JP7039498B2 - 液相の存在下でのアルコールの酸化によるアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法 - Google Patents

液相の存在下でのアルコールの酸化によるアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液相の存在下でのアルコールの酸化によって特にプレナール(prenal)(3-メチル-2-ブテナール)等のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドを製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、液相及び触媒の存在下でのアルコールの酸化によって特にプレナール(3-メチル-2-ブテナール)等のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドを製造する方法であって、液相が液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸化剤が酸素である、方法に関する。
プレナールは、特に、シトラール等のテルペン系香料の製造、及びビタミンE等のビタミンの製造に重要な化学中間体であり、したがって技術的及び経済的に極めて重要である。
プレナールを製造する最も一般的な手順では、プレノール(3-メチル-2-ブテン-1-オール)又はイソプレノール(3-メチル-3-ブテン-1-オール)を出発化合物として使用する。例えば、欧州特許出願公開第0 881 206号では、これらの出発化合物が気相中で銀触媒を使用して酸素で酸化されることが記載されている。このアプローチの選択性は、例えば国際公開第2008/037693号に開示されているようにさらに触媒系を開発することによって改善することができよう。しかし、充分な変換率及び選択性を得るためには、短い接触時間を維持しながら約360℃の温度で気相手順を実施する必要がある。これは、一方では、適切な反応性を確保するために、他方では感受性の反応物質及び生成物の分解反応を防ぐために必要とされる。これらの条件は高価な設備を使用することによって初めて達成することができる。
有機溶媒を使用した液相中での酸化によりアルファ,ベータ不飽和アルデヒドを製造する方法がTetrahedron, Vol 9 (1960), 67-75, Adv. Synth. Catal. 345 (2003), 517-523並びにGreen Chemistry, 2 (2000), 279-282に開示されている。
Chem. Commun. (2008), 3181-3183には、ベンジルアルコール及びシンナミルアルコールの水中での酸素による酸化が記載されている。Catalysis Today 121 (2007), 13-21には、置換されたベンジルアルコールの酸素による酸化が記載されている。Chem. Commun. (2007), 4375-4377には、水及び酸素の存在下でのシンナミルアルコールのケイヒ酸への酸化並びにベンジルアルコールの安息香酸への酸化が開示されている。Catalysis Today 57 (2000) 127-141には、5-ヒドロキシメチルフルフラールの酸化及びシンナミルアルコールの酸化が記載されている。特開2010-202555号には、酸化剤として酸素を用いた液相での3つの群のアルコールの対応するアルデヒドへの酸化が記載されている。これらの文献のいずれにも、本発明によるアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法は開示されていない。
国際公開第99/18058号には、ヘキサノール等の第一級アルコールの溶媒を用いない有酸素酸化の方法が開示されている。
Chem. Commun. (2007) 4399-4400には、有機溶媒のない条件下Ptブラック触媒の存在下で酸化剤として水性過酸化水素を用いたアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの高い収率での形成が記載されている。表1には1群のアルコールに対するこの反応が開示されており、エントリー7では酸化剤として5%過酸化水素を、触媒としてPtブラックを用いた3-メチル-2-ブテノールの3-メチル-2-ブテナールへの酸化が開示されている。3-メチル-2-ブテナールは91%の収率で得られている。エントリー4ではシンナミルアルコールに対するこの反応が開示されている。この文書の4399頁、左欄には酸化剤として過酸化水素を使用する必要性が次のようにはっきりと述べられている「H2O2(空気雰囲気下)を使用しないとシンナムアルデヒドは<10%の収率でしか得られなかった」。この文献の脚注12には以前の研究が次のようにまとめられている「O2(又は空気)によるシンナミルアルコールのシンナムアルデヒドへの酸化が報告されているが、有機溶媒及び/又は塩基が高い収率及び選択性を達成するために必要である」。
Chem. Commun. (2007) 4399-4400は、水性の液相中触媒の存在下において酸化剤として水性過酸化水素を用いた酸化によりプレノールからプレナールを91%の収率で製造する方法を開示しているので最も近い先行技術と考えられる。この文献は、アルファ,ベータ不飽和アルデヒドを製造する方法で酸化剤として酸素又は空気を使用することを明白に退けていることに留意するべきである。
式(I)のアルファ,ベータ不飽和アルデヒド、特にプレナールを製造する簡単で効率的な方法であって、工業規模の製造に適した方法を提供することが本発明の目的であった。方法は操作が容易であり、製造されるアルデヒドの高い収率及び高い選択性を確実にし、したがって対応する酸への過酸化を回避すると思われる。さらに、毒性又は高価な試薬の使用が回避されると思われる。
この目的が、触媒の存在下及び液相の存在下での酸化であって、液相が、20℃及び1バールで決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸素を酸化剤として使用する酸化によって達成されることがこの度見出された。
驚くべきことに、本発明の方法によって、式(I)のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドを優れた収率及び選択性で得ることができるということが見出された。さらに本発明による方法は一連の利点を伴う。本発明による方法では、中程度~低量の触媒のみを必要としながら、温度及び圧力の両方が穏やかである条件下、式(I)のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドを高い収率で製造することが可能になる。本方法はゼロ又は低量の有機溶媒で行うことができ、したがって環境上問題のある廃棄物流を回避するか又は最小にすることができる。この方法では所望のアルデヒドの簡単な単離も可能になる。
Chem. Commun. (2007) 4399-4400に記載されている方法とは対照的に、過酸化水素を使用する必要がなく、同時に収率が増大する。
したがって、本発明は、
一般式(I)
(I) (R1)(R2)C=C(R3)-CHO
[式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、水素、場合によりNO2、CN、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、C1-C6アシル、C1-C6アシルオキシ、アリールから選択される1、2、3、又は4個の同一又は異なる置換基を有していてもよいC1-C6-アルキル;場合によりNO2、CN、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、C1-C6アシル、C1-C6アシルオキシ、アリールから選択される1、2、3、又は4個の同一又は異なる置換基を有していてもよいC1-C6-アルキレンから選択される]
のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法であって、
一般式(II)
(II) (R1)(R2)C=C(R3)-CH2-OH
[式中、R1、R2及びR3は上に挙げた意味を有する]
のアルコールを触媒の存在下及び液相の存在下で酸化することによる方法であり、
液相は、20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸化剤は酸素である、方法に関する。
本発明の実施形態は次の通りである。
1. 一般式(I)
(R1)(R2)C=C(R3)-CHO、(I)
[式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、水素、場合によりNO2、CN、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、C1-C6アシル、C1-C6アシルオキシ、アリールから選択される1、2、3、又は4個の同一又は異なる置換基を有していてもよいC1-C6-アルキル;場合によりNO2、CN、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、C1-C6アシル、C1-C6アシルオキシ、アリールから選択される1、2、3、又は4個の同一又は異なる置換基を有していてもよいC1-C6-アルキレンから選択される]
のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法であって、
一般式(II)
(R1)(R2)C=C(R3)-CH2-OH、(II)
[式中、R1、R2及びR3は上に挙げた意味を有する]
のアルコールを触媒の存在下及び液相の存在下で酸化することによる方法であり、
液相が、20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸化剤が酸素である、方法。
2. R1、R2又はR3が、互いに独立して、H又はCH3から選択される式(II)のアルコールが使用される、前請求項のいずれかに記載の方法。
3. R1がHであり、R2及びR3がCH3である式(II)のアルコールが使用される、前請求項のいずれかに記載の方法。
4. 液相が、液相の総重量に基づいて少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%の水を含有する、前請求項のいずれかに記載の方法。
5. 酸化を、白金、パラジウム及び金からなる群から選択される触媒の存在下で実施する、前請求項のいずれかに記載の方法。
6. 触媒が白金を含む、前請求項のいずれかに記載の方法。
7. 触媒が支持体上にある、前請求項のいずれかに記載の方法。
8. 酸化を、20℃~100℃の温度、好ましくは20℃~70℃の温度で実施する、前請求項のいずれかに記載の方法。
9. 酸化を、0.2~8バールの酸素分圧下で実施する、前請求項のいずれかに記載の方法。
一般的な定義:
本発明との関連で、一般的に使用されている用語は、他に述べない限り、以下の通り定義される。
接頭辞Cx-Cyは特定の場合の可能な炭素原子の数を示す。
アルキル及びそれから誘導された、例えばアルコキシ、アシル、アシルオキシ等の基の中の全てのアルキル部分もまた、Cx-Cyで示されるようにx~y個の炭素原子を有する飽和の直鎖又は分岐した炭化水素基を指す。
したがって用語C1-C4-アルキルは、1~4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐したアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、ブチル、1-メチル-プロピル(sec-ブチル)、2-メチルプロピル(イソブチル)又は1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)を示す。
用語C1-C6-アルキルは、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐したアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-2-メチルプロピルを示す。
用語アルケニルは、Cx-Cyで示されるようにx~y個の炭素原子を有し、任意の所望の位置に二重結合を有するモノ-又はポリ-、特にモノ不飽和の、直鎖又は分岐した炭化水素基、例えばC1-C6-アルケニル、好ましくはC2-C6-アルケニル、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル及び1-エチル-2-メチル-2-プロペニルを示す。
用語置換基は、NO2、CN、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、C1-C6アシル、C1-C6アシルオキシ及びアリールからなる群から選択される基を示す。
用語ハロゲンは、各々の場合にフッ素、臭素、塩素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素を示す。
用語アルコキシは、酸素原子を介して分子の残部に結合した、1~6個の(C1-C6-アルコキシ)又は1~4個の(C1-C4-アルコキシ)炭素原子を含む直鎖又は分岐した飽和アルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブチルオキシ、1-メチルプロポキシ(sec-ブチルオキシ)、2-メチルプロポキシ(イソブチルオキシ)及び1,1-ジメチルエトキシ(tert-ブチルオキシ)を示す。
用語(C1-C6-アルコキシ)カルボニルは、カルボニル基を介して分子の残部に結合した、1~6個の炭素原子を有するアルコキシ基を示す。その例は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル及びtert-ブトキシカルボニル、n-ペンチルオキシカルボニル並びにn-へキシルオキシカルボニルである。
用語C1-C6アシルは、カルボニル基を介して分子の残部に結合した、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐した飽和アルキル基を示す。その例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、2-メチルプロピオニル、3-メチルブタノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルである。
用語C1-C6アシルオキシは、酸素原子を介して分子の残部に結合したC1-C6アシル基を示す。その例は、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシである。
用語アリールは、6~14個の炭素原子を有する炭素環式の芳香族基を示す。その例は、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントラセニル及びフェナントレニルを含む。アリールは好ましくはフェニル又はナフチル、特にフェニルである。
選択性は、形成した一般式(I)のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドのモル数を、消費された一般式(II)のアルコールのモル数で割った値と定義される。形成した一般式(I)のアルファ,ベータ不飽和アルデヒド及び消費された出発化合物の量は実験セクションに規定されているGC分析によって容易に決定することができる。
本発明の好ましい実施形態
本発明による出発化合物及び方法の好ましい実施形態に関する、特に可変の色々な反応物質及び生成物並びに方法の反応条件の好ましい意味に関する以下の所見は、単独で、又はより特定的には、互いのあらゆる考えられる組合せで適用される。
出発化合物(反応物質):
本発明の好ましい実施形態において、R1、R2及びR3が、互いに独立して、H、C1-C6-アルキル及びC1-C6-アルキレンからなる群から選択される一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R3がHである一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R1、R2及びR3が、互いに独立して、H、C1-C4-アルキル及びC2-C6-アルキレンからなる群から選択される一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R1、R2及びR3が、互いに独立して、H、CH3及びC2H5からなる群から選択される一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R1、R2及びR3が、互いに独立して、H及びCH3からなる群から選択される一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R1がHであり、R2及びR3がCH3である一般式(II)のアルコールが使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R3がHであり、R2及びR1がCH3である一般式(II)のアルコール(=3-メチル-2-ブテン-1-オール、プレノール)が使用される。
本発明の好ましい実施形態において、R1がCH3であり、R3がHであり、R2がC6-アルケニル、好ましくは1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル及び1-エチル-2-メチル-2-プロペニルである一般式(II)のアルコールが使用される。
方法
本発明との関連で、反応混合物は、反応のあらゆる成分、例えば反応物質、水、触媒、O2及びその他、例えば溶媒等の任意選択の成分からなる。
驚くべきことに、本発明による方法は、液相の存在下において実行することができるということが見出され、ここで液相は、20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
本発明による方法は液相の存在下において実施される。液相は、20℃及び1バールの圧力で液体である反応混合物の全ての成分からなる。
本発明による方法を他の温度又は圧力で実施するにしても、液相を決定する基準は20℃及び1バールの圧力での全ての成分の物理的状態である。
液相は1つ以上、例えば2つ又は3つの別個の液相からなることができる。液相の数は、当業者が、例えば反応物質の選択及び濃度又は任意選択の溶媒に応じて選択することができる。
本発明の1つの実施形態において、本発明による方法は1つの液相からなる液相の存在下において実行することができ、ここで液相は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
本発明の1つの実施形態において、本発明による方法は2つ又は3つの別個の液相からなる液相の存在下において実行することができ、ここで少なくとも1つの別個の液相は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、この別個の液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
本発明の1つの実施形態において、本発明による方法は2つ又は3つの別個の液相からなる液相の存在下において実行することができ、ここで各々の別個の液相は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、この別個の液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
本発明の1つの実施形態において、本発明による方法は1つより多くの別個の液相からなる液相の存在下において実行することができ、ここで少なくとも1つの別個の液相は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、この別個の液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
本発明の1つの実施形態において、本発明による方法は、1つより多くの別個の液相からなる液相の存在下において実行することができ、ここで各々の別個の液相は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、この別個の液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。
液相の水含量は、例えば、(例えば液相が水性相であれば)水を加えることにより、又は(例えば液相が、例えば水性相に溶けない反応物質を含む非水性相であれば)水及び/又は溶媒及び/又は可溶化剤を加えることにより調節することができる。
したがって、液相の水含量に対する以下の好ましい範囲は少なくとも1つ又は各々別個の液相に当てはまる。
本発明の好ましい実施形態において、本方法は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%の水を含有する液相で実行される。さらなる実施形態において、本方法は、少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%の水を含有する液相で実行することができる。本発明の1つの実施形態によると、本方法は、99.5重量%の水を含有する液相で実行することができる。水の重量%はいずれも液相(又は1つより多くの液相が存在する場合、少なくとも1つ又は各々の別個の液相)の総重量に基づく。
本発明の1つの実施形態において、各々の別個の液相はこの別個の液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有する。水の重量%は20℃の温度及び1バールの圧力で決定される。
反応混合物の各々の別個の液相はさらに1つ以上の溶媒を含むことができる。適切な溶媒は、例えば出発化合物(反応物質)及び反応条件に応じて選択することができる。
好ましい実施形態において、20℃で150g/Lより大きい水溶解度を有する溶媒が選択される。好ましい実施形態において、20℃で100ミリバールより低い蒸気圧を有する溶媒が選択される。
適切な溶媒は、例えばプロトン性又は非プロトン性の溶媒である。
好ましい実施形態において、1つ以上の溶媒は、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル及びジメチルアセトアミド、一般式(III)H3C-O-(CH2O)n-CH3のポリオキシメチレンジメチルエーテル(式中、n=3~8)、シュウ酸ジメチル、メトキシ酢酸メチルエステル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジアセテート及びジエチレングリコールジアセテートからなる群から選択される。
本発明による方法の好ましい実施形態において、反応物質は、反応混合物中に、1~75重量%、好ましくは液相の総重量に基づいて1~50重量%、好ましくは液相の総重量に基づいて2~45重量%、より好ましくは液相の総重量に基づいて3~40重量%存在する。
液相が1つより多くの別個の相からなる場合、反応物質は、好ましくは反応混合物中に、1~75重量%、好ましくは1つの別個の液相の総重量に基づいて1~50重量%、好ましくは1つの別個の液相の総重量に基づいて2~45重量%、より好ましくは1つの別個の液相の総重量に基づいて3~40重量%存在する。
液相が1つより多くの別個の相からなる場合、反応物質は、好ましくは反応混合物中に、1~75重量%、好ましくは各々の別個の液相の総重量に基づいて1~50重量%、好ましくは各々の別個の液相の総重量に基づいて2~45重量%、より好ましくは1つの別個の液相の総重量に基づいて3~40重量%存在する。
驚くべきことに、本発明による方法は酸素を酸化剤として実行することができるということが見出された。酸素は希釈しないで、又は希釈して使用することができる。酸素はN2、Ar又はCO2等の他の不活性ガスで希釈することができ、例えば空気の形態であることができる。本発明の好ましい実施形態において、酸素は希釈しないで使用される。
本発明による方法は加圧下で、好ましくは1バール超~15バールの圧力下で実行することができる。
本発明の1つの実施形態において、本方法は、0.1~15バール、好ましくは0.2~8バール、より好ましくは0.2~5バール、さらにより好ましくは1~4バールのO2分圧を用いて実行される。
本発明による方法は触媒の存在下で実施される。本発明による方法に適切な触媒系は、白金、パラジウム及び金からなる群から選択される触媒として活性な金属を含む。
本発明の好ましい実施形態において、白金が触媒として使用される。
触媒として活性な金属は、任意の形態で、例えば支持体なしで、又は支持体上にある形態で使用することができる。好ましい実施形態において、触媒として活性な金属は支持体上で使用される。触媒は場合により、触媒として活性な金属の活性を高めるいわゆる促進剤を含むことができる。そのような促進剤の例はビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、スズ(Sn)又はテルル(Te)である。促進剤は、例えば、支持体上若しくは中に存在することができ、又は別途本方法に加えることができる。
本発明の1つの実施形態において、本方法はバッチ法として実施され、触媒として活性な金属対一般式(II)のアルコールのモル比は0.0001:1~1:1の範囲、より好ましくは0.001:1~0.1:1の範囲、さらにより好ましくは0.001:1~0.01:1の範囲である。
本発明の1つの実施形態において、本方法は連続法として実施され、触媒充填(catalyst load)(反応物質の総量/反応器中の触媒として活性な金属の総量/時間単位として定義される)は触媒として活性な金属1g当たり1時間当たり0.01~100gの一般式(II)のアルコールの範囲、より好ましくは触媒として活性な金属1g当たり1時間当たり0.1~20gの一般式(II)のアルコールの範囲である。
触媒として活性な金属が支持体上で使用される場合、支持体は、例えば粉末、成形体(shaped body)又は酸素の存在下で焼き戻された鉄-クロム-アルミニウム(FeCrAl)合金のメッシュ(商標Kanthal(登録商標)で市販されている)であることができる。
本発明の好ましい実施形態において、触媒として活性な金属(好ましくは白金)が支持体上で使用される。好ましい実施形態において、触媒として活性な金属(好ましくは白金)は支持体上で使用され、支持体は粉末及び成形体からなる群から選択される。
適切な支持体材料は、例えば炭素質又は酸化物材料(oxidic material)である。好ましい炭素質支持体は活性炭である。炭素質支持体材料の表面積は好ましくは少なくとも200m2/g、好ましくは少なくとも300m2/gである。炭素質支持体を使用する場合、少なくとも300m2/gの表面積を有する活性炭が好ましい。好ましい実施形態において、触媒として活性な金属(好ましくは白金)は活性炭支持体上で、好ましくは少なくとも300m2/gの表面積を有する活性炭素支持体上で使用される。
酸化物支持体を使用する場合、次の元素:Al、Si、Ce、Zr、Ti、V、Cr、Zn、Mgの酸化物を使用することができる。本発明はまた2種以上の元素を含む混合酸化物の使用も包含する。本発明の1つの実施形態において、(Al/Si)、(Mg/Si)及び(Zn/Si)混合酸化物からなる群から選択される混合酸化物が支持体として使用される。好ましい実施形態において、酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素からなる群から選択される酸化物支持体が使用される。好ましくは、酸化物支持体は少なくとも1m2/g、好ましくは少なくとも10m2/g、より好ましくは少なくとも30m2/g、より好ましくは少なくとも50m2/g、より好ましくは少なくとも75m2/g、特に好ましくは少なくとも200m2/gのBET表面積を有する。
1つの実施形態において、触媒は支持体上の白金からなる群から選択され、ここで支持体は炭素質及び酸化物材料から選択され、酸化物はAl、Ce、Zr、Ti、V、Cr、Zn及びMgからなる群から選択される元素の酸化物からなる群から選択される。
1つの実施形態において、触媒は支持体上の白金からなる群から選択され、ここで支持体は炭素質材料及び酸化物材料から選択され、酸化物はAl、Ce、Zr及びTiからなる群から選択される元素の酸化物からなる群から選択される。
好ましい実施形態において、触媒は炭素上の白金(Pt/C)及び酸化アルミニウム上の白金(Pt/Al2O3)からなる群から選択される。
触媒として活性な金属が支持体上にある場合、支持体上の触媒として活性な金属の含量は通常0.1~20wt.-%、好ましくは0.1~15wt.-%の範囲、好ましくは0.5~10wt.-%の範囲である。
本発明による方法はそのような反応に一般的な反応容器で実行することができ、反応は連続的、半バッチ式又はバッチ式モードに設定可能である。一般に、特定の反応は大気圧下で実行される。しかし、本方法はまた減圧下又は加圧下で行ってもよい。
本発明による方法は加圧下で、好ましくは1バール超~15バール(絶対)、好ましくは1バール超~10バール(絶対)の圧力下で実行することができる。本発明による方法は0.1~15バール、好ましくは0.2~10バール、好ましくは0.2~8バール、より好ましくは0.2~5バール、より好ましくは1~3、好ましくは1~2.5、より好ましくは1.2~2バールの酸素分圧で実行することができる。
本発明の好ましい実施形態において、本発明による方法は1~3、好ましくは1~2.5、より好ましくは1.2~2バールの圧力で実行される。
本発明の好ましい実施形態において、本方法はバッチ法として行われる。本発明の好ましい実施形態において、本方法は半バッチ式方法として行われる。本発明の好ましい実施形態において、本方法は連続法として行われる。
本発明の好ましい実施形態において、本方法は固定床触媒を用いて実施する。本発明による方法が固定床触媒を用いて行われる場合、適切な固定床反応器はトリクルベッド反応器、バブルパック(bubble-packed)反応器、多管式反応器及びプレート反応器からなる群から選択することができる。
本発明による方法は1つの固定床反応器で実施することができ、又は好ましくは1つより多く、好ましくは2つより多く、より好ましくは3つより多く、好ましくは3~5つの固定床反応器で実施することができる。これら1つ以上の固定床反応器は直列に配列することができる。
本発明による方法は熱交換を伴うか又は伴わない1つ以上の固定床反応器で実施することができる。本発明の1つの実施形態において、固定床反応器は1つ、いくつか又は全ての固定床反応器にわたって一定の温度が保たれるように作動させることができる。本発明の1つの実施形態において、固定床反応器は、1つ、いくつか又は全ての固定床反応器にわたって加熱又は熱除去を伴わないで規定の温度勾配が維持されるように作動させることができる。本発明の1つの実施形態において、固定床反応器は温度制御プロファイルを用いて作動させることができ、ここで規定の温度プロファイルは1つ、いくつか又は全ての固定床反応器にわたって内部又は外部の加熱又は熱除去を伴って維持される。
本発明の好ましい実施形態において、本方法は固定床触媒を備えたトリクルベッド反応器で行われる。本発明の1つの実施形態において、本方法は、直列に配列された1つより多く、好ましくは2つより多く、より好ましくは3つより多くのトリクルベッド反応器で行われる。1つの実施形態において、本方法は直列に配列された3~5つのトリクルベッド反応器で行われる。1つの実施形態において、1つ以上、好ましくは各々のトリクルベッド反応器で液体再循環流を起こさせることができる。
トリクルベッド反応器の好ましい実施形態において、反応の成分は反応器に同時に挿入することができ、すなわち、液相及び酸化剤の酸素を含む気相が反応器の同じ側に、好ましくは反応器の頂部で挿入される。
本発明の1つの実施形態において、本方法は固定床触媒を備えたバブルパック反応器で行われる。本発明の1つの実施形態において、本方法は直列に配列された1つより多く、好ましくは2つより多く、より好ましくは3つより多くのバブルパック反応器で行われる。1つの実施形態において、本方法は直列に配列された3~5つのバブルパック反応器で行われる。
バブルパック反応器の1つの実施形態において、反応の成分は反応器に同時に挿入することができ、すなわち、液相及び酸化剤の酸素を含む気相が反応器の同じ側に、好ましくは反応器の底部で挿入される。バブルパック反応器の1つの実施形態において、反応の成分は反応器に向流的に挿入することができ、すなわち、液相及び酸化剤の酸素を含む気相が反応器の反対側に挿入される。1つの実施形態において、液相は反応器の底部で反応器に挿入され、一方では、酸化剤としての酸素を含む気相は反応器の頂部で挿入される。1つの実施形態において、液相は反応器の頂部で反応器に挿入され、一方では、酸化剤としての酸素を含む気相は反応器の底部で挿入される。
本発明の好ましい実施形態において、本方法はスラリー法として行われる。本方法は撹拌槽反応器又はスラリー気泡カラムとしてスラリーをベースとする系で実施することができる。
反応は反応混合物の成分、すなわち、反応物質(=出発化合物)、すなわち一般式(II)のアルコール、水、触媒、酸化剤及び例えば1種以上の溶媒等の任意選択の成分を適切な反応条件下で接触させることによって実施される。
反応混合物の成分は原則として任意の所望の順序で互いに接触させることができる。例えば、適切な場合、水若しくは溶媒に溶解させた、又は分散形態の一般式(II)のアルコールを、最初に装入し触媒と混和することができ、又は逆に触媒系を最初に装入し一般式(II)のアルコール及び水と混和することができる。或いは、これらの成分を同時に反応容器に加えることもできる。
バッチ式スラリー法の一例として、触媒(例えば粉末としてのPt)、出発化合物(例えばプレノール)、水及び場合により1種以上の溶媒が装填される撹拌槽反応器を使用することができる。次いで反応器を酸素で加圧する。次いで反応を、所望の変換が達成されるまで実行する。
バッチ式スラリー法の一例として、触媒(例えば粉末としてのPt)、適切な場合、水若しくは溶媒に溶解させた、又は分散形態の出発化合物(例えばプレノール)、水及び場合により1種以上の溶媒が装填される撹拌槽反応器を使用することができる。次いで反応器を酸素で加圧する。次いで反応を、所望の変換が達成されるまで実行する。
半バッチ式方法の一例として、触媒(例えばPt触媒)、出発化合物(例えばプレノール)、水及び場合により1種以上の溶媒が装填される撹拌槽反応器を使用することができる。次いで、O2を、所望の変換が達成されるまで反応器に連続的に供給する。半バッチ式方法の別の例として、トリクルベッド反応器内の固定床触媒を使用することができる。次いで、出発化合物(例えばプレノール)、水、場合により1種以上の溶媒を含む溶液を、ポンプにより触媒上にループで供給し、O2を連続流として反応器を通す。本発明の1つの実施形態において、O2は過剰に加えることができ、余剰分は排出ガスに放出され、或いはO2は消費されたO2を補充するのに必要とされる量で加えることができる。
連続スラリー法の一例として、触媒が存在する連続撹拌槽反応器を使用することができる。出発化合物(例えばプレノール)、場合により1種以上の溶媒を含んでいてもよい水の溶液、及びO2を連続的に加える。O2は過剰に加えることができ、次に排出ガスを連続的に取り出すことができる。代替の実施形態において、O2は消費されたO2を補充する量で加えることができる。液体反応生成物は、反応器中の触媒を保つためにフィルターに通して連続的に取り出すことができる。
連続固定床法のさらなる例において、プレノールの溶液及びO2の両方が、触媒を含有するトリクルベッド反応器に連続的に供給される。この場合プレノール及び/又はO2の所望の変換を達成するためにガス及び/又は液体の一部又は全部を再循環させて反応器に戻すことが可能である。
好ましい実施形態において、本発明による方法は連続モードで実施される。
驚くべきことに、本発明の方法により、90%超、好ましくは93%超、好ましくは95%超、好ましくは97%超、より好ましくは99%超の範囲の(一般式(II)のアルコールに基づいた)アルファ,ベータ不飽和アルデヒドの選択性が得られることが見出された。
好ましくは、本発明による方法は、10~99.99%の範囲、好ましくは30~95%の範囲、最も好ましくは50~80%の範囲の一般式(II)のアルコールの変換が得られるまで実施する。
好ましくは、本発明による方法は、1~250℃の範囲、好ましくは5~150℃の範囲、好ましくは20~100℃の範囲、より好ましくは25℃~80℃の範囲、好ましくは30~70℃の範囲、より好ましくは35~50℃の範囲の温度で実行する。本発明の1つの実施形態において、本方法は40~80℃の範囲の温度で実行する。
得られる粗生成物は、慣習的な精製手段、例えば蒸留若しくはクロマトグラフィー又は複合手段に付してもよい。式(I)の化合物の精製用の蒸留装置として、例えば、蒸留塔、例えば場合によりバブルキャップトレイ、篩板、シーブトレイ、パッケージ若しくは充填材を備えていてもよい段塔、又は回転バンド蒸留塔、例えば薄膜蒸発器、流下膜式蒸発器、強制循環形蒸発器、ワイプトフィルム(Sambay)蒸発器等及びこれらの組合せが挙げられる。
以下の非限定的実施例で本発明をさらに例証する。
ガスクロマトグラフ分析:
GC-システム及び分離方法:
GC-システム: Agilent 7890A
GC-カラム: RTX-200 (60m(長さ)、0.32mm(ID)、1.0μm(フィルム))
温度プログラム: 60℃で10分、6℃/minで60℃から280℃、280℃で10分
[実施例1及び2]
大気中O 2 圧力下、粉末化炭素上担持白金を用いる、40℃の水中でのO 2 によるアルコールの酸化:
O2で三回フラッシュした1.6Lのガラス反応器に、水中5w/w.%のアルコール(反応物質)の混合物(700g)及び炭素上粉末化白金(反応物質に対して0.5mol-%の白金)を装入し、40℃に加熱した。O2(4l/h)を撹拌反応混合物に通し6時間バブリングした。次いで混合物をろ過し、ろ液を、ジオキサンを内部標準として使用してGCにより定量分析した。変換及び選択性はGCにより決定された全ての検出成分の重量パーセントに基づく。
Pt/C(炭素上5w/w.-%白金)はSigma-Aldrichから入手した。3-メチル-2-ブテン-1-オール(「プレノール」)(99.3w/w.-%)はBASFから入手した。(2E)-2-メチル-2-ブテン-1-オール(「チグリルアルコール(Tiglyl alcohol)」)(94w/w.-%)はInterchimから入手した。
Figure 0007039498000001
本発明による方法では、驚くべきことに、3-メチル-2-ブテン-1-アール(プレナール)を、Chem. Commun. (2007) 4399-4400に従う先行技術の方法で得られた収率(収率91%)より実質的に高い98%の収率で得ることができた。
[実施例3]
触媒の回収
実施例1でプレノールの酸化に使用した粉末化Pt/C触媒をろ過により回収し、活性及び/又は選択性を失うことなく5回再使用した。
[実施例4]
粉末化炭素上担持白金を用いた、O 2 圧力下水中40℃での、O 2 によるプレノールの酸化:
270mLのオートクレーブに水中5w/w.-%のプレノール溶液(120g)及び炭素上の粉末化白金(プレノールに対して0.5mol-%の白金)を装入した。オートクレーブをN2でフラッシュし、3バールN2に加圧し、40℃に加熱した。次いでN2圧力を解放し、オートクレーブを2バールO2に加圧し、次いでガス容積をO2で三回フラッシュした。撹拌反応混合物上の圧力を3時間40℃で一定に保った。次いで反応器を減圧し、溶液をろ過し、ろ液を、ジオキサンを内部標準として使用してGCにより分析した。変換及び選択性はGCにより決定された全ての検出成分の重量パーセントに基づく。
[実施例5]
粉末化炭素上担持白金を用いた、O 2 圧力下水/ビス(2-メトキシエチル)エーテル混合物中、40℃でのO 2 によるプレノールの酸化:
270mLのオートクレーブに水/ビス(2-メトキシエチル)エーテル混合物(80/20w/w-%)中17w/w.%のプレノール溶液(120g)及び炭素上粉末化白金(プレノールに対して0.5mol-%の白金)を装入した。オートクレーブをN2でフラッシュし、3バールN2に加圧し、40℃に加熱した。次いでN2圧力を解放し、オートクレーブを2バールO2で加圧し、次いでガス容積をO2で三回フラッシュした。撹拌反応混合物上の圧力を3時間40℃で一定に保った。次いで反応器を減圧し、溶液をろ過し、ろ液を、ジオキサンを内部標準として使用してGCにより分析した。変換及び選択性はGCにより決定された全ての検出成分の重量パーセントに基づく。
Pt/C(炭素上5w/w.%の白金)はSigma-Aldrichから入手した。プレノール(99.3w/w.%)はBASFから入手した。ビス(2-メトキシエチル)エーテル(ジグリム)はSigma-Aldrichから入手した。
Figure 0007039498000002
本発明の実施形態として例えば以下を挙げることができる。
[実施形態1]
一般式(I)
(I) (R 1 )(R 2 )C=C(R 3 )-CHO
[式中、R 1 、R 2 及びR 3 は、互いに独立して、H、CH 3 及びC 2 H 5 からなる群から選択され、R 3 はHである]
のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法であって、
一般式(II)
(II) (R 1 )(R 2 )C=C(R 3 )-CH 2 -OH
[式中、R 1 、R 2 及びR 3 は上に挙げた意味を有する]
のアルコールを触媒の存在下及び液相の存在下で酸化することによる方法であり、
液相が、20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸化剤が酸素であり、触媒が支持体上の白金を含む、方法。
[実施形態2]
R 3 がHであり、R 2 及びR 1 がCH 3 である式(II)のアルコールが使用される、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
液相が、液相の総重量に基づいて少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%の水を含有する、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
酸化を、20℃~100℃の温度、好ましくは20℃~70℃の温度で実施する、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
[実施形態5]
酸化を、0.2~8バールの酸素分圧下で実施する、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。

Claims (7)

  1. 一般式(I)
    (I) (R1)(R2)C=C(R3)-CHO
    [式中、R1及びR2 、互いに独立して、H、CH3及びC2H5からなる群から選択され、R3はHである]
    のアルファ,ベータ不飽和アルデヒドの製造方法であって、
    一般式(II)
    (II) (R1)(R2)C=C(R3)-CH2-OH
    [式中、R1、R2及びR3は上に挙げた意味を有する]
    のアルコールを触媒の存在下及び液相の存在下で酸化することによる方法であり、
    液相が、20℃の温度及び1バールの圧力で決定される、液相の総重量に基づいて少なくとも25重量%の水を含有し、酸化剤が酸素であり、触媒が支持体上の白金を含む、方法。
  2. R3がHであり、R2及びR1がCH3である式(II)のアルコールが使用される、請求項1に記載の方法。
  3. 液相が、液相の総重量に基づいて少なくとも50重量%水を含有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 液相が、液相の総重量に基づいて少なくとも70重量%の水を含有する、請求項3に記載の方法。
  5. 酸化を、20℃~100℃の温度実施する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 酸化を、20℃~70℃の温度で実施する、請求項5に記載の方法。
  7. 酸化を、0.2~8バールの酸素分圧下で実施する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
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