
特開2011-52383号公報
油圧ショベルでは,旋回動作を行う頻度の高い掘削放土作業において,特許文献1のような旋回制御装置を用いることがある。その場合,油圧ショベルは,まず掘削放土作業で予め定めた旋回範囲(作業範囲)内で掘削動作と放土動作を繰り返し,一定以上の土量が放土場に堆積された後にダンプトラックへの荷積みを行う積込作業を開始することが想定される。掘削放土作業中には,旋回範囲外には,他の作業機械や備品等の障害物が存在する可能性がある。そのため,掘削放土作業中は,誤操作等によって意図せず旋回範囲から逸脱してしまうことを防止するために,例えばコントローラ(旋回制御装置)による逸脱防止制御の有効化と無効化を選択可能なスイッチを操作して逸脱防止制御を有効化した状態(例えばスイッチをON位置に切り換えた状態)で作業を行う。次に,掘削動作及び放土動作によって一定以上の土量が堆積された場合(すなわち掘削放土作業が終了した場合)には,当該スイッチを操作して逸脱防止制御を無効化した状態(例えば当該スイッチをOFF位置に切り換えた状態)で旋回範囲外に存在するダンプトラックへの積込作業を行う。そして,積込作業の終了後,再び旋回範囲内に戻った後に逸脱防止制御の有効化を行う(すなわち当該スイッチをOFF位置からON位置に切り換える)といった運用がなされる。
こうした逸脱防止制御の有効化及び一時解除操作は目的の作業を達成するまで頻繁に繰り返されるため,オペレータが操作すべきタイミングを誤り,ダンプトラックへの積込完了後に旋回範囲外でスイッチをON位置に切り換えて逸脱防止制御の有効化をしようとするケースが考えられる。このような誤操作を行った際にコントローラ(旋回制御装置)が旋回範囲外で逸脱防止制御を有効化できないような仕様(例えば旋回範囲外ではスイッチがON位置に切り換えられない仕様)であった場合は,旋回角が旋回範囲内に復帰した後にスイッチ操作を再度行う必要があるため,二度手間となってしまう。あるいは,こうした作業効率の低下を軽減すべく,旋回範囲外でオペレータがスイッチをON位置に切り換えて逸脱防止制御の有効化の意思表示をコントローラに提示しても旋回範囲外では逸脱防止制御は有効化せず,上部旋回体(フロント作業装置)の旋回角が旋回範囲内へ復帰したタイミングで自動的にコントローラが逸脱防止制御を有効化するような仕様とする方策が考えられる。しかし,この方策を採用したときには,旋回範囲内に復帰した際に逸脱防止制御が自動的に有効化されることをオペレータに確実に認識させなければ,旋回範囲内への復帰後の予期せぬタイミングで逸脱防止制御が実行されてオペレータに違和感を与える可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的は,旋回範囲外でのオペレータによる逸脱防止制御の有効化操作を受け付けるとともに,当該有効化操作の後に上部旋回体の旋回角が旋回範囲に再度含まれた際に逸脱防止制御が有効化されることを効果的にオペレータに伝達可能な作業機械を提供することにある。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが,その一例を挙げるならば,走行体と
左右方向に旋回可能に前記走行体に取り付けられた旋回体と,前記旋回体を操作するためにオペレータによって操作される操作装置と,前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回体を旋回駆動させる旋回駆動装置と,前記走行体に対する前記旋回体の旋回角度を検出する角度センサと,前記走行体に対する前記旋回体の前記旋回角度が所定の旋回範囲から逸脱しないように,前記角度センサで検出される前記旋回角度及び前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回駆動装置を制御する逸脱防止制御が実行可能なコントローラとを備えた作業機械において,第1の位置及び第2の位置のいずれか一方の位置に切り換えられるスイッチを備え,前記コントローラは,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行可能な第1の状態に移行し,前記スイッチが前記第2の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行不能な第2の状態に移行し,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態で前記スイッチが前記第1の位置(ON)に切り換えられた場合には,第3の状態に移行し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御を実行不能であり,前記操作装置による前記旋回体の動作を制限し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行することを特徴とする。
本発明によれば,上部旋回体(フロント作業装置)の旋回角が旋回範囲から外れている場合でもオペレータによる逸脱防止制御の有効化操作を受け付けるので作業効率の低下を抑制できる。また,当該有効化操作の受け付け後,上部旋回体の旋回角が旋回範囲に再び含まれた際に逸脱防止制御が有効化される状態(スタンバイ状態)にあることを効果的にオペレータに伝達できるので,旋回範囲内で逸脱防止制御が発動してもオペレータが受ける違和感の程度を抑制できる。
作業機械の一例である油圧ショベルの外観を示す図である。 第1の実施形態に係るコントローラの構成を示す図である。 旋回角度及び旋回範囲の規定方法を示した図である。 コントローラにおける状態切換部による処理を示した図である。 コントローラにおける旋回量演算部による処理を示した図である。 旋回範囲外の旋回角度(現在位置)から旋回範囲端までの旋回量を示した図である。 コントローラにおける制御指令値演算部による処理を示した図である。 旋回範囲内の旋回角度(現在位置)から旋回範囲端までの旋回量を示した図である。 施工現場の一例を示した図である。 スタンバイ状態(第3の状態)への遷移,及び,スタンバイ状態時の動作を示した図である。 有効状態時(第1の状態)の動作を示した図である。 第2の実施形態に係るコントローラの構成を示す図である。 コントローラにおける逸出方向記憶部による処理を示した図である 施工現場の一例を示した図である。 スタンバイ状態(第3の状態)への遷移,及び,スタンバイ状態時の動作を示した図である。
以下,本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお,以下では,作業機械として,フロント作業装置(作業装置)の先端の作業具(アタッチメント)としてバケットを備える油圧ショベルを例示するが,バケット以外のアタッチメントを備える作業機械に本発明を適用してもよい。また,旋回可能な構造物の上に,複数のフロント部材(作業具,ブーム,アーム等)を連結して構成される多関節型の作業装置を有するものであれば,油圧ショベル以外の作業機械への適用も可能である。
作業機械の一例である油圧ショベルの概観を図1に示す。油圧ショベル1は,垂直方向にそれぞれ回動する複数のフロント部材であるブーム1a,アーム1b及びバケット1cからなる多関節型のフロント作業装置1Aと,上部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車体1Bとで構成される。上部旋回体1dは,左右方向に旋回可能に下部走行体1eの上部に取り付けられている。
フロント作業装置1Aのブーム1aの基端は上部旋回体1dの前部に支持されている。ブーム1a,アーム1b,バケット1c,上部旋回体1d及び下部走行体1eはそれぞれブームシリンダ2a,アームシリンダ2b,バケットシリンダ2c,旋回モータ(旋回駆動装置)3d及び左右の走行モータ3e,3fの各アクチュエータによりそれぞれ駆動される。
上部旋回体1dには運転室1fが備えられており,運転室1f内にはオペレータによって操作される操作装置として4つの操作レバーが設置されている。また,上部旋回体1dには,油圧ショベル1を動作するためのエンジン4,油圧ポンプ(例えばメインポンプ及びパイロットポンプ)5,コントロールバルブ6が備えられており,油圧ポンプ5はエンジン4の回転によって駆動されて圧油(作動油)を吐出する。
コントロールバルブ6は,複数の方向制御弁(図示せず)を含む装置であり,当該複数の方向制御弁を利用して上述した旋回モータ3d,ブームシリンダ2a,アームシリンダ2b,バケットシリンダ2c,及び左右の走行油圧モータ3e,3f等の油圧アクチュエータのそれぞれに対して油圧ポンプ5から供給される圧油の流れ(流量と方向)を制御する。コントロールバルブ6内の各方向制御弁は,4つの操作レバー(操作装置)がその操作量及び操作方向に応じて適宜出力する操作圧力(制御信号)によって駆動され,対応する油圧アクチュエータ2a,2b,2c,3d,3e,3fに供給される作動油の流れ(流量と方向)を制御している。すなわち,オペレータが4本の操作レバーを適宜操作することでその操作に対応する油圧アクチュエータが動作し,その油圧アクチュエータの駆動対象の部材(具体的にはフロント部材1a,1b,1c,上部旋回体1d及び下部走行体1e)が適宜動作する。
4本の操作レバーのうち,2本は左右の走行油圧モータ3e,3f(すなわち下部走行体1e)を操作する走行用の操作レバー(図示せず)であり,残りの2本は旋回モータ3d,ブームシリンダ2a,アームシリンダ2b及びバケットシリンダ2c(すなわち上部旋回体1d及びフロント作業装置1A)を操作する旋回用及びフロント用の操作レバーである。後者の旋回用及びフロント用の2本の操作レバーのうち,一方の操作レバー7a(図2参照)は旋回モータ3d及びアームシリンダ2bを操作するものであり,他方の操作レバー(図示せず)はブームシリンダ2a及びバケットシリンダ2cを操作するものである。すなわち,旋回モータ(旋回駆動装置)3dは一方の操作レバー7a(図2参照)に入力されるオペレータの操作に基づいて上部旋回体1dを左右方向に旋回駆動させる。操作レバー7aの操作に応じて旋回用の操作圧力が出力される油圧パイロット回路には左右の旋回方向に対応する操作圧力を検出するための操作圧力センサ8a,8b(図2参照)が備えられている。
予め設定された旋回範囲から上部旋回体1d(フロント作業装置1A)の旋回角度が逸脱しないように自動的に上部旋回体1dの旋回動作を制御する逸脱防止制御を行うための構成部品として,油圧ショベル1は,上記で説明した構成部品の他に,旋回角度センサ9と,コントローラ10と,電磁比例弁11a,11bとを備えている。
旋回角度センサ9は,上部旋回体1d及び下部走行体1eの結合部分に設けられ,下部走行体1eに対する上部旋回体1dの相対的な旋回角度を検出する。
コントローラ10は,操作圧力センサ8a,8bで検出される操作レバー7aに入力されるオペレータの旋回操作と,旋回角度センサ9で検出される旋回角度と,例えば旋回角度の範囲で規定され予め設定された旋回範囲とに基づいて,下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲から逸脱しないように旋回モータ3dを制御する逸脱防止制御を司る機能を有し,逸脱防止制御を実行するための電磁比例弁11a,11b用の指令値(電流)を演算し,当該指令値を電磁比例弁11a,11bに出力する。
電磁比例弁11a,11bは,操作レバー7aに入力される操作に基づいて生成される旋回用の操作圧力(パイロット圧)を有する作動油が流通する油圧パイロット回路内に設置されており,コントローラ10から入力される指令値(電流)に応じて当該旋回用の操作圧力を減圧することが可能な機構となっている。電磁比例弁11a,11bで旋回用の操作圧力を減圧すると旋回モータ3dに流れる作動油の流量が制限されて,操作レバー7aに対するオペレータ操作に反して旋回モータ3dを減速または停止できる。
また,運転室1fには,オペレータへ情報を提示するための装置としてタッチパネルモニタ(表示装置)12とブザー(警報装置)13が設置されている。タッチパネルモニタ12は,旋回範囲の設定と,逸脱防止制御の有効と無効の切り換えとをオペレータの操作によって可能な入力装置としても用いられ,オペレータによってタッチパネルモニタ12に入力された情報はコントローラ10へと出力される。逸脱防止制御の有効と無効の切り換えは,タッチパネルモニタ12に表示される選択スイッチ(ソフトウェアスイッチ)の切り換え位置を変更することにより行われる。選択スイッチの切り換え位置としては,コントローラ10に対して逸脱防止制御の有効化を指示するON位置(第1の位置)と,逸脱防止制御の無効化(一時中断)を指示するOFF位置(第2の位置)があり,タッチパネルモニタ12上のスイッチ画像はオペレータ操作に応じていずれか一方の位置に切り換えられる。タッチパネルモニタ12の代わりに同様の機能を備える選択スイッチ(ハードウェアスイッチ)を油圧ショベル1に搭載しても構わない。また,旋回範囲の設定についても同様に専用の入力装置(旋回範囲設定装置)を利用しても構わない。
<第1の実施形態>
はじめに第1の実施形態の例について説明する。図2は第1の実施形態のコントローラ10の機能ブロック図を示したものである。本実施形態におけるコントローラ10は,演算処理装置(例えばCPU(図示せず))及び記憶装置(例えば半導体メモリやハードディスクドライブ等(図示せず))を有するコンピュータであり,当該記憶装置に記憶されたプログラムを当該演算処理装置で実行することで,内外判定部201,状態切換部202,旋回量演算部203,旋回許可方向決定部204,前回状態記憶部205,無操作判定部206,制御指令値演算部207,電磁比例弁制御部208,及び報知制御部209として機能する。以下,各部の処理について説明する。なお,各処理のフローはコントローラ10の動作周期に従い繰り返し実行されているものとする。
[内外判定部201]
内外判定部201では,タッチパネルモニタ12を介してオペレータが予め設定した旋回範囲と,旋回角度センサ9の検出値から演算される下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回角度とを比較することにより,現在の上部旋回体1d(フロント作業装置1A)の旋回角度が旋回範囲の内側と外側のいずれに位置するのかを判定し,その結果を状態切換部202へ出力する。
図3は旋回角度301及び旋回範囲304の規定方法を示したものである。本実施形態における旋回範囲304は,旋回角度センサ9の検出値から演算される旋回角度301の範囲で規定されている。旋回角度センサ9による旋回角度は,下部走行体1dの前方向を基準(ゼロ度)とし,そこから左旋回方向を正,右旋回方向を負とし,-180~180°の範囲で出力される。また,旋回範囲304は左旋回方向に対する最大角度302と右旋回方向に対する最大角度303をそれぞれ-180~180°の範囲で設定することによって規定される。
[状態切換部202]
図4は状態切換部202での処理の流れを示したものである。状態切換部202では,旋回範囲304の設定データ(左旋回方向に対する最大角度302と右旋回方向に対する最大角度303)と,タッチパネルモニタ12上の選択スイッチの切り換え位置データ(逸脱防止制御の有効と無効の選択状態)と,内外判定部201の判定結果(上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲の内側と外側のどちらか)とに基づいて逸脱防止制御に関するコントローラ10の状態(逸脱防止制御状態)を切換える。
逸脱防止制御状態には,(1)逸脱防止制御を実行可能な「有効状態(第1の状態)」と,(2)逸脱防止制御を実行不能な「無効状態(第2の状態)」と,(3)上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れているときには逸脱防止制御を実行不能としつつ操作レバー7aによる上部旋回体1dの動作を制限し,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態から旋回範囲304に含まれる状態に変化したときに逸脱防止制御が実行可能な有効状態(第1の状態)に移行する「スタンバイ状態(第3の状態)」とがある。
まず図4のステップ401において状態切換部202は,タッチパネルモニタ12上の選択スイッチがON位置(第1の位置)に切り換えられているか否かを判定する。当該判定にて選択スイッチがON位置に切り換えられていないと判定された場合(すなわち選択スイッチがOFF位置(第2の位置)に切り換えられている場合)には,ステップ404にて状態切換部202は逸脱防止制御を実行不能な「無効状態(第2の状態)」にコントローラ10を移行させる。一方,選択スイッチがON位置(第1の位置)に切り換えられていると判定された場合には,ステップ402へと進み,状態切換部202は旋回範囲の設定の有無を判定する。
ステップ402の判定にて旋回範囲304が設定されていないと判定された場合には,状態切換部202は同様にステップ404にて逸脱防止制御を無効状態(第2の状態)に移行させる。一方,旋回範囲304が設定されていると判定された場合にはステップ403へと進み,内外判定部201の出力結果(すなわち上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れているか否か)に応じて判定を行う。当該判定にて,現在の上部旋回体1dの旋回角度が設定された旋回範囲304から外れていると判定された場合には状態切換部202はステップ405にて「スタンバイ状態(第3の状態)」へとコントローラ10を移行させる。一方,上部旋回体1dの旋回角度は旋回範囲304に含まれていると判定された場合にはステップ406にて,逸脱防止制御を実行可能な「有効状態(第1の状態)」へとコントローラ10を移行させる。
なお,本実施形態ではステップ402にて旋回範囲の設定の有無を判定したが,この処理は省略しても良い(後続の実施形態においても同様とする)。
[旋回量演算部203]
旋回量演算部203は,逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるときに(すなわち,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲から外れているときに),演算時(現在)の上部旋回体1dの旋回角度から旋回範囲304の左端と右端に到達するまでに必要な旋回角度(旋回量)を演算する部分である。
図5は旋回量演算部203における処理の流れを示したものである。まず,旋回量演算部203はステップ501において逸脱防止制御がスタンバイ状態(第3の状態)であるか否かの判定を行う。当該判定にて逸脱防止制御がスタンバイ状態であると判定された場合にはステップ502へと進み,当該判定にてスタンバイ状態でないと判定された場合にはそのまま処理を終了する。
図6は旋回量演算部203で演算する対象の旋回量を示したものである。ステップ502では,旋回量演算部203は,現在の上部旋回体1dの位置(旋回角度)から左旋回方向に対する旋回範囲304の端部(旋回範囲304の右端)までの差分をとることによって図6に示す左旋回量601を演算する。同様にステップ503では,旋回量演算部203は,現在の上部旋回体1dの位置から右旋回方向に対する旋回範囲304の端部(旋回範囲304の左端)までの差分をとることによって右旋回量602の演算を行い,ステップ504へと進む。ステップ504では,旋回量演算部203は,ステップ502及びステップ503で演算した両方向に対する旋回量601,602をそれぞれ旋回許可方向決定部204へと出力し,処理を終了する。
[旋回許可方向決定部204]
旋回許可方向決定部204は,逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるとき,左右方向のうち上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304に含まれる状態に到達するまでに必要な旋回角度(旋回量)が小さい方向を旋回許可方向(逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるときに上部旋回体1dの旋回が許可される方向)として決定する部分である。本実施形態の旋回許可方向決定部204では,旋回量演算部203で演算された左右それぞれの旋回方向に対する旋回量601,602の比較を行い,旋回量がより小さい旋回方向を旋回許可方向として決定する。例えば図6のケースでは旋回量601の方が小さいので左旋回が旋回許可方向となる。さらに,旋回許可方向決定部204は,ここで決定した旋回許可方向を制御指令値演算部207へと出力する。なお,旋回許可方向決定部204は,旋回量演算部203から各旋回方向の旋回量601,602が出力されている場合,すなわち,逸脱防止制御がスタンバイ状態(第3の状態)にある場合のみに上記の処理を行う。
[前回状態記憶部205]
前回状態記憶部205は,逸脱防止制御の状態(有効状態,無効状態,スタンバイ状態)が遷移したとき,その直前に設定されていた状態をコントローラ10内の記憶装置に記憶し,その記憶した状態を前回状態として制御指令値演算部207へ出力する処理を実行する部分である。なお,前回状態記憶部205は,逸脱防止制御の状態が遷移したとき,前回状態の更新を自動的に行うものとする。例えば,状態切換部202により切り換えられた現在の逸脱防止制御の状態(現在状態)と,前回状態記憶部205が記憶した前回状態とを参照することで,スタンバイ状態(第3の状態)にある場合に上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態から旋回範囲304に含まれる状態に変化したタイミング(有効状態(第1の状態)に遷移したタイミング)を判別できる。
[無操作判定部206]
無操作判定部206は,操作圧力センサ8a,8bの検出値に基づいて操作レバー7aが無操作状態であることを判定する処理を行う部分である。操作圧力センサ8a,8bから得られた各旋回方向への操作圧力が旋回動作を起こさない程度の圧力である場合,無操作判定部206は当該方向への操作はされていないと判定する。ただし,旋回操作方向の切換時など,操作圧力が一時的に低下する状況も想定されることから,無操作判定部206は,いずれの方向に対しても旋回操作の無い状態が所定時間(例えば,1000[ms])継続していることを条件として,無操作状態であることを判定し,その結果を制御指令値演算部207へ出力する。
[制御指令値演算部207]
制御指令値演算部207は,逸脱防止制御状態が有効状態(第1の状態)である場合,逸脱防止制御を行うために電磁比例弁11a,11bに対して出力する制御指令値を演算する処理を実行する部分である。
図7は制御指令値演算部207における処理の流れを示したものである。ステップ701では,制御指令値演算部207は,現在の逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)であるか否かの判定を行う。当該判定にてスタンバイ状態であると判定された場合には,制御指令値演算部207はステップ702へと進む。
ステップ702では,制御指令値演算部207は,旋回許可方向決定部204で決定された旋回許可方向が左方向(左旋回)と右方向(右旋回)のいずれであるかを判定し,当該判定にて左方向と判定された場合にはステップ708へ,当該判定にて右方向と判定された場合にはステップ709へと進む。
ステップ708及びステップ709では,左右方向のうち旋回許可方向の旋回に対しては速度制限を行うが旋回動作は許可する制御指令値(本実施形態では50)を,もう一方向(旋回許可方向と反対の方向)の旋回に対しては旋回動作自体を禁止する制御指令値(本実施形態では100)を演算する。本実施形態では,制御指令値演算部207の演算した制御指令値が0であれば電磁比例弁11a,11bは動作せず,オペレータによる旋回操作に対する介入制御は行われない。そのため,オペレータによる操作レバー7aへの入力のまま上部旋回体1d(旋回モータ3d)が動作する。また,演算した制御指令値が100の場合には,電磁比例弁11a,11bは,操作レバー7aの操作に応じて出力される操作圧力を完全に遮断する。そのため,操作レバー7aを介して旋回操作が入力されていたとしても,上部旋回体1dの旋回動作は不可能となる。制御指令値は0~100の範囲内で決定され,その値に応じて旋回動作速度の上限は線形的に減少する。本実施形態では,図7のステップ708,709に示すように旋回許可方向に対応する電磁比例弁11a,11bの制御指令値を50としており,コントローラ10の逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にある場合には,旋回許可方向に上部旋回体1dを旋回する時の旋回速度に制限速度を設定している。具体的には,操作レバー7aの操作量を最大とした場合であっても,最大動作速度の50%が旋回許可方向に対する旋回速度の上限となる。
ステップ701で,現在の逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)でないと判定された場合には,制御指令値演算部207は,ステップ703において現在の逸脱防止制御状態が有効状態(第1の状態)であるか否かの判定を行う。当該判定において有効状態(第1の状態)でないと判定された場合(すなわち無効状態(第2の状態)にある判定された場合)には,逸脱防止制御は実施不能である。そこで,制御指令値演算部207は,ステップ710において,2つの電磁比例弁11a,11bに対する制御指令値としていずれも0を演算・出力する。
一方,ステップ703の判定において現在の状態が有効状態(第1の状態)にあると判定された場合には,制御指令値演算部207は上部旋回体1dの旋回角度を旋回範囲304内に止めるために逸脱防止制御を行う。具体的には,制御指令値演算部207は,ステップ704へと進み,現在の旋回角度から左右の旋回範囲304の端部までの旋回量を演算する。図8はこのとき演算される左方向への旋回量801と右方向への旋回量802を示したものである。ステップ705では,ステップ704で演算された旋回量801,802に応じて各電磁比例弁11aと11bに対する制御指令値を演算する。このとき,制御指令値は上部旋回体の旋回角度が旋回範囲304から逸出しないように決定する必要があるため,現在の旋回角度から旋回範囲304の両端までの旋回量801,802が小さくなるほど制御指令値が大きくなるような比例制御を行い,旋回範囲304内で上部旋回体1dの旋回動作を停止させるよう制御指令値を決定する。
次に,ステップ706では,制御指令値演算部207は,前回状態記憶部205からの出力に基づいて,逸脱防止制御の前回状態がスタンバイ状態(第3の状態)であったか否かの判定を行う。当該判定にて,前回状態がスタンバイ状態(第3の状態)でなかった場合には,制御指令値演算部207は,ステップ711において,ステップ705で演算された各方向に対する制御指令値をそのまま出力する。一方,ステップ706で逸脱防止制御の前回状態がスタンバイ状態(第3の状態)であったと判定された場合には,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態から旋回範囲304に含まれる状態に変化したことでスタンバイ状態(第3の状態)から現在の有効状態(第1の状態)に移行してきたと判断し,ステップ707において現在の有効状態(第1の状態)に移行してきてからの間に操作レバー7aの無操作状態が所定時間継続したか否かを判定する。ここで無操作状態が所定時間継続したと判定された場合はステップ711へ,無操作状態は所定時間継続しなかったと判定された場合はステップ712へと進む。
ステップ712では,前回状態であるスタンバイ状態(第3の状態)での旋回許可方向に対応する電磁比例弁11a,11b(すなわち,ステップ708または709で制御指令値が50だった電磁比例弁11aまたは11b)の制御指令値を50と演算し,その制御指令値を対応する電磁比例弁に対して出力する。ところで,例えば上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態から旋回範囲304に含まれる状態に変化してスタンバイ状態から有効状態に切り替わるタイミングで制限速度を解除すると,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲に含まれたタイミングで旋回速度が急増してオペレータに違和感を与える可能性がある。しかし,上記のようなステップ706,707,712という一連の処理を実行することで,スタンバイ状態(前回状態)で旋回許可方向に掛かっていた制限速度が有効状態(現在状態)に遷移しても保持されるため,旋回範囲に含まれても旋回速度が急増せずオペレータに違和感を与えることを防止できる。なお,本実施形態では,ステップ712で制御指令値を50と演算・出力したが,ステップ708またはステップ709で演算した制御指令値(50)以下であればその他の値を制御指令値として演算・出力しても良い。換言すれば,ステップ708またはステップ709で旋回許可方向の旋回速度に設定した制限速度(第1の制限速度)以下の制限速度(第2の制限速度)をステップ712で掛けるようにすれものであれば,任意の制御指令値を演算・出力できる。
なお,ステップ706,707,712の一連の処理は,不実施の場合にも本発明の課題を達成可能であり,省略が可能である。また,ステップ712では,スタンバイ状態の旋回許可方向と反対の方向については制御指令値を0(すなわち制限無し)と演算・出力しても良い。
[電磁比例弁制御部208]
電磁比例弁制御部208は,制御指令値演算部207で演算された各旋回方向に対する逸脱防止制御の指令値を電流値へと変換し,電磁比例弁11a,11bへとそれぞれ出力する。
[報知制御部209]
報知制御部209は,現在の逸脱防止制御状態や制御指令値の情報をオペレータへ報知するためのモニタ画像又はブザー信号を生成し,各出力装置(タッチパネルモニタ12及びブザー13)へとそれぞれ出力する。モニタ12上に表示する情報の例としては,現在の逸脱防止制御状態(有効状態,無効状態,スタンバイ状態)や速度制限の状態(旋回速度制限中,非制限中),旋回許可方向等が挙げられる。また,ブザー13による報知では,逸脱防止制御状態が切り替わったタイミングや旋回速度の制限中であることをオペレータに伝えるようなブザーを出力することが想定される。
[動作]
上記のように構成された本実施形態に係る油圧ショベル1の動作の例について説明する。図9は施工現場の様子を示した例である。本現場環境では,油圧ショベル1は掘削位置901において地盤の掘削を行い,放土位置902において,掘削した土の放土を行う。これら掘削・放土作業は複数回にわたって繰り返し実施され,放土位置902には次第に土が堆積していく。放土位置902に一定以上の土が堆積した場合,ダンプトラック903へ堆積した土の積込を行い,再び掘削・放土作業へと戻るといった一連の流れによって作業が進められる。このとき,オペレータは掘削・放土作業中はタッチパネルモニタ12上の設定スイッチをON位置(第1の位置)に切り換えて逸脱防止制御を有効状態(第1の状態)とし,予め設定した旋回範囲304から上部旋回体1dが逸出しないよう作業を行う。ただし,積込を行う際には設定スイッチをOFF位置(第2の位置)に切り換えることで一時的に逸脱防止制御を無効状態(第2の状態)とし,積込完了後は旋回範囲304へと上部旋回体1d位置を戻し,再び設定スイッチをON位置に切り換えて逸脱防止制御を有効状態(第1の状態)へと切換える。なお,本現場環境では,各作業機械の稼働範囲を分離するために作業境界904が設定されており,各作業機械は一時的な積込作業等を除き,それぞれの稼働範囲内でのみ作業を行う。
本来の作業では,前述のようにダンプトラック903への積込完了後,再び旋回範囲304に含まれるように上部旋回体1dの旋回角度を戻した後,逸脱防止制御を有効状態に切り替える操作(すなわち設定スイッチをON位置に切り換える操作)が行われると想定される。しかし,こうした作業は長時間にわたって何度も繰り返し行われることから,オペレータが誤ったタイミングで,すなわち,旋回角度が旋回範囲304から外れたタイミングで設定スイッチをON位置に切り替えてしまうケースも少なからず発生することが想定される。
図10はそうした誤操作によって,油圧ショベル1がスタンバイ状態へ遷移したときの様子を示した図である。図10の(A)のように上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から外れた状態で誤操作(設定スイッチをONに切換)が行われた場合,状態切換部202において,「タッチパネルモニタ12の設定スイッチがON位置に切り換えられている」かつ「上部旋回体1dの旋回角が旋回範囲304から外れている」という条件を満たしていることから,図4に示す処理に従ってスタンバイ状態(第3の状態)へと移行する(図10の(B)参照)。次に,旋回量演算部203では,ステップ503及びステップ503において左右の旋回方向に対応する旋回範囲304の端部までの旋回量601,602を演算し,旋回許可方向決定部204では,2つの旋回量601,602のうちの小さい方に係る方向を旋回許可方向として決定する。図10に示す例では,現在の位置(旋回角度)から左旋回方向1001に対する旋回範囲304の端部までの旋回量は右旋回方向1002に対する旋回範囲304の端部までの旋回量よりも小さいため,左旋回方向1001が旋回許可方向として決定される。
制御指令値演算部207では,図7に示したステップ701,ステップ702,ステップ708の順に処理が行われ,左旋回方向(旋回許可方向)1001に対する電磁比例弁11aへの制御指令値を「50」,右旋回方向(旋回禁止方向)1002に対する電磁比例弁11bへの制御指令値を「100」として出力する。そのため,操作レバー7aの操作によって生じる左旋回方向(旋回許可方向)1001への操作圧力は,操作レバー7aの操作量を最大としたときの操作圧力の半分が上限となる。また,右旋回方向(旋回禁止方向)1002への操作圧力は完全に遮断されるため,操作レバー7aの操作量に依らず操作圧力は生じない。その結果,図10の(B)に示すように,上部旋回体1dは左旋回方向1001(旋回許可方向)については制限速度での旋回動作が可能となり,右旋回方向1002(旋回禁止方向)については旋回動作そのものが不可能となる。このように,左右方向のいずれか一方向(旋回許可方向)への旋回動作のみを可能とし,かつ,その旋回動作に制限速度を設定して(速度制限を行って),オペレータの操作レバー7aによる上部旋回体1dの操作に制限を加えてオペレータに違和感を誘発させることで,現在はスタンバイ状態(第3の状態)にあり旋回角度が旋回範囲内に復帰すると自動的に有効状態(第1の状態)に遷移することをオペレータに直感的に理解させることが容易になる。したがって,設定スイッチの誤操作をしても,有効状態への自動復帰後にオペレータの意図に反して逸脱防止制御が実行されることを防止できる。
すなわち,本実施によれば,上部旋回体1dの旋回角が旋回範囲304の外にある場合でもオペレータによる逸脱防止制御の有効化操作(設定スイッチのON操作)を受け付けるので作業効率の低下を抑制できる。また,当該有効化操作の受け付け後,上部旋回体1dの旋回角が旋回範囲304内に復帰した際に逸脱防止制御が有効化される状態にあること(すなわち現在はスタンバイ状態にあること)を効果的にオペレータに伝達できるので,旋回範囲304内で逸脱防止制御が発動してもオペレータが受ける違和感の程度を抑制できる。
また,本実施形態では旋回範囲304内に復帰する際に旋回量が小さくなる方向を旋回許可方向としており,旋回範囲304内への復帰が短時間で可能になるため,作業効率の向上が見込める点もメリットとなる。
図11は図10の状態の後,旋回範囲304内へ復帰したことによって逸脱防止制御が有効状態となった様子を示している。本実施形態の油圧ショベル1では,旋回範囲304内への復帰後は,状態切換部202によって逸脱防止制御状態が自動的に有効状態(第1の状態)に移行する。このとき,前回状態記憶部205において前回状態はスタンバイ状態(第3の状態)であると記憶されているため,制御指令値演算部207は図7のステップ706からステップ707へと処理を進める。さらに,ステップ707では無操作判定部206によって操作レバー7aの無操作状態があったと判断されるまでの間,ステップ712の処理によって旋回許可方向に対する制限速度と同等以上の制限を行うことによって,逸脱防止制御が自動的に有効状態になったときの急激な動きだしを抑止し,オペレータに与える違和感を低減できる。なお,無操作状態があったと判断された場合は,ステップ711へと進み,図11の(B)に示す通り,左右の両方向に対して操作レバー7aの操作量通りに旋回動作が可能となる(但しステップ705において制御指令値>0である場合を除く)。
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態の例について説明する。図12は第2の実施形態のコントローラ10の機能ブロック図を示したものである。本実施形態のコントローラは,前述の図2の第1の実施形態における旋回量演算部203を逸出方向記憶部210に変更したものに相当する。逸出方向記憶部210は,コントローラ10が無効状態(第2の状態)にある場合に上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から逸脱したときの旋回方向(逸出方向)が右か左かを記憶する。旋回許可方向決定部204は,逸出方向記憶部210が記憶した逸出方向とは逆方向を旋回許可方向として決定する。なお,その他の部分の機能については第1の実施形態と同じであるため,ここでは第2の実施形態における旋回許可方向決定部204と逸出方向記憶部210の動作についてのみ説明する。
[逸出方向記憶部210]
図13は逸出方向記憶部210における処理の流れを示したものである。逸出方向記憶部210は,タッチパネルモニタ12によって所定の旋回範囲304が設定され,かつ,状態切換部202で判定された現在の逸脱防止制御状態が無効状態(第2の状態)である場合,上部旋回体1dが旋回範囲304から逸出したときの旋回方向(逸出方向)の記憶を行い,その記憶した逸出方向を旋回許可方向決定部204へと出力する。
まずステップ1301では,逸出方向記憶部210は,現在の逸脱防止制御状態が無効状態(第2の状態)であるか否かの判定を行う。当該判定において逸脱防止制御状態が無効状態(第2の状態)であると判定された場合にはステップ1302へと進む。一方,無効状態(第2の状態)ではないと判定された場合には,逸出方向の記憶プロセスが不要となるため,そのまま処理を終了する。例えば有効状態(第1の状態)であれば,逸脱防止制御が機能して旋回範囲304からの逸脱が防止されるように自動的に旋回動作の制御が働くため,逸出方向の記憶は不要となる。
次にステップ1302では,逸出方向記憶部210は,旋回範囲304の設定の有無を判定し,当該判定にて旋回範囲304の設定がされていると判定された場合にはステップ1303へと進む。一方,旋回範囲304の設定がされていないと判定された場合には旋回範囲304からの逸出を判定することができないため,以降の過程を省略し,処理を終了する。
ステップ1303では,逸出方向記憶部210は,現在の旋回角度が旋回範囲304に含まれるか否かを判定する。当該判定にて現在の旋回角度が既に旋回範囲304から外れている場合(旋回範囲304の外側の場合)は逸出時の旋回方向を判定することができないため,ステップ1301とステップ1302同様に,以降の処理を省略し,終了する。一方,現在の旋回角度が旋回範囲304に含まれる場合には,ステップ1304へ進む。
ステップ1304では,逸出方向記憶部210は,旋回角度センサ9からの出力の時間変化をとることによって,現在の旋回方向を判定する。さらに,ステップ1305では判定した旋回方向を記憶する。続くステップ1306では,逸出方向記憶部210は,現在の旋回角度が旋回範囲304から外れたか否かを判定し,外れた場合にはステップ1307に進む。これらステップ1304,1305,1306の処理は上部旋回体1dの現在の旋回角度が旋回範囲304内から旋回範囲304外へと移動する,すなわち,旋回範囲304からの逸出が起こるまでの間繰り返し処理を行う。
ステップ1307では,逸出方向記憶部210は,ステップ1304及びステップ1305で判定及び記憶された逸出時の旋回方向を旋回許可方向決定部1304へと出力する。ステップ1308では,逸出方向記憶部210は,上部旋回体1dの現在の旋回角度が旋回範囲304に含まれるか否かを判定することにより,旋回範囲304内に復帰するまでの間,ステップ1307の処理を繰り返して実行する。旋回範囲304内に復帰した場合には処理を終了する。
[旋回許可方向決定部204]
旋回許可方向決定部204は,逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるとき,逸出方向記憶部210から出力された左右いずれかの旋回方向,すなわち,旋回範囲304から逸出した時の旋回方向とは異なる方向を旋回許可方向として決定し,制御指令値演算部207へと出力する。オペレータは目標地点までの旋回量だけでなく,障害物の有無や作業現場でのルール等を考慮して,旋回範囲304から逸出する際の旋回方向を決定すると考えられる。そのため,特定の状況下では,このように逸出時に通過した経路を再び通過するように旋回許可方向を決定することで,作業効率を向上することが可能である。
[動作]
本実施形態に係る油圧ショベル1の動作について説明する。図14は施工現場の様子を示した例である。第1の実施形態で示した例(図9参照)とは異なり,旋回範囲304を基準にして右旋回方向に障害物1401が存在している。障害物1401の例としては施工現場内に設置されているフェンスや木といったものが挙げられる。
また,図15は本現場環境において,逸脱防止制御が無効状態(第2の状態)からスタンバイ状態(第3の状態)へ移行した様子を示したものである。本現場環境では,放土位置902に堆積した土を積み込むためのダンプトラック903が図15(A)に示す位置にあった場合,オペレータは障害物1401との接触を避けるため,旋回量がより大きい旋回経路1501を経由してダンプトラック903への積込みを行う必要がある。
図15の(A)のとき,逸出方向記憶部210は,「逸脱防止制御状態が無効状態(第2の状態)である」かつ「旋回範囲304が設定されている」という条件を満たすことから,ステップ1303以降において,上部旋回体1dの旋回角度が旋回範囲304から逸出した際の旋回方向(逸出方向)を記憶及び出力する処理(ステップ1304~1308)を実施する。
本実施形態では,油圧ショベル1は障害物1401を回避するため,ダンプトラック903への積込を行う際に左旋回によって旋回範囲304から逸出する(図15の(A)参照)。そのため,逸出方向記憶部210からは「左旋回方向」が逸出方向として出力される。その後,図15(A)の状態でオペレータがタッチパネルモニタ12上の設定スイッチをONに切り換えると逸脱防止制御状態がスタンバイ状態(第3の状態)に移行する。この場合,図15(B)に示すように,旋回許可方向決定部204は,逸出時の旋回方向(すなわち図15の例では「左旋回方向」)と反対方向である「右旋回方向」を旋回許可方向として決定する。
このように,何らかの要因(図15の例では障害物1401の存在)で,オペレータが意図的に旋回量の大きい方向に旋回して旋回範囲304を逸脱しなければならないケースも想定される。そうした場合は,本実施の形態のように,逸脱の旋回経路を辿って旋回範囲内に復帰するように旋回許可方向を決定することにより,作業効率を向上させることが可能である。
なお,本発明は,上記の各実施の形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば,本発明は,上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず,その構成の一部を削除したものも含まれる。また,ある実施の形態に係る構成の一部を,他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
上記の各実施形態では,逸脱防止制御の状態がスタンバイ状態(第3の状態)にあるときに,「左右方向のうち一方向(旋回許可方向)の旋回を許可しながら他方向(旋回禁止方向)の旋回を禁止することに加えて,当該一方向の旋回に制限速度を設定すること」で,オペレータの操作レバー7aによる旋回操作に制限を加えた。すなわち,この構成によりスタンバイ状態ではオペレータの旋回操作と上部旋回体1dの挙動とが乖離してオペレータに違和感を与えるので,現在の状態がスタンバイ状態であることをオペレータに認識させることができる。同様の効果を奏する構成は上記のものに限られず,旋回操作と上部旋回体1dの挙動の乖離を発生させることでスタンバイ状態であることをオペレータに認識させられる構成であればよい。例えば,一方向の旋回を許可して他方向の旋回を禁止するだけでも良いし(この場合,一方向の旋回速度に制限速度を設けない),旋回速度に制限速度を設定するだけとしても良い(この場合,左右の両方の旋回を許可する)。
また,上記のコントローラ10に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は,それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また,上記のコントローラ10に係る構成は,演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることで当該コントローラの構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は,例えば,半導体メモリ(フラッシュメモリ,SSD等),磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク,光ディスク等)等に記憶することができる。
また,上記の各実施の形態の説明では,制御線や情報線は,当該実施の形態の説明に必要であると解されるものを示したが,必ずしも製品に係る全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
1…作業機械,1A…フロント作業装置,1B…車体,1d…上部旋回体(旋回体),1e…下部走行体(走行体),3d…旋回モータ(旋回駆動装置),7a…操作レバー(操作装置),8a,8b…操作圧力センサ,9…旋回角度センサ(角度センサ),10…コントローラ,11a,11b…電磁比例弁,201…内外判定部,202…状態切換部,203…旋回量演算部,204…旋回許可方向決定部,205…前回状態記憶部,206…無操作判定部,207…制御指令値演算部,210…逸出方向記憶部,301…旋回角度,304…旋回範囲,1001,1503…旋回許可方向

Claims (6)

  1. 走行体と
    左右方向に旋回可能に前記走行体に取り付けられた旋回体と,
    前記旋回体を操作するためにオペレータによって操作される操作装置と,
    前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回体を旋回駆動させる旋回駆動装置と,
    前記走行体に対する前記旋回体の旋回角度を検出する角度センサと,
    前記走行体に対する前記旋回体の前記旋回角度が所定の旋回範囲から逸脱しないように,前記角度センサで検出される前記旋回角度及び前記操作装置に入力される操作に基づいて前記旋回駆動装置を制御する逸脱防止制御が実行可能なコントローラとを備えた作業機械において,
    第1の位置及び第2の位置のいずれか一方の位置に切り換えられるスイッチを備え,
    前記コントローラは,
    前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行可能な第1の状態に移行し,
    前記スイッチが前記第2の位置に切り換えられた場合には,前記逸脱防止制御を実行不能な第2の状態に移行し,
    前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態で前記スイッチが前記第1の位置に切り換えられた場合には,第3の状態に移行し,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御を実行不能であり,前記操作装置による前記旋回体の動作を制限し,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行する
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1の作業機械において,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れているときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行不能であり,前記旋回体の前記左右方向の旋回のうち一方向の旋回を許可するが他方向の旋回を禁止し,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記コントローラは,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行する
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項2の作業機械において,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合には,前記コントローラは前記旋回体が前記一方向に旋回する時の旋回速度に対して第1の制限速度を設定する
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項3の作業機械において,
    前記コントローラは,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から外れた状態から前記旋回範囲に含まれる状態に変化したときには,前記逸脱防止制御が実行可能な前記第1の状態に移行して,前記旋回体が前記一方向に旋回する時の旋回速度に対して前記第1の制限速度以下の第2の制限速度を設定し,
    前記第2の制限速度の設定後に前記操作装置の無操作状態が所定時間継続した場合には,前記第2の制限速度の設定を解除する
    ことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項2の作業機械において,
    前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回が許可される前記一方向は,前記左右方向のうち前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲に含まれる状態に到達するまでに必要な旋回角度が小さい方向である
    ことを特徴とする作業機械。
  6. 請求項2の作業機械において,
    前記コントローラは,前記コントローラが前記第2の状態にある場合に前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から逸脱したときの旋回方向を記憶し,前記コントローラが前記第3の状態にある場合に前記旋回体の旋回が許可される前記一方向を,前記旋回体の旋回角度が前記旋回範囲から逸脱したときの前記旋回方向とは逆方向に設定する
    ことを特徴とする作業機械。
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